校長室ブログ

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視聴覚 夏休みの風景 其の肆

お盆が過ぎて、夏休みも残りの日数の方が少なくなってきました。こうなるともうあっという間です。18日からの週は、学校の先生方にとっては、2学期スタートを見据えての色々な準備の週です。25日に行われる体験入学の準備も行いました。私も大きな勉強会にて色々な方のお話を聴いてきました。そんな中で、3つものすごく心にしみた言葉があったのでお届けします。

➀「それは私のしごとではありません。

➁「1000年に一度のピンチを1000年に一度のチャンスに!」

③「every wall is a door. and you have the key.」

➀は小松市民病院で外科医長をしておられる 西野 拓磨 さんの言葉です。西野さんはDMAT隊員であり、能登半島地震の時は石川県災害医療コーディネーターとして未曽有の大災害で混乱する医療現場を指揮・支援しておられました。実際の言葉は「それはDMATの仕事ではありません」です。人はとかく自分のテリトリーを守りたがり、拡げて余計な仕事を増やさないように防衛しがちです。私は、DMATのような立場の人こそ、それを良い意味で守って混乱を生じさせないようにしているのかと思いきや、その全く逆でした。混乱時こそテリトリーをつくらず、全ての困っている人の感情に寄り添い、困り事を取り除くことに尽力する。すごいことだなと本当に胸を打たれました。

➁は和倉温泉「多田屋」の 代表取締役社長 多田健太郎 さんの言葉です。能登半島地震では石川県が誇る観光地、和倉温泉も大変大きな打撃をこうむりました。もう一度営業を再開するまでには莫大な時間と費用が必要です。けれどもお話して下さった多田さんは明るい未来を和倉の地に呼び込もうとしておられました。この言葉にはそんな多田さんたち和倉の人々の強い思いが込められています。持続可能な街を目指して、元通りにするのではなく地震の前以上に喜んでもらえる街にする…そう語る多田さんは大げさでなく輝いて見えました。

③は皆さんよくご存じ「あずきバー」で有名な井村屋株式会社 代表取締役CEOの 中島 伸子さんに教えていただいた言葉です。アメリカの思想家ラルフ・ウォルド・エマーソン氏の言葉なのですが、訳をすると『すべての壁は扉である。そしてあなたはその鍵を持っている。』となります。どういう意味だと思いますか?目の前に立ちはだかる壁は実は扉なのであって、鍵はあなた自身の手の中にある。すなわち、壁に思えるものも実は押し続けていれば開く扉であって、その扉を開ける鍵はいつもあなた自身が持っているのだから、今は開けるのが難しくても自分のタイミングでいつか開けられるんだよ…そう言ってくれている気がします。ホッとできる言葉ですよね。

素敵な言葉は、ちょっと苦しかったりしんどかったりした時に、自分を支えてくれます。自分の中の素敵な言葉たちを増やしていけるといいですね。今回は写真ではありませんが、これもまた私の夏休みの風景だったのでお届けしてみました。夏休みはあと1週間!もうすぐ皆さんに会えます!!