校長室より

G7教育大臣会合 

 先週から5月15日にかけて、富山・石川でG7教育大臣会合が開かれ教育課題について話し合われました。大きな話題は、ポストコロナ、生成AI、留学だったそうです。 

 ポストコロナについては、単純にコロナ前に戻すのではなく、コロナでの教訓や得たノウハウを活かして新たな教育、特に教育環境を作っていくことが大切だと感じています。例えば、一人一台端末については、コロナがなければ、もっと遅れていたでしょうし、取り組む姿勢も違っていたと思います。 これを活かして学習の仕方を変えるくらいの変化が起こると(起こしたいと)考えています。

 生成AIについては、以前ここでお話をしましたとおり、今までどおり便利な面は生かし、間違っている前提で賢く使うということで、関わり方を注意することが大切だと思います。 

 留学については、人の行き来が再開されて、活発になることが予想されているわけですが、これはやはり百聞は一見に如かずの面が大きいです。ICTが進んで、今までできなかったことができるようになっても、それは経験を補うことであって生で感じるものを超えることは当分できないでしょう。 

  ウェルビーイングもキーワードでした。いずれにしても人類は教育によって個人の寿命という限界を超えて知恵を鍛え、ここまで繁栄をしてきました。現代に生きる我々もその流れを大切にして行きたいものです。 

2023年G7教育⼤⾂会合 富⼭・⾦沢宣⾔(概要) をテキストマイニングしてみた結果>

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電車の遅延について

 5/15の1学期中間試験の朝、JR遅延の情報が入りました。遅延の状況と生徒の登校状況を照らし、10分遅らせて9:00開始としました。それでも1・2年生には開始に間に合わない生徒がいたので、特別に別室対応の措置を取りました。思い切って9:10開始とすればよかったかもしれませんが、登校できている生徒を長時間待機させることの影響を考えバランスをとった次第です。 

 ところで今回さすがと思ったのが、3年生には基本的に間に合わない生徒がいなかったことです。高校生活の中で経験を積み、就職や進学に向けて気合十分といったところでしょうか? 

 生徒の皆さんには、緊急時にはどうすればいいかを適切に判断し、行動ができるようになって欲しいと思います。もちろん、慌てて交通事故などのないように安全は優先させてください。 

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PTA総会ありがとうございました

保護者の皆様へ

 本日は、公私ともにお忙しいところお集まりいただき誠にありがとうございました。  
 さて学校の現状ですが、令和4年度には部活動面・進路面・検定や資格取得面についても良好な結果を残し、今年度も順調にスタートしていると思います。 5月8日からはコロナ感染症が5類に移行するなど、様々な行事が制約を受けることなく行える見込みとなっています。 
来週は今年度最初の定期テストである1学期中間試験があり、その後総体・総文が行われます。特に3年生には悔いが残らぬよう全力で頑張って欲しいと思っています。
 今後も生徒が持てる力を発揮し、日々成長を実感できるよう、そして、本校で学校生活を送ることができてよかったと感じられるようにしていきたいと考えています。 
 そのためには、保護者の皆様のお力が必要です。教員と保護者の皆様が相互に理解・協力しあって、よりよいPTA活動にしていきたいと考えていますのでよろしくお願いいたします。  

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生き残りたければ片付けろ

 物騒なタイトルですみません。

 先日図書委員が校長室に本の紹介文の執筆依頼に来ました。この文章を書いている時点で、他の本について書いて提出済みですが、他にも紹介したいと思いこちらで紹介することにしました。その本のサブタイトルがこの文章のタイトルです。

 以前、「自衛隊式片づけ術」という本を読みました。サブタイトルが「CLEARING UP TO SURVIVE~生き残りたければ片付けろ~」だったのです。大げさなタイトルなのですが、中身はスタンダードかつ大真面目です。元自衛隊員でその経験を活かして掃除をする会社を立ち上げた人が書いた本です。最初のページに「~だと、有事の際、生き残る確率が低くなると言えます」とあるなど、片付けと生き残りをつなげて掃除に説得力を持たせていて、なんだかピンと来たという感じです。

 皆さんに例えるならば、勉強しようと思ったときに机や部屋が散らかっていて片付けから入る必要があるのは、勉強という戦闘において大きな”ハンデ”となるといったところでしょうか。

 それ以外にも、毎日同じスケジュールで行動する⇒余計なエネルギーがかからず、効率的に生活できる⇒生き残る確率が高くなる というのもあります。ルーティーン化するというと、惰性といった印象を受けるかもしれませんが、やらなくては気持ち悪い、違和感があるまで持っていくことが大切だそうです。 そうすることで、他に時間を回せるというところがポイントだと思います。

 工業人の卵たる本校の皆さんは、日頃から先生方に5S指導は受けているとは思います。さぁ、皆さんも片付けをして生活の効率を上げてみませんか?

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中間試験が始まります

もうすぐ1学期中間試験が始まります。 

 生徒心得を見ると第2章 第1条に”5 考査を受ける態度は、常に公明正大であること”とあります。良い点をとろうと努力することは大切ですが、正々堂々、誠実、丁寧に受験して下さい。

 さて、試験が好きで好きでたまらないという生徒はあまりいないかと思います。 では、なぜ試験があるのでしょうか? 
 
 まず、試験の歴史を見てみると中国でかつてあった科挙制度が始まりと言われています。科挙とは官吏登用制度として6世紀ごろ採用されたもので、廃止されたのはなんと1905年というからすごいものです。家柄に関係なく実力があれば誰でも要職に就くことができるという制度でした。西洋でも中世まで人材登用は長らく”コネ”で決まっていたそうなので、画期的な仕組みといえるわけです。 
 
 ということは、人材登用以外、つまり就職試験や入学試験以外では試験はいらないのでしょうか?そんなことはありません。では試験にはどういう意味があるのでしょう。 
 
試験を受けさせる側からは次のような意味があります。 
1 生徒の理解度の確認 
2 今後の教え方の参考 
3 生徒の評価のため 
 
試験を受ける側からは次のような意味があります。 
1 自分の理解度や弱点の確認 
2 今後の学習方法の参考 
3 自己管理能力の向上 
4 自信や能力の向上 
 
 1・2は例えるなら自分を鏡で見て身支度を整えるといったところでしょうか?鏡を見て、頭の中にある理想の自分との違いを把握して、整えていく。定期試験はそれに似た意味があると思っています。定期的に試験を受け、自分の状態を把握し、弱点克服のための材料にして、必要な力をつけていく訳です。ですから鏡を見るつまり試験を受けることが目的ではなく、そのあとどうしていくかを大切にして欲しいと思います。 
 
 試験を受ける側の3ですが、試験を受けるための準備・段取りをする力をつけることだと考えればいいと思います。例えばある資格を取得するとき、なぜこの資格の取得を目指すのか、そのためにはいつまでにどんな勉強が必要かなどを考え、実行する、そんな力です。変化の激しい時代に生きる我々は一生学び続ける必要があると言われています。残念ながら学校で学んだ内容だけで一生生きていくことは難しくなっているからです。学校では教科の内容を学びながら、学ぶ方法も学んでいるのです。 
 そうしていくことで試験を受ける側の4にあるように能力が身に付き、自信がついてきます。 
 
 試験をテーマに考えてきましたが、ペーパーテストに限らず、私たちは日々、試験を受けているようなものです。よく考え実行にうつし、その結果がうまくいき、自分が嬉しかったり、人が幸せになったりすることで自信を深めていく。それの繰り返しで人は成長していくのです。 
 先生方は試験が生徒にとってできるだけ価値のあるものになるようにしたいと思って試験を作成しています。 
 
 生徒の皆さんにはせっかくですから、試験を楽しんで、自分の成長につなげて欲しいものです。頑張りましょう。 

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