2024年11月の記事一覧

毎年恒例の

地震から321 日目

豪雨から57 日目

 

毎年この頃になると歯が欠けます

欠けた歯を治しに行くのが

毎年の恒例行事になっています

 

うらやましくないですか?

 

カニの解禁です

 

毎年の反省を活かすこともなく

待ってましたとばかりに

思いっきりガリッとやるもんですから

今年もやってしまいました

 

奥野拓海先生がとれたてのズワイと香箱を

しこたまくださいました

 

 

 

 

 

 

香箱とはズワイガニのメスで

身もさることながら

内子に旨みがギュッと詰まっています

 

子供の頃

料理屋をやっている友達の家へ遊びに行くと

「おやつはゆでたまごとガンチ

 どっちがいい?」

と聞かれたものです

ガンチとは輪島弁でカニのこと

つまり、卵1個とカニ1杯が

同じ値段だったのです

飽きるほどカニを食べていた私たちは

すかさず「ゆでたまご!」

 

それが今では

金沢でもちょっと気の張る料理屋へ行くと

1杯1万円ほどしますから

それで計算すると

今回は数十万円ほどの品を

いただいたことになります

 

錦織圭選手がおいしいとつぶやいた途端

高級魚になったノドグロと同じですね 

 

最近お茶受けとしてすっかり高級感の増した

「枯露柿」も能登のおいしいもののひとつです

昔砂糖が高級だったころ

甘いおやつの代表といえば柿だったので

「菓」はくさかんむりに果と書くそうです

「美味しんぼ」で言っていました

 

 

 

 

 

 

こちらが「枯露柿」を作っている家

家の中全体に柿が干してあります

風通しが良いように窓は取っ払ってあります

じっくりじっくりと渋みを甘みに変えます

 

のと里山海道の柳田から少し北上したところ

下り車線左側に見えます

 

奥野先生のおとうさまは漁師をされています

地震による隆起で海底の地形が変わり

漁場が変わった心配があり

漁ができるか危ぶまれていました

たくさんいただいたので大漁だったのか

あるいはあまり獲れなかった中

貴重なものを分けてくださったのかわかりませんが

おいしくいただきました

 

奥野先生も跡を継いで漁師

という選択肢もあったのですが

教職の道を選ばれました

教員よりもはるかに高収入の道を捨て

未来をつくる道を選ばれただけあって

生徒への熱い想いは人一倍です

 

今回の被災においても

何度も二次避難先を訪ねたり

転校してしまった生徒をずっと

気にかけていらっしゃいます

 

こんな教師の姿を見ていると

この地区の教育は大丈夫!

心強く感じます

パラグラフ・ライティングとは

地震から320 日目

豪雨から56 日目

 

 私は、日本の教育にパラグラフ・ライティング(以下P.W.)を取り入れるべきであると考えます。OECDの調査などで日本の子どもたちの表現力の低さが指摘されています。小さいうちからパラグラフ・ライティングを系統的に教えることにより、多くの場面で活躍する人材を育成することができます。

 P.W.とは、論理的な文章を書くためのスキルです。私も含め多くの日本人は、パラグラフを意識して文章を書いていません。パラグラフがしっかり構成されている文章と、そうでない文章とでは、伝わり方が歴然と異なります。

 英語文化圏の国々では、P.W.を系統的に教えています。エレメンタリースクールからハイスクール、ユニバーシティと発達段階に応じて適切な指導がなされます。こうして論理的で伝わりやすい文章の書き方を身につけていくのです。

 パラグラフとは、数行からなる文章のかたまりのことです。日本でいう段落のようなものですが、そこには一定のルールが存在し、段落とはやや意味合いが異なります。そのルールに則ってパラグラフを構成することによりわかりやすい文章を書くことができるようになります。

 パラグラフの初めには、そのパラグラフで最も言いたい「トピック・センテンス」を書きます。パラグラフの芯となる文章で、パラグラフの要約文という認識で書くとよいです。パラグラフの冒頭文さえ読めば、パラグラフ全体の内容が大まかに分かります。

 「トピック・センテンス」に続けて、その内容を詳しく説明する「サブ・センテンス」を書きます。「トピック・センテンス」のより詳細な言い換え,具体例,根拠など,各話題を補佐する役割を持つ文章を話題文の後に続けます。このことにより読み手はパラグラフの内容をより細かく知ることができます。

 ひとつのパラグラフにはひとつの内容しか書いてはいけません。つまり「サブ・センテンス」は、「トピック・センテンス」をより詳しく説明するものに限られるということです。そうでないと読み手を混乱させるような複雑な文章になってしまいます。

 接続詞を極力使わないのもP.W.の特徴です。「そして」「また」「しかし」などの接続詞を多用すると文章が冗長になります。接続詞がなくても伝わるように書くのがP.W.の目的であるともいえるからです。

 P.W.のルールに則った文章は、「トピック・センテンス」だけを飛ばし読みするだけで、文章の全体像を掴むことができます。お気づきでしょうか。実はここまでの文章は、パラグラフ・ライティングのルールに則って書かれています。どうぞ初めから「トピック・センテンス」だけを拾い読みしてみてください。

 

いかがですか

とはいえ全ての文章を

P.W.で書けばいいかというと

決してそうではありません。

 

最初に「犯人はこいつだ」と

トピックセンテンスを持ってきてある

ミステリーなんて

おもしろくもなんともないですもんね 

 

最初に犯人を明かしておいて

警部補とのやりとりを

おもしろおかしく描く

「古畑任三郎」のような

パターンもありますけどね


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『無人島に何を持っていくか?って

 そもそもなんで無人島へ行かなあかんねん?』

【意味】

ものごとの本質を問い直す言葉

木曜日は探究の日

地震から319 日目

豪雨から55 日目

 

金融教育の出前講座を行いました

講師にお迎えしたのは

”4年後に責任を持つ大学” 環太平洋大学の

大池 淳一 准教授

簿記やシスアドのほか

家庭菜園 岡山検定 ハワイスペシャリストなど

46もの資格をお持ちの魅力溢れる方でした

 

対象生徒はビジネスコース1年生

初対面の生徒の心もがっちりつかみ

岡山県立興陽高校さんと繋げてくださいました

双方の地元の品を使ったバスソルトの開発に

共同で取り組むことになりました

 

 

 

 

 

 


ビジネスコース3年生は

卒業制作を手がけることとしました

被災地の災害ゴミを転生させて

公園のベンチなどを製作します

 

 

 

 

 

 

被災地には多くの瓦 木材 魚網などが

発災時そのままになっています

これらの災害ゴミに新しい命を吹き込みます

粉々に粉砕し成形し直し

生まれ変わらせます

 

 

 

 

 

 

マリンタウンにベンチやテーブルを設置して

市民がくつろげるスペースにします

 

大成建設さんや輪島市さんからの協力を得て

卒業の記念に想い出と共に残していきます

 

今日はファーストアイデア作成と

完成イメージのスケッチをしました


2年生は「街プロ」の振り返りの会

 

 

 

 

 

 

これまでの活動の総括

そしてこれからどうするか

グループごとに話し合いました

 

 

 

 

 

 

これから「街プロ」に取り組む1年生が

先輩の活動の様子を見学します

「フィッシュボール」という

アクティブラーニング(以下AL)の手法を用いました

 

ALとは

生徒の活動主体の授業形態のことで

海外の教育先進国では盛んに行われていますが

日本に取り入れる際に

「言葉だけ先走りして

 活動させることが目的化してしまうこと」

を危惧して

あまり使わないようにしようとされた教育用語です

 

さまざまな授業形態があり

「フィッシュボール(金魚鉢)」はそのひとつです

金魚鉢の中を泳ぐ魚たちを外から眺めるように

活動をする生徒をその他の生徒が観察します

 

 

 

 

 

 

2年生が研究グループごとに話し合う様子を

1年生が気になるグループの周りで

メモを取りながら観察します

興味を持ったらその研究を次年度引き継ぎます

2年生も跡継ぎをつくろうと必死に討論します

 

双方にとって意義のある活動です


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『信号が青になる幸せをもっと味わえ』

【意味】

幸せは日常のあちこちに散らばっている

赤の時間が長いほど青になる瞬間は嬉しい

とくにせっかちな大阪人にとってはひとしお

私は以前一度伊丹空港行きの飛行機に

乗ったことがありますが

着陸した瞬間

飛行機がまだ動いてるのにみんな立ち上がり

上の荷物を降ろして通路に並んだので

さすが大阪やなと感心しました

お引っ越し大作戦

地震から318 日目

豪雨から54 日目

 

出来ない言い訳探す暇があったら

どうやったらできるか考えろ

自分の座右の銘であります

 

先生方も生徒たちもしっかりとそれを

実践してくださっています

 

校舎の1号棟の危険が指摘されたので

なんとか安全に学習できる場所へ移動

できる場所でできることを実践していきます

 

短時間で効率よく引っ越しできるよう

夕べも先生方は遅くまで綿密な打合せです

 

 

 

 

 

 

 

まずは柔剣道場をきれいに空っぽに

ここも教室として使用するためです

 

 

 

 

 

 

 

剣道場は臨時の音楽室となります

 

 

 

 

 

 

 

パソコン室も普通教室にする必要があります

コンピュータおよび配線を一掃

 

 

 

 

 

 

 

パソコンは図書室へ運び臨時のPC室です

配線は支援員の表野さんが大活躍

 

 

 

 

 

 

 

教室への机の移動もスムーズに

 

 

 

 

 

 

 

各自の私物も忘れ物のないようにと

 

 

 

 

 

 

 

一部の部屋には間仕切りを入れて

少人数用の講義室に分割

 

 

 

 

 

 

 

机がそっぽ向いて並んでいる美術室にも

このあと仕切りを入れます

 

 

 

 

 

 

 

廊下をピカピカに磨き上げた

3年生の岩波さんは

「校長先生!おこらいえにアップして!」

 

 

 

 

 

 

たしかにピカピカです

 

受験生は短時間で作業を済ませ

寸暇を惜しんで自習です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなで力を合わせ

予定よりも早く引っ越しが終わりました

午後から授業が再開されます


ALTのマイケル先生のおかあさまが

ケンタッキーから

メッセージを届けてくださいました

 

 

 

 

 

 

To the students:

We are thinking about you.

I really hope things are getting better each day.

Everyday is just a little easier than the day before.

Wishing & hoping for you all to keep looking to a bright future!

Your dreams and your hopes-work toward getting then.

I care. 

Lots of love!

ありがとうございます


吹奏楽部の生徒たちが

小学校の鼓笛隊の指導に出かけました

 

 

 

 

 

詳しくはこちら

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/a2a009d30aa141502977778ea12ca14f?frame_id=210


 

 

 

 

 

 

ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」です

 

この作品はドラクロワ32歳の時の作品で

ナポレオン失脚後の

シャルル10世の権威主義に反抗するため

描かれました

 

中央のフランス国旗を掲げた女性は

マリアンヌ「自由の女神」です

 胸がはだけているのは

「母性」「祖国への愛」

を表現したかったからといわれています

フランス国民の総意として

フランス革命が起こったことを表現しています

 

ここでも化学にまつわる話をひとつ

 

近代化学の父と言われる

ラボアジエはこの頃の化学者です

妻の父が徴税請負人をしていて

税金取立ての仕事を手伝いながら

化学の研究をしていました

 

抜けなく全員から税を徴収するため

パリからの出入りを禁止したりしました

 

そのことをヒントに

外部との出入りがなければ

化学反応の前後で総質量の変化はないはずだと

「質量保存の法則」を確立します

 

厳しい税の取り立てで

民衆の怒りを買った彼は

マリーアントワネットらとともに

斬首されることとなります

 

彼は処刑前に弟子たちに

最後の研究を指示します

 

自分は首を落とされたあと

できる限りの瞬きをするから

それを記録に留めておくように

とのものでした

最期まで科学者を貫きました

 

実際に弟子の手記には

瞬きしたとの記録が残っているそうです

死後の筋肉の痙攣だろうとは

いわれています

 

「自由の女神」 マリアンヌの周りには

社会階級も年齢層もばらばらな

多くの民衆が描かれています

特に彼女の右にいる少年は

「未来の世代」を表しています

 

街の復興を未来の世代に託している

今の気持ちと重なります

 

ちなみに左端のシルクハットの男性は

ドラクロワ自身だといわれています。


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『バケツに穴あいたら

 こぼれんもんを入れんかいな』

【意味】

穴が開いたバケツでも植木鉢として使える

何事も工夫が大事!

なんか今日の引っ越しにぴったりですね

化学の視点で歴史を見ると

地震から317 日目

豪雨から53 日目

 

輪島高校校舎は

1.2年生の教室がある1号棟

職員室がある2号棟

3年生の教室がある3号棟が

コの字型に建っています

 

1月に建物の応急危険度判定

3月に被災度区分判定を行い

その結果2号棟は3度の傾斜が認められたため使用禁止

職員室などの施設を別室に移動して

教育活動を行っていました

 

さらに安全な学校生活を送れるように

時間をかけて

より精度の高い建物基礎調査を行ってきましたが

その結果によると

1号棟の建物下にある基礎杭に

一部損傷が認められました

 

そのため

明日以降1号棟の使用を原則禁止とします

直ちに倒壊などの危険があるわけではありません

安全を期して

1・2年生の教室を3号棟に移動して

授業を行います

 

明日の午前中に一斉に移動をし

午後から通常授業を再開させます

 

限られたスペースですが工夫をして

切り抜けようと考えています

 

保護者のみなさまにおかれましては

なにとぞご理解のほどお願いいたします


1年生の谷内陽斗さんは

総合的な探究の時間「不自由研究」で

被災地における学校のトイレ環境について

研究をしていました

その結果をプレゼンしに校長室に来てくれました

 

 

 

 

 

 

学校のトイレは需要を満たしているのか?

フェルミ推定を用いて試算してみました

男女別に生徒数

1回の使用時間

一日の使用回数などを

抽出によるアンケートを行い

便器の数

休み時間の長さなどのファクターを加え

試算したところ

トイレの数に制限はあるものの

一応需要を満たしているとの結論を得ました

 

ただし今回別の調査により

2号棟の地下の下水にも損傷が認められたため

さらに使用できるトイレの数が減ってしまったのです

 

谷内さんはすかさず試算しなおしたところ

トイレが足りないことがわかりました

 

そこで今度は

休み時間を何分にしたら解決できるかを

シミュレーションしてみました

 

その結果現在10分の休み時間を

15分に延長すれば解決するという

結論にたどりつきました

 

明日から授業を5分短縮して

休み時間を15分にします

生徒の研究結果に基づいた

数学的な時程の変更です


「皇帝ナポレオン一世と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」

 ルイ・ダビッドの作品です

実物はルーブル美術館にあるので

パリ研修に参加する生徒は

ぜひ見てきてほしいです

 

 

 

 

 

 

私は歴史の中の化学を授業中語るのが好きで

ナポレオンにまつわるとっておきのネタがあります

 

鉛筆の芯の材料黒鉛とダイヤモンド

どちらも炭素のみでできている物質ですが

全然別の物質です

このような物質を同素体といいます

 

高校の授業ではこのほかに

赤リンと黄リン

酸素とオゾン

斜方硫黄と単斜硫黄とゴム状硫黄

について学びますが

実はそれ以外にも存在します

 

「スズ」という金属は

柔らかく加工しやすいので

徳利を始め様々な食器に使われています

 

「スズ」には何種類もの同素体が存在します

温度などの条件によって形を変えますが

低温の状態だと非常に脆い形になります

 

ナポレオンは連戦連勝

次々と周辺諸国を制圧していきますが

ロシアとの戦いにおいては敗走しています

 

ナポレオン軍兵士の軍服のボタンは

スズでできていました

つまりシベリアの寒さで

ボタンがボロボロになってしまっていたのです

 

ナポレオンに化学の知識があれば

世界の歴史が変わっていたかもしれません 


苦しいときこそ笑わなあかん!

今日の「大阪人の格言」

『座る場所変えてみたらどうや?』

【意味】

悩んだときは視点を変えてみる