2025年8月の記事一覧

「国語」と「化学」のメガネ

地震から 579 日目

豪雨から 315 日目

 

最近の悩みはもっぱら「マップ」アプリです

字が小さくて見えないので

二本指で大きくして見えるようにすると

地図は大きくなるのですが

字がシュルシュルと

小さく元通りになって結局読めません

 


午後は石川県高等学校商業教育研究集会にて

小松市の 山本民夫 教育長様のお話を

聴かせていただきました

 

 

 

 

 

 

OECD調査によると日本の学生は

数学リテラシーや科学リテラシーはトップ

なのに国際競争力が低くなり続けています

数学に関しては3つの問題があります

①実生活における課題に対し

 数学を使って解決する力が弱い

②実生活における事象と関連づけて

 学んだ経験が少ない

③日常生活に絡めた指導を行なっている

 傾向も少ない

 

つまり日本の子どもたちは

勉強ができても

その学力を使って問題解決する力が

弱いということです

 

教科横断型学習がますます重要なようです

 

山本教育長様は

① 迷った時は困難な方を選べ

② 運のいい人と付き合え

とご自身の座右の銘を語ってくださいました

 

そして最後に若い先生に

「夏休み取って海外に遊びに行ってこい!」と

 

心の中で拍手喝采を送りました

 

 


8月後半に高岡法科大学において

「自然災害と法 -対応 復旧 復興-」と題し

1週間にわたってシンポジウムが行われます

私も28日(木)13:00より登壇する予定です

 

 

 

 

 

 

被災者を今でも苦しめているもの

それは『法律』だ!と

法曹界を志す学生さんたちに

法を変えてくれ

そうでないと次何かあった時に

その人たちに

今の自分たちと同じ苦しみを

味わわせることになる!

と訴えて来ようと思っています

 

震災に関する困った法律

もしありましたらどうぞ教えてください

代わりに訴えてまいります

 


【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

野々市明倫高校さんの事例紹介最終回は

『国語』と『化学』のメガネ

「青色界隈」です

 

李白の漢詩

七言絶句を読み取りましょう

 

『黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る』

 故人西辞黄鶴楼(故人西のかた黄鶴楼を辞し)

 煙花三月下揚州(煙花三月揚州に下る)

 孤帆遠影碧空尽(孤帆の遠影碧空に尽き)

 唯見長江天際流(唯だ見る長江の天際に流るるを)

 

これは尊敬する詩人「孟浩然」の船出を

見送った時の詩です

 

孟浩然は『春暁』という詩を詠んでいます

第一句の「春眠暁を覚えず」で有名な詩です

 

第三句「孤帆遠影碧空盡」の『碧』

帆が青い空に消えていく様子を描写しています

 

漢詩から影響を受けて風景を描いた絵師に

葛飾北斎がいます

 

 

 

 

 

こちらは富嶽三十六景神奈川沖浪裏

青色に着目すると

インジゴと

プルシアンブルーを使い分けているそうです

 

インジゴについては

本ブログ7月7日「家庭科のメガネ」

でも取り上げました

ではプルシアンブルーとは?

 

プルシアンブルーとは

別名ベルリンブルーとも呼ばれ

北斎らは『ベロ藍』とよんでいました 

 

動物の血液から作られる

『黄血塩』や『赤血塩』などから

化学的に合成できる青色の染料で

それまでラピスラズリを削ってしか得られなかった

青色の絵の具の大量生産に成功したもので

その後の美術界に大きな衝撃を与えた化合物です

 

化学的な構造は

二価の鉄イオン Fe2+

三価の鉄イオン Fe3+

シアン CN によって

3次元的に格子状に繋がっています

 

その格子の大きさは

セシウム原子の大きさとぴったり同じで

その中にすっぽり閉じ込めることができます

東日本大震災の原発事故の際に

体内に取り込まれた放射性セシウムを

体外に排泄させるために用いられました