2024年4月の記事一覧

5月4日をお楽しみに!

121日目

 

以前も来てくださった

心のケアアドバイザーの

冨永良喜 先生にお越しいただき

1年生と3年生を対象に

「自分のストレスを知り対処法を学ぼう」

の特別授業をしていただきました

 

 

 

 

 

 

今回は

日本心理臨床学会元理事長の

 鶴 光代 様

立命館大学のカウンセラー

 桝蔵 美智子 様

同じく立命館大学 大学院教員の

 前原 寛子 様

にも同行いただき

気になる生徒の観察をお願いしました

 

 

 

 

 

 

中には最初から最後まで

突っ伏して寝ている生徒も

きっとまだそんな話を聴く

精神状態ではなかったんですね

辛かったら参加しなくていいよ

と声かけすべきでした

配慮が足りませんでした

 

 

 

 

 

 

今日のチェックリストの結果分析は

今後の指導に活かしていきます

 

先日

「ゆず」のおふたりが学校へ来て

ライブをしてくださいました

115日目の配信で

「もうひとつサプライズがあったけど

 それはまた後日」

と書いた件です

情報解禁されるまで書くなと

止められていましたので…

まあタイトルで気づく人も

いらっしゃったでしょうけど

 

被災地の生徒へ歌でエールをと

 

NHKの

「君の声が聴きたい」

とのコラボ企画です

 

5時間目の授業が始まったことにして

しばらくしてゆずさんによる

放送室乗っ取りアナウンスで

コンサートを知らせると

「えー!!」と校舎から大きな歓声が

生徒全員ライブ会場の体育館へ駆けつけます

内灘に避難している生徒にも

オンラインで見えるようにしておきました

 

何人かの生徒が

ゆずさんに当時の様子や思いを語りました

 

そのあと「友〜旅立ちの時〜」を

歌っていただきました

と収録はここまで

 

そのあとは

「夏色」を全員で大合唱

「栄光の架橋」で涙する生徒も

忘れられない思い出になりました

 

今回の様子は

5月4日(土)午後7:30より

NHK総合 BSP4K BS8K 

「君の声が聴きたい presents

 ライブ・エール2024」

で放送されます

ぜひご覧ください

 

詳しくは

https://nhk.jp/music 

高校野球 春の大会です

119日目

 

初夏を思わせる心地よい風

 

高校野球の春の大会に来ています

 

一冬超えて一層たくましくなり

はち切れんばかりのユニフォーム

 

先発のマウンドは濱田くん

 

 

 

 

 

 

安定のピッチングを見せています

6回までピシャリ0点に

 

 

 

 

 

 

6回の裏

宮下くんのタイムリーで

1点先制すると

続く濱田くんの内野ゴロの間に

2点目です

 

 

 

 

 

 

続く7回には

森高くん 平くんの連打のあと

田屋くんがきっちりスクイズを決めます

 

 

 

 

 

 

お母さん方の応援にも熱が入ります

 

 

 

 

 

 

守備の乱れから失点したものの

濱田くんの球威は

最後まで衰えず

3ー1で初戦を飾ることができました

 

 

 

 

 

 

 

今回出場している選手のうちふたりが

避難先から別の高校の野球部に通い

練習に参加させていただいています

 

ご理解をしてくださっている

関係高校の校長先生 監督さんはじめ

多くの先生方

ありがとうございます

 

選手のみんなも

一緒に練習させてもらって

本当にありがとう

今日久しぶりに仲間と一緒に

プレイすることができました

 

そのうちのひとり秋田くんは

1月4日の本ブログで紹介した

配給場所を回っていろんな人に

パンを配っていた彼です

今日お母さんにお会いしました

その当時

もう自分は

野球なんてやっている場合じゃないと

諦めていたそうです

 

諦めないで本当によかったな

 

3月に招待してくださった

仙台育英高校のみなさんからの

励ましのメッセージを

保護者会の方が

わざわざ届けてくださいました

 

 

 

 

 

 

仙台育英高校も

今日は春の大会を戦っているみたいです

公務員としての誇り

117日目

 

本校は今年度

金融教育の研究指定校になっています

 

被災したこんな状況で

辞退してはとの声もある中

「こんなときだからこそ

 できることがきっとある」

と研究主任の山上佳織先生の

力強いお言葉

 

今日は

金沢市長を勤められた山野 之義 氏をお迎えし

1年生全員を対象に

「まちづくりへの挑戦

 〜輪島復興に向けて〜」

と題して講話をいただきました

 

山野氏からの問いかけに

生徒の徳野さんが

すかさず手を挙げて答えます

山野氏からは

「大勢の中で

 真っ先に手を挙げて発言できる君は

 きっとみんなをリードできる人になれる」

 

 

 

 

 

 

 

山野氏は市長時代

金沢市の中高生に対して次のように

おっしゃっていたそう

「環境さえ許せば

 どうぞ金沢を出て行ってください

 環境さえ許せば

 どうぞ日本を出て行ってください

 そしていつの日か

 金沢に戻って来てください

 どうしても戻って来れなくても

 金沢を思い続けてください」

なんだか今の輪島の生徒たちに

伝えたいことそのもの

 

「素敵な街づくりのために

 高校生ができることは何だろう?」

生徒が答えます

「ゴミ拾い」

山野氏はここからも話を広げます

「ある有名企業の創業者の逸話

 毎日せっせとひとりでゴミ拾いを

 していたところ

 周囲の人はそんなたくさんのゴミ

 ひとりで拾っていても仕方ないだろう

 今の被災地のゴミも同じ状況

 でもその人は云いました

 『ひとつ拾えばひとつ綺麗になる』」

その話題の豊富さに

生徒もどんどん引き込まれます

 

一緒に小坂小学校の

久野 恭子先生も

ボランティア休暇で

来てくださいました

 

小坂先生のご専門は音楽

校内の清掃や

災害ゴミの撤去など

献身的に働いてくださった他に 

ストリートピアノで

即興ライブです

生徒からのリクエストに

何でも弾いてくださり

一緒に歌う生徒も

 

 

 

 

 

 

私もギターとカホンで加わり

セッションしました 

 

おふたりには放課後にも

若手教員研修をしていただきました

石川県では優秀な若手教員を育成すべく

若手教員育成プロジェクト

(通称若プロ)を展開しており

その一環です

 

若手教員の

心の悩みを聴いていただき

それぞれのお立場から

適切なアドバイスを

いただきました 

 

 

 

 

 

 

実家が金沢で単身赴任の

山崎裕貴先生

今回帰省し損ねて輪島で被災

翌日からずっと車中泊で

学校再開に向けて

力を尽くしてくれていた先生です

「正直心折れていました

 公務員だからという誇りだけで

 踏ん張ってきました

 市長として心折れそうな時

 支えとなったものは

 何ですか?」

 

山野氏からは一言

「家族です」

思わず目頭が熱くなりました

 

同時に

その家族すら失った方の

気持ちを思うと

 

なんともやるせない気持ちに  

花いちりん描く会

116日目

 

毎週木曜日の7限目は

総合的な探究の時間

 

「WAJI活(街プロ)」

僕らのまちは僕らが創る

をコンセプトに

今被災地のために

今の自分に何ができるか?

一人ひとり自分なりの

課題を探しています

 

 

 

 

 

 

本日別の会議で本校を訪れていた

文科省の方やNPOカタリバさんも

活動をご覧になり

一人残らず真剣に自分ごととして

取り組んでいると

驚いていらっしゃいました

 

 

 

 

 

 

 

神戸の「花いちりん描く会」代表の

立岡佐智央さまより

お花のカレンダーと

手記「花と百字文」を

届けていただきました

 

 

 

 

 

 

立岡さま曰く

「花いちりん描く会」は

阪神淡路大震災を超えて

大地に咲いた野の花のような

いわば震災を超えてしぶとく

生き残った花だそうです

 

「花と百字文」は

会員の方が手作りで編まれた体験談

 

カレンダーと手記は

無料で追加発送してくださるそうで

希望の方は学校までご連絡ください

とりまとめてお願いしたいと思います

 

また 元県職員でいらっしゃる

宅美 克基 様からは

「能登半島地震による隆起状況写真」

を送っていただきました

圧巻なのは全ての撮影地で

震災前の写真との比較ができること

 

 

 

 

 

 

学術的にも非常に価値の高いものです

ウルトラマンと栄光の架け橋と

115日目

 

2人のウルトラマンが

炊き出しに来てくださいました

 

ウルトラマンダイナのつるの剛士さん

ウルトラマンガイアの吉岡毅志さんです

 

自分はウルトラセブンから

帰ってきたウルトラマン

ウルトラマンエース

の世代ですが

そのあといろんなウルトラマンが

登場しているのですね

 

保護者の方が繋いでくださりました

他にも多くの方に来ていただき

一緒に牛丼を振る舞ってくださいました

 

食後にはギターで歌のプレゼントも

 

詳しくは本校HP

「輪高生の活動記録ブログ」

をご覧ください

 

このブログを今年度担当してくださるのは

山崎瑞稀さん

以前本校に勤めていらっしゃった方です

しばらく別のお仕事をされていたのですが

震災を機に戻ってきてくださいました

地元のことをよくご存知で

頼りになる方です

ブログの更新も迅速かつ正確です

ぜひご覧ください

 

今日はもうひとつ

サプライズがあったのですが

そちらの紹介はまた今度 

 

世界は意外に単純で

心配事には心配事が

笑顔には笑顔が

感謝には感謝が

集まるようになっているそうです

 

今日もそんな1日でした

たくさんの笑顔と感謝

元気と希望と夢が集まってきました

たのしみは

113日目

  

北陸は福井に生きた

幕末の国学者橘曙覧

「たのしみは…」で始まり「…とき」で終わる

52の短歌を収めた「独楽吟」

その中で

「たのしみはまれに魚烹て児ら皆が

    うましうましと言いて食う時」

と詠んでいます

 

児らに限らず

自分が作ったものを

おいしいおいしいと食べてもらうことは

本当にうれしいものです

 

 

 

 

 

 

 

 

全日本司厨士協会北陸地方本部のみなさんが

今日のお昼に生徒全員に

フレンチの炊き出しをしてくださり

生徒ら皆が

うましうましといただきました

 

 

 

 

 

 

メニューは

「オードブルバリエ」

「野菜のポタージュスープ」

「ハンバーグステーキ

 能登牛ホホ肉赤ワイン煮込み添え」

「パン」

「苺のムース」

 

 

 

 

 

 

学校で味わえる本格フレンチに感動

元気をいただきました

 

グループリーダーを務めてくれたのが

私の幼馴染の「ゆうじろう」

金沢の「VICTORIA GROVE」で

料理長を務めています

子どもの頃から

女の子にモテモテだった

イケメンシェフです

 

そんなゆうじろうに縁のあるみなさんが

集まってくださいました

 

 

 

 

 

 

ゆうじろうが料理のイロハを叩き込まれ

親父と慕う元ホリデイイン料理長

堀内進様

同じくホリデイインの田辺稔様は

珠州ビーチホテル再建のご経験も

 

金沢製菓調理専門学校の

小石 幸一郎 教頭先生

 

遠く福井県からも

グラン・シェフ クーゼーの 久世 康史 様

キッチン・オーの 大崎 新仁 様

クッキングスタジオ おかじまの 岡島 周二 様

 

金沢から

アニバーサリークラブ フラワーガーデンの

吉田 貴也 様と 長松寿宗 様

国際ホテルの元料理長 山口 進 様

町屋cafe くりの樹の 小鍛治 裕樹 様

旬菜焼はざまのオーナーシェフ 狭間 新一 様

 
いずれもいつか行ってみたい

素敵なお店のみなさんです

 

 

 

 

 

 

多くの方に支えられ

豊かなランチタイムになりました

 

次回は24日(水)

PTAのみなさんによる牛丼です

配膳などのお手伝いをしてくださる方を

募集しています

今年の輪島高校PTAのコンセプトは

「楽しいことだけやろう!」

メールでもご案内しておりますので

お手伝いしてくださる方は

フォームよりお知らせ願います

オール金沢大学で被災地支援

112日目

 

発災以降

金沢大学さんが

さまざまな支援活動 調査活動を

してくださっています

 

「里山里海創造WG」

創造的復興に向けた構想の立案を行います

 

「合同調査チームKUD」

文理医融合のチームから情報発信を行います

 

「こころのケアKEYPAT」

心の不調を心理面から支援します

 

「医療支援」

被災者の健康維持に中長期的視野から行います

 

「教育・ひとづくり」

学習環境の整備と帰還期復興期の地域再生を行います

本校もずっとお世話になっています

 

「被災地支援」

学生や職員によるボランティア派遣を行います

 

今日はその報告会にお邪魔しました

 

(1)震災遺構

今回の地震は複合災害であり

全ての現象が一度に見られた

まれに見るケースです

地盤隆起 地盤沈下 液状化 

津波 断層変異 大火災

地盤災害 盛土崩壊 強振動

これらのものを震災遺構として残し

後世への災害教育の教材として

活用する取り組みがあります

 

(2)津波痕跡

今回の津波は

近い津波で早い津波でした

その割に失われた命が少なかったのは

普段からの避難訓練の

賜物なのだそうです

 

 (3)心のケアDPAT

被災民の心のケアと精神医療を行うチームです

「同僚に言葉に傷ついた」

「職場での配慮がない」

などの悩みが多かったそうです

 

(4)学びの支援

ずっと本校もお世話になってきた

文教会館での学習環境整備

学生さんによる学習支援

食事の提供もいただきました

 

学生さんによるボランティア支援

「ボラさぽ」の発表もありました

 

学内のさまざまな部局・組織が連携して

オール金沢大学で

我々に寄り添ってくださり

震災からの復旧・復興及び支援に

全力を尽くしてくださっています

 

本当にありがとうございます 

恩返し、恩送り

110日目

 

岩手県の盛岡商業高等学校のみなさんから

あたたかいご支援をいただきました

 

 

 

 

 

 

13年前の東日本大震災の際に

全国の皆様からいただいた励ましに

心強い思いをしたからとのこと

本当にありがとうございます

 

盛岡商業高校さんとは

平成30年の「朝市全国サミット」で

ご一緒させていただきました

 

 

 

 

 

 

盛岡には神子田朝市があり

ゆるきゃらの「あさどりくん」とも

記念写真を撮りました

 

 

 

 

 

 

東日本大震災から

どのように復興しているのか

ぜひ見せていただきたいです

 

 

 

 

 

 

 

本校には、毎朝の読書タイムがあります

落ち着いた雰囲気で1限目を

迎えることが出来ます

 

今年度は

避難先から通って

オンラインで授業を受けている

内灘高校と時程をそろえるため

1限目のはじまりが遅くなっています

そのため例年よりも

じっくりと読書をすることが

できています

 

 

 

 

 

 

若いうちにいっぱい本を読んでおくのだぞ

自分も若い頃よく言われたものですが

この歳になって

その理由がわかりました 

 

まず目を凝らさないと字が見えない

薄暗いところでは全く読めない

2ページ前に登場した人物を忘れる

その度に戻って確かめる

だから若い頃の5倍は時間がかかる

座って読むと腰が痛い

寝転がって読むと首が痛い

 

あと言語を理解するときに

分泌されるホルモンには

その副作用として

ある年齢までは覚醒作用

ある年齢を超えると誘眠作用

があるそうです

だから小学生は本を読むと

目がらんらんとしてくるのですが

高校生くらいになって

教科書を読むと

眠くなるんですね

 

この情報は昔ある本で読んだのですが

出典が明らかではありません

妙に納得できる説ではあります

 

3ページ目には大概寝てます

 

とかく読書には体力が要るのでした

子どもも大人も一緒に前を向いて

109日目

 

アメリカから

アリゾナ日本企業懇話会の

ビバリー・ワシャチェック

ディーン・ワシャチェックご夫妻が

お見えになりました

 

何かお手伝いがしたいということだったので

それなら生徒の話し相手になってくださいと

お願いしました

 

 

 

 

 

 

3年生の「総合英語」の授業

内灘高校ともオンラインで繋いで

生徒から今回の地震について

プレゼンテーションしました

 

 

 

 

 

 

 

2年生の「WAJI活(街プロ)」の時間

この時間では

「僕らのまちは、僕らがつくる」

をテーマに

輪島の再生について取り組んでいます

 

 

 

 

 

 

輪島市高校魅力化プロジェクトの

藤川恵里さんの

ファシリテーションにより

ワールドカフェの手法を用いて

話し合いました

 

 

 

 

 

 

「観光」「教育」「漁業・農業」「スポーツ」

「祭」「医療」「輪島塗」「子育て」

など10のカテゴリーに分かれて

自分の興味ある

街の再生に取り組みます

 

毎週木曜日の2:55から3:40

保護者や地域の方もぜひ

ご自由にお越しください

専門のお立場から

アドバイスくださってもよし

高校生からぜひ行政に働きかけてほしい

といった要望でもよし

 

先日来てくださった

震災学の専門家から教えていただきました

学校を中心とした地域の方々が

話し合える場所というのは

心のリハビリ

ショックから立ち直るのに

とても有効なのだそうです

未来が見えないという方

ぜひ高校生とお話をしに来ませんか

一緒に入って

ウンウンって頷いているだけでも

ぼーっと聞いているだけでも

リフレッシュになりますよ

明日に向かう勇気になりますよ

ぜひお気軽に

 

子どもがこうして

しっかりと前を見つめて

歩き出している逞しい姿を

ぜひ保護者の方にも

見ていただきたい

そう思います

 

夜にはPTAの役員会をしました

例年なら

会長はじめ役員を選出して

役員が伝を辿って電話して仲間を募り

専門委員会を組織して

年間行事を決めて…

という具合ですが

 

今日決めたことは

「みんなで楽しいことしよう!」

それだけ!

 

朝の街頭指導や自転車マナー指導

祭礼時の見回りなども一切なし!

 

子供が喜ぶこと

大人が楽しいこと

それだけ!

 

専門委員会組織もなし

一部の役員だけ苦労するPTAにはしない

一応名前だけの会長はこのあと決めるけど

みんなが被災者こんな状態だから

みんなが会長

行事や会議の案内は全員に送りますが

参加は自由

いつでもどなたでも

来たい時だけ来て

楽しいことだけ参加して

少しずつ仲間の輪が広がれば

PTA本来の活動を

取り戻せる気がします

今年はチャイムを鳴らしません

108日目

 

今年度の新しい取り組みとして

チャイムを鳴らさないこととしました

 

自分で時間管理をする力を

つけさせるためです

震災を経験して

待つだけでは物事が進まないことを

実感できた今だからこそ

一気に意識改革が進むと判断しました

 

時間通りに授業を開始するために

まず教員の職員室を出る時間が

早くなりました

 

チャイムが鳴ってから

「きりーーつ、れーー、ちゃくせーーき」と

けだるそうに始まる雰囲気がなくなりました

 

時間通りに授業を始めることを

生徒に求める以上

時間通りに終わることを

生徒は求めます

教員の移動時間も必要です

授業の組み立ても

当然変わります 

 

良い授業の直後には

生徒がたくさん質問に来ます

質問の数は

それだけ生徒の意欲を高めたという

バロメーターです

ですので質問対応の時間との兼ね合いが

課題です

 

生徒に応じて

この生徒はモヤモヤさせておいて

自分で考えさせた方が効果的なのか

あるいは即座に答えておかないと

意欲が一気に低下するタイプなのかを

見極める力が

教員に求められます

 

心理学には

「ツァイガルニク効果」

という法則があります

終えてしまった事柄よりも

途中で中断された事柄の方が

より記憶に残るというものです

 

授業の最後には綺麗にまとめをしなければ

というのは

案外教員側のみの

自己満足に過ぎないというのが

私の持論です

 

授業の様子をお伝えします

 

1年生の地理総合です

担当は寺田知絵先生 

国土地理院のデータにアクセスして

災害マップや避難経路を学びます

自らの経験と照らし合わせて

より実践的な授業となりました

 

 

 

 

 

 

ストリートビューには

被災前の風景が映し出されます

失ってしまった我が家を見つめ

「まだ建っとる!」

意外と笑顔です

この生徒は現実を受け入れ

次に向かってのあゆみを

始めているのでしょう

 

 

 

 

 

 

ハザードマップを調べて

「やっぱりな、ここ危なかったもん」

避難経路を調べて

「嘘やこれ!全然使えんかったし」

想定された経路が

実際には全く使えなかった

想定と現実を複合的に捉えることで

ハザードマップ作成に新たな視点を

加えることのできる

実践的な教材です

 

1年生ビジネスコースの体育です

担当は中野智貴先生と山下友子先生

「ともともコンビ」です

被災による一家転住の影響を

最も大きく受けたクラスで

わずか13人しかいませんが

その人数でできること

工夫を凝らしてやっています

今日は大縄跳びと8の字飛び

 

 

 

 

 

 

 思いっきり飛び跳ねていました 

いろんなこと

107日目

 

不便な被災地生活をしていると

いろんな生活の知恵に出会います

 

水道が満足に使えないと

ウエットティッシュに

お世話になることしきりです

 

ただ

1枚だけ欲しいのに

次の1枚もついて来て

「イー〜っ#」

ってなることがしばしばです

 

 

 

 

 

 

 

そんな時そんな日は

あらかじめ輪ゴムを巻いておくと

次の1枚がくっついて来なくなります

 

 

 

 

 

 

お試しあれ

 

今日、ニューヨークにある

ブルックリン日本語学園の

ガルシア奈津子先生より

お便りが届きました

 

ブルックリン日本語学園には

日本にルーツを持つ子どもたち

幼稚部から高等部まで

およそ180人が通っています

 

今回そのうち初等部の4、5年生が

能登半島地震の被災者のために

何かしようと

ニューヨークで募金活動を

してくださっているようです

 

 

 

 

 

 

遠い国から

本当にありがとうございます

 

この様子は

16日(火)朝の

石川テレビで放送されるそうです

 

北陸放送の原田幸子アナからも

素敵なお便りをいただきました

「今日、すごい命に出会いました!!
 カタツムリです。
 カタツムリは長距離移動することができないので、
 その地域ごとに固有種が存在することになります。

 石川県で見られる「ノトマイマイ」。

 雨あがりの青空に向かって、グッと
 首を持ち上げました。
 その姿が、未来に向かって道を切り拓こうとする
 そんな風に見えたのです。」

 

 

 

 

 

 

 

へー、この地方のカタツムリに

ノトマイマイって名前がついているんですね

カタツムリは日本全国同じだと思っていました

 

そういえば

シンガポールへ行ったとき

むこうで見かけたカタツムリは

さきっぽがとんがっていて

まるでバイ貝が這っているようでした

 

でもたぶんおいしくはないんだろうな

たまにグラウンドの水たまりでみかける

わかめのようなやつ

あれもおいしくはないそうですね

 

I’d rather be a sparrow than a snail

サイモンとガーファンクルは

地べたを這うカタツムリよりも

空を舞うスズメになりたいと唄いますが

青空に向かってクビを持ち上げる

カタツムリもいいですね

 

なんだか

「井の中の蛙大海を知らず」

のことわざには実は続きがあって・・・

というくだりを思い出しました

「井の中の蛙大海を知らず

 されど空の青さを知る」

 

カタツムリでさらに思い出したのですが

昔ナメクジが空を飛んでいるのを

見かけたことがあります

 

正確にいうと

粘液をまるで蜘蛛の糸のように使って

風に乗って木から木へと移動していたのです

 

蜘蛛でさらに思い出したのですが

今回同じく被災した飯田高校の

窓に巣を張るある種の蜘蛛は

夕方になると

毎日せっせと店じまいをするのです

巣の糸を1本ずつ外して

くるくると器用に丸めてポイ

そのしぐさがなんともユーモラス

きれいに片付けて

翌朝律儀に新たな巣を張るのでした

震災でどうなったかな?

元気かな?

 

娘が小さい頃持った疑問

「どうしてクモって自分の巣に

 かからないのかな?」

 

そう言われてみると???

気になって調べてみたら

縦糸って粘着性がないんですね

横糸だけがねばねばしています

なるほど

よく観察してみると

蜘蛛は自分の巣を歩くとき

たしかに縦糸の上しか歩いていません

 

そのとき娘が

自分で編み出した答えは

「わかった!

 心の足で歩いているからだ!」

アンパンマン見過ぎの娘でした

なんや?心の足って?

 

でも すぐさまネットで調べた父親に比べて

自分で答えを見つけた娘

こどもって偉いですね

 

話をナメクジに戻して

 

ナメクジに関係した

「三すくみ」という言葉があります

ナメクジは食われるから蛙を恐がり

蛙は食われるから蛇を怖がり

蛇はナメクジを畏れる

三者が揃うととお互いにすくんで

身動きがとれなくなることを表します

 

それにしてもなぜ蛇がナメクジを???

そこには私の専門

化学が関係しているのです

 

蛇の皮膚はビオレで洗ったように弱酸性です

一方ナメクジは

空を飛ぶ原動力ともなった

皮膚の粘液がアルカリ性

 

酸とアルカリが反応して水ができる

いわゆる中和反応は発熱反応です

1モルあたり57キロジュールの

大きな熱を発生させます

 

簡単にいうとナメクジの粘液が皮膚に触れると

蛇はやけどをしてしまうのです

そのことを経験的に知っている蛇は

ナメクジの姿を見ると逃げ出すのでした

 

なんか久々に授業したくなったな

「みる」の5段活用

106日目

 

今年度は年度当初から

通常ではありえない業務に奔走し

今日ようやく

生徒の授業を

みにいくことができました

 

生徒を「みる」ときには

5段活用を意識しています

「見る」朝一番に生徒玄関で

   挨拶しながらぼんやりと

   全体を大きく捉えて

「視る」朝の朝礼では

   気になる生徒を探しながら

   一人ひとり細やかに

「観る」授業では育てたいイメージを持ち

   変化や成長を感じながら

   そして良い面を探しながら

「診る」問題を起こしそうな生徒を

   その原因を探りながら

「看る」調子の悪そうな生徒に  

   その回復を促しながら

 

そういえば去年は

生徒全員への個人面談も

この時期始めていたな

 

ひとりずつ校長室へ呼んで

 

エレベータートークを活用して

一人ひとり自己PRさせていたっけ

エレベータートークというのは

たまたまエレベーターで乗り合わせたときの

平均時間が15秒

その15秒で自分をPRするトークスキルです

シリコンバレーで実際にあった

サクセスストーリーから生まれた言葉です

 

優れたホテルマンは顧客の名前を

全て頭に入れていて

常に名前を添えて挨拶するそうですね

自分もそうあらねばと思いながら

生徒の名前を覚えるのが

特に最近苦手です

 

「あれ?きみのなまえ 何だっけ?」

「田中ですけど・・・」

「いやいや、そうじゃなくって下の名前

 田中くんなのはもちろん知っているよ」

とせこい技を駆使しながら

 

生徒会役員の認証式を校長室で行いました

生徒会長 平 匠 さんをはじめ

当選者全員にひとりずつ

認証状を手渡しました

 

 

 

 

 

 

まだまだ日常にはほど遠い現状ですが

一歩ずつ前進していくための

原動力となってくれるメンバーです

心強い限りです

 

今日はグラウンド改修のための

測量が入りました

発災当初から

自衛隊車両の駐屯基地となって

液状化していたものを

元に戻す必要があります

 

現在市内の小中学校のグラウンドには

仮設住宅の建設が進んでおり

本校のグラウンド改修が済めば

小中学生の体育などにも

開放しようと考えています

 

輪島中学校のテニスコートも

使用できない状況なので

高校のテニスコートを

供用していく予定です

 

しばらく休部していた剣道部においては

技術指導に中学校の先生のお力をお借りし

地域の方のお力をお借りしながら道場を探し

復活の道を辿っています

 

これまで遅々として進まなかった

中高連携や

部活動の地域移行が

この震災を機に

一気に進みそうな予感がします

夢とうつつのはざまで

105日目

 

平日は

瓦礫の中の学校での教育活動

週末は家族の避難先でのお風呂など

という生活が続いています

おそらくこの先ずっと続きます

 

水が使えたり

いろんなお店が遅くまで開いていたりと

夢のような週末を過ごし

日曜日の昼食の後

学校へ戻ります

 

夢とうつつのはざまを

行ったり来たり

 

のと里山海道

昔は能登海浜道路といっていましたが

それすらなかった私の若い頃は

車で金沢まで3時間半かかっていたし

夜遅くまでやってるコンビニなんて

もちろんなかったし

その頃に戻ったと思えば

正直どうってことないのですが

若い先生方

特に金沢加賀地区から赴任された方は

きっととても辛い日々を

送っているんだろうなと

 

金沢から輪島への道中

窓からの風景を眺めていると

だんだん現実に引き戻され

同時に「よし!やるぞ!」

と戦闘モードに入ってきます

 

輪島市街地に入るほんの手前に

手弱女桜(たおやめざくら)が

見事な花を咲かせています

 

平安時代にこの地に赴任した地頭の随士が

京都の伏見稲荷に赴いた際に

持ち帰った幼苗が根付いたものだそうです

 

 

 

 

 

 

まんが日本昔ばなしのようなこの風景

ご覧ください

桃源郷ってこんなところをいうのかな

 

まんが日本昔ばなしといえば

その主題歌

「お尻を出した子一等賞」の歌詞に

いろんな解釈がなされていますが

自分が一番好きなのは

「競争社会において

 周囲の同調圧力に屈せず

 恥をかくことを畏れずに

 人前でお尻を露出するくらい

 大胆で抜きん出た発想と

 度胸と行動力を持つ者は

 集団を牽引する存在になる!」

というものです

 

この桜は夜になると

ライトアップされますが

妖しいまでに艶めかしい姿となります

 

これまた昔

「桜の花がパッと咲いた美しさを

 歌うのがAKB

 その花が散る美しさを

 歌うのが乃木坂

 その花が綺麗なのは下に死体が

 埋まっているからという美しさを

 歌うのが欅坂」

と例えていたコピーライターさんが

いらっしゃいましたが

この桜にはまさに

欅坂が歌う美しさがあります

 

桜って風が吹くと

はかなく散りそうなイメージですが

実は咲き始めて1週間

次の世代を残す営みが終わるまでは

どんな強い風にも

決して散らないそうですね

そんな強さと

散る時は一斉に散っていく

そんな潔さが

多くの日本人に愛される所以です

 

この手弱女桜

違った角度から撮影すると

 

 

 

 

 

 

 夢とうつつが一枚の写真に

 

「さまざまのこと思ひ出す桜かな」

思いはかなう

102日目

 

「この世は

 思ったとおりになるのだそうで

 『思ったとおりにならないよ』

 と思っている人が

 思ったとおりにならなかった場合

 思ったとおりになっているので

 やっぱりそれは

 思ったとおりになっているのだそうで」

ワンピースの作者

尾田栄一郎先生が

コミックの後書きに

書いていらっしゃいます

 

「思いは叶う」

このことを「WAJI活」の中で

体験してもらいたいと考えています

 

「WAJI活」

WAJIMAの魅力を再発見

「総合的な探究の時間」の中で

これまで取り組んでいました

 

今年は

自分たちの思いを

直接まちづくりに活かせる

絶好の機会であると捉えています

 

僕らの街は僕らが創る

「街プロ」

 

今日は

「どんなまちにしたいか?

 どんなまちなら帰って来たいと思うか?

 どんなまちなら人が集まるか?」

みんなでアイデアを出し合いました

 

 

 

 

 

 

 

自分がやりたいこと

見つかった人は

「医療・福祉」

「農業・漁業」

「教育・こども」…

などカテゴリーごとに

グループづくりです

 

 

 

 

 

 

 

走り出せる生徒は走り出せ

まだそんな気になれない生徒は

ゆっくりでいいよ

それぞれのペースで

それぞれの未来を

思い描こう

 

失敗したってかまわない

「努力して成功すると自信になる

 努力しないで結果が出ると驕りになる

 努力しないで結果が出ないと後悔が残る

 努力して結果が出なくても経験が残る」

これは山里亮太さんのお母さんの言葉です

安心、絆、チャレンジ

101日目

 

「自分は〇〇がトラウマなんですよ」

この言い方は間違っているそうです

なぜなら原因がわかっているのは

トラウマとは言わないから

 

今日は

トラウマからの回復と

トラウマからの成長について学び

実践しました

 

あの日から3ヶ月が過ぎ

自分から見ると

生徒たちはとても元気で強くて

教員の方が元気づけられているような

でも元気な行動に隠された心の傷や

元気な生徒が目立つだけで

静かに耐えているだけの生徒もいる

そんな小さいことを見落としてはならない

 

富永 良喜先生をお招きし

大災害と子どもの心のケアにどう向き合うべきか

いっしょに学びました

 

 

 

 

 

 

先生は阪神淡路大震災での心のケアを皮切りに

神戸児童連続殺傷事件では

「心のキャッチボール」を実践され

東日本大震災の時にも

多くの方が心の傷から立ち直るための

支えをなさってこられた方です

 

私自身

最近になり急に

地震や火事の夢で起こされるようになり

これはフラッシュバックで

心が壊れる前触れなのか

それとも立ち直るまでの

正常なステップのひとつなのか

とても気にはなっていたので

興味深く聞かせていただきました

 

まず今の状況に向き合います

「眠れないときどんな工夫をしているか?」

グループで話し合い 全体の前で発表しました

ちなみに「ゲームをする」というのだけは

逆効果で全くお薦めできないそうです

 

 

 

 

 

 

そのあと ストレスへの向き合い方について学びました

 

ストレスに対応するには

安心→絆→チャレンジ

の段階があるそうです

 

(1)安心

災害直後に感じていた恐怖や

大切なものを失った喪失感

時間の経過とともに薄らいでいます

特に発災後数日間のことは

思い出そうとしても

思い出せないくらいです

どうやって生き延びたのか?

何を食べていたのか?

それすら記憶はあいまいです

「忘れる力」ってありがたいと実感

 

(2)絆

こうして

トラウマ反応や喪失反応が

軽減されてくると

代わりに

不自由な生活が長引くことによる

生活ストレス反応が大きくなってきます

そのことに向き合うためには

安心して語れる場をつくり

被災体験に直接触れないテーマの表現を行うことが

重要になってきます

今この段階に来ています

 

(3)チャレンジ

避けようとしていることに

少しずつ向き合うことで

思い出として肯定的に整理される

「どうしたらトラウマから立ち直るか?」

この問いに対して「好きなことをしまくる」

と答えた生徒がいました

 

 

 

 

 

 

このような段階を経て

震災のショックから立ち直ることができます

 

11日(木)7限目には

僕らの街は僕らが創る「街プロ」を始めています

奇しくも震災のトラウマからの脱却を図るための

プログラムになっているということを

今日のお話を聞いて確信できました

 

先日の「のと未来トーク」では

学校を中心とした地域住民が語り合える場

の重要性が指摘されました

「街プロ」をまさにそんな場にしたい

保護者のみなさま

地域のみなさま

ぜひ学校にお越しください

一緒に討論に入っても結構ですし

生徒たちの活動を見守るといった参加でも結構です

 

カタリバさんが

全日本チームが直接着ていたという

グラウンドコートを

サッカー部に贈ってくださいました

できることからできる場所で

100日目

新年度が始まって2日目

 

生徒会の執行部の生徒たちが

朝早くから玄関に立ち

挨拶運動を始めました

 

 

 

 

 

 

さすが学校を変えたいと

進んで立候補してくれたメンバーです

大きな声で爽やかに声掛けをしていました

 

午前は実力テストを行いました

 

 

 

 

 

 

避難所の中めげずに勉強してきた

成果を試します

 

新しいオンラインシステムを導入して

金沢近郊への避難者の登校する

内灘高校ともつなぎます

 

 

 

 

 

 

その頃 内灘高校では

 

 

 

 

 

 

久しぶりに学校に通う生徒たちが

一生懸命です

 

午後には

先輩が新入生を迎える対面式が行われ

新入生代表として田上遥(たがみはる)さんが

ご挨拶をしました

 

 

 

 

 

 

 

放課後は部活道

 

仮設住宅建設中の陸上競技場の代わりに

陸上部は廊下をひたすら走ります

 

 

 

 

 

 

 

卓球場が避難所になっているので

卓球台を視聴覚室に運び入れて

 

 

 

 

 

 

 

同じく練習場が避難所になっている和太鼓部も

まとまった場所が必要なのでこちらは音楽室で

 

 

 

 

 

 

 

代わりに吹奏楽部が教室へ移動

場所を譲り合って使っています

 

 

 

 

 

 

 

避難所のナースステーションとなっていた

和室に箏曲部が戻って来れました

 

 

 

 

 

 

 

傾きが少なく唯一かろうじて使用できる

第二体育館は

バレー、バスケ、サッカーなど

いろんな部でローテション組んでます

今日はバドミントン部と野球部

 

 

 

 

 

 

 

できる場所を探して

できることを探して

けなげに取り組んでいます

自分たちは決して

かわいそうな子なんかじゃない!

そんな声が聞こえてくるような

 

体育館入り口には

避難民の方が新入生に

寄せ書きしてくださった

横断幕が

心のこもった贈り物ありがとうございます

 

 

 

 

 

 

 

シンガポールのゴメス真理子先生から

励ましのお便りをいただきました

 

 

 

 

 

 

以前シンガポールから高校生を連れて

輪島の街に来てくださった時

朝市などを案内したのですが…

当時の高校生たち

街がこんな姿になってるなんて

想像すらできないでしょうね

 

僕らの街は僕らが創る!プロジェクト

「街プロ」

(響き的には

 町野町の方が始めた「町プロ」と

 被っちゃいました)

今週木曜日にスタートします

 

先日の「のと未来トーク」のとき

高校生と地域の大人が

いっしょに語り合う場が必要だという

強い意見がありました

 

毎週木曜日の7限目

そんな時間にしたいと考えています

地域の未来について

高校生と語り合いたいという方

高校生が何を感じ

何を求めているのか知りたいという方

そんな難しいこと考えてないけど

ふらっと覗いてみたい方

ゆる〜い感じでまずはスタートします

ぜひお越しください

性別、年齢一切不問です

どんどんお越しください 

未来からの留学生たちへ

今日は99日目

 

ご存じでしたか?

今年は昭和99年です

 

昨年創立100周年を迎えた輪島高校に

101年の歴史の中で最も少ない

76人の入学生を本日迎えました

 

輪島高校を選んでくれた

入学生のみなさん

輪島高校を信頼して送り出してくださった

保護者のみなさま

おめでとうございます

そしてありがとうございます

 

学校の様子をご覧ください

ほんとうにズタズタです

でもこれでも先生方先輩方が

みんなを迎えるために

一生懸命片付けをして

今日の日を

準備してくださいました

 

さてみなさんは

日本で一番過酷な環境で

高校入試に備え準備をしてきました

 

去る1月17日

白山市の施設へ集団避難避難する

みなさんを乗せたバスを見送る

お母さん方の涙を

テレビで拝見しました

 

生まれて初めてこんなに長い時間

親子バラバラに過ごす

お互いにさぞ不安なことだったと思います

 

でもそんな中でしっかりと

前を見つめ

努力を重ねて

たくましくなって今日の日を迎えました

 

輪島高校では

そんなみんなのことを

未来の世界からやってきた留学生

と考えています

 

今 たまたまタイムスリップして

この悲惨な世界に

辿り着いてしまいました

でも帰って行くべき

輝かしい未来の世界があります

 

未来の世界はどんな世界でしたか?

 

いつの日かその未来の世界へと帰っていくのです

 

その時が来るまで

今できることを

精一杯やっていきましょう

 

未来を生きるために必要なことを

輪島高校で3年間しっかりと学んでください

 

最近夢を見るようになりました

地震の夢

火事の夢

そしてもう帰ることのできないはずの

元の家に帰って行く夢

そんな夢で夜中に何度も

目が覚めるようになりました

 

これまで夢を見ることもできないくらい

毎日疲れ果てていたのに

少し前に進んだ証しだと思います

止まっていた時間が動き始めた

なんだかそんな気がします

 

これから暖かくなってきます

復興もこれから一気に進んでいくでしょう

 

「自分の未来は自分で決めよう」

 

今日の入学式にあたり

式場を花で飾ってくださったのは

卒業式にも来てくださった

フラワースクールミュゲの

水上詩子さん

今回はいっぱいの青い胡蝶蘭を

あしらってくださいました

青い胡蝶蘭の花言葉は

希少、尊敬、愛情

誰にも経験できない希少な悲しみの中でも

尊敬と愛情をとの思いを込めてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

それから本校卒業生で

平昌オリンピックのスケルトン競技に出場された小口貴子さんが

入学生全員にバームクーヘンを贈ってくださいました

 

また式後には

ガルガンチュア音楽祭のアンサンブルメンバーによる

演奏のプレゼントをいただきました

ヴァイオリン、チェロ、ピアノの3重奏です

リトアニア語の「ありがとう」を教えてもらいました

「アチュー!」

 

 

 

 

 

 

のと未来トーク in 輪島

98日目

 

これからの能登をどうしていくか

 

まちに住む皆でかんがえるイベント

「のと未来トーク」が

NPO法人「カタリバ」さんの主催で

本校を会場に行われました

 

 

 

 

 

 

石川県創造的復興プラン骨子案にもとづき

高校生からシニアの方まで

100名近い参加者で

おおいに話し合いました

 

 

 

 

 

 

それぞれの立場からさまざまな意見が・・・

 

いくつかをご紹介します

 

(1)なりわいの再建と仕事

〇他へ避難している人が少しでも早く帰ってこれる体制を

〇従来なんとなく存在する輪島門前町野という心の壁を取っ払っていきたい

〇水道と山水の活用というダブルスタンダード

 

(2)暮らしやインフラ

〇こんな環境だからこそ見直された物々交換の魅力

〇不便なところに価値がある

 

(3)地域文化の継承

〇溜池、お祭り、輪島塗、食文化、芸術、今ある全てのものが財産

〇輪島塗に価値があるというよりそれを育んだ環境に価値がある

 

(4)学校や子どもの居場所

〇子供を真ん中に置いていない企画はダメ

〇我慢をさせない未来を作るよと子どもたちに約束を

〇卒業後輪島を出る高校生の帰る場所として

〇地域も学校もズタズタな今こそ学校を拠点とした地域と話し合う場を

  

(5)安全安心な地域づくり

〇平時では想像できない団結力を今回見せた

〇輪島市民はみんなが防災のセミプロ

 

(6)創造的復興リーディングプロジェクトの創出

〇避難所と輪島での2拠点居住支援の施策を

〇伊丹からの飛行機誘致

〇既存のシステムを破壊する勇気

 

視点を未来に向けるために

お越しいただいたアドバイザーの方からは

次のような元気の出るメッセージを

いただきました

 

 

 

 

 

 

宇宙ロケット開発に何度も失敗している現場で

こんな意見が出された

「開発者を乗せたらいい」

つまり当事者意識がないとプロジェクトは成功しない

上から降ってきた復興計画に乗っかるだけでは

自分たちが望まぬ町になってしまう

自分の心を整理するだけで精一杯な今

一人ひとりの置かれた環境を整えるだけで精一杯な今だからこそ

うしろ髪ひかれ街を去った仲間を再び迎えるために

住民からの意思表示をする力が必要である

 

自分はフランスの三つ星レストランでの修業時代

「輪島は負けてない

 山もあり海もある

 大嫌いで一度飛び出したふるさとだけど

 世界中から人を呼べる街にできる」

と思った

そして戻ってきたこの町で

ミシュランレストランを創り上げた

今ミシュランの星を返上してでも

キッチンカーからでも立ち上がる!

 

のと里山空港を世界の玄関口にしたい

能登の最寄りのマックは羽田空港

伊丹からも航空機の誘致を

 

創造的復興を果たし能登全体を聖地に

この街にあるクラフト輪島塗は世界の最高峰

シンプルな美しさを追い求める総持寺もある

日本中の全デザイナーが助けたいと思っている街

山村漁村の不便な暮らしが

逆に魅力になる可能性に満ちた町

  

3人の子どもをこの町で育てながら

実は苦しさを感じていた

それは変化に乏しく一発逆転しにくい環境

今回の地震で子どもたちが4割減った

今まで苦しんでいたことからの脱却をもう一度

街の再生を子どもと一緒にやっていく

 

自然と文化の共生が世界のテーマである今

そのことを従来行ってきたこの地は

周回遅れから世界のトップランナーへなれる

そのために

この街で出しゃばる人をつぶさない

褒めて伸ばす土壌作りが

この街の課題である

 

 

 

 

 

 

今回の意見は次回の県の会議に提出されます

97日目

 

1月11日のブログで紹介した

胡蝶蘭の鉢植え

 

昨年迎えた創立100周年記念で贈られたもの

今回の被災で倒れてきた棚の下敷きになって

傷だらけになったもの

 

今朝蕾を見つけました

命の尊さ

どんな場面であっても

精一杯花を咲かそうとする

そのけなげな姿に

勇気づけられます