2024年1月の記事一覧
準優勝盾が語るもの
21日目
避難所開設の頃の話です
準備に来ていた市の職員のひとりが
玄関を入ったところにあった
中のトロフィーたちが無惨に崩れ落ちた
表彰ケースをじっと見つめていました
ポツリとひとこと「俺たちの盾が…」
彼の名は浅井朱文(旧姓)
古くからの高校野球ファンなら
輪島高校の投手として
聞いたことのある名前かも
棚の中には輪島高校の
輝かしい部活動の歴史が
飾ってありました
その中でひときわ輝く
ふたつの準入賞盾
それは本校の100年の歴史の中で
かつて二度
甲子園へあと一歩と迫った証です
盾に描かれている図柄は
スクイズをウエストするシーン
打者と捕手が必死にボールに
飛びついているシーンです
あれ?
何か違和感持ちませんか?
スクイズ外す時って
捕手は投球と同時に
立ち上がりますよね
なのに打者と一緒に
飛びつくなんて…
これはサインプレーではなくて
三塁走者がスタートを切ったのを見て
投手が咄嗟の判断でウエストした
高度なプレイを描いたものでしょう
江夏の「奇跡の21球」を彷彿とさせます
よほどバッテリー間に信頼がないと
できないプレーです
よく見ると
背景には
でっかいキャッチャーミットが
描かれています
「どんな球でも俺が止めてやる!」
心の叫びが聞こえるようです
浅井投手は
この盾を手にした当時の
中心選手です
その時決勝戦で戦ったのは
箕島高校と延長18回の死闘を繰り広げた
あの星稜高校でした
「全国制覇した箕島が日本一
それに惜しくも敗れた星稜が2番目
俺たちは日本で3番目に強いチームだ」
と何とも都合のいい理屈を展開していました
この根拠のない自信こそ
輪島の人間の強さです!
きっと立ち上がります!
少し落ち着いてきたので
来週棚の中を整理しようと
思います
浅井選手らの思いを繋ぐ
現在のチームも
「できることから練習を開始します!」
先週、冨水諒一監督から
報告を受けました
男子バレーボール部も
できることから活動開始です
体育館は自衛隊の基地となっていて
いや、そもそも床が斜めに傾き
使用することができないので
20日(土)は翠星高校さんで
合同練習をさせていただきました
わざわざ輪島高校の控え室まで
準備してくださり感謝感謝です
感無量だと語る生徒も…
翠星高校の先生方や生徒の
温かさに触れた1日でした
21日(日)は星稜高校さんと
星稜高校の先生は
「今は大変だと思いますが
一人ひとりが自分のできることを考え
一生懸命にやっていきましょう」
とおっしゃってくださいました
また、今日は
金沢方面へ二時避難している生徒たちに
ひとり一台パソコンを配りました
この後オンライン授業の際に使用します
現場からお伝えします
20日目 土曜日
本来ならば学校は休みなので
朝から少し余裕があります
避難所をうろちょろしてみました
朝早くから
トイレ掃除をしてくださっている方が…
お名前をお聞きしたのですが
「みんなやってることなので…」と
ほんとうにあリがとうございます
輪島高校避難所には
ペット同伴の方の部屋を
1室設けています
ペットも大切な家族
気兼ねすることなく
過ごしてもらっています
生徒たちが学校に置いて行って
被災した辞書やひざ掛けなど
まとめて置いてあります
いつでも取りに来てね
持ち主が迎えに来てくれるのを
待っています
こんなにグチャグチャだった図書室も
このとおり
先生方が1週間かけて
もとどおおりにしてくださいました
トレーニング場には
プライバシー保護のための
間仕切りが入りました
まだ入っていない避難場もありますが
市は各避難場の事情に合わせて
順番に進めています
これをご覧になって
「なぜ輪島高校だけ!」
と苦情を言うのはおやめください
例えば他の避難場にあって
輪島高校にないものもあります
それぞれの避難民が
思いやりの心を持って
過ごしていただければと思います
「俺は被災者だぞ!」
と市の職員に食ってかかる人を見ました
市の職員だって被災者です
ゴミの分別も進んでいます
避難民の方々が
みんなで助け合いながら
ルールも自分たちで決めて
綺麗な環境を保っています
大切な連絡は
ホワイトボードで取り合っています
開所当時は2ヶ所しかなく
除染作業に追われていた
仮設トイレも今ではこんなに
子どもたちが集える
ティーンズラボさんも
素敵なスペースになりました
今日は年に3回の特別な日
1月19日
19 × 19 = 361 ≒ 366
つまり1/19(1月19日)今日をもって
1年の1/19(19分の1)が過ぎたことになります
1年のうちこんな日は他にも2つあるそうです
これまでの日々をあと18回繰り返すと
新しい年を迎えるんですね
なんだか短いような長いような
その日その日の暮らしも
それはそれでいいもんです
人の温かい気持ちに触れることが
多くなりました
今日は生徒が登校して2日目
3時間授業を行いました
1時間目は
2年生は松本昭子先生の国語
松本先生は文部科学省から認められた優秀教員で
新しい時代への教育について日頃深く研究されており
本校の探究学習の中心的役割を担っています
今日は語彙力アップのための教材を準備してくれました
1年生は校長自身の化学
大学入学共通テストの問題に挑戦です
宇宙ステーション内の
酸素供給システムに関する問題で
今回避難所に設置された
循環式手洗い機と絡めて説明しました
2時間目は
12年生合同で矢田勇先生の防災教育
矢田先生は
本校のお笑い担当の先生で
学校から帰る時には
「お疲れさま」というと
ホントに疲れた気がしてイヤだということで
「お元気さまー!」と言って帰っていきます
今回いろんな方に助けられたけど
今度助ける側にまわったら
どんなことが喜ばれるか考えよう
というテーマでした
NHKから取材のカメラが入っていましたが
「紅白歌合戦」をイジったりして
取材クルーも苦笑いでした
3時間目は
やはり12年生合同で
奥野拓海先生による「やる気アップ法」
こんなときだからこそ
未来を見据えて歩いていこうというテーマです
生徒からは「なんだかワクワクしてきた!」
奥野先生からは
「学校に出て来れていないみんなも前を向いて行こう!」
との力強いメッセージが
来週からは徐々に時間割も組んで行きますね
オンライン授業も計画していきます
学校にChromebookを置いている人は
取りに来てください
携帯画面ではやりにくいですよ
金沢地区に避難している人には
今度の日曜日に届けます
詳しくはClassroomでお知らせしたので見てね
久しぶり!どうしてた?
18日目
生徒の登校を再開しました
最後に会ったのは12月28日かな
みんなで豚汁食べたよね
ティーンズラボで
クリスマスパーティーもしたっけ
いろんな話が飛び交います
今日登校できたのは26名
およそ1割の生徒たちです
ほとんどの生徒が
すでに市外へ二次避難をしています
久しぶりの再会に
「おまえ老けたなあ」
前回ドラム缶風呂でお世話になった
「にちにち好日」さんが
再会のお祝いのお菓子を
差し入れしてくださいました
避難所にもひとつうれしいお知らせが
岩手県の北良株式会社さんが
循環式のシャワーを設置してくださいました
避難所の衛生環境が気になります
とっても助かります
場所は生徒玄関
昨日先生方が倒れたロッカーを
一気に片付けてくださいました
なんだか教員同士の絆が
一層強くなったような気が
いろんなタイプの先生がいます
0を1にするのが得意な人
1を99にするのが得意な人
99を100にするのが得意な人
100を0にするのが好きな人
鳴かぬななら…
鳴くまで待とうホトトギス
鳴かんでいいよホトトギス
鳴くのと変えようホトトギス
自分で鳴くわホーホケキョ
石橋を叩いて渡る人
石橋を叩いても渡らない人
石橋を叩き過ぎて壊す人
石橋をわざと壊して造る人
そもそも石橋に気づかず泳ぎ出す人
いろんな先生がいて
いろんな意見を出し合いながら
一歩一歩前へ進んでいます
被災した実家で勉強し続けている
ひとりの受験生が
教材をとりに学校へ来ました
受験校も絞れたのか
赤本も持っていきました
まだ電気が復旧していないんだそうです
まさに蛍の光窓の雪
蛍捕まえるだけで大変やろ
そんな暇あったら勉強せえ
といろいろつっこむ人もいますが
実は「蛍雪」の言葉の生まれた
中国のある地方の蛍は
日本の蛍の200倍の明るさがあって
10匹ほどで充分勉強できる明るさが得られるとか
空飛ぶ仙人がいるという地方の話なので
どこまで本当なんだか
ふたつの大切
17日目
避難生活が始まって以来
ずっと心がけていることがふたつあって
ひとつめは挨拶
震災前はずっと毎朝校門で
生徒に挨拶するのが日課でした
素敵な笑顔で返してくれる子
ブスっとニコリともしない子
親とケンカでもしたのかな?
と思いを馳せたり
避難所は最初の頃
みなさんギスギスした雰囲気で
疲れ切っているのもあるのでしょうが…
これではいけないと思い
挨拶をしまくることにしました
じいじ、ばあば、自衛隊、犬
とにかく、おはようございます
今では
声をかけていただくことの方が
多くなりました
そしてふたつめは
「はきものをそろえる」
曹洞宗永平寺の道玄禅師の教えです
はきものをそろえると、心もそろう
心がそろうと、はきものがそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときに心がみだれない
だれかがみだしておいたら
だまってそろえておいてあげよう
そうすればきっと
世の中の人の心もそろうでしょう
今では避難民の方一人ひとりの
心もそろって
こんな感じです
今日の感染状況
コロナ6
インフル4
胃腸炎2
もうすぐ学校に来れるよ!
16日目の朝です
金沢方面へ避難している生徒のため
金沢地区の高校が施設の一部の使用を認め
生徒の学習に活用させてくださっています
本来の生徒さんのご指導がおありなのに
本当にありがとうございます
生徒のみなさんにもご迷惑をおかけします
ごめんなさい
本校教員も何人かそちらの方に勤務しています
今日は、その先生から便りが届きました
平野校長先生へ
生徒らが割り当ての教室に入った折
自分の学校の教員の顔を見て安堵する表情に
涙が出そうになりました
こちらでは他校の先生方も
指導に加わると言ってくれています
スクールカウンセラーの浅井好先生に
ひとりひとりお話を聞いていただきました
【生徒A】
地震が怖かった 今でも怖くて家に入れない
玄関から先へは一歩も動けない
将来は患者の心に寄り添える看護師になりたい
【生徒B】
トンネルの中で揺れ始めた
何とか車で脱出できたが
大きな岩がゴロゴロ落ちてきて怖かった
でも負けない 国語の教師になりたい
【生徒C】
「なんで自分たちだけ?」最初はそう思った
でも今は違う!立ち直った!
高校の教師になりたい
【生徒D】
自分は大丈夫!でも町が心配
もとどおりになるのかな?
【生徒E】
母が「まあいいか」の気持ちを
繰り返し教えてくれた
【生徒F】
せっかく生きているんだから
人の役に立ちたい
大学卒業したら世界中を廻る!
【生徒G】
うちはなくなった
でもその分薬剤師への思いが強くなった
奨学金借りてでも絶対やる!自分で返す!
前向きで力強い言葉が続きます
でも
震災直後はどの子も「いい子」になるのだそうです
でもそれは決して
本当の気持ちではないのかもしれない
地震や火事そのものへの恐怖
家族が離ればなれになることへの不安
大切なものを失ったさみしさ
そのサインを見落とさず
しっかりと寄り添う必要があります
そしてこの前向きな言葉たちが
本当の強さになりますように
今,1月18日(木)から登校できるように
準備を進めています
こんなにぼろぼろだった部屋も
ほらこのとおり
先生方、頑張ったよ
学校の再開ではありませんので
無理に登校する必要はありません
欠席にはなりません
日 時:1月18日(木)9:00~12:00
9時~10時の間に来て下さい
場 所:3年生の棟
避難者と動線を分けています
入 口:ゴミステーション側のドア
内履き※に履き替えます
(※石川県では上履きのことを内履きといいます)
スリッパを用意しますが
内履きを持ってきてもかまいません
服 装:制服でなくてもかまいません
持ち物:初日は筆記用具があれば大丈夫
設 備:エアコン・ストーブがあります
水洗トイレが使用可能です
内 容:初日は友達と話ししたり
授業の準備をしましょう
本日の感染状況
コロナ4
インフル5
腸炎2
今日は炊き出しのパキスタン人に
ウルドゥー語の「おはよう」を習いました
アッサラーモ アレークン
輪島高校と「まれ」
15日目を迎えます
3年生受験組はホテルで自己採点
さて、今日も多くの方々の支援をいただいています
認定NPO法人カタリバさんと
NPO法人じっくらあとさんが
音楽室に「みんなの子ども部屋」を
設置してくださいました
ゲームやピアノ、勉強部屋もあり
自由に過ごせる子どもの居場所です
以前、炊き出しをしてくださった
にちにち好日さんが
今日は入浴支援に来てくださいました
ドラム缶を用いた薪の風呂です
避難されている方は発災以来
お風呂に入っていません
涙を流して喜んでくださる方も
大阪大学のProject INPACT さんは
女性トイレにサニタリーセットを
設置してくださいました
5年前に「5年後の自分に宛てた手紙」
プロジェクトでお世話になった
吉川教授とゆかりのあるみなさんです
実はうちの娘も
そのプロジェクトに参加しており
先日届いた
「5年前の自分からの手紙に」
こんなこと考えてたんだーと
感慨深げでした
昨日紹介したオーストラリア帰りの中村くんが
お前も来いと友人に声をかけて
ボランティアの輪を広げています
来てくれたのは元々同級生の田中琉惟くん
昨年度、本校で企画した海外研修で
フランスへ渡り片言のフランス語を学んだ
自称パリジャンです
なんとも国際的なコンビですが
やっていることはコテコテの日本人です
それから今日はNHKのニュースに
出させていただきました
ディレクターは
輪島高校もその舞台となっていた
土屋太鳳さんの朝ドラ「まれ」の
製作にも携わっていた方でした
今回焼け野原となった朝市通りの中に
かつて「まれ」記念館はありました
今回訪ねてみると
モニュメントだけ焼けずに残っていました
誰かがお供えしたお菓子が
コロナ禍による学校閉鎖が終わり
登校が再開した時の生徒の笑顔が
忘れられません
なんやかんや言っても
やっぱり学校が大好きなんです
だからとにかく学校に来てもらいたい
もうすぐ登校を開始します
何人集まるかわからないし
教科書のない生徒もたくさん
でもその中で何ができるか
先生方は精一杯頑張ります
「丁寧に」
「みんな揃って」
「絶対間違いなく」
がこれまでの教育だとしたら
「ポイントを絞り」
「できることから」
「とにかく走り出す」
がこれからの教育だと思うのです
ニュースではそんなこと話しました
本日の感染状況
コロナ6
インフル4
腸炎1
戦線復帰!
14日目の朝です
一昨日
大学入学共通テスト応援のため
自分も金沢に出向きました
ところが到着した途端に発熱
ここ40年ほど
二日酔い以外の病気をしたことのないくらい
健康には自信があったのですが…
疲れと、風呂に入れたという安堵でしょうか?
明くる朝、検査の結果
コロナとインフルともに陰性
確認してから試験場で激励
今朝早くに学校へ向かいました
水道をひねれば水が出る
風呂も入れて洗濯もできる
緊急車両以外の車でも
ガソリンを入れてもらえる
そんなひとときの夢のような生活を離れ
学校に戻ります
渋滞を避けようと朝4時に出たのですが
七尾〜穴水間は長蛇の列です
車窓には富山湾越しに立山連峰
年に数回だけ限られた時間にしか見られない
神々しい姿に力づけられます
途中の山々には凄まじい傷跡
崩れ落ちた山肌に
うっすら雪化粧です
学校に着くなり
文科省からの建物の安全検査に同席です
一部の建物の安全が確認されました
これから授業再開に向けての
スケジュール調整に入ります
生徒のみなさん
保護者のみなさん
今しばらくお待ちください
生徒の安否は
全員確認されたことになっていましたが
実はもうひとり
確認されていない生徒がいました
彼の名は中村輝人くん
ワーキングホリデーを活用して
オーストラリアに渡っていた生徒です
オーストラリアに行ったっきり
連絡方法がわからなかったのと
まさかオーストラリアまで
地震の影響はないだろうということで
安否確認はしなかったのですが
輪島高校の避難所で支援活動している姿を
ひょっこり見かけました
彼は学ぶことが大好きだったのですが
世の中の動きのスピードに対して
緩やかすぎる日本の教育に疑問を感じ
日本の教育を変えると意気込んで
単身オーストラリアに渡ったのでした
オーストラリアに渡ってからは
いろんな仕事を経験したそうです
周りに韓国の友達がたくさんできたことで
英語よりも韓国語がペラペラになっていました
今回、故郷の震災のことを知り
とりあえず飛行機を乗り継ぎ
自分にもできることがあると
帰って来たそうです
彼も被災地に着いた途端に
疲れと安堵で行き倒れ
救急車で緊急搬送されたそうです
病院で元気を取り戻した後は
とっとと歩いて帰ってくださいと…
なんとも人騒がせな帰国劇でしたが
バイタリティーあふれる行動力
頼もしい限りです
街には学びの種がいっぱい
13日目の朝
いよいよ共通テスト本番です
本来12年生も学校で
模擬試験を受ける予定でしたが
それは叶いません
共通テスト会場で憩いのひととき
2名軽い体調不良を訴えている他は
いたって元気です
支援の文房具も続々
鉛筆、消しゴム、鉛筆削りはもちろん
時計やコンタクト洗浄液まで
昔、能登で勤務されていた
先生方が届けてくださいました
どんな時でも学びを止めるな
このブログの大きなテーマのひとつです
こんな時だからこそ見える
学びの種がたくさんあります
自分も含め被害に遭った者から見ると
この非常事態に何を不謹慎な
と目に映るかもしれません
でも、次に同じようなことが起こった時のために
研究を残すということは重要です
まずは津波
今回の地震で5mの津波が観測されました
ところが到達した津波は1m
予想の外れ?
いえいえ
この差の4mの秘密は地面の隆起にあるのでは?
もしこの隆起がなければ
あるいは津波によって
さらに被害が広がっていたのかも
あくまで自分の仮説です
https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2401/12/news121.html
次なる疑問?
街を歩くと道路に
マンホールが 飛び出ているのです
地面が隆起したにしても
なぜマンホールだけ?
地震になっても
飛び出ないマンホールが開発できれば
道路の復興が容易に進み
支援物資も迅速に運べるのに…
調べてみるとすでに先行研究がありました
https://www.gucenter.co.jp/_userdata/guvol5.pdf
疑問の目で
あらゆるものを
見つめてみることが
学びの種です
こんな時だからこそ
視点を広く
明日に備えて
いよいよ明日に迫った共通テスト
現地集合の生徒を除いた12名
朝早くから登校し
みんなで寄り添って直前の勉強会
その後出発式をしました
震災で文房具をなくした生徒らに
瓦礫の下から集めた
なけなしの文房具をプレゼント
歌いたがり校長は
今日も下手な歌で元気づけです
「負けないこと
投げ出さないこと
逃げ出さないこと
信じ抜くこと」
共通テスト前には
毎年決まって同じ話をしています
ソフトボールのナショナルチームの
メンタルトレーニングの話です
北京オリンピックに向かう前々日
宇津木妙子監督が
選手に伝えます
「明日は練習をオフにする
これまでお世話になった人に
挨拶に行きなさい
それが出発前の
最後のメンタルトレーニング」
エースの上野由岐子投手は
絶体絶命のピンチになったとき
このメントレのことを思い出し
自分はひとりじゃない
不思議な力が湧いてきたといいます
そして見事に金メダルを獲得するのです
このことは感謝の心の大切さを伝えています
あなたがお世話になった人は誰ですか?
家族?先生?あるいは?
ちなみに上野投手は
中学校の時にお世話になった
ソフトボールの顧問の先生の
お墓参りに行ったそうです
この話は昔「深イイ話」で聞いたもので
その後何度も話しているうちに勝手に脚色して
実話とは異なるものになっているかもしれません
みんなで試験会場の下見をしました
輪島高校の会場は金沢学院大学
ずっと前から利用させていただいています
快適な控室、わかりやすい会場図や時間割の掲示
丁寧な対応、本当にありがとうございます
夕食はホテルでご馳走です
避難食から急に豪勢な食事
お腹がびっくりしないといいけど
避難している家族に食べさせたいとの声も
今日はもうひとつイイ話
引率の矢知先生の車のバッテリーが
ホテルに着いた途端ダメになってしまいました
JAFに見てもらったら液がなくなっていて
ここまで走ってきたこと自体奇跡だそう
途中何度か停車したのに
その度にちゃんとかかっていたのです
生徒を送り届けるまではと
なんと責任感のあるバッテリー
責任感ある機械といえばこちらも
倒壊したビルの下敷きになっても
住民の安全を
見守り続けています
今日の感染症
コロナ19名
インフル2名
腸炎4名