校長室より「おこらいえ」
能登元気プロジェクト
259日目
関西大学高等部のみなさんに
文化祭に招待していただきました
「日常を取り戻す 能登笑顔プロジェクト」
と銘打ったイベントで
ビジネスコースの3年生4名が
北陸の物産展を開きました
先日輪島高校に来てくださった生徒さんにも
お会いすることができました
「被災地の現状を多くの方に伝えてください」
の言葉をしっかり覚えていてくださり
その時のレポートも掲示されていました
物産展は多くのお客様で賑わい
他の3校の高校生と協力し
しっかりとPRしていました
楽しい授業とよい授業
258日目
輪島高校では
生徒による授業評価が行われていて
授業改善に努めています
「意欲をかき立ててくれる授業になっていますか」
「授業が終わった後の満足感は高いですか」
など10項目にわたって評価しています
自由記述もあります
いくつか紹介します
「松本先生はいつも生徒のことを思って
授業をしてくれるのでありがたいです」
「通先生は個人的に質問をしても
とても熱心に応じてくれてわかりやすいです」
「福光先生は実物を見せてくれたり触れさせてくれたり
とても楽しく教科に対する興味が湧きます」
「寺田先生の授業ではテストに出る知識だけでなく
関連した役立つ知識を得ることができます」
「丹保先生は基礎から徹底して教えてくれます
レベルにあっていて素晴らしいと思います」
「高森先生の授業は少し自分で考えたあとで
適切なヒントをくれるので思考力が身につきます」
「伊奈岡先生はいつも楽しそうに授業をします
教員のあるべき姿だといつも思います」
「坂下先生はペアで話し合う時間が多くて
一つひとつ頭の中で整理でき本当にわかりやすい」
「国語表現では社会で役立つ敬語が学べる」
「観光では地域のことを知れてうれしい」
「総合実践ではビジネスマナーを学べる」
などなど
「〇〇先生の授業では表限力が飛躍的にアップする!」
というコメントも…
ぜひ漢字力もアップさせてくださいとお願いしました
もちろんプラス評価だけではありません
「グループ活動を増やして欲しい」
「違ったメンバーとグループワークしたい」
「授業の進度を上げてほしい」
「教え方に工夫が足りない 自分でYouTubeで勉強している」
などの厳しい指摘については
しっかりと受け止めて
授業改善に努めていきます
今「授業改善」と入力しようとして
「授業改ざん」と変換されてしまいました
これはいけませんね
先生方一人ひとりに評価シートを渡しました
新採の木村先生から
本質をつくような質問が
「わかりやすい授業イコール
本当によい授業なのでしょうか?
今はわからなくても
社会に出ていつか伏線回収できる
自分はそんな授業を目指しています」
「池上彰先生の話は本当にわかりやすい!
素晴らしいと思うわ」と
のたまう晴れ女(8月12日 225日目参照)に
「何がわかったの?」と聞くと
「そこまでは覚えてないけど
とにかくわかりやすくて素晴らしいわ」
とコメントしてくれます
「わかりやすい話ほど忘れやすい」
授業はテレビのコメントとは違って
わざとわかりにくくすることも必要です
そういった点で言えば
木村先生の指摘は
非常に的を射たものであると思います
「解決しないまま終わる授業があって
とてもモヤモヤします」
という指摘もありました
生徒のみなさんに伝えたいです
モヤモヤが大事なんだよ
そのモヤモヤを考え続けるんだよ
さて自分はトンがっていた若い頃
「授業評価なんて所詮教員の人気調査だろ」
実験してみたことがあります
同じコースのふたつのクラスに
片方はにこりともせず楽しくもない厳しい授業を
もう片方はとにかく楽しくわかりやすい授業を
やはり結果は仮説通り
その評価には大きな差がありました
しかし成績は厳しい方が高かったのです
しかも同僚の先生は厳しい授業なのに生徒の評価が常に高い
これらのことからわかったことは
「評価が高い授業が必ずしもよい授業とは限らない
しかし本当によい授業はすべからく評価が高い」
本当に良い授業は
生徒に媚びなくても
生徒は正当に評価するのです
そして生徒の人気によって評価が変わるのは
たいしたことない授業なのです
若い先生方に伝えたいのは
今は生徒と年齢が近いだけで
アドバンテージになっている
でもこのあと授業力を高める努力をし続けないと
悲しく寂しい未来が待っていますよ
ということ です
先日
本校の文化祭に来てくださった
関西大学高等部のみなさんが
今度は文化祭に招待してくださいました
明日
輪島、飯田、七尾、志賀高校からの15人で
北陸物産展での販売を行います
今日はダックツアーを始め
大阪市内の見学を行いました
多くのインバウンドで賑わっています
大いに参考にすべき点があります
ダックツアーでは水陸両用バスへの乗車体験です
桜の宮でドライバーが船長に早替わり
スロープから「スプラッシュイン!」し
スクリューが回り出し
橋の下を潜る船に大変身です
輪島でもこんな楽しいツアー
いつかできるといいね
今回日本旅行さんのお力添えで
実現することができました
13日の金曜日
257日目
昔13日の金曜日に
ちょうど検尿の提出が重なったことがあって
「今日は13日の検尿日!」
と言ったら
生徒に白い目で見られました
図書室の前に定時制の生徒が作った俳句が・・・
どれも素晴らしいできです
校長賞は
「仮住まい 氷菓の入らぬ 冷蔵庫」
そう
仮設住宅はスペースに限りがあって
小さな冷蔵庫しか置けないんですよね
そんな中
家族が肩寄せ合って暮らし
本当はアイス買って冷やしときたいんだけど
お互いに我慢しながら
仲むつまじく暮らしている姿が
目に見えるようです
直しは要りません!
いずこも同じ秋の夕暮れ
256日目
寂しさに 宿を立ち出でて 眺むれば
いづこも同じ 秋の夕暮れ
こんな歌にぴったりの写真を
MROのアナウンサーの原田幸子さんから
送っていただきました
とはいえまだまだ暖かい日が続きますね
It's warm for September
今度またMROラジオに
出演させていただけることになっているので
この半年の生徒の頑張りを
お話しようと思っています
さてさて
生徒の皆さんと
保護者のみなさんに
お知らせです
2学期になってから
日課を震災前のものに戻していましたが
道路事情が悪く
路線バスが定刻通りに走れないことから
来週火曜日より
全日程を10分遅らせることとしました
混乱させて申し訳ありません
また自家用車での送迎時に学校近辺が混雑するため
離れた安全な場所での下車をお願いしたところ
翌日から全ての保護者が徹底してくださいました
まことにありがとうございます!
今週末は和太鼓部が
岩手県の宮古市から招待を受け
「みやこ秋まつり」にて
ばちさばきを披露してきます
和太鼓部は引く手あまたで大活躍です
今回もいい経験ができますね
宮古の復興のようすも
しっかり見てきて欲しいと思います
また14日(土)~15日(日)の日程で
ビジネスコースの3年生4名が
大阪での「能登笑顔プロジェクト」に参加します
関西大学高等部の文化祭で
北陸物産展のお手伝いをしてきます
本場の笑いを持って帰ってきます
今日は木曜日
「街プロ」のある日でした
私は別のオンライン会議で
見に行くことができませんでしたが
どんな様子だったのでしょうか?
国立教育政策研究所の小松郁夫氏は
「学習者の興味関心から立ち上がった
トピック(話題や言語活動)の題材に
多面的・多角的名学習活動が有機的につながる
トピック学習的な活動が保障される
時間と方法が確保されることが重要である」
とおっしゃっています
まさに「街プロ」が目指すものだ!
と思いました
先生方は生徒の取り組みをただ眺めるのではなく
ご自分の教科の視点からぜひともアドバイスして
導いてあげてください
1988年イギリスにおいて教育改革法で
全国共通教育課程が制定されました
このときモデルとしたのが
日本のカリキュラムだったそうです
先日このコラムで書きましたが
フィンランドの教育課程も
日本のカリキュラムが元となっています
このように日本の優れた教育システムは
各国の参考とするところです
今回この被災地で行われている教育を
OECD(経済協力開発機構)の力を借りて
世界に発信していこうという試みに
今取り組んでいます
まさに半島の最先端から
めざせ世界の教育の最先端!
とはいえ実は
「街プロ」のような取り組みをしている学校は
全国にあって
優れた実践例もたくさんあります
今こそ日本が胸を張って
教育を世界にPRする時期が来ていると感じます
エレベータートーク再開
254日目
Save the Children さんが
「2024年能登半島地震子どもアンケート
〜震災から半年 いま伝えたい子どもたちの声〜」
7月に実施されたアンケートの結果を
送ってくださいました
2000人を超える子どもたちが
どんなことを思い
どんなことを考えているのか
未来を語る時に
絶対に子どもたちを抜きにしてはいけません
ぜひとも多くの人たちに見てもらいたいと
主催者に許可を得てリンクを張らせていただきました
https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=4535
https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/report-notochildrenvoice2024.pdf
回答者の内訳は小4から高4
輪島高校には定時制もあるため
高校4年生がいます
性別は
その他 無回答が2%
性別違和を感じる人は10%
左利きの人やAB型の人の割合と同じ
と言われているので
言えずに悩んでいる子もいるのでしょう
「大人に伝えたいことは何ですか?」
の問いかけに
最も多く41%の子どもたちが答えたのは
なんだと思いますか?
「感謝の気持ち」なんです
次に「自分たちのまちの復興のこと」
しっかりと未来を見つめています
誰に伝えたいですか?
の問いに最も多かったのは総理大臣!
自民党総裁選に出馬の先生方
ぜひ被災地の子どもたちの声に耳を傾けてください
「地震が起きても人が傷つかない世の中にしてください」
「この思いと心の傷は一生なくなりません 悲しい思いを知ってほしいです」
「これが東京や大阪でおこったのなら こんなに復興が遅いわけないでしょう」
「輪島市は見捨てられたんですか?帰る場所がないのは嫌です」
学校では去年まで普通にやっていたこと
でも今年はできていないこと
たくさんあります
そんなこと
ひとつずつ戻していきますね
まずは
校長面談「エレベータートーク」
去年の3年生には4月からやってたんですが
今年は昨日からスタートです
「エレベータートーク」とは
あるベンチャー企業の若手起業家が
投資家を待ち伏せて
偶然乗り合わせたふりをしたエレベーターの中での
わずか15秒間の間にプレゼンして
見事資金調達に成功した
シリコンバレーでのサクセスストーリーが
元になっています
校長室でプレゼンしてみろと
順番にひとりずつ呼んで
全員の気持ちを聞きます
そんな今日の一コマ
「校長!教室にポット置いてください」
「なんで?」
「学校でカップヌードル食いたいッス」
「家で食べたら?」
「他にも食いたい友達います」
「ポットぐらい自分で持って来たら?人に頼るな」
「いいんっスか?」
「逆に聞くけどなんでダメなの?」
「担任が怒ります」
「そうかな?なんでダメって言うと思う?」
「危ないから?火傷するから?」
「もし仮に誰かが火傷しても
その事故を予見できるかどうかが裁判の争点になる
高校生にもなったらポットのお湯は熱いことくらい
判断できるはずだから
もし誰かが火傷してもその責任は高校にはないと
司法判断されると思うよ
だからそれは担任が反対する理由にはなり得ないと思うな」
「自分がやったら他のみんなもやり始めて収集つかなくなるから?」
「それはあるね
全ての教室で一斉にポットを使うと
電気容量オーバーでブレーカーが落ちるよ」
「じゃあルールを決めて順番に使うとかしたら…」
「そう!他にもいくつか問題があるよ
それらを全部洗い出して
その解決策も全部考えついたらまたおいで」
「わかりました!話してよかったっス!」
目を輝かせて帰って行きました
どんな答えを持ってくるか楽しみです