校長室より「おこらいえ」

心も輪島も未来も

地震から 720 日目

 

東日本大震災から15年

震災の教訓を共有し

復興の知恵を次世代へつなぐため

「新しい東北」官民連携推進協議会

「東北3県石川県合同セミナー」が

地場産業センターで開催されました

 

 

 

 

 

 

 

本校から

小住 優太 さん

川口 はるひ さんが

パネルディスカッションに参加し

復興の途上にある能登地域の現状や課題に

東日本大震災で培った官民連携の知見を重ね

対話を通じて

今後の地域間連携のあり方を

共に考えました

 

 

 

 

 

 

 

東北からは

岩手 福島 宮城 の3県から

参加いただきました

 

発表者からのメッセージです

 

【岩手県】

釜石の奇跡は偶然ではなく

日ごろの訓練と教育の結果によるものだった

苛酷な避難所生活を経て

自分の身は自分で守る意識が変わった

 

【宮城県】

語り部活動を体験して

軽い言葉では片付けられない

命の思いを感じた

ハード面の復興だけでなく

心の復興つまりソフト面こそが重要であり

それは人々の思いによって支えられている

 

【福島県】

現地の経営者の方々を見て

福島は元に戻すのではなく

新しい仕事や価値を作るフェーズにあると

知りました

被災地と言う言葉の裏にある

子供の強さと前向きさに圧倒されました

自分で生きることに

誇りに思って選択している姿が印象的でした

 

【岩手県】

震災の記憶を持つ最後の世代として

これだけは伝えたいこととして

「他人事にしないこと」

自然にはかないません

ネットで見た気にならず

実際に現地に行って空気を感じてください

行けばわかります

 

【宮城県】

私たちは震災を知らない世代への

繋ぎ役とならなければなりません

過去の悲しみをただ怖がるのではなく

未来の命を守るための教訓として

私たちが語り継いでいく責任があると感じています

 

【福島県】

地元に戻ることも離れることも

自分の選択として尊重されるべきです

福島には挑戦する人を応援する土壌があります

地域に関わる事は特別なことではなく

自分の暮らしを大切にすることです

 
発災以来寄り添ってくださっている

金沢大学

能登里山里海未来創造センター長

谷内江 昭宏 先生から

「能登地域の復興の現状と課題」

についてお話がありました

 

 

 

 

 

 

先生は実はご専門は免疫学

細胞に例えて

こんなお話をしてくださいました

「健康な細胞には

 表面に無数の小さな突起があります

 写真左側です

 この突起がなくなると

 アポトーシス

 つまり細胞の死を迎えます

 写真右側です

 今回の能登半島地震で

 半島の先っぽの小さな突起のような場所に

 多額の復興資金をかけることに

 何の意味があるのか

 と言う議論がありました

 今の能登半島の姿は

 将来の日本の姿です

 そのことを忘れてはなりません」

 

 


輪高生のアイデアが

街に灯りをともしました

 

 

 

 

 

 

「心も輪島も未来も明るくしよう」

 

 

 

 

 

 

『イルミネーションプロジェクト』

 

 

 

 

 

 

 

 

本日点灯式が行われました

 

 

 

 

 

 

場所は錦川通りと本町通りです

 

 

 

 

 

 

みんなでカウントダウンしました

 

 

 

 

 

 

温かい飲み物などの

振る舞いも行われました

 

 

 

 

 

 

灯したランタンは

生徒がデザイン・制作したもので

被災地の瓦礫を

大成建設様のご協力を得て

成形し直したものです

 

 

 

 

 

 

たとえ倒壊した家屋であっても

そこにある瓦礫や割れた瓦一つひとつ

その家主の持ち物なので

勝手に持ち出しては犯罪です

そこで今回は

公費解体した我が家の瓦を

活用しました

焼けた朝市通りの隅っこで

街を全焼から救うべく

炎を食い止めた我が家の瓦

生徒たちの手によって

新たな命を吹き込んでもらいました

ありがとう

 

 

 

 

 

 

他のいろんな街の

豪華なクリスマスイルミネーションに比べると

ちっちゃなイルミネーションですが

生徒たちそして

寄り添ってくださっている方々の

思いが詰まった

とても大切な灯りです

 

 

 

 

 

 

朝市の焼け跡は

このイルミネーションがなければ

午後5時でこんなに真っ暗です

パリへのミッション

地震から 719 日目

 

昨日も『街プロ』で

さまざまなアイデア出しをしました

アイデアを出すための9項目をまとめた

オズボーンのチェックリスト

というものがあります

① 転用:他のものや別の用途で使えないかを検討します

② 応用:過去の例や他のアイデアを取り入れ応用します

③ 変更:一部を変更することで新たな価値を見出します

④ 拡大:対象の大きさや長さを拡大できないか検討します

⑤ 縮小:対象を小さくできないか検討します

⑥ 代用:別の材料に変えられないか臨機応変に考えます

⑦ 置換:レイアウトや順番を入れ替えます

⑧ 逆転:向きや順番・時間・役割をひっくり返します

⑨ 結合:別の何かを組み合わせて新しいものを生み出します

探究活動の際にぜひ実践してみてください

 

 


とある財団に

本校が申請していた新規事業が採択され

来年1月にパリに行けることとなりました

さてここで研修参加メンバーに

『フランス渡航前事前ミッション』

が課されました

「ミッション インポッシブル」ではなく

「ミッション ポッシブル!」です

研修に参加する生徒以外のみなさんも

楽しくいろいろ調べたり

発想を飛ばしたりしてください

 

【ミッション1】

能登の復興〜伝統産業を世界に売り込めるか?!

「日本文化をビジネスに結びつけるには?」

「世界に響く日本文化の伝え方は?」

について自分なりに考えてみてください

 

『輪島塗』の世界展開を目指す田谷漆器店様と

たまたまパリで逢うことにしています

『輪島塗』で世界ビジネスに勝負するには?

真剣に考えてみましょう

 

以下のふたつの事例から

いろんな視点で教訓があるかと思います!

 

事例1)西陣織で世界で勝負

 〜失敗続きから、発想の転換して成功した事例〜

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00716/00001/

https://diamond.jp/articles/-/285048?page=2

他にも自分たちで調べてみましょう

メゾンエオブジェに出展した最初は

全く契約に結びつかなかった経験を経ています

「海外出展」はゴールではなく

そこから「本気の暗中模索」が始まります

 

事例2)子どもからお年寄りまで日本文化大人気!

 〜「海外に人気の日本文化」と

  「日本人として感じる日本文化」に差はあるか?〜

https://franceparisinfo.hatenablog.com/entry/paris-acclimatation-japan-lights-2025-2026

https://cefj.org/ja/2025%e5%b9%b412%e6%9c%8810%e6%97%a5%e3%80%9c2026%e5%b9%b43%e6%9c%888%e6%97%a5%ef%bd%9cle-japon-en-lumieres-au-jardin-dacclimatation/

日本全体に興味ある海外人口を

能登復興に取り込めるか?

その場合どんなアプローチがあるか?

自由に「問い立て」含めて考えてみましょう

 

 

【ミッション2】

OECD本部教育スキル局アンドレアス局長

OECD日本政府代表部 佐藤 一等書記官

に会いに行って

もっともっと能登復興に巻き込もう!

「OECD本部」と「OECD日本政府代表部」の違い

調べてみましょう

そしてOECDやOECD政府代表部を訪問する

「意味/意義」を考えてみましょう

 

どんどん希望が拡がっていきますね

すばらしい研修旅行になりそうです

いろんな百周年

地震から 718 日目

 

全商簿記北信越大会に

本校より平野唯人さんが

出場することとなりました

団体枠のほかに

個人で出場できる枠があるのですが

県大会を見事勝ち抜いて

出場権を勝ち取りました

土曜日に長野県で行われます

 

 

 

 

 

 

校長室で

激励金をお渡ししました

健闘を祈ります

 

 


さて今年は実にたくさんのものが

100歳を迎えています

 

【日本相撲協会】

 

 

 

 

 

1923年の関東大震災で

両国にあった初代国技館が

甚大な被害を受けました

相撲は復興の象徴のひとつとなり

国民の心の拠り所として発展しました

被災した経験と再建の努力は

2年後の日本相撲協会誕生へと受け継がれ

復興へのエネルギーの象徴となりました

 

【NHK】

 

 

 

 

 

関東大震災は

「ラジオ放送の誕生」を決定づける

重要な出来事でもありました

通信網が寸断され

「情報が届かない」ことの

甚大な被害を目の当たりにした逓信省が

災害時の迅速な情報伝達手段として

放送の必要性を痛感し

ラジオ放送を始めました

命を救うメディア『ラジオ』は

のちのNHKとなるのです

 

【雪印メグミルク】

 

 

 

 

 

 

関東大震災により

多くの国民は貧しい食生活を

送らざるを得ない状況となりました

国として

「栄養価の高い乳製品を拡めよう」

という方向に舵を切り

乳製品の輸入を始めたのです

それは国内酪農家への大打撃となりました

「自分たちが牛から絞った牛乳を

 自分たちで加工して販売しよう」

という目的で集まった酪農家たちにより

雪印乳業の前身である

北海道製酪販売組合が誕生したのです

 

【ブルボン】

 

 

 

 

 

 

関東大震災が発生した当時

お菓子工場は関東近郊にしかなく

震災で地方への供給がストップし

子供たちがおやつを食べることが

できなくなってしまいました

とある新潟県にある和菓子屋が

「地方にも菓子の量産工場が必要だ」

と設立した「北日本製菓」が

ブルボンの前身です

当初は栄養価があり保存が利くビスケット

つまり保存食の製造から始め

やがて全国展開していくのです

 

【トヨタ】

 

 

 

 

 

関東大震災の際

鉄道が壊滅的な被害を受け

輸送手段として自動車が大活躍しました

大地震による火災から

多くの人命を救出したのも自動車であり

震災の後始末から復興事業まで

トラックが全面的に使われました

贅沢品と見られていた自動車は

実用品として

その公共性・利便性が

広く理解されるようになり

自動車の輸入が激増しました

そんな時代背景の中創業した

のちに自動車部となる自動車製作部門を持つ

豊田自動織機製作所は

来年百周年を迎えます

 (トヨタ自動車は自動車部の設立をもって

 創立としていますので百周年はまだ先です)

 

【山手線】

 

 

 

 

 

甚大な被害を受けた鉄道整備も始まりました

その混乱と焼失を機に

現在の「環状」山手線の原型が整備されました

都市交通網の近代化が一気に進みました

 

今年百周年が集中しているのは

偶然ではなく

関東大震災から立ち上がる

力強い人々の証なのです

 

日本人はこうやって

災害のたびに何度も何度も立ち上がり

そのたびに素晴らしいものを

築きあげてきたのですね

 

関東大震災からちょうど100年が過ぎた

最初の元日に起こった能登半島地震

 

我々だって負けてられません

 

今日朝市のまちづくりに関する

打ち合わせを持ちました

 

 

 

 

 

朝市も立ち上がりますよ

今までの良さを残しつつ

新しい朝市を目指します

 

 


こども家庭庁実施事業である

「こども・若者分科会」が

わじまティーンラボさんを会場に

開催されることとなりました

表.pdf

裏.pdf

またあの日が来ます

地震から 717 日目

 

お店にお正月用品が並び始めると

たとえ大人の私でも

2年が過ぎ去ろうとしている今でも

なんだか心がザワザワしてきます

 

スクールカウンセラーの板本 淳子 先生から

生徒のみなさんにメッセージです

「大 き な 出 来 事 ・ つ ら い 出 来 事 か ら 、 、 1 ヶ 月 、 1 年 な ど の 節 目 に 、 こ こ ろ や 体 が い つ も と 違 っ た 状
態 に な る こ と を 節 目 反 応 と い い ま す 。つ ら い 反 応 で す が 、 た く さ ん の 人 に 起 こ る 、 普 通 の 反 応 で す 。
多 く の 場 合 は 、 し ば ら く す る と の 心 と 体 の 状 態 に 戻 る 事 が で き ま す 。

か ら だ :な ん だ か 気 持 ち 悪 い ・ 頭 が 痛 い ・ お 腹 が 痛 い ・ く ら く ら す る ・ 息 が し に く い ・ト イ レ に 何 度 も 行 き た く な る な ど 。
気 持 ち : 何 も し た く な い ・ 食 欲 が な い ・ 眠 れ な い ・ イ ラ イ ラ す る ・ す ぐ 怒 っ て し ま う ・何 と な く 不 安 ・ い な く な り た い ・ 悲 し く な る な ど 。
行  動  : 物 を 叩 い た り 投 げ た り す る ・ ソ ワ ソ ワ す る ・ い つ も で き る 事 が で き な い な ど 。
そ の 他 :何 も し て い な い の に 涙 が で て く る ・ 車 が 通 っ た り し て  揺 れ る と 怖 い な ど 。

 こ の 他 に も 、 い つ も の 自 分 と 違 う と 思 っ た ら 、 そ の こ と を 大 人 に 話 し て み て く だ さ い 。 お か し な
こ と で も 、 恥 ず か し い こ と で も あ り ま せ ん 。

心 が け て ほ し い こ と 

・ い つ も 通 り の 生 活 リ ズ ム で 過 ご し ま し ょ う ( 食 事 ・ 遊 び ・ 学 習 ・ 睡 眠 )
・ 楽 し い と 思 え る こ と を し ま し ょ う
・ 大 人 と 一 緒 に 過 ご す 時 間 を 持 ち ま し ょ う
・ 気 持 ち を 話 せ る 人 は 、 大 人 に 聞 い て も ら い ま し ょ う
・ 無 理 を せ ず 、 つ ら い 時 は 「 つ ら い 」 と 言 っ て い い で す
・ 安 心 で き る 大 人 と 一 緒 に 過 ご し ま し ょ う

 節 目 と は 関 係 な く 、 今 も 反 応 が あ る 人 、 こ れ か ら ず っ と 後 に な っ て 反 応 が 出 る 人 、 ま た 反 応 が 長
く 続 く 人 な ど 、 人 に よ っ て そ れ ぞ れ 反 応 は 違 い ま す 。

 気 に な る 事 が あ れ ば 、 気 楽 に 、 相 談 室 に 来 て く だ さ い 。

 受 験 を 控 え て い る 人 も い ま す ね 。 頑 張 っ て く だ さ い !」

 

 


今輪島市では

子どもたちが

犯罪に巻き込まれるリスクが高まっています

 

元々のんびりした田舎で

犯罪とは程遠い平和な場所なので

そこで育った『おぼこい』子たちは

すぐに他人の言うことを信じてしまうので

犯罪に巻き込まれたり

さらには知らず知らずのうちに

加害者になってしまう危険性もあります

『おぼこい』とはこちらの方言で

純粋で穢れを知らないと言う意味です

 

 

 

 

 

 

石川県警の

中西 裕也 様

清谷 柚子 さまが来てくださり

『防犯教室』をしてくださいました

 

 

 

 

 

 

『闇バイト』ならぬ『闇犯罪』

闇犯罪.pdf

闇犯罪2.pdf

闇犯罪3.pdf

『SNS』に関する問題

SNS.pdf

困ったことがあれば

迷わずに相談しましょう

相談窓口.pdf

奉納の舞

地震から 716 日目

 

福岡で教室をされている

『ユカリクラシックバレエ』代表

光永 ゆかり さま

 

同じく福岡で活動されている

『なないろハーモニー』の

指揮者 稲永 恵子 さま

ピアニスト 黒瀬 明子 さま

コーラス 國友 むつみ さま

 

そして運転手兼陰のラスボス

太田 俊隆 様

が学校にお見えになりました

 

『なないろ』といえば

今朝美しい二重の虹が出ていましたね

ほんの一瞬でしたが

北陸の冬の始まりの朝は

しょっちゅう虹が見えます

 

二重の虹は

ダブルレインボーと呼ばれる

非常に珍しい現象で

見られる確率は約1%ほどと言われています

『主虹』とよばれる内側の虹は

色の並びが通常の虹と一緒

外側から 赤→橙→黄→緑→青→藍→紫

ところが『副庭』外側の虹は色の並びが逆で

外側から 紫→藍→青→緑→黄→橙→赤


二重の虹の間を見ると

ほんのり薄暗くなっています

これを見ると幸せになれるそう!

これはアレキサンダーの暗帯と呼ばれています

 

さてご一行さまは

先日先々日と珠州などを訪れ

本日重蔵神社へ向かわれる途中

お立ち寄りくださいました

 

 

 

 

 

 

 重蔵神社では歌と舞を奉納なさいました

 

 

 

 

 

 

『ユカリ』さん『なないろ』さんとは

弓削田健介さんによる

合唱曲『フェニックス』が御縁です

合唱曲で全国を繋いだ動画で

歌ってそして踊ってくださっています

 

重蔵神社の禰宜さまより

能登復興祈願のステッカーをいただきました

 

 

 

 

 

 

なるほど

能登半島は龍の形をしているんですね

そして重蔵さんは

その龍眼に位置します

 

 


仮設校舎での授業が始まって1週間

さまざまな課題満載の中

教員も生徒も試行錯誤しながら

それでも一歩ずつ前へ進んでいます

 

調理実習もはじまりました

思えば水道の通っていない旧校舎では

水汲みからしていましたね

その時に比べると

ほんと恵まれた環境です

 

以下家庭科の 山上 佳織 先生からの報告です

 

 

 

 

 

 

 


「お皿は地震でたくさん割れてしまったので

 カレー皿やお椀も使い工夫して

 ローストチキン

 コンソメジュリエンヌ

 苺サンタクロースケーキ

 を作りました

 

 

 

 

 

 

 


 生徒たちは

 「先生〜ありがとう〜美味しかったよ〜」

 「うめ〜また食べたい〜」

 と目をキラキラ輝かせて

 調理室を去っていきました

 

 

 

 

 


 高校での家庭科の単位数は少ないですが

 記憶に残る授業になっていたらいいな

 と思う今日この頃でした」

 

水汲み体験も含めて

きっといい思い出になって

生徒たちの心の中に

輝き続けると思いますよ

 

それにしても

コンソメジュリエンヌって

名前からしてオシャレやな

人生で一度も食べたことないわ

 

山上先生は

文部科学省より

今年度の優秀教員に選ばれました

被災地での

先進的な遠隔授業の実践も含め

その高い授業力が評価されてのものです

おめでとうございます

 

 


明日 17日 夕方

HAB 北陸朝日放送 にて

本校の卒業生のその後を追った

ドキュメンタリーが放送されます

18:15 からの番組の中

18:25 過ぎから5~7分間の放映です

ぜひご覧ください