校長室より
市高祭を終えて②~全ては準備にあり~
ある武道に秀でた方が「すべては準備にあります。準備が十分であれば、納得のいく結果がでます。」と語ってらしたのを聴いたことがあります。準備=練習を十分にすれば、それは良い結果につながるよね、当たり前でしょ、と思うかもしれませんが、その方の準備=練習は半端ではありません。誰もが、なるほど、と心の底から思うほどの練習(武道ですから稽古でしょうか)です。道場での練習だけではありません。その日に向けて体だけでなく、心も整えていくのです。達人とはそういったことができる人を指すのでしょう。
学校行事も同じようなことが言えると思います。文化祭や体育祭の「その日」に向けて準備をする。係分担をし、道具や材料を集め、協力しながら創り上げていく。十分に準備をすれば、その結果もいい物となり、みんなが幸せな気持ちになれるでしょう。しかし、この全てを「満点」にするのは難しい。誰かが無関心であったり、(もしくは無関心を装ったり)、勝手に帰ってしまったり、思いやりにかけた返答をしたり。そういったことに傷ついて涙する生徒を何人も見てきました。行事に参加しないのも自由、その人の個性だ、と割り切れればいいのでしょうが、でも本当は一緒にやりたいのかも、とか考えてしまいますよね。どうしたらいいのか、疑問はいくつも浮かび上がりますが「正しい答え」はないと思います。大事なことは、思い残すことを減らしていくこと、勇気をもって話しかけ突破口を探し求めること、だと思うのです。「やらずに抱く後悔の方が深い」ですよね。
次に載せる写真は準備の日に撮ったものです。みんなで話し合いながらベストを模索する、なかなかできないことですよね。いろいろなことを感じたり、経験したりするのも、大きな学校行事がもつ素晴らしい側面です。悩んだ分、迷った分、きっとあなたは成長していますよ。
次は、準備のその後についてお伝えしようと思います。
三藤 加代子