2021年1月の記事一覧

3学期始業式をむかえて

「新年明けましておめでとうございます」年末には寒波が来て、昨年と打ってかわって、白山麓やこの鶴来にも真冬の季節感が感じられるようになってきました。

 生徒の皆さん、この年末年始を利用して、今年の令和3年にはどんなことができるようになって、叶えられたらいい、と思ったでしょうか。そして、そのための具体的に取り組むべきことが明確になっているでしょうか?

  すでに具体的な目標を持って意識して動きだしている人もいるでしょうし、あまり考えてなかった人もいるかもしれません。ぜひ、この始業式にあたり、あらためて今年の自分の目標とする姿を思い描いてもらいたいと思います。

 1月は「行く」・2月は「逃げる」・3月は「去る」といって、三学期は「あっ」という間に時間が過ぎていくとよくいわれています。

 3年生は、卒業後に、なりたい自分を明確にして、3年間ともに歩んできた仲間とともに就職・進学に向けて内容の濃い準備を進めていってください。
 2年生は、この3学期を3年0学期として自分の進路実現に向けた助走期間となります。進路が決まった人は4月のスタートに向けて準備する貴重な時間です。コロナの影響があっても心がぶれることなく学習活動の定着や心身の鍛練など準備を滞りなく進めてください。進路に迷っている人は、もっと先生方と話す機会を持って下さい。

 1年生は、例年より短い高校生活をもう一度振り返り、初心に返って学習や部活動などに励んでほしいと思います。自分の居場所をしっかりと確保し、自らの行動を通して、仲間をつくり、仲間を通して自分自身を高める取り組みに着手してほしいと思います。

 3学年が揃って皆さんに話す機会はこれが最後となるかもしれませんので、次のことを強く伝えたいと思います。

  昨年、2学期末の保護者懇談で来校していた2年生の保護者と立ち話をしていた時のことです。その保護者からは、家庭では「学習」の出来不出来も大事だが、まず人としてどんな時でも「挨拶」ができる人間になれるよう家庭では心がけているとのことでした。

 社会に出れば会社によって学ぶ内容も違えば、日々、仲のよい人や知り合いの人ばかりと仕事をするわけでもなく、年の差が離れた人や国籍の違う人もいる。どんな人とも仕事を円滑に運ぶためには、気持ちのよい挨拶が人間関係の始まりであり、社会生活を営む上での最低限のマナーであります。その上で自分が身につけた知識や技能など、強みや良さが持ち味となって発揮され、信頼感のある人づき合いにつながっていくと考えられます。

 今後とも、学校生活や社会生活においても、お互いの多様性を認め合うとともに、人と人の、心と心を結びつける行動がとれるコミュニケーションを大切にして生活していただきたいと思います。

 限られた短い時間の中で、充実した3学期となるよう、一人ひとりが目的意識をもって生活することを期待します。
 自分の良さ・強みが何なのかを問いつづけ、真剣に取り組み、一日一日を大切にして、皆さんにとって、おめでたい1年となるよう、お互いがんばりましょう。

 令和3年1月7日

                     鶴来高等学校長 北川 博勝

2学期終業式にあたって

    2学期は授業をはじめ、鶴翔祭や手取川歩行等の秋の学校行事、県新人大会などの対外行事など、少し落ち着いて学校生活を送ることができたことをうれしく思います。これも一人ひとりの生徒の皆さんが感染に対する意識を持って行動できたからではないでしょうか。

    それでも秋には1年生のインターンシップが中止となり、2年生においても修学旅行が来年度に延期となるなど、十分な教育活動ができず、従来と違った考え方や取り組みが学校組織においても生徒個人においても必要となってきており、それぞれの生徒が自分の考えを明確に持って1~2年後に控えた進路の準備しておかなければならないと感じます。

    最近、私が印象に残ったことを一つお話したいと思います。来年行われる予定の東京オリンピックの柔道競技で男子66キロ級の日本代表選手を決定する試合がネットでライブ中継されました。

    4分間の試合時間では勝敗がつかず、延長戦を含め延々と約24分間も戦い続け、息をもつかせぬ攻防で、日本柔道の歴史に残る試合となりました。

     勝った選手のコメントは、「1人の力でここまで、こられたのではなく、本当に沢山の方々の支えがあったお陰でここまでこられた。ライバルとなる対戦相手がいたから、自分がこれまで以上に強くなれた」と語っておりました。(それは敗れた選手も同様のコメントでした)

    また、次の日には「これまでライバルに負けた試合は、延長に入ってから柔道が雑になる部分があった。コロナの影響で自粛生活中にしっかり走り込んだので、長い時間戦ってもスタミナが切れなかった」と取り組んでいたことを振り返っておりました。

    このことはコロナ禍で先の見えない状況にあっても自分の明確な目標や課題に対してしっかりと分析すること、練習に向かう具体的な手立てをもって、今できることを積み上げていくこと、そして自分自身を高め、磨いていくには個人一人の力では限界があり、多くの人とのかかわりを通して成長することを、改めて感じた次第です。

    皆さんにもそれぞれの目標や課題があり、この年末年始を利用して今一度、具体的に取り組むべきことを明確にして、新年から実行してほしいところです。

    終わりに現在も教育活動に制限が加わっており、例年にない新しい年を迎えることとなりますが、新型コロナウイルス感染症対策については、今では人に言われてするものでなく、よく考えて、自分で判断して感染拡大防止に努めてください。

     令和2年12月23日

                    鶴来高等学校長  北川博勝