2024年7月の記事一覧
花火を打ち上げたい!!!
213日目
上から降ってくる復興計画に
そのまま乗っかるな
僕らの街は僕らがつくる
「街プロ」では
自分たちが将来住む街をデザインします
花火グループからのメッセージ
はじめまして、僕たちは輪島高校の二年生です。
僕たちは地震で活気を失った輪島市を復興させるために、今年の8月23日に花火を打ち上げたいと思っています。
そこで、資金調達のために募金活動やクラウドファンディングも行っているのですが目標金額にはまだまだ届いていません。輪島を元気にしたいと思い僕ら全力で活動していますので、是非クラウドファンディングなどのご支援やこの活動の拡散をお願いします。
クラウドファンディング
https://camp-fire.jp/projects/view/778271?utm_source=qr_code
インスタグラム
https://www.instagram.com/wajima_hanabi_project?igsh=MTBiNGQwZDQydWc3Zw%3D%3 D&utm_source=qr
X
https://x.com/wajima_hanabi?s=21&t=TV7AaXRMZDWcbxC5hrIulQ
Tiktok
https://www.tiktok.com/@wajima_hanabi_project?is_from_webapp=1&sender_device=pc
夏休みの街プロ
212日目
上から降ってくる復興計画に
そのまま乗っかるな
僕らの街は僕らがつくる
「街プロ」では
自分たちが将来住む街をデザインします
まずは
渋谷区立宮下公園 MIYASHITA PARK
の視察
宮下公園は風通しのいい開放的な空間で
ショッピングや食べ歩き スポーツまでできる
“4階建ての公園”カルチャースポットです
空を横切る芝生ひろばは
自由気ままにくつろげる憩いの場として
街に溶け込んでいます
帰って来たくなる街づくりへの
たくさんのヒントをもらって来ました
そしてハーバリウムイベント
岩地さん 出村さん 松谷さん 森さん 上平さんが
テーインズラボのスタッフさんと
一緒に行いました
ハーバリウムとは
ガラスの可愛い小瓶に
お花をオイル漬けしたものです
インテリアフラワーとして大人気です
20人ほどの小学生が来てくれて
一緒に作りました
フルーツ飴も作って
振る舞ってあげました
家で何度も作って練習したそうです
とっても美味しくできました
諸々の禍事(まがごと)罪穢れ有らむをば
211日目
10月は神無月といいます
全国の神様が出雲に集まるため
出雲以外は神様不在となるためです
逆に出雲では10月を神在月といいます
今日は石川県の校長無日
県内の校長先生が集まって研修を受ける日でした
北陸は教育に熱心な土地柄です
石川県は全国に誇れる
教員資質向上のための研修が充実しています
今日の校長研修もその一環です
教員総合研修センターから依頼を受け
全県の校長先生に
学校が避難所になったらどうするか?
というテーマで
お話をさせていただく機会をいただきました
昔
学校の授業はどれくらいの価値があるのだろう
試算してみたことがあります
教員の給料を時給に換算してみて
必要となる教室の借用費
電気代
冷暖房費
あらゆる必要経費を生徒数で割ってみると
1時間の授業に生徒ひとり約1,000円を
支払っている計算になることがわかりました
40人学級だと1時間の授業に4万円
1時間4万円の価値のある授業を提供しないと
その思いで教材研究に取り組んできた
つもりではあります
今日の校長研修には
どれくらいの費用がかかっているのでしょうか
それに見合うだけの話をしないと
そのプレッシャーで押しつぶされそうな
依頼を受けてからの4ヶ月間でした
一生懸命準備したにも関わらず
授業を離れて2年以上経つ
ブランクによるプレゼン力の衰えは
いかんともしがたく
いいたいことの9分の1も伝わらない
なんとも情けない講話となりました
明日は自己嫌悪で
昼も眠れない日になりそうです
本日は
一粒万倍日
この日蒔いた一粒の種がやがて一万倍に実を結ぶ日
天赦日
諸々の禍事罪穢れを天が赦してくださる日
大安吉日
ご存じのとおり
みっつが重なったまことにおめでたい日でした
しかも7月29日
七福(729)神の日でもありました
かしこみかしこみ
この佳き日に
校長先生方に少しでも心に残る話をと
意気込みだけはよかったのですが
以前 Posttraumatic Growth
心の傷を負ったものはその後大きく成長できる
という話をこのブログで書いたものの
今回の心の傷は大きく
口で言うほどGrowthは簡単なものではなさそうです
Posttraumatic Growth のひとつに
「精神性的変容」があります
人間の理解を超えた大きな力を目の前にして
生、命、死について
深く考えるようになるのです
部活動のはじめに「お願いします」
おわりに「ありがとうございました」
これはなんのため?
たとえば野球部に尋ねると
「野球の神様に」
と答えます
「じゃ野球の神様って誰?」
これまで明確に答える生徒はいませんでした
今
選手たちは活動できる場所がないため
自分たちでグラウンドの整備を始めました
輪島市民の命を守るため派遣された自衛隊
活動の拠点として入ったグラウンドで
液状化のため一時立ち往生していた時に撒いた
バラス(石ころ)が全面を覆っています
来る日も来る日も
その石ころを拾っては棄て
活動できる範囲を自分たちで拡げています
心も徐々に変わってきます
これまで当たり前のように
グラウンドで野球をしていたけれど
それは決して当たり前ではない
こうしてグラウンドひとつ作るにも
多くの人々の力が必要であること
そのことに気づきはじめるのです
「神様って誰?」
その問いに今では明確な答えを持っています
当たり前でないことを当たり前にしてくださった
そのために力を尽くしてくださった多くの人たち
当然挨拶の仕方ひとつ
変わってきます
心のこもったものとなるのです
何十年後かに
球児が挨拶する神様は
まぎれもなく
今一歩踏み出そうとしている
君たちなのです
富士山麓太鼓鳴く
209日目
和太鼓部が
「富士山太鼓まつり」で演奏するため
御殿場は富士山樹空の森へ来ています
富士の麓 御殿場市は市制70周年
記念に行われた富士山太鼓まつりは
今年で第37回を迎えます
第1回は五合目で行われたそうです
全国から集まった若い太鼓打ちたちが
熱いバトルを繰り広げました
大阪高校さんは私たちのために
義援金を届けて下さいました
演奏の方も一糸乱れぬバチ捌きで
圧巻のステージでした
目標としているのが
東日本大震災から見事に立ち上がり
一昨年全国一に輝いている
帝京安積高校さんです
これまでの演奏活動で
集めてくださった義援金を
届けて下さいました
内訳は
活動報告会
根本石油マルイチグループイベント
開成山公園リニューアル記念イベント
大町商店街おおまち笑show商イベント
ふくしま県の物産展イベント
郡山自動車学校創業祭イベント
福島県中小企業家同友会イベント
福島県守成クラブ商談会イベント
実にたくさんのイベントをこなされ
地域にとってなくてはならない
和太鼓部になっているんですね
みなさまのお気持ち
確かに届けていただきました
帝京安積高校さんのここまでの復活は
たったひとりの部員から始まったのだそうです
津波で何もかもさらわれた中で
「先生 みんな太鼓の音に涙していたよ
自分も太鼓でみんなを元気にしたい!」
後輩たちが
しっかりとその思いを受け継いでいます
御殿場市からも
いっぱい食べて元気づけてくださいと
コシヒカリ1俵をいただきました
ありがとうございます
さてさて肝心の輪島高校和太鼓部はといえば
昨夜ホテル入りした時に
「ドアはオートロック
キーカードを持たずに出ると入れません
去年やらかした人がいます」
と注意喚起したその直後S君が
「先生、キーカード部屋に忘れて入れません」
「お前、何聞いとったんや!」
と注意したK君が翌朝朝食券を忘れて
「お前こそ、何聞いとったんや!」
とやり返されているのを見て
コソコソと部屋に戻っていく I さんを
見逃しませんでした
I さんも忘れてきたのでしょう
実は校長もそのあと部屋に取りに
さらには同宿の他校の女の子に
キトキトになって
(これ方言です意味はご想像に)
「黄色いTシャツのコ可愛い!」
でも声を掛けれないシャイな男子に
「ここに可愛いコいるのに」
とでも言いたげな女子
先述のK君はジュースを4本も買って
全部ホテルの冷蔵庫に忘れてくるわの
新喜劇状態です
テレレレッテレ テレレレッテレ テレレレッテレ テ
ホンワカワッカ ホンワカ ホンワカ ホンワカホンワカワ
でも半被を着てバチを握ればキリリ
「今年輪島で祭りができるかわかりません
でも今日は輪島の祭りの賑わいを
全国の皆さんに届けたくて
今できる演奏を精一杯します」
これがあのドタバタ新喜劇か?
と思わせるカッコよさ
なんと3等賞をいただきました
自分たちの思いが
聞いてくださった方に届いたんだと
うれしい気持ちになりました
その他の学校の演奏も
本当に素晴らしいものでした
明日に向かって歩く
大きな元気をいただきました
命と時間
208日目
昔
全ての動物の寿命は30年でした
ある日人間が寿命の神様を訪ね
「子どもが心配で死ねません
なんとか寿命を延ばしてください」
神様は馬を呼び
「人間がこんなことを言っている
お前の寿命を分けてやってくれんか?」
と言うと馬は
「いいですよ
30年もこき使われるのはまっぴらです
20年あげてください」
それ以来馬の寿命は10年となりました
人間がまたまた神様の元に
「孫の顔が見たいです
なんとかなりませんか?」
神様は犬を呼び同じことを言うと
「主人に仕えて泥棒の番をするなんて
夜もおちおち眠れません
15年で結構です」
それ以来犬の寿命は15年になりました
またまた人間が
「孫が大きくなるのを見たいです」
今度は猿を呼ぶと
「こんなしわくちゃな顔はもういいです
20年で十分です。」
そんな訳で人間は75年の寿命をもらいました
だから最初の30年は気楽な人生ですが
馬にもらった次の20年は馬車馬のように
犬にもらった次の15年は犬のように用心深く
猿にもらった最後の10年はしわくちゃの顔で
暮らすのだそうです
いつかお坊さんから聴いた話です
アニメ作家の宮崎駿先生は
「どうして雨の中を飛ぶミツバチは
雨に打たれて落ちないのでしょうか?」
という疑問を提起しています
ミツバチにとっての雨粒は
人間に例えるとおそらく
バスタブ1杯ほどの水量になります
そんな雨粒が次から次へと落ちてくる中
確かに不思議です
アニメーションでは
1秒を24枚の絵で表すそうですが
人間の子どもが歩く姿を
それらしく見せるには
一歩を12枚の絵で
つまり1秒で2歩歩くように見せると
よいそうです
それに対して象の歩く姿は
1歩を48枚の絵で
つまり2秒で1歩歩くように見せます
普段から
こんなコマ割りの仕事をされているうちに
「虫に比べたら人は百倍長生きする
虫は人間の1秒を100秒に感じている」
と思いついたそうです
「ゾウの時間、ネズミの時間」
生物学者の本川達雄先生が
お書きになった本があります
この本によると
鼓動の速さは
体重の1/4乗に比例するそうです
つまり
体重が重いほど
心臓はゆっくりとドックンドックンします
そして哺乳類の心臓は
種類によらず
ほぼ一生に20億回鼓動します
そしてこれも種類によらず
4回鼓動するたびに1回呼吸をします
ということは小さい生き物ほど一生が短く
その短い一生を我々の一生と同じくらいに
感じているとしたら
先ほどの
「虫は人間の1秒を100秒に感じている」
という話も納得のいく話となります
ただし人間だけは
医療の発達で
この原則には当てはまらないのだそうです
話を戻して
宮崎駿監督はミツバチのくだりについて
「我々を1秒を100秒に感じる
ミツバチの目に雨粒は
ゆっくりホニョホニョ
落ちてくるように見えるはずだ」
と確信を持ちます
今日の後半のミツバチの話と
ゾウの時間の話は
私が校長就任の年に
先輩の校長先生から紹介いただいた
小栗洋先生の「ことのは」という
講話集に載っていたものです
先生は既存の知識に
新たな知識を重ね合わせて
新しい発見をなさっています
まさに現在の探究活動の基本となる
物の捉え方をされています
校長の話は退屈なもの
というこれまでの私の概念を
根底から覆してくれた1冊です
和太鼓部の
「全国高校生太鼓甲子園」
が明日富士山の麓
御殿場で行われます
英語の迷宮
207日目
中学3年生向けの体験入学を実施しました
中でも英語の授業が
中3生に大人気だったのでご紹介します
English Dungeon
〜英語の迷宮から抜け出そう〜
最初の部屋に通されると
優しい先生だと思っていた人が
実は異世界の第一のボス
ボスからの謎を解くと
次の場所への指示が
指定された場所に行くと
そこには第二のボス
謎を解いて秘密のアイテムをゲット
そして最後はラスボスの待つ第三の部屋へ
ー
これまでに集めたアイテムを組み合わせて
ついにラスボスを倒します
このゲームは
松本千雅先生が考案されたもので
英語を話すようになりたいと思わせる
さまざまな仕掛けが
楽しみながら英語を学びました
教室を示す看板は
高校生の手作りです
「街プロ」ゆるキャラグループがつくった
「ふぐ郎」と「わじねこ」が
デザインされています
その他の授業の様子はこちら
至急!お詫び
本日の体験入学について
申し込み受付について
中学校からと高校からの案内に
齟齬がありましたので
至急確認してお詫び申し上げます
今年度の申し込みは個人からオンラインで
直接高校へすることとしてあります
ところが高校からその案内を出す前に
中学校から
輪島高校への申し込みは
中学校から一括でという
案内が出されていたことが判明しました
確認不足のため
混乱させてしまいご迷惑をおかけしました
お詫び申し上げます
オンライン受付をしていない生徒さんにつきましても
本日受け付けますのでその旨おっしゃってください
ではお待ちしています
梅雨と雷と鬼伝説
206日目
昨日までの猛暑とはうって変わり
今朝から雷をともなう大雨
雷がなると梅雨明け間近
などと昔から言われます
梅雨明けしたと思ったけど
どうもまだのようです
梅雨には陰性梅雨と陽性梅雨
そして蝦夷梅雨があります
梅雨は
オホーツク海高気圧と太平洋高気圧が
ぶつかるところで発生します
オホーツク海高気圧の影響を大きく受け
東日本や北日本に多いタイプの陰性梅雨は
気温が低く弱い雨や曇りの日が続きます
蝦夷梅雨は毎年あるものではなく
正式な定義でもないのですが
北海道でまれに見られる
日差しがなくなる梅雨です
例年の能登半島は
この両者の中間といったところでしょうか
そして
太平洋高気圧の影響を大きく受け
西日本によく見られる陽性梅雨は
強い雨が降ったと思えば晴れの日もある
変化の激しい梅雨です
まさに昨日から今日に見られる気候です
太平洋高気圧の影響を受ける
梅雨前線の南端には
急激な上昇気流が発生し
雷がなります
太平洋高気圧が
オホーツク海高気圧を押し上げて
梅雨明けとなりますので
言い伝え通り
雷は梅雨明けの前兆なのです
ところで
雷の多い年はお米が豊作
という言い伝えを知っていますか?
雷の放電により
空気中の窒素が
アンモニウムイオンとなり
土の中に多く溶け込みます
窒素、リン、カリウムは
植物の3大栄養素といって
これらが豊富に含まれる土では
植物がよく育ちます
このようなしくみにより
雷が多い年は稲がよく育ち
豊作となるのです
雷の光や音を
稲光 稲妻と呼ぶのは
このことに由来していますし
注連縄(しめなわ)の下に垂らした
紙垂(しで)も
雷を象った(かたどった)ものです
北陸地方は
世界的に見ても類を見ない雷の産地です
それも冬に多いという特殊な場所です
しかも北陸の冬の雷は
他の雷とは全く異なる特徴を持ちます
空気が急激に暖められると
激しい上昇気流となります
昇って行く過程で
湿った空気が分子同士で衝突し
静電気を生じます
これが雷のもとで
積乱雲(雷雲)の雲底
つまり地面に近いところには
マイナスの電気がたまります
この電気が地表に向かって落ちていくのが落雷です
ところが北陸の積乱雲は
大陸からの強い季節風によって
上下がひっくり返ります
つまり雲底にはプラスの電気がたまっています
これに向かって地面のマイナスの電気が
昇っていくのが北陸の雷です
つまり北陸の冬の雷は
落ちるのでなく昇るのです
実際にそれを捉えた写真もあります
また青白い稲光が特徴で
それゆえに北陸地方には
赤鬼伝説よりも青鬼伝説や白鬼伝説が多く残ります
そして雲頂にたまったマイナスの電気は
宇宙に向かって昇っていく
「スプライト」と呼ばれる雷となります
太平洋側にお住まいのみなさん
冬の天気のいい夜に
北の空を見上げて見て下さい
運がよければ
北陸から宇宙へ昇っていく雷を観測できますよ
学校では今
夏期補習を行っています
インターンシップに出かけている生徒もいます
お世話くださっている企業のみなさま
ありがとうございます
明日は中学生向けの
体験入学が行われます
夏本番
205日目
焼けつく日差しが夏本番を思わせます
熱中症にはくれぐれも
お気をつけください
屋外に車を停めておくと
瞬く間に灼熱地獄となります
短時間だからといって
決してお子さまやペットを
車内に残さないように
ただダニを死滅させるには
いいらしいですよ
ぬいぐるみなんかを
入れておくと効果的だそうです
あと熱くなった車内の温度を
一気に下げる裏ワザがこちら
まず助手席側の前後の窓を開けます
運転席側の窓は閉めたまま
2枚のドアを勢いよく
バタンバタンと数回開閉
これで車内の熱い空気が
一気に入れ替わります
金沢方面へ2時避難している生徒が
1学期の間通い続けた内灘高校
学期の終わりということで
今日掃除に行ってきました
寒さに凍える中通い始めた
海辺に立つ学び舎には今
初夏の風が吹いてきます
ガランとした教室
思い出がよぎります
寂しい思いをさせたくない
遠い道のりを何度も通ってくれた
先生がいます
何もかも嫌になって
途中来れなくなっていた生徒もいます
それぞれの想いの詰まったこの校舎
お世話になった
内灘高校の先生そして生徒のみなさん
これまでご不便をおかけしました
学習場所の確保から
通学手段の手立てまでご尽力くださった
教育委員会のみなさん
金沢大学のみなさん
心から感謝申し上げます
一歩ずつ一歩ずつ
新しいステージに向けて歩んでいます
夏休みの思い出
204日目
夏休みの2日目
いろんな方から
教職を目指した理由なんかを尋ねられることがあり
そのたびにもっともらしい答えをしてはいるものの
正直なところ
「夏休みがあるから!」です
私が教員に採用されたころ
正直夏休み中一度も学校に来ない先生もいて
夏休みは教員にとって
貴重な自己研鑽の場であったわけです
ところがあるときから
教員の自主研修権の取得が難しくなり
今では
授業がなくても教員は毎日出勤
授業のある日以上の膨大な
書類処理に忙殺される毎日です
とはいったものの
私自身
初任1年目だけ
夏休みの恩恵にあずかりました
夏休みまるごと
県教委主催の英語科教員海外研修に
理科の教員でありながら
ずうずうしく参加し
アメリカ各地の学校をてんてんと
視察に行ってきたのです
渡航費等はもちろん自腹ですが
その分貪欲に学ぶことができました
さまざまなルーツを持つ生徒に
教員がそれぞれの接し方をします
その様子を見て
これからくるグローバル化を予感したものです
帰ってからは
世界中の人と話がしたい!
と外国語の勉強に励みました
日本人は
Do you speak English?
と問いかけられると
私の英語レベルなんてとても
と謙遜し
No,I can't.
と答えがちですが
実はそれは
「あなたと英語でコミュニケーションとりたくありません」
という限りなく失礼な意味に
なるということもそのとき学びました
今ではぬけぬけと
「私は13ヶ国語話せます」
と言ってまわっています
中には
「キートス(ありがとう)」しか知らない
フィンランド語も含まれています
Do you have some question?
疑問文では any を使うんですよ
としか学んで来なかった私にとって
これも目から鱗でした
any を使うと
「まさか質問ないよね?先行くよ」
という印象を与えるので
「どんな質問でも Welcome ですよ」
という印象の some を使うのだそうです
先日OECD(経済協力開発機構)の
シュライヒャー局長が来校されました
OECDは
世界38ヶ国の加盟国によって構成され
「世界最大のシンクタンク」として
さまざまな分野の政策調整などを行っています
教育分野においても
PISA(学力到達度調査)などの調査活動を行い
教育改革の推進や教育水準の向上に寄与しています
局長様はドイツ人
同行された奥様はイタリア人ということで
ドイツ語とイタリア語でご挨拶したところ
いたく気に入ってくださり
その後の対談でも
復興に向けて全面的にバックアップする
との約束をしてくださいました
こう考えると
挨拶って本当に大切ですね
そしてさらに言えば
教員1年目の夏休みの研修の成果が
およそ40年の時を超えて
まさかこんなところで実を結ぶとは
教員には自分を磨く時間が必要です
なんとか先生方の負担を減らそうと
いう思いだけはあるのですが
Posttraumatic Growth に向け
新たな取り組みをどんどん仕掛けて
負担を増大させていることに
心を痛めています
夜中の9時10時まで机に向かって
教材研究をしている姿を見ると
自分の力不足を思い知らされます
全国的に教員のなり手が不足しています
その対応策のひとつが
夏休みの自主研修権の復活です
教育公務員特例法に
「絶えず研究と修養に努めなければならない」
と定められている以上
その時間を保証するしくみが必要です
人が学ぶのは
(1)人
(2)旅
(3)本
といわれます
魅力ある教員を育てるためには
旅に出て
いろんな人と出会い
ゆっくりと本を読む
そのための時間が必要です
「街プロ」のあるグループが
夏休みを利用して視察旅行に出かけます
引率を若い先生にお願いしました
生徒とともにいろんなものに出逢い
これからの教員生活へ向けた心の糧となるような
豊かな経験を積んできて欲しいと思っています