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2025年11月の記事一覧

NEW 第13期 学生クラス標準コース4日目 講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」(中高)

  講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」では、午前の部は金沢市立港中学校の吉岡恵梨先生、午後の部は金沢市立高岡中学校の小島さやか先生を講師にお迎えし、示範授業を通して、授業づくりや教職の魅力等についてご講話いただきました。

 吉岡先生の示範授業は、英語の授業でテーマとなっている題材を通してより深く学びつつ英語を身につけるもので、実際の授業の流れを体験しながら、意図、目的とそれを実現する方法や、状況に応じた対応などについて、楽しく、わかりやすく教えていただきました。

 その後の講義では、授業づくりで大切にしていることをお話ししていただきました。そこでは、「教科書を」ではなく「教科書で」教えること、見通しを持たせること、集中力の続かない生徒への対処、自分が生徒の一番のモデルとなること、手段と目的をはき違えないようにすることなど、経験に基づいた明快な内容で、聞きながら深く頷く受講生の姿が印象的でした。そして、「まずやってみる」ことが重要であり、失敗も含めて様々な経験をしてほしいとエールを送ってくださいました。

 受講生からは、「教師は教えるプロであれということをしみじみと感じた。生徒が積極的に参加でき必要な能力を身につけられそうなすばらしい授業だった」「生徒が眠くならない、集中できる授業を作るために必要なことを今回の示範授業で学べてよかった」「子どもは集中力が続かないことを前提に授業するべきだというのが新たな考えだった」「若いうちに色々経験しておきたいし、授業を積極的に見る、見せることを意識したい」といった感想がありました。

 

 小島先生の示範授業では、「解の公式」を使う達人になることを目指す授業を実際に体験し、共同で学びあい、できた、わかったを実感できる授業を体験しました。

その後の講義では、つまずきを予想した授業づくりの大切さとその実際の方法、授業の中での人間関係づくりや信頼関係づくりの大切さ、それらの基礎となるわかりやすく魅力的な授業づくりについてお話しいただきました。できるようになったことを見つけほめる、チャンスと期待は平等に、失敗しても嫌な思いをさせないといった取り組みで、生徒の挑戦する心と柔軟さ、学ぶ姿勢を大切にしていること、そして受講生にも、「やってみたい」に是非挑戦して授業づくりを楽しんでほしいとのお言葉をいただきました。

 受講生からは、「授業においてつまずきを予想し、そのつまずきをどう突破していくかを例の工夫や形態を工夫し、感覚を言語化したり教科書から引っ張ってくることが最も印象に残りました」「全ての生徒を平等に、また、一人一人理解度や学ぶペースも違ってくるので、そこを意識して授業を構成することが重要だと学んだ」「やはり生徒と良い関係を築くことがやる気を引き出すために重要であるということを再認識した」といった感想がありました。

お二人の先生の、実践に裏付けられた言葉の一つ一つが、受講生の心に伝わっていると感じられました。