校長室より

市高祭を終えて③~みんなで笑顔~

 シリーズ3回目です。前回は準備期間まででした。今回は当日の様子ということになりますが、それはすでにたくさんの写真が掲載されましたので、ここではクラスのみんなで撮った写真を紹介します。コロナ禍ということなので、マスクは外さない!が鉄則。ということで、残念なことですが、生徒達の笑顔は顔半分だけ。でも、こうしてレンズに向かってピースサインを作れば、彼らの笑顔はじわ~とにじみ出て、目に浮かびます。こんなふうにみんなで笑って撮る写真って、大人になってからあったかな~?なんて思ってしまいます。青春の1ページですね。(羨ましい)

       

市高祭を終えて②~全ては準備にあり~

 ある武道に秀でた方が「すべては準備にあります。準備が十分であれば、納得のいく結果がでます。」と語ってらしたのを聴いたことがあります。準備=練習を十分にすれば、それは良い結果につながるよね、当たり前でしょ、と思うかもしれませんが、その方の準備=練習は半端ではありません。誰もが、なるほど、と心の底から思うほどの練習(武道ですから稽古でしょうか)です。道場での練習だけではありません。その日に向けて体だけでなく、心も整えていくのです。達人とはそういったことができる人を指すのでしょう。

 学校行事も同じようなことが言えると思います。文化祭や体育祭の「その日」に向けて準備をする。係分担をし、道具や材料を集め、協力しながら創り上げていく。十分に準備をすれば、その結果もいい物となり、みんなが幸せな気持ちになれるでしょう。しかし、この全てを「満点」にするのは難しい。誰かが無関心であったり、(もしくは無関心を装ったり)、勝手に帰ってしまったり、思いやりにかけた返答をしたり。そういったことに傷ついて涙する生徒を何人も見てきました。行事に参加しないのも自由、その人の個性だ、と割り切れればいいのでしょうが、でも本当は一緒にやりたいのかも、とか考えてしまいますよね。どうしたらいいのか、疑問はいくつも浮かび上がりますが「正しい答え」はないと思います。大事なことは、思い残すことを減らしていくこと、勇気をもって話しかけ突破口を探し求めること、だと思うのです。「やらずに抱く後悔の方が深い」ですよね。

 次に載せる写真は準備の日に撮ったものです。みんなで話し合いながらベストを模索する、なかなかできないことですよね。いろいろなことを感じたり、経験したりするのも、大きな学校行事がもつ素晴らしい側面です。悩んだ分、迷った分、きっとあなたは成長していますよ。

      

 次は、準備のその後についてお伝えしようと思います。

 三藤 加代子

 

 

市高祭を終えて①~市高祭ARTのご紹介~

 まだまだ新型コロナの勢いが衰えませんが、今年は市高祭を実施することができました。全校の生徒達の熱い思いと努力が実を結び、100%の日程ではありませんでしたが、高校生活の1ページを鮮やかに彩ることができたのではないかと思っています。生徒のみなさん、お疲れ様でした。みなさんのパフォーマンス、素晴らしかったですよ!そして、忘れてはならないのは、行事を下から支え続けてくれた生徒会や部活動の生徒、たくさんの教職員の方々の力強く、思いやりにあふれた献身です。本当にありがとうございました。

 今回は、生徒達がデザインしたTシャツと団旗をご紹介します。

 青団、緑団、黄団、赤団、黒団 の順です。

 

 

 

 

 

 いかがですか?どの団も地の色の持つイメージを上手に使ってデザインしていると思います。ステキですよね。

 市高祭の2日間は、3年生がデザインした「団T」を1・2年生も着て過ごします。このような縦割りの活動は、小松地域で多く行われているようですが、後輩の面倒をいかによく見て、団結力を高めるかが3年生の腕の見せどころとなります。市高祭フィナーレの「解団式」では3年生(特に団長)が思いを後輩に伝えるのですが、どの団でも先輩たちの偽りのないまっすぐな想いが(時には涙とともに)後輩に伝わって行きます。「あぁ、学校っていいな」と思う瞬間です。

 次回は、私の視点で切り取った市高祭をお伝えします。

 

三藤 加代子

 

Art Gallery 市高~7月~

 7月の絵画をお届けします。今月のテーマは『納涼』です。盛夏から初秋にかけて校長室を彩ります。

 1枚目は、芸術コース30期生、寺脇杏珠さんの作品です。岩を伝って落ちる滝と滝壺が描かれ、暑い夏に「涼」を届けてくれます。自然を描いた作品かとおもいきや、滝壺の水面には、崖の上に立ち並ぶ高層ビルの陰が写っています。自然と人工の共存という見方もできる作品だと思います。

 

 2枚目は、芸術コース1期生、林千恵さんの作品、『静物油彩』です。ガラスの透明感は涼しさも伝えてくれますが、この作品のガラスの質感と静けさによって、しばし暑さを忘れることができました。

Art Gallery 市高~6月~

 6月の絵画を紹介します。

 1つ目は、芸術コース26期生、丸山拓郎さんの『帰ってくる日まで』です。廃墟となった建物の一室の真ん中に、赤いチェアがあります。脚が折れ、傾き、苔まで生えてしまっています。窓ガラスも割れていて、窓枠にも草が生えています。「寂しい感じの絵ですね。」と私が言うと、絵を掛けに来てくれた美術専攻の生徒が、「そうとも見えますが、窓から差し込む光に希望を感じます。私は暖かさを感じます。」と話してくれました。なるほど、だからこのようなタイトルになるんだな、と感心しました。人それぞれの感じ方は違うとはいえ、生徒たちの豊かな感受性に脱帽しました。

 2作品目は、泉佳那さんの作品です。タイトルには『油彩画』となっていますが、何期生なのかの記載もないところを見ると、とても古いものなのかもしれません。前回の迫力のある作品とはちょっと違い、全体を包む柔らかな色合いが印象的な作品です。