校長室より「おこらいえ」

子どもも大人も一緒に前を向いて

109日目

 

アメリカから

アリゾナ日本企業懇話会の

ビバリー・ワシャチェック

ディーン・ワシャチェックご夫妻が

お見えになりました

 

何かお手伝いがしたいということだったので

それなら生徒の話し相手になってくださいと

お願いしました

 

 

 

 

 

 

3年生の「総合英語」の授業

内灘高校ともオンラインで繋いで

生徒から今回の地震について

プレゼンテーションしました

 

 

 

 

 

 

 

2年生の「WAJI活(街プロ)」の時間

この時間では

「僕らのまちは、僕らがつくる」

をテーマに

輪島の再生について取り組んでいます

 

 

 

 

 

 

輪島市高校魅力化プロジェクトの

藤川恵里さんの

ファシリテーションにより

ワールドカフェの手法を用いて

話し合いました

 

 

 

 

 

 

「観光」「教育」「漁業・農業」「スポーツ」

「祭」「医療」「輪島塗」「子育て」

など10のカテゴリーに分かれて

自分の興味ある

街の再生に取り組みます

 

毎週木曜日の2:55から3:40

保護者や地域の方もぜひ

ご自由にお越しください

専門のお立場から

アドバイスくださってもよし

高校生からぜひ行政に働きかけてほしい

といった要望でもよし

 

先日来てくださった

震災学の専門家から教えていただきました

学校を中心とした地域の方々が

話し合える場所というのは

心のリハビリ

ショックから立ち直るのに

とても有効なのだそうです

未来が見えないという方

ぜひ高校生とお話をしに来ませんか

一緒に入って

ウンウンって頷いているだけでも

ぼーっと聞いているだけでも

リフレッシュになりますよ

明日に向かう勇気になりますよ

ぜひお気軽に

 

子どもがこうして

しっかりと前を見つめて

歩き出している逞しい姿を

ぜひ保護者の方にも

見ていただきたい

そう思います

 

夜にはPTAの役員会をしました

例年なら

会長はじめ役員を選出して

役員が伝を辿って電話して仲間を募り

専門委員会を組織して

年間行事を決めて…

という具合ですが

 

今日決めたことは

「みんなで楽しいことしよう!」

それだけ!

 

朝の街頭指導や自転車マナー指導

祭礼時の見回りなども一切なし!

 

子供が喜ぶこと

大人が楽しいこと

それだけ!

 

専門委員会組織もなし

一部の役員だけ苦労するPTAにはしない

一応名前だけの会長はこのあと決めるけど

みんなが被災者こんな状態だから

みんなが会長

行事や会議の案内は全員に送りますが

参加は自由

いつでもどなたでも

来たい時だけ来て

楽しいことだけ参加して

少しずつ仲間の輪が広がれば

PTA本来の活動を

取り戻せる気がします

今年はチャイムを鳴らしません

108日目

 

今年度の新しい取り組みとして

チャイムを鳴らさないこととしました

 

自分で時間管理をする力を

つけさせるためです

震災を経験して

待つだけでは物事が進まないことを

実感できた今だからこそ

一気に意識改革が進むと判断しました

 

時間通りに授業を開始するために

まず教員の職員室を出る時間が

早くなりました

 

チャイムが鳴ってから

「きりーーつ、れーー、ちゃくせーーき」と

けだるそうに始まる雰囲気がなくなりました

 

時間通りに授業を始めることを

生徒に求める以上

時間通りに終わることを

生徒は求めます

教員の移動時間も必要です

授業の組み立ても

当然変わります 

 

良い授業の直後には

生徒がたくさん質問に来ます

質問の数は

それだけ生徒の意欲を高めたという

バロメーターです

ですので質問対応の時間との兼ね合いが

課題です

 

生徒に応じて

この生徒はモヤモヤさせておいて

自分で考えさせた方が効果的なのか

あるいは即座に答えておかないと

意欲が一気に低下するタイプなのかを

見極める力が

教員に求められます

 

心理学には

「ツァイガルニク効果」

という法則があります

終えてしまった事柄よりも

途中で中断された事柄の方が

より記憶に残るというものです

 

授業の最後には綺麗にまとめをしなければ

というのは

案外教員側のみの

自己満足に過ぎないというのが

私の持論です

 

授業の様子をお伝えします

 

1年生の地理総合です

担当は寺田知絵先生 

国土地理院のデータにアクセスして

災害マップや避難経路を学びます

自らの経験と照らし合わせて

より実践的な授業となりました

 

 

 

 

 

 

ストリートビューには

被災前の風景が映し出されます

失ってしまった我が家を見つめ

「まだ建っとる!」

意外と笑顔です

この生徒は現実を受け入れ

次に向かってのあゆみを

始めているのでしょう

 

 

 

 

 

 

ハザードマップを調べて

「やっぱりな、ここ危なかったもん」

避難経路を調べて

「嘘やこれ!全然使えんかったし」

想定された経路が

実際には全く使えなかった

想定と現実を複合的に捉えることで

ハザードマップ作成に新たな視点を

加えることのできる

実践的な教材です

 

1年生ビジネスコースの体育です

担当は中野智貴先生と山下友子先生

「ともともコンビ」です

被災による一家転住の影響を

最も大きく受けたクラスで

わずか13人しかいませんが

その人数でできること

工夫を凝らしてやっています

今日は大縄跳びと8の字飛び

 

 

 

 

 

 

 思いっきり飛び跳ねていました 

いろんなこと

107日目

 

不便な被災地生活をしていると

いろんな生活の知恵に出会います

 

水道が満足に使えないと

ウエットティッシュに

お世話になることしきりです

 

ただ

1枚だけ欲しいのに

次の1枚もついて来て

「イー〜っ#」

ってなることがしばしばです

 

 

 

 

 

 

 

そんな時そんな日は

あらかじめ輪ゴムを巻いておくと

次の1枚がくっついて来なくなります

 

 

 

 

 

 

お試しあれ

 

今日、ニューヨークにある

ブルックリン日本語学園の

ガルシア奈津子先生より

お便りが届きました

 

ブルックリン日本語学園には

日本にルーツを持つ子どもたち

幼稚部から高等部まで

およそ180人が通っています

 

今回そのうち初等部の4、5年生が

能登半島地震の被災者のために

何かしようと

ニューヨークで募金活動を

してくださっているようです

 

 

 

 

 

 

遠い国から

本当にありがとうございます

 

この様子は

16日(火)朝の

石川テレビで放送されるそうです

 

北陸放送の原田幸子アナからも

素敵なお便りをいただきました

「今日、すごい命に出会いました!!
 カタツムリです。
 カタツムリは長距離移動することができないので、
 その地域ごとに固有種が存在することになります。

 石川県で見られる「ノトマイマイ」。

 雨あがりの青空に向かって、グッと
 首を持ち上げました。
 その姿が、未来に向かって道を切り拓こうとする
 そんな風に見えたのです。」

 

 

 

 

 

 

 

へー、この地方のカタツムリに

ノトマイマイって名前がついているんですね

カタツムリは日本全国同じだと思っていました

 

そういえば

シンガポールへ行ったとき

むこうで見かけたカタツムリは

さきっぽがとんがっていて

まるでバイ貝が這っているようでした

 

でもたぶんおいしくはないんだろうな

たまにグラウンドの水たまりでみかける

わかめのようなやつ

あれもおいしくはないそうですね

 

I’d rather be a sparrow than a snail

サイモンとガーファンクルは

地べたを這うカタツムリよりも

空を舞うスズメになりたいと唄いますが

青空に向かってクビを持ち上げる

カタツムリもいいですね

 

なんだか

「井の中の蛙大海を知らず」

のことわざには実は続きがあって・・・

というくだりを思い出しました

「井の中の蛙大海を知らず

 されど空の青さを知る」

 

カタツムリでさらに思い出したのですが

昔ナメクジが空を飛んでいるのを

見かけたことがあります

 

正確にいうと

粘液をまるで蜘蛛の糸のように使って

風に乗って木から木へと移動していたのです

 

蜘蛛でさらに思い出したのですが

今回同じく被災した飯田高校の

窓に巣を張るある種の蜘蛛は

夕方になると

毎日せっせと店じまいをするのです

巣の糸を1本ずつ外して

くるくると器用に丸めてポイ

そのしぐさがなんともユーモラス

きれいに片付けて

翌朝律儀に新たな巣を張るのでした

震災でどうなったかな?

元気かな?

 

娘が小さい頃持った疑問

「どうしてクモって自分の巣に

 かからないのかな?」

 

そう言われてみると???

気になって調べてみたら

縦糸って粘着性がないんですね

横糸だけがねばねばしています

なるほど

よく観察してみると

蜘蛛は自分の巣を歩くとき

たしかに縦糸の上しか歩いていません

 

そのとき娘が

自分で編み出した答えは

「わかった!

 心の足で歩いているからだ!」

アンパンマン見過ぎの娘でした

なんや?心の足って?

 

でも すぐさまネットで調べた父親に比べて

自分で答えを見つけた娘

こどもって偉いですね

 

話をナメクジに戻して

 

ナメクジに関係した

「三すくみ」という言葉があります

ナメクジは食われるから蛙を恐がり

蛙は食われるから蛇を怖がり

蛇はナメクジを畏れる

三者が揃うととお互いにすくんで

身動きがとれなくなることを表します

 

それにしてもなぜ蛇がナメクジを???

そこには私の専門

化学が関係しているのです

 

蛇の皮膚はビオレで洗ったように弱酸性です

一方ナメクジは

空を飛ぶ原動力ともなった

皮膚の粘液がアルカリ性

 

酸とアルカリが反応して水ができる

いわゆる中和反応は発熱反応です

1モルあたり57キロジュールの

大きな熱を発生させます

 

簡単にいうとナメクジの粘液が皮膚に触れると

蛇はやけどをしてしまうのです

そのことを経験的に知っている蛇は

ナメクジの姿を見ると逃げ出すのでした

 

なんか久々に授業したくなったな

「みる」の5段活用

106日目

 

今年度は年度当初から

通常ではありえない業務に奔走し

今日ようやく

生徒の授業を

みにいくことができました

 

生徒を「みる」ときには

5段活用を意識しています

「見る」朝一番に生徒玄関で

   挨拶しながらぼんやりと

   全体を大きく捉えて

「視る」朝の朝礼では

   気になる生徒を探しながら

   一人ひとり細やかに

「観る」授業では育てたいイメージを持ち

   変化や成長を感じながら

   そして良い面を探しながら

「診る」問題を起こしそうな生徒を

   その原因を探りながら

「看る」調子の悪そうな生徒に  

   その回復を促しながら

 

そういえば去年は

生徒全員への個人面談も

この時期始めていたな

 

ひとりずつ校長室へ呼んで

 

エレベータートークを活用して

一人ひとり自己PRさせていたっけ

エレベータートークというのは

たまたまエレベーターで乗り合わせたときの

平均時間が15秒

その15秒で自分をPRするトークスキルです

シリコンバレーで実際にあった

サクセスストーリーから生まれた言葉です

 

優れたホテルマンは顧客の名前を

全て頭に入れていて

常に名前を添えて挨拶するそうですね

自分もそうあらねばと思いながら

生徒の名前を覚えるのが

特に最近苦手です

 

「あれ?きみのなまえ 何だっけ?」

「田中ですけど・・・」

「いやいや、そうじゃなくって下の名前

 田中くんなのはもちろん知っているよ」

とせこい技を駆使しながら

 

生徒会役員の認証式を校長室で行いました

生徒会長 平 匠 さんをはじめ

当選者全員にひとりずつ

認証状を手渡しました

 

 

 

 

 

 

まだまだ日常にはほど遠い現状ですが

一歩ずつ前進していくための

原動力となってくれるメンバーです

心強い限りです

 

今日はグラウンド改修のための

測量が入りました

発災当初から

自衛隊車両の駐屯基地となって

液状化していたものを

元に戻す必要があります

 

現在市内の小中学校のグラウンドには

仮設住宅の建設が進んでおり

本校のグラウンド改修が済めば

小中学生の体育などにも

開放しようと考えています

 

輪島中学校のテニスコートも

使用できない状況なので

高校のテニスコートを

供用していく予定です

 

しばらく休部していた剣道部においては

技術指導に中学校の先生のお力をお借りし

地域の方のお力をお借りしながら道場を探し

復活の道を辿っています

 

これまで遅々として進まなかった

中高連携や

部活動の地域移行が

この震災を機に

一気に進みそうな予感がします

夢とうつつのはざまで

105日目

 

平日は

瓦礫の中の学校での教育活動

週末は家族の避難先でのお風呂など

という生活が続いています

おそらくこの先ずっと続きます

 

水が使えたり

いろんなお店が遅くまで開いていたりと

夢のような週末を過ごし

日曜日の昼食の後

学校へ戻ります

 

夢とうつつのはざまを

行ったり来たり

 

のと里山海道

昔は能登海浜道路といっていましたが

それすらなかった私の若い頃は

車で金沢まで3時間半かかっていたし

夜遅くまでやってるコンビニなんて

もちろんなかったし

その頃に戻ったと思えば

正直どうってことないのですが

若い先生方

特に金沢加賀地区から赴任された方は

きっととても辛い日々を

送っているんだろうなと

 

金沢から輪島への道中

窓からの風景を眺めていると

だんだん現実に引き戻され

同時に「よし!やるぞ!」

と戦闘モードに入ってきます

 

輪島市街地に入るほんの手前に

手弱女桜(たおやめざくら)が

見事な花を咲かせています

 

平安時代にこの地に赴任した地頭の随士が

京都の伏見稲荷に赴いた際に

持ち帰った幼苗が根付いたものだそうです

 

 

 

 

 

 

まんが日本昔ばなしのようなこの風景

ご覧ください

桃源郷ってこんなところをいうのかな

 

まんが日本昔ばなしといえば

その主題歌

「お尻を出した子一等賞」の歌詞に

いろんな解釈がなされていますが

自分が一番好きなのは

「競争社会において

 周囲の同調圧力に屈せず

 恥をかくことを畏れずに

 人前でお尻を露出するくらい

 大胆で抜きん出た発想と

 度胸と行動力を持つ者は

 集団を牽引する存在になる!」

というものです

 

この桜は夜になると

ライトアップされますが

妖しいまでに艶めかしい姿となります

 

これまた昔

「桜の花がパッと咲いた美しさを

 歌うのがAKB

 その花が散る美しさを

 歌うのが乃木坂

 その花が綺麗なのは下に死体が

 埋まっているからという美しさを

 歌うのが欅坂」

と例えていたコピーライターさんが

いらっしゃいましたが

この桜にはまさに

欅坂が歌う美しさがあります

 

桜って風が吹くと

はかなく散りそうなイメージですが

実は咲き始めて1週間

次の世代を残す営みが終わるまでは

どんな強い風にも

決して散らないそうですね

そんな強さと

散る時は一斉に散っていく

そんな潔さが

多くの日本人に愛される所以です

 

この手弱女桜

違った角度から撮影すると

 

 

 

 

 

 

 夢とうつつが一枚の写真に

 

「さまざまのこと思ひ出す桜かな」

思いはかなう

102日目

 

「この世は

 思ったとおりになるのだそうで

 『思ったとおりにならないよ』

 と思っている人が

 思ったとおりにならなかった場合

 思ったとおりになっているので

 やっぱりそれは

 思ったとおりになっているのだそうで」

ワンピースの作者

尾田栄一郎先生が

コミックの後書きに

書いていらっしゃいます

 

「思いは叶う」

このことを「WAJI活」の中で

体験してもらいたいと考えています

 

「WAJI活」

WAJIMAの魅力を再発見

「総合的な探究の時間」の中で

これまで取り組んでいました

 

今年は

自分たちの思いを

直接まちづくりに活かせる

絶好の機会であると捉えています

 

僕らの街は僕らが創る

「街プロ」

 

今日は

「どんなまちにしたいか?

 どんなまちなら帰って来たいと思うか?

 どんなまちなら人が集まるか?」

みんなでアイデアを出し合いました

 

 

 

 

 

 

 

自分がやりたいこと

見つかった人は

「医療・福祉」

「農業・漁業」

「教育・こども」…

などカテゴリーごとに

グループづくりです

 

 

 

 

 

 

 

走り出せる生徒は走り出せ

まだそんな気になれない生徒は

ゆっくりでいいよ

それぞれのペースで

それぞれの未来を

思い描こう

 

失敗したってかまわない

「努力して成功すると自信になる

 努力しないで結果が出ると驕りになる

 努力しないで結果が出ないと後悔が残る

 努力して結果が出なくても経験が残る」

これは山里亮太さんのお母さんの言葉です

安心、絆、チャレンジ

101日目

 

「自分は〇〇がトラウマなんですよ」

この言い方は間違っているそうです

なぜなら原因がわかっているのは

トラウマとは言わないから

 

今日は

トラウマからの回復と

トラウマからの成長について学び

実践しました

 

あの日から3ヶ月が過ぎ

自分から見ると

生徒たちはとても元気で強くて

教員の方が元気づけられているような

でも元気な行動に隠された心の傷や

元気な生徒が目立つだけで

静かに耐えているだけの生徒もいる

そんな小さいことを見落としてはならない

 

富永 良喜先生をお招きし

大災害と子どもの心のケアにどう向き合うべきか

いっしょに学びました

 

 

 

 

 

 

先生は阪神淡路大震災での心のケアを皮切りに

神戸児童連続殺傷事件では

「心のキャッチボール」を実践され

東日本大震災の時にも

多くの方が心の傷から立ち直るための

支えをなさってこられた方です

 

私自身

最近になり急に

地震や火事の夢で起こされるようになり

これはフラッシュバックで

心が壊れる前触れなのか

それとも立ち直るまでの

正常なステップのひとつなのか

とても気にはなっていたので

興味深く聞かせていただきました

 

まず今の状況に向き合います

「眠れないときどんな工夫をしているか?」

グループで話し合い 全体の前で発表しました

ちなみに「ゲームをする」というのだけは

逆効果で全くお薦めできないそうです

 

 

 

 

 

 

そのあと ストレスへの向き合い方について学びました

 

ストレスに対応するには

安心→絆→チャレンジ

の段階があるそうです

 

(1)安心

災害直後に感じていた恐怖や

大切なものを失った喪失感

時間の経過とともに薄らいでいます

特に発災後数日間のことは

思い出そうとしても

思い出せないくらいです

どうやって生き延びたのか?

何を食べていたのか?

それすら記憶はあいまいです

「忘れる力」ってありがたいと実感

 

(2)絆

こうして

トラウマ反応や喪失反応が

軽減されてくると

代わりに

不自由な生活が長引くことによる

生活ストレス反応が大きくなってきます

そのことに向き合うためには

安心して語れる場をつくり

被災体験に直接触れないテーマの表現を行うことが

重要になってきます

今この段階に来ています

 

(3)チャレンジ

避けようとしていることに

少しずつ向き合うことで

思い出として肯定的に整理される

「どうしたらトラウマから立ち直るか?」

この問いに対して「好きなことをしまくる」

と答えた生徒がいました

 

 

 

 

 

 

このような段階を経て

震災のショックから立ち直ることができます

 

11日(木)7限目には

僕らの街は僕らが創る「街プロ」を始めています

奇しくも震災のトラウマからの脱却を図るための

プログラムになっているということを

今日のお話を聞いて確信できました

 

先日の「のと未来トーク」では

学校を中心とした地域住民が語り合える場

の重要性が指摘されました

「街プロ」をまさにそんな場にしたい

保護者のみなさま

地域のみなさま

ぜひ学校にお越しください

一緒に討論に入っても結構ですし

生徒たちの活動を見守るといった参加でも結構です

 

カタリバさんが

全日本チームが直接着ていたという

グラウンドコートを

サッカー部に贈ってくださいました

できることからできる場所で

100日目

新年度が始まって2日目

 

生徒会の執行部の生徒たちが

朝早くから玄関に立ち

挨拶運動を始めました

 

 

 

 

 

 

さすが学校を変えたいと

進んで立候補してくれたメンバーです

大きな声で爽やかに声掛けをしていました

 

午前は実力テストを行いました

 

 

 

 

 

 

避難所の中めげずに勉強してきた

成果を試します

 

新しいオンラインシステムを導入して

金沢近郊への避難者の登校する

内灘高校ともつなぎます

 

 

 

 

 

 

その頃 内灘高校では

 

 

 

 

 

 

久しぶりに学校に通う生徒たちが

一生懸命です

 

午後には

先輩が新入生を迎える対面式が行われ

新入生代表として田上遥(たがみはる)さんが

ご挨拶をしました

 

 

 

 

 

 

 

放課後は部活道

 

仮設住宅建設中の陸上競技場の代わりに

陸上部は廊下をひたすら走ります

 

 

 

 

 

 

 

卓球場が避難所になっているので

卓球台を視聴覚室に運び入れて

 

 

 

 

 

 

 

同じく練習場が避難所になっている和太鼓部も

まとまった場所が必要なのでこちらは音楽室で

 

 

 

 

 

 

 

代わりに吹奏楽部が教室へ移動

場所を譲り合って使っています

 

 

 

 

 

 

 

避難所のナースステーションとなっていた

和室に箏曲部が戻って来れました

 

 

 

 

 

 

 

傾きが少なく唯一かろうじて使用できる

第二体育館は

バレー、バスケ、サッカーなど

いろんな部でローテション組んでます

今日はバドミントン部と野球部

 

 

 

 

 

 

 

できる場所を探して

できることを探して

けなげに取り組んでいます

自分たちは決して

かわいそうな子なんかじゃない!

そんな声が聞こえてくるような

 

体育館入り口には

避難民の方が新入生に

寄せ書きしてくださった

横断幕が

心のこもった贈り物ありがとうございます

 

 

 

 

 

 

 

シンガポールのゴメス真理子先生から

励ましのお便りをいただきました

 

 

 

 

 

 

以前シンガポールから高校生を連れて

輪島の街に来てくださった時

朝市などを案内したのですが…

当時の高校生たち

街がこんな姿になってるなんて

想像すらできないでしょうね

 

僕らの街は僕らが創る!プロジェクト

「街プロ」

(響き的には

 町野町の方が始めた「町プロ」と

 被っちゃいました)

今週木曜日にスタートします

 

先日の「のと未来トーク」のとき

高校生と地域の大人が

いっしょに語り合う場が必要だという

強い意見がありました

 

毎週木曜日の7限目

そんな時間にしたいと考えています

地域の未来について

高校生と語り合いたいという方

高校生が何を感じ

何を求めているのか知りたいという方

そんな難しいこと考えてないけど

ふらっと覗いてみたい方

ゆる〜い感じでまずはスタートします

ぜひお越しください

性別、年齢一切不問です

どんどんお越しください 

未来からの留学生たちへ

今日は99日目

 

ご存じでしたか?

今年は昭和99年です

 

昨年創立100周年を迎えた輪島高校に

101年の歴史の中で最も少ない

76人の入学生を本日迎えました

 

輪島高校を選んでくれた

入学生のみなさん

輪島高校を信頼して送り出してくださった

保護者のみなさま

おめでとうございます

そしてありがとうございます

 

学校の様子をご覧ください

ほんとうにズタズタです

でもこれでも先生方先輩方が

みんなを迎えるために

一生懸命片付けをして

今日の日を

準備してくださいました

 

さてみなさんは

日本で一番過酷な環境で

高校入試に備え準備をしてきました

 

去る1月17日

白山市の施設へ集団避難避難する

みなさんを乗せたバスを見送る

お母さん方の涙を

テレビで拝見しました

 

生まれて初めてこんなに長い時間

親子バラバラに過ごす

お互いにさぞ不安なことだったと思います

 

でもそんな中でしっかりと

前を見つめ

努力を重ねて

たくましくなって今日の日を迎えました

 

輪島高校では

そんなみんなのことを

未来の世界からやってきた留学生

と考えています

 

今 たまたまタイムスリップして

この悲惨な世界に

辿り着いてしまいました

でも帰って行くべき

輝かしい未来の世界があります

 

未来の世界はどんな世界でしたか?

 

いつの日かその未来の世界へと帰っていくのです

 

その時が来るまで

今できることを

精一杯やっていきましょう

 

未来を生きるために必要なことを

輪島高校で3年間しっかりと学んでください

 

最近夢を見るようになりました

地震の夢

火事の夢

そしてもう帰ることのできないはずの

元の家に帰って行く夢

そんな夢で夜中に何度も

目が覚めるようになりました

 

これまで夢を見ることもできないくらい

毎日疲れ果てていたのに

少し前に進んだ証しだと思います

止まっていた時間が動き始めた

なんだかそんな気がします

 

これから暖かくなってきます

復興もこれから一気に進んでいくでしょう

 

「自分の未来は自分で決めよう」

 

今日の入学式にあたり

式場を花で飾ってくださったのは

卒業式にも来てくださった

フラワースクールミュゲの

水上詩子さん

今回はいっぱいの青い胡蝶蘭を

あしらってくださいました

青い胡蝶蘭の花言葉は

希少、尊敬、愛情

誰にも経験できない希少な悲しみの中でも

尊敬と愛情をとの思いを込めてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

それから本校卒業生で

平昌オリンピックのスケルトン競技に出場された小口貴子さんが

入学生全員にバームクーヘンを贈ってくださいました

 

また式後には

ガルガンチュア音楽祭のアンサンブルメンバーによる

演奏のプレゼントをいただきました

ヴァイオリン、チェロ、ピアノの3重奏です

リトアニア語の「ありがとう」を教えてもらいました

「アチュー!」

 

 

 

 

 

 

のと未来トーク in 輪島

98日目

 

これからの能登をどうしていくか

 

まちに住む皆でかんがえるイベント

「のと未来トーク」が

NPO法人「カタリバ」さんの主催で

本校を会場に行われました

 

 

 

 

 

 

石川県創造的復興プラン骨子案にもとづき

高校生からシニアの方まで

100名近い参加者で

おおいに話し合いました

 

 

 

 

 

 

それぞれの立場からさまざまな意見が・・・

 

いくつかをご紹介します

 

(1)なりわいの再建と仕事

〇他へ避難している人が少しでも早く帰ってこれる体制を

〇従来なんとなく存在する輪島門前町野という心の壁を取っ払っていきたい

〇水道と山水の活用というダブルスタンダード

 

(2)暮らしやインフラ

〇こんな環境だからこそ見直された物々交換の魅力

〇不便なところに価値がある

 

(3)地域文化の継承

〇溜池、お祭り、輪島塗、食文化、芸術、今ある全てのものが財産

〇輪島塗に価値があるというよりそれを育んだ環境に価値がある

 

(4)学校や子どもの居場所

〇子供を真ん中に置いていない企画はダメ

〇我慢をさせない未来を作るよと子どもたちに約束を

〇卒業後輪島を出る高校生の帰る場所として

〇地域も学校もズタズタな今こそ学校を拠点とした地域と話し合う場を

  

(5)安全安心な地域づくり

〇平時では想像できない団結力を今回見せた

〇輪島市民はみんなが防災のセミプロ

 

(6)創造的復興リーディングプロジェクトの創出

〇避難所と輪島での2拠点居住支援の施策を

〇伊丹からの飛行機誘致

〇既存のシステムを破壊する勇気

 

視点を未来に向けるために

お越しいただいたアドバイザーの方からは

次のような元気の出るメッセージを

いただきました

 

 

 

 

 

 

宇宙ロケット開発に何度も失敗している現場で

こんな意見が出された

「開発者を乗せたらいい」

つまり当事者意識がないとプロジェクトは成功しない

上から降ってきた復興計画に乗っかるだけでは

自分たちが望まぬ町になってしまう

自分の心を整理するだけで精一杯な今

一人ひとりの置かれた環境を整えるだけで精一杯な今だからこそ

うしろ髪ひかれ街を去った仲間を再び迎えるために

住民からの意思表示をする力が必要である

 

自分はフランスの三つ星レストランでの修業時代

「輪島は負けてない

 山もあり海もある

 大嫌いで一度飛び出したふるさとだけど

 世界中から人を呼べる街にできる」

と思った

そして戻ってきたこの町で

ミシュランレストランを創り上げた

今ミシュランの星を返上してでも

キッチンカーからでも立ち上がる!

 

のと里山空港を世界の玄関口にしたい

能登の最寄りのマックは羽田空港

伊丹からも航空機の誘致を

 

創造的復興を果たし能登全体を聖地に

この街にあるクラフト輪島塗は世界の最高峰

シンプルな美しさを追い求める総持寺もある

日本中の全デザイナーが助けたいと思っている街

山村漁村の不便な暮らしが

逆に魅力になる可能性に満ちた町

  

3人の子どもをこの町で育てながら

実は苦しさを感じていた

それは変化に乏しく一発逆転しにくい環境

今回の地震で子どもたちが4割減った

今まで苦しんでいたことからの脱却をもう一度

街の再生を子どもと一緒にやっていく

 

自然と文化の共生が世界のテーマである今

そのことを従来行ってきたこの地は

周回遅れから世界のトップランナーへなれる

そのために

この街で出しゃばる人をつぶさない

褒めて伸ばす土壌作りが

この街の課題である

 

 

 

 

 

 

今回の意見は次回の県の会議に提出されます

97日目

 

1月11日のブログで紹介した

胡蝶蘭の鉢植え

 

昨年迎えた創立100周年記念で贈られたもの

今回の被災で倒れてきた棚の下敷きになって

傷だらけになったもの

 

今朝蕾を見つけました

命の尊さ

どんな場面であっても

精一杯花を咲かそうとする

そのけなげな姿に

勇気づけられます

静かな被災地では

93日目

 

金沢方面へ避難している生徒の

学習環境を確保するため

内灘高校の施設の一部を

お借りできることとなりました

 

内灘高校では

被災した能登地区の高校から生徒が集まり

それぞれの学校からの

オンライン授業を受けるほか

体育の授業や部活動にも

参加できます

 

内灘高校では

退職された校長先生方が

寄り添ってくださることとなり

安全面が確保されるほか

学習面でもご指導いただけ

心強い限りです

 

金沢駅からのスクールバスの運行や

公共交通機関の交通費負担の

準備も進められています

 

石川県教育委員会が全力をあげ

バックアップしてくださっています

 

新学期からは

町野や門前方面からのバスも

ルートを変えながらではありますが

運行できるとの話も聞いています

 

東日本大震災の際には

2ヶ月で20万人動員された

全国からのボランティアも

今回は7000人

「静かな被災地」と例えられるほど

遅々として進まぬ復興ではありますが

現場の人間は

できることから工夫を凝らし

着実に前へ進んでいます

 

オンライン授業に対応するための

新しいオンラインシステムを

県教委が準備してくださいました

 

今日は先生方への研修会です

これまでのオンラインでは

黒板の字が見えにくかったり

先生の声が聞きとりにくかったり

 

 

 

 

 

 

今回導入したのは

先生を自動追尾しながら

黒板のアップもしてくれたりする

最新のデバイスです

 

コロナのときは

全国的に一気にオンライン授業が

すすみましたが

今回も同じです

全国に先駆けた

いろんなチャレンジができそうで

逆にチャンスです!

 

また午後には

新入生オリエンテーションを行いました

みなさん親元を離れ

集団避難所での受験勉強を

乗り越えて入学してきた

逞しい

そして凛々しい顔をしていました

 

 

 

 

 

 

 

校長挨拶では

先日来て下さった Keisuke Honda の

サインボールを見せ

「辛い思いをした者は

 きっと誰よりも強くなれる」

のことばをそのまま伝えました

そのときの Keisuke Honda の様子はこちら

https://sportsbull.jp/p/1773817/

杉原千畝 命のビザ

92日目

 

杉原 千畝は

第二次世界大戦中のリトアニアに赴任していた

日本領事館領事代理で

 

ナチスドイツに迫害されていた

ユダヤ人を救うため

大量のビザを発行したことで知られます

 

ユダヤ人が脱出するルートは

日本を経由して第三国に航るしかない状況下でしたが

日本政府はそれを認めていませんでした

 

助けを求めて押しかける大量のユダヤ人

千畝は自らのクビをかけて

独断で6,000通ものビザを書き続けたのでした

 

今日は発災からちょうど3ヶ月

そして新年度の始まりの日です

 

現時点でおよそ30名の生徒が

転学の手続きを提出しています

全校生徒のおよそ15%にあたります

住む場所を失い

転学を余儀なくされた生徒たち

 

教務主任の橋場将之先生を中心に

1月からずっとその書類作成に追われていました

 

今回は震災という特殊な状況下のもと

本来ならば認められにくい公立高校どうしの転学について

柔軟な対応を迫られています

 

高校を転学するには

(1)在籍校に転学希望を申し出る

(2)高校は教委に打診する

(3)教委は転学先の高校について定員やカリキュラムを調べ

   条件がそろっていれば

(4)転学先高校と在籍校に話を進めるよう指示する

(5)当該校の校長同士で協議し

(6)在籍校は成績等の資料を転学先へ送付する

(7)転学先は成績やこれまでの履修科目を調べ

   卒業の可能性があるか判断する

   特に未履修にならないか慎重に調べ上げる

(8)転学試験を課す場合もある

(9)転学が認められたらさまざまな書類作成

(10)健康診断票や制服や体操服の手配なども

 

このような手順で一人ひとり丁寧に手続きをします

多くの生徒は4月1日付けで転学します

 

現在 そろそろ日をまたごうとしています

 

一人ひとりの書類に

最後のはんこを

たった今捺し終えました

「新しい学校でうまくやっていけるかな?」

「友達できるかな?」

「みんなに受け入れてもらえるかな?」

一人ひとりの顔を思い浮かべながら

一枚捺すごとにさみしさがこみ上げます

 

杉原千畝もきっと

ユダヤ人の避難先での幸せを祈りながら

一枚一枚ビザを書き続けたのだろうな

そんなことふと考えました

部活道の3つのA

90日目

 

輪島高校では部活を部活道といいます

単に技術やスキルを身につけるだけでなく

人として大切なことを身につける場所

を目指しています

元校長先生である赤田英明先生の命名です

 

「3つのA」

 あいさつのできる

 あきらめない

 あいされる

をモットーに日々自分磨きです

 

できることからひとつずつ

始めています

そしていろんな方々から

支援の手を差し伸べていただいています

 

サッカー部は

金沢医科大学高松球技場で

卒業生の引退試合を行いました

結果は5ー0で現役チームの勝ち

サッカーを続ける卒業生もいます

思い出に残る一日となりました

 

 

 

 

 

 

 

バドミントン部は

県立工業高校で

能登地区の被災した学校が集まり

合同練習会です

県高体連バドミントン専門部が企画

筑波大学バドミントン部のみなさんが

来てくださいました

竹原慧監督はじめ

アクアバドミントンの漆崎真子コーチ

一流の方々から直接ご指導をしていただきました

 

 

 

 

 

 

 

野球部は

仙台育英高校さんが

本校と飯田高校を招待してくださり

27日〜29日の日程で

ホームステイしながら

合同練習や練習試合をしました

ほんとうにありがとうございます

 

道具がない 場所がない 集まれない

でもあきらめない

男子バレーボール部は

クラウドファンディングで

資金集めを始めました

支援されるのを待つだけでなく

自分たちで行動を起こしました

おばあちゃんと一緒に

倒壊した家の下敷きになった部員が

自力でノコギリで脱出する一部始終を撮影した

生々しい動画もアップされています 

https://camp-fire.jp/projects/view/749046

 

第二体育館の照明の修繕も始まりました

4月から部活動で活用できます

実はありがたいこと

89日目

 

春の嵐です

春先には突然こんな日が訪れます

被災地にとって

この世の終わりかと思うくらい

こたえます

 

やがてあれから3ヶ月

新しい仕事に就くと

3日 3ヶ月 3年目に

辞めたい時期が来る

なんて言われますが

 

このブログ

できるだけ暗い話はやめて

明るい未来を語るようにしてきた

つもりではいるのですが

正直…

 

なんてこと考えているうちに

TikTok で素敵な投稿を見つけました

 

実はありがたいこと

①ご飯が食べられること

②帰る場所があること

③体が元気に動いてくれること

④仕事ができる状態があること

⑤愛してくれる人がいること

⑥選べる選択肢があること

⑦生活できるお金があること

⑧安心して暮らせる場所があること

⑨今生きていること

 

ありがたいこと

 

有り難いこと

 

こうして見てみると

発災当時は

⑤と⑨しか無かったな

 

それに比べたら

①や③や④

ほんとは有り難いことが

今は有り易い

 

教育委員会のお力で

4月から②も解消されます

 

登山の途中

ふと来た山道を振り返ると

雄大な景色が目の前に現れ

もうこんなに登ったんだ

そんな思いになることがあります

 

このことをふと思い出させてくれる

TikTok あさひさんの投稿でした 

僕らの街は僕らが創る「街プロ」

88日目

 

金沢地区へ2次避難しているみなさん

学習環境の確保ができました

かほく・津幡~野々市・白山地区に

避難している生徒は

4月以降当面の間 内灘高校へ通うことになります

詳しい内容につきましては

一斉メールでお伝えしますのでご確認ください

 

高校魅力化プロジェクトの皆さんが来校し

次年度の探究学習の目玉

未来の向けて輪島を創造しよう

輪高生による街づくりプロジェクト

『街プロ』について

作戦会議を行いました

 

 

 

 

 

 

プロジェクトメンバー 教員それぞれにとっても

生徒同様探究活動です

 

まずNPO法人「じっくらーと」代表小浦様より

先日生徒が参加した

「マイプロジェクト」全国サミットの

報告がありました

優れた発表に触れて

生徒の心に火がついたようです

 

新年度に入ったら

福祉 交通 教育 …

それぞれ自分がやってみたい

カテゴリーに分かれ

興味関心のある街づくりに取り組みます

 

仲のいい友達同士だとすぐ行き詰まるので

学年をまたいで交流したり

他校の生徒とオンラインで繋いだりします

さまざまなコンテストへの出場や

大学入試総合型選抜も視野に入れます

アイデアがどんどん膨らみます

未来のことを考えると

なんだかワクワクしてきます

 

自分のこれまでの経験からの知見を以下に

 

(1)似たものが3人寄っても文殊の知恵にはならない

 「3人寄れば文殊の知恵」といいますが

  3人いれば誰かがアイデアを出すだろう

  という人任せな態度ではダメだし

  3人いるからといって

  1人が何かを思いつく確率が上がるわけでもない

  誰かの考えに2人が無批判に追従するだけでは

  単なる1人の思いつきに過ぎず…

  特に本校生徒は

  幼小中と固定された人間関係の中で育っており

  仲良しグループの中では

  意見を言う者と追従する者の関係が

  できあがってしまっています

  そんな中で話し合いをしたところで

  インブリーディングを繰り返して

  衰退していったメディチ家のようになるだけ

  敢えてこれまで話したことのないメンバー同士の

  グルーピングが求められます

 

(2)最初に会議ありきでは必ず失敗する

  自分は昔から

  長い会議 長い挨拶 長い説明

  が大嫌いで

  若い頃 職員会議を無くそうとして

  立ち上がったことがあります

  多くの賛同者を得てこれからというとき

 「会議をなくすためにどうしたらいいか

  会議をしますので…」

  と言ったら全員離れていきました

  絵に描いたようなバカですね

  まずは走り出すこと

 

(3)「夢」を「志」へ

  自分の「夢」のためだけに動いているとき

  困難な場面で多くは簡単に辞めてしまいます

 「夢」に

  他者に対する役立ちや

  社会貢献の要素が加わると

  ちょっとやそっとでは諦めない

 「志」に変わります

花は咲く

87日目

 

今日は一日お休みをもらい

輪島吹奏楽団に加えていただいて

クラリネットを抱え

避難所を廻って演奏活動をしてきました

輪島中学校

河井小学校

大屋小学校

穴水彩光苑の4カ所です

 

 

 

 

 

 

みなさん暖かく迎えてくださいました

 

最初の曲は「希空〜まれぞら」

土屋太鳳さんでお馴染みの

NHKテレビ小説「まれ」の主題歌です

 

今日は三寒四温でいう温の一日目

春の足音がきこえます

2曲目は「春の童謡メドレー」

♩春が来た春が来たどこに来た

♫春の小川はさらさらゆくよ

♬春のうららの隅田川

 

東日本大震災の復興支援ソング 

3曲目は「花は咲く」

あのときは東北の復興を願って

よく演奏しましたが

今回は自分たちの復興を祈りながら

 

夜 被災した街に立つと

灯りもなく漆黒の闇に吸い込まれます

そのかわり上を向くと

満天の星空に包まれます

最後の曲は「上を向いて歩こう」

 

会場のひとつ河井小学校は被害が激しく

現在学校活動を行うことができません

その惨状を目の当たりにしました

 

 

 

 

 

 

校舎は裂けそして傾き

 

 

 

 

 

 

 

教室の床がこんもりと

 

 

 

 

 

 

 

運動場では仮設校舎の建設が始まっています

 

 

 

 

 

 

 

そんな中 被災前に植えたという

チューリップの球根が

花を咲かせる準備をしていました

 

以前に炊き出しで

焼き芋を振る舞ってくださった

横浜の有限会社カイトさんが

先日再び来てくださいました

首都圏では

「ほとんど放送されなくなったので

 復旧が進んでいるのかと思ったけど

 全く進んでいないんですね」

とのお言葉

 

そうか

現地以外では

もう過去のことになっているのか

空に風 桜もようと 能登の風

86日目

 

新学期の学校の運営について

石川県教育委員会と

奥能登5高校で会議が持たれました

 

 

 

 

 

 

生徒 保護者の皆さんは不安でしょうから

だいたいの内容について速報します

 

基本的には対面とオンラインの

ハイブリッドで授業を展開します

金沢近辺に避難している生徒が集合して

オンライン授業を受ける仮校舎を

確保できる見込みです

またそこまでの交通機関も

確保できそうです

 

金沢へ通うことも難しい生徒は

基本的には避難所で

オンライン授業を受けてもらいますが

近くの高校へ通える生徒が

複数いる場合は

その高校に場所提供をお願いしてみます

ただし現時点での確約はできません

 

輪島高校及び仮校舎では

体育の授業もできる見込みです

 

さまざまな制約の中での

高校生活のスタートとなりそうですが

その中で真の学力

本当の強さを身につけてほしいと思います

 

できない言い訳を考えることは

誰にでもできます

どうやったらできるかを

みんなで追求しましょう

 

今年の3年生は

どん底ともいえる学習環境の中

しっかりと現実と向き合い

奇跡の逆転合格を勝ち取った生徒が

何人もいます 

 

きっとできる

信じています

 

北海道で

通訳をしながら学生をしていらっしゃる

信岡 晴美さまより

「論文とエッセーの中間」

を送っていただきました

 

 

 

 

 

 

通訳なるものは

英語を日本語に

日本語を英語

翻訳する事だけでなく

「さっぽろ雪まつりについて説明してください」

と外国人に言われて

外国語で説明できる人の事

とのこと

 

自分も普段同じようなことを考えていて

英語でケンカができて

英語で仲直りできる

そんな力が欲しいなと

 

詩人の伊藤比呂美さんは

インタビューの中で

自ら実践された興味深い授業について

お話をされています

中原中也の詩を英訳する課題です

お題は「サーカス」

〈ゆあーん ゆよーん ゆやゆよーん〉

をどう訳すか?

ブランコの揺れる様子をイメージして

「Swing Swung Swinging」

素敵なのは

「You Your Yours」

(あなた あなたの あなたのもの)

 

沖縄の古倉小学校の皆川志保先生より

素敵なお便りをいただきました

 

 

 

 

 

 

「輪島の方々は春に桜が見たいだろうな」

と桜を散りばめた

子どもたちと一つひとつ

心を込めて作ってくださったカードです

先日志賀町へ支援に行かれた際に

ご自身で作られた曲を

みんなで歌ったそうです

志賀町防災ボランティアセンターの

Facebook をご覧ください

 

今日のタイトルは

皆川先生が送ってくださった

封筒に書かれていたものです  

若鮎跳ねて甲子園

85日目

 

とにかく新年度に向けてスタートです

時は待ってはくれません

 

これまで小中学校に利用していた校舎を

高校用に復元です

 

先生だけではどうしようもないので

生徒のみなさんに声をかけて

ボランティアに来てもらいました

 

30人くらいが集まってくれました

自分たちの学ぶ環境を

自分たちで整えます

 

昔野球部の顧問をしていた頃に

和歌山県の日高中津分校へ

練習試合にお邪魔したことがあります

唯一分校で甲子園を果たした学校です

 

和歌山県は日高川のほとりにある

小さな分校の

甲子園までの道のりを記した

「若鮎跳ねて甲子園」

という冊子をその時いただきました

 

そこには

赴任されたばかりの垣内監督が

何にもない環境の中

河原の石拾いから始めて

グラウンドを創り上げたことが

記されていました

 

まさに今の自分たちは

そんな感じです

ゼロどころかマイナスからのスタートですが

みんなで力を合わせて「一歩前進」です

 

まずは生徒玄関の整頓です

ロッカーが倒れ中の履き物が散乱です

ひとり分ずつ袋に入れてあげました

まるで神経衰弱か貝合わせでもしているよう

 ペアが見つかると「あったー!」

3か月ぶりにペアとなった靴たちも嬉しそう

 

 

 

 

 

 

 

それから体育館に駐屯している自衛隊さんに

少し空けていただき

入学式に使う椅子などを運び出しました

 

 

 

 

 

 

入学式は4月8日(月)

本校の第二体育館で行います

電灯が落ちかかっていますが

3月28日(木)修繕を入れます

床はホコリで真っ白

こすってもこすってもとれませんが

1年生を気持ちよくお迎えするために

みんなで力を合わせて綺麗にしています

 

お昼には

「ラトリエ・ドゥ・ノト」さんらの

支援者用炊き出しを

振る舞ってあげました

これは被災者に遠慮して

満足に食事をとることのできない

ボランティアの方々のために

ワンコインで美味しい料理を提供しようと

始められたものです

「少しばかりのお金を払っているのだから

 支援の方も遠慮なく食べてくださいね」

という発想が素晴らしいですね

今日はカキフライ

終業式の日を迎えました

82日目

 

今年度最後の日を迎えました

 

【終業式】

卒業式を終えたあとで

こんなこと言ってくれた卒業生がいます

「誰も経験できないような辛い思いをしたけど

 一生逢うこともなかっただろう人に

 逢うことができた』

 

昨日の本田圭佑選手もそのひとりです

「誰よりも辛い思いをしたみんなは

 きっと誰よりも強くなれる」

そうおっしゃってくださいました

 

一歩ずつ一歩ずつ進もう

走り疲れたら歩けばいいし

歩き疲れたら休めばいい

やがて休み疲れたら

どうせまた走りたくなる

 

だから

昨日よりも一歩でも進んだら

自分を褒めてあげよう

 

【生徒指導より】

「地震にあったことは不運だったけど

 決して不幸じゃない!

 自分の生き方は自分で決めろ!」

力強いエールが送られました

 

【離任式】

被災直後から

自分の生活もありながら

学校のために

尽くしてくださっている先生のうち

8名の先生が転勤されることとなりました

4分の1の先生が変わることとなります

今回の石川県立高校の

特に能登地区の人事は

災害復興と職員の通勤の確保

が最優先課題となっています

 

発災直後から

自分と一緒に学校に寝泊まりして

陣頭指揮をとってくださっていた

大坪克哉教頭先生も

家から通える学校へ

「夜明けの来ない夜はない」

生徒へ語りかけてくださいました

 

【小中学校もさようなら】

高校校舎での最後の授業が終わりました

元気いっぱいの声を

学校中に響かせてくれてありがとう

先生と輪島市の方が一緒に

ちっちゃな机と椅子を運び出しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春が来て君はきれいになった

 81日目

 

季節外れの雪が降っています

 

 

 

 

 

 

2か月ほど続いた小中高一緒の学校

いよいよ明日で終わりです

 

今日はみんなで体育館に集まって

最初で最後の全学校集会をしました

小中高それぞれの生徒から

お礼の言葉が述べられました

 

 

 

 

 

  

これからはそれぞれの学び舎

歩いてゆくんですね

 

そしてなんとなんと今日は

本田圭佑さんが来てくださいました‼️

 

 

 

 

 

 

「つらいことを体験したみんなだから

 日本中の誰よりも強くなれるよ」

との言葉に胸が震えました

 

質問コーナーでは小学生から

「好きな食べ物は?」

「好きな色は?」

「好きなキャラは?」

「好きなスポーツは?」

勝手に好きなもん縛りで

どんどんたたみかけてきます

関西出身の本田圭佑さんは

「輪島の子はお笑いのツボ知ってんな」

 とおっしゃっていました

 

本田圭佑さんのインスタには

全員で撮った写真がアップされています

 

宮城教育大学の

武田 真一 特任教授が

「あの時、

 子どもだった私たちから

 伝えたかったこと」

を贈ってくださいました

 

 

 

 

 

 

東日本大震災の伝承に関わる

「3.11メモリアルネットワーク」

さんによる

被災した子ども6人が

真に伝えたかったことを

まとめたものです

 

真っ暗な被災地で見上げる星空の綺麗なこと

自分が感じたのと同じだったり

今の自分でさえ想像すらできない

もっと悲惨な状況が書かれていたり

 

ありがとうございました

 

科学ツアー「ASCoT」のみんなが

夜遅くに帰ってきました

 

明日からの

「マイプロジェクト全国サミット」

に続けて参加する生徒もいます

ゆっくり休んでね

もし体調が悪いようなら

無理しないように

 

また野球部が

23日の日本航空石川と星稜の試合の応援のため

明日出発します

 

それぞれの生徒の

自分が輝くことのできる場所探しを

輪島高校は精一杯応援します

マイナス×マイナス=?

80日目

 

主に野球部が使用する本校のグラウンドは

発災時より自衛隊の基地として運用され

多くの車両が駐屯しています

 

当初は液状化を起こしてしまい

自衛隊車両であってもスタックして

身動きがとれない状態となりましたので

バラスを敷いたり改良剤を撒いたりと

全くグラウンドとしては

使い物にならなくなってしまいました

 

土の入れ替えを待つしかないのですが

いつになるか目処が立ちません

 

 

 

 

 

 

 

サッカー部はマリンタウンにある

学校から離れたコートで練習していたのですが

こちらは人工芝が剥がれてしまい

全て張り替える必要があります

剥がしてしまった人工芝の

処分にも困っています

 

マイナス×マイナス=プラス

野球部の冨水監督が知恵を絞り

とっておきのアイデアを

出してくださいました

 

剥がした人工芝を

輪島高校のグラウンドに敷き詰め

人工芝グラウンドにするのです

土はそのまま使え

人工芝の処分が要らず

体育にも使える

一石三鳥です

 

そうと決まれば善は急げ

さっそく人工芝の運び出しです

 

 

 

 

 

 

できない言い訳を考える暇があったら

どうやったらできるか考えろ

自分が日頃言っていることを

身をもって後輩に見せてくれる監督は

本当に頼りになります

 

野球部は23日(土)

同じ被災した能登から選抜に出場している

日本航空石川の応援に行きます

資金を保護者会の方が集めてくださっています

ご賛同される方はぜひご支援をお願いします

 https://www.makuake.com/project/ishikawa-baseball/

 

Astro Science Cosmo Tour 2日目

ご飯を食べて出発です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず訪れたのは地質標本館

今回の地震と大きく関わっていると考えられる

謎の水「深部流体」の特別展が

4月より始まるそうで

残念ながら見ることができませんでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いてはJAXAのガイドツアー

このツアーは3か月前の1日から

ネット予約が始まります

即埋まってしまうので

昨年12月1日の午前0時に

インターネットに接続して予約しました

その日の夜明けにはもう定員オーバー

去年1番の大仕事でした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新入生のみなさん

輪島高校ではこのような

学びの心に火をつける

さまざまなしかけを用意して

待っていますよ 

こんなときだからこそ学んで来い!

79日目

 

今朝 科学研修ツアー

Astro Science Cosmo Tour(ASCoT )に

11名の生徒が旅立ちました

 

学びを止めるなの言葉を胸に

科学の最先端を学ぶツアーです

 

2泊3日でさまざまな施設を巡ります

明日は9:00からつくばの地質標本館で

地震のメカニズム等について学び

10:40からJAXAのガイドツアーに参加です

明後日は9:00から東京大学キャンパス

11:30より日本科学未来館を見学し

21:00には帰ってくるという日程です

 

震度7の激震にも耐えた

100周年記念モニュメントの前から

 

 

 

 

 

 

100周年記念ワゴン車で出発です

 

 

 

 

 

 

無事金沢駅に到着しました

このあと新幹線で東京へ向かいます

 

 

 

 

 

 

東京国立博物館に行きました

現在 

建立900年「中尊寺金色堂」

特別展を開催中です

 

 

 

 

 

 

本当はサイエンスツアーということで

国立科学博物館を訪れる予定だったのですが

私のミスで国立博物館に行っているようです

 

でもまあ歴史も科学ということで…

 

そもそも文系理系って分けているのは

日本だけなんだそうです

女子は文系科目が得意で

男子は理系科目が得意という概念も

そう刷り込まれているだけの

単なる思い込みのようです

 

実際 国際学力テストの結果を見ても

女子の方が理科数学の成績の良い国も

フィンランド

スイス

カナダ

デンマークなどです

 

これ何かとピタリ一致しているのですが

わかりますか?

女子カーリングの世界ランキングです

氷上のチェスと言われるカーリングには

理系の頭脳が求められます

 

ということは

カーリングの強い日本の女子は

本当は男子に負けない

素晴らしい理系の頭脳を

持っているはずだと思います

 

男女のステレオタイプにとらわれない

全ての生徒が自分の得意を伸ばせる

教育をしたいと考えています

 

ちなみにデンマークには

「カーリングペアレント」

という言葉があるそうです

 

とにかく学校にクレームを言ってくる

「モンスターペアレント」や

子どもの上をぐるぐる旋回しながら監視して

我が子に危機が及ぶと急降下してくる

「ヘリコプターペアレント」の類で

本来子供が自分で解決すべき障害を

先回りして掃き取ってしまう親のことです

教育の問題は世界共通のようです

 

掃き取るといえば昨日

男子バレー部が練習と床掃除していたところ

長野県から派遣されている

諏訪市の山岡さんと

茅野市の牛山さんのお二人が

一緒に床をブラシとモップで

掃除してくださいました

最後には生徒たちに

「大変な環境だけど頑張って」

と言っていただきました。

日々感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

ご寄付もいただいています

 

河田 哲也 校長先生はじめ

神戸市立長尾小学校のみなさん

 

先日練習試合に訪れた高岡商業高校の

野球部保護者会とネット会のみなさま

富山県は高校野球の盛んな地域で

毎週の練習試合にも地元ファンの皆さんが

ネット裏で観戦されています

これがいわゆるネット会だそうです

「最近スライダーのキレがな…」

「リリースポイントがちょっとな…」

監督より詳しかったりします

 

本当にありがとうございます 

「JINー仁ー」

78日目

 

ABCラジオの

「おはようパーソナリティ小縣裕介です」

に出演させていただきました

「おこらいえ」を読まれた

香川県の方がご紹介くださったそうです

ありがとうございます

 

放送を聞いた原田 幸子さまから

素敵な写真をいただきました

 

 

 

 

 

 

 

 

春はすぐそこに

 

火災のあった朝市地区のはずれ

水浸しになりながらも

ポツンと焼け残った我が家

電気も通っていないので

日中入っても真っ暗です

 

 

 

 

 

 

ただそんな中

夜明け後1時間ほど朝日が差し込むので

その合間に忍び込んで

部屋の片付けをしています

 

ほとんど使い物になるものはなく

家の取り壊しと一緒に

処分してしまえばそれだけなのですが

最後に綺麗にして捨ててあげたくて

無駄な努力をしています

 

時折まだ使えるものが見つかったり

毎朝の宝探しです

 

先日こんなものが本棚の下から

 

 

 

 

 

 

いつも夏休みや冬休み

時間の取れる時に

これまでに買ったはいいけど

目を通せていない書籍

昔揃えたコミックなどを

まとめ読みしています

 

今回の冬休み

つまり被災直前に読んでいたのが

この「JIN ー仁ー」でした

 

大沢たかおさん主演でドラマ化もされ

ヒロインの綾瀬はるかさんの

「ペニシリン!」の台詞で有名です

 

江戸時代にタイムスリップした

脳外科医 南方仁 が

満足な医療器具もない中で

幕末の人々の命を救い

自らも歴史の渦にまきこまれていく

というストーリーです

 

今回自分がこの悲惨な環境の中

なんとか踏ん張っていられるのは

直前にこの物語を読んでいたから

かもしれません

 

もとの世界に帰れるという保証のない

絶望の中でも

「仁」は立ち向かっていきます

それに比べると

現在の自分の置かれた環境など

本当に恵まれたもので

できることが山ほどあります

 

ひとつひとつのシーンを思い出しながら

自分自身を奮い立たせています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のと里山海道の下りが全線開通し

あの時8時間以上かかった道が

今は3時間かからず来れるようになりました

一歩ずつ一歩ずつ着実に

前へ進んでいます

 

 

 

 

 

 

自分の記憶の中にある

あのときの風景はなぜかモノクロです

でも今は色がついて見えています

フェニックス通りの祈り

77日目

 

金沢方面に2次避難している

生徒の学習場所として

石川県文教会館を使わせていただいています

 

これは

金沢大学と石川県教育委員会が

協働で準備くださったものです

大学生ボランティアが

質問対応をしてくださいます

交通費も負担していただき

本当に感謝しています

 

4月になっても仮設住宅はおろか

水道すら復旧していない家庭も多く

帰ってくる目処が立たない状況です

そんな中

4月以降の金沢での学習場所の確保を

進めています

引き続き対面とオンラインの

ハイブリッド授業となりそうです

 

生徒から金沢大学の皆さんに

お礼のお手紙をお渡ししました

 

 

 

 

 

 

 

 

写真左手前に写っているのは

今回教委と大学を繋ぐのに

ご尽力してくださっている

轟 亮(とどろき まこと)教授

 

轟教授は以前石川県立高等学校の

教諭としての経験をお持ちで

私と同じ高校で勤めていました

 

そんな縁もあって

今回、内灘にお持ちのお父様名義の一軒家を

住む家を無くした私の両親のために

使わせてくださっています

 

おかげさまで

自分は安心して学校で寝泊まりができ

なすべきことに集中して

取り組むことができています

  

お父様は

福井空襲そして3年後の福井地震と

立て続けに被災された経験をお持ちで

今回私の境遇を深くご理解くださり

このようなありがたい手を

差し伸べてくださっているということです

 

二度の地獄から不死鳥のごとく

蘇った福井市の真ん中には

フェニックス通りという

メインストリートが南北に走っています

 

ここにも災害を乗り越えて復興を果たした

先輩の後ろ姿が …

負けてたまるかと

勇気が湧いてきます

能登を野球でひとつに

76日目

 

3月18日(月)

高校野球春の選抜大会が開幕します

石川県から2校選ばれています

星稜高校ともうひとつは

日本航空石川

 

輪島市にある日本航空石川の校舎は

今回の地震で甚大な被害を被り

現在は山梨県にある本校で

学習や部活動に励んでいます

 

大会6日目 23日(土)の第一試合

初戦を迎えます

 

石川県高野連が

能登地方の高校の野球部員を

甲子園に招待してくださいました

災害を乗り越えて闘う仲間たちを

能登地区の高校球児が心をひとつにして

応援するためです

 

この活動をを支援するため

能登地方の野球部保護者会長ら有志が

クラウドファンディングで

資金を募ってくださっています

https://www.makuake.com/project/ishikawa-baseball/

 

星稜高校は一回戦を突破すれば

二回戦

日本航空石川の次の試合に登場します

ぜひ2試合続けて

石川の球児を応援できたら

 

北信越の枠は元々2校で

準決勝で敗れた日本航空石川が

選ばれることはほぼないと

思われたのですが

星稜高校が

明治神宮大会で優勝し

北信越の枠がひとつ増えたおかげで

今回の出場が叶いました

 

そう考えると

星稜高校が

我々を元気づけるためにくださった

贈り物のような気がします

 

本校は昨秋の石川県大会で

日本航空石川に敗れて

ベスト4を逃しました


甲子園は

本校野球部にとっても目標の場所

今回の経験を通して

夏の大会では

能登地区の公立高校初の

甲子園出場を果たしてほしい


このような機会を与えてくださり

本当にありがとございます

自分で創ろう自分の住む街

75日目

 

「輪島に残るみんな

 一緒に新しい街創ろう

 一旦輪島を出て行くみんな

 いつの日か必ず

 戻ってこい

 みんな驚くような

 街を創って待っている」

卒業式で3年生に約束しました

 

大法螺ふきにならないよう

1、2年生を集めてお願いをしました

 

輪島高校では

輪島の魅力を再発見し高めることを目指し

「WAJI 活」という

探究活動を展開してきました

これまでも

新しい交通システムの提案や

業者とタイアップしての商品開発

さまざまな活動を行なってきました

 

焼き尽くされた街を目の前にして

新しい街づくりに

高校生の力を発揮できる

逆にチャンスであると

考えるようになってきました

 

新しい街ができるまで

自分がこの世にいる保証はありません

であるなら

高校生たちが

自分たちが将来住む街を

自分たちで創りあげる

こんな夢のある取り組みを

体験させることが

今の自分にできること

そう考えるようになってきました

 

今日はそのキックオフです

輪島市高校魅力化プロジェクトさんと

「じっくらーと」さんに企画していただき

「未来に向けての輪島を創造しよう

 輪高生による街づくりプロジェクト」

をスタートアップさせました

 

グループごとに

どんな街にしたいか

どんな街なら戻って来ようと思うか

どんな街なら行ってみたいと思うか

話し合い 提案し合いました

 

 

 

 

 

 

 

放課後にはオンラインで

OECD Future of Edication and Skills 2030

に参加しました

30を超える国からの参加者で

「2030年に望まれる社会のビジョン」

「それを実現する生徒像と資質能力」

を創造するプロジェクトです

 

今日はウクライナやトルコ

日本からは大阪 大分 そして能登から

高校生が参加して活発な議論を交わしました

本校からは久保穂乃佳さんが参加しました

 

取材に来てくださった方のおなまえが

「こころ」さんだったので

それで思い出したいい話をひとつ

 

桑田佳祐さんは

「コロ」という犬を飼っていました

ある日コロが子供を産みました

「コロ」の子なので

「ココロ」と名づけました

さらにそのあと「ココロ」が子供を産みました

「コロ」から見たら孫なのでその名は?

いい話でしょ 

どうして今日はホワイトデー?

74日目 

 

3月14日

Why today  is Whiteday?

 

(1)気づく

どうしてバレンタインデーは

女性から男性へチョコを贈るんだろう?

 

(2)考える

男性から女性へ贈ってもいいんじゃ?

→ホワイトデーが作られる

 

(3)比べる

バレンタインデーが先なのは不公平では?

→隔年交代にしては?

→1月にも何か作れば?

そもそも男女の区別いる?

→友チョコが生まれる

 

こうやってビジネスチャンスが

どんどん広がっていきます

 

きづく→かんがえる→くらべる

頭文字をとって「きかく」

新しいものを企画するときには

この流れを意識するといいよ

 

これはおちまさとさんのコラムからの引用ですが

毎年探究学習のスタートアップの時に

生徒に話しています

新しい街づくりに活かそう!

 

今日は石川県立高校の合格発表がありました

本校でも正午に掲示がありました

 

 

 

 

 

 

こんな状況でも

輪島高校で学ぼうって

選んできてくれたみんな

ありがとう

つらくさみしい集団避難所で

一生懸命勉強してきた人もいます

君たちの期待に応えれるように

精一杯のことをしますね

 

先日、京都府久御山町立東角小学校

のみなさんからご支援をいただきました

子どもたちが作ってくれた

メッセージボード

本校の校舎に通ってくる

輪島市6校の小学校のみんなから

よく見えるところに張りました

みんな元気が出ます

本当にありがとう

 

 

 

 

 

 

 

先日紹介した

熊本県立御船高等学校のみなさんから

ビデオレターも届きました

 https://youtu.be/hp7TgdMJLww

被災から立ち直られて立派になっている様子

頼もしいですね

励みになります

 

体育館では部活動再開の準備をすすめています

拭いても拭いても埃で真っ白です

床がハーフパイプのように窪んだ

第一体育館に比べ

第二体育館は比較的傾きが少なかったため

新年度からなんとか体育でも使えそうです

今日は男子バレー部の生徒が

活動しています

学校は石垣型組織

73日目

 

卒業式に

サプライズでお越しくださった

Smile Up さんからお便りが届きました

以下に掲載します

 

「2024年3月1日(金)

 昨年、創立100周年を迎えられた

 石川県立輪島高等学校の卒業式に伺いました。

 ある生徒の方は

「誰もが遭わない不幸に遭ったけど

 代わりに誰でもが会えない幸せにも会えた」

 と話してくださりました。

 皆様に幸せを感じていただくことは

 わたしたちの活動の目的であり

 喜びでございます。

 すてきなお言葉を頂戴し

 感謝申し上げます。

          SMILE-UP.グループ」

 

卒業式の日に

都合により出席できなかったふたりに

校長室で小さな卒業式です

 

 

 

 

 

 

 

熊本県立御船高校の生徒会の皆さんが

集めてくださった募金を送ってくださいました

添えられている手紙には

心に沁みる流れるような美しい文字で

「熊本地震から八年が経つ今

 熊本は皆様のお力添えにより

 確実に復興し

 私達も元気に

 学校に通うことができています」

文脈からすると

生徒さんが書かれたものでしょうか?

こんな素晴らしい書をしたためられるなんて

驚きです

 

 

 

 

 

 

ありがたく大切に使わせていただきます

 

熊本城は石垣の立派なお城です

 

 

 

 

 

 

私はいつも教員の仕事を

石垣に例えています

 

一般の会社はブロック塀のように

隙間なくびっちりと

役割が決められています

経理なら経理

人事なら人事

 

 

 

 

 

 

 

ところが学校の仕事は石垣のように

隙間がたくさんあるのです

隙間とは

誰の仕事かわからない

役割分担のできない仕事

これが多すぎるんです

 

 

 

 

 

 

この隙間仕事をどうするか?

気づいた教員でフォローしあうのです

 

教員という仕事は

隙間に気づかない教員にとっては

実はとっても楽な仕事だったりします

 

みんながみんな

自分の役割だけこなして

隙間仕事に気づかずにいると

 

こうなります

 

 

 

 

 

 

一部の教員の献身的な支えにより

なんとか倒れはしません 

でもこれでいいのか?

 

しわ寄せは

歩いてこない

一気に襲って

くるんだネ

 

こうならないために

普段から

コミニュケーションを

しっかり取って

全員で隙間を埋めに

いかないと

東日本大震災13年に思う

72日目

 

11日付の朝日新聞「天声人語」です

「女川町を見下ろす丘の上で、

 これを書いています。

 いかがお過ごしですか?

 あの日と同じように、

 さっきまで小雪が風に舞っていました。

 あなたたちを忘れぬようにという

 空からのメッセージでしょう。」

 

昨日3月11日は忘れてはならない日

学校でも14時46分に黙祷を捧げました

 

あの時亡くなった方が

命と引き換えに残してくださった

教訓のおかげで

 

あの時生き残った方が

差し伸べてくださる

温かい手のおかげで

 

今私たちはこうして生きています

 

今回最も大きな被害のあった場所のひとつ

珠洲市の高屋という地区に

かつて原発を建設する計画がありました

私が教員になりたての頃

40年ほど昔の話です

 

賛成派と反対派が

珠洲市を二分して争いました

立場が異なれば

親子や兄弟であっても

口すらきかないという

殺伐とした空気が

街中を覆っていました

 

選挙が近くなると

ほとんど車の通らない山奥の道沿いに

真夜中に点々と車が停まっているのです

夜中にこっそり往来する車を見張って

寝返るものがいないか

お互いに見張っているのです

不気味な光景でした

 

教員になりたての頃は

「珠州の子はなんて物言わぬ子だろう」

と正直感じていたのですが

おそらく大人たちのそういった雰囲気を

感じ取っていたのだと思います

 

珠州に限らず

石川県の人は総じて自己表現が苦手

よく言われます

百万石の領地を抱える前田の殿様は

徳川家に目をつけられぬよう

鼻毛を伸ばすなど

わざと馬鹿なフリをして

領民をお守りになったとも言われます

目立つことが嫌いで控えめな

石川県民の気質はそういったところから

脈々と引き継がれてきたものかもしれません

 

今回も

支援に来てくださっている

大阪府の方に言われました

「よう黙ってんな

 大阪やったら

 みんな暴れてるで」

 

言うべきことを言う

ということをやっていかなければ

今回の被災を次に活かすことはできません

 

結局

珠洲の原発は反対派が勝利しました

もしあの時原発が建っていたら・・・

考えるだけで恐ろしくなります

 

物言わぬ当時の珠州の人々が

心の声をあげて

今の我々を

放射能から守ってくださいました

 

「天声人語」は続けます

「なぜでしょう。 

 あなたたちの命の代わりに学んだはずのことが

 なぜこんなふうになってしまうのでしょう。

 女川原発は秋にも再稼働するそうです。」

どんなときも学びを止めるな

71日目

 

どんなときでも学びを止めるな

発災以来一貫して言い続けています

  

学校としてさまざまな学びの場面を整えています

 

(1)科学旅行 Astro Science COsmo Tour(ASCOT)

     3月19日(火)~21日(水)

   JAXA 国立科学博物館 日本科学未来館

   などを訪れ最先端の科学を学びます

   希望者9人が参加する予定です

   地震のメカニズムや

   地球のダイナミクスなども学べます

 

 

 

 

 

 

(2)日本OECD協働研究ワークショップ

   3月15日(金)ハイブリッド形式で行います

   今だ戦禍にさらされているウクライナ

   昨年大地震に見舞われたトルコ

   そして輪島から高校生が参加します

   通訳もつくので日本語でOK

   こちらは参加者募集中です

 

 

 

 

(3)全国高校生マイプロジェクト

   「わたし」からはじめる未来

   日本最大級の「学びの祭典」

   東京で開催される全国サミットを

   見学し次年度の探究活動へ繋げましょう

   3月22日(金)~24日(日)

   交通費宿泊費無料です

   こちらも参加者募集中です

 

 

 

 

 

 

(4)食で復活へ向けて歩きだそう

   日本司厨士協会北陸地方本部理事で

   VICTORIA GROVEの料理長を務める

   宮野裕次郎さんが学校を訪れ

   生徒全員にフレンチコースを

   ごちそうする約束をしてくださいました

   こちらは4月22日(月)に実施します

           

 

 

 

 

そのほか、まだ詳細は言えませんが

ワクワクする企画次々としかけますね

お楽しみに

 

学ぶ環境を整えることも

少しずつですが着実に進んでいます

 

(5)OECD教育スキル局訪問

   アンドレア・シュライヒャー局長

   田熊 美保シニア政策アナリストをはじめ

   多くの方がお見えになりました

   高校生が自ら住む街をデザインする

   今後取り組む企画について理解を求め

   未来を向いて歩き出す高校生への

   絶大なる支援をお願いしました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お土産にフランスの塗り絵をいただきました

被災された方への心の慰めにということです

 

 

 

 

 

 

 

(6)県教委保健体育課の方が視察に入られました

   床が陥没した体育館

   逆に隆起したトレーニング場

   液状化したグラウンドなど

   全く体育ができない現状を見ていただき

   新たな体育施設の建設が急務であることを

   説明しました

 

現在、第2体育館の床は比較的傾いていません

蛍光灯が落ちかかっていますが

3月28日(木)に修繕が入る予定です

それ以降、部活動を再開します

階下にはまだ避難民の方が

いらっしゃいます

大きな声と足音が予測されますが

どうかご容赦願います

 

今日の「PLAY FOR JAPAN」

メキシコより

日本の皆さん、

私たちはいつでも一緒にいます。

戦後の復興を遂げたのと同じように、

この困難を乗り越え、

立ち上がっていけると信じています。

そして粘り強く戦い続けるということを、

いままた皆さんは、

世界に偉大なる手本を示してくれているのです。

日本の皆さん、頑張れ!

絶対に、前に進んでいける!

心からの愛と深い敬意を

 

週の始まりは土曜日から

 

70日目

 

世の中には

誰かがやらなくてはならないけど

誰もやりたくはないこと

でも誰かがやらなければ

誰もが困ること

そんな仕事があります

 

学校の生徒会の仕事も

そんな仕事です

「自分がやらないと…」

そう考えてくれる生徒の力で

成り立っています

 

小松高校の生徒会の呼びかけにより

南加賀地区の高校の生徒会のみなさんが

3月2日に小松駅で

能登地区の被災した高校のために

募金活動を行なってくださいました

 

今日はその贈呈式がありました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「多くの同世代の高校生が

 みんなのことを想っているということを

 知ってもらいたくて」

小松高校生徒会長の

橋紀仁さんがご挨拶をしてくださいました

 

贈呈式の進行も全て生徒だけで執り行い

きっと将来の日本を背負って立つ

未来の担い手になるんだろうな

とても頼もしく感じました

 

募金活動にご協力してくださったみなさん

ほんとうにありがとうございます

 

夜、燃え尽きた街に立つと

街灯も店もなく

ひたすら真っ暗闇で

本当に星が綺麗です

 

夜中なんにもすることない昔の人は

こうやって星空を見上げて

星座を考えたりしたんだろうな

時を超えたような錯覚に陥ります

 

星座の中を5つの星だけが

他の星を追い越したり

途中で引き返したり

不思議な動きをしているのも

はっきりとわかります

 

惑う星「惑星」です

 

古代のひとびとは

この5つの惑星に月と太陽を加えた7つの星が

時間を支配していると考えました

 

七つの星を地球から遠い順(当時の知識)に並べて

土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月

この順に1時間ずつ時間を割り当てました

 

0時から1時までは「土星の時間」

次の1時から2時までは「木星の時間」

という具合です

そうすると

その日の最後の時間

つまり23時から24時は「火星の時間」となり

次の日は「太陽の時間」から始まります

 

同じようにたどっていくと

その次の日の始まりは「月の時間」

そして「火星」「水星」『木星」「金星」

と続きます

 

これが

土日月火水木金と並ぶ1週間の始まりです

 

週に1日または2日休みのあるこの制度は

なんてよくできた制度なんだろう思います

7日に1日くらい

ゆったりする時間がないと

いい考えなんて浮かびません

 

被災生活を送っている中

週に一度だけ風呂に入っている瞬間に

そんなこと考えています

 

明日からまたがんばろう

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

週末、小2の娘が

どこで覚えてきたのか

「上を向いて歩こう」を

熱唱しながら歩いていた。

「どうした?」と尋ねたら、

「地震で大変な人に

聞こえるように」との事。

届きましたか?

豊かな日本語の使い手に

69日目

 

春はあけぼの

昨日までの寒さとはうって代わり

今朝は青空が

これからあたたかくなりそうな予感

 

三寒四温という言葉があります

三日寒い日が続いた後に

四日暖かい日が続くという

この時期の季節の移り変わりを

表す言葉です

こうやって

一歩一歩春が近づいてきます

 

クイズ第1問

四字熟語を完成させてください

一(   )二(   )

二(   )三(   )

三( 寒 )四( 温 )

四(   )五(   )

五(   )六(   )

六(   )七(   )

七(   )八(   )

八(   )九(   )

九(   )一(   )  

 

私は昔から国語が大の苦手で

特に

「筆者の言いたいことを選べ」

という問いに対しては

「十中八九」はずしていました

 

あるとき

大学入試共通テスト

(当時は共通一次と呼んでいた)

の問題文として採用された

文学者の話を聞く機会が得られました

 

その方はこう言いました

「私がこの文章で言いたかったことは

 正解以外が全て正解だった」

 

後日このことについて

本校で校長先生を務められたこともある

国語科の表純一先生に

議論をふっかけたことがあります

 

「人の気持ちなんて

 その人にしかわからない

 そんなことを問うて

 正解不正解を決めつける

 国語という教科は

 ナンセンスだ」

 

表先生はこう答えてくださいました

「国語という教科はね

 実は作者が言いたいことを

 考えさせる教科ではなくて

 その文章を読んだ

 大多数の人がどう捉えるかを

 考えさせる教科なんだ」

 

目から鱗が落ちた瞬間でした

「そうか

 自分は世間大多数から

 ずれていたんだ」

 

以来この言葉は

自分の心の中にずっと響いており

このブログを書くときも

読んで傷つく人はいないか

何度も何度も読み返しては

書いています

 

このことを

国語でしっかり学んでこなかった人が

失言で世間を騒がせる政治家や

SNSで炎上する人になるのでは

↑ これも失言かな?

 

クイズ第2問

SNSとかけまして

江戸の街とときます

その心は?

答えは最後に

 

この年になってようやく

国語の楽しさに目覚めています

 

昨日の読売新聞に

「おしごと小町短歌大賞」の

受賞作の発表がありました

 

クスリとしたり

ホロリとしたり

どれも素晴らしい作品でした

「なんてことぼくのメダカを

 じゃこごはんみて涙する息子4歳」

  岐阜県 佐藤さん

 

「豊かな日本語の使い手をめざしましょう」

本校の松本昭子先生がおっしゃっています

 

クイズの答えは

第1問

一石二鳥

二人三脚

四捨五入

五臓六腑

七転八起 七転八倒

八索九丘

九死一生

 

六七の四字熟語

どなたか知りませんか?

 

第2問

火事とケンカが華です

 

金沢大学、大阪大学

合格のしらせが

入りました

未来を創れ!輪高生

68日目

 

3月1日に行われた卒業式の

校長式辞の中で

こう言いました

「輪島に残るみんな

 一緒に新しい街つくろう

 一旦輪島をはなれるみんな

 驚くような街を作って待っている」

 

高校には

「総合的な探究の時間」

という授業があります

 

実社会や実生活と自分との関わりの中から

自ら問いを見つけ出し

他の人との協働をとおして

新たな価値を創造し

よりよい社会の実現を目指す教科です

 

輪島高校のテーマは「WAJI活」

自分たちの住むWAJIMAの魅力を再発見し

未来を創造するための活動を

これまで行ってきました

 

新しい交通システムの提案や

スイーツフェスなどの企画実践

地元の企業とコラボしての商品開発

さまざまな工夫を凝らした取組を

これまで行ってきました

 

なんのためにやってきたのか

今このときのためである

そんな気がしてなりません

 

焼け野原から新しい街を創り出す

その大切なミッションを

これからここに住む世代の意見を抜きにしては

語ってはいけないと思うのです

 

自分たちの住む街を

自分たちの力で創り上げていってほしい

希望に溢れる未来の街を

 

「WAJI活」実践編のキックオフです

生徒のみんな

新しい街のコンセプト

それぞれ考えておいてください

自分がワクワクするようなプランをぜひ

 

いろんな街を調べてみるといいね

あらゆるところにヒントがあるよ

 

たとえばディズニーランドにある

7つのテーマランド

西から東へ向けて過去から未来が

北から南にかけて夢から現実が

それぞれ配置されてるんだそうですね

ATMは南にあるのだとか

ファンタジーランドやトゥモローランド

輪島だとどんなテーマランドが考えられますか

 

次に挙げる都市の共通項は何かわかりますか?

オランダのアムステルダム

 

 

 

 

 

 https://worldheritage-mania.com/heritage-canal-amsterdam/

 

デンマークのコペンハーゲン

 

 

 

 

 

 https://www.styleofnorth.com/archives/8430

 

アメリカのポートランド

 

 

 

 

 

 https://hotels.his-j.com/ct/tripiteasy/post-3020/

 

フランスのストラスブール

 

 

 

 

 

 https://www.arukikata.co.jp/web/article/item/1005462/

 

オーストラリアのメルボルン

 

 

 

 

 

 https://www.tripadvisor.jp/

 

これらはコンパクトシティといって

街の大切な機能が小さくまとまっている

住みやすい街です

住民が積極的に街作りに関わった結果

みんなが住みやすい街に仕上がっています

 

いろんなところに

アイデアの種がころがっているよ

高校入試最終日

67日目

 

高校入試の全ての日程が終了しました

今日も夕方に

中ぐらいの余震がありましたが

試験中でなくてホッとしてます 

 

悲しいお知らせとうれしいお知らせがあります

 

悲しいお知らせから

 

神戸大学の名誉教授で

阪神淡路大震災からの復興への提言を続け

東日本大震災の復興構想会議の議長を務められた

政治学者の五百旗頭真(いおきべまこと)さんが

亡くなりました

 

能登半島地震の復興計画にも

お力を貸していただけるのでは

と期待していたのですが…

ご冥福をお祈りいたします

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6493921

 

先生の残されたご提言を

次世代に繋いでいくのが

我々の役目であると思います

https://mainichi.jp/articles/20240301/k00/00m/040/350000c

決して自衛隊の初動が遅いなどと

責めるつもりは毛頭ありません

むしろ苛酷な現場で

命がけで闘ってくださっている姿を

目の前で見ているだけに

感謝の気持ちでいっぱいです

日本の自衛隊は

世界に誇るべき

唯一無二の組織であると思います

 

しかしながら

今回得られた教訓は

必ず次に活かさなければ

なりません

 

千葉県の方でも地震が続いています

最低でも自力で最初の3日間を生き延びる

準備はしておいてください

必ず起こるものとして

最善の準備をしておいてください

 

初詣のおみくじで

「大凶」あと数時間で今住んでいる街が消えてなくなる!

と書かれていたとしたら

誰がそんなこと信じますか?

でも本当に起こったのです

 

次にうれしいお知らせ

 

国公立大学前期日程の合格発表が始まりました

ぞくぞく合格の知らせが入ってきています

おそらくダメだろうなと思っていた生徒も

逆転合格を勝ち取っています

本人が「震災枠かな?」とうそぶくくらい・・・

そんなことないよ

一生懸命頑張った結果だよ

 

それもこれも

金沢での学習環境を提供してくださった

公立高校の関係者

およびハイアットセントリックのみなさま

2次避難先として落ち着いた生活環境を

保証してくださった金沢彩の庭ホテルのみなさま

最後まで学校を信じてくださった

保護者のみなさまのおかげです

 

もちろん3年生の担任

進路指導担当の教員も

自身も被災している中

最後まで粘り強く指導しました

 

このあとも合格発表は数日間続きます

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

病院のレストランで働いている

母から聞いた話。

節電かな?

暗いレストランで食事中の老夫婦。

ただでさえよく目が見えない老婦人

『じーさんの顔が見えないから

昔のじーさんの顔を思い出しながら

食べることにしましょ』だって。

なんかいいよね~。

高校入試1日目

66日目

 

高校入試の1日目です

 

8:30頃余震が観測されました

受験生は落ち着いています

予定通り実施します

検査中の余震も考えられます

何かありましたら

このブログで速報します

 

隣の文化会館で復旧工事の音がします

英語の「聞くことの検査」の時間帯のみ

工事を中断してもらうことにしました

本当は検査時間中

ずっと止めてもらいたいのですが

復興の歩みを止めるわけにもいきません

 

つらい環境の中

耐え抜いて勉強してきている子たちだから

少しの騒音があっても

集中して力を発揮できる

そう信じています

 

高校に入学しても

できない言い訳を他に探すことのない

たくましい生徒を育てたいと考えています

 

今朝の朝日新聞で

鳥屋小学校の中谷萌瑛先生の記事を

拝見しました

 

能登の子は13年前の私だ

 

先生は

小学校4年生の時

福島県で被災し

おかあさまの実家の石川県に

引っ越してきたそうです

 

クラスのみんなとのお別れの時

日が暮れるまで外を走り回り

「もう一生会えないのかもしれない」

とめどなく涙が

 

今、その時と同じ

4年生を受け持っておられます

輪島からの転校生もいるそうです

 

気持ちをわかってくれる

先生に出会えてよかったね

 

つらいときに

頑張る姿を見せるだけじゃなく

一緒に「しんどいね」って言える

大人でいよう

だそうです

 

こんな素敵な記事を書かれる

朝日新聞の記者の

力丸祥子さんにも

ありがとうございます

 

真実を伝えることが報道の使命

それは理解できるつもりですが

真実が不安を煽るだけ

そんな記事を目にすることもあります

 

例えば

ウミガメのお母さんは卵を産むとき

涙を流します

 

それは涙ではなく浸透圧の関係で

体液が滲み出ているだけだよと

真実を伝えることに

どれだけの意味があるのか

 

「どうして泣いているのかな?

 生まれてくる子たちに

 しあわせになってねって

 祈って泣いているのかな?」

 

嘘でもいいから

そう伝えるほうが

はるかに意味のあることだと

自分は思うのですが

 

教育と報道は違うって言われると

それまでですけど

ふたりの素敵な女性から

65日目

 

先日、山椒魚のピアノを運び出す際に

情報を拡散してくださった

カウンセラーカレッジ石川の森辰美さんより

生徒のみなさんにメッセージがあります

 

「困ったらまず人に相談する

 という経験が大事

 相談すること

 助けを求めることは

 恥ずかしいことでも

 みっともないことでも

 何でもない

 この経験が

 青年になって

 もしもしんどくなった時でも

 誰かに相談することができる

 礎になるの

 たった一人で抱えて

 崖っぷちにいる大人が

 本当に多いんだわ」

 

このことは

自分も身をもって経験しています

捜し物をするときは

「あれ、どこいった~?」

って大騒ぎしながら探すんです

そうするとたいがい誰かがどこかで目にしていて

「あそこにあったよ」

ってあっけなく見つかります

 

日本では

「人様に迷惑をかけないように」

って育てられるけど

ある国では

「あなたも人に迷惑をかけるんだから

 あなたも人からの迷惑を許しなさい」

って育てられるんだそうです

 

「こどものすること怒るでない

 かつておまえが通った道

 年寄りのすること笑うでない

 いつかおまえが通る道」

って言葉もありますしね

 

先日ラジオに出演させていただいた際に

インタビューをしてくださった

MROの原田 幸子アナからも

力強いメッセージが届きましたので

ご紹介します

 

「みなさんの目の前に

 立ちはだかっているのは

 壁ではなく

 きっと扉で

 その扉には鍵がかかっていたり

 とても重かったりするかもしれないけど

 きっと開く

 開けることができる

 自信を持って扉を開けて

 前に進んで欲しいです」

そのうちなんとかなるだろう

64日目

 

今日もいろんな方からの支援が

 

山田長満奨学金より

本校から4名の生徒が採択されました

この奨学会は

世界の平和及び経済成長

並びに人々の幸福に

寄与することを目的に

日本や国際社会に貢献する人材を

育成する会です

 

今回の被災を受け

急きょ10名の増員をしてくださり

奥能登5高校の生徒に

支援していただけることに

なったものです

 

お世話をしてくださった

サンテック株式会社の

岩和志会長様にも

厚く御礼申し上げます

 

山椒魚のピアノの脱出にも

本日成功しました

運び出してくださったのは

大浦運輸株式会社

石川ピアノ配送センターのみなさん

 

 

 

 

 

 

絶対無理だと思っていたのですが

さすが専門家です

傷ひとつつけずに

あっという間に運び出してくださいました

 

設置したのは

輪島高校の吹き抜け階段

 

 

 

 

 

 

誰でも弾ける屋内ストリートピアノとして

第二の人生のスタートです

 

大浦運輸さんを紹介してくださったのは

白山市の楽器店ポンポロプーの島崎克宏店長

石川のマイスターにも選ばれている

名ギタリスト

ポンは太鼓

ポロはギター

プーはラッパ

なんでも揃う楽器の総合店です

 

山中温泉の近くのお寺に

こんなお触れ書きが

 

 

 

 

 

 

「大変」とは大きく変わるチャンスのこと

輪島高校卒業式校長の言葉

として紹介してくださっています

 

ただこの言葉は

36日目のブログでご紹介したように

インターネットで見つけた

島本麻衣子さんの言葉であって

私のオリジナルではありません

そもそもこのブログ自身に登場する名言は

ほとんどどなたかの言葉のつなぎあわせであって

オリジナルは1割程度しかありません

 

島本さんの言葉を私が始業式挨拶で使い

それを聞いた生徒が卒業式答辞で使い

それを報道したものをご住職が書いてくださり

 

素晴らしい言葉というのは

このようにして伝わって行くものなのですね

 

お寺に書かれている言葉というのは

ほんとうに奥深いです

私がある日見かけてずっと心に残っているのは

「いのち◯わたし◯生きている」です

◯には助詞が入ります

どんな助詞が入っていたか忘れましたが

入る助詞によって

幾通りにも解釈できる言葉だなと…

「いのちでわたしは生きている」

「いのちのわたしが生きている」

「いのちもわたしも生きている」

「いのちがわたしを生きている」

 

名言と言えば

私のお気に入りの一休さんの逸話です

亡くなる前に弟子達に

「どうにもならないほど困った時があったら

 この遺言を開きなさい」

その後実際どうにもならないほど困った弟子達が

遺言を開けると

「大丈夫 心配するな なんとかなる!」

 

植木等さんの名曲

「金のない奴ァ俺んとこへ来い!

 俺もないけど心配するな」

と同じくらい大好きです 

「見ろよ青い空白い雲

 そのうちなんとかなるだろう」

 

でも勘違いしてはいけないのは

何にもしなくて

なんとかなっている訳じゃなくて

なんとかしようと思って

一生懸命頑張っている人がいるからなんですよね

 

だから大事なのは

なんとかなるだろうと

楽観的に構えながら

今できることを

精一杯やることだと思うのです

 

「誰かがなんとかするだろう」では

いけません

「すみれ」の花言葉

63日目

 

輪島高校のすぐそばに

そのピアノ教室はありました

 

「すみれグループ」かわいい名前の教室の

先生のなまえは高出紘子先生

 

今はもう通う子はいませんが

自分の3人娘もそこで習っていました

今 かつての教え子さんが

いろいろな場所でご活躍されています

 

今回の地震の知らせを受けて

イタリアで音楽活動をされている

羽根由紀美さんが

急きょ帰国し先生のお世話をなさっています

輪島高校の避難所の方へも

シャワーをしに来られていました

 

今回卒業式の場所探しの件で紘子先生にご相談したら

大海文さんが音楽堂の手配をしてくださいました

文さんはオーケストラアンサンブル金沢(OEK)で

現在お仕事をされており

「とっても信頼できる人」と

紘子先生一押しのお弟子さんのひとりです

 

卒業式は

OEKで歌を歌っていらっしゃる

仲谷響子さんの「君が代」で始まり

パイプオルガンの演奏に合わせた

「聖母への祈り」の独唱で

多くのみなさんが魅了されました

「聖母への祈り」は

輪島の一本松公園の丘の上に立つ

「海の星幼稚園」のイタリア人神父さまが

作詞作曲なさった曲です

 

すみれの花言葉は「誠実」「小さな幸せ」

とっても誠実な「すみれグループ」の

みなさんのお力で

小さな幸せをかみしめるような

素敵な式になりました

 

ほんとうにありがとうございました

みなさんのおかげです

62日目

 

昨日 無事卒業式を行うことができました

 

ほんとうにいろんな方々にお世話になりました

 

石川県立音楽堂の山本美智子さん

「思い出に残る卒業式にしたい」と

会場の設営や式の進行に

いろいろと素敵なご提案をくださり

プロデュースをしてくださいました

 

舞台 音響は金沢舞台さん

当日 直前の変更にも

嫌な顔ひとつなさらず

思うがままのリクエストに

応えてくださいした

 

会場をお花で彩ってくださったのは

フラワースクールミュゲ代表の水上詩子さん

多くの農家が被災されている中

石川県の花エアリーフローラを集めてくださいました

卒業生一人ひとりにコサージュも

 

みなさんをお迎えするBGMは

パイプオルガンの荘厳な調べ

演奏してくださったのは

オルガン奏者の黒瀬 恵さん

圧倒される演奏に胸が高鳴ります

 

卒業証書は一人ひとりに手渡しました

バックに流れるは

リトアニアからの

ジドレ・オヴシュカイテさんの

ヴァイオリンソロ

 

輪島吹奏楽団のみなさんが

式歌「ふるさと」の演奏をしてくださいました

卒業生田中琉惟さんのお母さんが

メンバーに声をかけてくださり実現しました

卒業生退場のBGM「輪高讃歌」も奏でてくださいました

 

卒業式の後には

サプライズです

 

つつがなく式を終え

卒業生が退場したあと

もう一度式場に戻し

プレゼントです

 

プレゼンターとして登場したのは

スマイルアップのみなさん

 

東山紀之社長をはじめ

元V6の長野 博さん

SexyZoneを卒業する中島健人さん

関西ジュニア Lilかんさいの

大西風雅さんと嶋崎斗亜さん

 

見たいなと思いながらまた見れていない映画に

斗亜くん出演の

「あの花の咲く丘で、君とまた出会えたら。」

があります

今度絶対見に行こうと思っています

 

5人の登場に会場のボルテージは最高潮

生徒よりもお母さん方の目が

ハートになっていました

 

5人はまず立ち振る舞いから違います

立っているだけでオーラが違います

 

若いタレントの活躍する場を守るため

自ら矢面に立つ東山紀之社長の姿は

困難の中 立ちあがろうとしている我々にとって

心の励みです

 

ホンモノの持つ力は素晴らしいですね

同じ場所にいるだけで

笑顔になれる

たくさんの元気をありがとうございました

卒業おめでとう

 

61日目

 

卒業おめでとうございます

 

大切な人を亡くされた人もいます

家が壊れたり燃えたり

大切な思い出をなくした人も

たくさんいます

 

私も

洋服が全て瓦礫の下で

1月1日からずっと

同じ服で過ごしています

 

でもね

今日のこのモーニング

去年の入学式以来

ずっと校長室に

おきっぱにしておいたんですよ

 

なので今日はちゃんとした格好で

みんなの卒業を

お祝いすることができます

 

コロナの中

中学時代を過ごしてきた

みんなが入学してきて

 

コロナが収まって

さあこれからというとき

こんな話をしました

 

「みんなは決して

 可愛そうな世代なんかじゃない

 これまでの辛い日々は

 これから生きていくための

 きっと大きな力になるよ」

 

そして今回

 

もうみんなには

これ以上がんばれなんて

そんな簡単には言えない

 

でもね

 

前を向くしかないんです

 

今はこんなに悲しくて

涙も涸れ果てて

もう二度と笑顔には

なれそうもないけど

 

そんな時代もあったねと

いつか話せる日が来るわ

あんな時代もあったねと

きっと笑って話せるわ

 

だから今日はくよくよしないで

今日の風に吹かれましょう

 

輪島に残るみんな

一緒に

新しい街作ろう

 

一旦輪島を離れるみんな

きっと

いつか

帰っておいで

みんなが驚く街

作って待っとるし

 

令和6年1月1日

 

そのちょうど2ヶ月後

みんなは

輪島高校を巣立っていきます

年齢を3で割ると

 

60日目

 

自分の年齢を3で割った数が

人生を一日に例えたとき

いったい何時頃を生きているのかを

表しているのだそうです

 

たとえば私は

来年度退職を迎えるので60歳

 

60を3で割ると20

つまり私は今、20時、午後8時を生きています

仕事を終えて家に帰って

のんびりしようかなと考えている時間なので

なるほどぴったり当てはまります

でもまさか帰宅直前に

こんな大きな残業を命じられるなんて・・・

とんでもないブラック企業ですね

この震災ってやつは

 

ご卒業されるみなさんはどうでしょう

18歳を3で割って 今午前6時

さわやかな朝の光を迎えている時間です

 

みなさんは午前5時頃に

一度目覚めを妨げられました

覚えていますか

コロナです

早起きして

がんばろうって思っているその時に

「学校に出てきてはいけません

 学校行事も一切やりません。」

 

その後五類に移行して

日常の学校生活が戻ってきたときに

私は生徒のみなさんにこんな話をしました

 

「みんなのことを、

 修学旅行も文化祭もできなかった

 かわいそうな世代

 という人がいます

 でも私はそうは思いません

 コロナのまっただ中に中高生時代を過ごし

 さまざまな制限の中でも工夫を凝らし

 努力を重ねることの大切さを

 身をもって経験することのできた

 貴重な世代です

 乗り越えてきた

 かつてないその試練は

 これから生きていくための

 きっと大きな力になるはずです。」と・・・

 

 そして今回・・・

 

 これ以上頑張れなんて軽々しく口にできない

 同じ言葉を繰り返しても心には響かない

 そんな無力感に苛まれています

 

 無力な校長は

 しっかり前を向いて歩もうとしている

 みんなの姿に逆に元気づけられています

 

 朝の5時から6時の間は

 一日のうちで最も気温の低い時間帯です

 これからお日様がでてきます

 少しずつ少しずつ温かくなってきます

 

 いつまでも布団の中で

 スマホをいじっていたんじゃ

 これから始まる一日がもったいない

 思い切って飛び起きよう

 そして今日一日何をしようか

 これからの一生どう行きようか

 楽しいことをいっぱい想像しよう

 

 みんなの一日が

 一生が

 輝かしいものになりますように

今年は素数ゼミ大発生の年

59日目

 

59は素数です

素数とは

1と自分自身の他に約数を持たない数

つまり1と自分自身以外の数では

割りきれない数のことです

たとえば2、3,5、7、11・・・

こうやって数えていくと

59は小さい方から17番目の素数

この17も素数です

 

素数ゼミってご存じですか?

たとえば17年ゼミというのがいて

17年間土の下で暮らし

17年目に外にでて飛び回り

子作りをして一生を終えます

17年に一度大発生をします

前回アメリカ東海岸北部で

2007年に大発生をしました

 

13年ゼミというのもいて

こちらは前回アメリカ東海岸南部で

2011年に大発生をしました

 

ということは2024年つまり今年

アメリカ東海岸の北部と南部が交わるあたりには

その両方が同時に大発生して

とんでもないことになると予測されています

 

17と13は互いに素

つまり1以外に共通の約数を持たないので

最小公倍数は17×13=221

前回の同時大発生が起こったのは221年前

つまり1803年のことです

このときの記録によると

ゼミの抜け殻で地面が覆い尽くされたそうです

 

地震もこれぐらい

正確に予知できるようになるといいですね

 

ちなみに歯車を組み立てるときは

必ず歯の数が互いに素になるもの同士を

かみ合わせるのだそうです

そうでないと公約数の歯の部分に負担がかかり

欠けやすくなるのだとか

 

「俺は社会の歯車になんかなりたくない!

 素数なんか勉強して何の役に立つんだ!」

と息巻いているきみ

素数すら知らないきみは

社会の歯車にすらなれないよ

なんて昔よく言ったなあ

 

そんな全然言うこと聞かなかった教え子が今

被災地の中で一生懸命走り回っている姿を見ていると

なんだかうれしかったりします

 

今日は小学校に

マジシャンルパンさんが来てくださって

マジックショーをしてくださいました

こどもたち大喜びでした

ありがとうございます

自分も見たかったのですが

今日は

鼻からスイカがでるくらい

忙しかったので

残念ながら写真はなしです

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

誰かに頑張って欲しいと願うなら、

100回『頑張れ』と言うよりも、

自分が1回頑張った方が伝わる。

自分たちが、頑張ろう。

2月27日 絆の日

58日目

 

2月27日は「絆の日」だそうです

2月14日の「バレンタインデー」と

3月14日の「ホワイトデー」の中間であることと

2人のきづ(2)な(7)

【2人の絆】とかけて

恋人同士の絆を深める日として

結婚カウンセラーさんが設定したようです

「冬の恋人の日」ともよばれるのだとか

 

被災以来、人と人との絆を感じています

先日 山椒魚のピアノを助けてと呼びかけたら

ピアノは運べんけど壁ぶち抜くのはまかしとけという名人と

壁ぶち抜く名人を紹介するよっていってくれた保護者

ピアノを運ぶプロ紹介したげるよっていってくれた楽器屋さんに

楽器屋さんに相談しとくよっていってくれた宴会部長に

宴会部長に助けてあげてっていってくれたカウンセラー

 

いろんな人に助けられて

山椒魚脱出できそうです

 

今日はお昼の2時頃に大きな余震が2度

そのとき小学校3年生の授業を

廊下から眺めていました

 

揺れたとたん

先生の指示よりも早く

全員が机の下へさっと身を隠しました

その間 おそらく

1秒かかってなかったと思います

同じく廊下にいた小学校の先生といっしょに

思わず拍手をしてしまいました

そのくらい見事な避難行動でした

ただ小学校の先生は

こんなことが上手になるなんて

かわいそう・・・

と複雑な面持ちでした

 

卒業式が近づいてまいりました

金沢市の音楽堂で行います

 

輪島から送迎バスを運行します

予約した3年生とその保護者のみご利用できます

 

自家用車でお越しの方は

駐車料金をご負担願います

 

1,2年生へは動画配信しますが

直接来たい人は入場できます

できる範囲でかまいませんので

制服等、式にふさわしい服装で来て下さい

 

式には報道各社も入ります

映りたくない卒業生は

あらかじめ学校までお知らせ下さい

 

式ではひとりひとりに卒業証書を手渡します

当初の予定終了時刻よりも遅くなります

あらかじめご了承ください

輪島行き復路バスの予定出発時刻は16:30となります

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

じいちゃんが電話で言っていた。

『お国のために電気を消すのも

 燃料を節約するのも全く苦ではない。

 今回は空から爆弾が降ってくるわけではない。』

日本で2番目に高い山知っとるか?

57日目

 

「日本で2番目に高い山知っとるか?

 俺も知らん!」

これは 自分が昔 練習試合等でお世話になっていた

ある高校野球の監督さんの言葉です

滋賀県から何度か甲子園に導いた実績をお持ちなので

重みのある言葉です

「だから一番を取れ!」という意味です

 

一番でないとダメなんですか?

というご意見もおありかと思いますが

一番でないと得ることのできないものもある

一番を取ったこともない自分が言うのもなんですが

そう思います

 

富士山のように

自分だけの力で一番を取れるのは

限られた人でしょう

 

でも決して一番でなくても

一番に負けないくらい

みんなに認められる存在になることはできます

 

それが

群馬が誇る名山「赤城山」です

多くの方に知られる「赤城山」

しかし「赤城山」という山は実際には存在しないのだそうです

黒檜山、駒ヶ岳、地蔵岳、長七郎山、小地蔵岳、鍋割山、荒山、鈴ケ岳

などの山々の総称が「赤城山」です

 

それぞれに特徴を持った山々が集まって

全体で輝いているのです

 

現在、高校は

一年の中で最も忙しい時期です

大学入試に向けての進路指導

高校入試に向けての準備

学年末の試験と成績処理

そして新年度の準備

 

今年はそれに加えて

避難所運営や

小中学校への校舎提供

学校行事もこれまでのノウハウが全く使えず

全てをゼロから作り上げています

 

大学入試への指導を進路指導主事が

卒業式の計画を総務主任が

高校入試の準備を教務主任が

しかも今年は入試会場が輪島と金沢の2ヶ所

授業も対面とオンラインを並行させて

それぞれの専門性や能力を発揮しながら

先生方が全員で輝いています

 

特に頭が下がるのが

実家が金沢や加賀方面にある若い先生方です

実家にいれば何不自由なく

暮らせているはずなのに

水道が復旧しないのでお風呂に入ることもできず

アパートが傾いているので車中泊している先生も

買い物もかなり制限のある中 炊きだしの食事でしのぎ

 

それもこれもただ生徒のためだけに

必死に耐えて頑張ってくれています

その責任感とプロ意識

自分はひたすら見守ることしかできません

心の底から感謝です

 

富士山が堂々とそびえ立つように

強いリーダーシップでぐいぐい引っ張ることはできない校長ではありますが

献身的な先生方が

見事な「赤城山」をつくり出しているのです

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

母「ホッカイロ逃げたぁ」

妹「逃げてないよ♪」

母「あ、いたいた☆」

停電中、家族で一つのふとんに入り、

あったかい娘の足を探すかわいい母なのでした。

悲しい調べの「まれぞら」

56日目

 

今日は音楽の話から

 

ドミソの和音は明るく元気な調べです

起立礼着席 チャーンチャーンチャンの

最初の和音

Cメジャーコードといって

楽しい曲の伴奏や旋律に使われます

 

ドミソの和音の

ミの音を半音下げてミ(フラット)に

つまりドbミソにすると

Cマイナーコードといって

一転暗く悲しい響きに変わります

 

簡単にいうと

明るく元気な曲でも

曲中のある音を半音下げるだけで

暗く悲しい曲に変わるというわけです

 

少しずつではありますが

金沢と能登を繋ぐ大動脈

のと里山海道の復旧も

進んでいます

 

先週ぐらいに片道復旧した別所岳付近に

おとのみち「希空(まれぞら)」があります

土屋太鳳さんが

輪島高校の高校生という設定であった

NHKテレビ小説「まれ」の

主題歌「希空」のメロディーが

聞こえてくる道です

 

 

 

 

 

 

道に細かく溝が刻まれていて

その上をタイヤが通ると音がします

溝の幅が狭いと高い音

広いと低い音がして

一定の速度で走ると

音楽に聞こえるという仕組みです

車の速度によっても音程が変わり

早く走ると音程が上がります

 

今回の震災で

ところどころ減速をしなければならない箇所があり

明るく元気な曲であるはずの「希空」が

なんだかもの悲しくなって聞こえることに気づいた方

他にいます?

 

さて今日は国公立大学の2次試験の日です

1月以来厳しい環境の中

頑張ってきた3年生

どうか落ち着いて

力を発揮してきてください

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

娘三歳がぬいぐるみ達を

うんしょ、うんしょと、どこかに運んでいた

「じしんがくるから、みんなひなんしたの」と言う

しばらくして、さて寝るかとパパの掛け布団を開いたら

ぬいぐるみが全員寝ていた

思わず吹き出した

そしていつもパパと寝ている娘三歳が「ここが安全」と

思ってくれていて嬉しかった

山椒魚を助けてください

55日目

 

世間は3連休の真っ只中

被災地への配慮からか

石川県への観光客数が激減していると

報道されています

金沢界隈を歩いてみると

日本人観光客の姿はほとんどなく

インバウンドばかりが目立つと聞きます

 

東日本大震災で日本中が自粛ムードの時

東北の造り酒屋のご主人が

「日本中のみなさん

 こんなときだからこそ

 我々の作ったお酒をどうぞ呑んでください」

とおっしゃっていたのを思い出します

 

日本中のみなさん

一部を除いて石川県は元気です

遠慮なさらずに

どうか観光にお越しください

みなさんが来てくださることが

復興に繋がります

 

私はといえば

1月4日のブログで紹介した

「奇跡の一軒家」に入り込んで

家財の整理をしています

 

 

 

 

 

 

 

 

ほとんど使い物にならないものばかりですが

このまま取り壊される家と一緒に 

処分されるのがかわいそうで

せめてきれいにしてあげて

と無駄な努力をしています

 

このブログを読んでくださる方に

お知恵を借りたいことがあります

 

グランドピアノを運びだす方法を

ご存知の方いらっしゃいませんか?

 

「奇跡の一軒家」は

火災地区の東の端にあるのですが

西の端に両親が住んでいた家が

これまたギリギリで燃え残っているのです

 

 

 

 

 

家は傾き

取り壊されるのを

待つばかりなのですが

運び出したいピアノはこの中にあります

娘たちが練習していたピアノです

 

 

 

 

 

 

 

 

ただピアノを入れてから

家の改修をしたため

部屋の出口がピアノより小さいという

井伏鱒二の「山椒魚」状態なのです

壁をぶちぬけばいけそうですが

そのはずみで家が倒壊しそうだし

 

このまま家と一緒に取り壊される

その前に運び込むことができれば

奇跡のピアノとして学校において

ストリートピアノにしたいなと

考えてはいるのですが

 

どなたかぜひお知恵を 

瓦礫の中のランドセルとお洋服

54日目

 

卒業式のシーズンが近づいてきました

 

東日本大震災の6年後

横浜のある小学校の校長先生が

こんなご挨拶をなさいました

 

6年前、みなさんと同じように

小学校の入学式を心待ちにしていた子がいました

幸い家族は全員無事でしたが

津波で家は跡形もなく流されてしまいました

 

お母さんは瓦礫の中から

泥だらけのランドセルを見つけ出し

水で洗いました

もちろん水道が復旧していないときだったので

貴重な溜め水できれいにしました

でも完全にはきれいになりませんでした

 

そんな子のために新しいランドセルが寄付され

ピカピカのランドセルでその子も入学式に向かいました

 

話はここからです

 

実は入学式の翌日から

その子が背負い続けたのは

ピカピカのランドセルではなく

お母さんが必死で洗ってくれた

瓦礫の中のランドセルだったのです

 

「おかあさん 6年間ありがとう

 おかあさんが洗ってくれたランドセルで

 学校に通ったから頑張れました」

卒業式でそう言ったそうです

 

この子

今20代後半ぐらいですかね

今まで何人もの

東北地方からのボランティアの方に

お会いしたので

もしかしてその中にいらっしゃったかも

 

先日、奇跡の一軒家に忍びこんで

瓦礫の中の

桐のタンスの中から

娘たちが小学校の入学式や卒業式で着ていた服を

引っ張り出してきました

桐ってとてもよく水を吸う木材で

しかも水をかけると隙間なく膨張して

中の衣類をしっかりと守るのだそうです

だから中の衣類をきれいなまま

持ち出すことができました

 

 

 

 

 

 

大事なお洋服燃えてしまった方

いらっしゃいませんか

よろしければ差し上げます

輪島高校校長までお声かけください

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

2011年3月11日に生まれた子供の名前には

『希』『明』『愛』『心』という文字が

多く付けられているそうです

 

山中毅選手の栄光のプール

53日目

 

輪島高校の卒業生には

ふたりのオリンピック選手がいます

 

最近ではピョンチャンオリンピックに

スケルトン競技で出場した

小口(旧姓大向)貴子選手

 

古くは昭和31年メルボルンオリンピック

なんと現役3年生の山中毅選手が

銀メダルを獲得したのです

 

当時の山中選手が練習していたと言われるプールが

鴨が浦という海辺にあります

なんと岩をくり抜いて作ったプールです

中には天然の海水が…

波が荒れれば危険で使えなくなるプールです

岩と岩の間に縄を張ってコースを作り

ストップウォッチがないので

ヒモに石をくくりつけて

タイムを測っていたそうです

 

自分の物理の記憶が正しければ

40cmの振り子が8回ふれれば

たしかちょうど10秒になったはず

 

今日はそのプールを

震災後どうなったか訪ねてみました

 

途中の道は完全にがけ崩れで進めません

 

 

 

 

 

 

岩づたいに歩いて行くことにしました

 

 

 

 

 

 

とはいえ実はここはもともと海の底

今回の地震で海底が4mも隆起して

現れた部分です

幼い頃輪島で過ごしたみなさん

亀岩まで歩いて行けるようになりましたよ

たくさんの干からびた

ヒトデやイソギンチャク

かわいそうに

 

今回のは

何百年に一度の地震ではなく

何万年に一度の地殻変動なのでは?

地学基礎の問題にあった気がします

 

ようやく辿り着いた

伝説のプールがこちら

 

 

 

 

 

 

こちらも隆起の影響か

中には水が全くありませんでした 

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

母にTwitterを見せた

「自分たちよりも若い人たちが

 こんなにも支えあって日本を守ろうとしているなんて」って

感動して泣いてた

私たちがやっていることは間違いじゃない

意味のあることなんだ 

手書きって想いが伝わりますね

52日目

 

兵庫県たつの市立御津小学校の皆さんから

かわいい寄せ書きをいただきました

 

 

 

 

 

 

小さい子の描くお母さんの前髪って

左上の子の絵みたいに

いつだってぺちゃんこなんですよね

昔なんでかなと思っていたんですけど

ある時ふと気づいたんです

小さい子はいつもお母さんを見上げていて

下から見ると

お母さんの頭って前髪しか見えなくて

ぺちゃんこに見えるんですよね

子供ってほんとうによく見ています

 

この絵は避難所に飾っておきますね

たくさんの人を元気にしてくれると思います

 

3月末になると先生方の異動が始まります

生活拠点がないため

輪島を後にしなければならない先生もいて…

かといって代わりに輪島に入る先生もなかなか…

そんな中

現在輪島高校に勤めているある先生から

手紙をいただきました

言葉で言うより想いが伝わる

不思議な力が手書きの手紙にはありますよね

 

嬉しい内容だったので

手打ちですが紹介します

「…前略…

 今回わたしは子どもたちとしばらく

 輪島を離れていますが

 数年後この子たちが大きくなったとき

 『輪島でよかった』と思ってもらえるよう

 復興に力を注ぎたいと考えています

 友人や知り合いが奥能登を離れていったり

 色んな葛藤や不安も感じましたが

 自分が輪島にできることを

 少しでも返していきたいと思っています

 どれだけ輪島高校の力になれるかわかりませんが

 精一杯働きたいと思います

 わたしは輪島が好きなんです

 『輪島高校で働きたい!』

 ということが伝われば…」

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

今、日本には電気が足りない

そればっかりはどうしようもない

それを補うのは、みんなの元気だ!

笑顔だ!にっこり笑って!

そしたら、こんな状況だって余裕だよ

おはようございます!

 

「PRAY FOR JAPAN」は

東日本大震災発生のわずか12分後から届き始めた

祈りのメッセージを集めたWebサイトを

書籍化したものです

震災当夜

停電中の一時避難所にいた

20歳の大学生によって

立ち上げられたものだそうです

毎日その中からひとつずつ紹介しています

卒業式ここで行います

51日目

 

3月1日の卒業式

今日は会場の下見と打ち合わせに行って来ました

 

学校の体育館は未だ自衛隊の駐屯基地

文化会館も資材置き場となっているということを聞き

今年の卒業式は金沢市の音楽堂で

執り行うこととしています

 

金沢駅東口を出て右側

 

 

 

 

 

 

玄関入って右手コンサートホールへ

 

 

 

 

 

 

エスカレーターで2階へ進みます

 

 

 

 

 

 

お弁当持参の場合は

ロビーでいただくこともできますが

金沢駅周辺には美味しい店がたくさん

発災以来ずっと避難食の方もいらっしゃるでしょう

たまには贅沢なさってください

 

 

 

 

 

 

そして会場がこちら

 

 

 

 

 

 

輪島からの送迎バスも出します

詳しくはこのあとご連絡します

 

例年通知簿に同封してお送りしていますが

郵便事情のこともあり

このホームページあるいは

一斉メールでお知らせします

 

今日はひとりぜひお会いしたい方がいて

金沢市内の避難所の方にも足を運びました

 

以前輪島高校の避難所にいて

その後次の避難先へと変わって行った方から

手紙が届いたので尋ねてみました

 

 

 

 

 

 

手紙の消印は2月8日

10日ほどしてようやく届いた手紙には

輪島高校が学校として運用されることを知り

真っ先に手を挙げて

学校を空けてくださろうとしたこと

その後避難所を変わってほしいとお願いされる度に

他の方が移るのは大変だからと

率先して手を上げてきたことが綴られていました

現在なんと5カ所目の避難先だそうです

 

その度

食事がもらえないなどの

様々な困難を抱えながら

病院に通うことのできない方への

お薬の世話をしてくださったり

言葉のわからない外国人被災者の

話し相手になってくださったり

していたようです

 

さぞかし大変だったろうなと思ったら

その度に素敵な出会いがあって

楽しんでいらっしゃるとのこと

素敵な考え方ですね

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

避難所で、4人家族なのに

「分け合って食べます」と

3つしかおにぎりをもらわない人を見た

凍えるほど寒いのに

毛布を譲り合う人を見た 

生きるということ

50日目

 

これまでさまざまな偶然が積み重なって

今日まで生きています

 

1月1日

末娘が2日からバイトがあるからと

夕方実家をあとにして

金沢へ送っていくことにしました

あのとき家にとどまったままだったら・・・

 

発災後、即、裏山へ駆け上がりました

寒さと暗さで不安になる中

たまたま近くに避難所が開設されて

そこに潜り込むことができたけれど・・・

 

大津波警報が解除され

真夜中車で帰ろうとしたとき

末娘が必死に止めそれに従いましたが

無理に帰ろうとしたら

きっと崖に落ちるか何かに衝突して・・・

 

なにより震災が

授業中に起こっていたとしたら・・・

考えるだけで恐ろしくなります

 

「生きる」って不思議です

だからこそ「生」って言う字には

これまで生きてきた人が

いろんな思いを込めて

さまざまな読み方が生まれたのでしょう

 

「生花を生甲斐にした生え抜きの生娘

 生絹を生業に生計立てた

 生立は生半可でなかった

 生憎、生前は生まれてこの方

 生涯通して生粋の生だった」

 

15回登場する「生」の字は

全て読み方が異なります

 

今日もさまざまな方から

支援の手を差し伸べていただいています

ライオンズクラブを介して

香川県立多度津高校の

海洋食品科食品科学コースのみなさんから

学校で商品開発された

チーズケーキ缶詰を送っていただきました

以前から非常食としてのご飯の缶詰を備蓄されるなど

防災意識の高い取組をされています

チーズケーキはほっとします

本当にありがとうございました

 

 

 

 

 

 

 

以前,多額のご寄付をくださいました

横浜の有限会社カイトさんが

今度は直接お越しになり

避難者と、学校に通う子どもたちに

お菓子の詰め合わせと焼き芋のプレゼントです

焼き芋は800食ほど一瞬でなくなったそうです

みんな大喜びでした

支援物資もたくさんいただきました

 

 

 

 

 

 

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

亡くなった母が言っていた言葉を思い出す

「人は奪い合えば足りないが分け合うと余る」

しめやかに

四十九日

 

痛かったでしょう

重たかったでしょう

熱かったでしょう

凍えたでしょう

怖かったでしょう

 

どうか安らかに

 

心からご冥福をお祈りします

 

あなたの分まで

力を合わせて

生きていきます

おだやかな休日が来ました

48日目

 

吹き荒れた春一番も止み

おだやかな春を思わせる長閑な土曜日

 

内閣府副大臣の古賀篤様はじめ

文部科学省の方々が視察に来られました

 

避難所も含め

現在小中高で共用している施設を

視察していただきました

 

ひび割れて傾いた教室棟

液状化を起こして使い物にならないグラウンド

ドアが開かず窓を割って出入りしたボイラー室

中に入ると気分が悪くなるくらい傾いた体育館

あちこちに落とし穴の空いた駐車場

野球のマウンドのように迫り上がった武道場

 

4月に入ったら

できるところから教育活動が再開できるよう

最大限の支援をお願いしました

 

石川県教育長はじめ県の方々も同席し

現在の輪島市の教育環境について

また今後求められる支援について説明しました

 

今後の昼食の提供をどうするか

生活拠点のない中でどう教員を確保するか

避難所提供と学校再開をどう両立させていくか

課題は山積みですが

文科省、教委、学校、連絡を密に取り合って

一刻も早い学校活動の復興に向けて

協力していくことを確認しました

 

困り事がありましたら

随時上げていきますので

なんでもおっしゃってください

直接中央省庁にあげていくことが大切です

 

東日本大震災の際に得られた教訓として

何かで目にしました

「災害現場には

 現地で指示のできる

 優秀なリーダーを派遣する

 そして全てを任せる

 必要と判断したことは全てやれ

 と指示する

 それが法に触れるようなことであれば

 法改正する

 それが一国の首相の責任」

だそうです

頼もしい教訓です

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

ぜんぜん眠っていないであろう旦那に

「大丈夫?無理しないで」とメールしたら

「自衛隊なめんなよ

 今無理しないでいつ無理するんだ?

 言葉に気をつけろ」と返事が

臨界状態を迎えて

47日目

 

全ての物質は原子でできています

原子のひとつぶひとつぶを見ると

中心にある原子核のまわりを電子が廻っています

原子核はプラスの電気を持つ陽子と

電気をもたない中性子からできています

 

原子核が壊れる

つまり核分裂がおこると

中性子が飛び出して

となりの原子核にぶつかって

新たな核分裂をひきおこします

そうするとまた別の中性子も飛び出して

さらに・・・

そうやってどんどん新しい中性子が飛び出して

核分裂を起こし続ける状態を

「臨界状態」といって

原子力発電が大きなパワーを生み出す源となっています

ただ「臨界状態」が制御不能な状態になってしまうと

「臨界事故」につながり甚大な被害をもたらします

そうならないように「制御棒」を使って

「臨界状態」をコントロールしています

 

朝、一本の電話がかかってきます

その案件を解決するために別の部屋に向かうと

そこで声をかけられ新たな案件が…

最初の案件が解決しないまま

新たな案件を抱え別の部屋に向かうと

廊下で出逢った人からさらに新たな案件が・・・

まさに「臨界状態」です

誰か「制御棒」を・・・

 

今日、福井県の 山内 悟 先生より

福井県教育委員会が薦める

~あなたの扉を開ける72冊~

の書籍を贈っていただきました

このような時だからこそ

心にしみる一冊が必ずあると思います

生徒に紹介したいと思います

 

 

 

 

 

 

 

小松のおばちゃんさんからは

可愛いグッズの贈り物

「可愛いものを見たいしさわりたい」

と生徒がテレビで言っているのを見て

贈ってくださいました

どんなものが喜ばれるかなと

きっと選んでくださったんだろうな

と想像するだけで・・・

 

 

 

 

 

 

松任谷由実さんのダンデライオンが

頭の中には流れています

「 ♪ ふるさとの両親がよこす手紙のような

 ぎこちないぬくもりほど泣きたくなる ♪ 」

事故の報告

46日目

  

先日、校舎内で危ない事故がありました

天井板がはずれ、コンクリート屑が落ちてきたのです

 

本校は

1・2年生の教室がある1号棟

3年生の教室がある3号棟

そしてそれを繋ぐ2号棟がコの字形に立っています

 

今回の地震で真ん中の2号棟が傾き

1号棟および3号棟とのつなぎ目が

はずれてしまっています

 

 

 

 

 

 

かなり傾いている様子がわかります

建物検査では

1号棟と3号棟は安全

2号棟は直ちに倒壊の危険はないものの注意

との調査結果をいただいています

 

それを受けて

それぞれ安全な1号棟で小学生

3号棟で中学生を受け入れ

授業を再開しています

 

今回の事故は

2号棟と3号棟のつなぎ目の1階でおこりました

 

この部分は大きくひび割れており

発災直後からコンクリート屑が落ちてきていたので

1階天井部分に下からベニア板で補修を施すと同時に

注意喚起を促していました

 

さらに、その上を通行すると屑が落ちるので

2階の連結部分は

踏まずにまたいで通るよう指示していました

 

 

 

 

 

 

 

今回外れたのは補修してあった部分の

横の天井板

おそらく余震で外れたものと思われます

 

 

 

 

 

 

その際ベニア板の上にたまっていた

コンクリート屑が

天井板がはずれてできた穴から

落ちてきたものです

 

この場所は中学生の動線上にあるのですが

けが人がなく本当によかったです

中学校保護者のみなさま

ご心配をおかけしました

 

ただちに動線の変更を行い

当分の間該当箇所を通行止めにすると同時に

業者に修繕を依頼しました

 

一見安全に見えても

実は危険な箇所は

おそらく他にもたくさんあると思われます

 

危険のないよう,、教育委員会とともに

施設の観察・点検を一層丁寧に行ってまいります

 

以上のことについて

先日ある新聞社による報道がありました

読者からの苦情等の電話が殺到し

学校運営に支障をきたすということがありました

 

さまざまなご意見がおありかと思いますが

緊急以外のご意見はどうかメールでお願いします

お返事は本ブログにてお答えします

ひとつひとつのご意見に対して

お返事できないこともあります

どうかご容赦願います

 

さまざまな方面からの

愛情のあるご意見であることは

充分理解しております

スムーズな復興に向けての歩みのため

ご理解とご協力をお願いします

中三生とその保護者のみなさまへ(輪高生もご覧ください)

大事な高校受検を控えた大切な時期に

このような状況になり

不安な毎日をお過ごしのことと思います

また、先の見通せぬ中

高校選びに関してもどうしていいか

わからない状況なのではとお察しいたします

 

その一助になればとの思いで

高校選びのポイントに関するチャートを作りました

これは本校独自に、現時点で考えられる選択肢をまとめたもので

県教委から正式に発表されたものではないことをお含みいただいた上で

あくまでも参考ということでご覧いただければと思います

 

15日より願書受付が始まりますが

この後、志願変更の期間も設けてあります

今一度進路について再考し

適切な進路選択をされますようお願いいたします

 

本校在校生について

一家転住等による今後の転学を考える際の参考にもなるかと思います

 

 

 

思いやりの心で学習を

45日目

 

金沢近辺に2時避難している

1、2年生向けの学習施設である

文教会館に行ってきました

 

オンライン授業の休み時間が各校で異なり

落ち着いて学習できないという

訴えがあったので様子を見てきました

 

先日、生徒指導の冨水先生から

それぞれお互いの学習環境を思いやり

休み時間であっても

節度のある過ごし方をするようにと

注意を喚起しましたので

今日はしっかりと

お互いを思いやって授業を受けていました

 

 

 

 

 

 

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

物が散乱しているスーパーで

落ちているものを律儀に拾い

そして列に黙って並んで

お金を払って買い物をする

運転再開した電車で混んでいるのに

妊婦に席を譲るお年寄り

この光景を見て外国人は絶句したようだ

今日からお昼ももらえるよ

44日目

 

今日から高校は3学期です

 

学校へは1、2年生60名ほどが登校しました

オンラインとのハイブリッドで

始業式を簡単に行いました

久しぶりにこんなに集まったのを見て

大きな元気をもらいました

 

 

 

 

 

 

今日から小中学校高校それぞれに

お弁当も配られました

 

先生方が配膳を担当です

 

 

 

 

 

 

 

みんなそろっていただきます

 

 

 

 

 

 

たくさんのカメラが見守る中

1年生は「こわいよー」

ごめんね

今日だけ日本中のみんなに

元気な姿見せてあげて

 

あと今日は

メガネのJINSさんが

避難者の方へメガネのプレゼントを

してくださいました

 

 

 

 

 

 

測定から出来上がりまで

わずか10分足らず

今日1日で70本も作ったそうです

みんな大喜びでした

本当にありがとうございます

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

駅員さんに

「昨日一生懸命電車を走らせてくれてありがとう」って

言ってる小さい子達を見た

駅員さん泣いてた 

ならぬものはならぬものです

43日目

 

いよいよ明日から新学期が始まります

学校への登校

文教会館への登校

オンラインでの参加

いずれの方法でも出席になります

 

登校する場合は制服でなくてもかまいません

先生方も洗濯がままならないのでスーツは着ません

できることから一歩ずつはじめていきましょう

 

ひとつ注意したいことは

制服以外は全て従来どおりの校則に従うこと

 

どうせしばらく登校しないのだからと

ピアスを開けた生徒や

髪を染めた生徒は

まさかいないと思います

 

「どうしてピアスはいけないのですか?」

震災以前から質問されることはあります

 

ならぬものはならぬものです

白虎隊で知られる会津藩の

什(じゅう)の掟を締めくくる言葉です

 

人が答えられないような質問をして

さも論破したように振る舞う人もいますが

校則のひとつひとつに「なぜだめか?」を

問い詰めていくと

むしろ明確な答えのあるものは

なにひとつありません

 

「なぜ人を殺してはいけないか」

という問いも同じです

答える必要のない問いであるし

答えてはいけない問いであるし

そもそも問いになっていないのです

 

大切なのは

学校はルールを厳密に守ることの大切さを

学ぶ場であるということ

 

ならぬものはならぬ

自分で自分の心に歯止めをかける方法を

学ぶ場であるということ

 

自分の教員生活を振り返ると

ならぬものはならぬもの

を教えきれなかったばっかりに

かわいそうな思いをさせた生徒が何人もいます

あのとききちんと導いてあげれたら

 

学校は

ルールを厳密に守ることを学ぶ場であると同時に

ルールは変えることができるということを

学ぶ場でもあります

 

昨年もケータイのルールを

自分たちで変えることができましたよね

 

納得のいかないルールがあったら

まず自分たちで変える努力をしてみろ

それすらできないものが

自分だけの都合でルールを破るな

 

「どうして髪を染めてはいけないのですか?」

この問いも同じ

でも

みなさんは今

世界中の方から

多くの支援をいただいていることを

忘れないで下さい

もし自分が支援をする立場だったとしたら

「髪を金髪にするお金があるんだったら

 もう食費なんかも必要ないですよね」

と即刻支援を打ち切ります

 

どうか生徒のみなさん

避難民だから多少のルール破りは許してもらえる

もしそんな甘ったれた心を持っていたなら

新学期開始とともに捨て去りましょう

 

今週も週に一度のお楽しみ

金沢へ風呂と洗濯に行ってきました

 

 

 

 

 

七尾湾から望みます

右手には能登島越しに勇壮な立山連峰

左手には能登半島は飯田方面

この景色の向こうに

ひとの住めないような

地獄絵図があるなんて信じられません

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

避難所でおじいさんが

「これからどうなるんだろう」

と漏らしたとき

横にいた高校生ぐらいの男の子が

「大丈夫、大人になったら

 僕らが絶対元に戻します」

って背中さすって言ってたらしい

大丈夫、未来あるよ

災害と政治

42日目

 

36日目のブログで

地震はなにかの天罰でおこったのではないことを

子どもに理解させることの大切さを書きました

 

この「災害は天罰である」という考えは

古くは漢の時代に遡る中国の思想で

「災異説」といいます

 

国に失政があったときに

意思を持った天が

自然災害や異常現象を起こして

君主に警告を与え

それでも改まらなかった場合には

国を滅ぼすと言った

儒教の教えです

 

昨日紹介した

「あさきゆめみし(源氏物語)」の作者

紫式部とゆかりのある

藤原道長は

この「災異説」を利用して

権力を得ようとしました

 

長和3年2月

三条天皇の住まいである内裏が燃えました

わるいことは重なるもので

3月にも失火し

宝物をことごとく消失しました

 

藤原道長は

これは三条天皇の不徳に対する

天の怒りであると

天皇に退位を迫ります

「天道、主上を責め奉る」

 

次の天皇は道長の娘彰子の子であり

即位をすれば自分が摂政として

権力を振るうことができる

そう考えたものと思われます

 

正しく「災異説」に従うと

災害は天の警告だから

君主は反省して

民のための政治を行うべきで

決して退位してすむものではないはずです

 

我が身に置き換えて

子どもたちのために何をすべきかな

猛省の毎日です

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

停電すると、それを直す人がいて

断水すると、それを直す人がいる

勝手に復旧してるわけじゃない

俺らが室内でマダカナーとか言っている間

寒い中、死ぬ気で頑張ってくれてる人がいる

ひさかたのしじまの中で

41日目

 

避難民の方が避難所をあとにし

子どもたちが通い始めて初めての土曜日

 

誰もいない校舎は静まりかえっています

 

ゆったりと

「あさきゆめみし」

を読んでいます

 

昨年

「どうする家康」にはまり

今はもう帰ることのできない

我が家の居間で

大好きな有村架純さん演ずる

「瀬名」の自害に涙していたころのことが

なんだか嘘のようです

 

今年も「光る君へ」を

楽しみにしていたのですが

それはかなわず

 

そんなおり

支援いただいた物資の中に

「あさきゆめみし(源氏物語)」全7巻

が入っていました

 

じっくりと味わうように読んでいます

 

ありがとうございます

 

気になる番組がもうひとつ

門脇麦さん演じる 

「料理は化学です」が口癖の

天才料理人のドラマ

「厨房のありす」です

こちらは1月21日(日)から

スタートしているそうです

 

化学の教員として興味津々なのが

尊敬するサイエンスライターの

佐藤健太郎先生が監修をされていること

いつも佐藤先生のブログや著書を

授業のネタにさせていただいているので

楽しみにしていたのですが

テレビがないため見れません

 

部屋の掲示物など細部に至り

こだわっているそうなので

化学に興味がおありのかたには

ぜひともおすすめです

 

今日の「PRAY FOR JAPAN」

韓国人の友達からさっき来たメール

「世界唯一の核被爆国。大戦にも負けた。

 毎年台風が来る。

 地震だって来る。津波も来る。

 ・・・小さい島国だけど、

 それでも立ち上がってきたのが

 日本なんじゃないの.頑張れ超頑張れ」

ちなみに僕はいま泣いてる。

ごめんなさい 嘘つきました

40日目

 

みなさん

大変です

38日目のブログで

とんでもない大嘘つきました

 

どうも目の調子が悪く

目医者さんに行ってみたら

感染性結膜炎と

アレルギー性結膜炎を併発していて

とんでもない状態になっていると…

 

訂正します

コンタクトレンズは用法を守って

正しく使いましょう

決して使い捨てレンズを

もったいないからといって

使い続けてはいけません

 

37日目のブログで

子どもの姿を見るだけで涙が…

というくだりも

単なる結膜炎だったんですね

 

あとブログを読んだ方から

メガネスーパーさんが

コンタクトの被災者支援やってるよ

との情報もいただきました

 

2月13日(火)から

県内全ての高校で

学校再開するという県教委からの通達を受けました

正式に3学期の始業式を行います

とはいえ、

対面とオンラインのハイブリッド授業や

小中学校の仮校舎が校内にあることなど

これまでと全くかわらないんですけどね

 

とはいえ一区切り

授業のコマ数も徐々に増やし

日常に一歩ずつ近づけていきます

 

13日(火)からは

学校にきた生徒に昼食も準備されます

 

先日

「PRAY FOR JAPAN]

という本をいただきました

これは東日本大震災のときに

世界中から寄せられた思いをまとめたもので

ひとつひとつのメッセージに込められた思いが

今読んでもひしひしと伝わってきて

とても勇気づけられます

この中から1日ひとつずつご紹介します

 

「大丈夫」の漢字には

人が3人集まってるから

安心を感じる言葉なんだって

小走りの思いやり

39日目

 

昔、阿久悠さんのエッセイで

「小走りの思いやり」みたいなのを

読んだ覚えがあります

 

うろ覚えですが

 

横断歩道の手前で車が止まってくれる

歩行者優先だから当然である

が、

止まってくれた車に軽く会釈する

そしてほんの2、3歩でいいから小走りして見せる

それが

自分も急いでいるのに止まってくれた

運転者への心遣いであり

それが

日本人の心だ

 

みたいな内容だったと記憶しています

 

1ヶ月の避難所運営の中で

たくさんの日本人の心を

見せていただきました

 

狭い通路で譲り合ったり

誰が始めるともなくトイレ掃除

ゴミの分別や収集など

おかげでみなさん快適に過ごすことができました

 

近隣の高校では

避難所でもないのにガラスを割って忍び込んだり

自動販売機を壊して中身を奪ったり

勝手に校長室に入り込んで備品を使ったりと

信じられない現状が見られたようですが

おかげさまで輪島高校では

そのようなことは一切見られませんでした

 

みなさんの日本人の心に感謝です

 

どうか次の避難所でも健やかにお過ごしください

1日でも早く元の暮らしに近づきますように

 

今日はまず金沢西高校で勉強している

3年生を訪ねました

受験校も絞り終え

あとは目標に向かって一直線

 

 

 

 

 

 

続いて文教会館で学習している12年生です

 

 

 

 

 

 

落ち着いて学習できる環境を

提供してくださっている関係者の方々に

感謝の気持ちでいっぱいです 

これまでありがとう避難所さん

38日目

 

小中学校の登校2日目です

今日も元気よく登校です

昨日は避難経路を確認したり

初めて見るお友達と

おしゃべりしたりしましたが

少しずつ慣れてきているようで

今日はたくさんの笑顔が

見られるようになりました

 

災害によって子どもたちは

心と体に大きなストレスを受けます

恐怖や不安 家族に対する心配

怒りやイライラ 突然の騒音への怯え

孤立感 生き残ったことへの罪悪感

不眠 悪夢 物忘れ ケガ 無力感

大人でも同じですね

でもこれはあたりまえな反応なので

そのことを自分の言葉で伝えてあげることが必要です

 

長野県からいらっしゃっている

ボランティアの田中さんが

コマ回しの名人だということがわかり

急きょ高校生を集めて

コマ回し体験をしました

初めてという生徒ばっかりでしたが

すぐに回せるようになりました

 

昔の遊びは

電気が来なくてもできていいですね

 

日本こままわし協会では段位が定められていて

技ができれば

それぞれの級や段が与えられるそうです

最高位の六段は

「夜叉車」「砂時計」「背面鞭」など

10種類ができれば認められます

 

 

 

 

 

 

高校生が技をマスターしたら

今度は小学生に教えてあげようと思います

  

今日コンタクトレンズが破れました

使い捨てではあったのですが

替えもないため1月1日からつけっぱなしでした

「使い捨てレンズは1ヶ月問題なく使える」

実証されました

レンズ会社からすると

あまり推奨できる使い方ではないかもしれません

だとすれば

今回のような災害時

被災したサブスク契約者に

レンズを無償で届け続けるといった

システムは作れませんかね

きっと多くの人が助かると思います

 

これまで隔離病棟にいらっしゃった

コロナ陽性の方も元気になられ

本校を後にしました

1ヶ月続いた教室での

避難生活が終わりました

空いた視聴覚室には

卓球台やトレーニング器具を運び

ミニ体育館にします

みんなの学校始まります

37日目

 

今日から小中学生も通い始め

幼小中高みんなが通う学校の始まりです

 

多くのカメラが見守る中

ドキドキ初めての登校です

 

 

 

 

 

 

子どもたちが集まって来るのを

見つめるだけで

なんだか涙が溢れてきます

発災以来ずっとこんな調子で

目の周りがただれてきています

 

カタリバにはちっちゃい子が元気いっぱい

 

 

 

 

 

 

 

小学校1年生から順番に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6年間でずいぶん成長するんですね

6つの小学校から集まっているので

初めてのお友達もたくさんです

仲良しになれるといいね

 

特支の子も大好きな先生と

 

 

 

 

 

 

保健室もあるから保護者も安心ですね

 

 

 

 

 

 

 

続いて中高も中1から順に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日から小中高同じ学び舎に集うことを知った

長崎県の佐世保中央高校の

中島数美教頭先生からは

文学全集を贈っていただきました

小学校で活用させていただきます

 

 

 

 

 

 

 

同じく神戸高校の星野智英実先生と

3年7組のみなさんからも

素敵な贈り物をいただきました

体育館が使えないので

狭いところでもできる

ミニピンポン台がナイスアイデアですね

 

 

 

 

 

 

心のこもったメッセージも

一人ひとりからいただきました

 

 

 

 

 

 

本当にありがとう

大変なときは「大」きく「変」わるチャンスなんです

36日目

 

今日のタイトル

島本麻衣子さんのすてきな言葉に出逢いました

http://eyes-woman.com/

 

明日から始まる小中学校受け入れに向けて

準備です

 

一年生の教室には

こんなにちっちゃい机と椅子が

運び込まれました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小学生は2階と3階に

上がってもらいますが

階段が吹き抜けになっていて

とっても危険です

急きょネットを張って

落下防止です

 

 

 

 

 

 

今回大人でさえ怖かった地震

小学生はなおのことだったと思います

 

子どもたちの苦しみや悲しみは

はかり知れないものがあります

 

災害を経験した子どもたちが

このつらい時期を乗り越えるためには

我々大人が正しい知識を持ち

子どもたちの傷ついた心を理解して

愛情のこもったケアをしていくことが

大切です

 

今回の地震と火災は

子どもたちから

大切な人

家と部屋

仲良しのペット

お気に入りのぬいぐるみ

大好きな毛布

いろんなものを奪いました

 

子供達の小さな胸は

その時の恐ろしさで

今でもいっぱいです

 

だからこそ

今回高校に小中学校を受け入れることに

踏み切りました

お兄さんやお姉さんと

同じ学校に通えること

少しでも安心できますように

ご家族もきっとその方が安心でしょう

 

災害の後

子どもたちは

「おとなしくて良い子」

のように見えることがあるそうです

 

子どもたちの悲しみや苦しみを

見落とすことのないように

しっかりと寄り添って

いきたいと思います

 

まずは地震と津波のメカニズムを

科学的にそして具体的に

説明する必要があります

何かの罰なんかではないこと

そこを理解させないと

苦しみからは抜け出せません

 

そして東日本大震災の際に

表現されていない感情を表現させる手助けとして

子どもたちに自分の感情や体験を

話し合わせたり

絵を描かせて表現させる

手法が用いられましたが

現在ではこれは

全くの逆効果であることがわかり

やってはいけないこと

とされているそうです

 

ですので

輪島市の避難所では

避難されている方が

被災時を思い出し

精神を不安定にさせることのないよう

マスコミによる撮影や

インタビューは全て

お断りするという姿勢を

貫いてきました

 

岡山学芸館高校のみなさんが

手作りのモリンガ石鹸を

送ってくださいました

 

 

 

 

 

 

モリンガとは二酸化炭素の吸収力が杉の数倍あり

温暖化対策に有効な樹木なんだそうです

 

農業部のみなさんが

一つひとつ手作りして

温かいメッセージも添えてくださいました

水道が復旧したらぜひ使わせていただきますね

何ヶ月先になるかわかりませんが

その日が来るのを楽しみに待っています

 

今日避難生活が長くなったおばちゃんが

金沢から来たボランティアの方に

「へー、あんたんとこは水道出るが?

 都会やねー」

と感心している様子を見て

思わず噴き出してしまいました

一本のかっぱ巻き

35日目

 

水道の復旧にはまだまだ時間がかかるので

1週間に一度

洗濯と入浴のため

妻と両親が二次避難している

金沢方面へ向かいます

 

そのとき、

あちこちに拡がっている

生徒の様子も見に行きます

 

まずは被災した3年生が

お世話になっている

「彩の庭ホテル」さん

とっても静かに学習できる環境です

 

 

 

 

 

 

こちらの支配人はなんと

輪島高校の卒業生

わたしの後輩の橋上さんでした

シャバは狭いなぁ

 

次に

土日の学習場所として

活用させていただいている

 「ハイアットセントリック金沢」さん

まだ生徒は登校前でした

 

 

 

 

 

 

こちらの料飲部長は

わたしの先輩の九内さんの友達の雲井さんでした

クナイのともだちクモイ♪

ラップで韻を踏んでいるようですが

これまたシャバは狭いなぁ

 

統計学には「6次の隔たり」

という言葉があります

人の知り合いの数は平均44人

44を6回かけると世界の人口を超えます

つまり

「知り合いの知り合いを6人たどれば

 世界中の人と知り合いになれる」

というものです

 

最後に

金沢に避難している

1、2年生の学習の場である

文教会館

 

 

 

 

 

 

以前、輪島高校の避難所の女子トイレに

サニタリーディスペンサーを

設置してくださった

大阪大学のProject IMPACTさんが

こちらにも取り付けてくださるそうです

 

男子バレー部は金沢錦丘高校さんと

合同練習です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お昼にはおにぎりと豚汁を

振る舞っていただきました

 

久しぶりに愛情のこもった

あったかい食事に

いつもの親のご飯を思い出した

と言う生徒も・・・

 

私もひさしぶりにおいしいもの食べようと

回転寿司に入るまではよかったものの

こんなに高かったっけ?

怖じ気づいて

これから物要りだしなあ

結局カッパ巻き1皿だけ食べて

店を出ました

「一杯のかけそば」ならぬ

「一皿のカッパ巻き」

 

「美味しんぼ」で

寿司職人の腕を診るには玉子を食べろ

と確か海原雄山が言っていましたが

カッパ巻きだけ食べて職人の腕を見切る

食通と思ってもらえなかったかな?

まさかね

きっと変な客と思われたことでしょうね

今日は節分

34日目

 

今日は節分です

 

避難民の方々の二次避難も進み

小中学校仮校舎開設の準備も

順調に行われています

 

私は今年還暦を迎えます

輪島では還暦の年男と厄年を迎えた男が

神社で豆まきを行います

 

今回火災で失われた朝市通り近くの重蔵神社では

延焼を逃れたものの

鳥居や狛犬が壊れ

拝殿も崩れるなど

大きな被害を受けました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年は豆まきの中止も議論されましたが

こんな中だからこそ

市民を元気づけるために

ぜひやろうということで

賑々しく開催されました

 

授業が本格化してきました

33日目

 

いよいよ

金沢地区へ2次避難している生徒のための

学習支援が文教会館で始まりました

 

 

 

 

 

 

金沢大学さんが全面的に協力してくださり

場所の確保、必要な物資の調達など

スピーディーに準備してくださいました

 

 

 

 

 

 

昼食も全て準備してくださいます

文教会館への交通費は全て

石川県教育委員会が負担してくださいます

落ち着いて学習できる環境が整いました

この後

大学生の学習支援ボランティアも

加わってくださいます

まだ申し込んでいない人は

今からでもオッケーです

 

 

 

 

 

 

無線ルーターの貸し出しも行っています

 

午前中は輪島高校からの授業を

オンラインで受け

午後からは文教会館で

授業を行っています

 

今日は自分も

オンラインで授業に参加してみました

 

 

 

 

 

 

授業は生き物で

同じ空間で空気を感じながらやるもので

オンラインなんかでは

気持ちが通じ合わない

絶対にやってたまるかという

頑ななまでのオンライン反対派だったのですが

やってみると

意外!割といいな!という感じでした

授業感変わりました

 

部活道でも

(本校では部活動を部活道と書きます)

オンラインと対面を上手に併用しています

男子バレー部です

オンライントレーニングの様子です

 

 

 

 

 

 

輪島市の中学校には男子バレー部がなく

全員が高校でバレーを始めたメンバーです

素人軍団であったにも関わらず

今年の総体では県のベスト8に入り

能登地区大会では優勝しました

 

ところが

これからという時に

今回の被災で

主力2名が

転校することになりました

 

今日は転校した生徒も加わり

一緒に自宅でトレーニングです

 

転校先でもぜひバレーを続けてもらいたいです

来年対戦するのが楽しみです

 

文教会館近くのお店には

笑わんけ金沢

がんばらんけ石川

信じとるよ能登

 

 

 

 

 

 

みんなが応援してくれてます

嬉しいですね

全てが一歩ずつ前進していることを実感しつつ

輪島に帰ります

 

のと里山海道はきずだらけです

 

 

 

 

 

 

以前の地震でもこんな感じだったな

それでも立ち上がったんだから

今回だってきっと

新たな、人と人との繋がり

32日目

 

発災から1ヶ月が過ぎ

周辺の学校の様子はどうなっているのかな?

ちょっと行ってみました

 

道中無惨な風景を眺めながら

 

 

 

 

 

 

 

大きな被害を受けた飯田高校に着きました

飯田にはここ数年大きな地震が群発し

図書館の棚を「床」に固定するなど

被害を最小限にする工夫が

なされていました

 

それでも赤本が散乱するなど

さまざまな被害が見られました

 

 

 

 

 

 

「赤本」とは大学受験勉強に使う

大学別に過去問をまとめた本で

そのうちの一冊が昨日紹介した

「落ちない赤本」です

 

輪島高校よりも多くの生徒が

通っていました

飯田は道路事情が

輪島に比べて比較的いいので

車で送ってもらえているようです

 

 

 

 

 

 

 

教室に卓球台を入れて

体育の授業をしていました

早速我が校でも取り入れよう!

いいと思ったことは即マネします

ここは2年前に勤めていた学校で

生徒からは「教頭先生〜!」

覚えていてくれたんだ

「輪島高校のサイトにアップするよ」

「いいよー」とポーズしてくれました

 

 

 

 

 

 

 

グラウンドにも大きな亀裂が

 

 

 

 

 

 

 

帰り道

のと里山空港に寄ってみました

現在、週に3往復

東京便が運行されています

ボランティアの方が来られたり

高齢のご両親を迎えに来られたり

さまざまな人生が交錯します

穴水高校の書道ガールの作品が

それを見守っています

 

 

 

 

 

 

 

ここには

市内各地からの2次避難の方が

一旦集まり

まとまって温泉地などへ向かいます

 

 

 

 

 

 

バスの中には

これまで輪島高校で避難していた方の姿が…

自分に気づき手を振ってくれました

新しい避難先でもどうか健やかに

 

 

 

 

 

 

 

うちの学校では

学校の「中」のことは

大坪教頭先生が先生方をしっかりまとめ

「現在」なすべきことを

責任もってやってくれています

 

ですので

校長である私は

学校の「外」に目を向けて

「未来」に想いを巡らせることに

集中することができています

 

素晴らしい先生方に囲まれていることに

今回の地震を機に気づかされました

輪島の幼小中高を繋ぐプラットホームへ

31日目

 

本校に小学校と中学校の仮校舎を受け入れることが

正式に決まりました

 

対象の学校は

 

輪島中学校

ほとんどの生徒が家族を離れ

市外の施設に集団で移転して

授業を受けていますが

家庭の事情等で輪島に残っている

40名が対象です

 

小学校は

河井、鳳至、鴻巣、大屋、河原田、三井

の6校から180名

 

 

3階には、小さな子どもたちが集うカタリバさんが

トレーニング場や武道場には、避難をされている方が

体育館には、地域を守る自衛隊が

これまでどおりいらっしゃいます

 

まさに幼稚園からお年寄りまで

全ての方が集まる

生涯学習のプラットホームとしての

役割を担うことになります

 

体育館が使えないので

広めの部屋に卓球台を置いて

体育ができるようにしようかとか・・・

 

いろいろ考えています

 

小学校の移転の知らせを聞いた

長崎県立佐世保中央高等学校の

中島数美教頭先生からは

絵本全集を送っていただけることとなりました

 

小中高いっしょに体育をしたり

高校生による読み聞かせや

学習支援をしたり

この機会でないとできない

さまざまな教育をしかける

チャンスと考えています

 

あす

小中の校長先生方と打ち合わせをする予定です

 

いろんなアイデアを出し合って

新しい輪島を創る

未来の力を育てていきたいと思います

 

金沢方面へ二次避難をしている

1,2年生に対しては

石川県文教会館を学びの場として

活用できることとなりました

午前中は輪島高校から配信される

オンライン授業を受け

午後は金沢に詰めている

先生による授業を展開します

金沢大学の学生ボランティアによる

学習支援をしていただけるかもしれません

無料の家庭教師ですね!

 

輪島にいる生徒に対しても

授業のコマ数を増やして

より本格的な授業に近づけていきます

昼食も提供できることになりそうです

帰りにシャワーして帰ることもできます

なんだかわくわくしてきませんか?

 

先生方も智恵を出し合いながら

小中の先生とも協力しながら

よりよいものを目指して

頑張ります

 

飯田高校の校長先生から

いいものをいただきました

飯田高校もやっぱり被災して

校舎の中がひどい状態だったそうです

3階の廊下の本棚にあった赤本が崩れ

生じた亀裂からほとんど2階に落ちたんだそう

ところが1冊だけ引っかかって

落ちなかったんです

それがこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

「落ちない赤本!」

受験生のみんな

縁起がいいから

待ち受けにするんだ!

僕は明日、昨日のきみと・・・

30日目

 

このコラムの冒頭の「〇日目」というカウント

これ実はある映画のオマージュです

その映画は

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」

福士蒼汰さん演ずる美大生、高寿(たかとし)と

小松菜奈さん演ずる秘密を抱えた愛美(えみ)の恋物語

 

ストーリーが進み愛美の秘密が明らかになると

それまで時折見せていた彼女の涙の意味に気づき

何ともいえない切ない気持ちがこみ上げます

 

通常、映画の冒頭にあるタイトルバックが

開始1時間後

ちょうど折り返しのあたりにあるのも

とっても意味深

 

二度観がお薦めです

二度目は愛美に感情移入してみてください

時が遡り

涙腺崩壊必至です

 

単なる恋愛映画に終わらず

今まで出逢ってきた人たちと過ごしてきた

全ての瞬間が愛おしく感じる

そんな映画です

 

自分がこの映画を見たのは

一番下の娘が高校を卒業する直前のことでした

大学を出て就職して結婚して

もうこの家で暮らすことはおそらくない

やがて再び妻とふたりだけの生活に戻っていく

巣立って行く娘にこれまで何をしてあげられたのか

そして限られた時間の中で何をしてあげられるのか

残された時間が

なんだかとても大切なものに

感じられたことを思い出します

 

大切な人と過ごした時間は

いつまでも色褪せることなく

心の中で輝き続けます

卒業生のみなさんは高校生活の中で

いくつの輝きに出会えたのでしょうか

これまで

あなたがそこにいるだけで

ご家族の心の輝きであったことは

まちがいありません

 

そしてこれから先、

いくつの新しい出会いが待っているのでしょうか

自分自身が誰かの未来になれるよう

目の前の人との一瞬一瞬を大切にして

「今」を感じながら歩んでいってください。

 

こんなことを

昨年の卒業式で

生徒と保護者に

お伝えしました

 

今回の震災で

「大切な誰か」を

失ってしまった方も

いらっしゃいます

 

なんて声をかけていいのかも

わかりません

 

映画のカウントは

30日目で終わりますが

我々のカウントは

まだまだ続きます

「燃える男」の思い出

29日目

 

輪島市の「災害ゴミ」の回収が始まります

「災」と貼り紙をして

建物の前にまとめて置いとくのだそうです

 

「災」といえば

昔、野球部にいた元気な選手のことを思い出します

その選手は帽子のつばの裏に

「災」と大きな字で書いていました

どういう意味か尋ねると

「俺は燃える男なんで、『ほのお』っす!」

野球の練習もいいけど

漢字の勉強もせえと・・・

東京でホストやってるって聞いたけど

今頃どうしてるかな?

 

避難所では

この後輪島高校を小中学校としても

利用するため

避難民の方に避難所の移動をお願いしています

多い時で500人いた避難民の方が

今では103人に減りました

コロナ等感染者の方も2名となりました

 

生徒の転学も徐々に進んでいます

ある報道によると

今回の被災によって

現時点で輪島市民の36%が

金沢近辺に変わっていったと

試算されています

 

現在他校への転学が決まった生徒4名

他校からの返事待ちの生徒13名です

うち他校との条件が合わず

転学先の再考を迫られている生徒が

2名います

高校の転学は

やはりハードルが高いようです

 

今後の学校行事についても

検討をしなければなりません

 

直近のことについて言えば

卒業式です

 

体育館は現在自衛隊の駐屯地となっていて

使用することができません

仮に3月までに自衛隊が出られたとしても

体育館の床が傾いてしまっていて

危険でみなさんを入れるわけにはいきません

 

輪島市文化会館大ホールは

現在物資置き場となっていて

3月に使用できる保証がありません

 

そこで

金沢市の音楽堂で行うこととしました

すでに金沢の方へ変わってしまった卒業生が多く

かえってその方が集まりやすいと判断しました

 

音楽堂なら金沢駅の近くでアクセスもよく

思い出に残るものとなるのではないでしょうか

 

輪島からはバスを貸し切ります

卒業生は無料

ご家族の方は有料となります

日程は3月1日(金)

13:30開式の予定です

後ほどバス利用の希望をとりますので

ご計画に入れておいてください

避難所の男の連隊勤務、月月火水木金金

28日目

 

週に一度

二次避難している妻と両親のいる内灘へ

洗濯と風呂のため通っています

 

日中は車が混むため

夜明け前に出発して学校へ帰ります

 

朝早いと冷え込みが厳しく

フロントガラスが凍て付いています

お湯をかけてもすぐに凍ってしまうので

北陸ならではの生活の知恵です

ナイロン袋にお湯を入れて

フロントガラスを撫でるのです

そうすると再凍結させずに

しかもわずかなお湯で

氷を融かすことができます

 

 

 

 

 

 

 

地震の爪痕を眺めながら

慎重に車を走らせます 

 

のと里山海道は

ところどころ崩落していて

残されたガードレールのワイヤーが

なんだか墓標のようです

 

 

 

 

 

 

 

崩れた山肌を見ると

人間が地球を守ろうだなんて

そもそもとんでもない思い上がりで

偉大な地球の上で

単に生かされているだけの存在なのだと

実感します

立ち昇る霧に吸い込まれそうな

神々しさを感じます

 

 

 

 

 

 

 

学校に着くと

今日は簿記の検定です

本校にはビジネスコースがあって

実社会に出て即戦力として

活躍できる人材の育成を目指して

さまざまな資格取得に取り組んでいます

今日は4名の生徒が受検しました

 

 

 

 

 

 

 

おや?きちんと制服を着ている生徒が

なんでもお母さんが

とりあえず制服を持って

逃げてくださったのだとか

お母さんの愛情を感じて

なんともいえないせつなさを感じます

 

 

 

 

 

 

 

大阪大学から支援の方がみえました

避難所の視察を終え

必要な支援を考えてくださいます

 

 

 

 

 

 

避難所にどんなボランティアが必要か?

この問いには即答はできません

状況は日に日に変化しますし

突然にマンパワーが必要になることが

しょっちゅうです

前もって

「こんなボランティアをする!」

万全の準備をして来てくださっても

案外、的外れであったりもします

 

何かあった時のために

そこにいてくださるだけの

ボランティアがあります

「待つのも仕事」です

 

今日はスーパーの移動販売が

来てくださいました

避難民の方が楽しみに

玄関まで来られたのですが

テレビカメラがいるのを見て

「やっぱりやめた」

と帰っていく方がほとんどでした

 

映さないでくれと

自分がしっかり断るべきでした

ごめんなさい

 

避難所には

こんなかわいいメッセージボードが

 

 

 

 

 

 

これならつらい避難所生活も

ちょっぴり楽しく過ごせそうですね

 

最後に防災の知恵です

タンスや棚の上部に

隙間にピッタリ

カラーボックスを置きます

固定しなくてもOKです

今回、グランドピアノが裏返るような

震度7でもびくともしなかったので

実証済み、おすすめです

 

選抜出場おめでとう

27日目

 

金沢のホテルで勉強している

3年生を訪ねました

落ち着いた環境で勉強しています

 

 

 

 

 

 

金沢西高校のお昼休みには

あったかいうどんも

提供していただけるのだとか

 

 

 

 

 

 

 

春の選抜に

輪島市に校舎を構える

日本航空高校石川が選ばれました

おめでとうございます

被災地にとって

大きな希望の光です

 

日本航空高校石川野球部が

創部されたのは2003年

同年初めて公式戦を戦った相手は

当時私が部長を務めていた

町野高校でした

 

その年町野高校は閉校が決まっていて

町野高校野球部の最後の年でした

輪島市に新しくできた学校の

最初の相手が

その年に輪島市から消えてなくなる学校

何か因縁めいたものを感じたものです

 

町野高校は

春の選抜に「21世紀枠」が導入された最初の年に

全国9校の最終候補まで選ばれ

多くの記者に囲まれる中

校長室で選抜報告の電話を

ひたすら待つも

結局かかってこなかったという

さみしい思い出があります

 

ですので今回出場決定の報告を受けた

日本航空高校石川さんの喜びを

自分のことのように嬉しく思います

甲子園ではみんなを元気づける

はつらつとしたプレイを

見せてくれると思います

 

石川県からはもう一校

星稜高校も選ばれました

 

選ばれた瞬間

歓声はあげず

黙祷を捧げてくださったそうです

 

王貞治選手の現役時代の逸話を

思い出しました

王選手は

ホームランを打っても

決してバンザイやガッツポーズは

なさらなかった

それは打たれた相手投手への

最大限の敬意なんだそうです

唯一バンザイをしたのが

ハンク・アーロン選手の世界記録を超えた

通算756号を放ったときだけ

 

野球という競技は

日本人にとって単なるスポーツではなく

他の人への礼儀を重んじる

「道」なんだなと思います

 

そういった意味でも

素晴らしい選手を多く輩出している

星稜高校野球部に

あらためて敬意を表したいと思います

 

星稜高校といえば

数々の名勝負を残していますが

そのうちのひとつに

2014年夏

決勝戦で9回に8点差をひっくり返して

甲子園出場を決めた

神がかったゲームがあります

大逆転の口火を切った最終回の先頭打者

主将の村中選手は現在

今回同じく被災をした輪島市の門前高校で

野球部を率いています

 

当時の星稜高校のモットーであった「必笑」で

この苦境の中

生徒に元気を与え続けていることと思います

 

輪島市からうちも加えて3校

夏の大会で大暴れします

西陵高校さんありがとう

26日目

 

3日ぶりに授業です

午前中に2時間

対面とオンラインのハイブリッドで

行いました

 

体育では山下友子先生がヨガを・・・

避難所生活が長引き

腕があがらなくなっていた生徒がいて

50代の先生から

「私とおんなじだね」

とからかわれながら・・・

でも授業の終わりには

ちゃんと上がるようになっていました

 

 

 

 

 

 

 

嬉しいお知らせもひとつ

名古屋の西陵高校の生徒さんから

励ましの贈り物をいただきました

 

 

 

 

 

2年5組の生徒さんが

集めてくださったもののようで 

衣料やコスメ、小物などを

送ってくださいました

 

 

 

 

 

 

「マフラーあったかい」

「リップめっちゃ欲しかってん!」

みんな大喜びで持って帰りました

 

 

 

 

 

 

絵本もたくさんいただいて

こちらは学校内に設置されている

子ども向け施設「カタリバ」

の方に置かせていただきました

 

 

 

 

 

 

闇があるから光がある

そして闇から出てきた人こそ

ほんとうに光のありがたさがわかる

 

つらいことがあっても

私は負けなかった

いつかはこの状況から

抜け出せる日が来ると

信じていたから

 

一時的に悪そうに見えても

あわてることはない

すこしばかり悪いことが続いても

あきらめてはいけない

夜明け前が一番暗い

そうすこしすれば夜は明ける

もう

幸せの芽が

出はじめている

 

そんな心強いメッセージも

いただきました

 

西陵高校のみなさん

本当にありがとう

今日も一歩ずつ

25日目

 

大雪が予測されたため

昨日に引き続き生徒の登校は取りやめです

 

できることから一歩ずつ

歩みを止めずに前進しています

 

避難所のシャワーがいよいよ使えます

発災以来頭を洗っていない方がほとんどです

先日新聞に

受刑者にリンスの差し入れが認められるようになった

という記事が載っていましたが

我々はある意味

受刑者以下の生活を強いられているのだなと

複雑な気持ちに…

25日ぶりに綺麗になった方からは

「本当にありがたい」

小さな幸せを噛み締めていました

 

 

 

 

 

 

 

輪島高校では現在、

高校の再開を目指すと同時に

校舎を小中学校の仮校舎として

活用する準備も進めています

カタリバさんも含め

幼小中高連携した学びの場を

提供できそうです

小中学生が安全に通れるように

玄関の段差を修繕しました

 

 

 

 

 

 

 

現在、輪島市では郵便が止まっていて

学校宛の郵便物は届きません

が、郵便物は郵便局で止まっているだけで

取りに行けば受け取ることができる

ということを今日知りました

というわけで早速郵便局へ

すると、とっくに届いているはずだった

うれしいお便りをいくつか見つけました

 

まずは金沢大学附属高等学校の生徒会長さんより

何か援助をしたいけど…という申し入れ

うちの学校の生徒会長に伝えますね

本当にありがとうございます

 

 

 

 

 

 

 

続いては東京で教員をされている毛利泉先生より

地震避けステッカーの贈り物

寄席文字橘右之吉師匠の筆によるものです

実はすでにメールでもいただいていて

避難所に貼ってあります

どうもありがとうございます

 

 

 

 

 

 

 

発災当時から大きな力を発揮している携帯キャリア

被災者の大きな心の支えとなると同時に

DMATや自衛隊と連携して復旧活動に

大きな力を発揮しています

docomo、KDDI、ソフトバンクや楽天モバイル

多くの移動基地局を

集中させてくださっています

今回の能登半島は陸の孤島化しているので

船上基地局も投入されているようです

沿岸から輪島の電波を確保してくれています

本校の中庭にもDMAT専用のアンテナが

 

 

 

 

 

 

 

現在、金沢大学の一部をお借りして

能登地区の5校から

金沢地区へ二次避難している

高校生が学ぶことのできる

場所を作る準備を進めています

大学生の学習支援ボランティアも

多数参加してくれそうです

また、その際、

金沢大学までの交通費も

支援されることが決まりましrた

転学や他の高校で学ぶという選択肢も

お示しましたが

実際かなりハードルが高く

このシステムを利用するのが

最適であるとお勧めします

 

現時点で転学が決まった生徒は4名です

一日中何やってんだか?

24日目

 

昔から

ものをどこかにおき忘れることが得意で

1日の勤務時間のうち2割くらいは

あれどこやった?

これどこに置いた?

などとものを探す時間に充てていました

 

震災後その時間が肌感覚で4割くらいに

増えている気がします

一日中何やってんだか?

って感じです

 

普段からの

使ったものは元に戻す

という習慣が大切だなと実感

 

いろんな取材の方から

「あれはいつでしたか?」

と尋ねられることが多いのですが

確かブログに書いたな…

ってこのコラムを見直すことも

生徒に情報を…という気持ちで

始めたこのブログ

意外なところで役に立ってます

 

日記って大事だなってこれも実感

 

今朝は雪が積もりました

大雪が予測されていたので

生徒の登校はなしにしました

 

教務主任の橋場先生が早々と出勤

七尾からの遠距離通勤です

途中、輪島に入る直前で

10cmほどの積雪があったそうですが

それ以外は除雪されていて

車は比較的順調に流れています

ただしアイスバーンにはお気をつけください

道路情報をお伝えしました

 

今日は輪島市の教育長さんが

避難民のみなさんへご挨拶に見えました

 

この後、2月から3月にかけて

輪島高校の教室を市内の小中学校として

活用する計画です

現在市内の小中学校は

避難所になっており

校舎として使用できません

また、中学生は白山ろく少年自然の家に

集団で移動してそこで学校を開いていますが

そこに参加できず

輪島に残っている中学生もいます

その子たちのために

輪島高校を小中学校の仮校舎として活用します

 

現在輪島高校に避難している方は

最初市役所に避難していたけど

役場としての機能を再開するため

ここに移動をお願いした方々で

再三の移動のお願いになるわけですが

子供達の学ぶ場所の確保のために

ご理解ご協力をお願いします  

俄然、盛り上がってきました

23日目

 

何でもかんでも気の持ちようで

昔から

寒い時には「涼しい!」

暑い時には「あったかい!」

忙しくなってきたら

「盛り上がってきた!」

と言うようにしています

 

ここ数日、俄然盛り上がってきました

 

文科省から保護者あてに

「転学に関するリーフレット」が

公開されました

(本校ではメール配信しました)

「転学」

「籍を置いたまま他校で学習」

このことについて柔軟に対応するよう

文科省から全国の学校に

伝えていただきました

 

ただ、このことについて

小中学校に比べ高校間の転学には

高いハードルがあることを忘れてはいけません

「ハードルは高ければ高いほどくぐりやすい」

と言われますが

今回に限って言えば

くぐると「未履修問題」という罠が待っています

 

せっかく転校してきたのに…

科目の組み合わせにより

どうがんばっても

卒業に必要な単位が揃わない

という可能性があるということです

つまり

好きな学校に

行けるわけではないということ

 

また「籍を置いたまま他校で学習」するパターンは

いつでも自分の都合のいい日に

輪島高校に戻ることができるわけではない

ということもぜひ頭の片隅に…

 

今は午後10時

ついさっきまで事務員の浦美穂さんが

残ってお仕事をされていました

責任感の強い彼女もやっぱり被災者です

住む場所を無くした彼女は

ずっと車中泊をしています

中学生のお子さんは集団で

白山ろく少年自然の家へ

小学生のお子さんは

単身小松市内の小学校へ

心細くて「行きたくない」って

泣いているのだとか

なんか心が張り裂けそうになります

でもきっとだいじょうぶ

お母さん見守ってるよ

 

強く大きく成長できるできると思います

 

金沢方面へ二次避難している生徒が学ぶ場所として

金沢大学をお借りすることができそうです

準備ができ次第ご案内します

生徒のみなさんへ大切なお知らせ

22日目

 

大学入試共通テストを終えた3年生は

個別記述(二次試験)に向けて

金沢市内の高校の一室をお借りして

学習に励んでいます

受け入れてくださった

高校の関係者の皆さん

ほんとうにありがとうございます

 

 

 

 

 

 

また、土日には

金沢市内のホテルの一室を借りて

同様に学習部屋としています

県教育委員会の

全面的なバックアップを受けています

ありがとうございます

 

学校では少しずつ授業を組んでいます

23日(火)の予定は

1年生…1限 化学基礎、2限 数学

2年生…1限 生物&物理、2限 化学

です

積雪が見込まれるので

始業を遅らせて2時間だけの対応です

気をつけて登校してください

 

オンラインでの配信も

徐々に増やしていきますので

Chromebookをまだ取りに来ていない人は

学校までとりに来てください

 

金沢方面に二次避難をしている12年生

学習する場所の確保ができそうです

しばらくお待ちください

 

羽咋方面に二次避難している人は

羽咋高校の授業に入って

勉強することも可能です

希望する方はご相談ください

 

一人ひとりが

事情に応じて学ぶことのできる環境を

何とか整えて行きたいと考えます

要望やアイデアがあれば

ぜひおっしゃってください

100%希望に添うことはできませんが

①他の高校へ転学する

②輪島高校に籍を置いたまま他高校で学ぶ

などのシチュエーションが考えられます

準優勝盾が語るもの

 21日目

 

避難所開設の頃の話です

準備に来ていた市の職員のひとりが

玄関を入ったところにあった

中のトロフィーたちが無惨に崩れ落ちた

表彰ケースをじっと見つめていました

 

 

 

 

 

 

ポツリとひとこと「俺たちの盾が…」

彼の名は浅井朱文(旧姓)

古くからの高校野球ファンなら

輪島高校の投手として

聞いたことのある名前かも

 

棚の中には輪島高校の

輝かしい部活動の歴史が

飾ってありました

 

その中でひときわ輝く

ふたつの準入賞盾

 

それは本校の100年の歴史の中で

かつて二度

甲子園へあと一歩と迫った証です

 

 

 

 

 

 

盾に描かれている図柄は

スクイズをウエストするシーン

打者と捕手が必死にボールに

飛びついているシーンです

 

あれ?

何か違和感持ちませんか?

スクイズ外す時って

捕手は投球と同時に

立ち上がりますよね

 

なのに打者と一緒に

飛びつくなんて…

 

これはサインプレーではなくて

三塁走者がスタートを切ったのを見て

投手が咄嗟の判断でウエストした

高度なプレイを描いたものでしょう

江夏の「奇跡の21球」を彷彿とさせます

よほどバッテリー間に信頼がないと

できないプレーです

 

よく見ると

背景には

でっかいキャッチャーミットが

描かれています

「どんな球でも俺が止めてやる!」

心の叫びが聞こえるようです

 

浅井投手は

この盾を手にした当時の

中心選手です

 

その時決勝戦で戦ったのは

箕島高校と延長18回の死闘を繰り広げた

あの星稜高校でした

 

「全国制覇した箕島が日本一

 それに惜しくも敗れた星稜が2番目

 俺たちは日本で3番目に強いチームだ」

と何とも都合のいい理屈を展開していました

 

この根拠のない自信こそ

輪島の人間の強さです!

きっと立ち上がります!

 

少し落ち着いてきたので

来週棚の中を整理しようと

思います

 

浅井選手らの思いを繋ぐ

現在のチームも

「できることから練習を開始します!」

先週、冨水諒一監督から

報告を受けました

 

男子バレーボール部も

できることから活動開始です

体育館は自衛隊の基地となっていて

いや、そもそも床が斜めに傾き

使用することができないので

 

20日(土)は翠星高校さんで

合同練習をさせていただきました

わざわざ輪島高校の控え室まで

準備してくださり感謝感謝です

感無量だと語る生徒も…

翠星高校の先生方や生徒の

温かさに触れた1日でした

 

 

 

 

 

 

21日(日)は星稜高校さんと

星稜高校の先生は

「今は大変だと思いますが

 一人ひとりが自分のできることを考え

 一生懸命にやっていきましょう」

 とおっしゃってくださいました

 

 

 

 

 

 

 

また、今日は

金沢方面へ二時避難している生徒たちに

ひとり一台パソコンを配りました

この後オンライン授業の際に使用します 

現場からお伝えします

20日目 土曜日

本来ならば学校は休みなので

朝から少し余裕があります

避難所をうろちょろしてみました

 

朝早くから

トイレ掃除をしてくださっている方が…

お名前をお聞きしたのですが

「みんなやってることなので…」と

ほんとうにあリがとうございます

 

 

 

 

 

 

 

輪島高校避難所には

ペット同伴の方の部屋を

1室設けています

ペットも大切な家族

気兼ねすることなく

過ごしてもらっています

 

 

 

 

 

 

 

生徒たちが学校に置いて行って

被災した辞書やひざ掛けなど

まとめて置いてあります

いつでも取りに来てね

持ち主が迎えに来てくれるのを

待っています

 

 

 

 

 

 

 

こんなにグチャグチャだった図書室も

 

 

 

 

 

 

このとおり

 

 

 

 

 

 

先生方が1週間かけて

もとどおおりにしてくださいました

 

トレーニング場には

プライバシー保護のための

間仕切りが入りました

まだ入っていない避難場もありますが

市は各避難場の事情に合わせて

順番に進めています

これをご覧になって

「なぜ輪島高校だけ!」

と苦情を言うのはおやめください

例えば他の避難場にあって

輪島高校にないものもあります

それぞれの避難民が

思いやりの心を持って

過ごしていただければと思います

「俺は被災者だぞ!」

と市の職員に食ってかかる人を見ました

市の職員だって被災者です

 

 

 

 

 

 

 

ゴミの分別も進んでいます

避難民の方々が

みんなで助け合いながら

ルールも自分たちで決めて

綺麗な環境を保っています

 

 

 

 

 

 

 

大切な連絡は

ホワイトボードで取り合っています

 

 

 

 

 

 

 

開所当時は2ヶ所しかなく

除染作業に追われていた

仮設トイレも今ではこんなに

 

 

 

 

 

 

 

子どもたちが集える

ティーンズラボさんも

素敵なスペースになりました

 

 

 

 

 

  

今日は年に3回の特別な日

1月19日

19 × 19 = 361 ≒ 366

つまり1/19(1月19日)今日をもって

1年の1/19(19分の1)が過ぎたことになります

1年のうちこんな日は他にも2つあるそうです

 

これまでの日々をあと18回繰り返すと

新しい年を迎えるんですね

なんだか短いような長いような

 

その日その日の暮らしも

それはそれでいいもんです

人の温かい気持ちに触れることが

多くなりました

 

今日は生徒が登校して2日目

3時間授業を行いました

 

1時間目は

 

2年生は松本昭子先生の国語

松本先生は文部科学省から認められた優秀教員で

新しい時代への教育について日頃深く研究されており

本校の探究学習の中心的役割を担っています

今日は語彙力アップのための教材を準備してくれました

 

 

 

 

 

 

 

1年生は校長自身の化学

大学入学共通テストの問題に挑戦です

宇宙ステーション内の

酸素供給システムに関する問題で

今回避難所に設置された

循環式手洗い機と絡めて説明しました

 

2時間目は

 

12年生合同で矢田勇先生の防災教育

矢田先生は

本校のお笑い担当の先生で

学校から帰る時には

「お疲れさま」というと

ホントに疲れた気がしてイヤだということで

「お元気さまー!」と言って帰っていきます

今回いろんな方に助けられたけど

今度助ける側にまわったら

どんなことが喜ばれるか考えよう

というテーマでした

NHKから取材のカメラが入っていましたが

「紅白歌合戦」をイジったりして

取材クルーも苦笑いでした

 

 

 

 

 

 

 

3時間目は

 

やはり12年生合同で

奥野拓海先生による「やる気アップ法」

こんなときだからこそ

未来を見据えて歩いていこうというテーマです

生徒からは「なんだかワクワクしてきた!」

奥野先生からは

「学校に出て来れていないみんなも前を向いて行こう!」

との力強いメッセージが

 

来週からは徐々に時間割も組んで行きますね

オンライン授業も計画していきます

学校にChromebookを置いている人は

取りに来てください

携帯画面ではやりにくいですよ

金沢地区に避難している人には

今度の日曜日に届けます

詳しくはClassroomでお知らせしたので見てね

久しぶり!どうしてた?

18日目

 

生徒の登校を再開しました

最後に会ったのは12月28日かな

みんなで豚汁食べたよね

 

 

 

 

 

 

ティーンズラボで

クリスマスパーティーもしたっけ

 

 

 

 

 

 

いろんな話が飛び交います

 

今日登校できたのは26名

およそ1割の生徒たちです

ほとんどの生徒が

すでに市外へ二次避難をしています

久しぶりの再会に

「おまえ老けたなあ」

 

 

 

 

 

 

 

前回ドラム缶風呂でお世話になった

「にちにち好日」さんが

再会のお祝いのお菓子を

差し入れしてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

避難所にもひとつうれしいお知らせが

岩手県の北良株式会社さんが

循環式のシャワーを設置してくださいました

避難所の衛生環境が気になります

とっても助かります

 

 

 

 

 

 

場所は生徒玄関

昨日先生方が倒れたロッカーを

一気に片付けてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだか教員同士の絆が

一層強くなったような気が

 

いろんなタイプの先生がいます

 

0を1にするのが得意な人

1を99にするのが得意な人

99を100にするのが得意な人

100を0にするのが好きな人

 

鳴かぬななら…

 鳴くまで待とうホトトギス

 鳴かんでいいよホトトギス

 鳴くのと変えようホトトギス

 自分で鳴くわホーホケキョ

 

石橋を叩いて渡る人

石橋を叩いても渡らない人

石橋を叩き過ぎて壊す人

石橋をわざと壊して造る人

そもそも石橋に気づかず泳ぎ出す人

 

いろんな先生がいて

いろんな意見を出し合いながら

一歩一歩前へ進んでいます

 

被災した実家で勉強し続けている

ひとりの受験生が

教材をとりに学校へ来ました

受験校も絞れたのか

赤本も持っていきました

まだ電気が復旧していないんだそうです

まさに蛍の光窓の雪

 

蛍捕まえるだけで大変やろ

そんな暇あったら勉強せえ

といろいろつっこむ人もいますが

実は「蛍雪」の言葉の生まれた

中国のある地方の蛍は

日本の蛍の200倍の明るさがあって

10匹ほどで充分勉強できる明るさが得られるとか

空飛ぶ仙人がいるという地方の話なので

どこまで本当なんだか

ふたつの大切

17日目

 

避難生活が始まって以来

ずっと心がけていることがふたつあって

 

ひとつめは挨拶

震災前はずっと毎朝校門で

生徒に挨拶するのが日課でした

素敵な笑顔で返してくれる子

ブスっとニコリともしない子

親とケンカでもしたのかな?

と思いを馳せたり

 

避難所は最初の頃

みなさんギスギスした雰囲気で

疲れ切っているのもあるのでしょうが…

これではいけないと思い

挨拶をしまくることにしました

じいじ、ばあば、自衛隊、犬

とにかく、おはようございます

 

今では

声をかけていただくことの方が

多くなりました

 

そしてふたつめは

「はきものをそろえる」

曹洞宗永平寺の道玄禅師の教えです

 

はきものをそろえると、心もそろう

心がそろうと、はきものがそろう

ぬぐときにそろえておくと

はくときに心がみだれない

だれかがみだしておいたら

だまってそろえておいてあげよう

そうすればきっと

世の中の人の心もそろうでしょう

 

今では避難民の方一人ひとりの

心もそろって

こんな感じです

 

 

 

 

 

 

 

今日の感染状況

コロナ6

インフル4

胃腸炎2

もうすぐ学校に来れるよ!

16日目の朝です

 

金沢方面へ避難している生徒のため

金沢地区の高校が施設の一部の使用を認め

生徒の学習に活用させてくださっています

 

本来の生徒さんのご指導がおありなのに

本当にありがとうございます

生徒のみなさんにもご迷惑をおかけします

ごめんなさい

 

本校教員も何人かそちらの方に勤務しています

今日は、その先生から便りが届きました

 

平野校長先生へ

生徒らが割り当ての教室に入った折

自分の学校の教員の顔を見て安堵する表情に

涙が出そうになりました

こちらでは他校の先生方も

指導に加わると言ってくれています

  

 

 

 

 

 

 

スクールカウンセラーの浅井好先生に

ひとりひとりお話を聞いていただきました

 【生徒A】

 地震が怖かった 今でも怖くて家に入れない

 玄関から先へは一歩も動けない

 将来は患者の心に寄り添える看護師になりたい

【生徒B】

 トンネルの中で揺れ始めた

 何とか車で脱出できたが

 大きな岩がゴロゴロ落ちてきて怖かった

 でも負けない 国語の教師になりたい

【生徒C】

 「なんで自分たちだけ?」最初はそう思った

 でも今は違う!立ち直った!

 高校の教師になりたい

【生徒D】

 自分は大丈夫!でも町が心配

 もとどおりになるのかな?

【生徒E】

 母が「まあいいか」の気持ちを

 繰り返し教えてくれた

【生徒F】

 せっかく生きているんだから

 人の役に立ちたい

 大学卒業したら世界中を廻る!

【生徒G】

 うちはなくなった

 でもその分薬剤師への思いが強くなった

 奨学金借りてでも絶対やる!自分で返す!

 

前向きで力強い言葉が続きます

 

でも

 

震災直後はどの子も「いい子」になるのだそうです

でもそれは決して

本当の気持ちではないのかもしれない

 

地震や火事そのものへの恐怖

家族が離ればなれになることへの不安

大切なものを失ったさみしさ

 

そのサインを見落とさず

しっかりと寄り添う必要があります

 

そしてこの前向きな言葉たちが

本当の強さになりますように

 

今,1月18日(木)から登校できるように

準備を進めています

 

 

 

 

 

 

こんなにぼろぼろだった部屋も

ほらこのとおり

 

 

 

 

 

 

先生方、頑張ったよ

 

学校の再開ではありませんので

無理に登校する必要はありません

欠席にはなりません

 

日 時:1月18日(木)9:00~12:00

    9時~10時の間に来て下さい

場 所:3年生の棟

    避難者と動線を分けています

入 口:ゴミステーション側のドア

    内履き※に履き替えます

    (※石川県では上履きのことを内履きといいます)

    スリッパを用意しますが

    内履きを持ってきてもかまいません

服 装:制服でなくてもかまいません

持ち物:初日は筆記用具があれば大丈夫

設 備:エアコン・ストーブがあります

    水洗トイレが使用可能です

内 容:初日は友達と話ししたり

    授業の準備をしましょう 

 

本日の感染状況

コロナ4

インフル5

腸炎2

 

今日は炊き出しのパキスタン人に

ウルドゥー語の「おはよう」を習いました

アッサラーモ アレークン

輪島高校と「まれ」

15日目を迎えます

 

3年生受験組はホテルで自己採点

 

 

 

 

 

 

 

さて、今日も多くの方々の支援をいただいています

 

認定NPO法人カタリバさんと

NPO法人じっくらあとさんが

音楽室に「みんなの子ども部屋」を

設置してくださいました

ゲームやピアノ、勉強部屋もあり

自由に過ごせる子どもの居場所です

 

 

 

 

 

 

 

以前、炊き出しをしてくださった

にちにち好日さんが

今日は入浴支援に来てくださいました

ドラム缶を用いた薪の風呂です

避難されている方は発災以来

お風呂に入っていません

涙を流して喜んでくださる方も

 

 

 

 

 

 

 

大阪大学のProject INPACT さんは

女性トイレにサニタリーセットを

設置してくださいました

5年前に「5年後の自分に宛てた手紙」

プロジェクトでお世話になった

吉川教授とゆかりのあるみなさんです

実はうちの娘も

そのプロジェクトに参加しており

先日届いた

「5年前の自分からの手紙に」

こんなこと考えてたんだーと

感慨深げでした

 

 

 

 

 

 

 

昨日紹介したオーストラリア帰りの中村くんが

お前も来いと友人に声をかけて

ボランティアの輪を広げています

来てくれたのは元々同級生の田中琉惟くん

昨年度、本校で企画した海外研修で

フランスへ渡り片言のフランス語を学んだ

自称パリジャンです

なんとも国際的なコンビですが

やっていることはコテコテの日本人です

 

 

 

 

 

 

 

それから今日はNHKのニュースに

出させていただきました

ディレクターは

輪島高校もその舞台となっていた

土屋太鳳さんの朝ドラ「まれ」の

製作にも携わっていた方でした

今回焼け野原となった朝市通りの中に

かつて「まれ」記念館はありました

今回訪ねてみると

モニュメントだけ焼けずに残っていました

誰かがお供えしたお菓子が

 

 

 

 

 

 

 

コロナ禍による学校閉鎖が終わり

登校が再開した時の生徒の笑顔が

忘れられません

なんやかんや言っても

やっぱり学校が大好きなんです

だからとにかく学校に来てもらいたい

もうすぐ登校を開始します

何人集まるかわからないし

教科書のない生徒もたくさん

でもその中で何ができるか

先生方は精一杯頑張ります

「丁寧に」

「みんな揃って」

「絶対間違いなく」

がこれまでの教育だとしたら

「ポイントを絞り」

「できることから」

「とにかく走り出す」

がこれからの教育だと思うのです

 

ニュースではそんなこと話しました

 

本日の感染状況

コロナ6

インフル4

腸炎1

戦線復帰!

14日目の朝です

一昨日

大学入学共通テスト応援のため

自分も金沢に出向きました

 

ところが到着した途端に発熱

ここ40年ほど

二日酔い以外の病気をしたことのないくらい

健康には自信があったのですが…

疲れと、風呂に入れたという安堵でしょうか?

 

明くる朝、検査の結果

コロナとインフルともに陰性

確認してから試験場で激励

今朝早くに学校へ向かいました

 

水道をひねれば水が出る

風呂も入れて洗濯もできる

緊急車両以外の車でも

ガソリンを入れてもらえる

そんなひとときの夢のような生活を離れ

学校に戻ります

 

渋滞を避けようと朝4時に出たのですが

七尾〜穴水間は長蛇の列です

 

 

 

 

 

 

車窓には富山湾越しに立山連峰

年に数回だけ限られた時間にしか見られない

神々しい姿に力づけられます

 

 

 

 

 

 

途中の山々には凄まじい傷跡

崩れ落ちた山肌に

うっすら雪化粧です

 

 

 

 

 

 

学校に着くなり

文科省からの建物の安全検査に同席です

一部の建物の安全が確認されました

これから授業再開に向けての

スケジュール調整に入ります

生徒のみなさん

保護者のみなさん

今しばらくお待ちください

 

生徒の安否は

全員確認されたことになっていましたが

実はもうひとり

確認されていない生徒がいました

彼の名は中村輝人くん

ワーキングホリデーを活用して

オーストラリアに渡っていた生徒です

 

オーストラリアに行ったっきり

連絡方法がわからなかったのと

まさかオーストラリアまで

地震の影響はないだろうということで

安否確認はしなかったのですが

輪島高校の避難所で支援活動している姿を

ひょっこり見かけました

 

彼は学ぶことが大好きだったのですが

世の中の動きのスピードに対して

緩やかすぎる日本の教育に疑問を感じ

日本の教育を変えると意気込んで

単身オーストラリアに渡ったのでした

 

オーストラリアに渡ってからは

いろんな仕事を経験したそうです

周りに韓国の友達がたくさんできたことで

英語よりも韓国語がペラペラになっていました

 

今回、故郷の震災のことを知り

とりあえず飛行機を乗り継ぎ

自分にもできることがあると

帰って来たそうです

 

彼も被災地に着いた途端に

疲れと安堵で行き倒れ

救急車で緊急搬送されたそうです

病院で元気を取り戻した後は

とっとと歩いて帰ってくださいと…

なんとも人騒がせな帰国劇でしたが

バイタリティーあふれる行動力

頼もしい限りです

街には学びの種がいっぱい

13日目の朝

いよいよ共通テスト本番です

本来12年生も学校で

模擬試験を受ける予定でしたが

それは叶いません

 

共通テスト会場で憩いのひととき

2名軽い体調不良を訴えている他は

いたって元気です

 

 

 

 

 

 

支援の文房具も続々

鉛筆、消しゴム、鉛筆削りはもちろん

時計やコンタクト洗浄液まで

昔、能登で勤務されていた

先生方が届けてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんな時でも学びを止めるな

このブログの大きなテーマのひとつです

こんな時だからこそ見える

学びの種がたくさんあります

 

自分も含め被害に遭った者から見ると

この非常事態に何を不謹慎な

と目に映るかもしれません

でも、次に同じようなことが起こった時のために

研究を残すということは重要です

 

まずは津波

今回の地震で5mの津波が観測されました

ところが到達した津波は1m

予想の外れ?

いえいえ

この差の4mの秘密は地面の隆起にあるのでは?

もしこの隆起がなければ

あるいは津波によって

さらに被害が広がっていたのかも

あくまで自分の仮説です

 https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2401/12/news121.html

  

次なる疑問?

街を歩くと道路に

マンホールが 飛び出ているのです

地面が隆起したにしても

なぜマンホールだけ?

地震になっても

飛び出ないマンホールが開発できれば

道路の復興が容易に進み

支援物資も迅速に運べるのに…

調べてみるとすでに先行研究がありました

https://www.gucenter.co.jp/_userdata/guvol5.pdf

 

疑問の目で

あらゆるものを

見つめてみることが

学びの種です

 

こんな時だからこそ

視点を広く

明日に備えて

いよいよ明日に迫った共通テスト

現地集合の生徒を除いた12名

朝早くから登校し

みんなで寄り添って直前の勉強会

 

 

 

 

 

 

その後出発式をしました

震災で文房具をなくした生徒らに

瓦礫の下から集めた

なけなしの文房具をプレゼント

 

歌いたがり校長は

今日も下手な歌で元気づけです

「負けないこと

 投げ出さないこと

 逃げ出さないこと

 信じ抜くこと」

 

共通テスト前には

毎年決まって同じ話をしています

ソフトボールのナショナルチームの

メンタルトレーニングの話です

 

北京オリンピックに向かう前々日

宇津木妙子監督が

選手に伝えます

「明日は練習をオフにする

 これまでお世話になった人に

 挨拶に行きなさい

 それが出発前の

 最後のメンタルトレーニング」

 

エースの上野由岐子投手は

絶体絶命のピンチになったとき

このメントレのことを思い出し

自分はひとりじゃない

不思議な力が湧いてきたといいます

そして見事に金メダルを獲得するのです

 

このことは感謝の心の大切さを伝えています

 

あなたがお世話になった人は誰ですか?

家族?先生?あるいは?

 

ちなみに上野投手は

中学校の時にお世話になった

ソフトボールの顧問の先生の

お墓参りに行ったそうです

 

この話は昔「深イイ話」で聞いたもので

その後何度も話しているうちに勝手に脚色して

実話とは異なるものになっているかもしれません

 

みんなで試験会場の下見をしました

輪島高校の会場は金沢学院大学

ずっと前から利用させていただいています

快適な控室、わかりやすい会場図や時間割の掲示

丁寧な対応、本当にありがとうございます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕食はホテルでご馳走です

避難食から急に豪勢な食事

お腹がびっくりしないといいけど

避難している家族に食べさせたいとの声も

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はもうひとつイイ話

 

引率の矢知先生の車のバッテリーが

ホテルに着いた途端ダメになってしまいました

JAFに見てもらったら液がなくなっていて

ここまで走ってきたこと自体奇跡だそう

途中何度か停車したのに

その度にちゃんとかかっていたのです

生徒を送り届けるまではと

なんと責任感のあるバッテリー

 

責任感ある機械といえばこちらも

 

 

 

 

 

 

倒壊したビルの下敷きになっても

住民の安全を

見守り続けています

 

今日の感染症 

コロナ19名

インフル2名

腸炎4名

いよいよ明日出発!

1月13日(土)から

いよいよ大学入試共通テストが始まります

 

毎年輪島高校では

大型バスで全員一緒に向かうことになっています

会場のある金沢市まで100km以上

車で2時間以上かかるからです

 

明日の朝出発しホテルに3泊します

 

ところが明日の朝学校まで来れない生徒が…

道路が分断されて車が通れない生徒です

今日、教員がその生徒を

迂回路を通って学校まで連れてきました

 

彼は今晩は学校に泊まります

教員も何人か泊まりこんで

寄り添ってくれてます

みんなで食事の一コマです

 

 

 

 

 

 

 

今日も自衛隊の炊き出しがありました

 

 

 

 

 

 

なんだか少しずつ贅沢になってきます

 

 

 

 

 

 

本当にありがたいです

 

「Humanity First」の方々も

初日からずっと車中泊で

炊き出しをしてくださっています

 

 

 

 

 

 

この方々はイスラム教信者による支援団体です

阪神淡路大震災や東日本大震災の際も

ずっと炊き出しをされていたそうで

「この顔だからどこでも最初は

 日本人は怖がって寄って来ないんですよ」

と初日に笑って話してくださいました

 

自分もやはりイスラム過激派を想像し

ヒゲを見るだけで身構えてしまうのですが

とんでもない偏見であったと

自分を恥じています

 

日本人以上に日本を愛してくれて

被災者一人ひとりに優しく声をかけ

自分を犠牲にすることを厭わず

尽くしてくださっています

 

先生方も一生懸命です

使える部屋に突貫工事で作り上げた

臨時職員室で

生徒への連絡に大わらわ

 

 

 

 

 

 

自分たちも被災しているのに

頼もしい先生方です

 

陸路が使えないため

輪島市では

金沢まで二次避難をする

船を出す予定でしたが

荒天のため延期となったそうです

花開け!復活の胡蝶蘭!

11日目の朝です

 

震災後、初めて夜中に目が覚めずに

朝を迎えました

みなさんまだおやすみです

 

時間ができたので

横倒しになったままだった

胡蝶蘭の植え替えをしました

 

本校は昨年10月に

創立100周年式典を催し

その際にいただいたものです

 

傷だらけの葉っぱに砂埃が…

丁寧に拭いてあげると

確かな息吹が感じられます

 

こんな状況の中でも

しっかりと根を張ろうとしています

 

マラソンランナーの高橋尚子さんは

「花が咲かない冬の日は

  下へ下へと根を伸ばせ」

とおっしゃっています

 

よく見ると小さな芽吹きが見られます

 

 

 

 

 

 

「新しい芽吹きは幹からではなく

 必ず枝の先端から始まるんだよ

 だから世界から見ると辺境の地日本

 そのさいはての能登半島に住む君たちは

 世界の新しい芽吹きになるんだよ 

 半島の最先端から

 目指せ世界の最先端」

 

コロナ禍の時に

生徒に語りかけた言葉を思い出しました

 

この胡蝶蘭再び花を咲かせる日が来るのか

101年目の復活のシンボルとして

大切に育てようと思います 

 

今日の感染状況

コロナ20

インフル1

腸炎3

今日もいろんな人にありがとう

10日目が終わろうとしています

さっきから不気味な余震が続いています

 

今日も、受験生が学校にやって来て

大坪教頭先生の英語リスニング対策講座を

受けました

 

 

 

 

 

 

少しでも力をつけるよう

教員全員でバックアップしていきます

 

本校だけではなく

石川県の多くの教員のみなさんが

学校の垣根を越えて応援してくださっています

 

噂では金沢地区の若い先生方が

能登の受験生のために文房具やおやつを

準備してくださっているのだとか

 

中心となっているのは

金沢泉丘高校の山越康裕先生と塩田高基先生

おふたりとも飯田高校が初任校で

この現状に心を痛めているのだそうです

 

お昼には自衛隊の方による

温かいご飯と味噌汁の配給です

震災後初めての温かい白米です

 

 

 

 

 

 

 

これから被災後の報告書やらなんやらで

きっと必要になるんだろうなと

写真の整理を始めました

 

10日間でかなりの数になりました

すると

被災前にSNSで見つけて思わずスクショした

心に残る言葉があったので紹介します

「流されて辿り着いた先で

 めちゃくちゃ頑張ればいいのよ

 それが

 自分の居場所じゃないかもしれない

 と思ったとしても

 与えられたことを必死にやるのよ

 そうすると知らない扉が開くの

 そこに新しい出会いがあって

 どんどん違うステージに行く

 その繰り返しよ」

 

自分が尊敬する

マツコ・デラックスさんの言葉です

 

なんだか今を暗示しているようです

 

今、いろんなところへ流されて

知らない場所に辿り着いた生徒がおおぜいいます

他地区に移り住んで転校を希望する生徒もいます

反面、道路が寸断されて未だ身動きさえできない生徒もいます

高校受験先を再考し始めた中三生も

 

それぞれの生徒がそれぞれの場所で

自分の学びたいことを

思う存分学べるようなシステム作りが

今与えられた使命です

 

受験生の学びはもちろん

1、2年生の今後の学びの保障についても 

現在、教育委員会と連携をとりながら

急ピッチで進めています

 

明日の朝は氷点下になるそうです

どうか暖かくしておやすみください

励ましメール

生徒のみなさん

多くの方がみんなのことを見守ってくださって

応援してくださっています

 

愛知県でフリーランス・ライターをしていらっしゃる

福永文子さんからメッセージが届きましたので

シェアしますね

 

3年生の皆さんは週末からの共通テスト、そして大学受験と、未来を決める大事な時期だと思います。

皆さんは目の前やご家族、家の大変さでなかなか受験に集中できるような心境ではないかもしれません。

でも、だからこそ、皆さんの未来に視線をぐっと、広げてください。

受験に真摯に臨むことで、必ず皆さんの未来が切り開かれます。

あの地震を生き残った皆さんならば、やりたいこと、できることを必ず実現できます。

もちろん、もう進路が決まっている皆さんも同じです。

ご自分の命と周りの人たちの命を大切にして、進むべき道をしっかりとかき分けて歩んでください。

奇跡の医療チームDMAT

10日目の朝です

 

本校には市内の全ての避難所から

体調不良の方を一カ所にまとめ

集中的にケアする棟を設けています

 

DMATを中心とした

専門医、看護師、保健師など

専門スタッフが協力しあって運営しています

罹患していないの被災者の方や

ボランティアの方々とは

一切接触しない完璧な動線を確保しています

 

現在の収容者数は

コロナ16名

インフルエンザ1名

胃腸炎(ノロではない)3名

 

この劣悪な環境の中

これだけの人数で収まっているのは

奇跡といっていいと思います

 

昨晩も2名の看護師さんが

泊まり込みで看護にあたってくださっています

一睡もできていないみたいで

疲れもピークにきているようですが

「みなさん大変だから・・・」と

笑顔で対応してくださっています

 

 

 

 

昔の戦友より

このブログ

多くの方が読んでくださっているみたいで

たくさんの激励のお言葉をいただいています

本当に大きな力となります

 

やすらぎ小松にお勤めの桐生裕三先生が

石川県出身の哲学者である

西田幾多郎先生の言葉を送ってくださいました

「非常時なればなるほど

 我々は一面において落ち着いて

 深く遠く考えねばならぬと思う」

 

桐生先生とは昔、甲子園を賭けて戦った仲です

当時、後にドラフト1位でプロに入団する投手を擁するうちのチームを

1回戦で0-1で破った監督です

 

勝負師、桐生監督らしいお言葉です

 

生きていてよかった!

今日は本来なら始業式の日

本当は来れる生徒がひとりでもふたりでも

始業式を決行するつもりではいたのですが

校舎の安全が保証できない限り

やはり生徒を集めるのはためらわれます

 

でも、ひとりで頑張っている受験生に

友達の顔を見て安心してもらいたくて

ひとりじゃないって思ってもらいたくて

顔を合わせる場面を設定しました

 

本校から今年共通テストを受けるのは38名

このうち、

住むところを失い親戚を頼って輪島を離れた生徒や

今だに道路が分断されていて出てこれない生徒がいたりして

今日集まったのは13名でした

 

2週間ぶりに逢う生徒を前にして

あれも言おうこれも言おうと

たくさん準備していたのですが

顔を見た瞬間、結局出た言葉は

「よう生きとったな!」

それだけ…

 

でも生徒の目は輝いていました

きっと大丈夫

確信しました

 

みんなで「愛は勝つ」を歌いました

昨年暮れ、惜しくも亡くなった

KANさんが遺したこの曲は

東日本大震災の際に

チャリティソングとして

多くの人の心を打ちました

そしてなんと、本校進路指導主事の

矢知先生が受験生の時の曲なのです

 

これを歌おうと思いたったのは昨夜

今朝早く、件の「奇跡の一軒家」に忍び込んで

タンスの下敷きになっていた

思い出のギターを引っ張り出して来ました

 

それから共通テストについての話をしました

聞いてみると

文房具もない生徒がほとんどだったので

職員室や進路指導室の瓦礫の下から

ありったけの鉛筆や消しゴムを拾い集めました

 

 

 

 

 

 

輪島高校は

共通テストの会場がある金沢市まで

車で2時間

毎年バスをチャーターし

ホテルもみんなで予約して

団体受験をしています

 

こんな状況ではありますが

今年も予定通り行きます

道路状況が悪く

普段の2〜3倍の時間がかかりますが

「緊急車両用通行許可証」を

県教育委員会がもらってくれました

これでスムーズに通れます

 

いろんな方が応援してくださっています

ありがたい限りです

力を発揮することが

全ての人への恩返しです

今日という一日は・・・

8日目も終わろうとしています

バタバタしていた割に

何をしたかと考えると???

 

調理室に忍び込み

奇跡的に無傷の電子レンジを数台発掘しました

少しでも温かいものを食べていただこうと

さっそく各フロアに設置しました

 

なんだかとってもいいことをした気分

と、ひとり悦に入っていると突然バチッ

一斉に使用したため

ブレーカーが落ちたようです

泣く泣く引き上げました

みんなを期待させてごめんなさい

 

ブレーカーを入れ直すため

自衛隊が駐屯している体育館に潜入

目の前に映画のような光景が広がります

 

 

 

 

 

 

 

グラウンドにも多くの重機が…

自分が高校生時代野球の練習をしていた

グラウンドがこんな姿になるとは…

 

 

 

 

 

 

震災前はこんな感じでした

 

 

 

 

 

 

グラウンド全体にうっすらと

氷が張った早朝のグラウンドです

 

今日も炊き出しをしていただきました

うっすら雪化粧の中

あったかいご馳走が嬉しいです

 

 

 

 

 

 

 

昨日お世話になった「Japan 元気塾」さん

今日は帰途についていたのですが

途中積雪のための倒木による通行止めで

ふたたび戻って来て

今日もうどんをご馳走してくださいました

 

よくよく見ると

味付けがちゃんと関西風

やはり地方によって

変えていらっしゃるのでしょう

細やかな心配りに感心しきりです

 

同じく昨日からお世話になっている

「Humanity First」さん

パキスタンやモンゴルの連合軍です

今日はキーマカレーをご馳走してくださいました

 

 

 

 

 

 

 

今日新たに加わったのは

大宮で天ぷら屋を営む「周平」さん

天丼をこしらえてくださいました

初めて炊き出しを行ったそうで

15時間もかけてお越しくださったんだとか

 

 

 

 

 

 

 

深夜になると

感染症病棟に段ボールベッドが

運び込まれます

市の職員や保健師さんたちで

必死の組み立てです

 

 

 

 

 

 

 

とにかく今日も一日が終わります

いろいろ走り回ってクタクタです

 

今日という日は自分にとっては

ただの一日だったけど

 

瓦礫の下で亡くなった方にとっては

どうしても生きたいと願った

一日だったんだろうなと思うと

 

この疲れこそが生きている証で

なんだか尊く感じます

 

明日は久しぶりに生徒に逢えます

「おこらいえ」って何?

8日目の朝です

外はすっぽり雪に覆われています

 

 

 

 

 

 

除雪が必要なほどの積雪はなく

ひとまずほっとしています

 

生徒を元気づけようと続けているこのコラム

他にも多くの方に見ていただいているようで

温かい励ましのメールなんかもいただいています

本当にありがとうございます

 

タイトルの「おこらいえ」について

 

どこかフランス語の響きにも似たこの言葉

これは輪島の「あまさん」の言葉です

意味は第1回のコラムを見てください

 

輪島の「あま」は

前田のお殿様(利家公?)から

特別に武士の称号を与えられた特権階級です

ですので多くの「あまさん」が住む町は

「海女町」ではなく「海士町」と書きます

 

現在避難所にも多くの方が身を寄せています

「じょー、おこらいえ」

「なだ、なにか」

など「海士町」の言葉が飛び交っています

 

輪島の「海士町」はとてもパワフルな町です

「おどらんな、じしんぐれえ、なしたちゃか!」

(てやんでえ、地震ぐらい、くそくらえだ…みたいな意)

とっても元気をもらいます