校長室より

校長室より

式辞 卒業おめでとう!!

式辞

 

暖かい春の日差しが大地を温め、自然界の命の息吹が感じられる季節となりました。この良き日に、来賓として加賀市教育委員会佐野明子様、PTA会長荒谷俊様をお招きし、記念すべき第60回東和中学校卒業証書授与式を挙行できますことを、心から感謝申し上げます。

112名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。卒業証書を受け取った皆さんの姿は、頼もしくもあり、誇らしくもありました。

全世界がコロナ禍にみまわれ、2年がたちました。何度も大きな感染の波に襲われ、世界も日本も、社会活動の自粛を余儀なくされました。教育の現場では、昨年に引き続き、授業での活動の制限、行事の縮小が続きました。

本校においても、コロナの影響からは逃れることができず、様々な制限がありました。その重苦しい雰囲気を明るく変えてくれたのが、卒業生の皆さんでした。前期生徒会のスローガンは、「笑う」という字を使った一笑懸命、後期は「夢」という字を使った夢限大でした。

皆さんの一年間の活躍は、笑顔と夢の2つの言葉に集約されます。毎日の授業や部活動、季節折々の行事の中で、それぞれの夢や目標の実現を目指し、笑顔あふれる明るくて力強い東和中学校を創ってくれました。

体育祭では、爆笑・必笑・優笑という合言葉のもと、躍動感あふれる取組が行われました。今年度取り入れられたショータイムでは、自分たちの力でダンスを創作し、1・2年生を、時には情熱的に、時には丁寧に指導し、団を盛り上げていました。体育祭当日の、学年を越えた一体感のあるダンスは、見る者を魅了しました。

文化祭は、「夢」をテーマに、生徒発表や合唱コンクール、生徒会のコーナー企画が実施されました。2年ぶりに対面で行われた合唱コンクールでは、一人一人の気持ちが込められたすばらしい合唱が奏でられました。また、東中生の主張、「夢を語れ」の企画では、みんなの前で堂々と自分の夢を語る素敵な生徒の姿を見ることができました。ある生徒は、夢についてこんなことを語っています。

「僕の夢はエンジニアになることです。父の職場でショベルカーを作るところを見て感動したことがきっかけです。道のりは簡単ではないですが、頑張り続けます。」

家族を誇りに思い、そして自分の夢につなげようとする強い意志を感じます。

まだまだ世界は、感染症や紛争などの不安を抱えていますが、卒業する112名の夢が実現する未来は、希望で輝います。

 

今年度の修学旅行は、2度にわたる変更を余儀なくされました。変更を伝えるたびに、心が痛みました。しかし、皆さんは、社会情勢を理解し、新しいプランを受け入れてくれました。旅行後の感想文にこのような文がありました。

「思い描いていた修学旅行とは違ったけれど、友達とたくさん話したり、写真を撮ったり、楽しい思い出ができました。最高の修学旅行になりました。」旅行の行先も大切ですが、友とどんな時間を過ごすかが、より大切であることを、生徒から教えられた旅でした。

 秋風が吹き、高校受験が近づくにつれ、3年生の教室での皆さんの表情が変わっていきました。難問にチャレンジする姿、仲間と協力して課題に挑戦する姿など、これまで学んできたことの総決算となる姿が見られました。人生の節目となる時期が近づいていることを、真剣な瞳から感じることができました。

私は、皆さんとは今年一年の関わりでしたが、授業や行事を通して、皆さんのことが大好きになりました。毎日、かざらない笑顔やさわやかな挨拶から元気をもらっていました。そんな大好きな皆さんに、私が大切にしている言葉を送ります。それは「自分の花を咲かせよう」です。人生は一度きりです。自分の力で、自分の決めた道を歩んでいってください。思いっきり学び、楽しみ、世界に一つしかない、自分らしい花を咲かせてください。そのことが必ずや、自分だけでなく、家族や、社会をも支えることにつながります。

詩人で書家の「相田みつお」さんの詩に、次のような一文があります。「私がこの世に生れてきたのは 私でなければできない仕事が、何かひとつ、この世にあるからなのだ」。

予測のできない未来ですが、10年後、そして20年後、皆さんが、皆さんでなければできない夢や目標を実現し、素敵な人生の花を咲かせることを切に願っています。

 

保護者の皆様、紅葉のような小さな手を引き、小学校の門をくぐりはや9年、本日義務教育の課程を修了したお子様の晴れやかな姿に、さぞ感慨も深いことと思います。あんなに小さかったお子様が、明日から、人生の新しい航海に旅立ちます。

順風満帆な日もあれば、荒波にもまれる日もあるかと思います。今後とも、陰になり日向になり、温かい眼差しでお子様を見守っていただきたいと思います。また、これまで本校の教育活動に、ご理解とご支援をいただきましたことに、深く感謝申しあげます。

 卒業生のみなさん、いよいよ旅立ちのときです。ふるさと加賀市・そして東和中学校で学んだことを誇りに思い、家族やお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れず、そして、素敵な仲間たちと過ごした大切な時間を胸に刻み、大いなる未来に向かって自分の人生を歩んでいってください。

卒業生の輝かしい門出を心よりお祝いし、更なる成長と活躍を祈念して、式辞といたします。

令和4年3月11日 加賀市立東和中学校 校長 亀田憲一郎

元気が出る言葉

毎朝、短い時間ですが、校門のところで挨拶をしています。

昨日、ある2年生の男子が、「おはようございます。」に加えて、「毎朝、ご苦労様です。」と声をかけてくれました。多くの生徒は、爽やかに挨拶を返してくれますが、こんなことを言ってくれたのは初めてで、とっても嬉しくなりました。元気が出る言葉でした。

コロナ禍が続き、重苦しい雰囲気がある毎日ですが、また頑張ろうと思いました。2年生の男子生徒に感謝します。

読書感想文全国コンクール入選!

本校2年生の読書感想文が、第67回青少年読書感想文全国コンクールで入選し、本日、記念の賞状と副賞が届きました。本来なら、全校集会等で披露したいのですが、感染対策等も考え、校長室で本人に渡しました。石川県代表としての全国コンクールでの入賞であり、本当に素晴らしいですね。

私は、残念ながら、読書感想文は苦手でした。今思えば、苦手というより、あまり読書をしていなかったような気がします。大学時代に、友人の勧めもあって司馬遼太郎に目覚め、そこから本を読むようになりました。中学時代にもっと読んでおけば・・、とその時思いました。まだまだ人生は続きます。次はどんな本を読もうかな・・?

2月 放送による全校集会 チームとは

令和3年度も最終盤を迎えています。

3年生はいよいよ公立高校入試に向けたラストスパートに入っていると思います。コロナがなかなか収まりませんが、夢や目標の実現に向けて、粘り強く勉強してください。皆さんの努力は、最後にきっと実を結びます。

 さて、冬季オリンピックが北京で行われていました。スキージャンプの小林陵侑選手、スノーボードの平野歩夢選手の金メダルなど、連日日本勢の活躍が報道されていました。

持てる能力を存分に発揮し、メダルを取る姿は、うれしくもあり誇らしくもあります。

しかし、残念ながらメダル獲得はならなかった選手たちの姿にも、心打たれるものがあります。

 

私が心に残ったシーンは、4人がチームで飛ぶジャンプ混合団体での、日本チームの姿です。女子のエースである高梨沙羅選手が大ジャンプしたにもかかわらず、規定違反で失格になりました。自分のせいでチームに迷惑をかけたことを悔やみ、涙する高梨選手。

そんな高梨選手を、チームのメンバーは決して責めたりはせず、みんなで励まし合いました。

高梨選手は、涙で目を赤くはらしながらも、2回目のジャンプに臨みました。

4人全員が最後まで飛び、結果は、高梨選手の1回目の失格があったにもかかわらず、4位まで順位を上げました。

競技後も、涙にくれる高梨選手を、チームのみんなが温かく囲んでいました。

この姿に、日本チームのすばらしさ、チームスポーツの良さを感じました。

同じようなシーンが、女子スピードスケート団体でも見られました。

 こんなにすばらしいチームができるまでには、たくさんの努力や苦悩があったと思います。それを、長い時間をかけてみんなで乗り越えてきたからこそ、素晴らしいチームに成長できたんだと思います。

うまくいかないときこそ、本当のチームの力が見えてくるし、学ぶことがたくさんあります。

お互いの失敗を責めたりはせず、励まし合い、チャレンジを応援する、それが本当のチームであり、それができるのがチームスポーツなんだと改めて感じました。

 3年生の皆さん、入試は個人のチャレンジですが、各クラスがチームとなって、お互いを支え合い励まし合い、チームとして頑張ってほしいと思います。また、1・2年生は、各クラスで、また部活動で、本当のチームとなることを目指して、頑張ってほしいと思います。

最後は、東和中学校の生徒と職員全員が一つのチームとなり、お互いの成長を称えあえることを願っています。

まだまだコロナが落ち着かず、寒い日も続きますが、生徒職員全員が、笑顔で健康に過ごせることを祈っています。

校長室の窓から