校長室ブログ

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キラキラ 桃の花

 今日は大変嬉しいことがありました‼️

 2年生の濱島桃羽さんの読書体験文(感想文)が、全国のコンクールで入選したのです。このコンクールですが、各県で選ばれた5人の作品が全国のコンクールに集まって審査されます。

 石川県の中で5人!本当にすごい倍率です。

 今年度は3年生の写真部の田中さんの作品も全国出品されました。文化・芸術面での全国レベルの活躍が2つもあった素晴らしい年です!向陽高校、恐るべし!まだまだいろんな才能が花開くのでは…とワクワクします。

       

 

 生徒指導室のそばの窓。華道部さんが生けてくれた桃の花が春の訪れを伝えてくれているようでした。

 今日は震災からひと月目ということで、黙祷を捧げました。止まない雨はない。明けない夜はない。みんなの心に春が訪れますように…。職員室の前の花一輪にも心が慰められた1日でした。

                                 

鉛筆 漢字の性格??

 今日は漢字検定の日。教室の後ろからそっと覗くと、皆さんは、目標とする級に向けて勉強してきた力を一心に振り絞って答案を書き上げていましたね。漢字検定の場合は読み書きだけではなく、部首名や送り仮名、対義語に類義語、同音異字に同訓異字、四字熟語に熟語の構成、誤字訂正まであって、本当に日常使っている漢字のあらゆる側面からの出題がなされます。そして、今、あなたが身につけている総合的な漢字の力を「〇級」として認定されるのです。

 以前、国語の教科書に「漢字の性格」という金田一春彦さん(国語学者)の短くてとてもわかりやすい文章が載っていました。(えっ?漢字なのに性格があるの?)——そうなんです。漢字は表意文字という性格を持っていて、発音と一緒に意味を表す文字なのです。世界の文字の多くが音だけを表す表音文字なので、漢字って複雑とも言えるし、世界に類を見ない凄い文字なのです。だからそれを使いこなすことのできる私たちは相当に優秀な民族と言えるのですよ。(なぜなら私たちは漢字以外にひらかな・カタカナという表音文字も使いますし、ローマ字まで使っちゃう。これらが全てミックスされた文章もすらすらと難なく読めてしまうのですから素晴らしすぎる!!)

 話がそれましたが、その文章の大まかなあらすじは、漢字は意味も持っている字なので、見た目のインパクト、力がすごいし、組み合わせて色々な言葉を作ることが可能なんだというものでした。確かに「き」とか「キ」と書いてあっても(…?)という感じですが、「危」と書いてあったら近づかないようにしますよね。あと、「校」という漢字には「学校」という意味があるので「登校」「下校」「来校」「校舎」「校則」などその意味を使って幾つも熟語が生まれていきます。英単語だと一つ一つ覚えていかなくてはいけない表現を、漢字は3級ぐらいまでのものを一通り覚えてしまうと、世の中の色々な文章や言葉の意味が小学生でも理解できる場合があります。まさに万能選手の文字なのです。

 漢字が大嫌い…という人はたくさんいると思います。でもその多くは小学校からの漢字ドリル・漢字テスト・漢字練習帳の経験がトラウマになっているのではないかと想像します。同じ漢字を何度も書きなぐって勉強してきた人も多いと思いますが、そんな勉強の仕方を少し変えるだけで世界が広がっていきますよ。今日の検定の結果は結果として、使いこなせる漢字の数を少しずつ増やしていくことで、自分の中の言葉や表現の範囲を広げ、世界を大きくしてみませんか?

 最後に、漢字検定、お疲れさまでした。少しでも多くの人が合格していますように!そして、向陽高校の校舎で一緒に受検していた金沢北陵高校の生徒の皆さんも、たくさん合格していますように!!

    

         

雪 大寒の日に頑張る向陽生

 1月20日 大寒。1年で最も寒くなると言われている日です。

 校長室ブログは本日30本目となります。4月26日に「初つぶやき」をしたときに、私は、「気がつくとあっという間に過ぎてしまう大切な毎日の『キラリ』としたものを、できるだけ心に繋ぎとめることができれば…そんな思いで綴っていきたいと思います。」と述べています。そして、この日は、部活動後に必ず校長室前で挨拶をしてくれるサッカー部さんを「初キラリ」さんとして掲載しています。

 あれからあっという間に時が流れ、この9か月の間に、たくさんの「キラリ」さんたちに出会いました。「青春(アヲハル)」って本当に素晴らしい。どんな場面を切り取ってもあなたたちはキラリと輝いて見えます。そのことに気づかないまま走り抜けてしまった自分の「青春(セイシュン)」に対するregretがそんな風に感じさせるのかもしれません。

 大寒の今日は、朝から学校で頑張っている「キラリ」さんたちがいました。「土曜補習?ありえん!めんどくさ~い」そんな声が聞こえてきそうですが、自分の夢に少しでも近づくために、土曜補習の受講を希望して頑張って受けている人たちがいます。土曜日の学校ですから、暖は丸ストーブのみ…それでも先生と言葉を交わしながら勉強に取り組んでいます。

 地震の影響で学校や自宅で勉強できなくなった高校生や中学生が、親元を離れて、受け入れ先の施設や学校で頑張っています。学ぶことが何よりも楽しいという人は多くないかもしれません。でも学ぶことを突然取り上げられた時、「学ぶ」という行為に打ち込めることの価値というか、かけがえのなさというか、そういうものを感じている中高生は多いのだろうと思います。学べる場がある。共に学ぶ友達がいる。本当に素敵なことですね。

 来週も続けて行われる土曜補習は、1年生が今年7回目。2年生は12回目の補習になります。本当によく頑張ってきた本校の「キラリ」さんたちです。

Eメール 2枚の年賀状

 昨日(1月15日)は被災から2週間目でした。本校でも生徒会主催の募金活動が始まり、能登の高校生を思いながら多くの生徒が募金に協力する姿が見られました。

 帰宅すると、年賀状が2枚届いていました。どちらも私にとってとても大切な、人生を導いてくれたと言っても過言でない2人の女性からの便りでした。お一人は年末に風邪をひいたまま羽咋市で被災されたとのことで、消印が12日になっていました。もうお一人は、珠洲市の方です。地震のことには全く触れられていない文面に首をかしげながら表面を見ると、消印が押されていませんでした。

 そうです。年末、まだ地震が起きる前に投函された年賀状が、2週間たってようやく私のところに届いたのです。彼女の年賀状がきれいなまま残っていたこと、郵便局の方々が復旧作業に励んで、能登からの便りを届けてくれたことに、本当に胸が熱くなり、思わず涙がこぼれました。

 能登は頑張りすぎるほど頑張っています。疲れもたまってきているでしょうに、励まし合い、支え合って過ごしている様子が、毎日ニュースや新聞に見受けられます。共感疲労ということもあって、つらく感じている人も多いかもしれないけれど、私はこの報道がなくならないでほしいと思っています。被災地にいる方々にとっては、報道が続いていることが、社会が被災地のことを考えている証になって、勇気づけられることがあるのではないかと思うからです。だから、私も、情報を追い続けます。何もできなくても心を寄せている者の一人として、せめて今起きていることを毎日きちんと見届けたいと思います。 

 珠洲の友人はあの日からずっと珠洲市にとどまり、地域の皆さんのために24時間頑張っています。昨日も「能登方面への不要不急の移動は控えてほしい」と、石川県からメールがありました。自分の中では「要」であり「急」でもあるのですが、大きな支援が滞っては困るので、許可が出るようになったら、必ず、すぐに駆け付けたいと思っています。

笑う 友達の笑顔

 学校が始まりました。

 昨日の始業式は視聴覚室で行いました。一人一人の顔を見ながらお話ししていると、色々な思いが胸にこみあげてきました。真剣に耳を傾けてくれている皆さんのまなざしに、ここからの1日1日を、一つ一つを大切に過ごしていきたいと、強く思いました。

 毎日、地震に関する多くの情報が流れます。5日目頃からは学校や子供たちに関するニュースも増えてきました。どれも涙なしには読めないものばかりです。それでも今朝は少し違っていました。能登の学校の多くは全員での始業式が行えない状況ですが、一部開放された教室で勉強している高校生の記事がありました。被害が大きくなかった校長室で英語を学ぶ中学生の記事もありました。学べる環境をほとんど奪われた中で学んでいる彼らの隣には、共に学ぼうとする友達の笑顔がありました。

 昨日、視聴覚室を出ていく皆さんの隣にも友達の笑顔がありました。中には、今、友達の前で笑顔でいることが、実は少しつらいんだという人がいるかもしれません。それでも、人は人の中で支えられている…ただ一人の友達が隣にいてくれる、隣で笑ってくれていることが、私という人間を支えてくれているのだなぁと思います。県内のすべての高校生が心からの笑顔で過ごせる日が、1日でも早く訪れますように…。