校長室より

校長室より

第62回卒業証書授与式 式辞

式辞

 冬の名残が残る加賀の沃野にも、春の力強さを感じる季節となりました。このよき日に、来賓の皆様をお招きし、第62回東和中学校卒業証書授与式を挙行できますことを、心から感謝申し上げます。111名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。卒業証書を受け取る皆さんの顔は、晴れやかであり誇らしげでもありました。

 3年前、皆さんが入学した頃は、新型コロナの真っ只中であり、入学式は新入生と保護者のみで行われました。閉塞感のある社会の中で、緊張感のある入学式であったことを覚えています。そして昨年4月に、ようやく新型コロナが5類に移行し、社会活動が本格的に再開しました。本校においても、授業や部活動・各行事など、ほぼ制限なく行えるようになりました。

 前期生徒会スローガンは、レボリューション 私たちで拓く未来 でした。コロナの呪縛から解き放たれ、思い切って自分たちの力で未来を作っていこう という強い意志を感じました。校舎改築のため、狭いプレハブでの生活が続きましたが、校舎内にはいつも3年生の笑顔があふれていました。その3年生が最も輝いたのが、なんといっても体育祭です。各団で練りに練られたショータイムのダンスは、見るものを魅了しました。3年生を中心とした高いリーダーシップにより、全員が一体となったエネルギッシュなダンスを創り上げることができました。

後期の生徒会スローガンは、英語でThe I。 自分とは・・という問いを投げかけるものでした。後期最大のイベントである文化祭も、それを追い求めるものでした。生徒会執行部が繰り広げる演劇やコーナー企画を通して、自分が何者なのかを考え続けました。いつ答えにたどり着けるかわからない難しい問いですが、自分を、そして友達を再認識するきっかけを与えてくれました。

 行事以外でも、生徒が主体となった様々な取り組みが提案されました。授業での集中を高めるためアンケートを実施し、TOWA4箇条を提案しました。また、全ての生徒が自由に利用できる多目的スペースを設置し、その利用について、生徒と先生方が一緒に考える東和中未来会議を開催しました。そのような創造的な活動の中心にいたのが3年生でした。難しい現状の中においても、自分たちの力で新しい取組を創造する姿には、本当に驚かされました。次年度には新しい校舎が完成し、東和中学校が生まれ変わります。時は流れ校舎は変わっていきますが、皆さんが創り上げた生徒主体の活動は、必ずや引き継がれるでしょう。

3年間の貴重な思い出のひとつが、やはり修学旅行です。昨年春に、制限が緩和されて初めて、広島と関西を巡る修学旅行を実施しました。その中で、平和や歴史や文化など、日常生活では得られない多くの学びや体験をすることができました。ここで、修学旅行後の感想文を一つ紹介します。

 修学旅行のバス内での出来事です。シルバーカートを押したおじいさんが、バスにうまく乗れずに困っていました。その時、友達のTさんがおじいさんを手伝ってカートを乗せてあげました。その後、別の人が、「席を譲りますよ」と声をかけていました。その様子を見て心が温かくなりました。初めて会った人に親切にするのは勇気がいるけれど、1人の親切をきっかけに周りの人も協力し合えるようになり、そのことで心が温かくなるんだと気づきました。

 この感想文を読んだとき、Tさんの勇気ある優しい行動に感激したとともに、その優しさが他の人に伝わっていくことを感じる感性にも驚かされました。行動を起こした生徒、その行動が広がるのを見て心が温まった生徒、3年生の心が大きく成長していることを感じる出来事でした。

 今年1月1日、本来は新年を祝う大切な日に、能登を中心に未曾有の震災に見舞われました。押しつぶされた建物、津波に流された船や港町、寸断された道路など、にわかに信じがたい映像が流れてきました。凍える寒さの中、避難所で暮らす人々を思うと、いたたまれない思いがしました。また、目を世界に転じてみると、紛争や環境問題が各地で起こっています。不安に怯える子供達、行き場をなくした動物たちなど、目を覆いたくなる衝動に駆られます。

 そのような現実を前に、私たちはどう振る舞うべきなのでしょうか。能登の被災地で復旧に携わる若者により地域に活力が戻ってきたこと、戦場で活動する国境なき医師団によりいくつもの命が救われていることを耳にします。では、遠く離れた我々にはどんなことができるでしょうか。

 今、好むと好まざるとに関わらず、世界中が色々なもので繋がっています。インターネット、金融、エネルギー、食料、環境そしてウィルスなど、あげればキリがありません。しかし繋がっている世界だからこそ、遠く離れていてる私たちの力で、社会を変えることができるかもしれません。

 バタフライエフェクトという言葉を知っていますか。蝶々の羽ばたきのような小さな変化の波が、やがて大きな波につながることがある ということを表現した言葉です。社会の課題に対して私たちができることは、ほんの小さなことかもしれません。しかし、誰かの起こした小さな波が地域社会や世界に伝わり、多くの人々を幸せにする大きな波に変わるかもしれません。日本のそして世界中の人々が、不安や紛争ではなく、優しさと思いやりでつながれば、きっと世界は変わります。これからも、もっともっと学び、正しい力と知恵と勇気を身につけてください。そして、その力と知恵を大切な人のために使ってください。勇気を持って、優しさの一歩を踏み出してください。みんなの踏み出す小さな一歩が、未来につながります。あのバスでのTさんの行動のように。

 保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。今日で義務教育9年間の課程を修了します。これまで、多くの時間と愛情を、お子様に注いでこられたかと思います。これから先は、未来という道なき道を自分の足で歩んでいきます。希望に満ちた道でもあり、今まで以上に困難な道でもあります。これからも、保護者としてお子様の可能性を信じサポートをお願いします。

 いよいよ旅立ちのときです。東和中学校で学んだことを誇りに思い、家族やお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れず、素敵な仲間たちと過ごした時間を胸に刻み、未来に向かって自分の人生を歩んでいってください。皆さんの未来が幸多からんことを願い式辞といたします。

令和6年3月9日

加賀市立東和中学校

校長 亀田 憲一郎

北陸新幹線 試乗

先週の日曜日、北陸新幹線の加賀温泉駅から敦賀駅までの試乗会に参加しました。新しいことが始まるっていいですね。この歳でもワクワクします。途中福井駅に3分ほど停車し、あっという間に敦賀駅に到着しました。新幹線の速さに改めて驚きました。サンダーバード号の旅も大好きでしたが、新幹線の旅もいいですね。3月16日は、いったいどんな盛り上がりを見せるのか、本当に楽しみです。

立体パズル まさかできるとは・・

校長室の前にたくさんの種類の立体パズルを置きました。2×2や3×3が簡単に攻略されるので、これは無理だろうというのを置きました。

しかし・・Σ(・□・;)

朝、バラバラにしておいたのに、放課後には揃っているんです!! すごいですね。生徒の能力には驚かされます。ちなみに私はできません。

3学期始業式 何ができるか 何をすべきか

 令和6年が始まり、本来なら新年のあいさつをするところですが、元日に起きた能登半島地震のため、厳しい状況の中で暮らしている人たちのこと、なくなった方々のことを思いながらのスタートとなりました。

 私にとっても、経験したことのない大きな揺れでした。すぐ机の下に入り、揺れが収まるのを待ちましたが、その間、棚の物が落ちて割れたり散乱したりしました。テレビを見ると、能登で震度7を観測しているとのこと。ここ数年、能登で地震が続いていたのは知っていましたが、本当に驚きました。その後、倒壊した建物や火災、土砂崩れや津波の影響など、能登半島全域に及ぶ厳しい状況が伝わってきました。なかなか解除されない津波警報、繰り返される余震、不安な時間が続きました。

 大きな地震が起きてから1週間以上たちました。今、みんなはどんな気持ちでいるでしょうか。

 私は、自分に何ができるのだろうか・・ということを考えています。一昨年度、大雨による水害を経験し、災害に対してみんなで協力することの大切さは身にしみて感じています。本当は、現地に行って災害救助や避難所の支援を行いたい気持ちは強くあります。しかし、現地に行く方法や、現地での自分の生活を考えると、今は専門的な知識と技量を持った人たちにお願いするしかないなと考えています。

 では、遠く離れた地にいる自分ができることは何でしょうか、また、みなさんができることは何でしょうか。答えは一つだけではありません。厳しい状況におかれた方々を思い、みんなで考えていきましょう。私の力を、みんなの力を、少しでも被災地に届けられたらと思います。日本にいる限り、災害の不安から逃れることはできません。だからこそ、しっかり考え、行動していくべきだと考えています。

 さて、このような3学期のスタートとなりましたが、3年生にとっては大切な進路を決める期間となります。目標に向けて、自分のやるべきことをしっかりやってください。皆さんなら、きっと自分の力で未来を切り開いていくと信じています。1・2年生の皆さん、今、こうやって学校で学べること、友達と会えることに感謝しながら、新しい学年に向けた準備をしてください。3学期、皆さんの活躍に期待しています。

2学期終業式 自分とは・・

2学期の終業式をむかえました。

 新型コロナの対応が5類へと移行し、社会では感染症に対する様々な規制が緩和されました。学校でも、修学旅行や体育祭・文化祭など、多くの行事が以前のように実施されました。その中で私が感じたのは、3年生のリーダーシップの高さです。体育祭の団活動、文化祭の活動、合唱コンクールなど、どれも東和中をリードするにふさわしい活躍だったと思います。1年生の時からの皆さんの様子を知っていますが、大きな成長を感じました。

  後期の生徒会のスローガンは「The I」、文化祭は「I am」でした。いずれも、自分とは何かを問う大変難しいけど重要なテーマでした。私も、「自分とは何か」について問い直してみました。考え続けていると、内容は3つぐらいに整理されました。

 1つは、自分は食べた物からできている ということです。毎日食事をしますが、食べた物の8割ぐらいが吸収されて自分の体やエネルギーになります。体をつくっている原子は毎日少しずつ入れ替わり、1年後には、私は私でも、1年前とは全然別の原子からできているのです。そう考えると、毎日食べるものを考えないといけませんね。バランスの良い食事をとるのか、お菓子ばっかり食べるのか・・。

 2つ目は、自分に宿っている遺伝子は、親から受け継いでいるということです。親はその親から遺伝子を受け継いでおり、私の体は遺伝子を通じて過去からつながっています。親を10代さかのぼれば役2000人に達し、20代さかのぼれば百万人に達します。私の体は、そんなたくさんの祖先からの遺伝子を受け継いでいるのです。

  今まで話した2つは、人間に限ったことではなく、メダカでもカエルでも同じです。食べた物でできているし、遺伝子を受け継いでいます。では、人間である「自分とは何か」、についてです。

 天台宗の妙楽寺のホームページに、お釈迦様の言葉として次のようなものが紹介されていました。

【君という存在は、過去に何を考えたかによって、その考えたり感じたりした内容が、一つ一つ心に蓄積され合わされた結果のつぎはぎとして、今ここに立っている。すなわち、君とはこれまでの君の心が思ったことの集合体である。】

 なるほどと思いました。例えば自分の場合、過去56年間に考えたり経験したりしたことの集合体として、今の自分があるということです。そう考えると、自分を創り上げるとき、何を学び、何を考え、何を経験するかが、非常に大切だなと感じました。

 みんなはまだまだ時間がたっぷりあります。文化祭の時のように今の自分を見つめるとともに、未来の新しい自分を創り上げるため、一生懸命学び色々なことを経験してほしいと思います。

それではみなさんメリークリスマス、そしてよいお年を。

スーパーブルームーン

昨夜はスーパーブルームーンだったそうです。1年で一番月が大きく見えたようです。仕事帰りにスマホからパシャリ(スマホではうまく撮れない・・(-_-;))。周りに少し雲があり、幻想的でした。皆さんは見ましたか。

今年の仲秋の名月は9月29日です。そのころには涼しくなっていることを期待しています。

2学期始業式

おはようございます。

夏休みが終わり、今日から2学期が始まりました。今年の夏休みは、とびっきり暑い日が続きました。物心ついた時から50回ぐらい夏を経験していますが、その中でも特に暑かったと思います。人間の活動による気候変動、地球温暖化が原因でしょうか。何とかならないかと思いながら、クーラーのきいた部屋で過ごす自分がいて、ジレンマを抱えた夏だったように思います。10年後、20年後の未来を考えると、今何かしなければと思っています。未来の地球のために、みんなで考えていきましょう。

 2学期は、体育祭や文化祭など、大きな行事がある学期です。体育祭については、生徒会や3年生を中心に、もうすでに準備が始まっています。年度当初に掲げた、〈自立・共生・貢献・創造〉のキーワードを、実践・実現する大変良い機会だと思います。みんなが楽しい体育祭、みんなが楽しい文化祭を、ぜひ自分たちの手で創り上げてください。

 年度当初にもう一つ、授業が変わるという話をしました。先生から教えてもらうことに加えて、自分で課題を設定し、自分で学習をデザインするというスタイルです。1学期、いくつかの授業で実施されています。自由に使える時間が増えた分、自分で学ぶ力が必要となります。その際に手助けとなるツールが、2学期から導入されます。AIドリル「すらら」です。自分で学習を進め、つまずいたところがあれば、AIが過去に戻って問題を出してくれる機能もあるそうです。ぜひ、使ってみてください。

 まだまだ暑い日が続きますが、熱中症に気を付けながら頑張っていきましょう。

1学期終業式 未来が近づいた?

 みんながよく知っているドラえもんですが、その誕生日をしっていますか?ドラえもんは2112年9月3日に生まれ、のび太君を助けるために、タイムマシンに乗って未来からやってきました。ドラえもんは、様々な道具でのび太君を助けてくれますが、それと同じようなことが、現代でも可能になってきています。その1つが人工知能であるChatGTPです。様々な疑問に、会話形式で答えてくれます。

 ChatGTPに、本校が大切にしているキーワードの1つである「自立」について、聞いてみました。「自立するうえで、大切なことは何ですか?」と尋ねました。ChatGTPは、「自分を知ること、そして、自分の行動に責任を持つこと。(回答の一部を掲載)」と答えてくれました。私なりに、「自立とは、自分の力で考え行動すること・・」などと考えていましたが、「自分を知ること」とか「行動に責任を持つこと」などは、新しい知見でした。なるほど・・と感じさせられました。

 もちろん、このような人工知能を使うことは、リスクもあります。回答が必ずしも正しいとは限らないし、著作権等に引っかかる可能性もあります。このようなリスクを理解し、適切に活用していく必要があります。ドラえもんの漫画でも、のび太君が道具を不適切に使ったために、しっぺ返しにあうというシーンもあります。ChatGTPなどのテクノロジーは、適切に使うことで効果を発揮するんだと思います。アイデアをもらいながら、最終的に判断して行動するのは、やはり自分自身だと思います。

 明日からの夏休み、自由に使える時間がたくさんあります。便利な道具を使いながらも、自分自身で考え、充実した時間を過ごしてほしいと思います。

ハノイの塔

校長室の前に、「ハノイの塔」を置きました。9段なので、かなり難易度が高いんです。みなさんも挑戦してみてはいかがですか。

令和5年度 入学式

式辞

 

桜の花びらが舞い、街は春爛漫を迎えています。

新入生の皆さん、並びに保護者の皆様、ご入学、おめでとうございます。皆さんと出会えることを教職員一同、そして先輩達も心待ちにしていました。今日から晴れて東和中学校の一員となり、新しい東和中学校がスタートします。

 

東和中学校には、昔から「強い人 正しい人 美しい人」という校訓があります。その校訓にあるような人を目指すために、本校では「自立・共生・貢献」という3つのキーワードを大切にしてきました。自立という言葉には、何事も自分の力で考え、自分で行動してほしい、という願いが込められています。共に生きると書いて共生 この言葉には、お互いを大切に思い、みんなが幸せな生活を送ってほしいという願い、貢献には、学校や家庭、社会の役に立つ人になってほしい、という願いが込められています。今年度は、その3つに、創造という言葉を加えました。新しいアイデアや発想で、自分たちの力で未来を創ってほしい、という思いを込め、この言葉を選びました。自立・共生・貢献・創造というキーワードのもと、勉強や部活動、そして体育祭や文化祭などの行事を、みんなで創り上げていきましょう。

 

今、加賀市そして東和中学校は、大きな変化の時期を迎えています。来年の春には、北陸新幹線が加賀市にもやってきます。また、本校の校舎改築が進んでおり、来年には新校舎での学びがスタートします。

そのような環境の変化とともに、教室での学びの質も大きく変わろうとしています。それは、自ら学ぶ力がより重要になっている、ということです。

学校の授業で使う教科書に加えて、図書館に行けば、教科書には書いてない多くの知識を得ることができます。また、ネットの先には多くの魅力ある情報があふれています。外には、豊かな自然があり、経験と知識をもった地域の人たちがいます。自ら求めれば、どんなことでも学ぶことができる時代がきています。こんな時代だからこそ、教えてもらう知識や技能だけでなく、自ら課題を見つけ、自分の力で学んでいくことがより重要になってきてるといえます。ぜひ、色々なことに好奇心を持ち、主体性を持って中学校生活を進めていってほしいと思います。自らの意志で学び経験したことは、必ずや、皆さんの心と体に浸み込み、未来への力となるでしょう。ぜひ、我々教職員、そして先輩たちと一緒に、新しい時代の学びを進めていきましょう。

 

保護者の皆様、本日はお子様のご入学おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。中学校の制服に身を包み、緊張した表情で入学する姿を見て、感慨もひとしおのことと存じます。今日から三年間、大切なお子様をこの東和中学校でお預かりいたします。思春期を迎えるお子様にとって、中学校時代は心が激しく揺れ動く多感な時期です。保護者の皆様と連携しながらお子様の力を伸ばしていくよう職員一丸となって努めてまいります。ご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

 

新入生の皆さん、いよいよ今日から新生活が始まります。中学校生活は、皆さんにとって、新しい挑戦の連続です。新しい挑戦に失敗はつきものですが、挑戦と失敗の繰り返しが、人を成長させ、人生を豊かにしてくれます。挑戦し続けるみんなを、全教職員で支援していくことをお約束し、式辞といたします。

 

令和5年4月6日 加賀市立東和中学校 校長 亀田憲一郎

2学期終業式

 今日で、2学期が終わります。東和中学校にとっては、皆さんの手によって体育祭と文化祭を大成功させた、まさに充実と成長の2学期であったといえます。

 「三原色」というスローガンのもと、ダンスパフォーマンスで団の特色を思う存分発揮した体育祭。3年生のリーダーシップが光っていました。「輝」のスローガンのもと、素晴らしい合唱を奏でるとともに、数々のイベントを成功させた文化祭。学校やクラスの輪を感じる1日でした。2学期の行事は、私にとっても思い出に残るものばかりでした。コロナの制限と折り合いをつけながら新しい行事を創っていく皆さんの姿は、まさに三原色に輝いていました。

↑ この写真は、2学期の写真を見ていた中で、私が気に入っている1枚です。バトンを握りしめる手には、力強さとともに、仲間との絆や思いやりを感じることができます。体育祭や文化祭当日までには、様々な苦労があったと思います。自分たちが描く演技や演奏ができなかったり、友達とぶつかり合ったり、乗り越えるたくさんの壁があったと思います。しかし、乗り越える壁が大きければ大きいほど、達成感や成就感は大きくなるし、人間的な成長も大きくなります。この写真には、みんなの成長が凝縮している感じがして、私は好きです。

  さて、先日発表された今年の漢字は、「戦」でした。ワールドカップサッカーでの素晴らしい戦いもありますが、残念ながらロシアとウクライナの戦争も表しています。今こうしている間も、戦争は続いているし、極寒の土地で命の危険と隣り合わせの子供たちもたくさんいます。何もできない自分がもどかしく感じます。来年を表す漢字が、「戦」ではなく、本校行事のスローガンであった「色」や「輝」になるといいなと思っています。

 もう一つ世間の話題です。今年の新語・流行語大賞は「村上様」でしたが、ノミネートされた言葉に「スマホショルダー」というのがありました。スマホを入れて持ち歩く小さなカバンのことですね。興味があったので調べてみると、新語・流行語大賞のサイトにはこんな説明が書いてありました。

 高校生の4分の1以上がスマホを5時間以上使用していることが内閣府の調査でわかった。欲しいものを検索し、流れてくる動画にひきずられ、映えるものがあれば反射的にSNSにアップ、友人からのメッセージには「それなー」と返しておき、ゲームに没頭。スマホを操作しているのか、スマホに操られているのか、もはや不明。スマホショルダーの登場でもはや体の一部になっているのか。(一部を引用)

  今や大人にとっても若者にとっても手放せないのがスマホなどのICT機器です。そんな時代を反映し、こんな言葉が選ばれたのでしょう。ネットの先には魅力的な世界が広がっています。また、便利なことがたくさんあります。しかし、それ以上にリアルな世界の魅力、自然や人間の魅力ってあるんじゃないかと思っています。私自身も含め、みんながネット以外のことにも没頭できる時間を作れたいいなと思います。

 年末年始になります。外はずいぶん寒くなっています。3年生も受験という厳しい世界が待っていま。そんな中ですが、少しでも家族や友達など、人間の温かさに触れる時間があるといいなぁと思っています。それでは皆さん、メリークリスマス、そしてよいお年を。

すっかり雪化粧

あたりはすっかり雪化粧です。寒いのは苦手ですが、美しい冬景色を見るのは好きです。新幹線の高架橋に隠れて見えにくいですが、晴れ間に見える白い山々もとってもきれいです。しばらくは我慢の季節が続きますが、春のためにしっかりと力を蓄えたいですね。

早朝の歓喜と夕方の虹

今朝、5時ごろに目が覚め、ベッドでネットニュースを見たら、日本が0-1でスペインに負けていました。やっぱり厳しいかなと思い、しばらくうつらうつらしながらもう一度ニュースを見ると、同点になっていました。慌てて起きて、茶の間のテレビをつけると、何と逆転していました。ドイツ相手の逆転も衝撃でしたが、スペイン相手の逆転も、気が動転するほどの衝撃でした。そこから試合終了までの長いこと長いこと…。

試合終了を迎えたときは、感激で震えました。

三苫選手の、1mmライン上に残したボールが、勝敗を分けたようです。魂を感じますね。世の中、何が起こるかわかりません。心を込めて、日々を過ごしていきます。

夕方、素敵な虹がかかっていました。びっくりするぐらい奇麗でした。しかも2重。皆様ににいいことがありますように。

あきらめないこと

サッカー日本代表、強豪ドイツに勝ちましたね。前半は、ほとんど攻められっぱなしで、よく1失点で終わったなという感じでした。しかし、後半、システムの変更やメンバー変更により、がぜん押し返しました。同点に追いついたときは、真夜中にもかかわらず「やったー」と大きな声を出してしまいました。その後逆転した際は、「うそやろ、すげー」と体が震えるほどの衝撃を受けました。

強敵に相対しても、しっかりとした準備と相手に合わせた柔軟な戦術変更、そして何よりあきらめない気持ちが大切だということを、改めて学びました。さすがにドイツ相手に勝利は難しいかな・・・と考えていた自分を反省しています。サッカー日本代表の選手・スタッフのみなさん、ありがとうございます。そして、次も頑張ってください。

ワールドカップの試合終了後にスタジアムのゴミを集める日本人サポーターのことが、SNSで話題になっています。また、日本代表が使ったロッカールームが、チームが去った後、奇麗に整理整頓されていることも、前のワールドカップから続いているようです。代表チームの活躍とともに、このような話題もうれしいですね。

メダカ倶楽部のお引越し

メダカ倶楽部が、仮設校舎の玄関前に引っ越しをしました。日当たりがよくなり、メダカさんも紅葉さんも、心なしかうれしそうです。人懐っこく育っていますので、本校に来校した際は、ぜひご覧ください。

3年生理科 水圧の実験

3年生の理科の授業では、水圧や浮力の実験をしていました。水の中の物体には、大きな圧力がかかります。深さが1万メートルのマリアナ海溝の底では、1㎠あたりに1トンの力がかかるようです。びっくりですね。

その圧力に耐え、深海を調査した人たちの報告によれば、そんな深い海にも生物がいたそうです。またまたびっくりです。さらに驚いたのは、その深い海の底から、プラスチックごみが発見されたということです。考えさせられますね。

水圧の実験から、いろんなことを学ぶことができます。皆さんが、最近興味を持ったことは何ですか。

2学期始業式

夏休みが終わり、2学期が始まります。

夏久しぶりにみんなを見ると、少し成長したように見えます。表情に精悍さが出てきたような感じがします。夏の色々な経験や学びが、みんなを成長させたのだと思います。

この夏休みの私の体験を話します。

全校登校日に、豪雨の避難所でのことについて話ししましたが、その後のことについてです。

雨がやみ水が引いた後、知り合いの家の片づけを手伝うために、隣町の被災地に入りました。知り合いの家は、頭の高さまで水がきていたようです。1階の家具はすべて水浸し、電化製品や車もダメになっていました。家族は、ボー然としながら後片付けをしていました。

私は、かける言葉も見つからず、ただただ作業をしました。

私以外にも、多くのボランティアが活動していました。中には広島県からきている方もいました。みんな、泥まみれ、ほこりまみれ、汗まみれになりながら、猛暑の中、一生懸命活動していました。

私は55年生きてきましたが、このような災害復旧活動に積極的に参加したのは初めてでした。当初は、被災されたか方々が大変そうだとか、何かお手伝いをしなければとか、そういう気持ちで被災地には入ったような気がします。しかし、被災された方々の姿を見たり、たくさんの人たちで作業を進めたりする中で、うまく説明できない何か違うものが私自身を動かしていました。使命感とか、責任感とか、言葉で簡単に表せない何かが私の駆動力となり、35度を超える暑さも忘れ、無心で作業を続けました。

被災された方にとっては、まだまだ苦労は続きますが、私にとっては、私自身を成長させてくれる貴重な経験だったと思います。

 2学期は、2・3年生は新校舎での授業が始まります。1年生は、しばらくは旧校舎での生活です。引っ越し作業には、たくさんの生徒や保護者が参加していただき、本当にありがとうございました。おかげさまで、2学期をスタートすることができます。本校のキーワードは、自律・共生・貢献ですが、貢献の部分が、実践できたのではないでしょうか。

 2学期は大きな行事が続きます。まずは体育祭、3年生を中心に、生徒一人一人が持っている力を、みんなのために学校のために、使ってほしいと思います。

ぐず焼き祭り

8月27日(土)から、動橋町のぐず焼き祭りが開催されています。コロナ感染拡大もあり、開催が危ぶまれていましたが、規模を縮小するなどして、3年ぶりに実施されました。ぐずの練り歩きはありませんでしたが、土曜の夜には、化けぐず退治の大きな火柱が上がりました。また、日曜の夜には、花火大会が開催されました。冠橋のたもとから見ましたが、大迫力でした。こんな風にお祭りや花火を堪能したには、何年ぶりかなぁ・・。

会場の人々からは、「やっぱり祭りはいいなぁ」「いい思い出になった」「動橋に生まれてよかった」などの会話が聞こえてきました。

子ども達にとっても、お祭りの賑わいを感じたのは久しぶりだったのではないでしょうか。このような経験を通して、地元への理解と地元愛が深まればいいなあと思います。