2025年5月の記事一覧

横蝶へようこちょ

地震から 517 日目

豪雨から 253 日目

 

震災による火災で燃え尽くされた

朝市が立っていた本町通りと

それと平行に走る大町通り

そのふたつの通りを結ぶ

 

与右衛門(よも)小路

御蔵(おくら)小路

風呂屋(ふろや)小路など

昔ながらの小径

 

その中に「朝市横蝶」はあります

 

 

 

 

 

 

ここも一歩ずつですが

復興への歩みを進めています

 

 

 

 

 

 

「町家の庭」と「里山」

それぞれをテーマとした

ふたつのゾーンからなります

 

 

 

 

 

 

輪島高校職員の谷川さん

輪島高校同窓会役員の尾坂さんも

庭づくりに携わっていらっしゃいます

 

 

 

 

 

 

こちらは谷川さんが丹精込めて育てられた

準絶滅危惧種のヤマユリ

9年前に植えて4年目に初めて花を咲かし

これまで毎年咲いているそうです

 

 

 

 

 

 

こちらは被災した家から拾われてきた

漆桶を再利用した寄せ植えです

輪島塗職人はこの桶を使って

漆の売買をしています

内部が漆黒に染まっています

 

 

 

 

 

 

こちらも被災家屋から拾われてきた火鉢

 

震災を経て新しい庭に生まれ変わりつつあります

全国の高校生のみなさん

被災地見学や復興支援にいらっしゃる際には

ぜひご連絡ください

一緒に新しい庭づくり体験してみませんか?

お繋ぎします


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月3日「卒業式」を読んで

「卒業生が退場する前に

 親に感謝の言葉を言ってから退場していったのは

 すごく素敵でいいなと思いました

 コロナの影響などで

 これまで卒業式の経験がありませんでしたが

 いろんな人が感動する素敵な式なんだなと

 初めて思いました

 仲良くしてくれた

 先輩であり友達である3年生が卒業したのは

 とても寂しかったです

 卒業するまでの残りの高校生活を

 悔いのないよう過ごしたいと思いました」

            《匿名希望》

小江戸川越の魅力

地震から 516 日目

豪雨から 252 日

 

朝市はじめ能登の復興のヒントが

日本全国あらゆる場所に

散りばめられています

 

今日は

江戸の情緒を今に残し

明治・大正・昭和・平成・令和と

の5つの時代を体験できる

歴史的建造物や文化財が建ち並び

小江戸ともよばれる

川越の街をご紹介します

 

まずは「川越八幡宮」

 

 

 

 

 

 

境内に足腰健康の神様を祀る

民部稲荷神社があることから

スポーツ選手の必勝祈願の聖地となっています

各部活動の総体での活躍を

祈願してきました

 

 

 

 

 

 

 

 

境内には2本の銀杏が寄り添い

1本に結ばれた御神木

「縁結びの木」があります

 

続いては

写真左手に写る門の扉に

みつば葵の御紋が見られます

 

 

 

 

 

 

こちらは

日光・久能山と並び三大東照宮と称される

「仙波東照宮」です

徳川家康の御霊を祀っています

日々被災地でもがいているだけの身からしてみると

あれだけの江戸の街を築いた家康公は

どんな方だったんだろうかと

畏敬の念しかありません

 

続いては合格祈願の「三芳野神社」

 

 

 

 

 

 

この細道はどこの細道かわかりますか?

天神様の細道じゃ

そうこれは「とおりゃんせ」で歌われた

細道だそうです

 

これは「時の鐘」

 

 

 

 

 

 

江戸時代初期に当時の藩主が建てたものが

明治の川越大火で焼失したのち

再建されたもので

「残したい日本の音風景百選」

に選ばれています

 

そして「蔵造りの町並み」

 

 

 

 

 

 

川越の中心にある趣深い町並みです

こちらも大火に後に採用された

耐火建築群です

 

「大正浪漫夢通り」

 

 

 

 

 

 

 震災前の輪島朝市に似てると思いませんか?

 

最後は「川越氷川神社」

 

 

 

 

 

 

 

古墳時代の創建された1500年の歴史ある神社

 

 

 

 

 

 

地元の方が創意工夫した様々なおみくじ

歴史にあぐらをかくのではなく

現在の人々が常に新しいものを

作り続けている

それがこの町の魅力でした

あんたがたどこさ

地震から 515 日目

豪雨から 251 日目

 

九州復興研修隊からの報告です

昨日は熊本城を散策したあと

城下町で食べ歩きをしました

 

 

 

 

 

 

教頭先生に教えていただいたわくわく座では

プロジェクションマッピングと

ジオラマのコラボレーションで

熊本城の復旧を学びました

 

 

 

 

 

 

その後新幹線で福岡に戻り

太宰府に行く予定でしたが

バスの関係で断念し

福岡タワーに夜景を見に行きました

 

 

 

 

 

 

 

 

地上110メートルからの夜景は

とても美しかったです

なかなか計画通りにはいかず

かなりのギリギリを攻めている旅ですが

 

昨夜から生徒たちはかなり疲れている様子ですが

体調不良などはなくホテルを出発しました

今日はこれから昨日断念した太宰府天満宮に行き

帰路につきます


私はといえば

全国高等学校長会議で大宮に来ています

さすが全国の交通の要

津々浦々から最も集まりやすい場所で

毎年設定されています

 

 

 

 

 

 

以前講話をさせていただいた兵庫県の校長先生

以前筑波の教頭研修でご一緒させていただいた先生

懐かしいお顔にご挨拶させていただきました

 兵庫県立伊川谷北高校の神戸秀夫校長先生

 兵庫県立須磨友が丘高校の塙守久校長先生

 兵庫県立西脇北高校の佐藤太校長先生

 兵庫県立篠山東雲高校の富田尚美校長先生

 兵庫県立西宮苦楽園高校の宮本美枝子校長先生

 茨城県立日立商業高校の菊池幸惠校長先生

 兵庫県立西宮高校の谷口聡校長先生

 兵庫県立川西緑台高校の牧野徹校長先生

 兵庫県立香住高校の森澄実校長先生

 兵庫県立播磨農業高校の岩本義裕校長先生

 兵庫県立阪神昆陽高校の桑田耕治校長先生

 静岡県立富士宮北高校の小谷和之校長先生

 静岡県立藤枝東高校の森谷幹子校長先生

 兵庫県立東播磨高校の志摩直樹校長先生

どうもありがとうございました 


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は7月12日「野球の全校応援」を読んで

「野球の全校応援に来てくださって

 ありがとうございました

 普通では体験できない貴重な体験ができました

 初めての夏の大会の試合ということで

 試合前はとても緊張していましたが

 スタンドを見上げると

 全校生徒が応援してくれていて

 どんな結果になろうと必ず最後まであきらめないで

 全力で戦おうという気持ちになりました

 でも実際には自分のエラーで失点したりして

 チームに貢献できずに後悔や悔しさが強かったです

 その後悔や悔しさは夏の大会でしか返せないと思います

 そのためにどんなにきつい練習にも耐え

 今出せる自分の全力のプレイをするよう心がけています

 次の夏の大会では

 前回よりもっと良い姿を見せれるように頑張ります

 今年も応援よろしくお願いします」

        《匿名希望》

TAIIKUSAI in the Night

地震から 514 日目

豪雨から 250 日目

 

昨晩は

福岡第一高校さん

第一薬科大学附属高校さんからのご招待を受け

生徒会役員の生徒たちといっしょに

「夜の体育祭」を見学させていただきました

 

 

 

 

 

 

熱中症が心配なら夜にやっちゃえ!

と始まった企画だそうです

今年度のテーマは「限界突破」

 

 

 

 

 

 

うちの生徒たちも

一緒に競技させていただきました

アンパンマンのキャラに扮装しての

パン食い競争

工夫を凝らした競技が盛りだくさんです

毎年1週間ほどで準備するそうです

生徒の皆さんの集中力と実行力

そして先生方の指導力に驚かされます


 

 

 

 

 

仮装パレードにも参加しました

福岡第一高校さんと

第一薬科大学附属高校さんには

全国でもトップクラスの部活動のほかに

「パラマ塾」という

生徒が好きなことをとことん突き詰める

活動があります

その部活動と「パラマ塾」ごとに

創意を凝らした見応えのあるパレードです

 

 

 

 

 

 

フィナーレを飾るのは花火です

 

 

 

 

 

 

さらに今年度はスペシャルゲスト

「限界突破」のテーマにちなんで

「KIINA.」さんが歌ってくださいました

 

 

 

 

 

 

実は「KIINA.」さんは

福岡第一高校の卒業生であり

「パラマ塾」の第1期生です

ロックの塾に入りたかったのですが

訳あって演歌の塾へ

そこで才能を見出され

「氷川きよし」としてデビューすることに

そういった意味では

今回の改名とイメージチェンジ

本来ご自分がやりたかったところへ

戻って来れたのではないでしょうか

ご本人もMCの中でおっしゃっていました

「この高校があったから今の自分がある」

校是である

「生徒一人ひとりの個性を伸ばす」

をまさに体現されています


生徒会の生徒たちはもう一日九州に滞在

被災地復興研修に向かいます

 

引率の岡本先生からの報告です

 

まず市電に乗り熊本県防災センターに伺いました

 

 

 

 

 

 

熊本県庁に隣接している建物ですが

県庁前にはかの有名なルフィ

(作者の方が熊本出身だそうです)

の像がありそちらで写真を撮りました

 

 

 

 

 

 

防災センターでは

地震と豪雨の被害から現在に至るまでの

復興の様子を見学することができました

 

 

 

 

 

 

プロジェクターを使った映像やパネル

VRを使った疑似体験などをさせていただきました

歌丸様はじめ職員の方々に説明していただきながら

自分たちの経験を思い出しながら

見学させていただきました

復興の先輩から

「輪島も必ず復興しますよ!」

と力強いお言葉をいただきました

 

 

 

 

 

 

防災センターから徒歩で水前寺公園に行き

美しい庭園を巡りました

 

そして

西南の役で焼け野原になった

熊本のまちを発展させ

戦いで荒んだ人の心を安定させようと建てられた

出水神社を巡りました

 

 

 

 

 

 

お昼をとり

現在熊本城を散策中です

熊本城(石垣含む)全体の完全復旧は

なんと27年後だそうです!

築地にあって豊洲にないもの

地震から 513 日目

豪雨から 249 日目

 

昨日から全国校長会が東京で行われています

 

 

 

 

 

 

会議の後

時間があったのでウロチョロしてみました


まずは日本科学未来館

 

 

 

 

 

 

「チ」とのコラボ特別展をやっていました

「チ」は

自らの命をかけてまで

宇宙の真理を追い求めた人々の情熱が

描かれたアニメです

「神がその姿を写した人間が住む地球こそ

 宇宙の中心なのだ」

という教会の教えが当時の真理でした。

「地動説」を唱える者は

拷問や火あぶりという厳しい迫害を受けます

 

この物語には唯一の主人公が存在しません

強いて言えば「地動説」が主人公

多くの人々が命を落としながら

真理を受け継いでいく物語です

 

命と引き換えに残してくださった災害に対する教訓を

次の世代に引き継ぐ責任を思い出させてくれます

 

今や周知の事実となった「地動説」

それでも認められるまでに

300年という膨大な年月を必要としています

災害復興と防災教育

こちらも長い目が必要です

 

「チ」には

「地」「血」「知」の意味が込められています

 

タイトルの「チ」の特殊なフォントに隠された秘密?

最終巻の8巻だけなぜか表紙が真っ暗?

第1巻で亡くなったはずの少年が?

第7巻の表紙にこれまで登場していない人物が?

 

さまざまな謎が散りばめられた名作です

 

常設展示には

能登半島地震のシミュレーションも

 

 

 

 

 

 

あの時こんなことが起こっていたんだと

新たな気づきです


発災以来すっかり信心深くなった私が

次に訪れたのは明治神宮

 

 

 

 

 

 

おみくじには

「ひとしれず 思ふこころの よしあしを

 照らし分くらむ あまつちの神」と…

 

誰にも見られていなくても

正しくあれということかと読み解きます


続いて「MIYASHITA PARK」にも行ってみました

3年生の馬場くんが

「朝市復興の参考にしたい」

と研究している施設です

 

 

 

 

 

 

2階には飲食店が入り

 

 

 

 

 

 

屋上にはみんながくつろげるスペース

学校帰りの高校生が勉強したりしています

 

 

 

 

 

 

ビーチバレーの施設もありました

 

 

 

 

 

 

「風の人」も「地の人」も

みんなで楽しめる朝市にしたいですね

輪島弁でよそから来る人を「風の人」

輪島に住んでいる人を「地の人」

といいます


せっかく来た出張

空き時間の一瞬たりとも無駄にするものかと

今朝は早起きして豊洲市場へ

 

 

 

 

 

 

 

マグロのセリをしていました

 

 

 

 

 

 

輪島の朝市に卸す魚のセリも

こんなふうに公開すると

いいかもしれませんね

 

江戸の風情を感じさせる街並み

 

 

 

 

 

 

ゆったり過ごせる飲食スペース

 

 

 

 

 

 

日帰り温泉もありました

 

 

 

 

 

 

ただ朝の5時に行ったのですが

お食事処はほとんど閉まっていました

警備員さんに聞いてみたところ

「昔は開いてたんだけどね

 今じゃ客が来ねえから

 10時になんなきゃ

 みんな開けねえよ

 シャッター通りになっちまった」

東京でもそんなことがあるのかと驚いていると

「みんな売り上げは

 築地にいた頃の3分の1くれえだよ

 家賃も高くてどうしようもねえや

 なんで中央区より台東区の方が

 家賃高えんだっつうの」

江戸っ子弁丸出しで教えてくれました

築地はどうなっているんだろう?

気になって行ってみました


築地はみんなお店を引き払ったとばかり

思っていたんですが

結構残っているんですね

それに昔ほどではないにしろ

賑わっていました

 

築地にあって豊洲にないものに気づきました

 

それは匂いです

築地は1軒進むごとに

卵焼き専門店の匂い

鰹節専門店の匂い

ぬか漬け専門店の匂い

包丁専門店の金臭い匂い

違った匂いが迎えてくれました

ガラス越しのセリ見学とは

やはり伝わるものが違います

 

 

 

 

 

 

匂いって大事ですね

ポルトガルを訪ねた崖くんが言っていました

「ポルトガルと輪島の海の匂いが違う」

 

 

 

匂いも含めて五感で感じるのが旅なんですね

 

豊洲と築地

もう一度訪れたいのは?

と訊かれると…

 

朝市を復興させる時に

大事な視点になりそうな気がします  

しるもしらぬもあふかたのせき

地震から 512 日目

豪雨から 248 日目

 

発災以来ずっと寄り添ってくださっている

福岡第一高校さん

世界一の体育祭「夜の体育祭」に

今年は生徒会の生徒を連れて

行ってまいります

 

以前お伺いした際に

校長先生から未来の教育について

お話を伺いました

 

「数学や理科など生徒の得手不得手の激しい教科は

 全て選択制にしてレベルの高い教育を施し

 全員に学ばせるのは

 真に全ての生徒に必要な教科に絞るとよい

 その教科は国語・英語・歴史である」

 

歴史や古典を嫌いな生徒から

「なんで昔のこと学ぶ必要があるのか?」

という声を聞きます

 

私は発災以来

歴史を学ぶことの大切さを

身をもって知ることができました

 

たとえば

 

江戸時代の新井白石の随筆『折たく柴の記』

「この日の午時雷の声す

 家を出るに及びて

 雪のふり下るごとくなるをよく見るに

 白灰の下れる也

 西南の方を望むに

 黒き雲起こりて

 雷の光しきりにす。」

これは何のことを書いていると思いますか?

富士山「宝永の大噴火」の様子です

 

最初の火山灰は白灰であったが

やがて黒灰に変わっていることで

火山灰の成分の変化を読み取ることができます

 

ここで地学のメガネ

東京大学の発掘調査によると

薄い白い灰の上に黒い火山灰が約2cm積もっていることが

確認されています

 

ここで物理のメガネ

黒い灰が後から降り積もったということは

黒い灰の粒子は細かく

長時間にわたって大気中を飛散していたことがわかります

 

ここで保健体育のメガネ

この頃多数の住民が

呼吸器疾患に悩まされていた記録が残っています

 

再び古典のメガネ

当時の狂歌でこのように歌われています

「これやこの 行も帰るも 風ひきて 知るも知らぬも おほかたは咳」

これは何のパロディかおわかりになりますか?

百人一首にある蝉丸の

「これやこの行くも帰るも別れてはしるもしらぬもあふさかの関」

です

 

奈良県大和郡山市教育委員会の「豊田家史料」には

宝永噴火の際に採取された火山灰が

紙に包まれて保管されているそうです

 

そのほか噴火が10日間にわたって続いたこと

火山灰が用水に詰まって水の供給が絶たれたこと

も記録に残っています

 

このように歴史を紐解くことによって

未経験の災害であっても

どのような準備が必要か予測することができるのです

 

噴火が収まった後は

富士山への参詣客が殺到したそうです

漁師や百姓が観光業に転職して

収集がつかない状態になりました

もともと参詣客を相手にしていた元締めが

転職に制限を加えるようになったそうです

 

輪島に例えると

朝市復興後多くの店が乱立し

既存の朝市組合との間にいざこざが起こる

みたいなことでしょうか

そんな日がいつか来るといいなとは思いますが 


以前本校で「車いすバスケ」をしてくださった

フォースタートさんがまた来てくださいます

6月20日(金)13:50~です

どなたでも参加できますので

どうぞお越しください

 

 

 

 

 

 

 

 

【被災地に電気が灯るまで】第39回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

充電のできる電池「鉛蓄電池」

のしくみについて学び

鉛と酸化鉛

どちらが負極つまり電池のマイナスか

考えてもらう宿題を出しました

 

それぞれが起こす反応は

 Pb + SO42- → PbSO4 + 2e-

 PbO2 + 4H+ + SO42- + 2e- → PbSO4 + 2H2O

これを見るとPb の式の右辺に

新たな電子 e が2個生まれているので

Pb が負極ということになります

 

「鉛蓄電池」は

低温環境への強さと制御の容易さに加え

メモリー効果がないのが最大の特長です

 

メモリー効果というのは

充電を繰り返すと容量がだんだん小さくなる現象です

携帯電話なんかでも

あんまり充電が減っていないのに

小刻みに充電すると

バッテリーの寿命が短くなってきますよね

あれです

 

私は人間のバッテリーも同じであると

最近しみじみ感じており

どんなに夜遅く寝ても

朝の4時には目が覚めて

それから眠れなくなるのです

つまりフル充電までの時間が

極端に短いのです

電気容量が限りなく小さくなっているようです

その証拠に朝の10時頃に充電が切れ

大事な話の最中にコクっと

いきなりブラックアウトすることがしばしばです

困ったもんです

その度に目を閉じて考えていたふりをしていますが

きっとバレていると思います

 

「鉛蓄電池」は自動車において主流でしたが

現在ではEVの普及に伴って

リチウムイオン電池の方に注目が集まっています

 

次回から

もっとさまざまな電池について

学んでいきましょう 


今日は東京で校長会

その後福岡へ向かいますが

車窓から富士山が見えました

 

日曜日の死刑囚

地震から 511 日目

豪雨から 247 日目

 

日曜日

ある死刑囚に言い渡されました

「おまえの死刑執行が今週に決まった

 土曜日までに執行される

 何曜日かは伝えない

 ただし条件をやろう

 もし死刑執行の朝に

 その日執行されることを言い当てたら

 おまえを無罪放免としてやろう」

しばらく考えた死刑囚は

「ありがとうございます

 無罪放免ですね!」

その言葉のとおり死刑囚は無罪放免となりました

 

なぜか?

死刑囚はこう答えたのです

「土曜日に執行されることはありえません

 なぜなら土曜日まで執行が伸ばされたら 

 わたしはその日の朝に

 言い当てることができるからです

 

 土曜日の執行があり得ないのであるなら

 金曜日もありえません

 なぜなら金曜日の朝に

 言い当てることができるからです

 

 同じように木曜日水曜日そして今日も

 死刑執行はありえません」


先日火災避難訓練を行いました

より実践的な訓練とするため

時刻を伏せて行いました

さらに出火想定場所も予め示さず

放送を聞いて

避難経路を各自で判断するよう指示しました

 

実施後の生徒アンケートでは

99.5%の生徒が

積極的に取り組むことができたと回答しました

 

訓練時刻を伝えずに実施したことについても

「実際の火災はいつ起こるかわからないから」

「危機感を持って臨むことができた」

「判断力をつけるのによい訓練だった」

「自分達で考えて動くことができた」

「事前に避難経路をシミュレーションしていた」

など肯定的意見が91.5%を占めました

 

ただ一方で

「着替え中だったらどうするのか?」

「いつ実施されるのかわからず授業に集中できなかった」

という課題も見つかりました

さらには

「6限目にならなかったから

 7限目にあると予想できてしまった」

とさきほどの囚人の話のような感想も

 

そのほかの感想では

 

「ベルで放送が聞こえなかった」

放送機器そのものが使えない設定も

考える必要があります

 

「休み時間にやるのはよくない」

休み時間だからこそ意味があるのです

各自で考えて動く必要があるからです

 

「時間をちゃんと知らせて欲しいと思った」

時間を知らせないからこそ意味があるのです

次回はその日にやることすら知らせず実施します

 

正常化バイアスがかかっていたことに

気づいた生徒もいて

意味のある避難訓練になりました

 

今後もより実践的な避難訓練を計画していきます


511日前のあの日

私が最初にした仕事は

「学校には参集するな!」

規則に反した職務命令を

職員に一斉メールすることでした

 

危機管理マニュアルには

「震度6強以上の地震の際には

 全員学校に直ちに参集すること」

とあります

 

ところがこれには重大な視点が抜けています

「職員も被災者である!」

ということです

 

今回の地震はいつもと違う

そう直感した私は

「自分の命と家族を守れ」

このことを最優先するよう指示したのです

間違ったことをしたとは

微塵も思っていません

集まっていたら

最悪誰かが命を落としていたでしょう

「学校に行くべきか迷っていた」

という先生の話を後から聞きました


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は2月9日「ゆでたまごを科学する」を読んで

 

「イタリアの研究チームが

 最適なゆでたまごの作り方を

 科学的に解明したという文章に

 とても目を惹かれて記事を読みました

 温度の伝わり方を

 コンピューターシュミレーションするなど

 大掛かりな研究をされているようで

 完成したゆでたまごにどれほどの費用がかかり

 どれぐらいの価値のあるものに仕上がったか

 聞いてみたくなりました

 さらにリーダーは卵料理が嫌いだと知って

 本当に驚きました

 「好きこそものの上手なれ」と言う言葉もあり

 私は好きな人にしか辿り着けない何かがある

 とこれまで信じてきましたが

 考え方が大きく変化しました

 嫌いな人だからこその

 別の目線や視点で見ることの大切さを

 学べた気がします

         《匿名希望》

和倉温泉に咲く花

地震から 510 日目

豪雨から 246 日目

 

発災以来ずっと気になっていた場所が

いくつかありまして

今どうなっているのか

今日はそのひとつ和倉温泉にある

とあるお店を訪ねてみました

 

 

 

 

 

 

和倉温泉街も被害が大きく

多くの宿が傾き崩れ解体されていました

 

 

 

 

 

 

そんな中でお目当てのお店は Blossom

私が七尾高校に勤めていた時の生徒

野球部にいた黒川恭平さんが

ご家族で経営されているお店です

和倉温泉でお泊まりする時に

よくお世話になり

美味しいワインとお料理をいただいていました

 

被災後3ヶ月で壊れたお店を修理して

水道の復旧とともに営業を再開されたとか

あまりに美味しそうで食べるのに夢中で

写真を撮り忘れ

デザートを食べ終わる頃にようやく一枚

 

 

 

 

 

 

デザートはお姉さんの手作りガトーショコラ

これも絶品でした

以前特別にホールのクリスマスケーキを

作っていただいたことを思い出しました

 

 

 

 

 

 

被災後も料理コンテストに挑戦

本当に美味しいお料理でした

 

 

 

 

 

 

店先には多くの方々からの

激励メッセージが飾られていました

 

能登半島のあちこちで

それぞれの人が

それぞれの場所で

復興に向けて歩んでいます


【被災地に電気が灯るまで】第38回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

充電のできる電池

「鉛蓄電池」を学んでいます

 

発明以来さまざまな工夫が重ねられ

電極には鉛と酸化鉛

電解液には希硫酸を用いるようになりました

今日は「鉛蓄電池」の仕組みをもとに

化学反応式の書き方を練習してみましょう

 

鉛の化学式は Pb

酸化鉛は PbO2

希硫酸は H2SO4 です

電離すると

 H2SO4 → 2H + SO42−

 

鉛は硫酸イオンとくっついて硫酸鉛となります

 Pb + SO42-  → PbSO4 

電子 e を加えて両辺の電荷をそろえましょう

 Pb + SO42- → PbSO4 + 2e-

 

酸化鉛も硫酸イオンとくっついて硫酸鉛となります

 PbO2 + SO42- → PbSO4 

PbO2 の O は水になります

 PbO2 + SO42- → PbSO4 + 2H2O

Hはどこからきたのかな?

硫酸が電離した水素イオンです

 PbO2 + 4H+ + SO42- → PbSO4 + 2H2O

電子 e を加えて両辺の電荷をそろえましょう

 PbO2 + 4H+ + SO42- + 2e- → PbSO4 + 2H2O

 

さてここで問題です

PbとPbO2

どっちが正極でどっちが負極かわかりますか?

知識がなくても式を見ればわかりますよ

電子が生まれている方が負極です

答えは次回

白米扇枚田

地震から 509 日目

豪雨から 245 日目

 

本校の「街プロ」

まなちゃんの「みつばちプロジェクト」

に寄り添ってくださっている

アナウンサーの原田幸子さまより

素敵なお便りをいただきました


21世紀美術館で開かれている

見立て作家である田中達也さんの

ミニチュアライフ展を

見に行かれたそうです

 

ご当地をテーマにしたミニチュア作品も

 

 

 

 

 


輪島をテーマにした「白米"扇"枚田」

扇の蛇腹状の部分を棚田に見立てた作品

見事ですね

ぜひ見てこようと思います


輪島高校野球部は

これまでに二度

夏の大会で決勝戦まで

コマを進めたことがあります

 

一度目は昭和57年度

決勝戦の相手は星稜高校

2-4で敗れました

そのときのチームのメンバーは

毎朝自主的に学校に集まって

自分たちで朝練をしていたと

聞いています

 

今朝のグラウンド

 

 

 

 

 

 

朝から元気な声が響きます

春の大会星稜高校に2-3

最後に逆転を許した弱さを克服するため

生徒が自主的に集まって練習しています

 

地震前までは

稲舟グラウンド(旧輪島実業)で

練習をしていたのですが

震災を機に直していただいたグラウンドに

帰ってきました


輪島まで鉄道が走っていた頃

当時の輪島駅の駅舎は

現在「ふらっと訪夢」として

お店などが入る複合施設となっています

 

 

 

 

 

 

バス停の名称は相変わらず

「輪島駅前」なのはなぜでしょう 

 

ここの二階に

「輪島市学習センター」があります

生徒たちが放課後に集って

学習に励んでいます

 

 

 

 

 

 


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回「どんでん返し」とタイトルがつけられています

 

「とてつもなく目をひかれた文章がふたつありました

 ひとつ目が震災から38日目の記事です

 使い捨てのOne Dayコンタクトを

 1月1日からの約1ヵ月間

 つけっぱなしだったと言うものです。

 僕もツーウィークコンタクトのユーザなのでわかるのですが

 ワンデイコンタクトは目に張り付いてくるので

 とても1ヵ月なんて無理だと思っているし

 健康面でも何か問題が生じるのではと思ってしまいます

 ですが校長先生曰く

 使い捨てコンタクトは1ヵ月問題なく使えるとのことでした

 ところがそれから2日後

 『ごめんなさい嘘つきました』と言うタイトルから

 何があったのか気になって見てみると

 『38日目のブログでとんでもない大嘘をつきました』

 とあり僕はもしやと思いました

 案の定コンタクトレンズのことで

 目の調子が悪く

 目医者に行ってみると結膜炎を発症していたそうです

 結論

 やはりコンタクトレンズは

 用法守って正しく使いましょうとの事だそうです

 不謹慎かもしれませんが

 こんな時でも賑やかで面白い人だなと感じました」

                 《匿名希望》

 

生徒に「賑やか」と褒められる校長も珍しいですね

でもありがとうございます

最高の褒め言葉です

ずっと校長室に籠っている校長には

なりたくないと思っていますので

読書タイム

地震から 508 日目

豪雨から 244 日目

  

江戸時代中期の江戸の人口100万人

そのうち成年男子の識字率は70~80%

当時のロンドンの人口86万人で識字率20%

パリの人口54万人に対し識字率10%

 

寺子屋の果たした役割の大きさについて

以前このブログでも紹介しました

 

そして江戸末期

開国を迫る欧米諸国は

普通の庶民が本屋で立ち読みしている姿を見て

「この国は植民地化できない」

と植民地化を早々に諦めたそうです

「自国を統治できないような

 無能な庶民に替わって

 我々が統治してやる」

というのが植民地化の大義名分であったからです

 

このように日本を植民地化から守り

独立国家としての資質素養を欧米諸国に知らしめたのは

お上ではなく

ほかならぬ一般庶民だったのです

 

さて今はどうでしょう?

被災地では本屋が姿を消し

立ち読みする場がなくなりました

 

これは被災地に限ったことではなく

全国においてもみられます

20世紀末2万店あった本屋の数は

今年は半数以下の1万店を切ってしまいました

 

輪島高校では毎朝の読書タイムを設定しています

何を読んでもいいです

 

 

 

 

 

 

この時間によって

1時間目の授業に

非常に落ち着いた態度で

向かうことができています

 

今のところ校長の妄想ですが

お昼の後

午後の授業が始まる前にも

実施したいなと考えています


【被災地に電気が灯るまで】第37回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

2種類の金属を導線で繋ぎ液体につけると

電気が流れ出す

これまで学んできたことを

一言で表すとこのようになります

 

金属や液体を変えることにより

様々な機能を持った電池を作ることができます

 

今日は世界初の充電式電池

「鉛蓄電池」について学びましょう

 

鉛蓄電池は

1859年フランス人のガストン・プランテが発明しました

2枚の薄い鉛板と希硫酸を用いたものです

 

日本でいうと

ハリスがやってきて

「日米修好通商条約」が締結された3年後になります

日本が開国するかすったもんだしている頃

フランスではすでに自動車で用いられる電池が

作られていたわけですね

 

その後様々な改良が加えられますが

それについてはまた次回