探究日誌
【1年探究】リサーチクエスチョンを考えよう(地域探究)
先日の「外部講師による特別講義」及び「フィールドワーク」を踏まえ、本日から「よりよいまちづくりプロジェクト」は「リサーチクエスチョンの設定」に入りました。
掲載している写真は、これまで学んできたことで、気になるキーワードや疑問、もやもやすることなどなどをピックアップして、キーワードマッピングの活動を行っている様子です。最初はアイデアを出すのに少し苦労しているグループもありましたが、しばらくするとキーワードを分類しながら探究したいテーマを決めていく姿が見られました。
リサーチクエスチョンの設定は簡単ではないですが、グループのメンバーと協力しながら、地域の課題を解決するアイデアを模索していけるといいですね。
【1年探究】フィールドワーク(地域探究)
本日は地域探究「よりよいまちづくりプロジェクト」の「フィールドワーク」実施日でした。それぞれ8つのコースに分かれて様々な場所で活動を行いました。本日の活動の様子をお伝えします。
①災害に強いまちづくり、②のとの里山復興(同時実施)※石川県防災学習プログラム
のと里山空港の発災時の様子の講話、總持寺祖院訪問、黒島地区の見学を行いました。特にまだ震災の爪痕が残る街並みを目にし、講師の方々からお話を聞いた際、生徒の目が非常に真剣だった様子が見られました。隆起した海岸は驚くべき光景でした。
③震災後の新しいまち
門前の總持寺通り商店街および禅の里交流館を訪れ、その街に住む地元の人々と交流をしたり、よりよいまちづくりのためのワークショップを管理部長の宮下杏里さんと実施しました。最後のワークショップでは様々なアイデアが積極的に出されました。
④避難所運営について
午前中に北陸学院大学の田中教授による避難所ゲーム「HUG」を体験しました。これまでにない様々な観点で物事を学べた様子が見られました。午後からは専門家及び防災士を招いて学校周辺のフィールドワークに出かけました。防災に関する内容を幅広く学べた1日でした。
⑤プラスチックと海の未来
午前中に健民海浜公園そばの海岸で海岸清掃活動を行い、午後からは学校に戻って回収したゴミの内容を調べるワークショップを実施実施しました。大学の先生や海外から留学している大学院生と交流しながら学びを深める様子はまさに「研究室」と行った様子でした。
⑥インバウンドの促進
午前中に学校でインタビューの準備を行った後、午後から金沢駅と兼六園付近に分かれて、外国人観光客へのインタビュー活動を行いました。最初は緊張していた様子でしたが、徐々に自信がついたのか、積極的にコミュニケーションを取ろうとしており、1日で大きく成長することができました。
⑦DE&I~共生社会の実現
午前中に石川県立図書館を訪れ、公共施設のトイレがバリアフリー、ジェンダーフリーといった観点でどのような工夫がなされているのかを考えるフィールドワークを行いました。午後にはお隣にある県立ろう学校を訪問し、生徒や職員との交流を実施しました。「共生」をキーワードに様々な視点で学ぶことができました。
⑧地域プロスポーツの役割
午前中に学校でインタビュー活動の準備を行った後、金沢駅に向かい、地域プロスポーツが地元にどれほど浸透しているのか、また浸透させるにはどのような活動を行えばよいか、幅広くインタビュー調査をしました。最初は道行く方々に声をかけるのが難しかった様子でしたが、フライヤー配りを含め、最後までよく頑張っていました。
本事業を行うにあたり、特別講義から様々な講師の方々にご協力をいただきました。また施設等を快くお貸しくださった皆様、ご説明をいただいた皆様、本当にありがとうございました。1年生はこれから各テーマごとにリサーチクエスチョンを考え、本格的な探究活動に入ります。生徒が本活動を通じて何を感じ何を考えたのか最終発表が非常に楽しみです。
【1年探究】外部講師による特別講義(地域探究)
本日6,7限目に地域探究「よりよいまちづくりプロジェクト」の「外部講師による特別講義」を実施しました。本プログラムでは、以下のイメージ図にあるように8つのテーマに分かれ、それぞれのテーマの講師をお呼びして、専門家として講義およびワークショップをしていただきました。
今回の特別講義は、地域探究を始めるにあたって、そのテーマに関する理解を深めるとともに、解決すべき課題を見つけるヒントを得ることが目的です。10月9日(木)に実施されるフィールドワークに向けてのよいきっかけづくりになったのではないでしょうか。
以下に生徒の感想を一部掲載します。(抜粋)
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自分は祖母が珠洲市の人で地震のことや能登の里山についてよく話を聞いていたが、今回の講演を通してより能登半島地震及び能登の里山についての見聞が深まりました。復興という大きなゴールを達成するためには、集落の住人やJAの管理者などの積極的なセッションとコミュニケーションが必須だと考えました。もし仮に能登が震災前の雰囲気に戻すということが復興ならば、震災後の人口減少や復興意識の低下などの人間的な課題と、家屋の倒壊による建物の再建や道路やインフラの改善といった物理的な課題の2つに分けられると思います。自分たちのグループは今後どういった形で復興を達成するのかをよく考え、テーマ設定をしなければいけないと思いました。(のとの里山復興)
今まで海のプラスチック問題について色んなところで聞く機会があったけれど、今回の講義を受けてその問題がより深刻なものだったと気付いた。特に、日本はごみの分別、リサイクルに力を入れていると思っていたけれど、狭い国だから、集めたゴミはほぼ燃やされており問題視されていることを知り驚いた。その他にもマイクロプラスチックの利用などでヨーロッパ、アメリカでは当たり前のことでも日本はできてないことがたくさんあると分かった。これからの社会はリサイクルを前提としたデザインをすることが大切だと思った。またSDGsに変わる新たな目標「ネイチャーポジティブ」の達成に向け地球でクラス一人一人が環境を大切にするという意思をもつのが大事だと考えた。私は今まで環境問題について深く考えたことがなかったけど、これからは今何が起こっているかをニュースで確認したり、身近でできることに取り組んで行きたいと思った。(プラスチックと海の未来)
中学生の時に初めてLGBTQを知って、他の子達よりはほんの少しだけ分かっているつもりだったけれど、実際に当事者である外部の講師の話を聞くと知らないことが沢山あった。LGBTQのそれぞれの意味は知っていたけれど、ホモセクシュアルの反対であるヘテロセクシュアルや、トランスジェンダーの反対のシスジェンダーなど知らない単語も今日で知ることができた。今回はトイレの利用という私達にとっても身近な話題だったため、より深く物事を考えることができた。公共トイレはLGBTQでない私ですら不満を抱くことがあり、LGBTQの方々、特にトランスジェンダーの方々はもっと色々思うことがあるのだと感じた。周りの目を気にして自認の性別のトイレに入れないこと、そもそも公共のトイレを利用しない人、身近な生活でトランスジェンダーの人々が苦しんでいることを知った。どうしてこのようなことになるのだろうと考えたとき、やはり時代が進んでいるとはいえ、まだまだ差別化の改善がされていないからではないかなと思った。LGBTQの方々の自己肯定感は著しく低いと聞いたことがあり、周りと違うというだけで不信の目を持たれがちなので、怖いや気持ち悪いなどの言葉がより深く刺さってしまうのではないかと思った。今回の講義などを通して、私達ひとりひとりがLGBTQに対する理解を深めていくことが大切だと思いました。(DE&I~共生社会の実現)
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今回の講義が生徒の心に響いていることがよくわかります。お越しいただいた講師の皆様、お忙しい中、本当にありがとうございました!
ユース水フォーラムアジア2025 旅日記⑧(最終号)
前泊を含めて、4泊6日はあっという間に過ぎました。ここで今回参加した高木さんと四藤さんの感想を掲載します。
高木さん「現地で出会った同年代の学生たちは、誰もが温かな「おもてなしの心」にあふれ、英語によるコミュニケーションやプレゼンテーション能力にも長けていました。私は、居心地の良さを感じると同時に、自分ももっと語学力を高めて積極的にコミュニケーションを図ることや発表に臨むことの必要性を痛感しました。彼らと接していると、学生として人間としての在り方を学ばされる場面が多かったです。彼らのおもてなしは形式ではなく、一人ひとりが自分の思いを持ち、心から相手に向き合っていることに気づかされました。そのとき、「立場や国籍としての自分」だけではなく「ひとりの人間としての自分」として振る舞うことの大切さと向上心の醸成を改めて強く意識しました。街並みを観察すると、都市の中心であっても緑が多く植えられ、生活の中で自然を感じられる環境が整っていました。加えて、市内を走るバスはすべて電気自動車であり、環境負荷を減らす取り組みがすでに実現していることに驚かされました。さらに、日本をはじめとする各国の協力により、ジャカルタでは地下鉄などの交通インフラが整備されつつあります。こうした取り組みが進展すれば、20年後には大量の人口を支えることのできる「クリーンで持続可能な国」へ成長していくのではないかという活力と勢いを感じました。出発前、私はインターネット検索で「インドネシア観光は怖い」といった否定的な言葉を目にし、不安を抱いていました。しかし実際に訪れたジャカルタは、私にとって「また行きたい」と心から思える都市でした。このたびの経験は、探究グループの仲間をはじめ、学校の先生方、そして水フォーラムの皆様など多くの方々のご支援があってこそ実現できたものです。深く感謝申し上げます。この学びを糧に自分を磨いていきたいです。Terima kasih!!」
四藤さん「今回Youth Water Forum ASIA 2025に参加し、国境を越えて他国の高校生と交流できたことは、自分の考えを深める貴重な機会となりました。1日目は現地の高校生がとても友好的で、すぐに話しかけてくれました。彼らの環境問題に対する自信ある発表は大きな刺激となり、見習いたいと思いました。発表後にはたくさん握手や写真を撮り、インドネシア料理も体験。特にスパイシーフードは驚きの辛さで印象的でした。また、日本語を勉強している子や伝統衣装を見せてくれる子もいて、会話を通じて交流を楽しみました。2日目は日本ではできないマングローブの植林を体験。水に肩まで浸かり怖さもありましたが、現地の人に助けられながら無事に植えることができ、とても楽しい時間でした。食事も一緒に注文を教えてもらいながら交流を続け、夜道やモール散策も思い出になりました。3日目は外務省の方に観光地へ案内していただき、カーフリーデーで賑わう街を歩き、博物館で多様な民族について学びました。さらにモスクや大聖堂を訪れ宗教にも触れ、最後には南半球一の高さを誇るタワーからジャカルタの街を一望。ガラス張りの床にドキドキしながらも楽しい体験でした。石川を出発して6日間、数多くの経験を重ね、ユース水フォーラム関係者や現地の友人に深く感謝しています。1人ではできないことばかりで、ジャカルタがすでに恋しくなっています。次回はぜひまたインドネシアを訪れ、友人に会いたいです。」
ユース水フォーラムアジア2025 旅日記⑦
最終日に最後に訪れたのは、南半球で最も高いビル「オートグラフタワー」です。389.2mあり、その展望台まで高速エレベーターで昇り、景色やガラスフロアを楽しんできました。高い上に、ガラスフロアや空中ブランコなどすべてが外にあるため、スリル満点でした。
この「オートグラフタワー」への訪問を最後に、一緒に観光してくれた外務省の職員の方とお別れしました。タクシーを待っている間、高校生と交流していただいたのですが、「やりたいと思ったことはとことんやった方がいい、夢や目標は頑張り続ければいつかかなう」「中央省庁を目指すのは決して高い壁ではなく、勉強も方法を覚えれば、あとは自分の頑張りで道が開ける」「自分の好きなことを大切にしてほしい」など、心に響くメッセージをたくさんもらいました。また「インドネシアは治安が良く、人々がとても暖かい、ケンカをしているところなどは見たことがない」「外務省であれば高卒でも入れるし、実際にその経歴で10か国以上回っている人がいる」など、非常に興味深いお話を聴くことができました。
また「ジャカルタに来たときはいつでも大使館に寄ってくださいね」とお声がけをしていただきました。非常に気さくで日本に対する愛を強く持っていらっしゃいました。大変お忙しい中、1日お付き合いいただき本当にありがとうございました。
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