2024年7月の記事一覧
4校合同探究活動交流会
7月25日(木)午後から本校で「4校合同探究活動交流会」を開催しました。この交流会は昨年度からゆるりと始まったもので、今回は金沢錦丘高校、金沢大学附属高校、金沢二水高校の生徒たちが本校に集いました。参加人数は、本校生徒も含めて約150名となりました。
各校で活発に行われている探究活動(課題研究)ですが、この交流会の目的は、①4月から始まっている活動がどれくらい進んでいるのか(または進んでいないのか)を様々な形式で共有し、今後の活動のための新しい視点を得る場(相談し合う場)とし、②交流会で得た情報を自校の探究活動の活性化にも今後役立てることです。
<共有形式>
・共有フリートーク:4校の異なる探究グループの生徒で混成グループを形成し、各自の活動状況を自由に共有する。
・相談ディスカッション:探究活動について相談したいグループの代表が、アドバイザーである聞き手(他校の生徒)に相談し、グループ全体で協議する。1つのグループの探究活動に焦点を当てて深めることができる。
・紹介プレゼンテーション:探究活動が順調に進んでいるグループの代表(3年生)がモデルとして、これから探究活動をする1年生や探究活動の良いモデルを知りたい2年生に対して、自分たちの活動をプレゼンしそのノウハウを紹介し、質疑応答を行う。
<生徒の感想>
・人の取り組みを客観視して、アドバイスするのは初めてだったし、難しかったけどなんとかできたし、今回のこの力を次は自分の探究を客観視して、より洗練するために使いたい。また、アドバイスと批判を明確に区別することと、相手の発言を嘲笑しないことが大切だと思った。企画とか取り組みの奇抜?なアイデアは面白い発想から出るものだしそれらを大切にしていきたいと思った。
・他校の探究の様子を知れたことで、自分のやる気やモチベーションの向上につながった。どれくらいの頻度で進めているのかなども比較でき、他校について知るのは視野を広げ、目標を明確化する上で重要なことだと思った。
・自分の学校で他のグループや先生と交流した時よりも、同じ立場で探究を進めているからこそたくさんの質問や意見を聞くことができて自分のリサーチクエスチョンに対する理解が深まったと感じたし、有意義な時間だったなと思いました。
・この交流会に参加して私が得ることができたのは、今まで自分たちの班にはなかった視点です。「これができなかったらどうだろう」「このアプローチ方法のメリット・デメリットは何だろう」「ターゲットをこの層にするとどんな研究結果が得られるだろう」と様々なケースを考え、それぞれを深掘りしていくことで探究の先が見えてきたり、可能性が広がっていくことを学びました。次の探究活動では今回の交流会で学んだことを班で共有していかしていきたいです。
・協力者を募る際、探究活動の成果を発表する際など様々な場面で情熱を持つことがより良い結果に繋がるということを学んだ。発表者と探究のテーマが大きく異なっていたが情熱を持つことはどんな研究テーマにも通ずることだと思うので今後の自分の探究活動に活かしていこうと思った。
・実際にこのように他校の生徒の方とも課題研究に関して交流する機会はなかったので、とても貴重な機会となりました。特に、着地点をどこにするか、どのようにして成果が出たと判断するのか、といった最後の部分は全員が共通して悩んでいた部分ではあったので、難しいと感じました。
プリンストン大学生との異文化交流
7月22日(月)午後から、アメリカのプリンストン大学やイェール大学などの大学生7名を本校にお招きし、異文化交流を行いました。これは、石川県国際交流協会(IFIE)が毎年実施している「Princeton in Ishikawa(PII)」というプログラムの一環でもあります。当日は部活動等もある中、アメリカの名門大学の学生のみなさんと話をしたいという1、2年生が40名以上参加しました。
前半は、グループに分かれて、本校生徒たちが校舎内を案内しました。図書館、食堂、啓泉講堂、そして部活動の様子を見学しました。後半は、「アメリカの高校生活」や「日米の文化の類似点や違い」などについてディスカッションを行いました。大学生のみなさんは日本語も勉強されており、日本語でのやりとりも入れながら、生徒たちと楽しく話をされていました。
<生徒の感想>
・大学生にどうやって日本語を勉強しているのか聞いたら、「たくさん喋ることだ」と言っていたのを聞いて、今回の交流会に参加したのも大事な経験の一つだったんだなと感じた。始めは英語を話せるか、話が通じるかすごく不安だったけど、簡単な英語でも盛り上がれたので嬉しかった。また、笑顔でいると少しわからないとこがあってもそこまで不安にならずに他の言葉を聞き取ろうと前向きな気持になれたので、笑顔でのコミュニケーションは大事だと学んだ。
・自分にとって初めての英語圏の人との交流だったので、最初は英語をうまく喋れるかどうか不安があったけど、実際に話してみたら意外と自分の拙い英語でも通じたのが嬉しかったし、何より異文化の人たちと交流するのがとても楽しいと感じた。自分は海外に興味があるので、こういう海外の人たちとの交流イベントにもっと積極的に参加したいと思った。
・食の話として、私たちからすると、アメリカ人はハンバーガーのイメージが強く、1週間に3回は食べると思っていた。しかし、実際は2週間に1回程度だった。逆に外国の人は、日本人が毎日寿司を食べていると思っていて、実際はそんな頻度で食べてはいない。この話から、交流会を通して自分の思っていた国のイメージと実際の姿は大きく異なっていることがわかり、やはり実際にその国の人と話してみることは大切だと思った。
・人生で一番楽しい時間になりました。参加者の皆さん以外に、同じ班になった2年生の先輩とも交流できて嬉しかったです。日本語と英語を使って会話をして、外国と日本のギャップを感じたし、また自分自身日本の文化についてまだまだ知らないことがたくさんあると実感しました。とにかく楽しかったです!!! このような素晴らしい機会を作ってくださり本当にありがとうございました!!!!!
3年SGコース生との座談会
7月19日(金)放課後に、SGコースに関心のある1年生を対象として、SGコース8期生(3年4H)の協力のもと「SGコース3年生との座談会」を実施しました。1年生にとっては、秋のコース選択を前にSGコースについて直接先輩から話を聞ける貴重な機会となりました。
座談会には50名以上の1年生が参加し、成果発表会を終えたばかりのSGコース3年生14名がSGコースの魅力について縦横に語ってくれました。テーマとしては「普通コースとSGコースの探究活動はどう違うか?」「SGコースの人でも苦手な教科はあるのか?」「リーダーシップがなくてもSGコースでやっていけるか?」「SGコースに向いている/向いていないはあるか?」などがありました。これまで1年生は学年集会や「SGHだより」を通してSGコースについてある程度は知っていましたが、現役SGコース生から直接話を聞けたことで、SGコースの取り組みに以前より強い関心を持ってくれたようでした。
3年SGコース課題研究成果発表会
7月11日(木)午後からSGコース8期生(3年4H)による「課題研究成果発表会」を実施しました。8期生は、2年次の1月に行われた「研究発表会(日本語による発表)」以後に取り組んだ活動内容を盛り込み、さらに国際的な視点も加えて英語でプレゼンテーションを行いました。生徒たちは、忙しい中でも開会式・閉会式の進行から発表までを自分たちで運営し、SGコースらしいユニークで特色ある発表会を作り上げてくれました。
各班のテーマは以下の通りです。
A班:Reduce Food Waste to Save the Earth(食品ロスの軽減に関する研究)
B班:How to Make Use of Surplus Farm Produce(規格外野菜の有効活用に関する研究)
C班:Ishikawa Milk Project(県内酪農家の応援に関する研究)
D班:Fairtrade & TFT as the Prevailing Social Standards(フェアトレード&TFTの促進に関する研究)
E班:Support for Foreign Children through KANJI BINGO GAME~ Manna Be I Wanna Be ~(在日外国人の教育援助に関する研究)
F班:How to Resolve Loneliness(高齢者との交流促進に関する研究)
G班:NOT ONLY ECO-FRIENDLY(環境配慮と消費者利益に関する研究)
H班:Izumigaoka Rainbow Pride Ⅲ(ジェンダー多様性の理解促進に関する研究)
今回ゲストコメンテーターとして、金沢大学大学院の留学生のみなさん16名と、探究活動のサポートをしていただいているハウメット・ジャパン株式会社から社長のダヴィッド・ランベール氏と社員の方2名にご来校いただき、各班の発表後に英語で質疑応答をしていただきました。ゲストの方々の質問にメンバー全員で考えて答えようとする場面もあり、懸命にコミュニケーションを取ろうとする姿は特に印象的でした。探究活動だけではなく英語のコミュニケーション能力においても大きな成長が見られ、まさに1年半の集大成であったと感じました。
発表会終了後には、今度はSGコース9期生(2年4H)が、ゲストとしてお越しいただいた金沢大学の留学生の方々と共に探究活動のテーマについて英語でディスカッションしました。留学生のみなさんの出身国はアジア、アフリカ、ヨーロッパなど国際色豊かで、各国のSDGsに関わる状況などについて話をうかがいながら、生徒たちは身近な問題をグローバルな視点で俯瞰する視力を養いました。彼ら彼女らは10月に海外研修としてアメリカを訪問しますが、今日の交流会がそれに向けた1つのステップになりました。