2025年5月の記事一覧
横蝶へようこちょ
地震から 517 日目
豪雨から 253 日目
震災による火災で燃え尽くされた
朝市が立っていた本町通りと
それと平行に走る大町通り
そのふたつの通りを結ぶ
与右衛門(よも)小路
御蔵(おくら)小路
風呂屋(ふろや)小路など
昔ながらの小径
その中に「朝市横蝶」はあります
ここも一歩ずつですが
復興への歩みを進めています
「町家の庭」と「里山」
それぞれをテーマとした
ふたつのゾーンからなります
輪島高校職員の谷川さん
輪島高校同窓会役員の尾坂さんも
庭づくりに携わっていらっしゃいます
こちらは谷川さんが丹精込めて育てられた
準絶滅危惧種のヤマユリ
9年前に植えて4年目に初めて花を咲かし
これまで毎年咲いているそうです
こちらは被災した家から拾われてきた
漆桶を再利用した寄せ植えです
輪島塗職人はこの桶を使って
漆の売買をしています
内部が漆黒に染まっています
こちらも被災家屋から拾われてきた火鉢
震災を経て新しい庭に生まれ変わりつつあります
全国の高校生のみなさん
被災地見学や復興支援にいらっしゃる際には
ぜひご連絡ください
一緒に新しい庭づくり体験してみませんか?
お繋ぎします
【今日のじょーおこらいえ】
生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月3日「卒業式」を読んで
「卒業生が退場する前に
親に感謝の言葉を言ってから退場していったのは
すごく素敵でいいなと思いました
コロナの影響などで
これまで卒業式の経験がありませんでしたが
いろんな人が感動する素敵な式なんだなと
初めて思いました
仲良くしてくれた
先輩であり友達である3年生が卒業したのは
とても寂しかったです
卒業するまでの残りの高校生活を
悔いのないよう過ごしたいと思いました」
《匿名希望》
小江戸川越の魅力
地震から 516 日目
豪雨から 252 日
朝市はじめ能登の復興のヒントが
日本全国あらゆる場所に
散りばめられています
今日は
江戸の情緒を今に残し
明治・大正・昭和・平成・令和と
の5つの時代を体験できる
歴史的建造物や文化財が建ち並び
小江戸ともよばれる
川越の街をご紹介します
まずは「川越八幡宮」
境内に足腰健康の神様を祀る
民部稲荷神社があることから
スポーツ選手の必勝祈願の聖地となっています
各部活動の総体での活躍を
祈願してきました
境内には2本の銀杏が寄り添い
1本に結ばれた御神木
「縁結びの木」があります
続いては
写真左手に写る門の扉に
みつば葵の御紋が見られます
こちらは
日光・久能山と並び三大東照宮と称される
「仙波東照宮」です
徳川家康の御霊を祀っています
日々被災地でもがいているだけの身からしてみると
あれだけの江戸の街を築いた家康公は
どんな方だったんだろうかと
畏敬の念しかありません
続いては合格祈願の「三芳野神社」
この細道はどこの細道かわかりますか?
天神様の細道じゃ
そうこれは「とおりゃんせ」で歌われた
細道だそうです
これは「時の鐘」
江戸時代初期に当時の藩主が建てたものが
明治の川越大火で焼失したのち
再建されたもので
「残したい日本の音風景百選」
に選ばれています
そして「蔵造りの町並み」
川越の中心にある趣深い町並みです
こちらも大火に後に採用された
耐火建築群です
「大正浪漫夢通り」
震災前の輪島朝市に似てると思いませんか?
最後は「川越氷川神社」
古墳時代の創建された1500年の歴史ある神社
地元の方が創意工夫した様々なおみくじ
歴史にあぐらをかくのではなく
現在の人々が常に新しいものを
作り続けている
それがこの町の魅力でした
あんたがたどこさ
地震から 515 日目
豪雨から 251 日目
九州復興研修隊からの報告です
昨日は熊本城を散策したあと
城下町で食べ歩きをしました
教頭先生に教えていただいたわくわく座では
プロジェクションマッピングと
ジオラマのコラボレーションで
熊本城の復旧を学びました
その後新幹線で福岡に戻り
太宰府に行く予定でしたが
バスの関係で断念し
福岡タワーに夜景を見に行きました
地上110メートルからの夜景は
とても美しかったです
なかなか計画通りにはいかず
かなりのギリギリを攻めている旅ですが
昨夜から生徒たちはかなり疲れている様子ですが
体調不良などはなくホテルを出発しました
今日はこれから昨日断念した太宰府天満宮に行き
帰路につきます
私はといえば
全国高等学校長会議で大宮に来ています
さすが全国の交通の要
津々浦々から最も集まりやすい場所で
毎年設定されています
以前講話をさせていただいた兵庫県の校長先生
以前筑波の教頭研修でご一緒させていただいた先生
懐かしいお顔にご挨拶させていただきました
兵庫県立伊川谷北高校の神戸秀夫校長先生
兵庫県立須磨友が丘高校の塙守久校長先生
兵庫県立西脇北高校の佐藤太校長先生
兵庫県立篠山東雲高校の富田尚美校長先生
兵庫県立西宮苦楽園高校の宮本美枝子校長先生
茨城県立日立商業高校の菊池幸惠校長先生
兵庫県立西宮高校の谷口聡校長先生
兵庫県立川西緑台高校の牧野徹校長先生
兵庫県立香住高校の森澄実校長先生
兵庫県立播磨農業高校の岩本義裕校長先生
兵庫県立阪神昆陽高校の桑田耕治校長先生
静岡県立富士宮北高校の小谷和之校長先生
静岡県立藤枝東高校の森谷幹子校長先生
兵庫県立東播磨高校の志摩直樹校長先生
どうもありがとうございました
【今日のじょーおこらいえ】
生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は7月12日「野球の全校応援」を読んで
「野球の全校応援に来てくださって
ありがとうございました
普通では体験できない貴重な体験ができました
初めての夏の大会の試合ということで
試合前はとても緊張していましたが
スタンドを見上げると
全校生徒が応援してくれていて
どんな結果になろうと必ず最後まであきらめないで
全力で戦おうという気持ちになりました
でも実際には自分のエラーで失点したりして
チームに貢献できずに後悔や悔しさが強かったです
その後悔や悔しさは夏の大会でしか返せないと思います
そのためにどんなにきつい練習にも耐え
今出せる自分の全力のプレイをするよう心がけています
次の夏の大会では
前回よりもっと良い姿を見せれるように頑張ります
今年も応援よろしくお願いします」
《匿名希望》
TAIIKUSAI in the Night
地震から 514 日目
豪雨から 250 日目
昨晩は
福岡第一高校さん
第一薬科大学附属高校さんからのご招待を受け
生徒会役員の生徒たちといっしょに
「夜の体育祭」を見学させていただきました
熱中症が心配なら夜にやっちゃえ!
と始まった企画だそうです
今年度のテーマは「限界突破」
うちの生徒たちも
一緒に競技させていただきました
アンパンマンのキャラに扮装しての
パン食い競争
工夫を凝らした競技が盛りだくさんです
毎年1週間ほどで準備するそうです
生徒の皆さんの集中力と実行力
そして先生方の指導力に驚かされます
仮装パレードにも参加しました
福岡第一高校さんと
第一薬科大学附属高校さんには
全国でもトップクラスの部活動のほかに
「パラマ塾」という
生徒が好きなことをとことん突き詰める
活動があります
その部活動と「パラマ塾」ごとに
創意を凝らした見応えのあるパレードです
フィナーレを飾るのは花火です
さらに今年度はスペシャルゲスト
「限界突破」のテーマにちなんで
「KIINA.」さんが歌ってくださいました
実は「KIINA.」さんは
福岡第一高校の卒業生であり
「パラマ塾」の第1期生です
ロックの塾に入りたかったのですが
訳あって演歌の塾へ
そこで才能を見出され
「氷川きよし」としてデビューすることに
そういった意味では
今回の改名とイメージチェンジ
本来ご自分がやりたかったところへ
戻って来れたのではないでしょうか
ご本人もMCの中でおっしゃっていました
「この高校があったから今の自分がある」
校是である
「生徒一人ひとりの個性を伸ばす」
をまさに体現されています
生徒会の生徒たちはもう一日九州に滞在
被災地復興研修に向かいます
引率の岡本先生からの報告です
まず市電に乗り熊本県防災センターに伺いました
熊本県庁に隣接している建物ですが
県庁前にはかの有名なルフィ
(作者の方が熊本出身だそうです)
の像がありそちらで写真を撮りました
防災センターでは
地震と豪雨の被害から現在に至るまでの
復興の様子を見学することができました
プロジェクターを使った映像やパネル
VRを使った疑似体験などをさせていただきました
歌丸様はじめ職員の方々に説明していただきながら
自分たちの経験を思い出しながら
見学させていただきました
復興の先輩から
「輪島も必ず復興しますよ!」
と力強いお言葉をいただきました
防災センターから徒歩で水前寺公園に行き
美しい庭園を巡りました
そして
西南の役で焼け野原になった
熊本のまちを発展させ
戦いで荒んだ人の心を安定させようと建てられた
出水神社を巡りました
お昼をとり
現在熊本城を散策中です
熊本城(石垣含む)全体の完全復旧は
なんと27年後だそうです!
築地にあって豊洲にないもの
地震から 513 日目
豪雨から 249 日目
昨日から全国校長会が東京で行われています
会議の後
時間があったのでウロチョロしてみました
まずは日本科学未来館
「チ」とのコラボ特別展をやっていました
「チ」は
自らの命をかけてまで
宇宙の真理を追い求めた人々の情熱が
描かれたアニメです
「神がその姿を写した人間が住む地球こそ
宇宙の中心なのだ」
という教会の教えが当時の真理でした。
「地動説」を唱える者は
拷問や火あぶりという厳しい迫害を受けます
この物語には唯一の主人公が存在しません
強いて言えば「地動説」が主人公
多くの人々が命を落としながら
真理を受け継いでいく物語です
命と引き換えに残してくださった災害に対する教訓を
次の世代に引き継ぐ責任を思い出させてくれます
今や周知の事実となった「地動説」
それでも認められるまでに
300年という膨大な年月を必要としています
災害復興と防災教育
こちらも長い目が必要です
「チ」には
「地」「血」「知」の意味が込められています
タイトルの「チ」の特殊なフォントに隠された秘密?
最終巻の8巻だけなぜか表紙が真っ暗?
第1巻で亡くなったはずの少年が?
第7巻の表紙にこれまで登場していない人物が?
さまざまな謎が散りばめられた名作です
常設展示には
能登半島地震のシミュレーションも
あの時こんなことが起こっていたんだと
新たな気づきです
発災以来すっかり信心深くなった私が
次に訪れたのは明治神宮
おみくじには
「ひとしれず 思ふこころの よしあしを
照らし分くらむ あまつちの神」と…
誰にも見られていなくても
正しくあれということかと読み解きます
続いて「MIYASHITA PARK」にも行ってみました
3年生の馬場くんが
「朝市復興の参考にしたい」
と研究している施設です
2階には飲食店が入り
屋上にはみんながくつろげるスペース
学校帰りの高校生が勉強したりしています
ビーチバレーの施設もありました
「風の人」も「地の人」も
みんなで楽しめる朝市にしたいですね
輪島弁でよそから来る人を「風の人」
輪島に住んでいる人を「地の人」
といいます
せっかく来た出張
空き時間の一瞬たりとも無駄にするものかと
今朝は早起きして豊洲市場へ
マグロのセリをしていました
輪島の朝市に卸す魚のセリも
こんなふうに公開すると
いいかもしれませんね
江戸の風情を感じさせる街並み
ゆったり過ごせる飲食スペース
日帰り温泉もありました
ただ朝の5時に行ったのですが
お食事処はほとんど閉まっていました
警備員さんに聞いてみたところ
「昔は開いてたんだけどね
今じゃ客が来ねえから
10時になんなきゃ
みんな開けねえよ
シャッター通りになっちまった」
東京でもそんなことがあるのかと驚いていると
「みんな売り上げは
築地にいた頃の3分の1くれえだよ
家賃も高くてどうしようもねえや
なんで中央区より台東区の方が
家賃高えんだっつうの」
江戸っ子弁丸出しで教えてくれました
築地はどうなっているんだろう?
気になって行ってみました
築地はみんなお店を引き払ったとばかり
思っていたんですが
結構残っているんですね
それに昔ほどではないにしろ
賑わっていました
築地にあって豊洲にないものに気づきました
それは匂いです
築地は1軒進むごとに
卵焼き専門店の匂い
鰹節専門店の匂い
ぬか漬け専門店の匂い
包丁専門店の金臭い匂い
違った匂いが迎えてくれました
ガラス越しのセリ見学とは
やはり伝わるものが違います
匂いって大事ですね
ポルトガルを訪ねた崖くんが言っていました
「ポルトガルと輪島の海の匂いが違う」
匂いも含めて五感で感じるのが旅なんですね
豊洲と築地
もう一度訪れたいのは?
と訊かれると…
朝市を復興させる時に
大事な視点になりそうな気がします