講座NOW

2024年8月の記事一覧

NEW 浅野大介副知事がいしかわ師範塾を視察訪問

 7月に石川県副知事に着任された浅野大介副知事が、8月31日の学生クラス標準コース第2日目を視察されました。職員との挨拶の中で、児童生徒のための個別最適化した教育と、教員がなすべきことに集中できる環境を実現し、子どもに寄り添い励まし子どもの望みに応える教員の育成に期待を寄せられました。
 視察では、講義「相手に伝わる聞き方・話し方」「授業のつくり方」をご覧になられたあと、いしかわ師範塾研修事業の概要や教育の方向性について、才鴈塾頭、新村顧問、杉中県教員総合研修センター所長と懇談されました。その中、いしかわ師範塾の役割、指導体制、研修実績についてご理解を示されるとともに、DXの活用も含め師範塾の進むべき方向について貴重なご助言をいただきました。視察の後半は、模擬授業を参観され、指導員からのきめ細かな助言のもと授業方法について真摯に学ぶ学生に、将来に向けた期待の言葉をかけられました。
 いしかわ師範塾は、今後も県の支援のもと石川の教育を担う未来の教員の育成に力を注いで参ります。

才鴈塾頭、新村顧問、杉中県教員総合研修センター所長と懇談
講義と模擬授業視察
模擬授業視察と塾生への言葉かけ


 

NEW 第12期学生クラス短期コース(A日程)仲間たちと切磋琢磨し合った6日間!

◇開講式・講座Ⅰ
 第12期学生クラス短期コース(A日程)は、8月23日(金)、24日(土)、25日(日)、26日(月)、28日(水)、29日(木)までの6日間、残暑厳しい中での開催となりました。

 開講式では、才鴈一博塾頭が挨拶の冒頭で令和の日本型教育に触れた後、「能登半島地震の被災から8か月近くたった今も多くの県民が苦境に立つ。こういった時こそ子どもたちの未来を支え、どんな時でも、何があっても子どもたちに寄り添い、一人一人の可能性を伸ばすのが、教師の使命だ。皆さんにはぜひ教師となって教育の力を大いに発揮し、子どもたちとともに、石川県の明るい未来を築いていってもらいたい。師範塾で仲間と切磋琢磨しながら、自らの目標に向かって学び続け、教える喜びや教職の素晴らしさが感じられるよう、有意義で充実した6日間を過ごしてほしい。」と激励しました。 

「開講式で挨拶する才鴈塾頭」  「めざせ石川の教師」

  講座Ⅰでは、石川県教育委員会 教育DX・教員確保指導力向上推進室の島村勝彦室次長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川の教育の現状や求める人材、教師としてのやりがい等について話されました。講義の中では、キャリアステージに応じた研修があること、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることにも触れ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。最後に、学校現場で活躍している先輩の動画を紹介され、「先輩の後に続き、仲間とともに学び、教師をめざすよう期待している。」と締めくくられました。

◇講義・模擬授業
短期コースの主な講義内容は以下の通りです。

「授業のつくり方」(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)
 「相手に伝わる聞き方・話し方」

 3日目の「ベテラン教員に学ぼう」では、金沢市立米丸小学校の中山あかね教諭を講師にお迎えし、示範授業を通して、学級づくりや授業づくりで大切にしていること等についてご講話いただきました。
 はじめに行った構成的エンカウンターの「みんなでドボン」というゲームを通して、協力することの楽しさ、クラス全体が明るくひとつになることを体感しました。中山先生は、学級づくりを自転車に例え、前輪は「授業で勝負」、後輪は「児童理解→寄り添う」とわかりやすく伝えて下さいました。授業づくりでは、児童が自分のペースで自分の学びを進められるよう見通しを持たせること、つけたい力を明確にしてしっかりと教材研究をすることが、児童の「わかった」「できた」「もっと学びたい」につながることを話されました。6年国語の短歌の単元を例として、「たのしみは~~する時」の形で児童や塾生が作った短歌を紹介し、笑顔あふれる楽しい授業を体感させていただきました。最後に現場の先生方の声として「先生のおかげで~~ができるようになった」と言われる喜びや、子どもとともに成長できること、人だけでなく教材も含めてたくさんの出会いがあること等、教師になってよかったという思いをたくさん伝えて下さり、とても学びの多い有意義な時間となりました。 

「示範授業」 講師:中山あかね 教諭(金沢市立米丸小学校)
「できる わかる 理科実験!」(小) 「できる わかる ICT活用!」(中高)
「先生ときまり」  「学級づくりのポイント 子どものほめ方・叱り方」
「個に応じた支援(発達障害の理解)」 「教師としての心構え」
「模擬授業の様子」

 全6回の模擬授業では、指導員の助言に基づき、改善しようとする姿が見られ、短期間ながら日を追うごとにステップアップできることに塾生は達成感を得たようです。

◇閉講式

 6日間の日程を終えた塾生に対し、才鴈一博塾頭は、「この6日間、大変熱心に受講され、自分自身の向上、進歩を実感できたことと思う。これからも常に学ぶ気持ちを持ち続け、向上心をもって日々自分磨きに努めてもらいたい。震災後、未だに困難な学校生活が続いている中でも、子どもたちのより良い学びのために献身的にがんばる教員の姿がある。これから教員をめざす皆さんにも、困難があってもそれを乗り越え、粘り強く積極的に立ち向かっていけるよう、優れた指導力とたくましい人間力を備えた教員となり、子どもたちの成長を支えていくよう期待している。石川の子どもたちが皆さんを待っている。」と、エールを送りました。

「閉講式で挨拶する才鴈塾頭」

  なお、次回の短期コースB日程は令和7年2月13日(木)~19日(水)、C日程は2月27日(木)~3月5日(水)の期間に各6日間の開催を予定しています。受付期間は令和6年12月2日(月)~令和7年1月24日(金)です。

NEW 第12期学生クラス標準コース スタート!

◇開 講 式
 8月3日(土)に、第12期学生クラス標準コースが、スタートしました。午前の部と午後の部の2部制で実施し、それぞれで開講式を行いました。
 式では、まず才鴈塾頭が、「能登半島地震で多くの県民が苦境に立つ、こういった時こそ教育の力が必要だ。なぜなら、これからの復興への希望の光を灯せるのは子どもたちであり、子どもたちに未来への希望を持てるように支え、育てる営みが教育だからだ。そして、どんな時でも、何があっても子どもたちに寄り添い、一人一人の可能性を信じ、教育を全うする。それが教師の使命だ。皆さんにはぜひ教師となって教育の力を大いに発揮してほしい。子どもたちとともに、石川県の明るい未来を築いていってほしい。この師範塾で仲間と大いに切磋琢磨しながら、自らの目標に向かって学び続け、教える喜び や教職の素晴らしさを実感してほしい。近い将来、本県の若き教師として大活躍されることを心から期待している。皆さん、今日からともに頑張りましょう。」と、塾生に熱いエールを送りました。

 
挨拶する才鴈塾頭

 午前の部の開講式では、馳 浩石川県知事にご臨席をいただきました。「全国にも教師を目指す学生を支える塾はあるが、石川県が唯一違うのは、師範塾という名称を使っているところ。ぜひ、なぜ先人が教師塾ではなくて師範塾という理念でこの講座を開設したのかということをご理解いただきたい。(中略)子どもたちに対する愛情を大切にしながら取り組んでいっていただきたい。」と話されました。知事からのメッセージを真剣に聞く学生たちのまなざしに、教職をめざそうという強い思いが感じられました。

塾生を激励する馳知事

 午後の部の開講式には、石川県教育委員会の北野教育長から、「子どもたちの学びを支え、成長を支える教師という仕事は、とてもやりがいのある素晴らしい仕事だ。皆さんの先輩方、学生クラスで学んだ先輩は3000人を超え、その多くが教員として学校現場で活躍している。師範塾の特徴は、やっぱり少人数、きめ細かく、そして学校で実際にやっていること、やらなければいけないことを実践に即して学ぶというところにある。恵まれた環境だということをしっかり意識をし、石川の教育を支える一員になっていただきたい。皆さん、しっかり頑張ってください。」と、激励していただきました。

 
塾生を激励する北野教育長

 塾生を代表して、2名が挨拶を行いました。
 「児童を否定することなく、一人一人を受け入れ、愛情をもって児童と向き合うことができる先生になりたい。児童に寄り添うことで、その良さや可能性を引き出し、さらに、それを児童にしっかりと伝えることで、自分に自信や誇りを持つことができる児童を育てたい。また、児童が学校には自分を受け入れてくれる先生がいる、安心して学校に来られることを目指す。いしかわ師範塾では、大学の垣根を越えて共に教員を目指す仲間たちと互いの良さを吸収し合ったり、改善方法を考えたりしながら、互いにスキルを高めていきたい。」
 「小学校の時に出会った先生は、どんなに小さな成功でも認め、励ましてくれた。この経験から、私も未来に向かって羽ばたく子どもたちをサポートしたいと思い、教師を志望している。支援をしてくださった先生方のように、子どもたち一人一人の個性を尊重することができること、子どもたち自身が自分で考え、成長できるようきっかけを作っていける先生になりたい。そのために、このいしかわ師範塾では、講義や演習などに加え、模擬授業や教育体験などの実践的な教育方法を学び、実際の教育現場で役立つスキルを身につけるとともに、子どもたちが楽しいと実感し、学びの面白さを存分に感じることができる授業づくりや指導を学んでいきたい。」
 このように、「教員になる」という夢の実現に向けて、仲間とともに切磋琢磨しながら自分を磨いていきたいという意気込みを述べ、これからの1年間の頑張りを誓っていました。

塾生代表の挨拶(午前) 塾生代表の挨拶(午後)

◇講 義・模擬授業
 講座Ⅰでは、石川県教育委員会の教育DX・教員確保指導力向上推進室  島村 勝彦室次長が、「めざせ 石川の教師」と題して、石川県の教育の現状について説明されました。研修体制や働き方についての説明では、キャリアステージに応じた研修があり、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることに触れられ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。終わりに、学校現場で活躍している先輩の動画も紹介されました。そして、「これから1年間頑張って、ぜひ先生になり、将来の石川県の学校を背負って立つ、そういう人になってほしい。継続は力なり。最後まで諦めずに頑張り切れたら必ず道が開ける。」と、期待を込めて励ましの言葉を述べられました。

 
講座Ⅰ「めざせ石川の教師」で講義をする島村室次長

 講義では指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明がありました。その後、塾生は小グループに分かれ、授業プランを作成し、はじめての模擬授業に臨みました。塾生が互いに模擬授業を見合い、学んだことや改善点を交流し、切磋琢磨する姿が見られ、意欲的に研修に取り組んでいました。

 
講義を聴講する塾生

<塾生の感想より>

  • 石川県には新卒の教員にとって心強い若プロがあることや今の石川の教育現場や児童の実態を知ることができました。改めて教員の責任の重大さを感じました。
  • 石川県が目指す理想の教師像について知ることができた。教師という同じ将来を目指す仲間たちがいることを知ったことで、より自分に対してのモチベーションが上がった。
  • 授業を組み立てる上で大切にしなければならないことが明確にわかる講義・演習内容だったと思う。ただ、模擬授業を今回ほぼ初めてやってみて、それを取り入れて授業をすることはとても大変だということがわかった。
  • 授業づくりの構成として、ねらい、学習課題、まとめの整合性の重要性を再認識することができた。3つに共通する核となる言葉から、児童目線、教師目線でねらい、課題、まとめ方を工夫したいと思う。教材分析では、自分の授業観を踏まえながら児童の意欲と授業の見通しを持てる工夫を施したい。
  • 自分には子どもの意見を拾って自己肯定感が上がる褒め方ができるという良さに気づくことができ、自信を持つことができた。交流を通して導入だけでもその人その人の個性を出せる場面がたくさんあることに気づいた。わかりやすいだけでなく子ども主体に重きをおいた授業ができるようになりたいと強く思えた。
  • 模擬授業の授業プランを短い間で考え実践するということは今回初めて行ったのだが、思ったよりも時間が早く感じたし、緊張した。しかし、今日だけで先生からアドバイスをいただくことができ、他の受講生の授業も客観的に見て分析することができて、刺激を受けた。他の大学に所属する学生の模擬授業は普段見る機会がないので、勉強になった。