この度の地震で被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます
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校長室ブログ
言葉を持つ 言葉を育てる②
前回の続きです。
私は国語の教員なので、正しい言葉や美しい言葉を自分の中に持つ、育てるということに、少し拘りが強いように思います。
でも、少しでも多くの言葉とその意味が自分の中に溜まっていくと、どんなお笑いにも心から笑える人間になります。言葉をあまり知らない時というのは、ちょうど字幕のない洋画を見ているような感じで、動きや表情でしか理解できず、周りの人たちの笑い方で笑いの質を判別して、コンマ何秒か遅れて笑うような感じになりますよね。日本語を蓄えないと、なんと母国語でも同じことが起こってしまいます。お笑い番組でリズムネタや動きネタは笑えるけど、言葉と言葉が掛かっているところが面白いネタでは笑えないということが起きたりします。日常の友達との会話もそうかもしれません。
大いに笑って人生を過ごすためには、言葉を持つ、蓄える必要があります。そして、年齢に応じて場に応じて言葉を改めていかないといけなくなります。古典では敬語を勉強しますが、敬語を正しく使えている自信があると、社会に出てから堂々と営業や接客ができます。皆さんは今まさに言葉の貯蓄時代。周りの大人の良い言葉を沢山浴びて豊かな人になっていってくださいね。
向陽高校の自販機ってすごい!
これがあれば冬の寒さも待ち遠しい?
「言葉を持つ 言葉を育てる」
前回の投稿から約ひと月空いてしまいました。
「校長先生のブログは文が多くて読む気にならないよ。」
なるほど!ブログというのは写真などのインパクトが大事で文は簡潔な方が良いのか…と、1990年代以降に生まれたデジタルネイティブの中でも、さらにスマホ登場と時を同じくして生まれたZ世代の皆さんのアドバイスに深くうなずかされました。
ところが、悲しいかなバッチリ昭和世代の私は、字数制限があった昔々の携帯電話の時にも字数ギリギリまで文を打って送信しては満足していたものです。文章は詳しくたくさんかけた方が”はなまる”だった教育が、こんなところにも表れてしまうのですね…。怖い怖い…。
閑話休題…(読み:かんわきゅうだい 意味:それはさておき)
今日は2学期中間考査の二日目でした。昨日も、そして今日も試験と格闘する皆さんの様子を見ながら、一生懸命に考えてペンを走らせている美しい姿に、(頑張れ!頑張れ!)と心の中で声援を送っていました。
以前も書きましたが、テストはテスト勉強をしている時以上に、テストを受けている真っ最中や、答案が帰ってきて間違えたところを見直している時に、グンと記憶に残ることがあります。まさに頭の中の知識のキャパを拡げている状態です。キャパ=キャパシティ(capacity)とは「収容能力、容量」のこと。「受け入れ、取り込む能力」のことです。高校時代まではこの能力が異常に高くて、特に大好きな分野のことはどれだけでもどこまででも記憶に残っていきます。毎日学校に来て、みんなで授業を受けて、テストのためにもう一度勉強をして…そんなことをしているうちに、あなた方の中に少しずつ様々な分野の知識や用語(言葉)がたまっていくのです。
言葉が増えるということ。それは必ず皆さんの未来を豊かにします。とりわけ、正しい表現や美しい表現がわかったりできたりするようになると、世界が明るく開けて見えるようになります。高校時代までのキャパシティの広い時に、様々な分野の勉強をすることは、自分の適性を見つけると同時に、言葉の世界を広げて幸せな未来を作るのにも役に立っているのです。長くなってしまったので、このテーマについては「to be continued」としたいと思います。あと2日間のテスト。勉強とは自分づくりです。とにかく自分なりの精一杯で頑張っていきましょう!
<自分なりの精一杯で皆さんを毎朝迎えてくれています>
さぁ、一戦集中です!
今週末から、いよいよ令和5年度の就職採用選考がスタートします。
来春、石川県内の高校を卒業する予定で、就職を希望している高校生の求人倍率は3.79倍で、過去最高の数値となりました。多くの企業が高校生を採用したいと言ってくれています。
昨日、本校で行われた就職試験受験者激励会では「仲間と共に合格を勝ち取りたい」という、生徒代表の力強い決意表明がありました。そして、その後の最終模擬面接では、練習の総仕上げとして、城北ライオンズクラブの皆様にこれまでの成果を見ていただきました。
「一生懸命に書いた履歴書をしっかり見直して、自分の良いところをアピール出来るようにしておくとよい」
「のこり3日間でも社会に何が起きているか、それをどう感じるか、ニュースをみておくと良い」
「面接が終わって、椅子から立ち上がって帰っていくときに力が抜けてしまっている。最後まで良い意味で緊張感を持ってしっかり退出出来るといい」
「ドアの開け閉めの時には、よそ見せずにドアの方を向いて開け閉めすると感じが良い」
など、残りの3日間で調えられそうな具体的なアドバイスを沢山いただきました。
昨日の激励会でもお話ししましたが、受験はチーム戦。あなたの周りの皆さんが、あなたの頑張りを応援してくれています。さぁ、いよいよ本番です。一戦集中して、向陽生としてしっかりと頑張ってきてください。
第54回向陽祭 楽しかったですね!!
令和5年度の「向陽祭」が終わりました。
3年生の模擬店は、どの品も本当に美味しく、お店の構えも凝っていて楽しいものでした。短い時間、限られた人数でよくここまで準備できたなぁと言う出来映えでした。汁物がこぼれないようにと急ごしらえで作ってくれたテイクアウトボックスもとても工夫されていて、お客様を思う気持ちにあふれていましたね。
2年生のお化け屋敷はとにかくクオリティが高くて、ものすごく怖かったです。怖がりな私と一緒に入ってくれた〇〇さんの怖がり方がまたプロ級で、怖さ5倍増でした。お隣のお部屋のゲームの進め方や、そのまたお隣の展示のしつらえなども、さすが2年生だなぁという素晴らしさでした。
1年生の活躍は見事当日に結晶しました!広い広い広い校舎を1年生だけで見事に文化祭のムードにしてくれました!ステージ横の大きなひまわりには思わず「ほぉ!」と声が出てジーンとしてしまいました。茶色の花はこのために必要だったのですね。先輩の活躍をより見応えのあるものにしてくれて本当にありがとうございました。
委員会や部活動での発表や展示も、どれも素晴らしいものばかりでした。日頃の皆さんの努力と情熱のこもったステージや作品たちでした。ひまわりカレーも間違いのない美味しさで大人気でした。
今年度の向陽祭のオープニングでは、いしかわ特別支援学校高等部の皆さんに参加していただきました。10月28日に県立音楽堂で行われる「きらめくステージ ~障害のある人もない人もともに~」において,本校の軽音部といしかわ特支の和太鼓部がセッションをするので、そのプログラムを披露してくれました。迫力ある和太鼓の音にしんと耳を傾け、軽音部とのセッションでは皆で手拍子。ダンスにも飛び入り参加する3年生がいて、良い意味で「ごちゃまぜ」感のある素敵な時間を一緒に過ごすことができましたね。
『インクルーシブに彩を 合同文化祭』 ・・・ 今年度のテーマは向陽高校の今と未来を見事に表してくれた、本当に素敵なテーマです。自分を大事に思うのと同じくらいに友達やまわりの人たちのことを大切にしたいと思うことができれば、そして本当にそのように行動できれば、世の中の争いやいさかいはなくなるのだろうと思います。そういう意味では献血に協力してくれた16歳以上の皆さんも、本当にありがとうございました。また、後片付けで支えてくれた先生方や学務員の皆さんにも心から感謝です。
小運動会の挨拶でもお話ししたのですが、皆さんは、青春 アオハル 真っ只中。今しかないこの時を、友達と笑い合う時間を、心から楽しめた第54回向陽祭・・・。そんな二日間を自分たちで創り上げた皆さんに拍手です!
2学期が始まりました!
暑い暑い暑い夏休みが終わりました。今年は本当に暑い日が続きましたね。
皆さんは良い夏休みを過ごすことができましたか?
さて、2学期初日の今日は、グッドマナーキャンペーン月間のスタートでもあったので、朝はバドミントン部の皆さんと、森本駅で「おはようございまーす!」と、利用者に爽やかな挨拶を投げかけるという素敵な時間から始まりました。城北ライオンズクラブの方々と、石川特別支援学校高等部の生徒会役員の皆さんも一緒でした。
新任式では3名の新しい先生をお迎えし、始業式では仙台育英高校の須江航監督の講演会でお聞きしてきた『人生を 1° 変える』というお話しをしました。皆さんにとっての「1°」はどんな行動でしょうね。
その後の臨時3年学年集会では、学年主任から「この仲間で過ごせる1日1日、1時間1時間を大切にしよう」と、胸が熱くなる言葉があり、その後行われたテストにも真剣に臨む姿が見られました。
さぁ、来週は向陽祭が控えています。今学期も、皆さんで充実した楽しい時間を創り上げていきましょう!
7月20日の記事より
7月20日(木)、1学期が終了しました。皆さんに大きな事故なくこの日を迎えられたことをまずは喜びたいと思います。
今朝、新聞に目を通していたとき、「健常者優位の読書文化に一石」という記事が目に飛び込んできました。昨夜からニュースでも見ていた市川沙央さんの芥川賞受賞に関する記事でした。
「重度障害者の受賞者も作品もあまりなかった。今回、初だと書かれるんでしょうが、どうしてそれが2023年にもなって初めてなのか、みんなに考えてもらいたい。」
市川さんが昨日のインタビューの最後に話したことです。気管に開けた穴を手でふさぎながら、一言一言力を込めて話していました。この言葉は私の中に重く沈んでいきました。実を言うと、今日の終業式の挨拶で触れようか、ギリギリまで悩んでいたほどです。
受賞作「ハンチバック」(=背骨が曲がった人という意味)の主人公は、市川さんと同じ難病を患う重度障害者です。そのために、読書姿勢を保つこと、ページをめくること、本屋に自由に買い求めに行くことができません。紙の本が読める健常者を標準にした読書文化の特権性の存在とその不条理を訴えます。
市川さんがこのことを書いてくれていなければ、私は、さらに数年間このことに気づかないまま生きていたと思います。バリアフリーはもう耳慣れた日常語になりましたが、市川さんが「読書バリアフリー」が世の中に広まっていくことを切望してこの本を書いたように、他にもまだまだある「〇〇バリアフリー」に気づいて推し進めていかなければならないのだと痛感しました。6月にいしかわ特支の先生方に教えていただいたことと通ずるものがありました。
この夏休み、読みたい、そして考えたい本が1冊増えました。40日間は本当にあっという間だと思います。生徒の皆さんも色々なものに触れて考えて、心豊かな人になってくださいね。
期末試験終了 ここからどうする?
1学期の期末試験が終わりました。皆さん、最善を尽くすことはできましたか?
試験が終わった後の開放感は本当に気持ちの良いものです。ここ数日間、テレビもゲームも我慢して寝る時間も惜しんで頑張ってきた人には尚更です。しかもこの後に待っているのは約40日間の夏休みです。どうしたって心が浮き立ってきてしまいますよね。
さあ、皆さんならここからどうしますか?普通の人は、まず今日ぐらいは羽目を外して、普段ならする勉強(予習かな?)も今日だけはお休みにして、テストのために我慢していたことを思い切りするでしょう。では普通ではない人はどうするでしょう?恐らくルーティンということを大切に考えているその人は、今日みたいな日でも、ほんの少し机に向かって勉強をするでしょう。もしかしたら、この後の夏休みも含めた勉強の計画を立てる日にするかもしれません。人が休んでいるときにも歩みを止めることなく少しだけでも進んでおく・・・昔、そんな童話を読みましたよね?
人がしないことをする、人よりも少し多くする、そんなことの積み重ねが、自分の中の「自信」をつくっていきます。「自信」とは、ここぞという時に自分の底力を信じることが出来る気持ちです。
期末試験終了・・・さぁ、皆さんはここからどうする?
夏の花々が登校を迎えてくれています。向日葵も次々咲き始めています。明るく元気な気持ちをもらえますね。
「特別だけど特別じゃない」
6月26日(月)の4限目、いしかわ特別支援学校の生徒さん達がスクールバスに乗って本校にやってきました。
3年生のニュースポーツの授業で、特支の皆さんと「キンボール」というスポーツについて学び、楽しんでいるからです。1986年にカナダの体育教師が考案したこのスポーツは、直径122cmのボールを使用し、その名前の由来の通り「運動感覚」をけっこう試される面白いスポーツです。
ピンク、グレー、ブラックの3チーム(1チーム4人 交代要員は各チーム8人まで)で競い、3人が支え持つ大玉を打つヒッターは必ず大きな声で「オムニキン!〇〇〇!!」と相手チームのいずれかの色を言います。言われたチームは大玉が床に落ちる前にしっかりホールドしなくてはいけないのですが、面白いのは、しっかりホールドしても点数は入らず、ホールドが失敗したときに自チーム以外の2チームに点数が入るというのです。
細かいルールは他にもいろいろありますが、この授業では、いしかわ特支vs向陽ではなく、両校が入り交じったチームで作戦を一緒に考えながら楽しんでいました。「オムニキン」の「オムニ」は英語のomnipresentから来ていて「全ての」という意味らしいのですが、全ての生徒が笑顔で大玉を追いかけて楽しんでいました
6月27日(火)の6限目には、いしかわ特別支援学校の地域支援室から4人の先生方が来て下さり、「障害者理解のための特別授業」をして下さいました。
4名の先生方はこの日のために何度も向陽を訪れて下さっていて、授業や事前アンケートを見ながら、向陽生の思いを汲みながらお話しして下さいました。あいにく異常に暑い日となり、何台もの扇風機と飲み物を持ち込み、前後左右をかなり広くとりながらお話しを聞きました。湿度も高かったため、お話ししてくれていた先生方も、つらかったろうなと思いました。
でも講演後、いしかわ特支の先生方は、皆さんが顔を上げてうなずいたり首をかしげたりと、反応しながらしっかり聞いてくれて、とても嬉しかったと話して下さいました。私も多くの皆さんが頑張って聞いてくれている姿を見ながら、そして最後の3人の感想にも感動しながら、とても暑かったのにさわやかな気持ちになっていました。
「特別だけど特別じゃない」・・・いしかわ特支の川井先生、金井先生のお話を聞きながら、私の頭の中にはずっとそんな言葉がぐるぐるしていました。障害という人と違うところがあり、見え方や聞こえ方、感じ方やとらえ方が違う。違うが故にしんどい、苦しい(或いはそうなるであろうと想定される)ところには、特別な支援や配慮が必要です。そうした先回りの支援や配慮は、障害を特別なものでなくしていきます(金井先生は、軽くしたり見えにくくしたり・すると仰ってましたよね)。
障害が特別なものでは、なくなると「あなたも私も同じだね」となって、一緒に笑うことが多くなります。そうすると、私がしてあげられることよりも、相手からもらっているものの方が実は多いのかもしれないことに気づきます。そして「してあげたい」は「したい」に変わっていきます。
おそらく、ニュースポーツの3年生たちは、何度も交流してきた中でそんなことを既に感じているように思います。先輩達の思いと行動を1・2年生もしっかりと受け継いでいって下さいね。
未来をつくるということ
先週末はアーチェリー部と女子バドミントン部の北信越大会に加えて、森本駅前では学校合同コンサートが行われ、我が校の軽音学部がトップバッターで出演しました。
北信越大会という大舞台で自己記録を更新したきらりさんや、地域の方々の前で堂々とさわやかな歌声と息の合った演奏を届けたきらりさんがいた一方で、準優勝という苦杯を舐めることになった涙きらりさんたちもいました。
北信越大会の2位ですから立派なタイトルなのですが、優勝を目前にしての2位には、そこにたどり着いた者にしかわからない悔しさ、無念さがあったことと思います。アーチェリー部も女子バドミントン部も8月のインターハイに向けて、また頑張ってほしいと思います。
さて、今週はどの学年も「人生を考える・自分と向き合う」週ですね。3年生の皆さんは就職模擬面接や進学オリエンテーションが、2年生の皆さんは2日間のインターンシップ、そして1年生の皆さんも学校訪問やジョブカフェでのお勉強です。人からのアドバイスやお話、かけてもらえる声に耳はもちろん、気持ちも傾けて、自分をどう磨いていこうかしっかりと考えてくださいね。
体験を通して考えた一つ一つが、あなたの未来を定めていきます。喜ばしい未来にたどり着くのは、今日の自分です。「今」を大切に、一歩一歩着実に努力を積み重ねていきましょう。
松のお引っ越しです
校門から入ってきたときのこの風景・・・。当たり前のように毎日通り過ぎてきましたが、本日の放課後から植木のお引っ越し作業が始まります。立派な松が7本と桜(ソメイヨシノ)に梅の木。ツツジもあって、こうしてみるとなかなか素敵な築山(つきやま)でした。
昔、私が担任をしていた頃はここでよく卒業アルバムに載せる3年生の集合写真を撮っていました。一昨日、急きょ写真屋さんに来ていただいて、今年の3年生も最後の築山をバックに写真を撮りました。新しい学校のお引っ越しに向けて、我々もなじんだ風景の一つ一つとさよならしていくことになるのですね。
ところで、向陽高校には松の木が大変多く、学校にありがちな桜の木は数本しかありません。なんとなく雄々しい感じがする学校です。松の花言葉を調べてみました。縁起の良い樹木ですからポジティブな意味ばかりと思ったのですが、驚くことに「同情」「哀れみ」といった意味がありました。これはどうも西洋の伝承に基づく意味合いのようです。日本ではやはり、「不老長寿」「永遠の若さ」に始まり、「勇敢」「向上心」というものまであって、嬉しくなりました。
向上心をもって勇敢に突き進む向陽生を応援してくれている木だったのです。7本の松はそれぞれに色々な場所に移し替えられることになりますが、これまで通り、私たちを見守ってくれることでしょうね。
生徒玄関から 自転車小屋側から
桜の木です 梅の木(と思われる)木には実もなって・・・
この通りの姿の築山は見られないかもしれませんが、
ちょっとだけ足を止めて、お引っ越しがうまくいく
ように応援してあげて下さいね。
女子バドミントン部
県高校総体 36連覇!!
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