SGHの活動を紹介します

プリンストン大学生との異文化交流

7月22日(月)午後から、アメリカのプリンストン大学やイェール大学などの大学生7名を本校にお招きし、異文化交流を行いました。これは、石川県国際交流協会(IFIE)が毎年実施している「Princeton in Ishikawa(PII)」というプログラムの一環でもあります。当日は部活動等もある中、アメリカの名門大学の学生のみなさんと話をしたいという1、2年生が40名以上参加しました。

前半は、グループに分かれて、本校生徒たちが校舎内を案内しました。図書館、食堂、啓泉講堂、そして部活動の様子を見学しました。後半は、「アメリカの高校生活」や「日米の文化の類似点や違い」などについてディスカッションを行いました。大学生のみなさんは日本語も勉強されており、日本語でのやりとりも入れながら、生徒たちと楽しく話をされていました。

<生徒の感想>
・大学生にどうやって日本語を勉強しているのか聞いたら、「たくさん喋ることだ」と言っていたのを聞いて、今回の交流会に参加したのも大事な経験の一つだったんだなと感じた。始めは英語を話せるか、話が通じるかすごく不安だったけど、簡単な英語でも盛り上がれたので嬉しかった。また、笑顔でいると少しわからないとこがあってもそこまで不安にならずに他の言葉を聞き取ろうと前向きな気持になれたので、笑顔でのコミュニケーションは大事だと学んだ。
・自分にとって初めての英語圏の人との交流だったので、最初は英語をうまく喋れるかどうか不安があったけど、実際に話してみたら意外と自分の拙い英語でも通じたのが嬉しかったし、何より異文化の人たちと交流するのがとても楽しいと感じた。自分は海外に興味があるので、こういう海外の人たちとの交流イベントにもっと積極的に参加したいと思った。
・食の話として、私たちからすると、アメリカ人はハンバーガーのイメージが強く、1週間に3回は食べると思っていた。しかし、実際は2週間に1回程度だった。逆に外国の人は、日本人が毎日寿司を食べていると思っていて、実際はそんな頻度で食べてはいない。この話から、交流会を通して自分の思っていた国のイメージと実際の姿は大きく異なっていることがわかり、やはり実際にその国の人と話してみることは大切だと思った。
・人生で一番楽しい時間になりました。参加者の皆さん以外に、同じ班になった2年生の先輩とも交流できて嬉しかったです。日本語と英語を使って会話をして、外国と日本のギャップを感じたし、また自分自身日本の文化についてまだまだ知らないことがたくさんあると実感しました。とにかく楽しかったです!!! このような素晴らしい機会を作ってくださり本当にありがとうございました!!!!!

3年SGコース生との座談会

7月19日(金)放課後に、SGコースに関心のある1年生を対象として、SGコース8期生(3年4H)の協力のもと「SGコース3年生との座談会」を実施しました。1年生にとっては、秋のコース選択を前にSGコースについて直接先輩から話を聞ける貴重な機会となりました。

座談会には50名以上の1年生が参加し、成果発表会を終えたばかりのSGコース3年生14名がSGコースの魅力について縦横に語ってくれました。テーマとしては「普通コースとSGコースの探究活動はどう違うか?」「SGコースの人でも苦手な教科はあるのか?」「リーダーシップがなくてもSGコースでやっていけるか?」「SGコースに向いている/向いていないはあるか?」などがありました。これまで1年生は学年集会や「SGHだより」を通してSGコースについてある程度は知っていましたが、現役SGコース生から直接話を聞けたことで、SGコースの取り組みに以前より強い関心を持ってくれたようでした。

3年SGコース課題研究成果発表会

7月11日(木)午後からSGコース8期生(3年4H)による「課題研究成果発表会」を実施しました。8期生は、2年次の1月に行われた「研究発表会(日本語による発表)」以後に取り組んだ活動内容を盛り込み、さらに国際的な視点も加えて英語でプレゼンテーションを行いました。生徒たちは、忙しい中でも開会式・閉会式の進行から発表までを自分たちで運営し、SGコースらしいユニークで特色ある発表会を作り上げてくれました。

各班のテーマは以下の通りです。

A班:Reduce Food Waste to Save the Earth(食品ロスの軽減に関する研究)

B班:How to Make Use of Surplus Farm Produce(規格外野菜の有効活用に関する研究)

C班:Ishikawa Milk Project(県内酪農家の応援に関する研究)

D班:Fairtrade & TFT as the Prevailing Social Standards(フェアトレード&TFTの促進に関する研究)

E班:Support for Foreign Children through KANJI BINGO GAME~ Manna Be I Wanna Be ~(在日外国人の教育援助に関する研究)

F班:How to Resolve Loneliness(高齢者との交流促進に関する研究)

G班:NOT ONLY ECO-FRIENDLY(環境配慮と消費者利益に関する研究)

H班:Izumigaoka Rainbow Pride Ⅲ(ジェンダー多様性の理解促進に関する研究)

今回ゲストコメンテーターとして、金沢大学大学院の留学生のみなさん16名と、探究活動のサポートをしていただいているハウメット・ジャパン株式会社から社長のダヴィッド・ランベール氏と社員の方2名にご来校いただき、各班の発表後に英語で質疑応答をしていただきました。ゲストの方々の質問にメンバー全員で考えて答えようとする場面もあり、懸命にコミュニケーションを取ろうとする姿は特に印象的でした。探究活動だけではなく英語のコミュニケーション能力においても大きな成長が見られ、まさに1年半の集大成であったと感じました。

発表会終了後には、今度はSGコース9期生(2年4H)が、ゲストとしてお越しいただいた金沢大学の留学生の方々と共に探究活動のテーマについて英語でディスカッションしました。留学生のみなさんの出身国はアジア、アフリカ、ヨーロッパなど国際色豊かで、各国のSDGsに関わる状況などについて話をうかがいながら、生徒たちは身近な問題をグローバルな視点で俯瞰する視力を養いました。彼ら彼女らは10月に海外研修としてアメリカを訪問しますが、今日の交流会がそれに向けた1つのステップになりました。

京都大学思修館訪問研修(2年SGコース)

6月8日(土)に「京都大学思修館訪問研修」として、2年SGコースの生徒たちが京都大学大学院総合生存学館(思修館)を訪問し、研究者である大学院生から課題研究のノウハウについて学びました。

一行は朝6時台の敦賀行き北陸新幹線に乗って出発。敦賀駅では8分しかない乗り換え時間をクリアし、午前10時ごろには京都大学に到着しました。思修館の建物の中に入ると、研究という言葉にふさわしい落ち着いた雰囲気があり、初めて研究機関というような場所を訪れる生徒たちはみな大きな期待を胸に大学院生の方々と対面しました。

8グループに分かれて、各グループに1人ずつ大学院生に入っていただきました。まずは、各担当の大学院生からご自身の研究テーマについて簡単に紹介していただきました。大学院生のみなさんの研究テーマは「社会的包摂の観点からみる歩道環境整備」、「日本における古典教育の効果の現場調査」、「グラフ機械学習を用いた医療機関の地域医療連携に対するインパクトの定量化」など多岐に亘っており、生徒たちは興味津々の様子で話を聞いていました。次に、本校生徒たちがまだまだ始まったばかりではありますが現時点での研究やテーマについて説明した上で、その方向性や内容に関していろいろと相談し助言を受けました。専門研究に従事する大学院生との議論を通して、アカデミックな刺激を得るとともに、自分にとってのロールモデルを発見する契機となりました。

午後からは、京都市内での班別フィールドワークを実施しました。生徒たちは、事前にどのような場所を訪問するかを自分たちで考え、自分たちでアポイントを取り、準備を進めてきました。ある班は日本の伝統工芸を継承する取り組みをしている企業を訪れ、伝統工芸の未来や継続的な支援のあり方についてインタビューを行いました。また、ある班はつくるまなぶ京都町家科学館を訪れ、ものづくりや町家の有効利用について理解を深めました。日帰りの研修ではありましたが、実際にフィールドワークを学校の外で行い、自分の足で歩き自分の目で確かめることによって、狭くなりがちな視野を広くしておくためのヒントを得ることができた一日となりました。