2017年6月の記事一覧

「おもてなしプロジェクト」実施

 6月28日、SGコース2年生を対象とした「おもてなしプロジェクト」を実施しました。これは、石川県教育委員会が実施し石川県内の全学校で取り組む「高等学校おもてなし講座」の一環として企画したもので、相手のことを気遣って行動するおもてなしの心への理解や、地域の人々と連携していくことの大切さを学ぶことで、他者と協働しながら社会に主体的にかかわる力の育成を目指したものです。

 本校では、7月の「SGコース成果発表会」のために来校する東京外国語大学の留学生をおもてなしするため、金沢市内の観光プランを作成し、実際にSGコース生徒が案内します。

 今日は日本旅行金沢支店の千田哲也氏、通訳案内士で外国人を対象として観光ガイドを行っている中井普子氏を講師に招き、北陸新幹線開業後の金沢市のインバウンド需要の状況や、観光プランを作成する上での留意点、外国人観光客をガイドする際の心構えやノウハウについてお話をいただきました。その後、グループに分かれて作成した観光プランをプレゼンし、講師の先生方からの講評やアドバイスをいただきました。

 生徒は、留学生をおもてなしするため、様々なコンセプトを設定し、見学地や体験活動を計画するとともに、イラストや英語での発表など工夫を凝らしたプレゼンを行いました。今後、プランの詳細を考え、ガイド当日への準備を進めていきます。

【感想】
 プランを立てるときには、相手が何を求めているのかを考えながらすることが大切であり、私たちの価値観を押し付けるようなプランでは、おもてなしとは言えないということが分かりました。限られた時間でのプランだったため難しかったですが、みんなで協力して立てることができ楽しかったです。

 今日の研修を通して「おもてなしとは何か」がよく分かりました。特に日本人が思う日本らしさと、外国人が思う日本らしさが違うのだという言葉が心に残りました。プランを作るときや、おもてなしガイドとして活動するときは「楽しんでほしい」という心を大切にして、日本らしさを考えながらおもてなしを頑張りたいです。

上田高等学校 北陸新幹線サミット参加

 6月17日、長野県上田高校が主催し、北陸新幹線沿線のSGH校等12校が集う「北陸新幹線サミット」に、本校生徒9名が参加しました。

 はじめはJICA北陸支部長仁田知樹氏、佐久大学長堀内ふき氏からのミニレクチャーの後、分科会が行われ、各校の課題研究のプレゼンと質疑応答、ディスカッションが行われました。また、上田城址公園での昼食交流も行われ、学校の枠を超えた交流も深まりました。

 参加した生徒は、他校生の発表に触れるとともに、深い議論を行うなど密度の濃い交流を行い、良い刺激となりました。今後も他県のSGH校と交流し切磋琢磨する機会を設けていきたいと思います。

【感想】
 今回の研究で最も驚いたことは、他校の生徒のプレゼンテーションスキルの高さです。ほとんどの学校が最初に聞き手への問いかけや少しくだけた話から始めて、聞き手の関心を引き寄せるなど、いい雰囲気でプレゼンを始められるようにしていました。また、しっかり聞き手とコミュニケーションをとっていました。みんなフレンドリーで頭の回転が速く、昼休憩でもディスカッションでも遠慮なく思ったことを言い合えました。私たちの発表に対しても新しい視点の新鮮な意見が聞けましたが、もっと聞きたかったです。自分の意欲が高められ、他県に顔見知りができ、とても有意義な時間になりました。私たちをサミットに参加させてくれた全ての人に感謝します。

 今日話し合った他県の学生たちは、幅広い知識を持っていて、議論していてとても刺激を受けました。意外にも「平和学習」について知らない人もいたし、自分と同じ年でももう世界で活動しようとしている人がいることに驚きました。このような機会はなかなかないのではじめは緊張していたけれど、段々と緊張もとけてきて発表を聞くのもディスカッションをするのも楽しくなりました。多くの研究を聞けて、発表させてもらえてとても恵まれていると感じました。


京都大学大学院 思修館訪問研修

 6月17日、2年生SGコース生による「京都大学大学院総合生存学館 思修館 訪問研修」を行い、生徒38名が参加しました。

 この研修は、自分たちの課題研究のテーマ設定や研究計画について、大学院生から助言を得るとともに、目指すべきロールモデルに触れ、グローバルリーダーや研究者としてのあり方を学ぶことを目的としています。

 大嶌幸一郎教授からのメッセージや、大学院生による研究の内容紹介の後、各グループに分かれての発表と、大学院生からの助言をいただきました。最初は緊張していたものの、質疑応答を重ねるうちに、次第に議論が活発化しました。

 参加生徒にとって、今後の課題研究活動への有益なアドバイスをいただけただけでなく、研究とは何かという本質に触れることのできた研修となりました。


【感想】
 私は今回の思修館訪問で、課題研究をする上での意欲や挑み方が分かりました。今までのグループ内だけの話し合いだと、1つの視点に定まってしまい、多角的な仮説を立てることができなかったが、今回の研修でいろいろな視点を知ることができてよかった。とても意欲が上がったので、また頑張りたいと思います。

 「研究とは?」について講義を聞く前はほとんど自分の言葉で説明できなかったが、講義を聴いて、独創性と新規性など大事なことが分かった気がする。グループ別では、大学院生の方が自分たちに熱心に助言しようとしてくれたのが嬉しかった。今後は自分も積極的に意見交換がしたい。


JICA特別講義・ミニ講座

◇JICA特別講義
 6月12日、2・3年SGHコースと3年文型クラスを対象とした「JICA特別講義」を行い、JICA北陸支部長の仁田知樹氏から「世にもユニークな国ブータン~幸せの国に学ぶ」と題した講演をお聞きしました。

 ブータンの民族衣装で登場した仁田知樹氏から、ブータン滞在中のエピソードや、GNH(国民総幸福量)の向上を目的に掲げるブータンの政策についてお話をいただきました。

 3年文型クラスは、今回学んだことを生かして、今後「JICAエッセイコンテスト」応募のための文章作成に取り組みます。

【感想】
 私は世界史を勉強してきて、血が流れないような民主化があるなど考えもしなかったが、実際にあることを聞いて、信じられなかった。日本人は物質やお金ではブータンより豊かなのに自殺者が多いのに比べて、ブータンは国が国民の幸せを大真面目に考えているのが本当に素敵だと思った。また義援金が貧しい国から送られてきていたことを聞いて、人の優しさを知ることができた。今のこの温かい気持ちをずっと忘れずに生きていかなければならないと思った。

 今日、たくさんのブータンのユニークな点を学びましたが、とても常識をひっくり返されました。今までブータンについては「世界でもっとも幸せな国」ということしか知らなかったけれど、そうではなくて国が国民全員の幸せを目指してGNHを大切にしているのだと分かりました。仁田さんが最後に言っていた、「国際協力とは幸せを分かち合うこと」というフレーズに心を動かされました。国際協力・交流など今世界で言われているけど、案外身近なことなんだとわかりました。これからもっと異文化に興味をもっていきたいです。




◇JICAミニ講座
 6月12日、1・2年生希望者を対象に「JICAミニ講座」を行い、青年海外協力隊員として活動された山下絢子氏をお迎えし、「アルティプラーノ地域にて栄養教育・ボリビア多民族国~トゥピサ市・オルロ市~」と題した講演を行い、49名の生徒が参加しました。

 ボリビアで栄養士として活動したご経験から、言語の壁や異文化でのコミュニケーションの困難さを乗り越え、相手国の人々の信頼を得て活動することの難しさとやりがいについてお話をいただきました。

 異文化交流や海外貢献に興味・関心を持つ生徒にとって、知見を広める良い機会となりました。


【感想】
 ボリビアについて全く知らなかったので、今回詳しく知って驚くことがたくさんありました。先進国にはない自然との触れ合いができることや、大きなカーニバルがあることを知って、ボリビアに行ってみたくなりました。言語の壁が大きいという大変な面もあるけど、山下さんはそれ以上にボリビアでの活動を楽しんでいたように見えました。料理を通してコミュニケーションを取れるという話を聞いたときは栄養士がステキだなと感じました。海外での活動は多くの刺激を受けることができそうなので、私もJICAのようなボランティア団体に加入してみたいです!

 ポトシ県トゥピサ市での週一回の食材配達の話で、食材が必ずあるという日本の常識とは違うことを知り、日本は恵まれていると感じました。日本のように便利グッズや処理された食べ物で料理するのではなくそのままの食材や自然の道具で料理しているからこそ得られる知恵があると知れてよかったです。日本にいると自分は外国人ではないと考えがちかもしれないが、外国へ行くと自分が外国人であることを知るのでいい経験になると思いました。「自分ができる事をすれば道が開けてだれかが見ている」という言葉は何でもあてはまると思いました。