2024年10月の記事一覧

スクールカウンセラーにつなぐには

地震から285日目

豪雨から21日目

 

OECDグローバルフォーラム2日目

「百万石ビブリオバウム」

石川県立図書館で行われました

 

 

 

 

 

 

世界各国における

災害下の取り組みや創造的復興について

プレゼンテーションと

パネルディスカッションを行いました

 

輪島高校からは

前名さんが

AI英会話サービスを活用した

子供が主張しやすい社会を実現する提案を

三中さんが

SNSを利用した被災地の現実の発信

について発表しました

 

 

 

 

 

 

また北野教育長より

震災以降の石川県教育委員会による

学びの継続に向けての支援について

世界の教育関係者に向けて発信しました

 

さらにデンマークからは

創造的復興における

学びを最適化するための

学校施設のデザインについて

 

シンガポールからは心のケアについて

 

アメリカとイスラエルからは

創造的復興に向けての

先端技術の教育への活用について

提言がありました

 

明日は会場を東北に変えて開催されます


洪水による心の傷をケアするため

女性スクールカウンセラー(以下SC)に

学校に入っていただけることとなりました

 

いただいたメッセージをお伝えします

 

『その子のそばにいて

 信頼関係のある人が相談を勧めると

 SCにいちばん繋がりやすいです

 

 相談につながらなくても

 自分を見ていて心を配ってくれる人がいると

 わかること

 いざとなれば

 相談できる場所があるんだとわかることが

 その子を間接的に支えることになります

 

 苦しい人 つらい人ほど

 相談につながらない現状があります

 他の人に迷惑をかけたくない

 向き合いたくない

 他人にはどうせ分かってもらえない

 人を信じられない

 独りぼっちと感じる

 罪悪感(自分には相談する価値がない)など

 トラウマを受けた時に生じてくる

 当然の感情です

 

 出来事の強度や

 支えてくれる人を含むその人を取り巻く環境

 もともとの性格や

 これまでにあった出来事などによって

 助けが必要な生徒がいます

 

 何らかの支援を受けるかどうかは

 その人の思いや環境によるタイミングがあり

 それを尊重するのは当然です

 すぐに支援につながらずとも

 期待した反応がなくても

「あなたを大切に思っている」

「見ているよ」

 のサインを送り続けることが大事です

 

 子どもにとっては

 そばにいる大人がその子どもを理解し

 支えてくれることが一番の資源になります

 ですが今回の災害では

 支える側の大人も深く傷ついています

 子どもは想像以上に

 大人に気を遣い思いやるので

 親子の役割が逆転するなども起きがちです

 子どもの支援で大切なのは

 周りにいる大人を支えることだと思います』

 

どうかお子様をしっかり見守っていただき

また保護者の皆様ご自身も

気になることがありましたら

躊躇なくご相談いただければと思います

叫べ!

地震から284日目

豪雨から20日目

 

第二次大戦後

米国のマーシャル国務長官は

経済的に混乱状態にあった

欧州各国を救済すべきとの提案を行い

「マーシャルプラン」を発表しました

これを契機として1948年4月

ヨーロッパ16か国で

OEEC(欧州経済協力機構)が発足しました

1961年9月にはアメリカとカナダが加わり

新たにOECD(経済協力開発機構)が発足

我が国は1964年に加盟国となりました

ちょうど私が生まれた年なので

加盟60周年ですね

 

OECD主催のグローバルフォーラムが

全国4ヶ所を会場に開幕しました

会場のひとつである輪島高校に

世界各国から教育関係者が来られました

 

このフォーラムでは

これからの時代に求められる

教師のエージェンシー

教師のウエルビーイング

教師のコンピテンシーなどの理解を深め

国際的な指標としての「ティーチングコンパス」

の作成に向けた議論が交わされます

 

うーん日本語で聞いてもよくわからん?

 

エージェンシーとは

「自ら考え主体的に行動して

 責任を持って社会変革を実現していく力」

今回のイベントに際して先生方には

「もしご不明な点があれば

 遠慮せず何なりと

 ご自分で考えて動いてください」

と最低限の情報と指示しか与えていません

被災地ではそうしないと進んでいかないから

街プロの発表原稿を印刷して

掲示してくださったり

スリッパや下足置き場を準備してくださったり

放送設備の準備や後片付け

全て先生方が主体的に動いてくださいました

 

ウェルビーイングとは

「幸福で幸せな人生を送るために必要な

 心理的・認知的・社会的な潜在能力」

今回のイベントに際して

詳細なマニュアルの作り込みなどは

一切指示していません

無駄な事務作業を省いて

真に必要な業務にだけ集中できるよう

先生方の精神的負担を減らしたいから

マニュアルがないと動けないような

教員にはなってほしくないし

被災地ではそうしないと教員自身が

壊れてしまうから

 

コンピテンシーとは

「複雑な社会生活において問題解決し

 成果を上げるために必要な力」

これも毎日被災地で日常的にやってること

 

これなら輪島高校から発信できること

いっぱいありそう!

って感じで第一日目のセッションです

 

We gonna stand up again and again

Because if we give up, the game is over there

文法的に正しいかどうかもわからず

へたくそでもとにかく伝えようとしている

姿勢だけは生徒に見せたい

と通訳を使わずご挨拶

 

 

 

 

 

 

 

そしてアイスブレイク

アイスブレイクとは

カチンコチンに固まった氷を崩すように

初対面の人同士のカチンコチンの心を

少しずつ崩していくためのものです

「トークフォークダンス」をしました

オクラホマミキサーのように二重の円になり

内側の人と外側の人が

お題に沿ってパートナー同士でお話しします

「自分を色に例えると何色?どうして?」

トークが終わると輪が回転し

新しいパートナーと別の話題でおしゃべり

「今までの失敗談を教えて」

 

 

 

 

 

 

 

「未成年の主張」です

校庭に集まったオーディエンスに向かって

自分の夢を

自分の未来を 

大きな声で屋上から叫びます!

県の教育長さんが来られていることを

当日知った生徒が

「被災地に本屋が欲しい!

 教育長さん

 なんとかしてください!」

と台本にないことを叫び出す始末

「気持ちはわかった!」

と教育長さんもレスポンスしてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デンマークのレーネ・ランゲさんも飛び入り参加

デンマークの「ヒュッゲ」について

叫んでくださいました

「ヒュッゲ」とは

世界幸福度ランキング2位のデンマークの言葉

もともとは「暖炉」を表す言葉で

転じて暖炉を家族で囲むような

「居心地がいい空間」

「楽しい時間」

のことをさす言葉です

日本でいうと「kotatsu」ですね

 

 

 

 

 

 

 

明日は会場をビブリオバウム

石川県立図書館に移して行われます


北海道小平高等養護学校のみなさんが

応援メッセージを送ってくださいました

心を込めて歌ってくださった「群青」

YouTubeチャンネルでごらんになれます

 

 

 

 

「わやくそ」な学年

地震から283日目

豪雨から19日目

 

3年生「総合英語」の選択者が

かわい保育園を訪ね

英語絵本の読み聞かせをしました

 

 

 

 

 

 

「ワン・ツー・スリー」

「オー!ノー!」

大きな声で一緒に読みました

 

 

 

 

 

 

こうやって前の世代からバトンを渡され

そしてこのあともずっと続いていく

そう思うと感極まってしまいました


帰り道におもろいもん発見

 

 

 

 

 

 

震災後わずか数日間で

スーパーはおろかコンビニすら開いてない時

そこにあるもんだけで始めた店です

 

店主は私の教え子の「はるみつ」

バトンを渡したひとりです

「渡された覚えなんかない!」

と言われるでしょうが

 

この学年はやんちゃな学年で

毎日必ず誰かが謹慎になっているという

輪島弁で言うと「わやくそ」な学年でした

悪さの山をして

しょっちゅう我々に追いかけられている

そんな学年でした

でもこうして苦境に立たされても

真っ先に立ち上がる

本当の強さを持った連中です

きっと私が死ぬ間際にみる走馬灯に

必ず出演してくれるメンツです

 

他にも床屋で元気を与えている

「まんじゅう」夫妻

 

先日営業再開直後に洪水でやられた

「やぶ新橋」の店主も

高校は違えど同じ学年です

きっと再び立ち上がる!

そう信じています


さていよいよ明日から

グローバルサミットの始まりです

パリに本部を置く国際機関OECD が主催

全国4ヶ所で展開される

教育に関する国際サミットです

 

その会場のひとつが輪島高校です

 

世界各国から教育関係者が日本に集まり

これからの世界の教育の国際的な指標としての

「ティーチングコンパス」を策定する

そのためのイベントです

 

輪島高校には

本部のフランス

紛争で苦しめられているウクライナやイスラエル

大きな地震で傷つけられたトルコや台湾はじめ

エストニア スウェーデン デンマーク シンガポール アメリカから

お客様をお迎えします

 

上から降ってくる復興計画にそのまま乗っかるな

自分たちの街は自分で作る

街創生プロジェクト「街プロ」の成果を

そして自分たちの夢を未来を

屋上からオーディエンスに向かって

さらに全世界に向かって思いっきり叫ぶ

「未成年の主張」を開催します

TBSの人気番組「学校へ行こう」の

コーナーのひとつをマネしました

「街プロ」のグループのひとつが企画立案し 

今回実現します 


今回の豪雨による被害の最も大きかったところのひとつ

珠洲市大谷町の様子の動画をYoutube で見つけました

https://youtu.be/lizFcXuMz5c?si=asqs9ThgrfGgCzRy

ここは晴れ女の生まれ育ったところ

私も田植えや稲刈りで毎年訪れていたところ

 

3分30秒あたりから

画面中央下部

崩壊した岩肌が

苦しむ人の顔に見えます

シミュラクラ現象ですが…

 

どこから手をつけていいかわからない

でも頑張ろう

ここで今頑張っている門寺建設の社長も

「わやくそ」学年のひとりです

込み上げてくる涙を何回拭いたら

地震から282日目

豪雨から18日目

 

地震で叩きのめされ

洪水でも打ちのめされた輪島高校のみんなに

なんとドリカムさんからメッセージが届きました

 

 

 

 

 

 

「何度でも何度でも何度でも立ち上がろう!」

9月23日の本コラムの投稿をお読みになった

ドリカムのファンの方が

ディーシーティーエンタテインメントさんにご連絡

それを読まれたドリカムさんが

今回サインを特別に本校に贈ってくださったのです

本当にありがとうございます

 

「こみあげてくる涙を何回ふいたら

 伝えたい言葉は届くだろう?」

今の自分たちにぴったりの歌詞で始まる

「何度でも」という楽曲は

2005年にテレビドラマ「救命病棟24時」

の主題歌としてリリースされ

東日本大震災のときにも

多くの方を力づけてくれました

 

ドラマは首都直下型地震が発生した設定で

「もし自分だったらどうするだろう?

 仕事をとるのか?家族をとるのか?」

自問自答しながら見ていました

まさか本当にそんな日が自分に来るなんて

そんなこと当時は思いもせずに


「街プロ」グループを紹介するコーナー

【A7】わじねことフグ郎

 上杉さん 中野さん 横地さんらは

 ゆるキャラを自分たちで作って

 輪島を活性化させようと考えています

 可愛いゆるキャラによって

 生み出される経済効果により

 これからの輪島の発展に貢献します

 

【A8】やってみる

 宮腰さんと森谷さんは

 地震が起きて

 言いたいこと

 やりたいことができない子供達を

 心配しています

 そんな子供たちのやりたいことを

 子供たちが自分たちの手で実現させ

 自己肯定感を高め

 明日への楽しみを増やす活動と

 そのサポートを行います

 

【B7】みんなの主張 in 輪島高校

 泉さん 前名さん 邑田さんらは

 「未成年の主張」を企画しました

 10月10日

 本校を舞台に繰り広げられる

 OECDのグローバルフォーラム

 世界中から教育関係者が一堂に会するこの日に

 屋上から校庭に向かって

 思いっきり本音を叫ぶ場をつくります

 

【C7】海辺で映画を見よう

 ナタさんは

 故郷のタイで思い出に残っている

 海辺の映画館をつくりたいと考えています

 隆起してできた新しい海岸に

 夕陽をバックに映画を上映できたら

 それはロマンチックでしょうね

 

成績の上がる覚え方

地震から281日目

豪雨から17日目

 

テネシー工科大学心理学科教授の

バリー・スタイン氏が行なった

興味深い研究があります

 

小学5年生の子どもたちに

次のふたつの文を見せました

1.力持ちの男が、友達がピアノを動かすのを手伝った
2.力持ちの男が、朝食の間に新聞を読んだ

「2つの文のうち覚えやすかったのはどちらか?」

という質問をしたところ

成績のよい子どもは「1」

そうでない子どもは「2」

と答える傾向にあったそうです

 

何となく推測がついた人もいるかもしれません

一見すると文自体が短い「2」が覚えやすそうですが

内容をよく見てみると

前半と後半を関連付けられるのは「1」であることがわかります

成績のよい子は

「力持ちだからピアノを動かすのを手伝ったんだろう」

と意味を持たせて記憶できるため「1」を選びます

それができない子は

単純な文の長さで「2」を選んでしまうようです

 

作業としての暗記は意味がなく

また面白くないので

なかなか身につきません

 

「街プロ」では

自分で決めた好きなことをやっているので

見ていて驚くほど集中力があるし

そして諦めない力強さがあります

未来を託して余りある逞しさを感じます

 

10月10日には

そのうちひとつのグループが企画した

「未成年の主張」を行います

ご存知TBSの人気番組「学校へ行こう」のマネです

 

マネにはいくつかの段階があって

 

①パクリ

自分の利益のために

他人の創作的な表現を盗用しているものです

元ネタがバレると困るし問題になるものです

 

②パロディ

批判や風刺を目的に模倣しているものです

元ネタを知らないとと面白くもなんともないものです

 

③オマージュ

元ネタに対して尊敬・賞賛の念が込められています

元ネタが分からなくても充分面白く

元ネタがわかるとさらに深く楽しめるものです

 

オマージュ目指して頑張ります!

 

生徒が屋上から大きな声で

自分の夢や未来を

輪島の夢や未来を叫びます!

 

オーディエンスには

地震で大きな被害を受けたトルコ

紛争で苦しんでいるイスラエルやウクライナ

世界各国から

OECDが招いてくださった教育関係者のみなさんです


「街プロ」グループを紹介するコーナー

【A6】能登野菜を使ったポトフ

 ダンス部を中心とした7人は

 能登で育てた野菜を

 自分たちで調理してみようとしています 

 

【B6】震災を超えて響く花火の音

 川端さんを中心とする9人は

 市民の活気と笑顔を取り戻すため

 花火の打ち上げを計画し実現しました

 ご存知のように輪島の夏祭りに合わせて

 クラウドファンディングで資金を集め

 当日の準備にも参加しました

 ご協力くださったみなさん

 本当にありがとうございました

 おばあちゃんが泣いて拝んでいた

 という話を聞いています

 

【C6】角刈り グラウンド復興

 野球部を中心とする13人は

 グラウンドの石拾いから始めました

 運動場に仮設住宅が立ち

 遊ぶ場を失った

 子供たちのために

 思いっきり飛び跳ねることのできる場所を

 提供したいと考えています