校長室より「おこらいえ」
春高バレー
地震から 482 日目
豪雨から 218 日目
男子バレー部が春の大会に臨んでいます
3つのA
Aきらめない
Aいさつのできる
Aいされる
のバレー部
OBたちもたくさん応援に来てくれました
被災した時に県内の仲間からもらった
横断幕も掲げてます
敗れてしまいましたが
少ないメンバーでしかも
高校から始めたメンバーばかりなのに
実に堂々とした闘いぶりでした
思いっきり練習できる環境を
整えてあげることのできない
校長の責任をひしひしと感じました
明日は野球部が星稜戦に挑みます
【被災地に電気が灯るまで】第32回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
ただいま執筆中
【今日のじょーおこらいえ】
生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月3日「立ち上がれ!輪高」を読んで
「私は地震当初電波がつながらなくて
1月3日にようやくスマホが見れるようになりました
それまで周りの状況や学校がどうなるのか心配でした
周りの人と連絡を取り合い
「おこらいえ」を読みました
その時に初めて学校の状態を知って
私もこの現状や酷さに絶句しました
輪島全体がこんなことになっているのかと思うと
悲しく言葉が出ませんでした
私は3月半ば頃まで学校に行けず
金沢で過ごしていたので
学校の状況が特にわからず
この先が不安でしたが
「おこらいえ」を通して知ることができ
とても助かりました
この日の投稿の中で
「生徒の皆さんは学校再開のその日まで
自分で学び続けてください」
という言葉があり
とても印象に残りました
初めてこんなに長い期間が学校に行けず
勉強を自分でやらなければならない
という状態になって
気持ちの面などで難しくなった時期がありました
その時にこのブログの中の
「決して学ぶことを止めてはならない
自分で学び続ける」
という言葉を思い出しました
地震が起きて何もできない時間が増え
かえって勉強することが億劫になり
学習することを怠っていましたが
この言葉を見て勉強しようと思うようになりました
高校生が勉強する事は当たり前だと思うけど
その当たり前のことや日常がなくなったとき
勉強しようと思えたことが良かったと感じています
どんな状況の中でも自分のやるべきことを見つけ
実行することが大切だと思えた瞬間でもあります
地震が起きてから私たちの日常は大きく変わって
これまでのようにはいかないことが
本当にたくさんできたけど
これからもいつも通りに勉強して
生活して行けたらいいなと思いました
《浜谷 美耶》
フェニックス練習始めたよ
地震から 481 日目
豪雨から 217 日目
合唱作曲家の弓削田健介さんが
能登半島地震で傷ついた子どもたちの
声を紡いで作ってくださった
合唱曲「フェニックス」
5月14日(水)の大合唱に向けて
練習を始めました
ソプラノ・アルト・バスの3部に分かれて
パート練習です
先に歌えるようになっている
吹奏楽部と野球部の生徒が引っ張ってくれます
教員生活を長くやっていると
この時期にはこんなことが起こりがち
問題行動についてサイクルがあることが
わかってきます
ゴールデンウィーク明けから1学期中間テストの頃
盗難事件が起こりがちです
特に1年生に多いです
4月からの緊張が緩んでくること
入学お祝いを使い果たした子とまだ持っている子
人間関係が変わり
大事な友達の持ち物という意識がまだ低いこと
さまざまな要素が引き金となります
ご家庭におかれましても
不要なお金を学校に持っていかないよう
また部活動等で集金があるときは
登校してすぐに提出するよう
貴重品の管理はしっかりするよう
ご指導いただけると幸いです
学校は警察ではありませんので
万が一盗られても捜査や取り調べはできません
【被災地に電気が灯るまで】第31回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
前回までに
亜鉛と銅を導線で繋いで希硫酸に浸したボルタ電池
希硫酸の水素イオンが電子を受け取ってしまうため
すぐに寿命が尽きてしまうことを説明しました
これを防ぐには
水素よりも電子を受け取る力の強いもの
を加えてやりましょう
イオン化傾向
つまり電子を与える力の順番というと
H > Cu > Hg > Ag ・・・
とりあえず Cu イオンを加えてみましょう
希硫酸の代わりに硫酸銅 CuSO4 水溶液を用います
溶液中には H+ のかわりに Cu2+ が存在しています
ところがこの装置には問題があります
それはどういうことでしょうか?
何が問題なのでしょうか?
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2月11日「いろいろの沈黙」を読んで
「主体的で対話的な学びの実現には
学びの活動を円滑に進める役割を受け持つ人
が必要だと感じました
『熟考のための沈黙』と言う部分を読み
授業中の対話活動の中で
私も話しながら考えていないか気をつけよう
と思いました
対話は構成論的な活動であるからか
言葉に喋らされているようなことになりがちだな
と言うことを私も感じたことがあります
沈黙の中にも対話の助けとなるものと
未然に防ぐべきものがあることに
このブログを読んで気づくことができました
沈黙するという事は
対話に参加していないということではなく
むしろしっかり考えながら話している
ということであるとわかりました
対話中に限らず人に何かを伝えるときには
しっかりと責任を持ち慎重にならなければなりません
そこで熟考のための沈黙がとても大切になります
根拠と自信を持って発言し
周りの人が話しやすいように
日頃の対話的な学習から
意識していきたいと思いました」
《天野 匠》
初任研レポート
地震から 480 日目
豪雨から 216 日目
木曜日は初任者研修の日です
本校には初任者が5名
金沢にある教員総合研修センターで
各教科ごとに師範授業を試聴しました
5人全員が採用前は金沢での生活
久々に金沢に帰って
人々が何事もなく
普通の生活を送っていることに
きっと驚いていることと思います
「なぜ自分だけこんな境遇に…」
そんな思いになっても不思議じゃない環境です
輪島に戻る時に気分が滅入ることでしょう
「ただただ生徒のために」
そんなことしか言えないので心苦しいのですが
今日学んだことをきっと活かして
生徒のために頑張ってくれるものと信じています
【被災地に電気が灯るまで】第30回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
前回はボルタ電池は寿命の短い電池であること
その原因は水素の泡が銅にくっついて
電子のやり取りができなくなってしまうこと
であることを学びました
そしてそれを解決するにはどんな方法があるか
宿題としました
いかがでしょう?
発生した泡を取り除けばいいですね
でもどうやって?
誰かつきっきりになりますか?
あまり現実的ではありません
銅を自動的に振動できるようにして
泡がつかないようにしますか?
でもそれには別の電池が要りますね
ダメか?
アイデアに行き詰まったら
そもそも論に戻るといいです
そもそも水素が発生するからいけないんです
そもそも水素イオンが電子を受け取るからいけないんです
では水素イオンが電子を受け取らないようにする
にはどうすればいいか?
水素イオンよりも電子を受け取る力の強いものを
投入すればよいのです
当時の人はいろいろな薬品を試してみました
そして二クロム酸カリウムという物質が
有効であることを突きとめました
「分極」を防ぐこのような物質を
「減極剤」といいます
でもみなさん
「電子を受け取る力の強いもの」
といえば何かピンときませんか?
以前に電子を与える力の強い順番を学びましたね
そう
電子を与える力の強い順番
「イオン化傾向」です
「減極剤」を使わなくても
「分極」を防ぐ方法がありそうです
さあ
新しい電池の発明です
続きは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月7日「半島の最先端から世界の最先端へ」を読んで
「ヨーロッパ諸国の地図で見ると日本は世界の端っこで
能登半島は
かつて高度成長時代には裏日本と呼ばれた日本海側に位置し
今回のような災害時には道路が存在され
陸の孤島となるような場所という言葉に共感しました
地震の時私は輪島にいなくて
家に帰りたかったけど道がなくて帰ることができませんでした
道路が寸断されてしまうと
能登半島は孤立してしまうなと思いました
日本海側がかつて海運で栄え1877年に
加賀藩の人口が日本一になっていたことと
年収ランキングの歴代日本二位が加賀藩前田家であり
現在に例えると馳知事が
トランプ大統領の7倍貰っている計算になることに驚きました
『街プロ』の発表会では
門前高校の商品開発チームがいいなと思いました
震災で作られなくなったお菓子
『ごらいくん』を復活させて全国展開して
イベントでも完売させていたのですごいなと思いました
発表の時どら焼きの写真が出てきて食べたくなりました
ポスターセッションは少し緊張したけど
他の学校の人たちが何をしているのか
知ることができてよかったです」
《匿名希望》
実は今日の電池の話
一昔前の教科書に記載されていた内容であり
現在の研究では
実はもっと複雑な反応が起こっている
ということが明らかになっていて
参考程度の記載に留める
という教科書が増えています
歴史の教科書でも同様なことがあり
新しい発見があるたびに
教科書の内容はアップデートされています
ただ私は
当時の科学者の思考過程を追体験することも重要であり
そのことにより
新しい時代を創りだす力が育まれる
と考えています
「化学を教える」ではなく
「化学で教える」を意識してきました
全員を化学者にしたいわけではないからです
「事実はひとつしかないけど
真実は人の数だけある」
『ミステリと言う勿れ』の中で
久能整さんが確かおっしゃっていました
ボルタの電池で本当は
一体何がおこっているのか?
気になる人はぜひ自分で調べてみてください
ティーチングからコーチングへ
地震から 479 日目
豪雨から 215 日目
県高体連の研修会が行われ
流通経済大学ラグビー部アドバイザーの
松井 英幸 氏のお話を聴く機会をいただきました
松井氏は全国大会の花園に
21年連続23回出場を果たしたラグビー部を育てられた
名監督です
2019年ワールドカップ躍進の
基礎をつくられた方でもあります
しかしながら選手の成長を願うが上に
選手の心を傷つけた経験を持ち
その経験を
「パワハラで人生をしくじった
元名監督に学ぶ変わる勇気」
に著していらっしゃいます
「怒り」「不安」「虚しさ」
どん底から立ち上がったお話は
鬼気迫るものでした
日本にいられなくなり
渡ったニュージーランドで
「ボス」と「リーダー」の違いについて学び
これまで正しいと思っていたものが
そうではないことに気づかれたそうです
正しいと思い込んでいることのぶつかり合いで
コミュニケーションのズレが生じます
自分が正しいと思っている方向に
質問 詰問 誘導していないか
見つめ直す必要があります
チームの中で一番合わないと感じる人
その人との価値観の違いを確認する
スキルも教えていただきました
「他人を変えることはできない
だけど関わり方を変えることはできる」
これこそが
ティーチングからコーチングへの実践です
ティーチングとコーチングは両輪です
ティーチングは答えを伝えるアプローチ
コーチングは相手が持つ答えを引き出すアプローチです
そして相手の自発的行動を促進させる技術です
ティーチング7:コーチング3から始め
ティーチング3:コーチング7へ進むのが理想です
コーチングに必要なのは
「洞察」「傾聴」「質問」「承認」です
「聴」は
耳+目と心です
Goal → Reality → Options → Will
頭文字をとって「GROWモデル」といいます
成功と失敗の共通点は?
それは「挑戦」です
「気づき」の語源は
「傷つき」だそうです
失敗からこそ学ぶべきことがある
たくさんのことを学ばせていただきました
【被災地に電気が灯るまで】第29回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
今日から電池の開発者になったつもりで
考えながら読んでください
亜鉛と銅を導線で結んで希硫酸 H2SO4 に浸けます
希硫酸の中には水素イオン H+ が存在しています
「イオン化傾向」の大小つまり
陽イオンのなりやすさすなわち
電子を他に与える強さは
Zn > H > Cu
です
大阪のおばちゃんに例えると
亜鉛おばちゃんは
「あんたあめちゃんあげるわ持って行き」
銅おばちゃんは
「せっかくの自分のあめちゃん誰にもあげたないわ
別に他の人の欲しいとも思わんけど」
こんな感じでしょうか
亜鉛おばちゃんは
「水素ちゃん電子あげるわ持って行き」
Zn → Zn2+ + 2e−
「ほなおばちゃんここに電子置いて泳いで帰るからな」
亜鉛イオンになって泳ぎだすのでした
ところが水素ちゃんが電子をもらおうとしても
泳ぎだすおばちゃんが邪魔で近づけません
そうこうしているうちに
たまった電子は導線を伝わって
銅の方に流れるのでした
この電子の流れこそが
電気の正体です
導線の途中を
めっちゃ細くしたり
クルクルにして電子を通りにくくすると
とうせんぼされた電子がイライラして
熱を放ったり光りだしたり
そんなこんなで
銅にたどり着いた電子を見つけた水素ちゃんは
「なんやこっちに電子あるやん」
と近づきそこで電子を受け取ります
2H+ + 2e− → H2
水素の泡となるのでした
人魚姫みたいですな
さてここで困った問題が
今度は水素の泡が邪魔で
それ以上水素イオンが近づけなくなるのです
この現象を「分極」といいます
この間数秒から数分
(文献によって数時間とするのもあります)
かくのごとくこの電池は実は
寿命が限りなく短いポンコツ電池なのでした
さあ開発者のみなさん
この課題を解決するには
どうしたらいいでしょうか?
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月5日「怖い話」を読んで
「自分ひとりで判断するのではなく
周りと情報を共有することの大切さを知った
災害に限った話ではないが
世の中には人の弱みにつけこみ
悪事をはたらく人がいる
普段は慎重に情報を判断できていても
危機的状況に立っているときには
正しい判断ができなくなり
不安を紛らわせるために
誰かに頼ってしまう
この心理を利用されるのを防ぐためには
自分が自分自身を客観視することが必要だ
私自身客観視すると見えてくるのは
人を素直に信用してしまうことだ
自分の性格がわかると
自分なりの対処法を見つけることができる
私が発見した自分なりの対処法は
まず人に相談することだ
ブログには
発災後情報を共有しながら前へ進んでいる
と記載してあったが
地震があったにかかわらず
情報共有する事は大変大切だと感じた
自分を自分で分析し見つめて
価値観が異なる周りとの意見交換により
自分自身変容し良い刺激を受けていくのも面白い」
《匿名希望》
あいさつの達人
地震から 478 日目
豪雨から 214 日目
輪島高校の朝は
いつも元気な挨拶で始まります
「おはようございます!」
「ありがとうございます!」
「はい!」
クラスみんなで大きな声を揃えて
唱和します
もう何年も前から続いています
今年の1年生は例年にも増して元気です
大きな声が学校中に響き渡ります
挨拶日本一というスローガンは
いろんな学校で聞きますので
とりあえず
「日本の挨拶百選」
を目指しましょう
【被災地に電気が灯るまで】第28回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第27回では
これまで学んだことに関する
大学入試問題に挑戦してもらいました
リチウムイオン電池の電解液に
水ではなく有機溶媒を使うのはなぜか?
という問題でした
有機溶媒という専門用語が飛び出しましたが
これは水と混じり合わない
簡単にいえば油だと思ってもらっていいです
問題はそこではなく
なぜ水を使ってはいけないかということですが
昨日の説明文の中にありましたね
イオン化傾向が Li 〜 Na の金属は
水と激しく爆発的に反応すると
つまりリチウムイオン電池に
水を使用すると爆発するのです
この問題
どこの大学だと思いますか?
東京大学です
単に
「水と爆発的に反応する金属を答えよ」
とか
「リチウムと水はどう反応するか」
と問うのではなく
日常生活や研究に
どう応用できるかを問うてきます
こと理科に関しては
私は若い先生に
受験する生徒がいなくても
必ず東大と京大の入試問題は解いてみろ
と薦めています
国の事業に関わっていらっしゃる方が多く
両校の入試問題を見ると
数年後の科学技術施策を
ある程度垣間見ることができるからです
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は8月31日「人間がAIに負けないこと」を読んで
「最近はAIに仕事を取られたり
イラストをAIに描かせたりしているけど
人間でもAIに負けないことがあることを知って驚きました
でもそれよりも
将棋の名人が2017年にAIに敗れていた
ことの方が驚きでしたが…
たくさんの対局をしてきた名人が
ほぼ新参のAIに負けるとは
AIが凄さがわかります
どうやってAIが学んでいるかわからないけれど
ちょっとうらやましいです
小学生の頃児童クラブで友達と将棋をしていましたが
私がAIと戦ったら即ボロ負けで
泣いていたと思います
敵陣に入った「歩」が「と金」にならない事は
今までの私にはあり得なかったことなので
同じように「不成の手」を使われて
脳がバグったボロ負けしているだろうな
と思いました
AIは想定外のことや未経験のことについては
今のところ案外脆いものだそうですが
「不成の手」を経験してしまったAIは
もう誰も負けない
最強のものではないかと気になりました
もしそうならAIすごすぎます
教育現場でAIを導入する際
最も力を発揮できるのが
知識を注入する場面ということですが
想定外や未経験のことに立ち向かう人間の教員が
AIと協力したらすごいことになると思います
この最強なコンビを
社会の課題解決に結びつけていけると楽しみにしています」
《匿名希望》
地震予報のむずかしさ
地震から 477 日目
豪雨から 213 日目
興味深い資料を見つけました
2006年度
今から19年前の資料です
30年以内に震度6弱以上の
揺れに見舞われる確率を示しています
これによると
奥能登は
最も低い 0.1% 未満となっています
私もこのころは
輪島に地震7の地震が起こるなどとは
夢にも思っていませんでした
地震安全地帯と信じ切っていて
首都圏の主要な施設を能登半島に
移転すべきとまで本気で考えていましたので
愚かなものです
長年地震が起こっていない土地は
地震が起こらない場所ではなくて
逆にひずみが溜まっている場所
と理解した方がよさそうです
【被災地に電気が灯るまで】第27回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
これまでに
人類と
金属や酸そして火との出逢い
一件無関係に見えるこの3つが
「電子」をキーワードに
全て結びついていることを学んできました
長くなりましたが
これらの本質を理解することが
エネルギー問題の解決に深く関わってくるのです
今日は第19回で学んだ
「金属のイオン化傾向」について
もう少し詳しく見てみましょう
金属にはイオンになりやすい順番があります
金属がイオンになるときには
電子を放出するので
電子を放出しやすい順番と言い換えることができます
ごくごく代表的な金属を
「イオン化傾向」の順に並べると
Li > K > Ca > Na >Zn > Fe > Cu > Ag
これは反応の激しさを表したものでもあります
たとえば
Li ~ Fe までは酸と反応して水素を発生しますが
Cu ~ Ag は全く反応しません
Li ~ Na は単なる水とでも
爆発するほど激しく反応するのです
さてこのコーナーでは
大学入試に使える化学の知識にまで
高めたいいうことは先日お知らせしたとおりですが
このへんで一回大学入試問題にチャレンジしてみましょう
次の文章を読んで問いに答えなさい
リチウム電池は、リチウムを一方の電極とし、
その酸化還元反応を利用する電池である。
リチウム電池では、電解質として LiBF4 などの塩が用いられ
(ア)電解質溶媒には、ある種の有機溶媒が用いられる。
一般にリチウム電池の起電力はマンガン電池の起電力よりも大きい。
問い:下線部(ア) について、電解質として水を使えないのはなぜか?
いかがでしょう?
おわかりになりましたか
答えは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2023年10月31日
「授業にお邪魔します」を読んで
「冨水先生の授業にお邪魔をして
その授業の内容を伝えるブログを読みました
輪島高校の先生方の
『ここだけは何も負けないという授業を
まずはひとつつくろう』
と言う合言葉を見たときに
先生方一人ひとりの授業の中で
他の先生にはない特徴
(たとえば生徒間でのコミニュケーションを大切にする)
があるのはこの合言葉があるからだと感じました。
授業力日本一を目指していることは
日々先生方が一生懸命教えてくださる姿勢を見ると
どれだけ本気で向き合ってるのかが伝わります
私は意思が弱く
やる気もそこまでないような人間なのですが
自分で大きな目標を立てて
その達成のためにはどうすればよいのか
教えてほしいです」
《匿名希望》
ずっと見つめていられるもの
地震から 476 日目
豪雨から 212 日目
ずっと見ていて飽きないもの
いつまでもぼーっと見つめていられるものに
「火」「水の流れ」「子どもの寝顔」
があるといわれます
今日はぼーっと音楽を聴きに
石川県吹奏楽連盟
フレンドシップコンサート2025へ
行ってきました
本校の吹奏楽部も参加しました
といっても奥能登5校の合同楽団です
どの学校も生徒減が激しく
部員はそれぞれ数名のみ
5校合わせても金沢の高校1校より少ないです
それでも心のこもった演奏を届けました
【被災地に電気が灯るまで】第26回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
これまでに
シュタールのフロギストン説
ラボアジエの酸素結合説などの
「火」に関する研究の歴史を紹介し
しかしそれ以降研究が行き詰まったこと
をお話ししました
ラボアジエの発表の1783年から100年以上経った1897年
トマソンが電子を発見します
発見の歴史については私は詳しくないので
物理の先生に聞いてください
ともかくこのような新たな知識の目で
過去に解決できなかった問題を見つめると
新たな発見があるものです
これまでの「燃焼」に関わる
事実や実験結果
それらを電子のメガネで見てみると
全て綺麗に説明がつくではありませんか
マグネシウムが空気中で燃える時は
それまでマグネシウムの中にあった電子が
空気中の酸素に移っています
酸素のない塩素ガスの中で銅が燃える時は
それまで銅の中にあった電子が
塩素に移っています
二酸化炭素中のマグネシウムの燃焼も同様です
一度止まった「燃焼」に関する研究が
百年ぶりに再び動き始めた瞬間でした
さてこのように新たな知識を
一見無関係に見える別のものに結びつけて考えること
実はこれこそがAIにはできない
人間にしかできないことです
なぜならAIは過去に誰かが結びつけた事例を
頻出の多い順に並べるだけのツールだからです
さあ「燃焼」つまり
ものが燃えるというのはどういうことだったのか
まとめてみましょう
ものが燃える時には
必ず電子の移動が起こっています
つまり「火」とは
電子がそれまで暮らしてきた故郷を離れ
新たな場所へ旅立つ時の心の叫びであるといえます
だからひとは「火」を見つめると
奮い立たされたり
あるいはせつなくなったり
いつまでもずっと
見つめていられるのかもしれません
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月31日「さとく ゆたかに たくましく」を読んで
「私は輪島高校に入学してから震災があるまで
校長ブログを読んだことがありませんでした
たまに輪島高校のホームページを見るときに
タイトルを見るくらいで
校長先生が書いているんだな
くらいにしか思っていませんでした
能登半島地震があったとき
最初に津波が来ると言うニュースを見て
とにかく逃げることに必死で
周りを見ていませんでした
被害の大きさがわからず
またすぐに元の生活に戻るだろうと思っていました
今思えばそう思っていた自分が馬鹿すぎます
日を追うごとにもう前の生活には戻れないと分かり
この先の未来が不安で仕方なかったときに
母が「おこらいえ」を見せてくれました
私が初めて見た「おこらいえ」は
「落ちない赤本」でした
少し明るい話題だったので勇気をもらいました
それから母は毎日「おこらいえ」を見ていて
私も時々母と一緒に見ていました
とある学校の校長先生のブログが
被害者を勇気づけています
毎日の励みになっていたので感謝しています
だからこのブログをもっと他県の人や
いろんな世代の人に見て欲しいです」
《干場ひなた》
いろんな部活道
地震から 475 日目
豪雨から 211 日目
小松商業高校の野球部の生徒さんが
自家用車で田んぼに転落した方を助けた
という新聞記事を目にしました
人として成長できるよう心がけて
これまで野球の練習に励んでこられたとのこと
選手そしてご指導されている監督さんともども
素晴らしいなと
気持ちのいい朝になりました
輪島高校でも人として成長できるよう
熱心に部活“道”の練習に励んでいます
吹奏楽部です
現在3年生部員が0です
少ないながら
音楽大好きな子が集まって楽しんでいます
今年は1年生が5人入ってきてくれました
20日(日)正午より
金沢歌劇座で演奏会があります
ぜひお越しください
男子バレーボール部は
七尾高校さんに来ていただき練習試合です
バドミントン部は
小学校の体育館をお借りしての練習です
こちらは全校生徒数の割に部員が多く
活気ある練習をしていました
シャトルランをしています
バドミントンのゲーム中に必要な
いろんな動きを組み合わせて走っていました
いろんな練習があるものですね
練習場が隆起して使えない卓球部は
視聴覚室に卓球台を運び込んでの練習です
工夫を凝らしてできることをやっています
野球部のダイヤモンドに黒土が入りました
待ちに待ったグラウンドでの練習が
もうすぐできます
仮設校舎を建設する関係で
ダイヤモンドの位置が変わります
実はこれまでのダイヤモンドは
県予選が行われる
石川県立野球場や金沢市民野球場に
方角を合わせて作られていました
たとえば第一試合では
セカンドとライトの真正面に太陽が来るなど
大会直前では試合時間に合わせて
本番さながらの練習ができていたのですが
それができなくなります
とはいえ贅沢も言っていられないので
関係の方々に感謝です
ちなみに
公認野球規則2.01では野球場の方角について
「本塁から投手板を経て二塁に向かう線は
東北東に向かっていることを理想とする」
と規定されています
これはバッターにとって
西陽が目に入らないように配慮してのことです
【被災地に電気が灯るまで】第25回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
前回
「火」の正体は物が酸素と結びつく時に出る
光と熱だとするラボアジエの説を紹介しました
ところがそれを覆すような事実が見つかります
塩素ガスの中に加熱した銅を入れると
銅が燃えるのです
酸素が無いにもかかわらずです
https://www.youtube.com/watch?v=SsfNzaGmA0s
さらには
火をつけたマグネシウムを
二酸化炭素の中に入れると
なんと燃え続けるのです
酸素が無いにもかかわらずです
https://www.youtube.com/watch?v=uYattEoxhfk
「ラボアジエさん燃えてますけど」
「酸素ないですよね」
「これおかしいでしょ」
当時の科学者たちは多分こう言ったはずです
「ほな塩素と結びつくのも燃焼ってことにしよう」
「えっ?じゃあ二酸化炭素は?」
「うん!それも燃焼っちゅうことで」
「なんでもありですやん そんなんあかん」
(ラボアジエさんはフランス人で
大阪人もフランス人も
マクドナルドを「マック」でなく
「マクド」と省略するので
大阪弁に訳してあります)
「なんやめんどくさなってきたわ」
「酸素でも塩素でもええやん」
「なんや燃えとるっちゅうことにしとこ」
こんな経緯で燃焼に関する議論は
当時の科学者の研究対象から外れるのでした
そのおよそ100年後
あるものが発見されるまでは
さあそのあるものとは?
続きは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月27日「麻雀は人生だ!」を読んで
「私はこの記事を読んで校長先生の考えに共感した
私もたまに遊びで麻雀をするが
安い手で上がってもしょうがないと思い
大きい役を狙って上がれず毎回負けてしまう
そして終わってから後悔する
私は古典の授業で
「なんぞ必ずしも利と言はん」
と言う話を読んだ
その話に書かれていたのは
「目先の利益に飛びつくのはよくない」
と言う内容だったが
ときには何も考えずにやったほうが
うまくいくこともあるので
勝負の世界は難しいと思った
しかしそうは言っても
物事を俯瞰して考える事は大事なので
そのような力を身につけたいと思う
たとえそのようにして決断した結果
失敗してもその失敗を次に生かすことができ
そのサイクルを繰り返すことで
今までになかった新たなものが生み出されるので
私は考えて行動できる人間になりたいと思う」
《匿名希望》
何か高校生とは思えない
人生を達観された方の文章みたいですな
運命が用意してくれた大切なレッスン
地震から 474 日目
豪雨から 210 日目
奥能登の入口にある穴水
元向洋中学校の跡地に建てられた
教員仮設住居での暮らしが続いています
生活の目処がつかず転出する教員が多く
新たに来る先生は新採の先生がほとんどです
そんな先生方のために新たな棟が建てられ
今では60部屋となりました
我々住むところを失った者にしてみたら
寝るところがあるだけで感謝なのですが
新たに来られる先生方にとっては
慣れない暮らしを強いられることとなっています
昨年度
ずっと車中泊をしていた本校の若い先生が
「教師としての誇りだけで耐えていました」
と言ったように
一年我慢してすぐにでも金沢への異動を希望していた先生が
「被災地で頑張っている生徒の姿を見て
もっと自分にできることがあるはず!」
と残留を希望してくれるようになったように
きっとこの苦しい教員一年目の体験は
将来素晴らしい教員になるための
運命が用意してくれた
大切なレッスンになるはずです
生徒が登校してきます
登校に合わせて
合唱作曲家 弓削田健介さんがつくってくださった
「フェニックス」をBGMに流しています
【被災地に電気が灯るまで】第24回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
ちょっと本題からそれて
「火」の正体について考えています
第23回では
「火」の正体はフロギストンであるという
シュタールの説を紹介し
そこには明らかな矛盾があることを説明しました
フロギストン説に変わる理論を打ち立てたのが
ラボアジエです
化学の教科書に載っているので
ヒゲを描いたりちょんまげにしたり
いたずら描きした人も多いかと思います
https://clickmica.fundaciondescubre.es/conoce/nombres-propios/antoine-lavoisier/
彼はルイ15世の元
徴税請負人の仕事をしながら
週に1回大好きな化学の実験をしていました
もれなく税金を取り立てるには
パリから人の出入りをなくせばいいと
日頃考えていた彼は
その考えを化学にも応用します
すなわち
外部との出入りがなければ
全体の重さが変わることはないという
「質量保存の法則」を確立するのです
物が燃えたときに重さが増えるのは
空気中のある物質がくっつくからであるとし
その物質が酸素であると考えました
その後酸素と呼吸の関係にまで
実験を深めていった彼ではありますが
やがて仕事柄パリ民衆の怒りの的となり
マリーアントワネットとともに
ギロチンにかけられるのでした
処刑が決まっても最期まで科学者でした
「ギロチンでクビを落とされても
できる限り瞬きをするから
その様子を記録にとどめるように」
と弟子達に言い残し
実際に瞬きし続けたとの伝説が残っています
彼の
「燃焼は酸素との結合である」
という説は現在でもある程度正しいのですが
実はこのあと
彼の説を覆すような事実が見つかるのです
続きはまた明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月11 日「やるっきゃない」を読んで
「私にとって15年の間3月11日は
東日本大震災があった日でしかありませんでした
その当時私は2歳でした
なのでお母さんからは
『あなたが2歳だったとき急にでかい地震が来て
公民館に段ボールで生活していたんだよ
ほんとに怖かったの
ももはまだ小さいから泣いたりして大変だったの
あんな思いははもうしたくない』
と言われたけどあまりピンと来てはいませんでした
2024年1月1日に震度7の能登半島地震が来て
私は地震の怖さを実感しました
2027年3月11日黙祷の時
これまで以上に犠牲者のことを思いながら
ご冥福をお祈りしました
こんなことがもうないように
今は祈ることしかできません
東日本大震災から14年経っても
30,000人近くの人が避難生活をしていると知り
私も今後何か力になれるように
自分自身を力をつけれるようがんばります
日本全体の問題も
『誰かが考えればいいでしょ』
としか思っていませんでしたが
自分も日本に住んでいるから
みんなで考えていこうという気持ちになりました」
《白崎萌々子》
能登半島はアルファベットの "F" の文字
地震から 473 日目
豪雨から 209 日目
ポルトガル研修旅行のための
パスポート取得に
パスポートセンターを訪れました
松任谷由美さんからのメッセージボードが
飾られていました
能登半島はアルファベットの"F"の文字
Forever,Friends,Furusato
目に見える姿形はたとえ失われたとしても、
心に刻まれたふるさとや大切な人を、
何ものも奪うことはできない。
今はどんなに苦しくても、
あなたを育てたその場所は、やさしく美しい風土
であるのを忘れないで。
私も決して忘れないから。
松任谷由美
3年生の卒業アルバム用の写真を撮影しました
バックの桜は散り始め
葉桜となりはじめています
「ソメイヨシノ」は花が散ってから
葉が茂ってきますが
花の盛りがやや遅い山桜は
葉の方が先に茂ってきます
「山桜 花より葉がさき出でにけり」
鼻よりも歯がさきに出ている馬の肉を
「桜肉」と呼ぶのは
このことに由来しているそうです
今年迎えた5人の新採の先生方
毎週木曜日は初任者研修の日です
会場である金沢までの道が危険であるため
オンラインで受講できるよう
県教委に配慮していただいています
フレッシュな今年の職場の平均年齢は34歳
昨年の37歳に比べ3歳も若返りました
以下新採の先生方の今日の感想です
加藤 幹陽 先生(英語)
We learned a lot about this job.
I'd like to improve my teaching skills
through this seminor.
濵田 雅大 先生(国語)
カメラが追いつけない教師になります
岡田 成満 先生(理科)
相手の反応をしっかり見た上で
対話するように授業を行い
授業に対する生徒の興味のベクトルが
正であり続けるようにしたいです
竹田 悠月 先生(地歴)
話すより伝える
伝えるより態度で示す
態度で示すより生徒の心に火をつける
教師を目指します
櫻庭 雅明 先生(英語)
教師は児童・生徒に「安全・安心」と「夢」
を与えることのできる職業だと学びました
「夢」を与えるとはもはやサンタの領域
研修を通じて
「夢」や「知識」というプレゼントを
与えられる教師を目指します
【被災地に電気が灯るまで】第23回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第22回では「フロギストン」が登場しました
これはドイツの医師シュタールの理論です
「フロギストン」は「燃素」と訳されていますが
「原神」というゲームのアイテム名として
ゲーム好きの人は聞いたことあるかもしれませんね
当時シュタールは「燃える土」の中には
燃焼をつかさどる元素としてフロギストンが含まれ
それが勢いよく出て行く時に
炎となって見えるのだとしました
ところがマグネシウムのように
燃えた後重くなる物質もあるのです
これに対して
「フロギストンは負の質量を持つのだ」
と苦し紛れに言うもんだから
「適当なこと言うな!」とばかりに
一気に炎上するのでした
このことをを踏まえて
「燃焼」の定義として
新しいものができるのですが
それについてはまた明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2月23日「屋根の上に軽四7台」を読んで
雪の重みで家屋が倒壊してしまうこともあることから
実際に実験をするのがおもしろいと思いました
計算方法を見てみると結構難しくて
あまりわからなかったけれど
今年降った積雪量が
屋根の上に軽四自動車7台分
7トンの重みがかかっていることを知りました
そしてまだ解体していない家が
7トンの重さに耐えたのかと思い驚きました
今年は雪での転落事故や窒息などで
亡くなってしまう方が多かったように感じます
私は雪が降って嬉しいとが楽しいと思うけど
結構危険なんだと改めて実感しました
私も以前県外の方から
「屋根が真っ黒で驚いた」
と言われました
そこで初めて伝統的なものだったと知りました
伝統の真っ黒で重たい瓦を使うのか
雪や自然災害から身をを守るために
軽い瓦を使うのか
私だったら真っ黒で軽め瓦を使うかなと思いました
《匿名希望》
夢を託して
地震から 472 日目
豪雨から 208 日目
生徒会役員の新旧引き継ぎの会が行われました
昨年の生徒会の役員たちは
本当によく頑張ってくれました
様々な制限ある中
自分たちで工夫を凝らしてやり遂げました
学校の施設も
市内の施設全てが使えない中
かほく市の体育館での
球技大会を企画・開催しました
グラウンドが使えない中
日本航空高校石川さんにお願いして
グランドを借り体育祭を開催しました
日本航空高校の生徒さんにも参加していただき
交流を深めることができました
水道が復旧していなくて
学校での調理ができない中
文化祭にキッチンカーを招いて
ご馳走を振る舞ってもらいました
「震災があったせいでできない」
ではなく
「震災があっても工夫を凝らす」
このことを身をもって示してくれた
生徒会の皆さんでした
そんな旧生徒会の役員の夢と思いを
新役員に託しました
「誰かがやらなければいけないけど
できれば誰もやりたくないこと
でも誰かがやらなければ
誰もが困ること」
そんな仕事に自ら身を置いてくれた
生徒会に立候補してくれたみんなには
本当に頭の下がる思いです
【被災地に電気が灯るまで】第22回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第21回から「火」について考えています
ギリシャ時代に考えられていた
この世のものを形作る4元素
「土 」「水 」「火 」「風」
このうち「風」
今で言うところの気体には
さまざまなものがあることが知られてきました
ブラックは
当時薬や漂白剤さらには壁材として使われていた
石灰石の性質を調べました
石灰石を焼くと泡が出て重さが40%も減ります
石灰石に酸をかけても同じことがおきます
ところが石灰石を焼いたあとの物質に
酸をかけても発泡しません
ブラックはこれを
石灰石の中に固定されていた「風」が
加熱や酸によって放出されるからと考えました
この「風」は木炭の燃焼や発酵から得られる「風」と同じであり
石灰水を白濁する性質があることも見つけました
今でいうところの二酸化炭素ですね
この
燃やすとなにかが出て行って
元の物質は軽くなる
この発見がフロギストンという考えに繋がります
フロギストンって何でしょう?
続きは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月28日「ヒトデと星の不思議な関係」を読んで
「日本人の協調性や責任感について考えました
これらが身に付くからくりは
私たちが知らずに受けている
日本の教育に組み込まれた
特別活動(TOKKATSU)にあります
特別活動とは
学校行事や委員会活動など
協調性や課題解決力を育むことを目的にしたものです
しかし特活による学びを得ていない人がいるのは
確かであると感じます
特活によって得られる力は近年
より重要視されています
総合的な探究など様々な視点から学ぶことで
社会はより良い方向へ動き出すと考えました」
《邑田達紀》
ウクライナに隣接するモルドバ共和国では
「BUNKASAI」という学校行事が
大きな教育的効果をもたらしているそうです
言わずと知れた日本の「文化祭」です
このように日本の優れた教育実践は
世界に広がりつつあります
今晩18:15 「ふむふむ」見てね
地震から 471 日目
豪雨から 207 日目
2年生の授業風景です
ビジネスコースは情報処理の授業です
Exell の関数について学んでいました
普通コースの古典探究は
2クラスを3つの習熟度に分けて
個々に応じた内容を学んでいます
山本先生は寺子屋スタイル
あるいは禅問答スタイルです
生徒との対話を重視した
まさに職人芸です
一方こちらは新採の濱田先生
ICT機器を活用して
生徒の興味関心を引き出しながら
丁寧に説明しています
そしてこちらが高森先生の少人数精鋭クラス
学校の中でも生徒からの授業評価が
トップクラスの先生です
それぞれの先生がそれぞれのスタイルで
多様な学びを展開させています
昨日
「奥能登における高校魅力化構想説明会」
が行われました
この会には
県教委と
奥能登5高校の校長及び担当教員が集まり
魅力的な高校づくりに向けて話し合いが持たれました
奥能登5高校の統廃合はしない方針であるとの
知事による表明が先日ありましたが
今後は5校のネットワークを構築し
(1)各校の持つそれぞれの魅力をさらに充実させること
(2)生徒個々のニーズに応えうる学力向上
(3)外部機関との交流活動を充実させること
に対して協力していくことが求められます
今被災地で顕在化している教育の諸問題は
全国各地で現実に潜在していること
今その課題に否応なしに
立ち向かわなければならない我々には
今後の日本における教育に対して
ある程度の指針を示す責任があります
【被災地に電気が灯るまで】第21回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第20回までに
電池のしくみについて
ごくごく基本的なしくみを説明しました
そして今日から
すこし本題からはずれるように見えますが
「火」について考えてみたいと思います
ギリシア哲学では
土・水・火・風を
万物を構成する4元素と捉えていました
やがて果実の発酵の際に生じる「風」や
鉱山で発生しろうそくの炎を消す「風」など
普通とは若干性質の違った「風」の存在も
知られるようになりました
ヘルモントはこれらの存在を
ギリシア語の「混沌(カオス)」にちなんで
「ガス」と名付けました
そしてこの「風」と「火」の関係について
さまざまな実験と考察が繰り広げられることとなります
つづきは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は8月31日「人間がAIに負けないこと」を読んで
「最近ではニュースやSNSだけでなく
教科書にもどんどん出てくるようになったAI
いつかは仕事を奪うだけでなく
脳にマイクロチップを埋め込む可能性もあることに
驚いています
校長先生のブログに
AIは想定外のことや未経験のことについては
今のところ案外脆いと書いてあり
人間がAIに勝てるものは感情ぐらいしかないのか
人間が作るものに人間が支配されてしまうのか
と考えていた自分は少し安心しました
しかしいつかは未経験のことにも
強くなりそうなので
自分はAIに絶対に負けたくない
と言う気持ちを持って
もっといろいろなことに挑戦をしたり
新しいことをしたいです
しかしAIを少しも使わないとなると
作業効果などが下がってしまうので
AIと人間が共存して
今までよりもより良い生活を
していきたいと思いました」
《匿名希望》
先日行われた
大阪万博オープニング関連セレモニー
「銀河のMATSURI」
本校生徒の活躍の模様が
今晩18:15 からのHAB北陸朝日放送
「ふむふむ」の第2部で放送されます
是非ご覧ください
カルシファーの謎に迫れ
地震から 470 日目
豪雨から 206 日目
8日の入学式以来初めて学校での勤務
さっそく授業の様子を見て廻りました
今日は1年生の授業の様子を報告します
まずはビジネスコースです
16名の生徒が入学しました
こじんまりとしたクラスですが
英語の授業では
ALTのマイケル先生
新採の加藤先生といっしょに
英語で自己紹介をしていました
普通コースの数学は
2クラスを3展開した
習熟度別クラスです
こちらも少人数のクラスで
それぞれの理解度に応じた
きめ細かな指導が行われています
地震で使えない教室が多く
3つめのクラスは
調理室での授業です
ちょっと変わった光景です
それでも目を輝かせて
高校の授業に臨んでいました
先日被災地を訪れてくださった
石川地区町内会長会の松田 博光 会長様より
報告書を送っていただきました
被災地の情報を伝えていただいて
ありがとうございます
【被災地に電気が灯るまで】第20回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第19回では
金属には陽イオンになりやすい
わかりやすく言えば錆びやすい順番があり
それを「イオン化傾向」という
ということを学びました
「イオン化傾向」の小さい金属たとえば
金・銀・銅・プラチナなどは
錆びにくいので価値が高い
すなわち貴金属と呼ばれるわけです
またこれまでに学んだことを
簡単にまとめると
食塩水や酸のように電気を通しやすい液体に
「イオン化傾向」の違う金属を浸けて
導線をつなぐと電気が流れるということです
どうです?
電池の仕組みは単純でしょ
なんだか作れそうな気がしてきますね
明日から少し横道にそれて別の話をします
「火」の正体です
よく考えてみると
「火」って不思議じゃないですか?
あれ何?
気体?液体?
絶対個体じゃないですよね
さあ君は誰?
カルシファーに訊いてみましょう
https://www.ghibli.jp/works/howl/#&gid=1&pid=12
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月10日「それでも正解がある問い」を読んで
「まずタイトルに惹かれました
問いに答えがある事は当たり前であるのに
なぜ「それでも」がついているのか
この記事はすごく現代的な問題であり
情報を扱う上で
大切にしていかなければならないことであると思いました
「ごんぎつね」の感想にまつわる25年前の思い出
と言う投稿に触れられており
小学生であった投稿者が
「殺さなければもっと栗や松茸を食べれたのに」
と述べたことに先生が
「がっかりです もっとしっかり読みなさい」
とコメントしたことに対し
SNSで炎上してしまったそうです
一見すると先生が悪いように思えますが
そこへ至るにはちゃんと背景があった
と書かれていました
現代でも充分起こり得ることであり
情報を鵜呑みにせず
正しく判断することが大切だと思いました」
《谷内結人》
春なのに寒い一日でしたね
地震から 469 日目
豪雨から 205 日目
【被災地に電気が灯るまで】第19回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第18回では
Zn H Cu を
電子を受け取る力の強い順に並べる
宿題を出しました
亜鉛 Zn は陽イオンになるとき電子を2個出して
Zn → Zn2 + + 2e−
水素イオンに渡しているので
2H+ + 2e− → H2
H の方が電子を受け取る力が強いと言えます
一方銅 Cu ではこの反応が起こらないので
H よりも Cu の方が
電子を受け取る力が強いと言えます
したがって電子を受け取る力は
Zn < H < Cu
の順に大きくなります
逆に言えば電子を渡す力は
Zn > H > Cu
の順に小さくなるとも言えます
陽イオンになるときには
他に電子を渡しているので
この順番は
金属を陽イオンになりやすい順番に
並べたものということになります
金属を陽イオンになりやすい順に並べたものを
「イオン化傾向」と言います
Li(リチウム)
K(カリウム)
Ba(バリウム)
Sr(ストロンチウム)
Ca(カルシウム)
Na(ナトリウム)
Mg(マグネシウム)
Al(アルミニウム)
Mn(マンガン)
Zn(亜鉛)
Cr(クロム)
Fe(鉄)
Cd(カドミウム)
Co(コバルト)
Ni(ニッケル)
Sn(スズ)
Pb(鉛)
H(水素)
Cu(銅)
Hg(水銀)
Ag(銀)
Pt(プラチナ)
Au(金)
化学を選択している皆さんは気づいたでしょう
教科書には載っていない金属も含まれています
そうこれは私が独自に授業で使っていた
「ハイレベルイオン化傾向」です
よく生徒からは
「覚えないといけないんですか?」
と質問されましたが
「覚えなくていいよ
でも覚えておくといいことあるかも」
ちょっとプレミア感を醸し出すと
生徒はみな競って覚えていました
強制的に覚えさせられるとイヤなものです
言い方ひとつです
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は10月30日「長いものを捲け」を読んで
「長い挨拶や長い会議が苦手という主張に
すごく共感しました
最近よくSNSなどで見るのが
会社での強制飲み会を廃止したい
などというものです
私自身はまだ社会人でもないので
体験したわけでもないのですが
私も絶対に嫌だと思います
この記事とこの話題と関連付けたのは
どちらも多くの人にとっては無駄だと感じたからです
多くの人にとってという事は全員ではないです
だから少しの人には有意義なのだと思っています
私は片方しか得をしないことが無駄だと思っています
なのでこのブログの
無駄なことについて触れているのにとても共感しました」
《匿名希望》
飲み会の席で上司がしてはならない話題は5つ
とよく言われます
「自慢 説教 仕事の愚痴 プライベートを根掘り葉掘り」
もうひとつが何だったか思い出せません
昔は先輩教師と飲みながら
教育にかける思いなどを聞かせていただいたものです
今はその機会もめっきり少なくなったもので
たまにこのブログ
若い先生に伝えたいことなども
呑みながらグダグダ書いています
ただ現在寝食している教員仮設住居は
隣との壁が薄く
缶ビールをシュポッと開ける音が
隣の部屋に筒抜けで
(私はジョッキ生派なので特に音がデカイ)
何本呑んだかすべてバレているようです
万博開幕25時間前
地震から 468 日目
豪雨から 204 日目
先日教職員の集合写真撮影の一コマ
「主体的な生徒を育てるべき教員が
指示されないと整列できないようでどうする!」
生徒指導の冨水諒一先生から叱責が・・・
おっしゃるとおり!
一番行動の遅い校長が
コソコソと隠れるように着席するのでした
失敗を恐れず行動する組織を目指して
年度当初の校長挨拶は
「おもろい学校にしましょう!」
ひとことだけ
あとは先生方が考えて動いてくれるでしょう
さらに第1回の職員会議では
髙橋潤也教頭先生から
「新規に何かするときは
そうれんほうの徹底をお願いします」
一般的には「ほうれんそう」と言いますが
「相談・連絡・報告」の順番も
意識するようにとの言葉です
なるほど!うまいこといいます
大阪万博連動企画
「銀河のMATSURI in NOTO 」
全国各地からの太鼓の響きで
大阪万博の夢洲会場の地底に眠る
岡本太郎の傑作『太古の太陽』を
復活させる「MATSURI 」
場所は能登半島の最先端
震源地近く
聖域の岬 青の洞窟
18時23分の日没前から
万博の大屋根リングの中心にある
「輪島塗の地球儀」に向けて
輪島高校の箏曲部と
和太鼓部が
太古の太陽を復活させます
空にはフェニックスを思わせる雲
太平洋と日本海を桜でつなぐ歌
地震から 467 日目
豪雨から 203 日目
「桜で霞む兼六園
お殿様も見てたっけ
天守閣より微笑んで」
私が小学生の頃
輪島の河井小学校の校庭に
桜を植えながら歌った歌です
「太平洋と日本海を桜でつなぐ歌」
名古屋と金沢を結ぶ国鉄バスの車掌さん
その沿線に桜を植えて
太平洋と日本海を花で結ぶことを夢見て
一本一本植えられました
今も沿線に見事な花を咲かせる桜並木
その日本海側の終着点が
輪島の河井小学校の校庭だったのです
今夜夜10:30よりNHK「時をかけるテレビ」で
当時のフィルムが蘇ります
ぜひご覧ください
昨年12月に参加した
パリのOECD本部での
OECD Education2030プロジェクト∞無限大の
「生徒教師国際サミット」
「体験・感想報告」がまとまりました
本校生徒からの提言もまとめられています
ぜひご覧ください
私の方はといえば
火曜日お昼に輪島高校全日制の入学式
夜には定時制の卒業式を終え
夜行バスと新幹線を乗り継いで
福岡第一高校さんの入学式
帰ってきて昨日は商業教育研究会
そのまま今日は校長会と
ずっと学校へは顔を出していませんが
先生方がそれぞれご自分の持ち場で
活躍している様子を
ホームページで確認しています
一昨日は対面式や部活動紹介
合唱「フェニックス」のお披露目会がありました
自走する組織輪島高校の本領発揮です
今日の校長会では
塩田教育次長から
学校の課題の早期把握とその解決に向けて
というお話がありました
その上で
「課題」を「のびしろ」と捉えろ
とも
なるほど
これなら何かしてやろうという気になりますね
そういった意味では
のびしろだらけの奥能登の高校
何を仕掛けようか
ワクワクしてきます
明後日から
大阪万博が始まります
開会セレモニーは
明日の夕方
つまり1日前からスタートです
震災で何もかも失った輪島高校和太鼓部が
震源地の奥能登珠洲から
復活の太鼓を打ち鳴らします
震源地近くには禄剛崎灯台
通称「狼煙の灯台」があり
まさに「復活の狼煙」です
その後全校各地を25時間オンラインで繋ぎ
最後は万博会場でのフィナーレの花火と
私たちとも交流のある帝京安積高校さんの
東日本大震災からの復活の太鼓に繋げます
なんだかオープニング前から
いろんな問題点が指摘されていますが
「なんでもいい
前を向くための元気になるなら」と
一生懸命がんばっている被災地の高校生の気持ちを
感じてもらえたらと思います
【被災地に電気が灯るまで】第18回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第6回で
亜鉛や鉄などの金属は塩酸に浸けると
水素の泡を出しながら溶ける
ということを学びました
今日はこの反応を化学反応式で表してみましょう
金属が液体に溶けるなんて
なんだか信じられませんが
日常的によくみられます
例えばカルシウム分や鉄分を多く含む温泉などです
液体に溶ける時には
金属は陽イオンの形になっています
水は
イオンのように電気を帯びたものを溶かすからです
亜鉛 Zn は電子を2個放出して陽イオンになります
化学反応式で表すと
Zn → Zn2 + + 2e−
この時放出された電子は
水の中に溶けていた水素イオンが受け取って
2H+ + 2e− → H2
発生する水素の泡はこれです
一方銅 Cu ではこの反応は起こりませんでしたね
以上のことを踏まえて問題です
Zn H Cu を
電子を受け取る力の強い順に並べてください
答えは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2月26日「自然は不思議の宝箱」を読んで
「氷が溶けると水になります
では雪が溶けると何になるでしょう?」
このなぞなぞは「おこらいえ」を見た
奥野先生が授業中に話してくれて
(奥野先生 授業のネタに使ってくださったんですね)
私はなぞなぞになると
なぜか「絶対に解きたい!!」
という気持ちが沸いてきます
必死に考えましたが
全然わかりませんでした
どこかから「春じゃない?」
という声が聞こえて
それでもなお???だったけど
先生が
「冬が終わり暖かくなって
雪が溶けると春になります」
と解説をしてくれてやっと意味がわかりました
それを聞いてすごくスッキリしました
私はあまり勉強のやる気を持っていないのですが
このなぞなぞの答えを必死に探す熱量を
勉強に持っていけたらいいな
考える→スッキリ→楽しい
のループができればいいなと気づきました
仮設に入ってから
本当の家から離れてしまいましたが
人目が気にならない広大な散歩道を手に入れたので
植物の周りの雪や空を見上げて
雨雲をしっかり見てみたり
自然に着目して散歩してみようと思いました」
《匿名希望》
勇気の蒟蒻芋
地震から 466 日目
豪雨から 202 日目
【被災地に電気が灯るまで】第17回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第15回で
原子に電子が入ってくると
『マイナスイオン』を生じるということを学びました
この『マイナスイオン』という言葉
よく耳にしませんか?
『マイナスイオン』発生機能付きの
空気清浄機やエアコンそしてドライヤーなどです
そして
「『マイナスイオン』が多くなると
人体の生理作用が快調となり
自然治癒力が高まって細胞を活性化します
緑の多い高原や田園地帯などで療養すると
病気が治るのはそのためです
この場合の『マイナスイオン』とは
大気中の原子に電子が付いて
マイナスに帯電したものを指しています」
とっても素敵なものらしいのですが
「え?その電子どこから来たの?」
とずっと私の頭の上には
「?」がいっぱい浮かんでいます
なんか騙されているような気もするのですが
ノーベル物理学賞を受賞した
レナード博士によって実証された
『レナード効果』によるものなのだそうです
と言われるとどうやら私の無知のようです
よし調べてみよう
「滝や海の水しぶきが衝突して細かい水滴になると
その過程で空気中に電子が放出され
マイナスイオンが生成されます」
とのことですが
放出した方はプラスイオンにならないのかな?
また別の説明では
「水が細かく粉砕される時に
空気分子からプラスの電気が奪われて
マイナスに帯電する現象を指します」
プラスの電気?
陽子のこと?
そういえば陽電子って言葉も聞いたことがあるな
最近ではググると
「AIによる概要」 と表示された説明が
真っ先にヒットするので
お陰様でなんでも疑る習慣が
身につきつつあります
お!?
ようやく納得できる説明が
「水が急激に微粒化した時に
大きい水粒子はプラスに帯電して落下し
小さい水粒子はマイナスに帯電して
周りの空気をマイナスに帯電させる」
ということは
滝の周りは
「マイナスイオン」いっぱいで
身体にいいけど
滝壺は「プラスイオン」だらけで
身体に悪いのか?
なら滝行はどうなる?
新たな疑問です
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月6日「久々の調理実習」を読んで
「豚汁は老若男女問わず大人気ですよね
私も豚汁が大好きです
豚汁は家庭や地域によって材料が違うらしいです
私の中での豚汁の具材は
豚肉 糸こんにゃく(または長方形のこんにゃく)
ネギ(小さい時もあれば大きい時もあります)
ごぼう 人参 玉ねぎ えのき 里芋 大根 白菜です
味付けは出汁入りの味噌にしています
豚汁について歴史とか場所とか
少し興味があったので調べてみました
豚汁に入れたい定番具材7選
豚肉大根人参蒟蒻長葱里芋牛蒡です
豚汁の起源には諸説ありますが
平安時代から存在していたり
鹿児島の郷土料理がルーツだったりする説があります
薩摩藩で食べれていた牛肉入りの味噌汁薩摩汁である
と言われています
豚汁の読み方は地域によって
『とんじる』と『ぶたじる』に分かれます
地方によって具材も違います
北海道はバター
島根県は酒粕
高知県は生姜
宮崎県は柚子胡椒と地方の特産品を入れるそうですよ
また関東は赤味噌 関西は白味噌違うことが多いそうです
最近サツマイモを入れたら
もっと美味しくなることに気づきました
サツマイモの甘さが豚汁にすごく合っています
豚汁は寒い季節の時に食べるのが好きです
体から心までポカポカと温まります
お母さんが作ってくれる豚汁が大好きです
一緒に買い物してワイワイとお話ししながら
豚汁を作るのが大好きです
今度ひとり作って
いつも頑張っている人たちに
まかないできたらいいなと思っています
おいしいと思ってくれますように」
《匿名希望》
エッセイ風にまとめ上げてくれました
ところで蒟蒻ってすごい食べ物ですね
「初めてナマコ食べた人って勇気あると思うわ」
という話をよく聞きますが
私は蒟蒻の方がすごいと思います
とても苦くて食べられない蒟蒻芋
食べると痛みを伴い
最悪呼吸困難で死に至る毒芋
すりおろして水にさらして
灰をまぶして固めて
そんなものどうして食べようと思ったでしょう
しかも特段味がするわけでもないのに
蒟蒻芋の苦味の成分はシュウ酸カルシウムです
他の芋にも含まれます
山芋が唇や手に触れるとかゆくなるのは
針状に結晶化してチクチクするからです
「山芋にかぶれたら酢で洗え」
というおばあちゃんの知恵があります
これはなぜか化学選択者のみなさんはわかりますか?
「弱酸の遊離」ですね
酢酸よりも弱い酸の塩であるシュウ酸カルシウムが
水溶性のシュウ酸に変わったからです
ところで「かぶれる」を漢字で
「気触れる」と書きます
確かにかゆいかゆいと掻くさまは
気が触れたようであります
蒟蒻芋の主成分は「マンノース」です
「マンナンライフの蒟蒻畑」です
これは「グルコース」などの糖分の仲間です
ところが人間は「マンノース」を吸収できないので
食べても太りません
それどころか「グルコース」などと結合する性質があるので
無駄に食べた糖分をいっしょに排泄させてくれます
ダイエット食品として重宝している理由です
フェニックス再び
地震から 465 日目
豪雨から 201 日目
昨夜
定時制の入学式を夜に終えて
夜行バスで京都に来ました
これから新幹線で博多に向かいます
昨年ご支援くださった
福岡第一高校さんの入学式で
お祝いの言葉を述べさせていただくためです
それにしても京都の街は
千年以上もその美しさを留め続けるなんて
きっと地震の起こらない土地を選んで
造られたのだろうと勝手に想像し調べてみると
大間違いでした
平安時代の記録には
827年 887年 938年 976年と
立て続けに死者が出る地震が起こっています
平家滅亡の1185年にも大地震に襲われ
平家が寄進した大寺院がことごとく倒壊しました
まさに諸行無常の響きです
この時の様子は鴨長明の「方丈記」に詳しいです
「山はくづれて河を埋
海は傾ぶきて陸地をひたせり
土裂けて水涌き出で
巌割れて谷にまろび入る」
だとすると現存している神社仏閣の
耐震技術は驚くべきものだということになります
「フェニックス」
作曲家の弓削田健介さんが
被災地の子どもたちの声を紡いで
合唱曲をつくってくださいました
そのお披露目を輪島高校で本日行います
健介さんに加え
金沢大学アカペラサークル「メロメロ」から
リンゴちゃんとみらいちゃん
そして吹奏楽部と野球部の生徒による合唱です
「フェニックス」まさに「不死鳥」を思わせる
そんな讀賣新聞の記事を目にしました
輪島塗製造販売「輪島キリモト」の
桐本 泰一 さんが
金沢市内のホテルで講演会を行ったという記事です
泰一さんは私の二歳年上
中学のときはライバル校の野球部で一塁手
高校のときは陸上部のエースで
当時野球部だった私も駅伝大会にかり出されて一緒に走りました
そして大学を卒業してそれぞれ地元に戻ってからは
別のバンドで音楽活動をやって
いっしょにライブなんかをやった関係です
のびやかなハイトーンボイスで
スターダスト☆レビューや
SING LIKE TAIKING の曲が印象的です
輪島塗を世界に発信する活動をなさっていて
震災後も
「地震なんかに負けるな!」と
先頭にたって輪島市民を鼓舞されていて
その力強さに多くの人が支えられていました
地震で機械・道具・商品が被害を受けた工房も修理し整理して
さあこれからというとき
豪雨で浸水し再び打ちのめされてしまいました
そんなとき
泰一さんの同級生で高校の校長先生をされた方から
「あの泰一がな・・・
『今度だけは助けてください・・・』
ってテレビで言っとった・・・」
と教えていただきました
それを聞いて私も
「あの泰一さんが・・・まさか」
と力を落としてたんですが
今
廃棄されそうになった朱色の漆器を
透き溜という色に生まれ変わらせて
今の暮らしで使える表情にしたり
傷んだ器に漆絵や蒔絵を施して付加価値を高めたり
これまでの輪島塗になかった取り組みを
されているそうです
『一度死んでいる』と言っても
過言ではないほどの打撃を受けた輪島塗について
「素材や技法を守りながらも
今の暮らしの中に入り込むような
開発をする機会が来た」
と新機軸の商品展開に向けて
不死鳥のように立ち上がったようです
「星のシャワーに包まれて
いま生まれ変わる
心の空で呼ぶ声がする
寂しさに立ち向かう
勇気と響き合って
一人じゃないよ
思い出して
燃える翼で 夜を翔けて 君は蘇る
過去のヴェールを解き放って
いま生まれ変わる
あの日の涙 強さに変えて
さあ限りない空へ
もう一度
未来を描こう」
【被災地に電気が灯るまで】第16回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
私にとっては懐かしの授業のつもりで
最終的には東大の入試問題の解説まで進もう
そう考えて連載しています
ですので大学進学を目指す諸君はぜひとも理解しながら
そこまで必要でない人は理解できる回だけ
読み物を楽しむ感じで軽く読んでいただけると…
今日は化学反応式について
第15回までに
原子から電子が出ていくと陽イオンに
電子が入ってくると陰イオンになることを学びました
ナトリウム原子から電子が1個出て行って
陽イオンになる様子を化学反応式で書くと
Na → Na+ + e-
e- は電子を表します
酸素原子に電子が2個入って来て
陰イオンになる様子は
O + 2e- → O2-
入学おめでとう!
地震から 464 日目
豪雨から 200 日目
入学式へ向かう朝
のと里山海道からの風景です
大きく波打った道路の眼科に
幻想的な雲海が広がっています
タイトル「天空の地獄路」
「街プロ」の取り組み
一つずつひとつずつ身を結んでいます
桂木智哉くんが取り組んできた
子供の居場所づくりプロジェクト
いよいよイベントの開催が決まりました
ぜひお越しください
今日は入学式
77名の入学生を迎えました
道路の寸断が解消され
より広い地域から集まってくれました
こんな挨拶しました
「年齢を3で割った数字が
人生を一日に例えたときに
その人が何時頃を生きているかを
表す時間となります
入学生のみなさんは15歳
3で割って5
今つまり朝の5時を生きています
2年生は5時20分
3年生は5時40分です
3時頃コロナが襲ってきて
ベッドから出るな!
と無理矢理押し込められたり
4時過ぎには地震で起こされ
こっちのベッドはダメだから
あっちの布団で寝ろ!
大好きな家族と離ればなれになって
集団移転しなければならなくなって
本当にいろいろありました
ともあれ今は朝の5時
これからだんだん明るくなっていきます
少しずつ温かくなってきます
3時と4時に起こされたからといって
二度寝しちゃダメですよ
布団の中でスマホいじっていないで
飛び起きて布団を蹴飛ばしましょう
覚醒ホルモンつまり目覚めのホルモン
というものがあります
このホルモンは朝目が覚めると同時に分泌されます
そして一日ぱっちり良い目覚めをもたらしてくれます
ただし分泌されるのは目覚めてからの20分間だけ
しかもその20分間に身体を動かさないと
そのホルモンは分泌されません
つまり目が覚めてから
20分間布団の中でゴロゴロしていると
日がな一日眠たい状態が続くのです
朝の20分間つまりそれは今日からの1年間になります
みんなの一日つまりみんなの人生は
この瞬間からの1年間の過ごし方で変わってきます
どうぞ布団から飛び出してください
身体を動かしてください
そして頭を使ってください」
今日の入学式にはまたまた
フラワースクールミュゲ主宰の水上詩子さんから
お花の飾り付けとコサージュの
プレゼントをいただきました
新入生の胸にはエアリーフローラのコサージュ
エアリーフローラは
石川県で8年の歳月をかけて開発した
フリージアの新品種です。
日本人の好みに合う中間色と
全国でも類を見ないカラーバリエーションの豊富さが
特徴です
2012年春に7色でデビューし
その後2017年に3色
2020年に1色
2024年に2色が追加され
現在13色となっています
キャッチフレーズは『旅立ちを祝う花」
花言葉は『希望』です
※ 以上「いしかわ百万石食鑑」より(写真も)
https://ishikawafood.com/foods/227/
能登の農家も積極的に栽培しています
東京の方が高く買い取ってくださるらしく
ほとんどが東京へ流通してしまうそうです
詩子さんはさらに高く買い取って準備してくださいました
本当にありがとうございます
青森県の伝法利高さんも来てくださいました
伝法さんは昨年日本一周の旅の途中
立ち寄った金沢で
春の大会を戦っている本校野球部の試合を観戦
感動されて以後応援してくださっています
詳しくは野球部インスタで
https://www.instagram.com/wajima_hs_baseball?igsh=MXRheml4aDhhMnIzMA%3D%3D&utm_source=qr
【被災地に電気が灯るまで】第15回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第14回では
マイナスの電気を持った電子が出ていくと
残った原子はプラスの電気を持った
「陽イオン」になることを学びました
反対に電子が入ってくると
マイナスの電気を持った
「陰イオン」「マイナスイオン」になります
ところでこの「イオン」という言葉
「ion」と書きますが英語では「アイアン」と発音します
「イオン」というのはドイツ語読みです
「陰イオン」は「anion」
日本語では「アニオン」と発音しますが英語では「アナイアン」
不定冠詞をつけて「An anaion」「アナナイアン」
鉄が陰イオンになると「An iron anaion」「アナイアナナイアン」
鉄が陰イオンになることはほとんどないのでよかったです
明日は入学式
地震から 463 日目
豪雨から 199 日目
暖かくなり
電線の復旧工事も本格化してきました
とはいえほとんどの電柱は
まだ傾いたまま放置されています
こちらは輪島の桜の名所
一本松公園です
手前に写る傾いた電柱を尻目に
お花見用の提灯が下げられました
でもまだ蕾は固く
満開になるとこの山全体が桜色に染まるのですが
もう少し時間がかかりそうです
そんな桜前線の到来を心待ちにしている
輪島ではありますが
輪島高校の桜だけは
一足お先に満開となりました
まるで明日の入学式を
心待ちにしているかのようです
【被災地に電気が灯るまで】第14回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第13回では陽子や電子など
原子のつくりについて学びました
陽子の数によって原子の種類が決まります
そして陽子の数と電子の数は
どの原子でも同じです
例えば陽子を11個持つ原子はナトリウムですが
電子の数も11個です
陽子1個が持つプラスの電気の大きさと
電子1個が持つマイナスの電気の大きさは同じなので
原子全体としてはプラスマイナスが打ち消しあって
電気を帯びていない状況になっています
ところがなんらかの理由で
原子から電子が出ていくと
マイナスの電気が出ていってしまうので
原子全体としては
プラスの電気を帯びた状態になります
このような原子を
「陽イオン」「プラスイオン」
などといいます
実はこの電子の出入りこそ
電気が起こるしくみに関係があります
いよいよ発電の本質に迫ってきましたよ
では原子になんらかの理由で
電子が入ってきたとしたら
どうなるでしょうか?
答えは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月23日「群青のフェニックス」を読んで
「群青という曲がどういう意味でつくられたのか
初めて知ることができました
私も校長先生と同じで
能登半島地震後に
『群青』は東日本大震災後に
子供たちが作った歌だということを知りました
それから私は
この曲は亡くなってしまった同級生が
今でも天国から見守ってくれている
そして今でもことを君を忘れないという
そんな思いが込められた歌詞なのではないか
と思いながら聞いていました
しかし校長先生のブログで読み本当は
離れ離れになった友達や同級生に向けて
書かれたものだったと知り
歌は聴く人によって
いろいろな受け取り方ができるのだなと思いました
そして本当はどういう意味で書かれたかを知ったとき
その歌はより美しく聞こえるような風に思いました
私は昔歌の歌詞などを考えながら聞いていませんでしたが
歌に込められた意味を知る機会が増えたことで
最近は歌を聴くとき毎回
歌詞を検索したり見ながら聞くようになりました
歌詞の意味を理解しながら歌を聞くことで
心が引き込まれ
今までよりずっと楽しみながら音楽を聴いている気がします
昔の流行っていた歌やよく聞いていた歌を今聞き返すと
その歌をよく聞いていた時に悩んでいたことや
その時の気持ちや匂いみたいなものを思い出し
いつも心がぎゅっと押しつぶされるような感覚になります
でもその感覚は嫌なものではなく懐かしいみたいな感覚です」
《匿名希望》
のと里山海道情報
地震から 462 日目
豪雨から 198 日目
今日はほぼ一年ぶりに
「のと里山海道」の復旧の様子を
お知らせします
「のと里山海道」は
金沢と能登半島とを直結する大動脈です
途中で能越自動車道が分岐し
七尾 高岡方面へ伸びています
たしか日本海博覧会が開催された頃
金沢-羽咋間が「能登海浜道路」として
開通しました
日本海博覧会の会場はその後
西部緑地公園として整備され
野球場や陸上競技場などの
複合施設として利用されています
昭和57年に穴水まで延伸
「能登有料道路」として全線開通し
通行料は全線片道 1,180 円
大型車になると数千円に跳ね上がるので
野球部で練習試合に出る時は
毎回通行料だけで一万円近く払っていました
その後平成25年に無料化され
『のと里山海道』として今に至ります
羽咋にある柳田インターを過ぎると
景色は一変します
2007年(平成19年)に発生した
能登半島沖地震の際にも大きく崩れ
長年かけて復旧していたのですが
今回の地震で再び崩れてしまいました
なんとか通れる箇所を活用し
迂回路をつけるなど
現在では全線通れる感じにはなっています
それでも悪路が続くので
車と運転手への負担は
並大抵のものではありません
道路状況をよく知らない
金沢加賀地区にお住まいのみなさん
「輪島高校の帰りに能登高校に
これ届けて帰ってきて」などと
軽い気持ちでお遣いを頼むなどということは
決してしないでください
大袈裟な話ではなく
命懸けの運転を強いられているのです
【被災地に電気が灯るまで】第13回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第12回では
電池の仕組みを知る上で必要な
原子について学び
説明文の中におかしなところがないか
問題提起しました
説明文を繰り返すと
「原子は
プラスの電気を持った陽子がくっついた原子核のまわりを
マイナスの電気を持った電子が飛び回っている
異なる電気同士は引き合うので
電子は原子核にひきつけられている
一方同じ電気同士は反発し合うので
電子はお互いに反発し合いながら飛び回っている」
いかがですか?
毎年この問いかけをすると
数人の思考力のある生徒が気づくのですが
「なぜ同じプラスの電気を持った陽子が集まった原子核は
バラバラにならないのですか?」
日本で初めてノーベル物理学賞を受賞した
湯川秀樹博士もこのことについて気づき
「中間子」の理論にたどり着いたのです
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は卒業式の日のブログを読んで
「3月3日に先輩方の卒業式がありました
正直自分が卒業しない卒業式は
退屈なものだろうと構えていました
案の定次から次へと先輩方の名前が呼ばれるたびに
意図せずまぶたが落ちてきました
この後も長い話が続くんだろうなと心の中で思っていたとき
校長先生の式辞になりました
するとみんなが少しざわざわしてきて
どうしたんだろうと背伸びをして前の方を見てみると、
校長先生がギターを持っていました
校長先生にとって思い入れのギターだと言うことを知りました
何を歌い出すのかなと思っていたら
玉置浩二さんのメロディーを歌っていました
校長先生の歌声や込めた思いは
先輩方により伝わったと思います
私もきっとあの瞬間を忘れる事はないと思います
なんてったって歌を歌う校長先生に
私は今までで会った事はなかったので
その後の志田さんの答辞はすごく心に響きました
高校生活の一瞬一瞬を心に刻みながら
3年間歩んでこなければ出てこない言葉の数々でした
私ももう高校3年生になりますが
一緒一瞬を大切にしようと思いました」
《匿名希望》
鉄砲伝来
地震から 461 日目
豪雨から 197 日目
ゴールデンウィークに計画している
ポルトガル教育視察
2名の2年生が行くことに決まりました
ポルトガルといえば
日本に鉄砲をもたらした国として知られます
1543年
インドから中国へ渡ろうとしていた西洋の船が
嵐にあって種子島に漂着します
乗り合わせた中国人を見つけた
種子島地頭の西村織部之丞は
咄嗟に砂浜に漢字を書いて
筆談を始めるのでした
そしてこの船はポルトガルから商売に来たことを
理解します
さっそく島主の種子島時堯に報告したところ
血気盛んな16歳の若き島主は
その持ち物の鉄砲に興味を示します
2挺の銃を2000両でお買い上げ
1両は今のお金に換算すると10万円なので
しめて2億円
なんというボンボン息子という気もしますが
日本の歴史を大きく変える買い物だったことを考えると
安いものかもしれません
現在年間2000億円ずつトランプに払い続けている
思いやり予算に比べると端金(はしたがね)ですね
買い上げた2挺のうち
1挺は藩主島津家を通して室町幕府へ献上
もう1挺は
刀鍛冶の八板金兵衛に渡しその複製を命じます
卓越した技術を持つ金兵衛は
たちまち複製に成功しますが
実際に撃ってみると暴発して使い物になりません
当時日本にその技術がなかった
「ネジ」に秘密があることまではわかるのですが
その製法がとんとわかりません
1年後再来日したポルトガル人に
その製法を尋ねたところ
教えてもいいが
代わりにお前の美しい娘を妻によこせという
1年間父親の苦しむ姿を見続けていた娘若狭は
自ら進んでポルトガルへ嫁ぐのでした
なんか大河ドラマになりそうな展開です
さて日本の歴史に欠かすことのできない種子島
科学的にも非常に重要な意味を持ちます
ご存じJAXAのロケット発車台がある場所でもあります
種子島には世界最大の〇〇として
ギネスブックに登録されている施設があります
それは「世界最大の一枚扉」です
https://www.khi.co.jp/rd/technologies/infra/infra2.html
ロケットを組み立てた後
発射台までそのまま運搬するために
必要な扉です
高さ67mあります
私はこの施設を見に
種子島を訪れたことがあります
夕食に入った料理屋で
地元の漁師と意気投合し
ひとしきり盛り上がりました
そこでトビウオの刺身を生まれて初めて食べたのですが
その美味しかったこと
地元の漁師曰く
種子島には独特のトビウオ漁があるそうです
漁師が甲板に仁王立ちになり
そのまま船を走らせる
すると飛び跳ねているトビウオが
仁王立ちの漁師の胸板に勝手にぶつかり
足元にボタボタと溜まるのだそう
酔っ払いの話なので
どこまで本当かわかりませんが
ところでロケット発車台
どうして日本では種子島にあるのでしょう?
単に土地があるからではなく
科学的な理由があるのです
発射台は垂直に建てられているのではなく
少し東へ傾けて建てられています
それは地球の自転による遠心力を利用して
発射にかかるエネルギーを節約するためです
室伏選手のハンマー投げをイメージするとわかりやすいです
遠心力は赤道に近いほど大きくなります
なのでできるだけ南にある種子島に
発射台が設けられているのです
アメリカのNASAの発射台も
フロリダにありますしね
娘若狭の決断もあり
ネジを作る技術を手に入れた金兵衛は
やがて西欧の技術を上回る
高品質の国産鉄砲を作り出します
当時西欧では融点の低く脆い青銅でしか
鉄砲を作ることができなかったのですが
日本に古来から伝わる刀鍛冶の技術を生かし
西洋の鉄砲をはるかに技術的に上回る
鉄砲の製作に成功するのです
トランプが関税をかけてきやがっていますが
報復措置を考えるのではなく
高くても買いたくなる
高品質の製品をつくりつづけることが
日本の生きる道であり
そして使命であると
あさはかな素人考えを巡らせています
キワニスさんありがとうございます
地震から 460 日目
豪雨から 196 日目
いよいよグラウンドの整備が始まりました
今のところ4月いっぱいで
使えるようになる見込みです
グラウンドの3分の1ほどには
仮設の校舎が建つ予定で
いろいろ制限はありますが
待ちに待ったグラウンドでのプレイです
これまで色々ありました
行政には他に優先すべきことがありすぎて
自分たちで
不要になった人工芝を持ってきて
敷こうとしたけどとても重くてダメで
自分たちで石拾いから始めても
せいぜいキャッチボールができる程度の
スペースを確保するのがやっとで
日本航空高校さんのグラウンドをお借りしたり
ボールを使わなくてもできるトレーニングを工夫したり
単に自分達が野球をしたいだけじゃなくて
行き場をなくした子供たちに
遊び場を作ってあげたくて
身体を動かす機会を失った
お年寄りに動ける場所を提供したくて
一生懸命活動してきました
そんな選手達を応援してくださる方が
今日学校においでくださいました
金沢キワニスクラブ会長の石動博一様
同じく次期会長の松崎充意様です
キワニスは世界各地に広がる社会奉仕団体で
地域社会に貢献しています
子どもたちへの奉仕を目的としており
「Serving the Children of the World」
を合言葉としています
全国のキワニスクラブ様からいただいた
たくさんの支援金を持ってきてくださいました
グラウンドやネットなどの施設は
県の予算で今整えていただいているので
そのほかの設備の充実に活用させていただきます
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は「街プロ発表会」を読んで
私が選んだブログは3月13日に投稿された記事です
震災が起こる前から輪島高校には
高校生が主体となって輪島市が直面している課題の解決に向けて取り組む
「WAJI 活」という授業があるということを姉から聞いていました
入学当初は楽で楽しいイベントしよう
友達と遊びながら行うことができる活動をしよう
と正直思っていました
しかし震災後「WAJI活」が
復興をメインとした「街プロ」となり
私のこれまでの考えもがらりと変わりました
復興の話を小学生をターゲットとして広げるために
自分ひとりで「カタリバ」さんにアポを取り
イベントを開催することができました
入学当初の私からは考えもつかない行動力でした
このおかげで高校生活で大きな成長を感じることができ
自己肯定感も上がりました
もし震災がなかったら
ひとりで行動してイベントを開催するという機会も
なかったと思います
なぜ先生が高校生の私たちに
「街プロ」をしようと声をかけてくれたのか
今なら理由がわかる気がします
自分のように震災があったけど成長できたこととか
自分を少しでも好きになれたこととか
震災の「せい」でではなく震災が「あっても」という
次のステップを示してくれた先生方には
とても感謝しています
輪島高校に入学できて
「街プロ」に参加できて
本当に良かったと改めて感じました
《稲木茉那》
「みつばちプロジェクト」に取り組んでいる
以前にも紹介したまなちゃんです
てんやわんやって
地震から 459 日目
豪雨から 195 日目
4月3日
先生方は新年度の準備にてんやわんやです
てんやわんやって何?
不思議なことば
気になったので調べてみたら
「てんやわんや」の語源は
「手に手に」を意味する「てんでん」と
関西方言で「むちゃくちゃ」を意味する「わや」
が結合した言葉です
江戸時代からある言葉ですが
獅子文六の新聞小説によって
広く一般に使われるようになったそうです
昨年の文化祭の際に
軽トラ市でお世話になった
舩坂木工株式会社の代表取締役社長
舩坂 誠司 様が再び学校を訪れてくださり
たくさんの支援金をくださいました
生徒の「街プロ」の活動費として
有効に活用させていただきます
本当にありがとうございました
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は「人生を一日に例えると」
「自分の年齢を3で割った数が
人生を1日に例えたときに
何時ごろを生きているのかを表している
と書かれた校長先生のブログを見ました
私もやってみたところ今は17歳
3で割ると5.66…なので
大体午前5時半ごろを生きていることになります
こう考えてみると
私はまだ始まったばかりなんだなと思います
これから時間が経つにつれ
とうとう私にも受験といった
人生が大きく変わるであろうイベントが近づいてきます
その頃にはもう18歳なので
1日に例えると午前6時
まもなく目覚めようとしている時間です
輝かしい気持ちで
目覚めることができたらいいなと思います
そのためにも受験までに自分にできることを精一杯やります
今から始めても受験までは人生の1日にしたら
あと30分もないので
人生の1分1秒を大切に生きたいと思いました
1日は24時間ですが
私の人生は1日では収まりきらないくらい
長生きして健康で充実した生活を送りたいです
24 × 3 = 72 72歳
時間が経つのはあっという間なので
すぐにその時が来てしまうかもしれません
良い体作りのためにもまず散歩でもしてみようかな」
私は60歳
3で割ると20つまり夜の8時
仕事を終えて帰ろうとしたけど
やり残したことがあって
学校に戻ってきた感じでしょうか
働き方改革でいうと
あまり推奨されませんが
未来を創る仕事のアディショナルタイムをいただき
多忙ではありますが多忙感は全くありません
大河ドラマ「べらぼう」に登場する田沼意次
賄賂政治のイメージがありますが
最近の研究ではその評価が変わりつつあります
大変仕事に熱心で
1ヶ月のうち20日間は
江戸城に泊まり込んで
仕事をしていたほど
身を粉にして江戸幕府の財政の立て直しに
奔走していたそうです
でも発災直後の能登地区の役場の方々は
それ以上でしたね
【被災地に電気が灯るまで】第12回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第11回までに
「ボルタの電堆」の発見の歴史について
説明しました
今日からしばらく
「ボルタの電堆」では何が起こっているのか
化学的に説明します
頑張って説明するので
化学嫌いのみんなもついてきてね
この世の全ての物質は原子からできています
原子は中心にある原子核と
その周りをうろちょろしている電子からなります
原子核の中には
プラスの電気を持つ「陽子」があります
「陽子」を何個持つかで
その原子の種類が決まります
たとえば陽子を1個持つ原子は水素原子
陽子を6個持つのが炭素原子という具合にです
原子核の周りをウロチョロしている電子は
マイナスの電気を持っています
電気的には「同じもの同士」は反発しあい
「違うもの同士は引き合います
マイナスの電気を持つ電子は
プラスの電気を持つ原子核に引きつけられています
と同時に同じマイナスの電気を持つ電子同士は
お互いに離れようとしながらウロチョロしています
さて今日の説明の中に
明らかにおかしい部分があるのですが
気づいた方いらっしゃいますか?
この指とまれにとまれない子
地震から 458 日目
豪雨から 194 日目
今日は石川県高等学校長協会の会議がありました
協会の会長は金沢泉丘高校の岡橋勇侍校長先生
岡橋先生の初任校は輪島高校
発災以来ずっと被災地に心を寄せてくださっています
とにかく話題が豊富な方で
いつも涙あり笑いありのご挨拶をくださいます
今日最も心に残ったのは
「この指とまれにとまれない子」
を大切にしようというお話
「この指とまれ」と言ったとき
輪に入れずにポツンといる子
私が教師を志した気持ちを思い出させてくれました
大学生の時
塾の講師のバイトをしていた頃の話です
いわゆる進学校を受験する中三生の担当は
優秀な医学生のバイト
私は勉強も部活も好きではない
親に言われてイヤイヤ来ているような
学校に行くのもイヤな
この指にとまれない子たちのクラスでした
それでも
「先生ちょっと勉強好きになったよ」
とか言ってくれるようになって
受験の2日前
「高校行ったら部活にも入ってみようかな」
「先生明日も塾来るね」
「最後まで教えてね」
と別れたのでした
ところがその子たちとは
二度と会うことができませんでした
あくる日塾へ行くと
「その子たちのクラスは今日は休みにしました」
家で勉強しなさいと帰したみたいです
受験前日はいわゆるトップクラスの子に
全勢力を注ぐのが塾の経営方針でした
それ以来
指にとまれない子のために何かしたい
教職の道を志すようになったのでした
【被災地に電気が灯るまで】第11回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第10回では
「ボルタの電堆」が人類初の電池であるとして
掲載している教科書があること
しかしそれには問題があるということを書きました
今日はどこに問題があるのか学んでいきましょう
「オーパーツ」
それは時代や文化に合わない
「場違いな遺物」や「人工物」のこと
たとえば
ボリビアのエルフェルテ遺跡にある
UFOの発射基地らしき遺跡
https://corona.shin-dream-music.com/participation-alien/
実際には宗教施設ではないかと言われています
たとえばラスコー洞窟の壁画
https://newt.net/fra/mag-887644122960
壁画自体はこの時代にあったとしても
特段不思議はないのですが
謎その1は
洞窟の奥深く酸素の薄いところに描かれていること
酸素不足の朦朧とした状態で描いたから
これだけ芸術的な作品に仕上がったのだ
という説もありますが
謎その2は
洞窟の奥深く真っ暗な場所に描かれていること
すすが全くついてなくて
火を焚いた痕跡がないのです
電気でもあれば別ですが
いずれにせよ
外に出て狩りをしてなんぼの時代に
真っ暗な洞窟にこもってこの作品を仕上げた人は
人類初の引きこもりでは?とも言われています
「3年寝太郎」のように
大器晩成の物語もあることだし
同じ内容を同じ学年で学ぶ今の教育システム
見直してもいいんじゃないかなと
個人的には思っています
たとえばツタンカーメンの黄金のマスク
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/2318/
金箔を叩いて薄くして貼り付けたと思われますが
電気を使って金メッキしたような美しさです
この時代に電気があったはずもないし…
電気がないと無理なような
たとえばピラミッドの中から見つかったこれ!
陶器製の器に銅と亜鉛の棒が突っ込んであります
賢明なみなさんはお気づきですね
まさに「ボルタの電堆」ではありませんか
でもテレビも冷蔵庫もない時代になぜ電池?
何に使うの?
あ!?
これがあれば
ツタンカーメンの謎も
ラスコー洞窟の謎も
一気に解けるではありませんか
これこそが「ボルタの電堆」が
人類初の電池ではないという根拠です
また
坪村 宏 大阪大学名誉教授は
「ボルタ電堆」は
実際には非常に複雑な現象を含むものであり
また安定した起電力を保つことも難しいものであるから
従来の教科書の「ボルタ電堆」の説明には誤りが多く
化学教育上必要のない末梢的な記述が多いとして
高校化学の教科書に掲載することに反対されています
ただ私は面白いので
今日の話を
電池の単元の導入に利用していました
野球が繋ぐ笑顔の輪
地震から 457 日目
豪雨から 193 日目
岡山から金光学園高校の野球部のみなさんが
来てくださいました
6月に岡山まで招待してくださり
それ以来の再会となります
被災地の様子を案内しました
保護者のみなさんが
肉まんをごちそうしてくださいました
明日は遊学館高校さんと星稜高校さんと練習試合
そしてあさって輪島高校と練習試合です
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は卒業式の日のブログを読んで
「私は卒業式の時にこの話を聞いてとても感動しました
東日本大震災で新一年生たちの新しいランドセルは
一度も使うことなく津波に流されてしまって
そんな一年生たちには新しいランドセルが贈られたのに
お母さんが土砂の中から見つけた傷だらけのランドセルを
六年間使い続けたこの子は
本当に家族思いで純粋なんだと思いました
私は正直地震なんて他人事にしていました
自分たちのところには
そんな大きな地震なんてこないだろうと思っていたし
輪島は地震が少ない街ではないので
少し位の揺れなんで何十回も経験してきて
地震をなめている部分もありました
でも実際に自分たちが経験して
たくさんのものを失って
自然災害の恐ろしさを知りました
だからこそ
ご飯が食べれる嬉しさや
水が出るありがたさに気づけたんだと思います
能登半島地震を経験していない私だったら
ランドセルの話を聞いても
ただ聞き流すだけだったと思います
この地震を経験したからこそ
この子の気持ちが本当にわかるし
経験した人だけに得られるものもあると思うし
この得たものが今後何かにつながっていくんじゃないかな
と思いました
これからももっと一日一日を大切にして
過ごしていきたいと思いました」
卒業式の校長式辞
ちゃんと聴いていてくれたんですね
ほんとうに感想にも書いてあるように
地震を経験したからこそ得られた
心の成長ですね
【被災地に電気が灯るまで】第10回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第9回では人類がそもそもどのように
電気の存在を知り得たかという話をして
ガルバーニのカエルの実験の話をしました
今日はイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタの話
彼が研究を始めた頃
人々は電気についてよくわかっておらず
動物の体の中にあるものと思われていました
ガルバーニの実験で
2種類の金属を繋いだものを死んだカエルに繋ぐと
電気が発生して筋肉が動いたからです
ボルタはカエルの代わりに鶏肉で試してみました
亜鉛の板と銅の板で鶏肉を挟み
ふたつの金属を線で繋ぐと
やはり電気が発生しました
ボルタは今度は自分の舌で試してみました
やはり結果は同じ
しかも金属が溶けたような味がしました
そこでボルタが考えたことは
動物ではなく金属が電気を起こす原因ではないか
ということです
今度は肉の代わりに塩水にひたした紙で試すと
やはり電気は起こりました
電気を起こすのは金属と塩などの成分だったのです
このことは「ボルタの電堆」として
教科書には世界初の電池として紹介されていますが
そのことに異を唱える学者さんも少なくありません
それはなぜか?
また次回
100日経っても死なないワニ
地震から 456 日目
豪雨から 192 日目
松本先生の国語の授業では
校長ブログ「おこらいえ」を読んでの課題作文に
取り組んでくださいました
提出された成果物を見ると
本当に一人ひとりいろんなことを考えていて
新しい気づきがたくさんあり
こちらのほうが驚かされます
「おこらいえ」は輪島の海士町の言葉で
驚きなどを表す感嘆詞
「おこらいえ」の最上級は
「じょーおこらいえ」なので
新コーナー「じょーおこらいえ」として
紹介させていただきます
【今日のじょーおこらいえ】
「僕はこの『おこらいえ』を読んで
あの地震から1年経ったんだなと改めて感じました
“たくさんの方に支えられたことだけは
決して忘れてはならないことです”
と言う文章が心に残っており
確かに自分も地震の時に
親戚や近所の人そして家族に支えられており
改めて支えられた感謝を忘れてはいけないなと
気づかされました
校長先生の『おこらいえ』には
大切なことを改めて考えさせてもらえるような内容のほかに
豆知識のようなことも書かれており
とても見ていて面白いです
たとえば灯油を入れるときのポンプの正式名称が
『おしょうゆちゅるちゅる』だと紹介されていたので
自分でも調べてみたところ
本当に『おしょうゆちゅるちゅる』という名前で驚きました
校長先生は今年で定年退職なさると言う事でしたが
定年退職なされても『おこらいえ』を続けて欲しいなと思います
親戚に“輪島高校に通っています”と話すと
高確率で校長先生の『おこらいえ』楽しみにしている
と言ってくれています
僕も朝のホームルームで時間があるときは
まとめて読んだりしていてとても楽しみにしています」
《匿名希望》
うれしい感想ほんとうにありがとう
そう本当は今日で退職の予定でした
12月22日のコラムに伏線張ってあったの
気づいた方いらっしゃいますか?
今日の最終回に向かっての構想もあったのですが
なんやかんやで来年もう一年
輪島高校の校長をすることになりました
どうぞご贔屓に
「贔屓」には4つも貝がありますね
「財」や「販」に「貯」など
貝編を部首に持つ漢字には
お金にまつわる字が多いのですが
「贔屓」してもらうには
どんだけお金がかかるんや?
って感じです
さて
「贔」のように同じ漢字を重ねて書く字を
「畳字」といいます
では問題です
畳字を思いつく限りあげてください
「品」「晶」「姦」
など思いついたでしょうか
他にも「焱」「淼」「鑫」「蟲」
などのほか
「龘」「鱻」「驫」「麤」
もう何がなんやらです
「木」には「林」「森」のような二畳字や三畳字のほか
五・六・八・九畳字も存在するようです
褒められたので嬉しくなって豆知識を披露しました
あと2週間!!
地震から 455 日目
豪雨から 191 日目
大阪万博まで2週間!
オープニングのテーマは『銀河のMATSURI』
輪島高校の和太鼓部の生徒が
万博大屋根リングの中心の輪島塗の地球儀をめがけて
狼煙の灯台から
25時間太鼓を打ち始めます
首脳サミットG7が開催されたグランドプリンスホテル広島にて
『銀河のMATSURI』の決起祭が先日開催され
『太古の太陽の夜明け』が立ち上がりました
主催者の芸術家大志さんからLINEが届きました
「太古の太陽の夜明け
グランドプリンスホテル Hiroshimaロビーにて
銀河のMATSURIの決起祭が始まりました
120年前のパリ万博の彫刻『太陽の輝き』の前で
55年ぶりに大阪万博が蘇ることを宣言
内なる太陽が、強く燃えた。
岡本太郎が言っていた。
『人間は太陽だった。
本来の自分を取り戻すこと。
それが祭りである』と。
その後、広島の仲間達と、映像を見せながら、今回の万博の趣旨を伝えた。
初めて、俺に会い、俺の話を聞いた、高校生達は、
俺が何を始めたのかを、その真意をしっかりと掴んでいた。
高校生達は、もうそこにいた。
高校生達は、涙を流し、私も涙を流した。
たくさんの仲間がもう待っててくれる。
みんな、本当は知っている。」
https://www.youtube.com/watch?v=bmvQazjVFf8 銀河のMATSURIのプロモーション映像(開幕祭編)
【被災地に電気が灯るまで】第9回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第8回までは発電装置の発見の歴史を辿ってきましたが
今回はもう一度時を遡って
そもそも人類が電気の存在そのものに
どうやって気付いたのか学びましょう
古代ギリシャのタレスは
紀元前600年頃
「琥珀(こはく)」を布などでこすると
糸くずなどを引きつけるようになる
ということを発見しました
いわゆる静電気です
「琥珀」は太古の木の樹液いわゆる樹脂の化石で
ギリシャ語で「エレクトロン」といいます
タレスはこの不思議な力を
「エレキトリック」と名づけました
1752年
アメリカの科学者ベンジャミン・フランクリンは
雷の中で凧上げをする実験をしました
雷の正体を突き止める有名な実験です
「エレキトリック」が凧糸を伝わって
ビンの中に溜まることが観察されました
こうして
雷の正体が「エレキトリック」である
ということを突き止めたのです
1780年頃
イタリアの解剖学者ガルバーニは
死んだカエルの足に
2種類の金属を繋いだものをあてると
死んだカエルの筋肉が
まるで生きている時と同じように動くことを発見します
彼は「エレキトリック」は
もともと動物の体内にあるもので
それにより動いたのではないかと考えました
この考えは間違いだったのですが
数年後の電池の発明につながっていきます
その話はまた明日
ポルトガルへ行こう
地震から 454 日目
豪雨から 190 日目
私の壮大なる妄想
世界平和について
トランプ プーチン 習近平と
大国の指導者はどいつもこいつも自国のことしか考えず
こいつらの暴走を止めるには
今こそ唯一の被爆国である日本が中心となって
国際協働を推し進めるべきであると思います
ヨーロッパあるいは中近東
どの辺の国と友好関係を築くのが良いでしょうか
まずはトルコ
1890年に発生したエルトゥールル号事件で
日本人の救助活動によって69名の乗組員が救助されて以来
1985年イラン・イラク戦争での日本人脱出のための航空機提供
2011年東日本大震災への救援など
親日国として知られます
現在輪島高校ではOECDや東京学芸大の協力のもと
トルコの教育省との連携を深めています
今年トルコから高校生を招き
日本の科学技術を学ぶ教育旅行を計画しており
現在資金繰りに奔走中です
次に
江戸時代にも交流が盛んであったポルトガル
ポルトガルは国の戦略として
シティズンシップ教育に力を入れています
保・幼・小・中・高・特別支援が一体となり
過疎地域における地方創生や
公平性を確保した学校の自由裁量の在り方にも取り組むことで
学校を地域のハブとして機能させる
いわゆる学校クラスターを形成させています
輪島高校でも被災直後は
保・幼・小・中・高・病・隊が一体となった
学校クラスターを形成していました
今年のゴールデンウィークを利用して
ポルトガルへ研修旅行に出かけます
現在希望する生徒を募集中です
ポルトガルの「シティズンシップ教育」から
日本の「歴史総合」や「公民」といった教科横断的な学習
あるいは学年や校種を超えた教育エコシステムの改革など
そういったものを学びたいと考える
教育あるいは医療などで地域に貢献したいという生徒を募集します
申し込み方法など詳細については
保護者あて一斉メールにてお知らせしてあります
野球部が
宮城・新潟遠征に出かけています
昨日交流会を開いていただきました
本日は3試合を行います
第一試合 輪島対仙台育英
朝方は風も強く小雨でしたが
第一試合を終えました
0−2でノーヒットノーランを喫しました
試合序盤は表情も固く輪島らしさは隠れていましたが
中盤からは笑顔と勢いがありました。
12時 金沢桜丘対仙台育英
14時半 輪島桜丘合同チーム対仙台育英
の予定です
【被災地に電気が灯るまで】第8回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第7回では
鉄が塩酸に水素の泡を出しながら反応すること
銅は塩酸と何の反応も起こさないことを説明し
鉄と銅をいっしょに塩酸に浸けるとどうなるか?
問題提起をしました
答えは
鉄は塩酸に水素の泡を出しながら反応しやがて溶けてなくなり
銅は塩酸と何の反応も起こさない
です
ごめんなさい
当たり前ですね
ところがふたつの金属をくっつけて浸けると
今度は銅の周りに水素の泡が発生し始めます
そして鉄はやがて溶けてなくなります
何が起こったのでしょうか?
鉄を亜鉛という別の金属に変えても
全く同じことが起こります
ところでピラミッドの中から
不思議な遺物が発掘されたことがあります
陶器製の壺の中に銅と亜鉛の棒が
突っ込まれています
呪術的なものでしょうか?
それとも?
この正体はまた次回
不思議な出会い
地震から 453 日目
豪雨から 189 日目
Posttraumatic growth という言葉があります
大きな心の傷を負ったものは
その後大きな心の成長を遂げる
というものです
その中のひとつに
人智を超えた神秘的なものへの心の変化があります
私自身そういったものや人との出逢いを
数多く経験してきました
アナウンサーの原田幸子さんとの出逢い
彼女は東日本大震災で被災し
石川県へ避難して来られました
後ろ髪を引かれる思いで
福島の放送局をあとにしました
心無い言葉を投げつけられ
かなりつらい思いをされたそうです
話は変わって
私自身は初詣中に被災し
神社の裏山に駆け上がりました
朝市の火災を知り深夜に戻ろうとしたのですが
それを必死で止めたのが
いっしょにいた末娘です
翌朝帰り道で
土砂に埋もれたり
道路の裂け目に落ちたりした車を何台も見かけましたので
あのときの末娘の行動が私の命を救ったと思っています
その末娘
「輪島でみんながつらい中必死で頑張っているのに
自分だけ金沢の大学で何の心配もなく
勉強していていいんだろうか?」
相当悩み心を病むほどになっていました
そこで
同じようなご経験をされた原田アナに
娘の気持ちを聞いてあげてほしいとお願いしたところ
その後親身になって何度か逢ってくださいました
おかげで先日無事大学院を修了し
名古屋で就職することになりました
今日は引っ越しのため名古屋に向かっています
その原田アナが先日被災地を訪れてくださいましたので
隆起した海岸線
燃え尽くされた朝市などを案内して最後に
朝市通りにポツンと焼け残った我が家の中も
見ていただきました
家に入った瞬間足元にひらりと一枚の紙切れ
これです
末娘が高校生の時にもらった表彰状
地元の「北國新聞」の記事を読んでの
感想文コンクールの賞状です
今まで何度も出入りしていた玄関口
こんなものが落ちていたら絶対に気づくはずなのに
原田アナが来るのを待っていたかのように
しかも当時末娘が読んだ記事が
「石川と被災地をつなぐ」
東日本大震災の記事でしょう
何かに導かれるかのような
不思議な出会いでした
さて賞状をくださった北國新聞さん
そこが発行する「アクタス」という情報誌があります
今月号に大変興味深い記事を見つけました
養老孟司氏へのインタビューです
江戸幕府が倒れたのは
安政の地震への幕府の対応のまずさであるとし
ときの政権にとって天災対策が最も重要である
と語っていらっしゃいます
現在の日本において
原型復旧が基本で災害前より良くなっちゃあいけない
というケチな役人の考えを批判されています
よくぞ言ってくださいました
養老氏に心から拍手を送るとともに
よくぞ書いてくださいました
北國新聞さんにも感謝です
被災民から直接には言いづらいです
なにしろ奥ゆかしいもので
もし今度日本のどこかで同じことが起こったら
今度は自分も声を大にして叫んでやろうと思います
【被災地に電気が灯るまで】第7回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第6回では
人類がついに塩酸を手に入れたこと
そしてこの塩酸が電池の発見に
重要な意味を持っていることを説明しました
先日説明したように
塩酸に鉄を浸けると
鉄の表面に水素の泡がつくのが観察できます
一方銅は塩酸に浸けても泡はでませんし変化しません
では問題です
鉄と銅をいっしょに同じ酸に浸けるとどうなるでしょう?
答えは明日
新人さんいらっしゃい
地震から 452 日目
豪雨から 188 日目
新しく輪島高校へいらっしゃる先生方が
本日学校に集まってくださいました
大学出たての新規採用者が5人もいます
全教員数が30名足らずの小さな高校ですので
まさに6人にひとりが新採者という
高齢化社会においては稀有な存在です
しかしこれは本校に限ったことではありません
奥能登の高校はすべて同じ状況です
教員のなり手がいないのでしかたありません
それにしても今日の5人は
100キロ以上の波うった道のりを超えて
よく来てくださいました
いきなり縁もゆかりもない被災地への赴任
今おそらく日本一過酷な環境の職場
そんな5人にこんな話をしました
「あなた方は選ばれし5人です
誰がこんな職場で働こうなんて思うでしょう
どんな悲惨な環境の下でも
あなた方なら教育への情熱を失うことがない
県教委はそう判断したからこそ
あなた方をここへ遣わしたのです
どうか誇りを持ってください」
教員生活のスタートを
この学校で切れるということは
自ら考え自ら行動をおこす
主体的な教員になるための第一歩に
きっとなるはずです
さてもうひとつ困った問題が
英語の教員がどうしてもひとり足りません
講師の人材も不足しているので
どうしようもありません
こうした問題はこれから日本の各地で
いやもう既に始まっています
「できない言い訳考える暇があったら
どうやったらできるか考えろ」
常にそう言い続けていますので
知恵の出しどころです
ピンチをチャンスに変える名案です
英語以外の教員が英語を担当するのです
教科を教えるのではなく
教科で教えるのです
教科の知識を伝えることではなく
生徒の学びの心に火をつけるのが
教師の本当の役割だとしたら
もちろん英語科の教師の方がいいに決まっているけれど
英語じゃなくてもできることはあるはずです
教科横断やSTEAM教育を一気に進める
チャンスであると思うようにします
【被災地に電気が灯るまで】第6回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第5回までに
人類と金属との出会い
そして人類と酢の出会いについて説明しました
酢はラテン語で「酸っぱいもの」を意味する
「acetum」と呼ばれていました
現在でもイタリア語で酢のことを「aceto」といいます
やがて英語で「acid」 に変わり
中国でも同じようなものを
「酸」と呼んでいました
では金属と酢が出会うとどうなるのでしょう
長いこと金属を酢に漬けておくと金属が錆びます
そして金属の表面には水素の小さな泡がつきます
酢には金属を変化させる力がある!
このことを利用しようとしたのが錬金術師です
酢を使って鉄を金に変えられないかと考えたのです
ある錬金術師は
海水にミョウバンを混ぜたものに
不純物として銀を含む金を漬けると
緑色の煙を上げながら
不純物の銀が取り除かれ
美しい純金を得ることができることを
発見しました
そしてこの時残った液体に金属を漬けると
酢に漬けたときよりも早く
金属は泡を出しながら変化していくのです
つまりこの液体は強力な酢といえます
この液体は「hydrochloric asid」とのちに名付けられます
「hydro」は水素
「chloric」は緑色を表します
葉緑体の色素クロロフィルのクロロです
そして中国では
海水つまり塩からできた酸
「塩酸」と名付けられました
人類はこの塩酸を手に入れることにより
さらに一歩前進したのでした
これがどのように電気に結びついていくのか
続きはまた明日
能登応援弁当
地震から 451 日目
豪雨から 187 日目
山梨から千葉へ「街プロ」ツアーに出かけている
生徒4人の様子を
山上佳織先生がお伝えくださいます
今日は朝4時に起床し
株式会社せんどう潤井戸プロセスセンターにやってきました
こちらは千葉県を中心に24店舗展開している
スーパーせんどうのお惣菜やお弁当の工場です
能登半島地震の際には1月7日に1000食分の食材を
輪島の避難所に届けてくださったそうです
その後は収益の一部を輪島の復興支援金とするための
能登応援弁当を販売しているとのこと
第一弾の輪島のふぐ唐揚げ弁当は6000食完売し
次の能登応援弁当のアイディア出しを
輪島高校の高校生もお手伝いすることになりました
地震から一年以上が経過しても
継続して能登を応援してくださっていることを知り
今私たちにできることは
お弁当がより良くなるように
せんどうさんといっしょに考えること
能登がもっと住みやすくなるよう
わたしたち自身も
努力し続けていきたいと思う旅となりました
まるごみ実行委員会及び関係者のみなさま
ハードスケジュールでしたが
とても楽しい学びの多いツアーをありがとうございました
さて先日鳥取県議会で国内初となる
「性的ディープフェイク」を禁止するなどとした
県青少年健全育成条例」が可決されました
「ディープフェイク」とは
AIを活用して作られた
フェイクの映像や音声を指します
トランプ大統領があたかも実際に喋っているような
動画の作成もできてしまいます
他人の顔写真を
ポルノ動画などに性的な目的で加工・悪用するものを
「性的ディープフェイク」といいます
SNSに投稿された顔写真が悪用されるケースもあります
これらの顔写真をもとにまずAIが
対象者の顔の特徴を学習します
そして既存のポルノ動画などから
動きや表情が合うものが選ばれ合成されます
その出来栄えは
生成された映像は被害者本人でさえ
「本当に自分なのでは」と思ってしまうほどだそうです
生徒のみなさんに注意してもらいたいこと
(1)面白半分で他人の写真を加工しない
友人の顔を使った画像を作ることは
重大な人権侵害問題です
(2)自分の顔写真を投稿しない
「顔写真を投稿する=ネット上でコピーされ得る」
という意識を持ちましょう
このブログでも名前付きで顔写真を掲載するときは必ず
誰か判別できないレベルに画質を落としています
(3)被害に遭ったら相談しましょう
被害に遭った児童生徒等が最も怖れるのは
誰にも言えないことです
学校は安心して相談できる環境を整え
被害者に寄り添います
【被災地に電気が灯るまで】第5回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第4回では
人類が偶然金属の作り方を手に入れた話をしました
そしてこの金属が電池や発電装置に
重要な意味を持つのですが
もうひとつ
電池や発電機に重要な意味を持つものがあります
今日はその発見の歴史を
狩猟生活から農耕生活へ
その日暮らしではなく
食べ物を貯蔵できるようになった我らが祖先
しっかりふたをして貯蔵していたブドウの実
ひさびさに開けてみるとなにやら香しい匂いが
匂いにつられて呑んでみると
おいしくて
なにやら楽しい気分にもなるではありませんか
そう
お酒との出逢いです
これはおいしいや
大事に呑もうとそのまま取っておくと
今度は変な匂いがしてきて
呑んでみると酸っぱくて呑めたものではありません
でもほんの少し料理に入れてみると
味の決め手となっておいしくいただけます
そう
酢との出逢いです
こうして金属と酢を手にした我らが祖先
いよいよここから電気との出逢いになっていくのですが
それはまた明日
淡路高校さんいらっしゃい
地震から 450 日目
豪雨から 186 日目
本日朝刊でご覧になれますが
次年度の石川県の教職員人事が発表されました
昨年の人事異動で被災地の教育のため自ら志願し
輪島高校に来てくださった坂下先生が
元の学校に戻られることとなりました
小さなお子さんにさみしい思いをさせながら
一年間本当に生徒のため尽くしてくださいました
本日HAB(北陸朝日放送)の「ふむふむ」で
坂下先生の奮闘ぶりが放送されます
時間は18:15~19:00の間です
心からの感謝を込めて拝見しようと思います
みなさんもぜひご覧ください
兵庫県立淡路高等学校から
4人の生徒さんが訪ねて来てくださり
本校生徒と交流を深めました
輪島高校からは
「未成年の主張」を開催したグループ
花火を打ち上げたグループ
「猫も人も食べれるお菓子」を開発したグループ
が発表しました
淡路高校さんからは
選択授業「防災と心のケア」で学んだことを
発表していただきました
淡路高校さんは
阪神淡路大震災の震源地から
最も近い高校なのだそう
「語り部活動」や「炊き出し訓練」など
震災を風化させないための
さまざまな取り組みをしていらっしゃいます
防災ポーチの作り方を教わりました
また全国でも珍しいパティシエコースがあります
生徒さんがつくったスイーツをいただきました
地震で隆起した海岸の観察に出かけました
無残に崩れ落ちた山肌と
隆起して新しくできた
まばゆいほどに真っ白なビーチ
地獄と天国が同居しているような風景です
被災した住宅の見学も行いました
被災地の生徒による
被災地の案内ツアーにも
次年度は力を入れていきます
ご希望の方はぜひ学校までご連絡ください
1年生4名が山梨県の武田神社を訪れています
都留興譲館高校
駿台甲府高校
山梨英和高校
まるごみ実行委員会や有志の皆様とともに
能登復興祈願竹灯籠作りに挑戦しました
その後皆さんと共に夕食を神社で食べました
その中に1年生が考案した
能登応援弁当「小学生に大人気 生姜くせ〜生姜焼き」
がありました
株式会社まもかーる様が調理してくだった生姜焼きは
豚肉が柔らかくほんのり甘い生姜焼きで
小学生に大人気間違いなしの美味しさでした
その他にもナンプラーの代わりに
いしる入りのグリーンカレーや
いしるを使ったイカと大根の煮物もありました
地元婦人会の創作メニューもたっぷり並び
皆でワイワイ食べました
フィナーレでは
12月に輪島高校に支援金を届けてくださった
都留興譲館高校PTA会長様が
涙ぐみながら「応援しています」
とエールを送ってくださり
皆様の暖かさにふれ感動と感謝の一日でした
【被災地に電気が灯るまで】第4回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第3回では
人類が火と出逢うことにより
「調理」という新たな技術を手に入れたこと
について説明しました
その辺の石ころを並べてかまどをつくり
今夜のごちそうをつくっていた我らが祖先
かまどを形作っていた石のひとつから
どろどろ
なにやら赤い物が流れてきます
「気色わる!」
「なにこれ??」
「そういえばこの石だけなんか赤っぽかったよね」
「なんか気味悪いから今夜はもう寝よ」
おひらきとあいなりました
たまたま拾った鉄鉱石を加熱することで
真っ赤に燃えたぎった鉄が流れてきたのです
翌朝
「やれやれ夕べの片付けしよ」
「なんか夕べ気味の悪い赤いどろどろあったよね」
「あれ???」
「夕べの赤いどろどろが!」
「なんだか黒いカチコチに!」
「これなんか見たことあるよね!」
そう隕鉄との再会です
かくして柔らかくて加工しやすい特別な石つまり金属を
自らつくる方法を見つけた我らが祖先
この不思議な石の発見が
このあとの人類の歴史を大きくかえることになろうとは
このときは知る由もないのでした
合格体験記
地震から 449 日目
豪雨から 185 日目
本校では
大学に合格した卒業生から下級生に向けて
合格体験記を書いてメッセージを送っています
そんなメッセージを紹介します
「1、2年生のうちは、ぜひ進んでたくさんのことを経験してほしいです。
興味範囲を広げて食わず嫌いせずにいろんなことに挑戦してください。
旅行したりゲームしたり楽器を始めてみたり、
勉強とは関係ないことを進んでやってください。
広い知識があれば勉強しているうちに出てくる様々な分野に対応できます。
高校生にしかできないことを目一杯やってほしいです。
もちろんその時期にも勉強もしてほしいです。
ただその時期の勉強は受験のための勉強ではないと思います。
(コツコツやらないといけない英単語などは別ですが)
1、2年生のうちの勉強は自分に合った勉強方法を見つけるため、
勉強の習慣をつけるための勉強だと思います。
多分すごく器用な人ならずっと遊んでても3年の1年間があれば充分です。
勉強にもセンスがあるような気がします。
だけど私は器用じゃなかったので時間が足りなくて3年生後半の勉強漬けの毎日はしんどかったです。
まだたっぷり時間があるうちにいろいろな勉強方法を試して勉強を習慣付けるといいです。
毎日少しの時間でいいので机に向かって集中する時間をとって下さい。
そのために毎日ある小テストを利用してください。
3年生になったら自分の体調管理に力を入れるといいと思います。
でもそれは絶対に風邪をひかない頑丈な体を作るという感じではなく、
もしもの時でも自分のいつもの力を出すためのトレーニングみたいな感じです。
どんなに気をつけても急に体調を壊してしまうことが誰にでもあり得ます。
3年生になって待ち受けているたくさんの模試は、
自分の体調を調整する練習にはうってつけの機会です。
私みたいに緊張ですぐお腹こわす人は
薬を飲むタイミングだったりとかいろいろ実験してみればいいと思います。
余談ですが、共通テスト会場では机の上に置けるものが決まっています。
最初飲み薬は置くことができませんでしたが、
試験監督の先生に相談すると許可が降りました。
自分に必要だと思ったらすぐに相談しに行くといいと思います。
これからまたいろいろな先生方にアドバイスをもらったり、
受験についての情報が増えていきます。
この合格体験記しかり、
でもそれはひとつの失敗談または成功談にすぎないと私は思います。
全部を吸収しようとしないで、
自分に必要だと思うことをしっかり心に留めておくと良いと思います。
私が書いているこの体験記も特に実践しなくてもいいです。
ただ自分に何が必要なのかどう取捨選択していくか知るためには、
やっぱりたくさんの情報と経験が必要です。
たくさんの人の話を聞いて本を読んでください。
高校生活では嫌でも多くの人の考え方に触れます。
それを自分の経験値にしてください。
冒頭にも書いたけれど興味範囲を広げて、
自分の知らないことを貪欲に探して欲しいです。
受験勉強を受かるためだけの勉強にするか、
これからの生活のためのものにするかはその人次第だと思います。
せっかくなら得た知識を財産にしてほしいです。
無理はせずに自分の出せる力を存分に出し切ってください。
応援しています。」
これを書いてくれた卒業生は今年
金沢大学大学院地球社会基盤学地球惑星科学コース
修士論文大会で専攻長賞を受賞しコースを修了しました
【被災地に電気が灯るまで】第3回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第2回では
我ら人類の祖先が隕石の中の隕鉄を
道具として利用し始めたこと
そしてあるものとの出会いにより
鉄を自分で作り出すことができるようになったこと
などを説明しました
そのあるものとは?
天然に存在する金属を道具として使うようになり
マンモスのような大きな獲物でも
容易に切り刻んで食べれるようになった我らが祖先は
食べ物に困ることなく豊かに暮らしていました
ところでマンモスの絶滅の理由のひとつとして
最近新たな発見があったそうです
それは長い鼻の化石の中に花粉が見つかったというものです
つまり花粉症による鼻詰まりという新説です
さて幸せに暮らしていた我らが祖先をある悲劇が襲います
火山の噴火です
流れる溶岩に全て焼き尽くされてしまいます
マンモスなどの獲物たちも真っ黒焦げ
ここからは勝手な想像ですが・・・
食べ物に困ったあるひとりがガブっ
空腹に耐えきれず焼けたマンモスに食らいつきました
「ウマっ!何これ?みんな食べてみ!」
「えっ!?ほんまや!」
かくして焼肉のうまさに気づいた我らが祖先は
火山に近づいてはたいまつのように火を持ち帰り
獲物を焼くという調理の技術を手に入れたのです
このように先史より悲惨な災害に襲われるたびに
人類は新しい技術を手に入れてきたのです
火との出会いがどのように製鉄の技術に結びついていくのか?
その物語はまた明日
ちなみに焼肉と言えば
鶴橋の「空」が大好きです
春も夕暮いとをかし
地震から 448 日目
豪雨から 184 日目
一生懸命頑張っている人の元には
本気で頑張っている人の元には
自然と関係のある人の輪ができて
どんどんその輪が大きくなっていきます
「私たちの街は私たちが創る!」
本校の街づくりプロジェクト「街プロ」に
「みつばちプロジェクト」をひとりで頑張っている
稲木まなちゃんがいます
高校生が頑張ってつくった未来への花粉を
小学生にみつばちさんになってもらって
未来へ届けてもらおうという
世代を繋ぐ関係づくりのプロジェクトです
そんなまなちゃんの元に
今日はアナウンサーの原田 幸子さんと
「枠を超えてワクワク!」
絵本専門士の あかいけ えりこ さんが
尋ねてきてくださいました
絵本の読み聞かせなどを活用して
どんどんその輪が拡がっていくように
アイデアを出し合いました
夢がひろがっていきます
「春はあけぼの やうやうしろくなりゆく山ぎは」
などと申しますが
夕暮れのやうやうあかくなりゆく山ぎはも
いとをかしです
【被災地に電気が灯るまで】第2回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
先日の第1回では
我ら人類の祖先が金・銀・銅などの
地球上にそのままの形で存在する金属
いわゆる貴金属に出会ったこと
そしてなぜかそのままの形では
地球上には存在できない「鉄」も
使っていた痕跡があることを説明しました
それではなぜ製鉄の技術を持たない
我らの祖先が「鉄」の存在を知り得たのか?
先ほどの「地球上には存在できない」
がヒントになっています
鉄は空気中で錆びてしまうからです
空気中の酸素と結びついて
サビ(酸化鉄)になってしまうからです
我らが祖先が最初に使った鉄は
空気のないところからやってきたもの
そう
隕石に含まれる隕鉄だったのです
しかし隕石なんてそうそうあるものではありません
我らが祖先は
あるものと出会うことにより
この不思議な「鉄」を
自ら作る方法を身につけることになります
さあそのあるものとは?
続きはまた明日
春の風
地震から 447 日目
豪雨から 183 日目
春の風が表通りを通り抜けていきます
陸上部のみんなは合宿です
飯田高校 能登高校 穴水高校といっしょに
奥能登の高校全ての陸上部が揃って
志賀町陸上競技場を駆け抜けています
いずれの学校もグラウンドを使えないので
みんなひさびさのトラック&フィールドです
以前インターネットコオロギの話題を取り上げましたが
その研究室からのもうひとつの法則
「ふだんつらくてたまにしあわせが一番」
コオロギを4つの環境で育てました
(1)常に充分な餌を与えた
「いつも幸せコオロギ」
(2)充分な餌を与えつつたまに餌を抜く
「いつも幸せたまに逆境コオロギ」
(3)いつもは餌控えめたまにご馳走を与える
「いつもは我慢たまに幸せコオロギ」
(4)常に餌を充分もらえない
「いつも我慢コオロギ」
この中で(3)たまに幸せコオロギが
一番生命力強く育つのだそうです
いつも与えられた環境の中で
できることを工夫しながら活動を続けながら
今日は思いっきり走れる
「いつもは我慢たまに幸せ陸上部」のみんな
今日は思いっきり走って跳んで
練習計画や宿泊等のお世話をしてくださったのは
飯田高校の江波先生
ご本人曰く「志願兵」です
石川県教育委員会では昨年発災後
初めての人事異動の際に
「能登の学校の復興のために
力を尽くしてくれる先生は
どうぞ申し出てください」
という制度があって
その時ご自身の生活を犠牲にして
自ら被災地の学校への異動を
志願してくださった先生です
本当にありがたい話です
能登の生徒のために
トラックでご指導してくださる姿は
神々しくさえありました
【被災地に電気が灯るまで】第1回
新しい「街プロ」にエネルギー研究が多いことを受けて
電池や発電を学ぶコラムを始めます
先日の第0回では
電気には金属が何やら関係がありそうなこと
について触れました
まずは人類と金属の出会いについて学びましょう
猿から進化した我々の祖先は
石を割ったり削ったりして
道具を作ることを覚えました
石の中でも他とは少し様子が違うもの
を見つけます
他の石よりずっしり重く
叩いても割れたりせず
曲げたり伸ばしたりできる不思議な石です
金・銀・銅そして鉄との出会いです
これらの不思議な石は
他の石に比べて加工しやすく重宝しました
金・銀・銅は今でも天然に採掘できますが
鉄そのものは自然界には存在しません
ではなぜ我々の祖先は
天然の鉄を手にすることができたのでしょう?
その秘密はまた明日
どうぞググらずに自分なりの考えを
まとめておいてください
エネルギー問題
地震から 446 日目
豪雨から 半年
「街プロ」企画発表会が行われました
昨年度は
子どもの居場所づくりやグラウンド整備など
とにかく今の状況を打破したい!
という活動が多かったのですが
少し生活も落ち着いてというか
言い方は適切ではないかもしれませんが
悲惨な状況が日常化してきたというか
とにかく未来を見つめる時間軸が伸びた気がします
少し遠いところを視座にした研究が目立ちました
特筆すべきは
エネルギー問題に関する研究が多くみられたこと
なかなか電気が復旧しない中で
困った暮らしがいつまでも続く中で
エネルギーをなんとかしたいという願いが
特に切実だったのでしょう
(1)小型火力発電
焚き火で発生した熱を電気に変換できる
「キャンピングストーブ」は既に商品化されています
薪などを燃焼室で燃やし
発生した熱を電気に変換するしくみです
このグループの工夫は
燃やす燃料に災害ゴミを利用しようと
思いついたところです
(2)サボニウス型風車
これまでのプロペラ型風力発電は
1方向の風しかとらえることができません
全方位の風しかも微弱な風もとらえることができます
乱気流にも対応して継続的に発電できます
音も静かで深夜でも利用できるなど
これを一家に一台導入してはという提案です
(3)バイオガス発電
食品廃棄物や家畜の排泄物などの
有機性廃棄物を発酵させて発生させた
メタンガスなどのバイオガスを燃料として
発電する再生可能エネルギーです
メタンガスはおならの主成分ですが
それ自身は臭いがありません
臭いのは硫化水素やスカトールなどの
腸内悪玉菌のせいで発生するガスによります
おならの臭いを薄めると温泉の匂いに
さらに薄めるとゆでたまごのにおいに
もっと薄めると焼肉の香りになります
全て同じ硫化水素の匂いです
濃度で感じ方がまるっきり変わるって
おもしろいですね
(4)バイオディーゼル燃料
使用済みの菜種油等の植物由来の食用油などを
ディーゼルエンジンで利用できるようにした燃料です
ガソリンを燃料にするエンジンに対して
軽油を燃料とするのがディーゼルエンジンです
ドイツ人ディーゼルが発明しました
ガソリンエンジンは
空気とガソリンを圧縮して
プラグで火花を飛ばして点火します
ディーゼルエンジンは
圧縮して高温となった空気に
軽油を吹きつけて自然発火させる方式です
軽油には硫黄分などの不純物が多く含まれるため
燃やすと黒い煙を吐きます
トラックやバスのエンジンです
(5)積雪発電
青森にあるIT企業「フォルテ」さんの技術
雪から電気とお湯を生み出す仕組みです
融雪にも活用できると期待されています
「スターリングエンジン」という装置を使って行われます
ガスなどで温めた熱源と
エンジン内を通る冷媒(水や不凍液)の温度差で
内部のピストンを動かして発電します
(6)流水発電
水の流れているところなら
どこにでも設置できる小型の水力発電機です
以前課題研究に取り組んでいたグループで
男子トイレの小便器に定期的に洗浄水を流す装置に
この発電機を取り付けようと試みた生徒がいましたが
残念ながら発電量が微弱すぎて
使いものになりませんでした
「流水発電はトイレの洗浄水では使えない」
これも立派な研究成果です
発明王エジソンも
「私は失敗したことがない
ただ一万通りの
うまく行かない方法を見つけただけだ」
と言っていますしね
(7)コンポスト発電
2015年にオランダで「植物発電」が実用化されました
水性植物の根から出る栄養分を
微生物が分解するときに出す電気を利用するものです
微生物の力で生ごみを分解する「コンポスト」で
応用したのがこれです
ざっと7つのグループがエネルギーに関する研究です
ぜひ既存の発電機を活用するだけでなく
自分で新たな発電機や電池を
開発してもらいたいものだと思います
それには発電や電池の原理を学ぶ必要がありますね
これからこのブログで
電池のしくみを説明するコラムをシリーズ化します
エネルギーグループのみんな
ぜひ読んでください
今日は第0回
歯に金属を詰めている人
アルミホイルや金属のスプーンなどを噛んで
キーンって痛みが走ったことないですか?
これが電池の原理です
なぜこれが?
次回より少しずつ勉強していきましょう
WAJIMA NIGHTから新たなステージへ
地震から 445 日目
豪雨から 181 日目
花火を打ち上げた輪高生が仕掛けるイベント
「WAJIMA NIGHT」が開催されました
会場近くの「キリコ会館」のシャッターには
被災前の賑わう輪島の写真で飾られた
大きなモザイク画が見応えたっぷりです
寒空の下
輪高生たちが駐車整理に活躍です
会場近くには多くの仮設住宅が建ち並び
騒音でご迷惑をおかけすることを
生徒たちが1軒1軒ビラを撒いて
ご挨拶に伺いました
会場となる駐車場にもご配慮願い
お車の移動をしていただきました
ありがとうございました
「街プロ」猫も食べれる非常食班の
ブースもありました
MRO「絶好調W」でおなじみの
「エイトMAN」さんの迫力満点のステージ
パワーをいただきました
北陸キッチンカー協会のみなさまも
駆けつけてくださいました
文化祭にも来てくださった「Chanoki」さん
やきめしぎょうざの「アサヒ軒」さん
ボリュームたっぷりやきそばは「BuTaGoRi」さん
トルネードポテトが大人気「庵陽灯(あんやと)」さん
「SINCERE」さんはご自身も阪神淡路で被災されたそう
韓国グルメあれこれ「グラグラ」さん
おなかも心もあたたまりました
夕闇せまるころに
イルミネーションでライトアップ
そしていよいよ野外映画の上映です
タイ出身のナタコーンくんが中心となって
たくさんの友達に協力してもらいながら
実現にこぎつけました
がんばったね!
さあ
こうして少しずつ生徒の夢が叶っている
「私たちの街は街は私たちがつくる」
街づくりプロジェクト「街プロ」は
新たなステージに入りました
1年生が秋から活動に参加しています
3月21日(金)
「企画発表会」が行われます
時間は9:40〜12:30
一般の方もぜひお越しください
生徒の輝く未来を応援していただければと思います
何を目指すのか?
どのようなしあわせを求めるのか
企画段階のものを発表し合います
昨秋の豪雨で壊滅的な被害を受けた町野地区
そこには町野を蘇らせるための
「町野復興プロジェクト」
同じ響きの「まちぷろ」があります
実行委員長の山下祐介様を
メンターとしてお迎えすることになっています
発表内容は
(1)火力発電で非常用電源を作る【エネルギー】
(2)被災地ツアー【起業】
(3)輪島の自然を取り戻そう!【その他】
(4)アップロジェクト【観光】
(5)観光地を復興しよう!!【観光】
(6)サポニウス型風車を作る【エネルギー】
(7)猫と人が食べれるおやつ【医療】
(8)米粉を使った料理【農業】
(9)スポーツで健康【起業】
(10)イゴボールでイベントを開く【イベント】
(11)バイオガス発電【エネルギー】
(12)朝市の復興に向けて【観光】
(13)地域医療【医療】
(14)バイオディーゼル燃料【エネルギー】
(15)空地を利用して風力発電【エネルギー】
(16)AI教材を高校生向けの学習支援として活用できないか【AI】
(17)スターリングエンジンに使う不凍液を冷やすために雪を使う【エネルギー】
(18)流氷を使って発電する【エネルギー】
(19)冬の輪島市運動会!【イベント】
(20)生ゴミをコンポストで発酵し発生した熱で発電【エネルギー】
(21)災害とペット【医療】
(22)スポーツ・イベントで小学校と交流【イベント】
(23)災害後の栄養について【栄養】
昨年度は子どもの居場所づくりや
被災者の交流会など
心のケアに関するものが多かったのですが
内容的にも少しずつ復興に向かっている気がします
エネルギーや観光など
次の世代を見据えたものが増えてきています
(7)や(12)など
先輩の研究を引き継いだものもありますし
(16)のように
OECDとの共創を意識したものもあります
どうぞ専門家の方
タイトルをご覧になって
アドバイスいただけるようなものがありましたら
お待ちしています
ぜひよろしくお願いいたします
輪高生がつくるイベント
地震から 444 日目
豪雨から 180 日目
今日は石川県の公立高等学校の合格発表の日です
氷雨のぱらつく寒い日になりましたが
本校の玄関にも大勢の受験生と家族が集まり
番号を見つけて歓声をあげていました
普通科61名
普通科ビジネスコース16名の合格者がありました
定員割れをしていますが
輪島中の生徒はほぼ来てくれました
また通学のための道路も開通しましたので
近隣の門前中や東陽中からも来てくれました
金沢の中学校へ転学したけど
生活の目処がついて帰ってきた生徒も
「それでもここ輪島にいる」みなさん
高校生活のスタートに向けて
しっかり準備をしましょう
サイゼリアの元社長 堀埜 一成 氏が
コミュニケーションの大切さについて
語っていらっしゃいます
「部下の部下は部下じゃない」
2段飛ばしで指示をすると混乱を招く
ということです
現場でボソッと感想を言ったとしても
言われた部下の部下は命令と受け取ってしまい
見当違いの方向へ走り出してしまうのだそう
私も生徒との接し方に気を配ろうと
気づかされました
「技能を技術にしろ」
見様見真似で伝承されるのが「技能」
文字媒体を通して伝えるのが「技術」です
文章化やマニュアル化の重要性を
説いていらっしゃいます
「不可能限界くらいを目標に設定しろ」
トップが大きいことを言うと
ロマンを感じる人が出てきます
明るい未来を示す言葉を発するのが
リーダーの役割です
業界においては
現実的で達成可能な目標しか設定できない会社は
目標達成すると失速してしまうのだそう
「半島の最先端から
めざせ世界の最先端!」
以上は「PHPビジネスTHE21」総力特集
できるリーダーは必ずやっている「言語化」
を参考にさせていただきました
ほかにも
言語化力を鍛える秘技
「ストラテジック・コスモス(戦略の宇宙)」
の紹介もありました
ぜひ取り入れてみようと思います
昨年東北復興ツアーでお世話になった
多賀城高校の小野敬弘校長先生から
久しぶりにご連絡がありました
当時の新聞記事を送ってくださいました
DB3803B4-E527-42F1-A29E-C0A495A65D8C.jpeg
20日(祝)
「WAJIMA NIGHT」が開催されます
花火を打ち上げた輪高生が
全国各地の学生さんと共催する
楽しいイベントです
(1)イルミネーション
「街プロ」花火班が仕掛けます
綺麗な光が輪島を包みます
(2)キッチンカー
漂う香りに食欲そそる
たくさんのキッチンカーが駆けつけてくれます
(3)体験ブース
ものづくり体験ができます
子どもから大人までどうぞお気軽に
(4)ステージ企画
ダンス部の生徒たちの発表もあります
県内で活躍中のバンドも
(5)野外シネマ
「街プロ」映画班が
屋外の大型スクリーンで映画を上映します
キッチンカーで買ったものを
召し上がりながらどうぞ
場所はマリンタウン
時間は16:00より
入場料無料です
ぜひぜひお越しください
芸術は爆発だ!
地震から 443 日目
豪雨から 179 日目
「芸術は爆発だ!」
かつて岡本太郎さんはそう叫びました
岡本太郎さんといえば「太陽の塔」
1970年の大阪万博のシンボルです
「太陽の塔」(2025年3月18日 (火)18:00)『ウィキペディア日本語版』
過去・現在・未来を貫いて生成する
万物のエネルギーの象徴であり
その内部には
原生生物から人類に至るまでの
生命の進化の過程を表現した
「生命の樹」が飾られています
「吹田日和」https://suitabiyori.com/area/taiyounotou-expo70/
高さ約41mその最上部は現在を
地表面は地球が誕生した46億年前
を表します
そしてこれは自分も知りませんでしたが
地下奥深くには
120億年前の「太古の太陽」のモニュメントがあったそうです
1970年の万博が終了したあと
「太古の太陽」の行方はわからなくなっていました
ところが
多くのゴミといっしょに棄てられたその場所が
最近明らかになったのです
それは大阪湾の「夢洲(ゆめしま)」
そう
なんと今回の万博の会場です
なんということでしょう
「アートは難解なものではなく
誰もが自分自身を表現する手段だ」
「自分の内面に隠れている『爆発』の可能性を信じ
一歩前に歩き出す勇気を持とう」
そんな思いを込めて創られたモニュメントが
半世紀の間大阪湾に眠っていたのです
そしてその場所から2025年
ふたたび「生命の樹」が空へ向かって
伸びていきます
2025大阪万博には
そのことをテーマとしたオープニングが開催されます
「太古の太陽は新時代の祭りの種となる」
全国各地の太鼓を25時間リレーで繋ぎ
大輪の花火が夢洲でフィナーレを飾ります
そのトップを切るのが輪島高校和太鼓部
今回の能登半島地震の震源地すぐそば
狼煙の灯台から復活の太鼓を打ち鳴らします
プロデュースしてくださっているのは
芸術家「大志」さん
動画が公開されましたのでぜひご覧ください
AIと教師
地震から 442 日目
豪雨から 178 日目
エキュメノポリスさんの
AI英会話教材の開発に
生徒たちが関わらせていただいています
エキュメノポリスさんは
早大発の研究開発型スタートアップ企業
大学発ベンチャー表彰2024において
『科学技術振興機構(JST)理事長賞』を受賞
EdTech分野で世界から注目を集めています
現在AI技術を活用した英会話教材の開発に
携わっておられ
その教材を本校が活用しながら
改良のためのアイデアを出す
そういったお手伝いをしています
本日オンラインでミーティングが行われて
小津中学校の生徒の皆さんといっしょに
「AIと未来の教師のあり方」について
意見交換をしました
小津中学さんはかなり先進的な取組をしていらっしゃって
参考になることが多いです
本校は始めたばかりで
生徒達も話せる題材がほとんどありません
AIに対して「怖い」というイメージを持っています
それは教員がAIを取り入れた授業を
積極的にしていないからであって
生徒のせいではありません
学校の今後の努力が求められます
それでも自分達の考えをしっかり構築し
話し合いに参加していました
エキュメノポリスさんが開発した教材は
AIのアバターが英語で会話してくれるものです
人間相手だと文法的な間違いが恥ずかしいものですが
AI相手だとそれがありません
実際AIに
生徒の発話中の文法間違いを分析させると
学習が深まるほど
間違いが多くなってくるのだそうです
つまり間違いを恥ずかしがらずに
発話するようになっている証拠です
生徒に
「AI教材のいいところは?」
と尋ねると
「何を言っても不機嫌にならない!」
と答えてくれました
確かにAIは常に優しい笑顔で答えてくれます
でもものごごろのつかないうちから
それしか経験がないと
他人を傷つけてもわからない子が
育ってしまうのではないかと危惧します
人間かAIかという
二項対立ではなくて
両者のいいところを活かし合うような
使い方の研究が必要です
またある先生から
素晴らしいChat GPTの使い方を学びました
その先生は原稿を書いていて
構想に行き詰まったときに
「続き書いて」と
お願いするのだそうです
答えの文章はそのままでは使えませんが
「ああ!そういう視点もあるか!」
と突破口にはなるのだそうです
先日
テストの採点結果に納得いかない生徒が
Chat GPTに聞いた結果を持って
先生に申し入れにいったケースがありました
ところが
「それは Chat GPT の見解でしょ
先生はあきらかに間違いだと思うよ」
納得いかない生徒は他の先生へ尋ねにいくのですが
やっぱりそれは間違い
ようやく納得のいったその子は
「Chat GPT が間違うことがあるんですね」
Chat GPT は正しい文章を作るツールではなくて
耳障りのいいなめらかな文章を作るツールであることを
しっかりと生徒に認識させる必要があるなと感じました
輪島でおすすめのグルメスポットを訊いてみました
以下AIくんからのお返事です
「輪島には美味しいお食事処がたくさんあります
以下はおすすめのいくつかのお店です
1. **輪島市場** - 新鮮な海の幸が楽しめる市場内の食事処
寿司や刺身焼き魚など多彩なメニューがあります
2. **なまこや** - 地元の名物であるなまこ料理が楽しめるお店
独特の風味が楽しめるので興味があれば是非試してみてください
3. **山本屋** - 輪島の伝統的な和食が楽しめるお店
地元の食材を使用した心温まる料理が揃っています
4. **とれとれ市場** - 新鮮な魚介類を使った料理や地元の特産物も販売しているお店
ランチにぴったりのセットメニューも豊富です
5. **寿司処たかしま** - 新鮮なネタを使った寿司が楽しめるお店
カウンターで職人の技を楽しみながら食事できます
これらのお店はどれも地元の素材を活かした料理を提供しているので
訪れる際はぜひチェックしてみてください!」
残念ながらこれらのお店は輪島にはありません
(よく似た名前のお店が県内にある場合はあります)
東京大学の言語脳科学者 酒井 邦嘉 教授は
「生成AI」という呼称が誤解を生みやすいとし
「合成AI」と呼んでいらっしゃいます
AIには人間の脳のはたらきを再現することはできない
いわゆる「もどき」でしかないということです
生徒のみなさん
AIがやっていることは
新しいものを産み出すつまり「生成」ではなく
既存の文章や画像を組み合わせて
つまり「合成」して
それらしく見せているだけなんですよ
10年以上昔の話になりますが
生徒の探究活動で
「モーツァルトの音楽を再現する」
をテーマに研究したグループがありました
彼らがやったことは
モーツァルトの音楽を徹底的に解析して
たとえば「ド」の音の次に続く音のデータを数値化する
「レ」の次にはどの音に移るパターンが多いか
「ミ」の次は?
そのデータに基づいてランダムに音を並べたら
あら不思議
モーツァルトぽく聞こえたのです
驚くべき研究でした
10年前の日本の高校生が
今の「生成AI」を先駆けて
同じ事をやっていたのですね
先生方
AIを授業に使うか使わないか
二項対立ではなく
どの場面でどういうふうに使うのか考えながら使う
このことがAIにはできない人間の仕事です
ちなみに
今回参加した生徒たちに
「AIにはない人間の先生の魅力とは?」と尋ねたら
「あたたかさ!」
という答えが圧倒的に多く返ってきました
能登探究・マイプロジェクト2025
地震から 441 日目
豪雨から 177 日目
能登探究・マイプロジェクト2025が開催されました
マイプロジェクトとは
認定NPO法人カタリバさんが
連携協力団体さんと協力して
日本全国の高校生に拡げるべく
実施されているとりくみです
高校生が「主体性」を持って
つくりたい未来に向かう
学びのプロセスです
このプロジェクトでは
正解がない中で試行錯誤し探究するプロセスを体験し
自分自身の興味関心を発見し
他者との協働
社会の価値発見
創造に向かうスキルを身につけます
このことは不確かな時代の中でこそ必要な
未来への想像力につながります
会場はのと里山空港内の奥能登行政センター
宮城県からお越しの
一般社団法人まるオフィス
マイプロ経験の高校生大学生が
アイスブレイクをしてくださいました
グループで丸く輪になって手を繋ぎます
ファシリテーターが「前!」と言ったら
全員で「前!」と言いながら前へ一歩ジャンプします
「言うこと一緒やること逆!右!」と言ったら
「右!」と言いながら左へジャンプ
「言うこと逆やること一緒!後ろ!」
で「前!」と言いながら後ろへジャンプ
ワイワイやりながらすっかり仲良しに
「悪魔の聞き方・天使の聞き方」
ふたりペアでお題に沿ってトークをします
話し手と聞き手に分かれます
聞き手はあるときは悪魔になって
腕組みしたり足組んだりふんぞり帰って目も見ずに
思いっきり感じの悪い聞き方をします
そしてあるときは天使になって
笑顔で目を見つめ頷きながら
心を込めて聞きます
感じの良い聴き方を体験したところで
今日のテーマに入っていきます
本校「街プロ」からは
「輪島の子どもたちの遊び場復活」
「輪島にジムをつくろう!」
「災害とペット」
「朝市復興」
のグループが発表し
さまざまな立場の方からアドバイスをいただきました
浅野大介石川県副知事もご参加され
力強いメッセージをくださいました
先日
金沢大学のボランティアグループ「ボラさぽ」さんが
学校周辺の瓦礫撤去に来てくださいました
発災以来何度も足を運んでくださっています
本当にありがとうございます
それから遊学館高校の吹奏楽部のみなさんが
「春の訪れを吹奏楽の響きにのせて」
輪島中学校の体育館で演奏会をしてくださいました
マーチングで全国大会出場を果たす名門の
50名の部員のみなさんの
被災者に演奏で元気を届けたいという願いを
今回実現してくださいました
輪島中学校の吹奏楽部のみなさんも加わり
一緒に素敵な音楽を奏でてくださいました
ミライシコウ金沢
地震から 440 日目
豪雨から 176 日目
金沢大学が主催する
第3回ミライシコウ金沢
高校生探究成果発表会および高校生国際会議
が開催されました
金沢大学は旧制第四高等学校
「しこう」と呼ばれていました
一高は現在の東京大学
二高は東北大学
三高は京都大学です
「未来志向」「未来思考」「未来至高」「未来四高」
きっとさまざまな意味が込められているのだろうなと
北陸の高校以外にも仙台や東京などから
海外からもシンガポールの高校生が集まり
互いの研究成果を発表しあい
国際社会が抱える諸問題について
理解を深めました
①文化・芸能・歴史
②家庭・衣食住・経済
③地域課題・観光
④教育
⑤国際会議
⑥保健・多様性・共生
⑦環境・防災
⑧化学・生物
⑨物理・ものづくり
⑩数学・情報
の10分野に分かれます
本校が参加したのは⑤国際会議
英語のみで行われるセクションです
OECDパリサミットに参加した
2年生7名が発表しました
地震がきっかけでできた
海外の高校生との縁
さまざまな交流を通しておこった
故郷輪島への思いの変化を発表しました
「パリへはどんなことを期待して渡ったのですか?」
との質問にも堂々と答えていました
いっしょに参加した1年生7名も
いろんなセクションの発表を見てまわりました
金沢大学附属高校さんからは
輪島塗の保全や輪島の復興に関する発表も行われました
以前発表会でお見かけしてお声かけし
いっしょにOECDのサミットに
オンラインで参加もしてもらっているグループです
同じく金沢大学附属高校さん
物理分野で
「二階から目薬を成功させる極意と効果に関する研究」
の発表がありました
「二階から目薬」とは
思うようにいかずもどかしいこと
回りくどくて効果がないことのたとえです
この諺の真偽を物理的に検証する研究です
私も以前同様の研究を指導していたことがあって
いろいろ計算と実験を繰り返していたなと
懐かしく思い出していました
国語と物理
学際的な研究ですね
金沢錦丘高校さんからは
「災害時にも使える手軽な小水力発電機構の提案」
水が流れる場所であれば
どこにでも設置できる発電機を開発しました
これまた同様の研究を以前指導していたことがあり
男子トイレで定期的に流れる洗浄用の水
あれを発電に利用できないか考えたアイデアでした
野球部は高岡商業で練習試合です
今年の開幕戦
土のグラウンドで全く練習できていなかった選手たちは
生き生きとプレイしていました
敗れはしたものの
野球ができる喜びを体全身に漲らせ
本当に楽しそうです
相手の素晴らしいプレイには
敵味方なく「ナイスプレイ!」
これが高校野球本来の姿なのだろうと
嬉しくなりました
富山県は高校野球人気が高く
練習試合には近所のおじいちゃんが
大勢ネット裏に集まる土地柄です
帰り際におじいちゃんから
「輪島ようやった!また来られ!のう!」
と声をかけていただいていました
「HAB」で紹介されました
地震から 438 日目
豪雨から 174 日目
先日の「街プロ」発表会
北陸朝日放送で紹介されました
https://www.youtube.com/watch?v=OLPvNkYNW8s&list=PLifVGdqsTJWi9DF7nQZHYVtEiB7thUI6b&index=15
社会応援ネットワークの
高比良 美穂 様 高坂 健彦 様
そして防災教育学会会長の諏訪 清二 先生が
訪ねてきてくださいました
諏訪先生は全国で初めて
防災に関する学科が設置された
兵庫県立舞子高等学校で
環境防災科の初代科長を務められた方で
現在でも複数の大学で講義を担当されているほか
全国でご講演などなさって
防災教育にご尽力していらっしゃいます
いろいろインタビューをしに来てくださったのですが
防災教育の大先輩からは
実に多くのことを学ばせていただきました
社会応援ネットワークさんからは
さまざまな出版物もいただきました
先日高校入試も終わり
現在先生方は採点作業に取りかかっています
石川県には
簡易提供制度というのがあって
受験生が教科別の得点と合計点の情報を
口頭で知ることができます
以前この係をしていたことがあります
不合格の生徒にも知る権利があります
そのときの伝える側のつらいこと
結果を聞きそのメモをとり
うつむいてじっと涙をこらえ
15歳にしておそらく初めての挫折の経験
そんな生徒でも
終わったあとは
「ありがとうございました」
って頭を下げていくのです
「ありがたくなんかないやろ」って
後ろ姿を見送りながら
「もしこの子の答案を自分が採点ミスしていたら・・・
正解なのにペケをつけていたら・・・
その一問のために不合格になっていたのだとしたら・・・」
とてつもなく恐ろしい気持ちになるのでした
ひとりの人間の将来を変えてしまうかもしれない
入試の採点にはそんな大きな意味があるのです
ですので先生方は1問1問丁寧に
決して間違いのないよう
15年間その子が歩んできた人生を思いながら
採点をしています
おさんぽメガネ振り返り
地震から 437 日目
豪雨から 173 日目
本日は入試の2日目です
受験生たちは今日もがんばりました
校内放送の係の先生が
放送室からこんなものを発掘してきました
原田真二さんの「シャドーボクサー」
フォーリーブスさんの「ヘイベイビー」
吹奏楽部顧問の高森まどか先生は
「これが噂のLPというものですか!」
違います
これはシングルレコードといって
LPはもっと大きいです
世代間ギャップをまざまざと感じました
先日本校で実施された
「街プロ」発表会
先生方には教科のメガネで発表を見ていただきました
総合的な探究の時間を中心として
いかに各教科の内容を有機的に結びつけていくか
今本校の教育における最も大きな課題です
先生方からのレポートをまとめました
生徒が興味関心を持って進めている探究活動から
どう教科の学習につなげていくのか
アイデアが満載です
これまた先日大阪城で実施された
OECD「おさんぽメガネ」ワークショップ
能登半島からは輪島高校(能登スクール)
東京都からは特別支援学校の立川学園(立川チーム)
大阪府からは小津中学校が参加しています
以下引率の山上佳織先生からのレポートです
「2日目は能登スクールメンバーからの
立川チームともっと対話したい!というリクエストにより
オープンニング前に自由参加による朝活からスタートしました
ラジオ体操をした後
手話クイズで交流を深めます
実は能登スクールメンバーは
初日から自主的に手話の下調べをしていました
先生から調べてと言われたからではなく
交流したいから調べていました
なんとそれは
2日目の朝活が終わってからも続いていました
おさんぽメガネワークショップ手話チーム振り返りでは
立川メンバーから
手話を「教え甲斐があった」
という意見の付箋があり胸が熱くなりました
その後の2年生の街プロ発表では
なんと4人で手話で登場です
立場や年齢だけでなく
様々な壁を超えてつながろうとする
生徒たちの目は輝いていました
教師、生徒ともに充実した2日間でした」
本校の卒業生で
現在上越教育大学4年生の浦野結太さんから
卒業論文が届きました
「震災後における著名人の慰問が
子どもたちの自身の将来展望に与える影響」
本校生徒達へのアンケートをインタビューが
まとめ上げられています
「誰よりもつらい思いをしたみんなは
きっと誰よりも強くなれる」
の言葉をくださった本田圭佑さん
サプライズライブを決行してくださった
ゆずさん
本校も舞台となった「まれ」で主演
役柄上はみんなの先輩にあたる土屋太鳳さん
みなさんがきてくださったときの
生徒の心の動きに関するものです
調査期間中ではないとき
たとえば卒業式のスマイルアップさん
たとえば大晦日の坂本冬美さんなどは
今回の調査には含まれていません
著名人の慰問により前向きになった生徒が62%
「嬉しくて前向きになるエネルギーをもらった」
など被災民の心のケアに
大きな役割を果たしていることがわかりました
やるっきゃない
地震から 436 日目
豪雨から 172 日目
東日本大震災から14年目
今日は3月11日
日本人にとって忘れられない日です
本日高校入試が行われている本校でも
金色の国旗玉を黒い布で覆い隠した弔旗で
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りしています
新聞各紙にも「東日本大震災14年」の記事が
14年たっても3万人近くの方が
避難生活をされているようです
読売新聞では
汚染土の受け入れ意向に関する調査を行っています
それによると条件附きで受け入れるとした県が5県
容認できないとする県が5県
石川県は無回答でした
容認できないとする沖縄県知事は
「電力供給されている受益者間で解決する問題」
と説明されています
米軍基地を自県だけで抱えておられますので
当然の見解であろうと思います
放射能汚染土の問題も
沖縄の米軍基地の問題も
ひとつの県に押しつけるのではなく
日本全体で考えていくべき問題です
北陸中日新聞では
能登半島にある志賀原発の再稼働について
論じていました
本日午後8時よりNHK「うたコン」にて
おおみそかに坂本冬美さんが
本校で歌ってくださった模様が
放送されました
曲は「風に立つ」
思い出しました
「そうさ人生やるっきゃないさ」
この歌詞に力づけられたこと
でも「きゃ」って何?
気になって調べてみました
どうも方言の一つ
東京弁のようです
やるしかない→やるしきゃない→やるっきゃない
促音化するのは東京弁によく見られる特徴です
かっこいいですね
べらんめえ
もともとは土井たか子氏が
女性初の社会党委員長に就任した時に発した言葉で
1986年の日本新語・流行語だそうです
実は我が家でも
毎年「平野家の流行語大賞」を選出していて
例えば2002年は「モキモキ!」でした
これは母親が落ち込んでいるときに
3歳くらいの娘が
慰めようと抱きしめながら発した言葉です
以来
娘たちが泣いている時には
「モキモキ!」と言って抱きしめてやると
不思議と泣き止むのでした
赤ちゃんが泣き止まないときに
「ふーっ」て顔に息を吹きかけてやると
ピタリと泣き止む
て言うのを昔
「伊藤家の食卓」と言う番組でやっていましたが
我が家の娘らにも効果がありました
「我が家の流行語大賞」
20年分くらい記録に残してあったのですが
今回の震災でどっか行っちゃいました
小さいお子様のいるご家庭の皆さん
これ楽しくて思い出に残るのでオススメです
昔「スチュワーデス物語」で
堀ちえみさんが
「やるっきゃない!やるっきゃない!」
「教官!」
ってやってましたね
今なら
「キャビンアテンダント物語」ですね
スチュワーデスという言葉も
使われなくなって久しいです
先日のブログで
「保母」って書いたら
三女から
「今は保育士って書かないと!」
とお叱りをうけました
もうひとつ次女から聞いた「保育園あるある」ネタ
「どこの保育園にも『社長』の異名をとる
大物感を漂わせる園児がいる」
もしかして「関西の保育園あるある」かもしれません
それでも正解のある問い
地震から 435 日目
豪雨から 171 日目
今朝は学校の電話が繋がらなくて
各方面にはご迷惑をおかけしました
なんでもNTT側の電圧が下がったのが原因らしく
そんなこともあるんですね
明日から入試が始まります
「何が起こるかわからないぞ
高校入試に向けて
一生懸命勉強してきた子らの努力が
正当に評価できるよう細心の注意で臨め」
という神様からの忠告と捉え
職員一同緊張感を持って臨みます
試験中に余震が襲って来る可能性もあります
試験続行が不可能なくらい
すなわち元日レベルの余震に襲われたら
原則として直ちに輪島中学校に全員を避難させ
そこでお子様の引き渡しを行います
輪島中学校以外の受験生につきましても
高校職員が責任を持って
輪島中学校まで誘導いたします
さて
正解のない問いに立ち向かう力
これが現在の学校教育で重要視されていますが
全ての問いに正解がないわけではない
歴然とした正解のある問いも存在する
という認識は持つ必要があります
「当行は1+1=2であるとは限りません
たとえば預金する際には
1+1=1になったりしますし
お引き出しになる際には
2ー1=0になったりします」
こんな銀行イヤですよね
創造性豊かな人材が歓迎されない職場もあります
医療現場です
医療の世界は
経験による確実な臨床実験の上に成り立っており
「この薬とこの薬をいっしょに飲めば
なんだか治るような気がする!」
なんて医者は迷惑この上ないのです
以前あるお医者様から伺った話です
最近SNSでこんな投稿が話題になっていました
「ごんぎつね」の感想にまつわる25年前の思い出の投稿
忘れた方のためにあらすじを振り返ると
イタズラ狐「ごん」と村の青年「兵十」の物語
ごんはある日イタズラ心で兵十のウナギを盗みます
そのウナギは兵十が病気の母親のために獲ったものだと
母親の葬儀を目にしたごんが気づきます
申し訳なく思ったごんは
栗やマツタケを兵十の家にこっそり届けるように
ある日そんなごんの姿をみつけた兵十は
恨みを込めて撃ち殺してしまいます
倒れたごんのそばに栗やマツタケが落ちているのを見た兵十は
届けていたのがごんだと気づきます
筒口からは青く細い煙が…
という物語です
この時の兵十の気持ちについて投稿者は
「殺さなければもっと栗やマツタケを食べれたのに」
これに対して先生のコメントが
「がっかりです
もっとしっかり読みなさい」
これに対して
「小学生の感想なんだから自由に書かせろ」
「これだと国語嫌いになる」
「凝り固まった頭の先生だ」
などと一気に炎上
多くは正解のない国語の教材の中でも
この作品は明確な正解のある作品だと
私は思いますがいかがですか
先生を批判された方に言いたいのは
あなたが亡くなる時に
あなたの子どもが
「もっと生きたらもっと小遣いをくれたのに」
って思ったとしたら
あなたはどんな気持ちがしますか
あなたはそんな子ども育てたいですか
ってことです
私の次女は保育士をしています
そんな娘から聞いた興味深い話
いい子だった子が
突然友達を叩いたり噛みついたりを
繰り返すようになることがあるそうです
そんな時決まって数日後に
お母さんの妊娠が明らかになるのだそうです
不思議ですね
宿ったばかりの妹や弟に
おかあさんを取られるような気がするのでしょうか
実はごんぎつねの投稿者さんも
この時おかあさんの妊娠がわかって
さみしくてわざとあんな感想を書いたのだと
明らかにしています
そして先生とは信頼関係があったということも
教員は生徒のことを考えてコメントしています
表面だけ見て直ちに批判することは
是非やめていただきたいと思います
「あの場面は絶対スクイズやろ!」
監督の采配を批判する方がいらっしゃいます
直前の練習試合の大事な場面でスクイズ失敗して
心に傷を持ったまま試合に臨んでいる選手に
スクイズのサインを出せない時もあるのです
【今週の生徒の叫び】
校長ブログを読んだ生徒が書いてくれた
コメントを紹介するコーナー
今日は11月21日「卒業」
のコラムを読んでくれた生徒からです
「私はまだ卒業はしないけど今の3年生を見ていたら
高校の3年間なんて
あっという間に終わってしまうのだと思いました
私たち2年生から3年生を見るともう大人だなと思います
自分のやりたいことを見つけ一生懸命頑張っている
3年生は私たち後輩の良い見本であるそう思います
災害で環境が不安定な中でも必死に登っている
3年生はすごく頑張っているなと思います
話は変わりますけど
私の友達にとりあえず短大へ行く人がいます
何をしに行くのか聞きますけど
全然理由になっていない答えが返ってきたりするので
この人は時間とお金を無駄にするなと思いました」
大仏の呪い
地震から 434 日目
豪雨から 170 日目
OECDワークショップ in 大阪
2日めのアクティビティーです
「タイムマシン・メガネ」
〜AI時代の寺子屋へようこそ〜
未来の教育を考える際に
日本の風土で育った
日本ならではの教育を
見直してみることは効果的です
寺子屋のシステムに学びましょう
寺子屋の歴史は室町時代に遡ります
寺院でおこなわれていた師弟教育が始まりです
当時は寺に寝泊まりする形で勉強していました
江戸時代に最も盛んにおこなわれるようになりました
大都市だけでなく農村部にも寺子屋が増えました
全国各地で呼び名は異なっていたといわれています
明治政府の「学制」に伴う小学校建設により
寺子屋は姿を消しましたが
その直前には1万以上の寺子屋が存在していたようです
当時の日本の人口は3,400万人
現在の4分の1程度ですが
全国の公立小学校数は2万校程度なので
いかに普及していたかがわかります
制度的には現代の小学校に似ていて
早い子では5歳ごろ
一般的には7〜8歳で通い始め
6年ほどで卒業します
登校時間は午前8時ごろ
下校は午後2時ごろです
午後2時は昔の呼び方で「八ツ時」
寺子屋から帰ってはらぺこの子らが食べるのが
「御八ツ」のはじまりです
農民の子どもには「百姓往来」
商人の子どもには「商人往来」
職人の子どもには「番匠往来」など
それぞれ教科書「往来物」が用いられ
個別最適な学びが実践されていました
また
一方的に教師の授業を聞くのではなく
同じ教室にいる仲間たちに
年齢を超えて教えてもらったり教えたりしながら
生徒たちは主体的で対話的な学びを行なってきました
こうした学びが功を奏し
幕末には成人男性の識字率は70%を超えました
当時ロンドンでは20%
パリでは10%未満であったことを考えると
寺子屋の果たした役割は大きかったといえます
親に甘やかされ育った筆子(生徒)に対して
師匠が礼の教育やしつけに苦闘していた
という記述も残っています
ある寺子屋の校訓は「余力学文」
『論語』の「行有余力、則以学文」
(行いて余力あらば、すなわちもって文を学べ)
礼儀作法を心得たものでないと
学ぶ資格はないとしています
細かくは
着座畳に手をつき額をさげて心静に礼いたし席ニ先々よりすわり可申事
(正座して畳に手をついて額をさげ、心静かに一礼して来た順に着席しなさい)
客入来之内ニはものよみ高声無之様ニ可為事
(来客中は大声で素読しないようしなさい)
大小便壱人宛限り可出事
(大便・小便を催した時は、ぞろぞろと行かないで一人ずつ行きなさい)
今の高校生にも言いたいようなこと
またモンスターペアレンツには
喧嘩口論ハ皆自分之悪ゆへ内々親々取上ざる事
(筆子同士のけんか口論は皆本人が悪いから起きるので、親はいちいち取り上げてはならない)
とバッサリ
そして続いては
教科のメガネでお散歩する
「おさんぽメガネ」ワークショップ
例えばエストニアでの教育実践
事なる教科の先生といっしょに
森の中を散歩する授業があります
教師はありとあらゆるものから
教科の問題を組み立てます
数学「このままの速さで歩き続けると
あと何分で目的地に着くかな?」
歴史「今は森だけど昔は沼地だった
どうして変化したかわかる?」
美術「緑は何色あると思う?」
物理「森の中で声を出すと
どんなふうに広がっていくかな?」
今日はこの大阪城バージョンです
私も化学のメガネで参加しました
「大阪城の屋根は緑色だけど何でできていると思う?」
「瓦!」「トタン!」「プラスチック!」
「ブー 銅でした 10円玉といっしょです」
「でも色が違う…化学変化したの?」
「そう!空気中の水と二酸化炭素に反応したよ
炭酸水酸化二銅に変わったよ
緑青ともいうんだ
奈良の大仏さんも同じだよ
ところで奈良に都があったのは
710年から784年
わずか74年でせっかく作った都を捨てています
これはなぜですか?社会の先生」
「ひとつには寺院勢力を排除するためといわれています」
「理科の目で見るともうひとついわれている
呪い説も信憑を増してきます
奈良時代後半に流行した疫病によるものです
ところで電気のない時代にどうやって
大仏に銅のメッキを施したと思いますか?
唯一液体の金属である水銀に銅を溶かします
そして大仏にポッキーのようにコーティングします
やがて水銀が蒸発して
銅だけがメッキとして残るのです
ところで再び社会の先生
水銀が蒸発して都を包むとどうなりますか?」
「水俣病のような公害病が発生します」
「そう!奈良時代後半に起こった疫病とは
水銀中毒であると考えられます」
北陸新幹線の悲しい調べ
地震から 433 日目
豪雨から 169 日目
昨日
東京学芸大学の
鉄矢悦朗研究室のみなさんと
お会いしました
鉄矢教授はデンマーク王立美術院などで学び
都市計画から店舗インテリアの現場まで
幅広く企画・設計などをされながら
「都市と建築の再生」や「市民参加のまちづくり」
について研究なさいました
「モノづくりコトづくりバづくり」をキーワードに
立体・空間デザイン/デザイン教育/ものづくり教育の
研究と実践を行い
「あそびは最高の学び」をモットーに
教育・研究活動をさらに面白く深めていらっしゃいます
1時間にも満たないわずかな出会いでしたが
学生さんたちのユニークな研究についても
ご紹介していただき
研究室の魅力をしっかりと伝えていただきました
「街プロ」にも参考になりそうなお話を
たっぷりとお聞きすることができ
ぜひ本校の探究活動にも
伴走していただきたいと思いました
研究室を現在休学し
氷見市地域おこし協力隊でご活躍中の
佐藤栞さんもご紹介していただきました
(AKB48 の佐藤栞さんではありませんし
モデルの佐藤栞里さんでもありません)
氷見の子どもたちを海外と繋いだり
とっても魅力的な活動をなさっています
明けて今日私は
OECDワークショップに参加するため
大阪へ向かう北陸新幹線に乗っています
北陸新幹線には
物悲しい車内メロディーが流れます
旅のワクワク感とはちょっと違いますが
これは北陸本線サンダーバードでも流れている
谷村新司さんと仲間由紀恵さんが歌う
「北陸ロマン」という曲です
https://www.youtube.com/watch?v=3aGfGqlaX2g
冬の日本海の旅にぴったりですね
敦賀までしか延伸していないので
大阪へ行く時はここで乗り換えです
「ほんとに不便になったね」
「新幹線延びなきゃよかった」
みなさん不満タラタラで乗り換えます
乗り換えが必要な上に
値段まで高くなっているんだから当然ですね
以前駅員さんに食ってかかる人も見受けました
大阪まで伸びるまでの辛抱です
さてさて大阪では
「未来のカリキュラム」を
「散歩という日常」と「教科のメガネ」から問い直す
「おさんぽメガネワークショップ」の開催です
本校から10名の生徒が参加です
初日の今日は
「なんでやねんすごろく」で
虹色エージェンシーを体験です
すごろくを楽しみながら
「子どもの権利条約」を学びます
「なんでやねん」マスに止まったら
子どもが普段感じる理不尽あるあるを読み上げ
みんなで
「なんでやねん!」
このすごろくは
子どもの権利条約関西ネットワークの
子どもたちとおとなが開発したものです
西成のしなやかで強い芯を柱に
地域丸ごと子育ちと子育てを
見守っていらっしゃるみなさんのマインドを
学ぶことができました
本校からは4人の先生
中でも岡本先生は赤ちゃんを連れての参加です
(写真真ん中)
赤ちゃんがいても頑張ってお仕事する
おかあさんの姿を
若いみんなに見てもらいたくて
子育てがキャリアアップの妨げになるような
古いしきたりやシステムは
これっきりにしたくて
というのがねらいです
私は自校の先生が産休に入ったら
産休期間中に一度赤ちゃんを連れて
職員室に来るように伝えています
先生方が赤ちゃんと実際に触れ合うことで
その先生が職場復帰後に
子どもの病気で学校を休むときに
他の先生方が
「あっあの子か!がんばれ」
って休みやすいんです
最後にみんなで記念撮影
先日行われた
輪島市の成人式の模様が
公開されました
昨年震災で開催できなかった
今年21歳を迎えるみなさん
そして今年20歳を迎えるみなさん
それぞれを2日間に分けて行いました
プリンセスプリンセスのドラマー富田京子さん
TUBE のベーシスト角野秀行さんを迎え
輪島吹奏楽団の方々と一緒に
本校吹奏楽部がお祝い演奏をしました
https://www.youtube.com/watch?v=G0GvYbm4_7E
本校の卒業生も何人もいます
おめでとうございます
半島の最先端から世界の最先端へ
地震から 432 日目
豪雨から 168 日目
いきなりの世界地図
しかもいつもの見慣れたものとはちょっと違う
しかしヨーロッパ諸国ではこれがスタンダード
日本はヨーロッパから見ると
世界のはじっこ
辺境の地なんですね
そして我々の住む能登半島
かつて高度成長期時代には
裏日本などとも呼ばれる日本海側に位置し
今回のような災害時には
道路が寸断され陸の孤島となるような場所です
この「裏日本」という表現は
戦前・戦後・高度成長期には普通に使われていました
「差別的な表現」とされ今は使われません
近代日本が発展する過程で
太平洋岸ベルト地帯と呼ばれる
京浜 東海 京阪神 瀬戸内 北九州地区が
政治・経済の中心となりました
これは貿易の中心が太平洋側に移ったことと
日本海の対岸の大国が社会主義国となり
貿易が激減したことによります
かつては日本海側の都市も海運でけっこう栄え
1877年には石川県の人口はグッと上がって
181万人と日本一になりました
このときの2位は新潟県で150万人
裏日本が当時の表日本でした
経済面で見ても
日本銀行金融研究所のデータによると
年収ランキング歴代日本一は
徳川吉宗第8代江戸幕府将軍の1294億円ですが
それに次ぐ第2位は加賀前田藩の1135億円です
現代においてはトランプ大統領が170億円らしいので
加賀藩もなかなかのものです
馳知事の年収がトランプの7倍ってことですもんね
世界の辺境の地日本
そのさいはての半島の先っちょ
かねてより少子高齢化に悩むこの土地で今
度重なる災害において
さまざまな社会課題が浮き彫りになっています
しかしこれは災害によって起こった新たな問題ではなく
日本全国で実際に直面している問題
さらには今後世界のあちこちで起こる問題です
少子高齢化で世界のトップランナーである
この地の高校生たちが
地域課題の解決のために立ち向かっています
本日「街プロ」発表会が開催されます
飯田高校 能登高校 門前高校からも参加があり
お互いの探究成果を発表しあいます
いつの時代も新しい芽吹きは
枝の先端から始まります
世界のはじっこ日本の先っちょ
この半島の最先端から
世界の最先端へとはばたく第一歩です
ところでさっきの地球儀の写真
撮影するときにALTのマイケル先生がいたので
『地球儀』って英語で何っていうの?
って尋ねたら
『glove』
と教えてくださいました
「いやいや『glove』 って地球でしょ
自分が知りたいのは『地球儀』の英語!」
って返したら怪訝な顔を・・・
よくよく聞いてみると
『地球儀』なんてものは
そもそも学校教育では使わないとのこと
なので概念そのものがないんですね
さらに『earth』と『glove』はどう違うの?
と尋ねると
『earth』は土でできたものというイメージで
『glove』は丸いものというイメージらしいです
母なる大地としての地球と
母なる星としての地球といったイメージでしょうか
Sun moon Mars と同列として使うのが『earth』
Sun moon Mars なども含めて使うのが『glove』なんだそうです
さらにもっと広義に球体を表す
『sphere』なんて言葉もあるよ
って教えてくれました
なるほど
気体を表すギリシャ語であり
気圧を表す単位ともなっている atm がついて
『atmosphere』
大気や雰囲気という言葉になったのですね
英単語も単なる暗記ではなく
語源や歴史も絡めて覚えると
さらに理解が深まります
教科を超えて知識をつなげ
既習事項としっかりと結びつける
新たな時代を生きる力を身につける
「街プロ」発表会でした
輪島高校以外の高校の発表です
(2)獅子舞で門前を活性化[門前高校]
地域の伝統芸能を自ら舞うだけでなく
ちびっ子向けのイベントも開催
地域の方の喜びの声も大きく
ついには同好会を発足させたそうです
(3)農業で門前を活性化[門前高校]
地元企業や農家に直接インタビュー
自分たちで野菜を直接育て販売しました
余った野菜の使い道を工夫して
トマトソースを作って調理販売しました
(4)商品開発で門前を活性化[門前高校]
震災で作られなくなった伝統のお菓子「ごらいくん」
みんなの笑顔が見たくて復興させることに
金太郎飴を作って全国展開しました
イベントでどら焼きも完売しました
(7)能登のみんなを音楽で元気づけるには?[飯田高校]
自分たちで楽器を演奏して作曲しました
作曲家 詩人 プロの演奏者の協力を得て
曲を完成させました
3月に石川県立音楽堂でコンサートを行います
(8)スポーツでのとげんき!![能登高校]
震災前と同じようにスポーツをしてみたい
こどもたちとの交流イベントのほか
ソフトテニスやバレーボールイベントも行いました
先生対象の卓球イベントも開催したそうです
(9)お店を活性化させるためには?[能登高校]
能登町のお店の活性化に取り組みました
校内の購買に出店することで店の知名度を上げます
購買の仕組みに工夫を加え持続可能性を探りました
困難にぶつかっても諦めない素晴らしい姿勢です
(10)地域デザイン〜仕事〜[能登高校]
能登町「仕事図鑑」を作りました
地元にどんな仕事があるか知ってもらうためです
現代の蔦重みたいですね「能登細見」
中学校や行政への配布も視野に入れています