校長室より「おこらいえ」
21世紀枠の四半世紀
260日目
なんだか日差しはまだまだ夏の大会ですが
高校野球秋の大会の2回戦です
この大会は春の選抜に繋がる大事な大会です
春の選抜に「21世紀枠」が導入されて
次回で25回目になります
野球の実力だけではなく
文武両道や地域貢献に力を入れていたり
災害や練習環境のハンデを乗り越えていたりと
いくつかの選考ポイントをクリアした学校が選ばれます
世紀の変わる2000年11月
新聞記事を持つ手が震えました
「春の選抜に新たな選抜基準を設ける
過疎や災害のハンデを乗り越えて
地域の模範となる学校
全国から2校
その基準は県大会ベスト8」
私が当時部長を務めていた
過疎地にある
部員わずか10数名の町野高校は
秋の大会でベスト8の成績を収めていたのです
まさに自分たちに用意された制度
そう勘違いするには充分すぎる知らせでした
石川県の候補から北信越の代表へ
そして全国9校から2校への最終選考に残りました
当時
震災からの復興のシンボルとしての境港工業
そして過疎にあえぐ能登半島の町野高校
この2校が最有力候補と
スポーツ新聞各紙にこぞって書き立てられたものでした
結局2月1日に
選抜報告の電話が鳴ることはありませんでした
それから四半世紀
今となっては懐かしい思い出です
輪島高校も石川県の候補に選ばれたことはあります
試合の方はというと
3回
二木くんの中越三塁打
坂口くんの二塁強襲安打で3点先取です
4回には森高くんの適時打で田屋くんが生還
続く徳野くんは2ストライクから
きっちりスクイズを決め2点を追加です
徳野くんは以前
山野前金沢市長から
君は将来きっとみんなを引っ張る人になる!
とお褒めいただいた生徒です
さすが追い詰められた場面で
責任を果たします
4回の一二塁のピンチには
捕手の田屋くんが難しいワンバウンドの投球を
身体を張って前に落とします
隠れた名プレイです
5点の大量リードで迎えた5回には
坂口くんが送りバント
四番であってもその場その場で
自分の役割を果たします
その後着実に加点し
7回コールドで
ベスト16進出を果たしました
2013年より21世紀枠の推薦基準が
129校以上の都道府県ではベスト32以上
それ以外の県ではベスト16以上が
最低ラインとなったそうなので
まずはその権利を得たことになります