校長室より

Art Gallery 市高~6月~

 6月の絵画を紹介します。

 1つ目は、芸術コース26期生、丸山拓郎さんの『帰ってくる日まで』です。廃墟となった建物の一室の真ん中に、赤いチェアがあります。脚が折れ、傾き、苔まで生えてしまっています。窓ガラスも割れていて、窓枠にも草が生えています。「寂しい感じの絵ですね。」と私が言うと、絵を掛けに来てくれた美術専攻の生徒が、「そうとも見えますが、窓から差し込む光に希望を感じます。私は暖かさを感じます。」と話してくれました。なるほど、だからこのようなタイトルになるんだな、と感心しました。人それぞれの感じ方は違うとはいえ、生徒たちの豊かな感受性に脱帽しました。

 2作品目は、泉佳那さんの作品です。タイトルには『油彩画』となっていますが、何期生なのかの記載もないところを見ると、とても古いものなのかもしれません。前回の迫力のある作品とはちょっと違い、全体を包む柔らかな色合いが印象的な作品です。

Art Gallery 市高~5月~

 5月の絵画を紹介します。

 まずは、本校芸術コース19期生、深美 彩香さんの『猫の特等席』です。

 描かれているのは大都会の高層マンションの一室でしょうか。窓外には美しい夜景が広がります。川にはアーチ型の欄干が特徴的な橋が架かっています。そして、窓辺でくつろぐ3匹の猫たち。まさに特等席でゆったりと過ごしている様子が描かれています。それぞれ個性のある猫たちの毛並みは、精緻な筆遣いで描かれています。

 2枚目は、7期生の渡邊大介さんの作品、『静物油彩』です。リアルな中に背景の色遣いや、一筆一筆が迫力のある作品だと思います。

 今回で2回目ですが、前作の暖かい印象とは違った作品を持ってきてくれました。来月も楽しみです。