2024年11月の記事一覧

保護者の皆様 重要なお知らせ

地震から317 日目

豪雨から53 日目

 

輪島高校校舎は

1.2年生の教室がある1号棟

職員室がある2号棟

3年生の教室がある3号棟が

コの字型に建っています

 

1月に建物の応急危険度判定

3月に被災度区分判定を行い

その結果2号棟は3度の傾斜が認められたため使用禁止

職員室などの施設を別室に移動して

教育活動を行っていました

 

さらに安全な学校生活を送れるように

時間をかけて

より精度の高い建物基礎調査を行ってきましたが

その結果によると

1号棟の建物下にある基礎杭に

一部損傷が認められました

 

そのため

明日以降1号棟の使用を原則禁止とします

直ちに倒壊などの危険があるわけではありません

安全を期して

1・2年生の教室を3号棟に移動して

授業を行います

 

明日の午前中に一斉に移動をし

午後から通常授業を再開させます

 

限られたスペースですが工夫をして

切り抜けようと考えています

 

保護者のみなさまにおかれましては

なにとぞご理解のほどお願いいたします


1年生の谷内陽斗さんは

総合的な探究の時間「不自由研究」で

被災地における学校のトイレ環境について

研究をしていました

その結果をプレゼンしに校長室に来てくれました

 

 

 

 

 

 

学校のトイレは需要を満たしているのか?

フェルミ推定を用いて試算してみました

男女別に生徒数

1回の使用時間

一日の使用回数などを

抽出によるアンケートを行い

便器の数

休み時間の長さなどのファクターを加え

試算したところ

トイレの数に制限はあるものの

一応需要を満たしているとの結論を得ました

 

ただし今回別の調査により

2号棟の地下の下水にも損傷が認められたため

さらに使用できるトイレの数が減ってしまったのです

 

谷内さんはすかさず試算しなおしたところ

トイレが足りないことがわかりました

 

そこで今度は

休み時間を何分にしたら解決できるかを

シミュレーションしてみました

 

その結果現在10分の休み時間を

15分に延長すれば解決するという

結論にたどりつきました

 

明日から授業を5分短縮して

休み時間を15分にします

生徒の研究結果に基づいた

数学的な時程の変更です


「皇帝ナポレオン一世と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」

 ルイ・ダビッドの作品です

実物はルーブル美術館にあるので

パリ研修に参加する生徒は

ぜひ見てきてほしいです

 

 

 

 

 

 

私は歴史の中の化学を授業中語るのが好きで

ナポレオンにまつわるとっておきのネタがあります

 

鉛筆の芯の材料黒鉛とダイヤモンド

どちらも炭素のみでできている物質ですが

全然別の物質です

このような物質を同素体といいます

 

高校の授業ではこのほかに

赤リンと黄リン

酸素とオゾン

斜方硫黄と単斜硫黄とゴム状硫黄

について学びますが

実はそれ以外にも存在します

 

「スズ」という金属は

柔らかく加工しやすいので

徳利を始め様々な食器に使われています

 

「スズ」には何種類もの同素体が存在します

温度などの条件によって形を変えますが

低温の状態だと非常に脆い形になります

 

ナポレオンは連戦連勝

次々と周辺諸国を制圧していきますが

ロシアとの戦いにおいては敗走しています

 

ナポレオン軍兵士の軍服のボタンは

スズでできていました

つまりシベリアの寒さで

ボタンがボロボロになってしまっていたのです

 

ナポレオンに化学の知識があれば

世界の歴史が変わっていたかもしれません 


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『座る場所変えてみたらどうや?』

【意味】

悩んだときは視点を変えてみる

名画探訪

地震から316 日目

豪雨から52 日目

 

昨日訪れた大塚国際美術館

世界26カ国

190余りの美術館が所蔵する名画約1000点を

原寸大で陶板に模写し焼成した作品が

全長約4kmの展示ルートに沿って

展示されています


 

 

 

 

 

 

クリムトの

「接吻」

 

1873年にウィーン万博に出品された

尾形光琳の「紅白梅図屏風」に影響を受け

金箔を施した作品に仕上がっています

 

ウィーン生まれのクリムトは

26歳の若さで描いた「旧ブルク劇場の観客席」で

第一回皇帝賞を受けました

 

その後受けた

「医学、哲学、法学をテーマに」という

ウィーン大学の天井画の依頼に対し

裸婦や死神を描きやり直しを命じられます

しかしクリムトは

「頭の固いレガシーはだまれ」と一蹴

無視してこの作品を仕上げますが

結局契約は破棄されます

 

クリムトは伝統主義で保守的な

古き良き時代を愛するウィーンに愛想を尽かし

独自の画風を確立させていくのです


 

 

 

 

 

 

 印象派の巨匠ルノワールの

「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」

 

賑やかな舞踏会の様子が

明るい色彩と独特の柔らかな筆致で

表現されています

黒を使わずに鮮やかな純色のみで表現する

「虹色のパレット」と呼ばれる

ルノアールの色づかいが

見事に再現されています

 

フランスの労働者階級に生まれたルノワールは

磁器工房の絵付けで

絵に関する才能を発揮していましたが

産業革命の影響で職を失い

カフェの壁の装飾や

日用品に絵付けする仕事などで

細々と食いつないでいきます

 

貧しい中でも「美しさ」を追求し続けた

ルノワールの作品は

美しいものへの愛情と情熱に包まれています


 

 

 

 

 

 

ルーベンスの名画

「キリスト昇架」

 

フランダースの犬で

ネロとパトラッシュが最後に見た絵です

 

実物はアントウェルペン聖母大聖堂に飾られています

この作品がきっかけとなり

バロック様式の絵画が知られることになります

 

三面鏡のような作りとなっていて

開閉ができる扉の裏側にも

絵が描かれているそうです

 

聖堂のあるアムステルダムの駅は

東京駅のモデルとなりました


 

 

 

 

 

 

ファン・エイクの

「ヘントの祭壇画」です

 

実物はベルギーの古都ゲントにある

聖バーフ大聖堂に飾られています

 

中央には玉座に座るキリスト

その周囲には聖母マリアや

洗礼者ヨハネらが配置されています

細部まで非常に精緻に描かれており

宗教的なテーマが強調されています

 

ファン・エイクは謎の多い画家で

この作品も兄が手がけたものを

引き継いで仕上げたとされていますが

その兄も実在したのか疑問視されているそうです


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『一円を笑う者は百円で大爆笑や』

鳴門紀行

地震から315 日目

豪雨から51 日目

 

鳴門教育大学に招かれて

講演会をしてきました

 

 

 

 

 

 

鳴門教育大学は1981年に創立された

教員養成のための大学で

教員就職率全国トップを誇ります

大学院生の4分の1が現職教員で

今回の講演にも

多くの現職教員の方が参加してくださいました

その学ぶ姿勢に尊敬です

 

 

 

 

 

 

招聘してくださった阪根教授のゼミ生は

今回の被災に際して

現場まで視察と支援に来てくださり

その際設置してくださった

「おもちゃの王国」を

再現展示してくださっていました

 

オンライン授業用のスタジオもありました

 

 

 

 

 

 

奥能登5高校の復興再建には

教員不足の解消といった大きな問題が

立ちはだかっています

物理化学生物地学あるいは

地理日本史世界史

さらには音楽美術書道

全ての学校に

全ての科目の教員を配置することが

極めて困難です

オンライン授業をうまく取り入れながら

その解決を図っていくことが求められます

このようなスタジオを

各校に設置していくことで

新しい時代の教育のスタイルが

構築できると感じました


帰りのバスまでの待ち時間に

鳴門の渦潮を見にいきました

 

 

 

 

 

 

太平洋が満潮になると

紀伊水道を通って

淡路島の北東側つまり

大阪湾に海水が流れ込みます

 

その海水はさらに

明石海峡を通って

淡路島の北西側

つまり瀬戸内海へ

 

ここまで到達するのにおよそ5時間かかります

この頃には太平洋は干潮を迎え

水位が低くなっているので

瀬戸内海に流れ込んだ海水は勢いよく

淡路島の南西

つまり鳴門海峡を通って

太平洋へと還って行きます

 

これが渦潮発生のメカニズムです

 

 

 

 

 

 

春先の潮の干満が大きくなる頃

最も渦の発生が盛んになり

20〜30mのものも見られるそうです

 

 

 

 

 

 

その渦に飲まれてしまったら最後

二度と上がってこれず

なので鳴門海峡の海底が

どのようになっているのか

未だ目にした人はいないのだそうです

 

地震いや地殻変動の時にも思い知らされましたが

自然の力の大きさに畏れるばかりです

 

ナルト巻きってもしかして

ここから名付けられたのかな

気になって調べてみたらビンゴ!


このように潮の流れが速く

また晴天が続くことから

塩分濃度の高い清澄な海水に恵まれた鳴門は

昔から塩づくりの盛んな地でした

製塩業はおよそ400年前の慶長4年に始まったとされ

60年ほど前まで大きな塩田風景が広がっていたそうです

鳴門教育大学も塩田の跡地に建てられたので

液状化が懸念され防災教育にも力を入れているそうです

 

流下式の製塩で能登半島に伝わる揚浜式とは

また違った製塩法ではあります


そのあと大塚国際美術館へも足を運びました

世界中の名画の陶板レプリカを展示してあります

 

 

 

 

 

 

大正時代

製塩業で財をなした大塚武三郎氏が

薬の開発にも乗り出します

点滴液を足がかりとして

オロナイン オロナミンなどの新薬を販売します

大塚製薬の誕生です

 

薬の名前には「ン」で終わるものが多いです

これは次々と日本の新薬が開発された時代は

それまで右から左へ書いていた

日本語の横書き表記を

欧米のアルファベット表記に揃えて

左から右へと変えていた時代なので

消費者が間違えないようにと

最後を「ン」にしたそうです

キャベジン バファリン…なるほど

 

やがて食品部門にも参入し

薬品包装の技術を生かし

レトルトカレーを開発します

ボンカレーです

点滴液を甘く味付けして売り出します

ポカリスエットです

この時食品会社のタブーにも挑戦しています

イメージカラーに青を採用したのです

青い食べ物がないことから

(せいぜいエビの卵くらい)

青は食欲を減退させる色として

食品会社が忌み嫌ったからです

こんなとこにも新しい街づくりへの

ヒントがありますね

 

かくのごとく

次々と新製品を世に送り出した大塚製薬が

社会貢献のためにと造ったのが

この大塚国際美術館です

 

 

 

 

 

 

レプリカとはいえ

圧倒的な迫力です


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『月が欠けてくときに文句言うか?!』

【意味】

つべこべ文句ばっかり言うな

いざ鳴門へ

地震から314 日目

豪雨から50 日目

 

明日開催される

鳴門教育大学の大学祭「鳴潮祭」にお招きいただき

「学校が避難所になったら

 〜能登半島地震からの教訓〜」

と題して講演をさせていただけることとなりました

 

同学の阪根ゼミ

おもちゃの王国プロジェクトの皆さんは

被災地にお越しになり

子どもの居場所づくりのために

レールブロックを寄贈くださり

その使い方もレクチャーしていただきました

「街プロ」のグループのひとつが

活用させていただいています


昨夜は途中大阪で1泊して

OECD「教師生徒サミットinパリ」に参加する

生徒のみなさんと

オンライン会議をしました

 

 

 

 

 

 

ホテルの窓からの景色です

ここも大阪の陣で焼き尽くされた場所です

こんなに見事に復活

 

この景色を

秀吉や淀君がご覧になったら

どんなふうに思うのだろう

被災後日本各地から招待され訪れるたび

こんなことばかり考えるようになりました

 

歴史の大きな流れの中

そこで生きてきた方々に

思いを馳せることが本当に多くなりました

 

歴史を勉強し直したいと

この歳で学ぶことの本当の楽しさを

再認識しています

 

同じことを生徒たちも

一人ひとりがしっかりと考えるように

なってきていると思います

 

発災前は先生方に

「授業中寝ている生徒を起こしていると

 他の生徒の学びの時間を奪うことになるから

 起こす必要はない

 自分が教室に入って起こして回るから

 それよりも生徒が寝ないような

 魅力ある授業作りをしてくれ」

と日頃話していました

 

授業中寝ている生徒を

起こして回るのが校長の仕事でした

 

それだけ実は授業中寝ている生徒が

多かったのです

 

ところが今は授業中寝ている生徒はゼロです

集会でもうつむいている生徒がいません

全員がしっかりと顔を上げて

話す人の顔を見ています

 

発災後しばらく気を遣っているのだろう

と思っていたのですが

もう一年が経とうとする今でも

その様子は変わりません

 

つらい思いをして

学ぶことの本当の意義を

一人ひとりが考えるようになったと

そう信じています


高速バスで鳴門へ向かいます

 

 

 

 

 

 

車窓からは神戸の街並み

ここも奇跡の復活を遂げた都市

犠牲になられた方に心の中で手を合わせ

 

 

 

 

 

 

明石海峡大橋を渡って淡路島に入ります

 

淡路島は洲本市に入りました

 

 

 

 

 

 

どこかで聞いたことのある

懐かしい匂いのする地名だなとしばし熟考

思い出しました

確か私が大学生の頃流行った

ファミコンのRPG「なんとか殺人事件」

の舞台となった場所です

当時家庭教師として勉強を教えていた子が

一生懸命語ってくれました

だから懐かしい匂いがしたんですね

そのゲーム何て名前だったかな?

 

車窓いっぱいに広がる畑

 

 

 

 

 

 

今は時期が違うかもしれませんが

淡路島は玉ねぎの産地

私も一度いただいたことがありますが

本当に大きくて甘いんですよね

播磨灘・大阪湾・紀伊水道

3つの海に囲まれた淡路島

海のミネラルを豊富に含んだ

肥沃な土壌で育てられた玉ねぎは

甘さと栄養分がギュッと凝縮しているそう

 

眼下に渦潮が広がります

 

 

 

 

 

 

もうすっかり日も暮れてよく見えないので

明日帰りにしっかり見ようと思います


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『下向いても地べたしかないぞ』

【意味】落ち込んでもいてもしょうがない

エラーした阪神の選手に向けられた

「さっさと顔上げんかい!

 いつまで甲子園の土見とんねん?

 プロのくせに持って帰る気か!」

大阪のおっちゃんのヤジはおもろいです

ハーバード大の27の落書き

地震から313 日目

豪雨から49 日目

 

高体連 高文連の新人大会が

県内各地で行われています

 

輪島高校は郷土芸能部の担当です

本校和太鼓部の1・2年生部員は4名

そのうち3名が運動部と兼部しているので

今回は演奏できず

残った稲木茉那さんが

生徒委員長として

演奏会全体の運営に携わりました

 

 

 

 

 

 

開会式において開会の言葉を述べました

 

 

 

 

 

 


開会の言葉で思い出したのですが

ハーバード大学の図書館には

27の言葉が落書きされているそうです

 

一部を紹介します

1.今居眠りすれば、あなたは夢を見る

  今学習すれば、あなたは夢が叶う

  If you sleep now, you will be dreaming.

       If you study now, you will be achieving your dream.


2.あなたが無駄にした今日は 

  どれだけの人が願っても叶わなかった未来

  The today that you wasted is  the tomorrow

                that a dying person wished to live.

 

3.物事に取りかかる最適な時期は

  「遅かった」と感じた瞬間

  When you think you are slow,

                you are faster than ever.


そして17条には

17.教育の優劣が収入の優劣

  Education equals to income.

  

震災によって

この子らの将来の収入が「劣」とならないよう

学校の復興をしていかなければ

 

その足がかりとして明日

経済同友会 共助資本主義の実現委員会

能登半島地震支援イニシアティブ

「のとマルチセクター・ダイアローグ」

に本校からも参加します

私は明日徳島で震災に関する講演会の依頼があるので

現在OECDとの共創に中心となって携わっている

岡本夕佳先生が代理で参加します

これまでの輪島高校の取り組みを発表

この地の教育の創造的復興について

提案・要望をお話ししてきます

 

ちなみにハーバード大学へ行っても

実際にはさっきの落書きはありません

SNSで勝手に拡散されたものだそうです


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『とりあえず自動ドア開けるとこから始めたらどうや?』

【意味】できることからやればいい

ところで私は

自動ドアの前に立っても開かないことがあるし

自動水栓に手をかざしても水が流れないことが

しばしばあります

あれっていったい何に反応しているのでしょうか?

存在感が薄いということでしょうか?

昔から不思議でなりません

リアル本屋へ行こう!

地震から312 日目

豪雨から48 日目

 

新人大会が開幕し

各部それぞれ頑張っています


箏曲部です

邦楽新人演奏会に出場し優良賞をいただきました

 

 

 

 

 

顧問の山上先生から次のように報告いただきました

輪島は幾度となく冷酷に無惨に自然災害に襲われましたが

前向きに練習に励んだ生徒たちが結果を出してくれました

人間的に成長した姿を見ることができました

また明日から練習に励みます


先日「未成年の主張」で

「被災地に本屋がない!

 教育長さんなんとかして」

と台本にないことを突然叫んだ彼

 

その叫びに

本当に丁寧に対応してくださり

ヒントのお返事をくださった教育長様

 

オーディエンスからは

「今はオンライン書店で買えるじゃない?」

とのレスポンス

 

リアル本屋を作るなんて時代錯誤も甚だしい

とのご意見もあります

 

「でも本当の本屋がいいんです…」

と言っていた彼

 

そこでリアル本屋の魅力を考えてみようと思います

決してオンライン書店サービスを

否定するものではありません

私も本当によく利用させていただいています

“読みたい本があれば”

24時間いつでも注文できて

翌日にはもう到着ですから

こんな便利なサービスはありません

 

ここでのポイントです

あくまで“読みたい本があれば"

という前提つきなのです

 

リアル本屋はとても魅力的な空間です

それも街の中にある小さな本屋さん

10分ほどで店内一周できるくらいの

 

小さな本屋さんであっても

そこにはさまざまなジャンルの本が並んでいます

店主がこだわりぬいて品定めをしています

 

これまで自分が知らなかった世界もあります

店を一周する10分間でありとあらゆる情報が

目に飛び込んできます

 

タブレットを渡されて

「10分間でいろんなこと調べてごらん」

そう言われてもタカが知れています

 

能動的に情報を捕まえに行くという

限りなくエネルギーを使うプロセスを伴うからです

「おすすめの本」を紹介してくれますが

これもあくまでも

これまでの検索履歴をもとにしたものであるため

自分にとって全く新しい世界に招かれることは

極めてまれです

 

郊外の大型書店だと

書籍の量が圧倒的すぎて

逆に選びきれず

結局何も買わずに出てきてしまう

というのが私の習性です

 

脳のキャパシティが小さすぎるのが

その原因と思われますが

京都の一見はんお断りの店みたいに

両手を広げてそこに収まるお客様に

本当に心のこもったおもてなしをしたい

と言い聞かせています

 

リアル本屋での

「あれ?なにこれ?」

という好奇心をくすぐられる出会いを

ぜひ被災地に取り戻したいです

 

話は少しずれますが

高校を卒業して新生活を始める時に

毎年生徒に伝えることがあります

それはアパートを探す時

近くのコンビニの書籍コーナーを必ず覗け

ということです

いかにもエロオヤジの好きそうな本しかない店の周りは

確実に治安がよくないです


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『逃げんでええやろ追いかけてけえへんのに現実は』

【意味】逃げるな

歌は悲しみを消す

地震から311 日目

豪雨から47 日目

 

まずはいい話

 

1年生の

田方 脩斗さん

平野 唯人さん

舩﨑  養さんの3人が

輪島中学校の自転車置き場に埋もれていた自転車を

掘り出して持ち主に返してあげることができました

 

 

 

 

 

 

輪島中学校は山の上にあり

自転車置き場はその麓にあります

先日の大雨でグラウンドが崩落

大量の土砂が土石流となって流れ

麓の集落を襲ったのです

自転車はそのとき以来土砂の下に

たまたま通りかかった3人が

土砂から除いている自転車の一部を見つけ

その辺に落ちていた木の棒を見つけ

掘り起こしたのです

 

困っているだろうと行動を起こしてくれた

3人に「ここほれワンワン賞」を送ります


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『れんこんの穴にもラッキーセブンがあるちゅうことや』

【意味】幸運はどこに転がっているかわからない

れんこんの穴がたまたまななつ

黙って見過ごすのとラッキー!と思うのでは

その後の人生が大きく変わってきます

小さなしあわせを自分で見つけにいきましょう

 

幸せな気持ちになるには歌を歌うといいです

医学的に証明されているそうです

後頭部から首筋を通り腸まで

「迷走神経」が走っています

「迷走神経」には

心を落ち着かせ

ストレスを解消する役目があります

声の振動で「迷走神経」を刺激することは

神様がくれた心の安定の特効薬なのです

ごきげんだから鼻歌を歌うのではなく

鼻歌を歌っているからごきげんになるのですね


先日の東北研修の様子が

仙台のテレビ朝日系列の局で放映されました

 https://news.yahoo.co.jp/articles/f5e4fb8aaf20c64667f2330945b3efe6a57d6f50

“普通”ということ自体奇跡的

地震から310 日目

豪雨から46 日目

 

先日NHKで

「輪島高校 3年生の夏休み」が放送されました

深夜遅くの番組だったので

それを待つ間別のチャンネルに合わせると

林修先生の「初耳学」に

竹内まりやさんが出演されていました

あまりメディアに露出なさらない方なので驚き

ずっと見入ってしまいました

 

「クリスマスイブ」が実は

まりやさんのアルバム用に作られたけど

ボツになった曲だったという裏話など

興味深い話が満載でした

 

番組の最後には

被災地にも心を寄せてくださり

 “普通"ということ自体奇跡的

とご自身の人生訓について

語っていらっしゃいました


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『傘のことばっかり考えとるから雨が降るんや』

【意味】取り越し苦労や心配性をいさめる言葉

心配事の92%は実際に起こらない

ともいいますしね

SSHと日本の未来

地震から309 日目

豪雨から45 日目

 

金沢泉丘高等学校のSSH発表会にお邪魔しました

 

SSHとはSuper Science Highschool

理数教育に特化した文科省指定の研究校です

石川県では金沢泉丘のほかに

七尾高校と小松高校が指定されています

 

今日は2年生の研究中間発表会でした

どの研究もしっかりと計画を立て

先行研究を充分に踏まえ

自分たちの仮説を検証すべく

すばらしいものでしたし

何より質疑応答がしっかりしたもので

感心しました

 

特に私は「ワインの涙」の研究に

非常に興味を持ちました

ワイングラスに度数の高いワインを注ぐと

内壁を絶え間なくワインが滴り続けるというもので

マランゴニ効果と呼ばれる現象だそうです

身近な題材に興味を持つ着眼点がいいです

 

「未成年の君達がなぜこのテーマに興味を持ったの?」

という聴衆からの質問にはまさか

「普段から嗜んでいるからです」

と答えるはずもないでしょうが…

答えにくそうにしていると

すかさず司会の生徒が

「他に質問はありませんか」

と話題を変えるテンポのよさも見事でした

 

フォトクロミズム現象の研究では

1gあたり100万円する試薬の入手を断念した話題も

SSH指定校とはいえ

予算を無尽蔵に使える訳ではなく…

工夫して実験されている様子が伺えました

 

他校のSSHの予算にまつわる

興味深い話があります

 

テッポウウオの研究をしたい生物班の生徒が

学校にテッポウウオの購入を申請したそうです

ところがやはりとんでもない値段で却下

これで我慢しとけと

代わりにテッポウウオのビデオを買ってもらいました

 

他のグループが着々と実験を進める中

そのグループは来る日も来る日も

ビデオを眺めるほかありませんでした

 

ある日のこと一人の生徒が気づきます

テッポウウオが水を発射する時

必ず水中から発射している

水面から口を出した方がより遠くへ飛ばせるのに?

疑問に思った彼らは徹底的に画像の分析を行います

すると

水中から発射することにより

表層の水も巻き込んで

口に含んだ水よりはるかに大量の水を

噴射しているようなのです

 

彼らは実験の方向性を変更しました

水鉄砲を入手して

どのくらいの水面下から

どのくらいの角度で発射すれば

最も多くの表層水を巻き込むことができるか

どちらかといえば物理に近い研究になりました

油を垂らした水槽の中から

今度はひたすら水鉄砲を撃ちまくります

 

発表会の後

ある企業から

うちの会社で特許化させてほしいと

オファーがありました

その会社はタンカーの海上事故があった際に

漏れ出した重油の回収を手がける会社でした

それまではおがくずを撒いて重油を吸収させ

それを回収するという手法でしたが

重油の層の下から放水するという

これまでにない方法での効率化に成功しました

 

このように実験結果というのは

どこで実用化に結びつくかわからないのです

基礎研究というのはそういうものです

 

すぐに成果が目に見えて現れないような

基礎研究であっても

しっかり予算を計上していただきたい

政府に強く要望します

それが今後の日本の未来を決めます

 

それを担う若い世代は

探究を中心に据えた新しい教育過程で

着実に育ってきています

日本の最大の資源は教育です


昨日大阪の話をしていたら

思い出したことがあって

 

大阪人の言葉に関するおもろい本

たしか昔買ったなー

倒壊寸前の我が家

(まだ公費解体にはなっていない)

に潜り込んで探してきました

 

あったあった

小杉なんぎんさんの

「大阪人の格言」

徳間書店から発刊されています

 

水に濡れてしわくちゃになっていましたが

大切なバイブルです

これから少しずつ紹介していきます

 

苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『ガーッといって

 ダーッといって

 パァーッといったれ』


明日は「街プロ」発表会の代休です

生徒のみなさん

間違えて学校に来ないようにしましょう

車いすバスケがやってきた

地震から308 日目

豪雨から44 日目

 

本校を会場に車いすバスケが行われました

 

 

 

 

 

 

やってきてくださったのは

一般社団法人フォースタートのみなさん

大阪からいらっしゃいました

 

「今日はどんなイベントですか?」

と真顔で問いかける新聞記者に

「クリスマスパーティーです!」

と最初からボケまくっています

さすが大阪人です

笑かそうという力んだところが全くなく

さらっとボケてはります

 

「刺身盛り合わせ遅いな」

「海行ってつかまえてはるわ」

「育ててるかもしれへんで」

とか

「ランチいつまで待たすねん

 ディナーになってまうやろ」

大阪で日常的に交わされるこんな会話も

常に相手の負担にならないように

笑って待つためだそうです

 

アインシュタインも言っているそうです

笑っていると時間の経つのが早くなります

 

もうここまできたら

どこまでボケで

どこまでほんまやわかりまへん

 

私もこれから

「復興遅いなー」

と言われたら

「万博つくってはんねやろ」

と答えたろと思います

 

先日来いろんな被災地を訪れていますが

復興には本当に時間がかかる

実感しています

神戸にも東北にも熊本にも

今でも多くの傷跡が残っています

今でも戦っている方が大勢いらっしゃいます

笑って待とう

その方が時間が早く感じるかも

 

そして東北復興研修旅行で

生徒が学んできたことのひとつの

「考えるよりも動く!」

 その方が復興が早く進む」

このこともしっかりと

胸に刻んで行こうと思います

 

「悩んで考える」ではなく

「笑って動く!」

 

さっきの万博のくだり

実はまんざら嘘ではありません

被災民の我慢の上に成り立つ万博なのです

 

いろんな意見がありますが

だからこそぜひ成功させてほしい

私はそう思っています

 

1970年の大阪万博が

日本の高度経済成長の象徴であったように

 

これまでいろんな災害から

立ち上がってきた多くの方が

力を合わせ再び立ち上がり

このあとやってくる大きな災害に備え

世界をリードしていく立場に

再び日本が返り咲く

そのきっかけとなるような

万博になることを願っています

 

フォースタートのみなさんから

メッセージ入りのタオルをいただきました

 

 

 

 

 

 

Forget can or can't.

Either do or don't.

「できるかできないかじゃない!

 やるかやらないかだ!」

どんな事情かはわかりませんが

思うように足が動かなくなった時

おそらく絶望を味わったのではと

お察しします

そこからこんなに明るく元気に

立ち上がってこられた方の言葉だから

重みがあります


先日七尾高校で行われた

「EUがやってくる」に

本校生徒も参加させていただきました

参加した生徒の感想です

 

椿原 真弘

 今日はパヴェウ・ミレフスキさんの講演を聞いて、とても有意義な時間を過ごせたと感じました。ポーランドの歴史や伝統、EUと日本の関係など様々なことをお聞きすることができました。特にクルスキといったポーランド独自の料理についての話やEUと日本の関係についての話が私にとってとても興味深い話だったなと感じました。特にEUと日本の貿易上の関係の強さが私にとって驚きでした。日本にとってEUは3位、EUにとって日本は8位の貿易相手であり、互いに必要とし合う関係性であることを今回の講演で知ることができました。

 また、ポーランドにおける歴史上の出来事や場所の特徴を日本での出来事や日本の場所を挙げて紹介していただいたお陰で、どのような事が起こったのか、どのような場所なのかがすぐに理解することができました。また、東京で毎年ポーランドの祭りをやっているという事も教えていただき、時間ができれば、行ってみたいなと思いました。

 

坂下 結菜

 わたしは七尾高校でEUについて詳しく話を聞いてきました。講演をしてくださったのは、ポーランド大使館のパヴェウ・ミレフスキさんです。まず初めに、ポーランド語について少し教えてくれました。「こんにちは」は「ジェン・ドブリィ」。「ありがとう」は「ジークイエ」。この言葉を学校に持ち帰って明日みんなに言ってみようと思いました。

 現在、EUには27カ国が加盟しています。そして日本とEUは双方にとって重要な貿易相手のパートナーです。日本はポーランドからワクチン・飛行機などを輸入し、日本からポーランドへ自動車などを輸出しています。今日一番驚いたことは日本とEUの貿易で関税を撤廃していたということです。それほど日本とEUは親密な信頼関係にあるのだと感じました。

 今日、パヴェウ・ミレフスキさんがこれだけは覚えて帰ってほしいと言っていたことがあります。それは、1.人間の尊厳、2.自由、3.民主主義、4.法の支配、5.平等、6.人権です。これらの価値観は日本とEUで同じなのです。

 今日講演を聞いてわたしは、日本とEUの関係がもっと気になりました。これからはこの2国間の関係についてもっと注目していきたいと思ういい機会でした。

 

升井 莉愛

 EU加盟国は全部で27カ国あり、加盟国では「人間の尊厳」、「自由」、「民主主義」、「平等」、「法の支配」、「人権」の6つの価値観が同じだとわかった。また、EU加盟国内ではパスポートを使わずに国を行き来することができると知り驚いたが、パスポートが必要なく色んな国に行けるのはとても便利で羨ましく思った。日本は車等、EUは飛行機やワクチン等を輸出していると知った。貿易の輸出ランキングは日本が3位、EUが7位と日本のほうが多く輸出していると知り予想外だった。他にもポーランド語での挨拶やポーランドの料理を教えてくれた。私は、餃子に似ている「ピエロギ」という料理が1番印象に残った。毎年5月に東京の六本木ヒルズでポーランドのお祭りが開催されており、そこではポーランドの料理も食べれると聞き行ってみたいと思った。また、ポーランドの方がポーランドと能登を組み合わせたロゴを作ってくださっていてとても嬉しかった。

 

簏 吏莉

 EU出張授業を聞き、EUと日本は、貿易や政治面などで欠かせない存在であることを学びました。EUの国旗である12の星には、平和などの意味が込められており、EU加盟国内で深い繋がりがあることを知りました。また、たくさんの興味深い話をポーランド大使館から聞くことができました。ポーランドはいろいろな国と隣接しており、土地も平坦で行き来がしやすいため争いが多かったと知りました。そのような過去がある国だからこそ、平和を実現できたのだと感じました。赤と白が使われているポーランドの国旗が日本と似ているということをおっしゃっており、共通点を見つけて嬉しそうにしている姿が印象に残りました。日本に住んでいるポーランドの方々が能登に寄付をしてくださり、たくさんの人に支援をしていただいているということを改めて感じ、生まれた国が違っても気にかけてくれる優しさに感動しました。
 ポーランドに行く際は、今日習った挨拶を使ってポーランド人に話しかけてみたいと思います。

 

坂角 凜

 私は、七尾高校で開かれた、「EUが学校にやってきた」に参加してきました。講演会で沢山のポーランドのこと、日本とEUの関係について学ぶことができました。

 まず最初に、ポーランド大使の方は「おはよう」と「こんにちは」をポーランド語でどのように言うのかを教えてくださいました。聞き慣れない言語で新鮮さを感じました。

 私が特に印象に残った話が2つあります。

 まず1つ目は、日本はEUに加盟しているので、EU圏内で行き来する際にパスポートが不要かつユーロをどこでも一律で使うことができるということです。

 次に2つ目は、ポーランドには日本と同じ価値観があるということです。ポーランドでは「人間の尊厳、自由、平等、人権、民主主義、法の支配」です。どちらの観点からも日本との良好な関係が築かれていると感じました。

毎年5月にも東京の六本木でポーランドのお祭りも開かれているそうです。

今回の講演で、ポーランドのことをもっと知りたいと思いました。

 

町元 実結

 私は、今日七尾高校にEUを聞きに行ってきました。ポーランド太子館のパヴェウ・ミレフスキさんがお話をしてくれました。ポーランドではピエロギというギョーザのような食べ物が美味しいと聞きました。私も一度食べてみたいです。また、ポーランド語も2つ習いました。1つ目は「ジンクイエ」という言葉です。ありがとうという意味だそうです。もう一つは、「ジェン・ドブリイ」という言葉でこんにちはという意味です。EU加盟国の中で共通している価値観が一緒だというのは6つあります。それは、人権、自由、民主主義、法の支配、平等、人間の尊厳です。この6つは大切だと言っていたので、この言葉はしっかりと覚えたいです。他にも、日本は車などを輸出し、ワクチンや飛行機を輸入している。日本とEUで関税がかからない。それだけ日本とEUは仲がいいのだと思いました。ポーランドの祭りが六本木で毎年5月に行われていると初めて知りました。この学んだことを活かしこれからにつなげたいです。

 

米谷 碧琉

 私は七尾高校にポーランド大使さんのお話を聞きに行きました。ポーランド語のこんにちはとありがとうという言葉を教えてもらいました。私はこの言葉を友達や先生に教えてあげたいなと思いました。ポーランドは経済・面積・人口それぞれ世界3位ということを聞いて私はびっくりしました。たくさんの国があるのにそれぞれ3位を取っているのは衝撃でした。また、ポーランドのピエロギ餃子が人気と聞いて私も食べてみたいなと思いました。形は丸くて、日本とは違うことを知りました。

 EUは27カ国が加盟しており、その中で共通している価値観が一緒だそうです。それは6つあります。人間の尊厳や人権、民主主義、法の支配、自由、平等です。この6つが共通していることを覚えておきたいです。また貿易については、EUからだと日本は貿易国7位だそうです。しかし、日本からだと3位ということが分かりました。日本はEUをとても頼りにしているのだなと感じました。私はこの話を聞くことができて良かったです。

 

志田 心湖 

 この度は、ポーランドのパヴェウ・ミレフスキ大使によるEU講演会に参加させていただきありがとうございました。

 講演ではポーランドの歴史・政治・文化、ポ日関係、欧州連合の概要、欧日関係について学ぶことができました。

 報酬連合と日本の関係では、EUと日本は貿易面で上位に位置する重要な関係であり、EUは、飛行機やワクチンなどを輸出し、日本は、車や機械類を輸出していることがわかりました。また、EUは、「人間の尊厳」「自由」「民主主義」「人権」「平等」「法の支配」という27加盟国共通の価値観で繋がっており、日本と似た価値観を持っていることがわかりました。そのためEUと日本の関係は貿易面でなく基本的価値観を共有する重要なパートナーであることを嬉しく思いました。

 他にもポーランドの魅力や国際関係など新しい学び得ることができてとても貴重な経験となりました。ありがとうございました!