2024年8月の記事一覧

能登スクール3日目

234日目

 

能登スクールのみんなが

輪島高校に来てくださいました

 

まずは「街プロ」の時間に

一緒に入ってもらいました

それぞれのグループに入って

話を聞いてもらい

さまざまな視点から

たくさんアイデアをいただきました

 

例えば

野球部を中心とした

グラウンドをつくりたいグループ

(1)俺たちの稲舟グラウンドが地割れで立入禁止区域に…

 (稲舟グラウンドとは旧輪島実業高校グラウンドのことで

  山の中にあり民家をボールが直撃する恐れがないので

  のびのび練習できていたのです)

(2)ならば河井グラウンドで練習だ!

(3)え!?自衛隊がたくさん

 そう全国から救助に来た

 自衛隊の駐屯基地になっていたのです

(4)仕方ない…人命最優先だしばらく我慢

(5)よし!自衛隊が帰って行った!

 あれ?何このグラウンド?

 液状化を起こしスタックした車両脱出のため

 バラスが撒かれていたのです

(6)そうだ!県に交渉しよう!

(7)「自衛隊を入れたのは輪島市だから

  輪島市に交渉してください」

(8)それなら市に交渉だ!

(9)「高校は県立の施設なので

  石川県に交渉してください」

(10)えー?どうすれば…

(11)耳寄りな情報が!

  陸上競技場の人工芝を剥がすらしいぞ

     それもらって敷いたら練習できるかも

(12)俺の父ちゃん免許持ってるから運んでもらおうぜ!

(13)あれ?思ったのと違う!?

  とてもじゃないけど重くて敷けないや

(14)どうしよう?

  もう俺たちで石拾いやろうぜ!

 

こうやって紆余曲折しながら

来る日も来る日もせっせと

石拾いしていたグループです

 

でもさすがにもう限界

 

そこに入ってくれた能登スクールの女の子

「みんなに手伝ってもらおうよ」

「でもみんなも忙しいし誰も手伝ってくれないよ」

「そう!だからイベントにするの!

 ふたつでペアになっていて

 揃えると恋が実る石を描いてばら撒くの

 みんなにそれを探しながら

 石拾いしてもらうんだよ

 どう?」

 

なるほど!

これは野球部の野武士集団からは

絶対に出てこないアイデアです!

異質なタイプが混じり合い

課題を共有することで

思いがけない素晴らしい

化学反応を起こすんですね

 

現在では

県と市で調整が終わり

復旧に向けて動き始めています

能登スクール2日目

233日目

 

【朝の集い】

ラジオ体操では

我が戦友

1月2日からたった4人で

復旧に立ち上がった山崎先生が

インストラクターを務めました

 

 

 

 

 

 

 

【デトックスタイム】

スマホの電源をオフにして

ひたすら何もしない時間

私はひたすらぼーっとしました

こんな時間は発災後はじめてかもしれません

 

それまでは

ひとりミーティングの時間がありました

仕事が忙しい頃

家に帰るのが毎晩23時頃で

家族はもう寝静まっているので

ひとりで酒を飲みながら

あーでもないこーでもないと

ミーティングするのです

このブログで書いているウンチクの多くは

その時のミーティングの内容なので

何に役立つかわかりません

 

それにしても1時頃までミーティングして

5時頃には起きて仕事に行っていたので

無茶な働き方をしていたものです

「忙しい!は自慢じゃないぞ

 時間内に仕事を終えることのできない

 無能の証だぞ」

と当時の自分を叱り飛ばしたいです

 

「俺の会社はブラックでな」

「でも色がついとるだけええやないかい」

「そういえばお前ムショクやったなー」

これ文珍師匠の小噺です

文珍師匠は確か今回被災した

輪島市の門前町に芸術工房をお持ちで

今回大丈夫だったのでしょうか

 

【未来への旅】

羽ばたけ!バルーンタイム

海の生き物アバターが完成しました

 

 

 

 

 

 

クジラ クラゲ チンアナゴ

透明のシートでまんまるい海を作ります

 

 

 

 

 

 

正方形のシートの中心を求めるにはどうする?

誰かが気づきます

「対角線で手を繋ごう!」

 

 

 

 

 

 

 じゃあまんまるを描くには?

「ビニルテープでコンパスつくろう!」

 

 

 

 

 

 

アバターを海に貼っていきます

 

 

 

 

 

 

マニュアルはありません

みんなで知恵を出しながら進んでいきます

クズを集める人

使い終わったハサミを片付ける人

テープを切って配る人

高いところから俯瞰してバランスを見る人

誰もが自分でできることを見つけて

自主的に動きます

まさに生きた学びです

非常時には本当にこんな人が

求められていたんですよね

思い出しました

みんなが自分で考えて

そして全体のために動く

日本人の世界に誇れる

素晴らしいところだと思います

 

いよいよ膨らませます

 

 

 

 

 

 

中に入ってみます

 

 

 

 

 

 

まるで海の中にいるようで

何年かかるか何十年かかるかわからないけど

いつか能登の海が戻りますように


【未来を現実にするための旅支度!】

輪島高校の 

2年生の「街プロ」

1年生の「不自由研究」

みんなに発表して意見をもらって

ブラッシュアップしました

 

 

 

 

 

 

能登スクール1日目

232日目

OECD 能登スクール1日目

国立能登青少年交流の家に

日本中から中高生大学生が集いました

 

 

 

 

 

 

本校からは2年生3人

1年生4人が参加しました

 

 アイスブレイク

 

 

 

 

 

 

未来の通信簿を作ります

学校の100点法や5段階のではなく

自分のここを評価して欲しい

そんな自分だけの通信簿

今回主催のOECDが主催する

PISAの国際調査では

日本の学生は成績は優秀なのに

自己肯定感が低いとされています

日本が再び世界をリードする国になるには

まず自分に自信を持ち

堂々と表現する力がまずは必要です

 

トークフォークダンスです

 

 

 

 

 

 

大きな二重丸を作って座ります

与えられたお題についてトークを楽しみ

相手を変えて回っていきます

①夏の一番の思い出は?

②お化けはいると思いますか?

③今までにやらかした失敗談は?

④言われて元気が出たのはどんな言葉?

自分がここでは何を話してもいいんだ

安心な場所づくりをします

 

今日のファシリテーターを務めるはるちゃんが

話し合いを活発にするルールを教えてくれました

 

対話のルールにはみっつあって

みんなのルール

大人のるーる

こどものるーるです

 

【みんなのルール】

①沈黙を歓迎する

②否定も断定もしない

③お互いの顔色伺いをしない

④心の変容を許す

⑤耳をすませて聴く

⑥立場や年齢に拘らない

⑦わかったふりをしない

⑧対話を楽しむ違いを楽しむ

 

【大人のるーる】

①焦って結論を出そうとしない

②評価をしない

③チャットで熱い議論を始めない

 (オンラインのとき)

 

【こどものるーる】

①いい子のふりをして大人の気にいる話をしない

②まとまらなくていい途中段階でも話してみる

③子どもどうしで変な壁を作らない

 

大人が子どもに丸投げしたり

大人が子どもを「お飾り」扱いしない

これらを守れば

みんなが安心して心を開く場が保障されます

 

【過去への旅】

 

 

 

 

 

 

東日本大震災の時に

被災した子どもたちへの希望の光

東北スクールが始まりました

東北スクールで力をもらって立ち上がった

その時の子どもたちが

今回大学生や社会人になって

来てくれたのです

 

今回パリのOECD本部から来日したMIHOが

他人の評価と自分自身の評価の違い

PISAの調査によると

日本は学力は高いけど

失敗を恐れる指数も高い

という話をしてくださいました

 

【現在を見つめる旅】

自分を海の生き物に例えると何?

そしてそれはどんな色?

自分のアバターをつくります

私自身はプランクトンに例えました

「何にも深く考えずに

 テキトーに生きているからだよ」

と参加している高校生に説明すると

「でも海の生態系を支える

 とっても大事な役目があるんだよ」

と教えてくれました

ここでは年齢も立場もありません

みんなが思い思いに考えを

話していい場です

 

【キャンプファイアー】

デンマーク語でヒュッゲ(Hygge)

という言葉があります

「居心地がいい空間」や

「楽しい時間」のことをさす言葉です

具体的には暖炉を囲んでほっこりする時間

暖かくゆるやかな時間をあらわします

Fire 

Flame

Feu

Fuoco

火に関する言葉は

はひふへほで始まる言葉が多いですが

もしかしてヒュッゲもそうかも

火を起こすとき

フーフーしておこすからでしょうか

みんなでフーフーしながら火をおこし

キャンプファイアーをしました

 

 

 

 

 

 

English Speech Contest

231日目

 

第19回高等学校文化連盟英語部の

英語スピーチコンテストが

石川県文教会館で開催されました 

本校からは1年生の徳野喜仁さんと

大岩楓さんが出場しました

 

徳野さんは Cheer up Wajima !

 

 

 

 

 

 

大好きな野球と輪島

1月の地震で大きな被害を受けたけど

大好きな輪島を大好きな野球で盛り上げたい

輪島のみんなを甲子園に連れて行く!

力強いスピーチでした



大岩さんは New way of thinking after the Earthquake 

 

 

 

 

 

 

地震をきっかけに自分に対する見方が変わった

今回いただいたたくさんの支援に

いつかきっと恩返しをしたい

落ち着いてしっかり伝えることができました


日が傾いて信号機まで傾いて

夏の終わりを感じるようになってきました

 

 

 

 

 

 

学校生活も再開しますよ

日中の昼寝を習慣にしていた人

1時間以上の昼の仮眠は

人間本来がもつ「体内時計」のリズムを乱し

学校生活が始まってからも

授業中に眠気を感じる頻度が多くなると言う

研究結果があります

 

福島大学共生システム理工学類の福田一彦教授は

5,000人の中学生を対象に調査を行いました

すると長時間の仮眠を頻繁にとる生徒ほど

授業中に居眠りをしやすいという結果が得られました

睡眠の総時間は仮眠をとるグループの方が

長いのにもかかわらずです

 

「体内時計」の中枢は脳内の

「視交叉上核」という部分にあります

この部分でつくられる24時間周期のリズムにより

睡眠と覚醒がコントロールされています

 

「体内時計」は13時~14時の間に

短い睡眠のリズムをつくることもわかっていますが

それは20分程度のリズムです

そこで1時間以上の仮眠をとると

このリズム全体にズレが生じるのです

 

体内時計が乱れたままだと

慢性的に日中に眠気を感じるようになります

学校生活にも支障をきたします

 

体内時計をリセットするには

午前中に強い光を屋外で30分程度浴びるとよいそうです

光の刺激が目から入り視交叉上核をリセットします

およそ1週間程度続けると効果が現れるそうです

 

十分寝ているのに日中眠いという人は

ぜひお試しを

という私自身も

日中5秒ほどで寝落ちするという

特技を持っているのでやってみます


さて明日19日(月)より

OECD経済協力開発機構の

全面的なご協力のもと

「能登スクール」が行われ

本校から7名の生徒が参加し

日本中から集まってくださる

50名ほどの仲間たちと活動します

 

19日(月)と20日(火)は

国立能登青少年交流の家で

21日(水)は

本校を会場に行われます

 

これは世界中の生徒や教師たちと

互いに学びあいエンパワーしあい

未来に向けての生徒の声を中心とした

創造的復興への取り組みを

共に創り出すことを目指します

 

明日の主な日程は次のとおり

10:00頃 輪島高校を出発

12:30頃 交流の家到着

13:00 開校式

14:00 「過去への旅」

   東北スクール先輩の

   過去から今までの軌跡を訪ねます

15:30 「現在を見つめる旅」

   アバターを創り

   自分の色 自分の軸を見つめます

19:00 「キャンプファイアー」

   ご当地お菓子持ち寄りおしゃべり会

 

今回のスクールは

10月に日本で開催を予定している

「グローバルフォーラム」

そして12月にパリで予定されている

「生徒教師国際サミット」

へと繋がっていきます

しいのき緑地にキリコが集合

230日目

 

現在でも27人の避難者が

輪島高校に残っています

 

避難所となっている武道場に

足湯ボランティアの方が

来てくださいました

 

遠く香川から

理事長の藤井 節子さまはじめ

東北ボランティア有志の会のみなさんです

 

 

 

 

 

 

一人ひとりマッサージをしながら

お話し相手になってくださいます

心のこもったこんなボランティアも

あるんですね

本当にありがとうございます


避難所の二階

唯一使用できる第二体育館では

各部で使い分けをしながら

部活道をしています

今日は午前中は男子バレー部

 

 

 

 

 

 

午後はバドミントン部

 

 

 

 

 

 

有限会社興伸製作所さんが

寄贈してくださったスポットクーラーが

大活躍です

 

 

 

 

 

 

熱中症の心配がかなり緩和されます

本当にありがとうございます

 

卓球部が普段活動していた場所には

避難民の方がまだいらっしゃるので

場所を視聴覚室に移して練習です

狭いなりに工夫して練習しています

 

 

 

 

 

 


上から降ってくる復興計画に

そのまま乗っかるな

僕らの街は僕らがつくる

「街プロ」では

自分たちが将来住む街をデザインします

 

「花火をうちあげたい! 」

グループが金沢駅としいのき迎賓館で

募金活動を行いました

ご協力くださったみなさん

ありがとうございました

 

自分が行った時には

もう募金活動は終わっていましたが

能登各地より

5基のキリコがスタンバイしていて

このあとイベントがあるようです

キリコというのは

能登地方の夏祭りの時に

お神輿の先導を務める

大きな灯籠のことです

被災した各地で祭りが

中止または縮小となっていますが

復興した際はぜひみなさん

お越しになってください

能登半島の夏から秋にかけて

毎週のようにどこかで

キリコ祭りをしています

勇壮な祭りが繰り広げられます