学校日誌

2020年9月の記事一覧

ほりほりの部屋Vol.25「『最後まで続けるのは大事なこと』『私のあこがれ』『生徒のためにパワーを』~NSK version~」

 皆さん、こんにちは。堀です。もう紫錦祭から1週間経とうとしています。早いねえ。実質、先週の木曜日、たった1日の準備で本番の金曜日を迎えたわけです。1年生のステージ発表、レベル高っ!2年生の催し物、短期間でよくぞここまで!3年生の模擬店、全クラス制覇しました!全部美味しかった!このコロナ禍で、950名を超える全生徒で、1つの行事を完遂できた、このことだけで堀は満足です。ありがとう!たとえ今日の気温が体温以上でも、GAT!!

 先週は、紫錦祭のCMなどがけっこう掲載されるとのことだったので、「ほり部屋」は遠慮しておりました。前回は「不東」について書きました。薬師寺でいただいた本物の御朱印は35H前の大明神のところにいっしょに置いてあります。英語版「ドラゴンボール」も。エンピツも。実際に手にとってみてください。どれも縁起物なので。さて、今日からしばし「なりたい自分」を実現した教え子からのお手紙をネタに書いてみます。

 14年前の年賀状の1枚。当時は500通近くの年賀状をもらっていました。大半は教え子たちからで、近況報告も兼ねていました。現在は200通くらい。この彼も今は34才くらい。立派な警察官として活躍していることでしょう。堀は当時、錦丘男子バド部監督として、厳しい指導に明け暮れていました。平日はフットワークとノック中心の体力的に厳しい練習メニューで、大声出しながら。毎週土日は練習試合の日々といった具合。彼は中学までは野球部だった子で、高校からバドを始めた初心者でした。1・2年の頃は経験者に歯が立たなかったのが、3年の春休み頃から、良いゲームができるようになり、ゴールデンウイークの県外での練習試合では、前年の秋にケチョンケチョンのラブゲーム<1点も取れずに負けること>を食らった相手に大接戦の末、勝ちきるまでになりました。正式な大会で上位に食い込むような選手ではありません。賞状なんて夢のまた夢。でも、昨日の自分より上手くなりたい。明日は今日の自分より上手くなりたい。その気持ちが伝わってくる生徒でした。練習がただただつらいもので、上達している実感がない、そんな日々もけっこうあったようです。「何事も最後まで続けること、結果はあとからついてくる。何が何でも続けること!」というようなことを当時は、しょっちゅう言っていました。年賀状にあるように、警察学校の厳しい訓練に接するたび、堀のコトバを思い出して踏ん張れた、とのこと。<それほどまでに堀は厳しかったか??>真面目でどんくさいけど、どんなきつい練習にも弱音を吐かず、必死の形相で食らいついてきた様子が思い出されます。上手な字ではないけれど、とつとつとした書きぶりも彼らしいところ。「将来は正義の味方(になる)」!」とチームメートに言うたび、からかわれていた彼は、耐えて耐えて、ちゃんと、「なりたい自分」になりました。諸君の先輩です。授業をすることだけが、教科の偏差値を上げることだけが、教員の仕事ではありません。授業時間以外でも、やるべきことをやらない生徒を叱ったり、部活動で体力の限界に挑戦するようなメニューを課したり、多少の理不尽さに耐えさせることさえも、教員の仕事だと信じています。彼とは、部活動の時間だけの間柄でしたが、最も影響を受けた教員だとも言ってくれました。最後まで続けないと見えない世界がある、これは何もトップアスリートのことだけではないのです。常日頃、全力で取り組まない生徒は、ここ一番の時、全力を出すことはできません。我々が諸君に掛ける言葉、指示している様々な行動、そういった全てが諸君の「なりたい自分」につながっているのです。信じて、ついてきて欲しいです。

 7年前の年賀状の1枚。左半分にピンクのインクで書かれた文章がかすれて、写真ではほとんど判別できませんね・・・以下に復元します。

堀先生あけまして、おめでとうございます。

石川県の教(員)採(用試験)ではお世話になりました。

先生は私のあこがれです。なので高校の時にいただいた名刺が大事にとってありました♥♥来年度から名古屋市の教員になります!!!

これからもよろしくおねがいします。

 彼女とは、2・3年生の時、授業を担当しただけの間柄でした。毎回、心から英語を楽しんでくれているような、満面の笑顔で授業を受けてくれていました。そういえば、紫錦祭のステージ発表で、小さい体、めいっぱい使ってクラスのみんなと元気なダンスを披露してましたっけ。彼女と偶然再会したのが、卒業した4年後、石川県の教員採用試験会場でした。試験官として、会場に入ると、緊張した面々の中、ただ1人、見覚えのある笑顔の受験生が目に飛び込んできました。それが彼女でした。人生をかけた大勝負、「なりたい自分」になるための最終関門の試験直前にもかかわらず、高校時代と変わらず、試験そのものが楽しくて仕方がない、とでもいうように、終始、にこにこ顔での受験でした。しかも!足下を見ると、しなびた錦丘スリッパ履いてるし!!<他の受験生は皆、黒靴!あたりまえ!>「ここ一番っていう時は、このスリッパ履くんです!楽しかったあの頃のパワーをもらえる気がして。どんなときも平常心でいられるんです。センター試験の時も会場で履き替えてたんですよ。」とのこと。「なんかもう、受かった気がします。先生に会えたから。」とは採用試験直後の感想。泣かせます。実際、石川県も名古屋市も両方合格。悩んだ末、出身大学所在県の名古屋市で教員になる道を選びました。結婚相手も名古屋、出産も名古屋、今も名古屋市内ど真ん中の中学校で、元気はつらつな英語の授業を、ブラスバンド部の指導を展開していることでしょう、あの‘beaming smile’で。「『先生の授業、大好き。英語が好きになりました。』って言われるのが最高にうれしいですよね。中学だからこそ、楽しさを感じて欲しいんです。堀先生から教わったこともよく使わせていただいてます!著作権料要ります?」いえいえ、こちらこそ、そう言ってもらえるのが最高にうれしいことです。教師冥利に尽きます。一銭もいただきません。里帰りしたら、同窓会に呼んでください。いっぱいやりながら、昔話しよう!そんな感じ。「なりたい自分」になった、諸君の先輩です。ご縁です。週2回の授業だけの関係が、振り返れば、一生もんのつきあいになっている。学校のセンセ、けっこういいかも。オススメ。「ひと」が好きな人にオススメ。

 桜の木が咲く立体模型入り。この春、ある卒業生のご両親からいただいたお便り。諸君から最も年が近い先輩、のご両親から。そして、このご両親自身、2人とも、かつての教え子です。「息子の高校生活で再び」というのはそういうことです。かたや陸上、走り高跳びの県大会上位入賞者、かたや女バレ、元気印のキャプテン、という同級生カップルです。この2人も授業で3年間関わっただけでしたが、記憶に残る生徒でした。昨年、試合会場で再会したときはビックリしましたっけ。ご縁です。週2回の授業だけの関係が、振り返れば、一生もんの財産になっている。学校のセンセ、けっこういいかも。オススメ。「ひと」が好きな人にオススメ。<くどい?仲間になりません?>今回は4年しか在籍しなかった錦丘の先輩関係からのお手紙をネタにしました。次回は他校の先輩からのお手紙をネタに。ではでは。今日はこの辺で。CU ASAP!