2024年11月の記事一覧
あ
スコップとしゃべる
算数はスコップ
2 × 3
備前の国にて
地震から329 日目
豪雨から65 日目
四国からの帰り
岡山に立ち寄りました
環太平洋大学の大池 淳一 准教授が
先日来てくださり
コテコテの岡山弁でご講演されたのを
思い出しました
千鳥の大悟さんが話すのが
コテコテの岡山弁だとも
お話しされていました
先日「テレビ千鳥」という番組で
これまでまともに勉強してこなかった
という大悟さんが
小学校の算数に挑戦するコーナーをやっていました
小1小2の足し算引き算や九九までは
難なくクリアします
そして小数分数で早くもつまずき出すものの
図を駆使して思わぬ道筋で
正解に辿り着き始めます
相方ノブさんからは
「アホガリレオ」と異名をつけられるまでに
その本領は割り算で発揮されることに
割り算の筆算の計算式を見ても???
ところが168÷6が
168の中に6が何個あるか
という意味だと気づくと
6×9=54
54を3回足して162
168まで6があとひとつ
だから9×3+1=28
と正解に辿り着くのです
九九と足し算
これまでにある知識を組み合わせて
新しい課題を解決する
まさにこれからの時代に求められる力です
さすが芸人さんは違います
人を怒らせたり悲しませたりするのは簡単です
人を泣かせることもある程度できます
最も難しいのは人を笑わせること
人に笑われるのとは違います
人を笑わせることをお仕事とする芸人さんは
この世で最も尊い仕事のひとつだと思います
今回の番組企画を見ても
やっぱりお笑い芸人は頭がいい
痛感しました
おそらく
大悟さんが小学校の勉強に苦戦する様子を見て
面白がる企画だったのでしょう
ところが最後に
算数の本質を理解した大悟さんは
「勉強は面白いんじゃ!」
自分の力で課題を解決し本質を理解した者は
さらに周辺の知識が欲しくなる
そして自分で解決できる課題が増えていく
勉強の本質に迫る素晴らしい教育番組でした
岡山城を訪れ
城主池田光政公の藩政改革を学びました
1654年に備前の国は
中心部を流れる旭川の氾濫により
大洪水に見舞われました
光政公は妻の母「千姫」から
現在に換算して数十億円もの支援を受けて
藩の建て直しに着手します
「千姫」は徳川家康の孫にあたります
まずは質素倹約
これは当時江戸では
「備前風」と呼ばれたそうです
次に医療改革
群に一人ずつ町医者を配置します
そして庶民の意見を聞くための「諌め箱」
これは徳川吉宗公による「目安箱」を
70年も先駆けてのものです
さらには教育改革による人づくり
地域のリーダーとして活躍する若者を育成するため
「閑谷学校」を設立します
これは全国に先駆けての全く新しい挑戦でした
発災以来
日本の各地を訪れる機会が増えてきました
その度にその場所ごとに
さまざまな方が災害を乗り越え
今ある街の再興を果たしてきた事実
そのことに勇気づけられています
光政公が築いた旭川の放水路は
現在でも岡山の街を
洪水から守り続けてくださっているそうです
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『ちっこいハマグリ
でっかいシジミ』
【意味】
人生いろいろ
こんにちは!アンパンマン号
地震から328 日目
豪雨から64 日目
讃岐富士を望む綾歌の地で
高文連郷土芸能の宴です
讃岐富士は丸亀市と坂井市のシンボル飯野山
富士山そっくりのフォルムではありますが
火山ではありません
山の上部は古銅輝石安山岩でできています
この古銅輝石安山岩は一般的にはサヌカイト
世界中でも香川県以外ほとんど採れない
とても希少な天然鉱石です
地元では「カンカン石」と呼ばれ
金づちで叩くと非常に澄んだ金属音がするため
古来より楽器としても使用されてきました
削ったり磨いたりすることで音色が変わります
東京オリンピック開会式の折に奏でられ
サヌカイトの神秘的な音色は
世界的にも有名となりました
山の下部は花崗岩
つまり太古の昔に溶岩が海の底で固まったもの
どこから見ても円錐形のシンメトリーは
海水が全くの偶然に作りだしたものです
高等学校総合文化祭全国大会が
来年この地で開催されるため
そのリハーサルも兼ねたプレ大会です
ここ讃岐はこんぴらさんを擁する
郷土芸能の宝庫です
「さぬきこんぴらさん」で有名な金刀比羅宮は
古来より海の神様
能登の港の復興と寮の復活を祈願しました
参道口から御本宮までは785段
奥社までは1,368段の長い長い石段があります
参道には旧跡や文化財が多数あります
ステージでは
香川県の5つの高校が
素晴らしいパフォーマンスを見せてくださいました
帰路につきます
アンパンマン号が迎えに来てくれました
アンパンマンの生みの親
やなせたかしさんの出身地高知と
岡山をつなぐ列車です
やなせたかしさんには従軍経験がおありで
戦中戦後の深刻な食糧事情もあり
「人生で一番つらいことは食べられないこと」
という考えをお持ちだったそうです
売れないころ空腹を抱 えながら思っていた
「食べ物が向こうからやって来たらいいのに」
この思いから
「困っている人に食べ物を届けるヒーロー」
が誕生しました
「僕の顔をあげるよ」
戦う力が落ちると分かっていても
目の前の人を見捨てることはしません
「ほんとうの正義というものは
けっしてかっこうのいいものでは ないし
そしてそのために
かならず自分も深く傷つくものです」
と語って いらっしゃいます
さらにはアンパンマン自身
食事をする場面は
一度も描かれていないそうです
常に自分よりも他人の幸せを優先します
「機関車トーマス」にも
食事の場面は一度も描かれていません
これはこの物語がもともと作者が
食事ができない病気の
自分の子供に向けて作ったものだから
なんだそうです
来年春から
NHKの連続テレビ小説「あんぱん」
がスタートします
やなせたかしさんと妻の小松暢さんが
登場人物のモデルとなっていて
戦前から戦後の激動の時代を生き抜く
夫婦の姿が描かれています
「アンパンマン」というネーミングは
赤ちゃんが最も発音しやすい
音の並びとなっていて
「パパ」「ママ」のように
歯がなくても
舌使いがうまくできなくても
唇の動きだけで発音できます
うちの娘たちも小さい頃
上手に発音していました
そんな娘たちに
カタカナを苦手とする晴れ女は
「アパマンショップ」や
「ワンマンカー」の看板を見つけては
「ほらほらアンパンマンよ」
読み違いにも程があります
瀬戸は日暮れて夕波小波
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『おまえは傘をほしがる魚か?』
【意味】
無駄な衝動買いをたしなめる言葉
お遍路の旅その2
地震から327 日目
豪雨から63 日目
丸亀へ向かう新幹線の中です
先々週に引き続き四国旅行記です
「かがわ総文祭2025プレ大会」
の視察に来ました
「いしかわ総文2027」を控え
その準備のための視察です
輪島高校は郷土芸能部を担当しています
ただ2027年に輪島市文化会館が使える目処はなく
加賀市文化会館に場所をお借りします
輪島市は石川県の北端
加賀市は南端
距離にして200kmほど離れているので
準備といっても大変です
ただ県外からのお客様にとって
アクセスはよいので
3年後ぜひお越しください
今日は瀬戸大橋を通って四国に入りました
本当に美しい景色です
日暮れに合わせて父母ヶ浜へ寄りました
日本のウユニ塩湖
鏡に映ったような写真が撮れるスポットです
日の入りと干潮が重なった瞬間だけ
奇跡のような写真が撮れるのだとか
今日は残念ながら干潮ではありませんでした
なんでもない海岸だけど
工夫してブランディングして
みんなが訪れたくなる
魅力的なスポットにできるんですね
輪島の復興にもぜひ参考にしたいです
かつてここは埋め立ての危機にあったそうです
この浜辺を愛した人たちによって守られました
美しい父母ヶ浜を守るため
当初7人で始めた「ちちぶの会」のメンバーが
清掃活動をされているそうです
今は亡き河田速雄さん
毎日当たり前のように浜に立ち清掃をする姿は
多くの人の心に刻み込まれています
ちちぶの会の伝説の3人は
その寡黙な後ろ姿で
世代を超えて
勇気と希望を与えてくださっています
勇気と希望といえば
なんかアンパンマンのテーマみたいですね
あるゲイバーのママが
悩みを相談する女性客に
「あんたねー
アンパンマンのテーマを聞いて
泣くぐらいじゃないと
本当の悩みとはいわないのよ」
と言っていたのを思い出しました
「そうだ忘れないで生きる喜び」
確かに発災時はこれを聞いただけで
泣いていたと思います
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『出世魚も最後は刺身や』
【意味】諸行無常
卒業
地震から326 日目
豪雨から62 日目
この絵を見てください
昔SNSで拾った画像です
どのようにお感じになりますか?
下の方から伸びている
無数の階段やはしご
それらを使って
必死になって登ってきた
登り詰めた先で目にした風景は…
この絵のタイトルは「卒業」
高校や塾が用意した無数の課題
それらをこなして
必死になって登ってきた
合格した志望校
だけどそこで何をすればいいのか
そんな気持ちを表しています
そんな思いをされた方
お母さんお父さんの世代でも
結構いらっしゃるのではないでしょうか?
大学入学後のミスマッチを防ぐために
今様々な教育改革が行われています
生徒の意識も確実に変わってきており
このようなミスマッチは以前と比べて
少なくなってきているように思います
それでも
「僕はいい大学へ行きたいです」
「どんな大学がいい大学なの?」
「偏差値の高い大学です」
「そこへ行って何をしたいの?」
「別にありません」
「じゃあ、どうしてそこへ行きたいの?」
「親がそのほうがいいって言うからです」
今でもこのような光景が見られたりします
こんな子はかなりの高確率で
「卒業」の絵のようになってしまいます
保護者の方にぜひご理解いただきたいのは
偏差値の高い大学へ入りさえすれば
何とかなったのは
遠い昔の話であるということです
輪島の子たちは
階段を登り詰めた後の光景を
無理矢理見せつけられました
土地が4m隆起した
そのおかげで
階段の先にある景色を
ちら見できた感じです
明日の事すら見えない
そんな状況に置かれ
それぞれが自分の将来を
真剣に考え始めました
「街プロ」の活動を通して
自分がすべきことを見つけたり
「自分はみんなの役に立っている」
自己有用感が高まったり
OECDとの共創を通して
世界との距離が縮まったりしています
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『懐中電灯で懐中電灯探すなよ』
【意味】
無駄なことはすな
発災以来ボランティアの方のお世話になっています
いろんな方がおいでます
「今度ボランティアに行きますから
その手伝いに生徒何人か貸してください」
なんで被災民がボランティアのボランティアせなあかんねん
江戸の粋
地震から325 日目
豪雨から61 日目
なぜか昔から
「最後のひとつが思い出せない」
という悩みを持っています
「牛乳 たまご 豚肉 白菜 ちくわ 買ってきて」
と頼まれると4つまでは覚えているのですが
最後のひとつがどうしても思い出せず
自分の海馬のスペックが4つまでなのだろう
と思っていると
「玉ねぎ 鶏肉 チーズ」
と3つ頼まれたときに
今度は2つまでしか思い出せません
1つ忘れてもいいように
もうひとつ全然関係のないものを
勝手に付け加えればよかろうと
「玉ねぎ 鶏肉 チーズ 洗剤」
と記憶してみると
「玉ねぎ 鶏肉 洗剤」
を買ってきてしまうありさまです
忘年会の季節が近づいてきました
酒の席で上司がやってはいけない話題が5つあって
「仕事の話」
「昔の自慢話」
「説教」
「プライベートを根掘り葉掘りきく」
あと1つがどうしても思い出せません
吉原遊廓の客を分類した資料があります
稀代の遊び人 藤本箕山が著した「色道大鏡」
野暮な客から粋な客まで順に28
無性 恥恐 改粧 宿慢 悔事 瓦智
暫偽 顕名 誇威 去迷 謙退
説諺 振勇 催興 頓行 普属 非常 大偽
背世 等賤 示道 顕徳 抜粋
大秀 玄妙 極尽 明了 大極
漢字から大体想像できて面白いです
箸にも棒にもかからない非モテ男「無性」から
恥知らずの「恥恐」と続き
「誇威」はおそらく自慢話をするタイプ
「説諺」は説教をするタイプでしょうか
「催興」はきっとみんなを楽しませるタイプですね
私は酔っ払うと気が大きくなって
大法螺を吹くタイプなので
「大偽」あたりかもしれません
最高位の「大極」は
別の客と遊女の痴話喧嘩があれば割って入り
双方の言い分をよく聞いた上で
楽しい話で場を盛り上げ
ふたりが前より仲良くなるように
仕向けてくれる客だそうです
うーん
私はまだまだその域には達しません
全く遊びが足りないようです
モテ男と非モテ男の差は
江戸時代から歴然と存在していたようで
もっといえばこの「色道大鏡」は
宴の席だけでなく
人としての魅力あり方を
説いたもののような気がします
学校の高さを測ろう!
地震から324 日目
豪雨から60 日目
数学の宮下琢磨先生の
初任研の研究授業が行われました
冒頭から生徒が活発に発言します
普段から生徒との対話を重視して
授業実践している賜物です
三角関数の授業でした
tan(タンジェント)を用いて
校舎の高さを計算します
校舎から観測者までの距離に
仰角(見上げた角度)のtan をかけて
観測者の目の高さを加えると
なんと直接測ることのできない
校舎の高さを求めることができるのです
とまあ実はここまでは
多くの先生方が授業で実践されている内容です
今日はなんと
今の輪島高校でしかできない授業でした
地震で傾いた校舎の元の高さを
余弦定理を用いて求めるというものです
a^2=b^2+c^2-2bccosA
です
「正弦定理使えば校舎の傾きも計算できるよ」
と気づく生徒も
「宮下先生の数学楽しい!」
「宮下先生の授業最高!」
と授業後に生徒が叫んでいたこと
これが全てを物語っています
午後からは
羽咋高校のSTEAM 教育の研究授業に
お邪魔しました
羽咋高校さんも
トイレがまだ使えなかったり
体育館が使えなかったり
地震の被害が大きいです
そんな中生徒も先生も
生き生きと活動されていました
STEAM教育とは
Science(科学)
Technology(技術)
Engineering(工学)
Arts(芸術・リベラルアーツ)
Mathematics(数学)
の5つの領域を対象とした
理数教育に創造性教育を加えた教育理念です
羽咋高校さんではSTEAM教育に加え
DX構想など探究学習に
積極的に取り組んでおられます
1年生は
地域活性化に取り組む「交流創出コース」
高齢者対策に取り組む「幸福観想コース」
などの8つのコースに分かれ
トライアルキャンプを実践しています
研究授業では
「家庭×英語」
「地理×数学」
「理科×情報」
などの教科横断型の授業を行っていました
既存の知識同士を結びつけ
新たな価値観を創出する力の育成を目指す
令和型の学力の育成に
最も求められるカリキュラムであると思います
私が最も興味を持ったのが
「国語&音楽」でした
メラビアンの法則に関する授業でした
人と人がコミュニケーションを図る際
言語情報が7%
聴覚情報が38%
視覚情報が55%の割合で
相手に影響を与えるという心理学の法則です
「7-38-55のルール」や「3Vの法則」とも呼ばれます
日常生活の多くの場面で役立つスキルで
ぜひ輪島高校の生徒たちにも
聞かせたい内容でした
輪島高校も羽咋高校も
素晴らしい授業を作り出す
若い先生方のポテンシャルは相当高いです
石川県の教育レベルの高さを物語っています
文部科学省が
学力テスト結果の都道府県別公表を
廃止する方向で動いているようですね
とてもいいことだと思います
私は小学生の頃
県の読書感想文コンクールで
最優秀賞を貰いました
何度も何度も書き直しをして
最終的に提出したものは
最初に書いたものとは
全く似ても似つかぬものになっていました
これって先生の指導力コンテストだな
もっといえば先生の指導に素直に従う子コンテストだなと
全然嬉しくなかったのを思い出しました
テストの得点だけで教員の指導力を測ることはナンセンス
そのテストの点を上げるために対策をさせるなんて問題外
このことをテスト結果の悪い県の教員が言っても
単なる負け犬の遠吠えだけど
今年全国一位になった石川県の教員が言うと
説得力あると思いませんか?
全国一位といってもそれで測れるのはある側面だけで
他県の優れた実践に学ぶべきところがたくさんあります
テストの点を競うのではなく
お互いの良いところを認め合い参考にして
高めあうためのテストになればいいなと思います
指導に盲目的に従う子ども育成コンテストでは
自分の力で未来を切り拓こうとする力強さが
育ってはきません
においの記憶
地震から323 日目
豪雨から59 日目
人の記憶の中で
最もさやかだけど
最も長く残るのは
匂いの記憶だそうです
昔の彼女と同じ香水をつけている人と
ふとすれ違った時
なんともいえない
せつない気持ちになったりします
先日奥野先生にいただいたカニを茹でた汁で
鍋をしました
今は隆起してしまって
二度と泳げない海
その匂いがしました
子供の頃の思い出が溢れてきて
鍋で泣けるなんて
地震と豪雨の被害
復旧がなかなか進まないこと
先の見通しが不明瞭な
不安の中で暮らし続けること
誰にとっても大きな負担です
スクールカウンセラーの
平野美香先生に入っていただき
生徒に寄り添っていただいています
メッセージをいただきましたので
ご紹介します
「しんどいと感じた時に
短時間でも過ごすことのできる
ホッとする居場所をつくること
これに関しては
ひとつの校舎が使用できない状況で
ますます手狭になり
物理的に場所を確保することが難しく
またやるべきことが多い日の中で
時間を取ること自体難しいことです
でも今すでに
保健室と栃木先生が
みんなをひととき休ませることのできる
場所になっています
飛び続けて疲れてしまったとき
ちょっとだけ羽を休め
また飛び続ける力を得られる場所があることは
小さなことのようでも
大きな安心につながると思います
心理職の仕事としては
「危ない状態か判断すること」
「必要な支援につなぐ」
とともに
そのホッとできる場・休める時間を提供して
エンパワーすることも大切だと考えています
お話を聴くことも
その延長線上にある行為だと思っています
(本当は先生方にあてていただいたメッセージだったので
生徒向けに一部言い回しを変えて掲載しました)
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『無理はせなあかん
でも無茶はしたらあかん』
【意味】
頑張りすぎてはいけない
ちっちゃい「ぁ」?
地震から322 日目
豪雨から58 日目
最近ずっと気になることがあって
「ふくちぁん餃子」
なんて読むの問題に直面しています
「ふくちぁん餃子」は大阪の餃子専門店で
最近石川県にも急激に店舗数を増やしています
「ちゃん」ではなくて
ちっちゃい「ぁ」なんですよね
きっとなにかこだわりがおありのことと思います
なんて読むのかもっぱらの悩みのタネです
そういえば昔
「バャリース」の
ちっちゃい「ャ」にも
悩まされた時期があります
きっとBireley's を
それっぽく読ませるための
工夫なんだろうな
と自分なりに結論を出しました
気になって検索してみると
今は「バヤリース」
大きい「ヤ」なんですね
知らなかった
しかも「オレンヂ」ではなく「オレンジ」!
文字づかいってこうして新しく
なっていくんですね
ベルトをバンド
ベストをチョッキ
特急サンダーバードを特急雷鳥と
ついつい言ってしまう私にとって
ついていくのに精一杯です
昔使われていた文字で
現在使わないものに
「ぱ」のように
「さ」にまるをつけた
「さ゜」という文字があります
多くは江戸時代に使われていました
さてなんて読むでしょう
不思議発見!
ヒント
「お父さ゜ん」
答えは
「いつもすまないねえ」
「それは言いっこなしだよ
おとっつぁん」の
「つぁ」でした
毎年恒例の
地震から321 日目
豪雨から57 日目
毎年この頃になると歯が欠けます
欠けた歯を治しに行くのが
毎年の恒例行事になっています
うらやましくないですか?
カニの解禁です
毎年の反省を活かすこともなく
待ってましたとばかりに
思いっきりガリッとやるもんですから
今年もやってしまいました
奥野拓海先生がとれたてのズワイと香箱を
しこたまくださいました
香箱とはズワイガニのメスで
身もさることながら
内子に旨みがギュッと詰まっています
子供の頃
料理屋をやっている友達の家へ遊びに行くと
「おやつはゆでたまごとガンチ
どっちがいい?」
と聞かれたものです
ガンチとは輪島弁でカニのこと
つまり、卵1個とカニ1杯が
同じ値段だったのです
飽きるほどカニを食べていた私たちは
すかさず「ゆでたまご!」
それが今では
金沢でもちょっと気の張る料理屋へ行くと
1杯1万円ほどしますから
それで計算すると
今回は数十万円ほどの品を
いただいたことになります
錦織圭選手がおいしいとつぶやいた途端
高級魚になったノドグロと同じですね
最近お茶受けとしてすっかり高級感の増した
「枯露柿」も能登のおいしいもののひとつです
昔砂糖が高級だったころ
甘いおやつの代表といえば柿だったので
「菓」はくさかんむりに果と書くそうです
「美味しんぼ」で言っていました
こちらが「枯露柿」を作っている家
家の中全体に柿が干してあります
風通しが良いように窓は取っ払ってあります
じっくりじっくりと渋みを甘みに変えます
のと里山海道の柳田から少し北上したところ
下り車線左側に見えます
奥野先生のおとうさまは漁師をされています
地震による隆起で海底の地形が変わり
漁場が変わった心配があり
漁ができるか危ぶまれていました
たくさんいただいたので大漁だったのか
あるいはあまり獲れなかった中
貴重なものを分けてくださったのかわかりませんが
おいしくいただきました
奥野先生も跡を継いで漁師
という選択肢もあったのですが
教職の道を選ばれました
教員よりもはるかに高収入の道を捨て
未来をつくる道を選ばれただけあって
生徒への熱い想いは人一倍です
今回の被災においても
何度も二次避難先を訪ねたり
転校してしまった生徒をずっと
気にかけていらっしゃいます
こんな教師の姿を見ていると
この地区の教育は大丈夫!
心強く感じます
パラグラフ・ライティングとは
地震から320 日目
豪雨から56 日目
私は、日本の教育にパラグラフ・ライティング(以下P.W.)を取り入れるべきであると考えます。OECDの調査などで日本の子どもたちの表現力の低さが指摘されています。小さいうちからパラグラフ・ライティングを系統的に教えることにより、多くの場面で活躍する人材を育成することができます。
P.W.とは、論理的な文章を書くためのスキルです。私も含め多くの日本人は、パラグラフを意識して文章を書いていません。パラグラフがしっかり構成されている文章と、そうでない文章とでは、伝わり方が歴然と異なります。
英語文化圏の国々では、P.W.を系統的に教えています。エレメンタリースクールからハイスクール、ユニバーシティと発達段階に応じて適切な指導がなされます。こうして論理的で伝わりやすい文章の書き方を身につけていくのです。
パラグラフとは、数行からなる文章のかたまりのことです。日本でいう段落のようなものですが、そこには一定のルールが存在し、段落とはやや意味合いが異なります。そのルールに則ってパラグラフを構成することによりわかりやすい文章を書くことができるようになります。
パラグラフの初めには、そのパラグラフで最も言いたい「トピック・センテンス」を書きます。パラグラフの芯となる文章で、パラグラフの要約文という認識で書くとよいです。パラグラフの冒頭文さえ読めば、パラグラフ全体の内容が大まかに分かります。
「トピック・センテンス」に続けて、その内容を詳しく説明する「サブ・センテンス」を書きます。「トピック・センテンス」のより詳細な言い換え,具体例,根拠など,各話題を補佐する役割を持つ文章を話題文の後に続けます。このことにより読み手はパラグラフの内容をより細かく知ることができます。
ひとつのパラグラフにはひとつの内容しか書いてはいけません。つまり「サブ・センテンス」は、「トピック・センテンス」をより詳しく説明するものに限られるということです。そうでないと読み手を混乱させるような複雑な文章になってしまいます。
接続詞を極力使わないのもP.W.の特徴です。「そして」「また」「しかし」などの接続詞を多用すると文章が冗長になります。接続詞がなくても伝わるように書くのがP.W.の目的であるともいえるからです。
P.W.のルールに則った文章は、「トピック・センテンス」だけを飛ばし読みするだけで、文章の全体像を掴むことができます。お気づきでしょうか。実はここまでの文章は、パラグラフ・ライティングのルールに則って書かれています。どうぞ初めから「トピック・センテンス」だけを拾い読みしてみてください。
いかがですか
とはいえ全ての文章を
P.W.で書けばいいかというと
決してそうではありません。
最初に「犯人はこいつだ」と
トピックセンテンスを持ってきてある
ミステリーなんて
おもしろくもなんともないですもんね
最初に犯人を明かしておいて
警部補とのやりとりを
おもしろおかしく描く
「古畑任三郎」のような
パターンもありますけどね
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『無人島に何を持っていくか?って
そもそもなんで無人島へ行かなあかんねん?』
【意味】
ものごとの本質を問い直す言葉
木曜日は探究の日
地震から319 日目
豪雨から55 日目
金融教育の出前講座を行いました
講師にお迎えしたのは
”4年後に責任を持つ大学” 環太平洋大学の
大池 淳一 准教授
簿記やシスアドのほか
家庭菜園 岡山検定 ハワイスペシャリストなど
46もの資格をお持ちの魅力溢れる方でした
対象生徒はビジネスコース1年生
初対面の生徒の心もがっちりつかみ
岡山県立興陽高校さんと繋げてくださいました
双方の地元の品を使ったバスソルトの開発に
共同で取り組むことになりました
ビジネスコース3年生は
卒業制作を手がけることとしました
被災地の災害ゴミを転生させて
公園のベンチなどを製作します
被災地には多くの瓦 木材 魚網などが
発災時そのままになっています
これらの災害ゴミに新しい命を吹き込みます
粉々に粉砕し成形し直し
生まれ変わらせます
マリンタウンにベンチやテーブルを設置して
市民がくつろげるスペースにします
大成建設さんや輪島市さんからの協力を得て
卒業の記念に想い出と共に残していきます
今日はファーストアイデア作成と
完成イメージのスケッチをしました
2年生は「街プロ」の振り返りの会
これまでの活動の総括
そしてこれからどうするか
グループごとに話し合いました
これから「街プロ」に取り組む1年生が
先輩の活動の様子を見学します
「フィッシュボール」という
アクティブラーニング(以下AL)の手法を用いました
ALとは
生徒の活動主体の授業形態のことで
海外の教育先進国では盛んに行われていますが
日本に取り入れる際に
「言葉だけ先走りして
活動させることが目的化してしまうこと」
を危惧して
あまり使わないようにしようとされた教育用語です
さまざまな授業形態があり
「フィッシュボール(金魚鉢)」はそのひとつです
金魚鉢の中を泳ぐ魚たちを外から眺めるように
活動をする生徒をその他の生徒が観察します
2年生が研究グループごとに話し合う様子を
1年生が気になるグループの周りで
メモを取りながら観察します
興味を持ったらその研究を次年度引き継ぎます
2年生も跡継ぎをつくろうと必死に討論します
双方にとって意義のある活動です
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『信号が青になる幸せをもっと味わえ』
【意味】
幸せは日常のあちこちに散らばっている
赤の時間が長いほど青になる瞬間は嬉しい
とくにせっかちな大阪人にとってはひとしお
私は以前一度伊丹空港行きの飛行機に
乗ったことがありますが
着陸した瞬間
飛行機がまだ動いてるのにみんな立ち上がり
上の荷物を降ろして通路に並んだので
さすが大阪やなと感心しました
お引っ越し大作戦
地震から318 日目
豪雨から54 日目
出来ない言い訳探す暇があったら
どうやったらできるか考えろ
自分の座右の銘であります
先生方も生徒たちもしっかりとそれを
実践してくださっています
校舎の1号棟の危険が指摘されたので
なんとか安全に学習できる場所へ移動
できる場所でできることを実践していきます
短時間で効率よく引っ越しできるよう
夕べも先生方は遅くまで綿密な打合せです
まずは柔剣道場をきれいに空っぽに
ここも教室として使用するためです
剣道場は臨時の音楽室となります
パソコン室も普通教室にする必要があります
コンピュータおよび配線を一掃
パソコンは図書室へ運び臨時のPC室です
配線は支援員の表野さんが大活躍
教室への机の移動もスムーズに
各自の私物も忘れ物のないようにと
一部の部屋には間仕切りを入れて
少人数用の講義室に分割
机がそっぽ向いて並んでいる美術室にも
このあと仕切りを入れます
廊下をピカピカに磨き上げた
3年生の岩波さんは
「校長先生!おこらいえにアップして!」
たしかにピカピカです
受験生は短時間で作業を済ませ
寸暇を惜しんで自習です
みんなで力を合わせ
予定よりも早く引っ越しが終わりました
午後から授業が再開されます
ALTのマイケル先生のおかあさまが
ケンタッキーから
メッセージを届けてくださいました
To the students:
We are thinking about you.
I really hope things are getting better each day.
Everyday is just a little easier than the day before.
Wishing & hoping for you all to keep looking to a bright future!
Your dreams and your hopes-work toward getting then.
I care.
Lots of love!
ありがとうございます
吹奏楽部の生徒たちが
小学校の鼓笛隊の指導に出かけました
詳しくはこちら
ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」です
この作品はドラクロワ32歳の時の作品で
ナポレオン失脚後の
シャルル10世の権威主義に反抗するため
描かれました
中央のフランス国旗を掲げた女性は
マリアンヌ「自由の女神」です
胸がはだけているのは
「母性」「祖国への愛」
を表現したかったからといわれています
フランス国民の総意として
フランス革命が起こったことを表現しています
ここでも化学にまつわる話をひとつ
近代化学の父と言われる
ラボアジエはこの頃の化学者です
妻の父が徴税請負人をしていて
税金取立ての仕事を手伝いながら
化学の研究をしていました
抜けなく全員から税を徴収するため
パリからの出入りを禁止したりしました
そのことをヒントに
外部との出入りがなければ
化学反応の前後で総質量の変化はないはずだと
「質量保存の法則」を確立します
厳しい税の取り立てで
民衆の怒りを買った彼は
マリーアントワネットらとともに
斬首されることとなります
彼は処刑前に弟子たちに
最後の研究を指示します
自分は首を落とされたあと
できる限りの瞬きをするから
それを記録に留めておくように
とのものでした
最期まで科学者を貫きました
実際に弟子の手記には
瞬きしたとの記録が残っているそうです
死後の筋肉の痙攣だろうとは
いわれています
「自由の女神」 マリアンヌの周りには
社会階級も年齢層もばらばらな
多くの民衆が描かれています
特に彼女の右にいる少年は
「未来の世代」を表しています
街の復興を未来の世代に託している
今の気持ちと重なります
ちなみに左端のシルクハットの男性は
ドラクロワ自身だといわれています。
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『バケツに穴あいたら
こぼれんもんを入れんかいな』
【意味】
穴が開いたバケツでも植木鉢として使える
何事も工夫が大事!
なんか今日の引っ越しにぴったりですね
化学の視点で歴史を見ると
地震から317 日目
豪雨から53 日目
輪島高校校舎は
1.2年生の教室がある1号棟
職員室がある2号棟
3年生の教室がある3号棟が
コの字型に建っています
1月に建物の応急危険度判定
3月に被災度区分判定を行い
その結果2号棟は3度の傾斜が認められたため使用禁止
職員室などの施設を別室に移動して
教育活動を行っていました
さらに安全な学校生活を送れるように
時間をかけて
より精度の高い建物基礎調査を行ってきましたが
その結果によると
1号棟の建物下にある基礎杭に
一部損傷が認められました
そのため
明日以降1号棟の使用を原則禁止とします
直ちに倒壊などの危険があるわけではありません
安全を期して
1・2年生の教室を3号棟に移動して
授業を行います
明日の午前中に一斉に移動をし
午後から通常授業を再開させます
限られたスペースですが工夫をして
切り抜けようと考えています
保護者のみなさまにおかれましては
なにとぞご理解のほどお願いいたします
1年生の谷内陽斗さんは
総合的な探究の時間「不自由研究」で
被災地における学校のトイレ環境について
研究をしていました
その結果をプレゼンしに校長室に来てくれました
学校のトイレは需要を満たしているのか?
フェルミ推定を用いて試算してみました
男女別に生徒数
1回の使用時間
一日の使用回数などを
抽出によるアンケートを行い
便器の数
休み時間の長さなどのファクターを加え
試算したところ
トイレの数に制限はあるものの
一応需要を満たしているとの結論を得ました
ただし今回別の調査により
2号棟の地下の下水にも損傷が認められたため
さらに使用できるトイレの数が減ってしまったのです
谷内さんはすかさず試算しなおしたところ
トイレが足りないことがわかりました
そこで今度は
休み時間を何分にしたら解決できるかを
シミュレーションしてみました
その結果現在10分の休み時間を
15分に延長すれば解決するという
結論にたどりつきました
明日から授業を5分短縮して
休み時間を15分にします
生徒の研究結果に基づいた
数学的な時程の変更です
「皇帝ナポレオン一世と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」
ルイ・ダビッドの作品です
実物はルーブル美術館にあるので
パリ研修に参加する生徒は
ぜひ見てきてほしいです
私は歴史の中の化学を授業中語るのが好きで
ナポレオンにまつわるとっておきのネタがあります
鉛筆の芯の材料黒鉛とダイヤモンド
どちらも炭素のみでできている物質ですが
全然別の物質です
このような物質を同素体といいます
高校の授業ではこのほかに
赤リンと黄リン
酸素とオゾン
斜方硫黄と単斜硫黄とゴム状硫黄
について学びますが
実はそれ以外にも存在します
「スズ」という金属は
柔らかく加工しやすいので
徳利を始め様々な食器に使われています
「スズ」には何種類もの同素体が存在します
温度などの条件によって形を変えますが
低温の状態だと非常に脆い形になります
ナポレオンは連戦連勝
次々と周辺諸国を制圧していきますが
ロシアとの戦いにおいては敗走しています
ナポレオン軍兵士の軍服のボタンは
スズでできていました
つまりシベリアの寒さで
ボタンがボロボロになってしまっていたのです
ナポレオンに化学の知識があれば
世界の歴史が変わっていたかもしれません
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『座る場所変えてみたらどうや?』
【意味】
悩んだときは視点を変えてみる
名画探訪
地震から316 日目
豪雨から52 日目
昨日訪れた大塚国際美術館
世界26カ国
190余りの美術館が所蔵する名画約1000点を
原寸大で陶板に模写し焼成した作品が
全長約4kmの展示ルートに沿って
展示されています
クリムトの
「接吻」
1873年にウィーン万博に出品された
尾形光琳の「紅白梅図屏風」に影響を受け
金箔を施した作品に仕上がっています
ウィーン生まれのクリムトは
26歳の若さで描いた「旧ブルク劇場の観客席」で
第一回皇帝賞を受けました
その後受けた
「医学、哲学、法学をテーマに」という
ウィーン大学の天井画の依頼に対し
裸婦や死神を描きやり直しを命じられます
しかしクリムトは
「頭の固いレガシーはだまれ」と一蹴
無視してこの作品を仕上げますが
結局契約は破棄されます
クリムトは伝統主義で保守的な
古き良き時代を愛するウィーンに愛想を尽かし
独自の画風を確立させていくのです
印象派の巨匠ルノワールの
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」
賑やかな舞踏会の様子が
明るい色彩と独特の柔らかな筆致で
表現されています
黒を使わずに鮮やかな純色のみで表現する
「虹色のパレット」と呼ばれる
ルノアールの色づかいが
見事に再現されています
フランスの労働者階級に生まれたルノワールは
磁器工房の絵付けで
絵に関する才能を発揮していましたが
産業革命の影響で職を失い
カフェの壁の装飾や
日用品に絵付けする仕事などで
細々と食いつないでいきます
貧しい中でも「美しさ」を追求し続けた
ルノワールの作品は
美しいものへの愛情と情熱に包まれています
ルーベンスの名画
「キリスト昇架」
フランダースの犬で
ネロとパトラッシュが最後に見た絵です
実物はアントウェルペン聖母大聖堂に飾られています
この作品がきっかけとなり
バロック様式の絵画が知られることになります
三面鏡のような作りとなっていて
開閉ができる扉の裏側にも
絵が描かれているそうです
聖堂のあるアムステルダムの駅は
東京駅のモデルとなりました
ファン・エイクの
「ヘントの祭壇画」です
実物はベルギーの古都ゲントにある
聖バーフ大聖堂に飾られています
中央には玉座に座るキリスト
その周囲には聖母マリアや
洗礼者ヨハネらが配置されています
細部まで非常に精緻に描かれており
宗教的なテーマが強調されています
ファン・エイクは謎の多い画家で
この作品も兄が手がけたものを
引き継いで仕上げたとされていますが
その兄も実在したのか疑問視されているそうです
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『一円を笑う者は百円で大爆笑や』
鳴門紀行
地震から315 日目
豪雨から51 日目
鳴門教育大学に招かれて
講演会をしてきました
鳴門教育大学は1981年に創立された
教員養成のための大学で
教員就職率全国トップを誇ります
大学院生の4分の1が現職教員で
今回の講演にも
多くの現職教員の方が参加してくださいました
その学ぶ姿勢に尊敬です
招聘してくださった阪根教授のゼミ生は
今回の被災に際して
現場まで視察と支援に来てくださり
その際設置してくださった
「おもちゃの王国」を
再現展示してくださっていました
オンライン授業用のスタジオもありました
奥能登5高校の復興再建には
教員不足の解消といった大きな問題が
立ちはだかっています
物理化学生物地学あるいは
地理日本史世界史
さらには音楽美術書道
全ての学校に
全ての科目の教員を配置することが
極めて困難です
オンライン授業をうまく取り入れながら
その解決を図っていくことが求められます
このようなスタジオを
各校に設置していくことで
新しい時代の教育のスタイルが
構築できると感じました
帰りのバスまでの待ち時間に
鳴門の渦潮を見にいきました
太平洋が満潮になると
紀伊水道を通って
淡路島の北東側つまり
大阪湾に海水が流れ込みます
その海水はさらに
明石海峡を通って
淡路島の北西側
つまり瀬戸内海へ
ここまで到達するのにおよそ5時間かかります
この頃には太平洋は干潮を迎え
水位が低くなっているので
瀬戸内海に流れ込んだ海水は勢いよく
淡路島の南西
つまり鳴門海峡を通って
太平洋へと還って行きます
これが渦潮発生のメカニズムです
春先の潮の干満が大きくなる頃
最も渦の発生が盛んになり
20〜30mのものも見られるそうです
その渦に飲まれてしまったら最後
二度と上がってこれず
なので鳴門海峡の海底が
どのようになっているのか
未だ目にした人はいないのだそうです
地震いや地殻変動の時にも思い知らされましたが
自然の力の大きさに畏れるばかりです
ナルト巻きってもしかして
ここから名付けられたのかな
気になって調べてみたらビンゴ!
このように潮の流れが速く
また晴天が続くことから
塩分濃度の高い清澄な海水に恵まれた鳴門は
昔から塩づくりの盛んな地でした
製塩業はおよそ400年前の慶長4年に始まったとされ
60年ほど前まで大きな塩田風景が広がっていたそうです
鳴門教育大学も塩田の跡地に建てられたので
液状化が懸念され防災教育にも力を入れているそうです
流下式の製塩で能登半島に伝わる揚浜式とは
また違った製塩法ではあります
そのあと大塚国際美術館へも足を運びました
世界中の名画の陶板レプリカを展示してあります
大正時代
製塩業で財をなした大塚武三郎氏が
薬の開発にも乗り出します
点滴液を足がかりとして
オロナイン オロナミンなどの新薬を販売します
大塚製薬の誕生です
薬の名前には「ン」で終わるものが多いです
これは次々と日本の新薬が開発された時代は
それまで右から左へ書いていた
日本語の横書き表記を
欧米のアルファベット表記に揃えて
左から右へと変えていた時代なので
消費者が間違えないようにと
最後を「ン」にしたそうです
キャベジン バファリン…なるほど
やがて食品部門にも参入し
薬品包装の技術を生かし
レトルトカレーを開発します
ボンカレーです
点滴液を甘く味付けして売り出します
ポカリスエットです
この時食品会社のタブーにも挑戦しています
イメージカラーに青を採用したのです
青い食べ物がないことから
(せいぜいエビの卵くらい)
青は食欲を減退させる色として
食品会社が忌み嫌ったからです
こんなとこにも新しい街づくりへの
ヒントがありますね
かくのごとく
次々と新製品を世に送り出した大塚製薬が
社会貢献のためにと造ったのが
この大塚国際美術館です
レプリカとはいえ
圧倒的な迫力です
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『月が欠けてくときに文句言うか?!』
【意味】
つべこべ文句ばっかり言うな
いざ鳴門へ
地震から314 日目
豪雨から50 日目
明日開催される
鳴門教育大学の大学祭「鳴潮祭」にお招きいただき
「学校が避難所になったら
〜能登半島地震からの教訓〜」
と題して講演をさせていただけることとなりました
同学の阪根ゼミ
おもちゃの王国プロジェクトの皆さんは
被災地にお越しになり
子どもの居場所づくりのために
レールブロックを寄贈くださり
その使い方もレクチャーしていただきました
「街プロ」のグループのひとつが
活用させていただいています
昨夜は途中大阪で1泊して
OECD「教師生徒サミットinパリ」に参加する
生徒のみなさんと
オンライン会議をしました
ホテルの窓からの景色です
ここも大阪の陣で焼き尽くされた場所です
こんなに見事に復活
この景色を
秀吉や淀君がご覧になったら
どんなふうに思うのだろう
被災後日本各地から招待され訪れるたび
こんなことばかり考えるようになりました
歴史の大きな流れの中
そこで生きてきた方々に
思いを馳せることが本当に多くなりました
歴史を勉強し直したいと
この歳で学ぶことの本当の楽しさを
再認識しています
同じことを生徒たちも
一人ひとりがしっかりと考えるように
なってきていると思います
発災前は先生方に
「授業中寝ている生徒を起こしていると
他の生徒の学びの時間を奪うことになるから
起こす必要はない
自分が教室に入って起こして回るから
それよりも生徒が寝ないような
魅力ある授業作りをしてくれ」
と日頃話していました
授業中寝ている生徒を
起こして回るのが校長の仕事でした
それだけ実は授業中寝ている生徒が
多かったのです
ところが今は授業中寝ている生徒はゼロです
集会でもうつむいている生徒がいません
全員がしっかりと顔を上げて
話す人の顔を見ています
発災後しばらく気を遣っているのだろう
と思っていたのですが
もう一年が経とうとする今でも
その様子は変わりません
つらい思いをして
学ぶことの本当の意義を
一人ひとりが考えるようになったと
そう信じています
高速バスで鳴門へ向かいます
車窓からは神戸の街並み
ここも奇跡の復活を遂げた都市
犠牲になられた方に心の中で手を合わせ
明石海峡大橋を渡って淡路島に入ります
淡路島は洲本市に入りました
どこかで聞いたことのある
懐かしい匂いのする地名だなとしばし熟考
思い出しました
確か私が大学生の頃流行った
ファミコンのRPG「なんとか殺人事件」
の舞台となった場所です
当時家庭教師として勉強を教えていた子が
一生懸命語ってくれました
だから懐かしい匂いがしたんですね
そのゲーム何て名前だったかな?
車窓いっぱいに広がる畑
今は時期が違うかもしれませんが
淡路島は玉ねぎの産地
私も一度いただいたことがありますが
本当に大きくて甘いんですよね
播磨灘・大阪湾・紀伊水道
3つの海に囲まれた淡路島
海のミネラルを豊富に含んだ
肥沃な土壌で育てられた玉ねぎは
甘さと栄養分がギュッと凝縮しているそう
眼下に渦潮が広がります
もうすっかり日も暮れてよく見えないので
明日帰りにしっかり見ようと思います
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『下向いても地べたしかないぞ』
【意味】落ち込んでもいてもしょうがない
エラーした阪神の選手に向けられた
「さっさと顔上げんかい!
いつまで甲子園の土見とんねん?
プロのくせに持って帰る気か!」
大阪のおっちゃんのヤジはおもろいです
ハーバード大の27の落書き
地震から313 日目
豪雨から49 日目
高体連 高文連の新人大会が
県内各地で行われています
輪島高校は郷土芸能部の担当です
本校和太鼓部の1・2年生部員は4名
そのうち3名が運動部と兼部しているので
今回は演奏できず
残った稲木茉那さんが
生徒委員長として
演奏会全体の運営に携わりました
開会式において開会の言葉を述べました
開会の言葉で思い出したのですが
ハーバード大学の図書館には
27の言葉が落書きされているそうです
一部を紹介します
1.今居眠りすれば、あなたは夢を見る
今学習すれば、あなたは夢が叶う
If you sleep now, you will be dreaming.
If you study now, you will be achieving your dream.
2.あなたが無駄にした今日は
どれだけの人が願っても叶わなかった未来
The today that you wasted is the tomorrow
that a dying person wished to live.
3.物事に取りかかる最適な時期は
「遅かった」と感じた瞬間
When you think you are slow,
you are faster than ever.
そして17条には
17.教育の優劣が収入の優劣
Education equals to income.
震災によって
この子らの将来の収入が「劣」とならないよう
学校の復興をしていかなければ
その足がかりとして明日
経済同友会 共助資本主義の実現委員会
能登半島地震支援イニシアティブ
「のとマルチセクター・ダイアローグ」
に本校からも参加します
私は明日徳島で震災に関する講演会の依頼があるので
現在OECDとの共創に中心となって携わっている
岡本夕佳先生が代理で参加します
これまでの輪島高校の取り組みを発表
この地の教育の創造的復興について
提案・要望をお話ししてきます
ちなみにハーバード大学へ行っても
実際にはさっきの落書きはありません
SNSで勝手に拡散されたものだそうです
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『とりあえず自動ドア開けるとこから始めたらどうや?』
【意味】できることからやればいい
ところで私は
自動ドアの前に立っても開かないことがあるし
自動水栓に手をかざしても水が流れないことが
しばしばあります
あれっていったい何に反応しているのでしょうか?
存在感が薄いということでしょうか?
昔から不思議でなりません
リアル本屋へ行こう!
地震から312 日目
豪雨から48 日目
新人大会が開幕し
各部それぞれ頑張っています
箏曲部です
邦楽新人演奏会に出場し優良賞をいただきました
顧問の山上先生から次のように報告いただきました
輪島は幾度となく冷酷に無惨に自然災害に襲われましたが
前向きに練習に励んだ生徒たちが結果を出してくれました
人間的に成長した姿を見ることができました
また明日から練習に励みます
先日「未成年の主張」で
「被災地に本屋がない!
教育長さんなんとかして」
と台本にないことを突然叫んだ彼
その叫びに
本当に丁寧に対応してくださり
ヒントのお返事をくださった教育長様
オーディエンスからは
「今はオンライン書店で買えるじゃない?」
とのレスポンス
リアル本屋を作るなんて時代錯誤も甚だしい
とのご意見もあります
「でも本当の本屋がいいんです…」
と言っていた彼
そこでリアル本屋の魅力を考えてみようと思います
決してオンライン書店サービスを
否定するものではありません
私も本当によく利用させていただいています
“読みたい本があれば”
24時間いつでも注文できて
翌日にはもう到着ですから
こんな便利なサービスはありません
ここでのポイントです
あくまで“読みたい本があれば"
という前提つきなのです
リアル本屋はとても魅力的な空間です
それも街の中にある小さな本屋さん
10分ほどで店内一周できるくらいの
小さな本屋さんであっても
そこにはさまざまなジャンルの本が並んでいます
店主がこだわりぬいて品定めをしています
これまで自分が知らなかった世界もあります
店を一周する10分間でありとあらゆる情報が
目に飛び込んできます
タブレットを渡されて
「10分間でいろんなこと調べてごらん」
そう言われてもタカが知れています
能動的に情報を捕まえに行くという
限りなくエネルギーを使うプロセスを伴うからです
「おすすめの本」を紹介してくれますが
これもあくまでも
これまでの検索履歴をもとにしたものであるため
自分にとって全く新しい世界に招かれることは
極めてまれです
郊外の大型書店だと
書籍の量が圧倒的すぎて
逆に選びきれず
結局何も買わずに出てきてしまう
というのが私の習性です
脳のキャパシティが小さすぎるのが
その原因と思われますが
京都の一見はんお断りの店みたいに
両手を広げてそこに収まるお客様に
本当に心のこもったおもてなしをしたい
と言い聞かせています
リアル本屋での
「あれ?なにこれ?」
という好奇心をくすぐられる出会いを
ぜひ被災地に取り戻したいです
話は少しずれますが
高校を卒業して新生活を始める時に
毎年生徒に伝えることがあります
それはアパートを探す時
近くのコンビニの書籍コーナーを必ず覗け
ということです
いかにもエロオヤジの好きそうな本しかない店の周りは
確実に治安がよくないです
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『逃げんでええやろ追いかけてけえへんのに現実は』
【意味】逃げるな
歌は悲しみを消す
地震から311 日目
豪雨から47 日目
まずはいい話
1年生の
田方 脩斗さん
平野 唯人さん
舩﨑 養さんの3人が
輪島中学校の自転車置き場に埋もれていた自転車を
掘り出して持ち主に返してあげることができました
輪島中学校は山の上にあり
自転車置き場はその麓にあります
先日の大雨でグラウンドが崩落
大量の土砂が土石流となって流れ
麓の集落を襲ったのです
自転車はそのとき以来土砂の下に
たまたま通りかかった3人が
土砂から除いている自転車の一部を見つけ
その辺に落ちていた木の棒を見つけ
掘り起こしたのです
困っているだろうと行動を起こしてくれた
3人に「ここほれワンワン賞」を送ります
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『れんこんの穴にもラッキーセブンがあるちゅうことや』
【意味】幸運はどこに転がっているかわからない
れんこんの穴がたまたまななつ
黙って見過ごすのとラッキー!と思うのでは
その後の人生が大きく変わってきます
小さなしあわせを自分で見つけにいきましょう
幸せな気持ちになるには歌を歌うといいです
医学的に証明されているそうです
後頭部から首筋を通り腸まで
「迷走神経」が走っています
「迷走神経」には
心を落ち着かせ
ストレスを解消する役目があります
声の振動で「迷走神経」を刺激することは
神様がくれた心の安定の特効薬なのです
ごきげんだから鼻歌を歌うのではなく
鼻歌を歌っているからごきげんになるのですね
先日の東北研修の様子が
仙台のテレビ朝日系列の局で放映されました
https://news.yahoo.co.jp/articles/f5e4fb8aaf20c64667f2330945b3efe6a57d6f50
“普通”ということ自体奇跡的
地震から310 日目
豪雨から46 日目
先日NHKで
「輪島高校 3年生の夏休み」が放送されました
深夜遅くの番組だったので
それを待つ間別のチャンネルに合わせると
林修先生の「初耳学」に
竹内まりやさんが出演されていました
あまりメディアに露出なさらない方なので驚き
ずっと見入ってしまいました
「クリスマスイブ」が実は
まりやさんのアルバム用に作られたけど
ボツになった曲だったという裏話など
興味深い話が満載でした
番組の最後には
被災地にも心を寄せてくださり
“普通"ということ自体奇跡的
とご自身の人生訓について
語っていらっしゃいました
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『傘のことばっかり考えとるから雨が降るんや』
【意味】取り越し苦労や心配性をいさめる言葉
心配事の92%は実際に起こらない
ともいいますしね
SSHと日本の未来
地震から309 日目
豪雨から45 日目
金沢泉丘高等学校のSSH発表会にお邪魔しました
SSHとはSuper Science Highschool
理数教育に特化した文科省指定の研究校です
石川県では金沢泉丘のほかに
七尾高校と小松高校が指定されています
今日は2年生の研究中間発表会でした
どの研究もしっかりと計画を立て
先行研究を充分に踏まえ
自分たちの仮説を検証すべく
すばらしいものでしたし
何より質疑応答がしっかりしたもので
感心しました
特に私は「ワインの涙」の研究に
非常に興味を持ちました
ワイングラスに度数の高いワインを注ぐと
内壁を絶え間なくワインが滴り続けるというもので
マランゴニ効果と呼ばれる現象だそうです
身近な題材に興味を持つ着眼点がいいです
「未成年の君達がなぜこのテーマに興味を持ったの?」
という聴衆からの質問にはまさか
「普段から嗜んでいるからです」
と答えるはずもないでしょうが…
答えにくそうにしていると
すかさず司会の生徒が
「他に質問はありませんか」
と話題を変えるテンポのよさも見事でした
フォトクロミズム現象の研究では
1gあたり100万円する試薬の入手を断念した話題も
SSH指定校とはいえ
予算を無尽蔵に使える訳ではなく…
工夫して実験されている様子が伺えました
他校のSSHの予算にまつわる
興味深い話があります
テッポウウオの研究をしたい生物班の生徒が
学校にテッポウウオの購入を申請したそうです
ところがやはりとんでもない値段で却下
これで我慢しとけと
代わりにテッポウウオのビデオを買ってもらいました
他のグループが着々と実験を進める中
そのグループは来る日も来る日も
ビデオを眺めるほかありませんでした
ある日のこと一人の生徒が気づきます
テッポウウオが水を発射する時
必ず水中から発射している
水面から口を出した方がより遠くへ飛ばせるのに?
疑問に思った彼らは徹底的に画像の分析を行います
すると
水中から発射することにより
表層の水も巻き込んで
口に含んだ水よりはるかに大量の水を
噴射しているようなのです
彼らは実験の方向性を変更しました
水鉄砲を入手して
どのくらいの水面下から
どのくらいの角度で発射すれば
最も多くの表層水を巻き込むことができるか
どちらかといえば物理に近い研究になりました
油を垂らした水槽の中から
今度はひたすら水鉄砲を撃ちまくります
発表会の後
ある企業から
うちの会社で特許化させてほしいと
オファーがありました
その会社はタンカーの海上事故があった際に
漏れ出した重油の回収を手がける会社でした
それまではおがくずを撒いて重油を吸収させ
それを回収するという手法でしたが
重油の層の下から放水するという
これまでにない方法での効率化に成功しました
このように実験結果というのは
どこで実用化に結びつくかわからないのです
基礎研究というのはそういうものです
すぐに成果が目に見えて現れないような
基礎研究であっても
しっかり予算を計上していただきたい
政府に強く要望します
それが今後の日本の未来を決めます
それを担う若い世代は
探究を中心に据えた新しい教育過程で
着実に育ってきています
日本の最大の資源は教育です
昨日大阪の話をしていたら
思い出したことがあって
大阪人の言葉に関するおもろい本
たしか昔買ったなー
倒壊寸前の我が家
(まだ公費解体にはなっていない)
に潜り込んで探してきました
あったあった
小杉なんぎんさんの
「大阪人の格言」
徳間書店から発刊されています
水に濡れてしわくちゃになっていましたが
大切なバイブルです
これから少しずつ紹介していきます
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『ガーッといって
ダーッといって
パァーッといったれ』
明日は「街プロ」発表会の代休です
生徒のみなさん
間違えて学校に来ないようにしましょう
車いすバスケがやってきた
地震から308 日目
豪雨から44 日目
本校を会場に車いすバスケが行われました
やってきてくださったのは
一般社団法人フォースタートのみなさん
大阪からいらっしゃいました
「今日はどんなイベントですか?」
と真顔で問いかける新聞記者に
「クリスマスパーティーです!」
と最初からボケまくっています
さすが大阪人です
笑かそうという力んだところが全くなく
さらっとボケてはります
「刺身盛り合わせ遅いな」
「海行ってつかまえてはるわ」
「育ててるかもしれへんで」
とか
「ランチいつまで待たすねん
ディナーになってまうやろ」
大阪で日常的に交わされるこんな会話も
常に相手の負担にならないように
笑って待つためだそうです
アインシュタインも言っているそうです
笑っていると時間の経つのが早くなります
もうここまできたら
どこまでボケで
どこまでほんまやわかりまへん
私もこれから
「復興遅いなー」
と言われたら
「万博つくってはんねやろ」
と答えたろと思います
先日来いろんな被災地を訪れていますが
復興には本当に時間がかかる
実感しています
神戸にも東北にも熊本にも
今でも多くの傷跡が残っています
今でも戦っている方が大勢いらっしゃいます
笑って待とう
その方が時間が早く感じるかも
そして東北復興研修旅行で
生徒が学んできたことのひとつの
「考えるよりも動く!」
その方が復興が早く進む」
このこともしっかりと
胸に刻んで行こうと思います
「悩んで考える」ではなく
「笑って動く!」
さっきの万博のくだり
実はまんざら嘘ではありません
被災民の我慢の上に成り立つ万博なのです
いろんな意見がありますが
だからこそぜひ成功させてほしい
私はそう思っています
1970年の大阪万博が
日本の高度経済成長の象徴であったように
これまでいろんな災害から
立ち上がってきた多くの方が
力を合わせ再び立ち上がり
このあとやってくる大きな災害に備え
世界をリードしていく立場に
再び日本が返り咲く
そのきっかけとなるような
万博になることを願っています
フォースタートのみなさんから
メッセージ入りのタオルをいただきました
Forget can or can't.
Either do or don't.
「できるかできないかじゃない!
やるかやらないかだ!」
どんな事情かはわかりませんが
思うように足が動かなくなった時
おそらく絶望を味わったのではと
お察しします
そこからこんなに明るく元気に
立ち上がってこられた方の言葉だから
重みがあります
先日七尾高校で行われた
「EUがやってくる」に
本校生徒も参加させていただきました
参加した生徒の感想です
椿原 真弘
今日はパヴェウ・ミレフスキさんの講演を聞いて、とても有意義な時間を過ごせたと感じました。ポーランドの歴史や伝統、EUと日本の関係など様々なことをお聞きすることができました。特にクルスキといったポーランド独自の料理についての話やEUと日本の関係についての話が私にとってとても興味深い話だったなと感じました。特にEUと日本の貿易上の関係の強さが私にとって驚きでした。日本にとってEUは3位、EUにとって日本は8位の貿易相手であり、互いに必要とし合う関係性であることを今回の講演で知ることができました。
また、ポーランドにおける歴史上の出来事や場所の特徴を日本での出来事や日本の場所を挙げて紹介していただいたお陰で、どのような事が起こったのか、どのような場所なのかがすぐに理解することができました。また、東京で毎年ポーランドの祭りをやっているという事も教えていただき、時間ができれば、行ってみたいなと思いました。
坂下 結菜
わたしは七尾高校でEUについて詳しく話を聞いてきました。講演をしてくださったのは、ポーランド大使館のパヴェウ・ミレフスキさんです。まず初めに、ポーランド語について少し教えてくれました。「こんにちは」は「ジェン・ドブリィ」。「ありがとう」は「ジークイエ」。この言葉を学校に持ち帰って明日みんなに言ってみようと思いました。
現在、EUには27カ国が加盟しています。そして日本とEUは双方にとって重要な貿易相手のパートナーです。日本はポーランドからワクチン・飛行機などを輸入し、日本からポーランドへ自動車などを輸出しています。今日一番驚いたことは日本とEUの貿易で関税を撤廃していたということです。それほど日本とEUは親密な信頼関係にあるのだと感じました。
今日、パヴェウ・ミレフスキさんがこれだけは覚えて帰ってほしいと言っていたことがあります。それは、1.人間の尊厳、2.自由、3.民主主義、4.法の支配、5.平等、6.人権です。これらの価値観は日本とEUで同じなのです。
今日講演を聞いてわたしは、日本とEUの関係がもっと気になりました。これからはこの2国間の関係についてもっと注目していきたいと思ういい機会でした。
升井 莉愛
EU加盟国は全部で27カ国あり、加盟国では「人間の尊厳」、「自由」、「民主主義」、「平等」、「法の支配」、「人権」の6つの価値観が同じだとわかった。また、EU加盟国内ではパスポートを使わずに国を行き来することができると知り驚いたが、パスポートが必要なく色んな国に行けるのはとても便利で羨ましく思った。日本は車等、EUは飛行機やワクチン等を輸出していると知った。貿易の輸出ランキングは日本が3位、EUが7位と日本のほうが多く輸出していると知り予想外だった。他にもポーランド語での挨拶やポーランドの料理を教えてくれた。私は、餃子に似ている「ピエロギ」という料理が1番印象に残った。毎年5月に東京の六本木ヒルズでポーランドのお祭りが開催されており、そこではポーランドの料理も食べれると聞き行ってみたいと思った。また、ポーランドの方がポーランドと能登を組み合わせたロゴを作ってくださっていてとても嬉しかった。
簏 吏莉
EU出張授業を聞き、EUと日本は、貿易や政治面などで欠かせない存在であることを学びました。EUの国旗である12の星には、平和などの意味が込められており、EU加盟国内で深い繋がりがあることを知りました。また、たくさんの興味深い話をポーランド大使館から聞くことができました。ポーランドはいろいろな国と隣接しており、土地も平坦で行き来がしやすいため争いが多かったと知りました。そのような過去がある国だからこそ、平和を実現できたのだと感じました。赤と白が使われているポーランドの国旗が日本と似ているということをおっしゃっており、共通点を見つけて嬉しそうにしている姿が印象に残りました。日本に住んでいるポーランドの方々が能登に寄付をしてくださり、たくさんの人に支援をしていただいているということを改めて感じ、生まれた国が違っても気にかけてくれる優しさに感動しました。
ポーランドに行く際は、今日習った挨拶を使ってポーランド人に話しかけてみたいと思います。
坂角 凜
私は、七尾高校で開かれた、「EUが学校にやってきた」に参加してきました。講演会で沢山のポーランドのこと、日本とEUの関係について学ぶことができました。
まず最初に、ポーランド大使の方は「おはよう」と「こんにちは」をポーランド語でどのように言うのかを教えてくださいました。聞き慣れない言語で新鮮さを感じました。
私が特に印象に残った話が2つあります。
まず1つ目は、日本はEUに加盟しているので、EU圏内で行き来する際にパスポートが不要かつユーロをどこでも一律で使うことができるということです。
次に2つ目は、ポーランドには日本と同じ価値観があるということです。ポーランドでは「人間の尊厳、自由、平等、人権、民主主義、法の支配」です。どちらの観点からも日本との良好な関係が築かれていると感じました。
毎年5月にも東京の六本木でポーランドのお祭りも開かれているそうです。
今回の講演で、ポーランドのことをもっと知りたいと思いました。
町元 実結
私は、今日七尾高校にEUを聞きに行ってきました。ポーランド太子館のパヴェウ・ミレフスキさんがお話をしてくれました。ポーランドではピエロギというギョーザのような食べ物が美味しいと聞きました。私も一度食べてみたいです。また、ポーランド語も2つ習いました。1つ目は「ジンクイエ」という言葉です。ありがとうという意味だそうです。もう一つは、「ジェン・ドブリイ」という言葉でこんにちはという意味です。EU加盟国の中で共通している価値観が一緒だというのは6つあります。それは、人権、自由、民主主義、法の支配、平等、人間の尊厳です。この6つは大切だと言っていたので、この言葉はしっかりと覚えたいです。他にも、日本は車などを輸出し、ワクチンや飛行機を輸入している。日本とEUで関税がかからない。それだけ日本とEUは仲がいいのだと思いました。ポーランドの祭りが六本木で毎年5月に行われていると初めて知りました。この学んだことを活かしこれからにつなげたいです。
米谷 碧琉
私は七尾高校にポーランド大使さんのお話を聞きに行きました。ポーランド語のこんにちはとありがとうという言葉を教えてもらいました。私はこの言葉を友達や先生に教えてあげたいなと思いました。ポーランドは経済・面積・人口それぞれ世界3位ということを聞いて私はびっくりしました。たくさんの国があるのにそれぞれ3位を取っているのは衝撃でした。また、ポーランドのピエロギ餃子が人気と聞いて私も食べてみたいなと思いました。形は丸くて、日本とは違うことを知りました。
EUは27カ国が加盟しており、その中で共通している価値観が一緒だそうです。それは6つあります。人間の尊厳や人権、民主主義、法の支配、自由、平等です。この6つが共通していることを覚えておきたいです。また貿易については、EUからだと日本は貿易国7位だそうです。しかし、日本からだと3位ということが分かりました。日本はEUをとても頼りにしているのだなと感じました。私はこの話を聞くことができて良かったです。
志田 心湖
この度は、ポーランドのパヴェウ・ミレフスキ大使によるEU講演会に参加させていただきありがとうございました。
講演ではポーランドの歴史・政治・文化、ポ日関係、欧州連合の概要、欧日関係について学ぶことができました。
報酬連合と日本の関係では、EUと日本は貿易面で上位に位置する重要な関係であり、EUは、飛行機やワクチンなどを輸出し、日本は、車や機械類を輸出していることがわかりました。また、EUは、「人間の尊厳」「自由」「民主主義」「人権」「平等」「法の支配」という27加盟国共通の価値観で繋がっており、日本と似た価値観を持っていることがわかりました。そのためEUと日本の関係は貿易面でなく基本的価値観を共有する重要なパートナーであることを嬉しく思いました。
他にもポーランドの魅力や国際関係など新しい学び得ることができてとても貴重な経験となりました。ありがとうございました!
明日深夜NHK見てね
地震から307 日目
豪雨から43 日目
「街プロ」中間発表会が行われました
詳しくはこちら
来場された方からの感想を掲載します
調べたりまとめたりするだけでなく行動ができる高校生たちはカッコイイ!地域の課題を自分事として捉えていることがよく伝わりました。ちゃんとアンケートをとるなどしてエビデンスを得ていて説得力がある。きちんと反省点もまとめられ次に繋がっていくことが期待できます。
高校生が輪島のことを多方面から色々と考えてくれたことを嬉しく思います。実行までいくグループ、いかないグループどちらもいると思いますが、輪島に残った若い世代が何かできないかと考えたこと自体が「街プロ」の成果であると感じました。高校生たちが楽しい日常を送っていると街の大人も元気になります。
多くの視点からの取り組みがあり、プロジェクトとして素晴らしい成果だと思います。生徒たちが楽しそうに発表しているのが印象的でした。何度もテーマを変更したグループもありましたが、それだけ前に進めようとしているのだなと感じました。輪島高校の生徒が輪島の人たちに与えた影響は大きいと思います。
今後「街プロ」の認知度を上げていくこともひとつの課題であると感じました。「街プロ」を通して高校生の「人を巻き込む力」の大きさを実感しました。一瞬の大風でなく継続して風を起こしていろいろな人を巻き込み、輪島の新しい風になってください。外部の支援者が積極的に関わり生徒の可能性をひろげることのできた一日でした。
肌寒い一日でしたが
お越しくださり
本当にありがとうございました
先日
選挙の関係で放送が延期となった
ドキュメント番組
「輪島高校 3年生の夏休み」
放送日程が決まりました
一生に一度しか訪れない18歳の夏に
いま伝えたいことや
気持ちに遺しておきたい風景について語ります
震災後テレビ報道されてきた
「被災地としての輪島」だけでなく
自分たちにとって
「大切な思い出の詰まった輪島」を語ります
出演するのは
平さん 田端さん 岩波さん 木戸さん 森田さんです
放送は11月3日(日)
NHK「ドキュメント20min.」
の23時45分からの放送です
明日「街プロ」発表会です
地震から306 日目
豪雨から42 日目
2日(土)13:00より河井小学校体育館で
「街プロ」中間発表会が行われます
ポスターセッションで
発表する内容をお伝えします
ポスターセッションとは
それぞれのアイデアを持った提案者が
各々のブースに
ポスターなどPR材料を準備し
聴衆が興味のあるブースを順番に見て歩き
質疑応答を繰り返します
提案者と聴衆が直にやり取りできるので
起業家と出資者をマッチングさせるのに
極めて有効な手段です
(1)輪島市民が今求めているもの
「輪島未来トーク」に参加した生徒が
医療や福祉について考えています
(2)若者と高齢者との交流を増やそう
高齢者と若者が楽しく会話をしたり
遊びや運動ができる場所づくりをしています
(3)迷子猫
地震で迷子になった猫を保護し
飼い主に返す活動をしています
(4)被災地記録
被災地のリアルな現状をSNSで発信し
支援の輪を広げ復興への関心を高めます
(5)リラクゼーションルーム
学校にヨギボーを置いて
生徒がリラックスできる場所をつくります
(6)わじねことふぐ郎
かわいいゆるキャラが生み出す経済効果で
これからの輪島の発展に貢献します
(7)やってみる
地震のせいでやりたいことができない子供達
自分たちの手で実現させるサポートをします
(8)子どもの居場所を作りたい
特に門前地区に子どもの居場所が少ない
せめて子ども向けのイベントで楽しませたい
(9)輪島の課題
輪島の課題を福祉と関連づけて見つけます
課題と解決策を発表します
(10)海辺で映画を見よう
先日解体跡地での最初の上映会実現しました
いつの日か袖が浜でやりたいです
(11)商店街を復興しよう
馬場崎商店街の復興を進めるために
何か手伝えることがないか探しています
(12)ダンスでみんなを笑顔に
大好きなダンスを通して
市民のみなさんを笑顔にします
(13)パラリンピックin輪島
障がい者スポーツを使ったイベントをして
子どもたちが運動する機会をつくりたい
(14)地域スポーツの拠点を
小学生が運動する場がなくなりました
輪高グラウンドを地域スポーツの拠点にします
(15)お菓子で輪島を元気にしよう
輪島のお菓子を
輪島出張朝市に出します
(16)能登野菜を使ったポトフ
能登で育てた野菜を
自分たちで調理してみます