2025年2月の記事一覧
屋根の上に軽四7台!
地震から 420 日目
豪雨から 156 日目
ひとしきり雪が激しくなってきました
輪島では単位時間あたりの積雪量
観測史上一位タイを記録しました
雪の重みによる家屋の倒壊が気になります
雪の重さはどれくらいでしょう
さっそく実験してみました
踏み固められていない庭の一角から
30cm四方の穴を開け
その中の雪を採取しました
深さも30cmでした
これを持って体重計に乗りました
ただいまの記録 80.3kg
雪を降ろして再び体重計に
74.3kg(衣服含む)
雪の重さは
80.3 − 74.3 = 6.0 kg
体積も測ってみました
採ってきた雪を溶かして
4Lの梅干し瓶で測ると1本半
つまり6L
水の比重は1
1Lの水の重さが 1.0 kg なので
6Lで 6.0 kg
さきほどの測定の正確性が確認できました
L は ℓ のこと
ある年齢以上のみなさん
今学校ではリットルをLと表記するんですよ
ヤングのみなさん
昔リットルは ℓ と表記していたんですよ
今回は
面積 30 × 30 = 900cm2
大雑把に見繕って
0.1 m2 あたり6kg
1m2あたり 60 kg
の積雪があったと
見積もっておきます
ところで
取り出した雪片は
1辺 30cm3 の立方体です
体積は 30 × 30 × 30 = 27000 cm3 = 27L
これが溶けて6Lの水になったので
凍ることと
空気を含むことにより 4.5 倍に
体積が膨らんでいたことになります
水は凍ると体積が増すという
特殊な性質を持っています
この性質を持つ物質は
水以外には
アンチモンやビスマスぐらいしかありません
そして水は 4℃で密度が最大に
つまり一番重くなります
氷河期の海底や湖底には
4℃の水が安定的に存在していて
陸地がどんなに冷えても
その水に生物が守られて
氷河期でも絶滅せず生き延びたと
考えられています
さあいよいよ家屋の上に
どのくらいの重さの雪があるか
求めてみます
Google マップで屋根の面積を計算です
ふたつの長方形に分けて
12 × 7 + 7 × 6 = 84 +42 = 126 m3
屋根の上の雪は
60 × 126 = 7560 kg ≒ 7.5 t!
以前リフォーム会社の方が
「軽四自動車7台分
7tの重みがかかりますよ」
って言っていたのと
一致しました
今回の雪は比較的
パウダースノーに近い
サラサラの雪でしたが
いつもの北陸地方の雪は
もっと水分を含んだ重い雪なので
さらに注意が必要です
豪雪対策で最も効果的なのは
瓦を軽いものに替えることだそうです
全国から入る復旧支援の方は
まず屋根が真っ黒なのに驚かれます
生まれてこの方
これが普通と思っていましたが
言われてはじめて気づきました
昔ながらの能登瓦は
水田の土を使い
山の薪を燃料に焼成され
漆黒の釉薬で覆われており
真っ黒でずっしり重く
耐寒性に優れます
海に向かって斜面が続く能登半島の海岸線で
高台から集落を隔てて海を見下ろすと
艶やかに光り輝く瓦の表面と
青い海のコントラストに心が奪われます
この光景はNHK朝のテレビ小説「まれ」の
オープニングでも流れていました
おそらく雪が溶けやすいように黒く
日本海から吹き付ける冬の季節風に飛ばされないよう重く
進化してきたものと思われます
今回の地震でも
昔ながらの製法で焼かれたものは
限りなく強く決して割れなかったそうです
伝統をとるか
安全性をとるか
難しい選択です
尊い仕事に就くみなさんへ
地震から 419 日目
豪雨から 155 日目
発災以来長きにわたって
自衛隊の方々のご活躍の場面を
ずっと目の当たりにしてきました
床が歪み
壁がひび割れ
すきま風が入り込む
凍てつくような
傾いた体育館の中で
足の踏み場もないほどに
敷き詰められた
狭い簡易ベッドで
ひととき身を休めながら
ずっと人命救助に
当たってこられた
自衛隊員の姿を見てきたのは
生徒も同じでした
この尊い仕事に自分も携わりたい
と決意したふたりの生徒が
自衛隊に入隊します
石川県自衛隊入隊入校予定者激励会に
参列してまいりました
自衛隊さんにご支援をいただいて以来
イベントには極力参加して
お礼を申し上げることにしています
今日は入隊予定者が
ひとりずつ壇上に上がり紹介されました
主催者である石川県防衛協会の
副会長の里谷光弘様は
本校の建設にもずっと関わってくださっていて
そのご挨拶の中で
「被災民は自衛隊の車が通ると
ずっと手を合わせている」
とおっしゃっていました
先輩隊員からの激励の中に
「自衛隊は掛け算の組織である」
とのお言葉がありました
一人ひとりの力が集まると
単なる足し算ではなく
大きく広がっていくんですね
そして掛け算の怖いところは
ひとりでもゼロがいたら
全てがゼロになってしまうこと
誰ひとりゼロを許してはいけない
厳しい組織でもあります
中部航空音楽隊による激励演奏
フィナーレを飾ったのは
「星条旗よ永遠なれ」
尊い仕事に着くみなさんを送り出しました
憲法九条に関係し
自衛隊のあり方について述べるのは
難しいものがあります
あれは湾岸戦争が激しくなってきた頃の話
自衛隊に入隊したがっている息子を止めて欲しいと
担任をしていた生徒のお母さんにお願いされ
「お母さんは君を人殺しにするために
苦労して育ててくれたんじゃないと思うよ」
と今思えばとんでもないことを口にした思い出があります
何も知らない当時は
自衛隊イコール軍隊イコール戦争と
短絡に結びつけていました
自衛隊の方々の献身的な支援の姿を
ずっと見続けてきて
今では自衛隊の車に手を合わせているひとりとして
自衛隊は国家と国民を守る
本当に尊いお仕事であるとの強い想いを抱き
今日の若者の凛々しい姿を見て
式典のあいだずっと涙を堪えていたのでした
アメリカ軍が行ったある調査があります
帰ってきた兵士の銃を調べました
すると実際に銃を撃った形跡は
ほとんどないのだそうです
隊長が「撃て!」
と命令しているのに関わらずです
実際に撃った形跡があるのは
命令をした隊長のすぐ近くに陣取っていた
ごく少数の兵士の銃だけなのです
戦争という極限状態の中でも
誰も人を殺したくなんかないようです
朝市通りどんなにする?
地震から 418 日目
豪雨から 154 日目
思考力を高める問題が満載の
ダイヤモンド社の「論理的思考問題」
という本にはまっています
その中から1問紹介します
【問題】です
「25頭の競走馬がいます
レースをさせて最速の3頭を決めます
1回のレースで走れるのは5頭までです
タイム計測はできないので
目視で順位を決めます
最低何回のレースをする必要がありますか?」
このあとヒントを小出しに出していきます
本日
「輪島市本町周辺地区まちづくり協議会」
が行われました
本町周辺地区は
地震の際に火災により焼き尽くされた地区で
日本三大朝市のひとつ
輪島朝市がもともと建っていたところです
公費解体もほぼ終わり更地となっています
地区住民 高齢者 子育て世代 高校生
様々な年代の方が集まって
アイデアを出し合いました
あらかじめ3つの案が示されました
A案:「滞在時間の倍増計画」
昼夜問わず買い物や飲食を地元の子供や家族連れが楽しめるようにする
近県の顧客が食文化自然を一日通して楽しめるようにする
全国からの観光客やインバウンドも楽しめるようにする
B案:「風の人と土の人の拠り所」
風の人とは外から来た人 土の人とは地元の人
お互いに関わり合いながら里山里海の豊かな風土を楽しむ
修学旅行や研修旅行を誘致し文化体験を通して復興を学ぶ
C案:「わふうどづくり」
輪島の風土 + 輪島フード + 和風がコンセプト
ものづくりとひとづくりを通して懐かしさと美味しさの街を作る
新規移住者が相談しやすく全体では女性が活躍できる街
どれも素晴らしい案です
ただし今日はこの中から選ぶとか
ブラッシュアップするとかではありません
今日のメンバーで新しい案を作り出します
本校からも生徒10名が参加しました
大人たちに混じって
自分の案を積極的に発信していました
さて冒頭の問題の【第1ヒント】です
まず5つのグループA~Eに分けて
5回の予選レースをします
A~Eのグループ内の順位をつけて
A1 A2 A3 A4 A5
B1 B2 B3 B4 B5
C1 C2 C3 C4 C5
D1 D2 D3 D4 D5
E1 E2 E3 E4 E5
では次以降のレースは
どのように走らせたらよいでしょうか?
【第2ヒント】です
次に5つのレースの1位の5頭で走らせます
ところが
このレースの上位3頭が全体のトップ3とは限りません
なぜなら偶然3頭が同じ予選レースを
走っていた可能性もあるからです
このレースでトップ3に入らない馬を
絞り込むことはできます
仮に
1位A1 2位B1 3位C1 4位D1 5位E1
であったとしましょう
D1とE1ははずれますし
同時にD2以下とE2以下もはずれます
残った候補は
A1 A2 A3
B1 B2 B3
C1 C2 C3
さああと何回走らせればトップ3がわかるでしょうか?
【第3ヒント】です
実はあと1回のレースでトップ3がわかります
走らせる馬をどのように選べばいいでしょうか?
【今週の活動性を高める授業づくり】
このコーナーは
久留米大学の安永悟教授に学んだ
授業づくりのポイントを
お伝えするものです
生徒の聞く姿勢と話す技術を高めつつ
知識の着実な定着も図る方法です
まずは講義型の授業で知識の伝達を図ります
時間にして10分未満程度の講義です
その後4人のグループ内で
全員が学んだことを自分の言葉で語ります
話す順番は
あらかじめメンバーに1から4の番号を振っておいて
「3番から時計回り」
というふうに先生がその都度指示をします
これを繰り返します
生徒は
必ず自分がしゃべらなければならない
ことをわかっているので
話を真剣に聞きます
そしてアウトプットすることにより
知識が定着するのです
一斉講義型の授業では
常にアウトプットしている教師が
実は生徒よりも学んでいる
というおかしなことが起きているのです
クイズの【答え】です
候補として絞られた9頭のうち
A1はトップ決定です
B3はそれよりも早い馬が3頭いるので外れます
C2C3も同様です
最後のレースは
A2 A3 B1 B2 C1の5頭を
走らせればよいのです
ここまでが本に載っていた答え
でもこれにはある問題があります
それは何でしょう
B1とC1が3回目の疾走となり
不公平であるということです
このように答えが見つかったとしても
それで良いのか問いかける
批判的思考力を高めることも
今の教育で求められているものであります
OECDオンラインミーティング実況中継
地震から 417 日目
豪雨から 153 日目
OECDの
オンラインミーティングに参加しています
今日の「おこらいえ」は
いつもと雰囲気を変えて
ミーティングの内容をリアルタイムで
書いていきます
なんと3時間にも及ぶ
長時間ミーティング
生まれて初めてです
9分ほどしかない金魚レベルの集中力の私にとって
未知の領域です
どうなるのでしょう?
まずは
次期学習指導要領の改訂について
文科省の方からの報告です
少子高齢化が進むこれからの日本において
マルチステージの人生が進みます
変化が激しい世界において
テクノロジーを使って
人生を勝ち取るむしろチャンスです
新学習指導要領は
その世界を見据えています
受験知識が抜け落ちたあとで
何が残るかを重視しています
コロナで多くの国の学力が低下した中
日本だけが学力が低下しなかったそうです
それは学習指導要領に沿って
全国で同質な教育が施されたからにほかなりません
ただし教員の過度な働きに支えられた
という側面もあります
今の学習指導要領は
知識技能に支えられた思考力
というイメージが強いです
ところが新しい学習指導要領では
複雑な課題に取り組む中で
知識を身につけることを重視しています
また子どもが
自分で学びを自己調整できるよう考えています
そのために学年を分けること
あるいは授業時間を定めることにも
メスが入る可能性があります
また教師や生徒の負担をどのように減らすか
という視点でも進められているそうです
(1)自分なりの「意味・目的」の大切さ
(2)多様な子供たちの可能性の開花
(3)教師の成長過程のビルトイン
以上3つが実際に改訂を進めている方が
目指しているものだそうです
次に生徒部会からのレポートです
まずは教育課程が作られていく過程を
実際に見学した大学生からです
教育課程の柔軟性が一番気になりました
教育課程に柔軟性があると
余裕のある教育につながります
学校の外での学びにもつながります
では学校は行かなくていいのか?
そうではなくて学校でしかできないこともある
被災した輪島高校では
学校に行って友達にあうという
大きな意味がありました
次に「おさんぽメガネワークショップ」を
主催した大学生からです
教科書の中からでなく日常から学びを生み出す
「おさんぽめがねワークショップ」
特に苦手な教科において
単にドリルを繰り返すよりも
日常生活との結びつきを見つけると
その教科を学ぼうとする
内発的動機付けにつながります
輪島高校でのワークショップも紹介されました
被災地でのおさんぽから
さまざまな学びを体験できたようです
「正解」を前提としない問いかけが
新たな問いを生み出します
教科と教科を繋ぐ力が生まれます
たとえば日本史の知識によると
皇居は桜田門外の変があった場所
これを不動産業に繋げるとなんと
「皇居は事故物件だ・・・」
続いてOECDのMIHOさんから
世界の教育についての報告です
「見方考え方」と「教科横断」
このことは全世界で注目されています
ただしカリキュラムが変わったとしても
実践はなかなか難しいです
イギリスでは問い立ての重要性が議論されています
「なぜ空は青い?」
「動物にも同じように見える?」
エストニアでは「環境と持続可能な開発」がテーマです
学校の自由裁量のもと
おさんぽめがねのような
取り組みが行われています
さまざまな教科の先生といっしょに
お散歩して問いを見つけます
これら他国の例から見えた「教科横断」の落とし穴は
(1)見方考え方を教えてしまう
(2)問い自体を教師が作ってしまう
(3)先生同士の相性が悪いと困る
の3つです
さきほどカリキュラムの自由裁量が必要という
提言がされましたが
実は日本のカリキュラムは
世界的に見ても自由裁量が大きいです
教科書も他の国ではもっと分厚いです
そして「対話の時間」です
対話のルールは次のとおり
(1)あいづちやうなずきで話しやすい雰囲気をつくる
(2)あせって結論をだそうとしない
(3)キーワードにとらわれず自分の言葉で話す
(4)大人に忖度して話してほしいだろうと思われることを云わない
5人のブレイクルームに分かれて
「こんな授業があったらいいな」
をテーマに話し合いました
各グループで出された意見では
授業と授業の合間に休む場所がほしい
どんな授業がいいか話し合う授業がいい
自分が何を学んだか語れるプロセスがある授業がいい
次は「カリキュラム・オーバーロード」の話
(1)Curriculum Expansion
(2)Content Overload
(3)Perceeived Overload
(4)Curriculum Inbalance
の4つの論点があります
うーん
むずかしい・・・
ここで挫折・・・
脳にはキャパがある
必要以上に詰め込んでも意味が無い
ちょうど今の自分にぴったりな話題が
されだしたので復活
香港では宿題オーバーロード
宿題の出し過ぎが問題になったそうです
【泉大津市立小津中学校の事例】
「先生と生徒のワクワクで乗り越える
カリキュラムオーバーロード」
積み上がった書類と
「やらないといけない」という意識から
抜け出して軽やかになりました
4月1日に学校の経営ビジョンを
なんと生徒が先生にプレゼンします
生徒自身が学校の目指す姿を作り上げました
「自芯を持つ
認め合う
やわらかさで0から1をつくる」
生徒の希望から50分の授業を45分に短縮しました
かえって集中力が増しました
授業も5限で終わったり6限で終わったり
生徒の願いをもとにして
教員が授業の形を決めました
生徒達が自分達で
学ぶスペースを創ったりもします
職員室もフリースペースです
「ワクワクしながら
たくさん話し合って
解消していくもの」
それがカリキュラム・オーバーロードの解決方法です
Q:教科横断に相性のいい教科は?
A:国語はどの教科とも繋がる
英語も同様です
Q:高校入試のための学力保障は?
A:経年変化を見ると成績は伸びてきている
長時間やれば成績が伸びる訳ではない
先生が教えた ≓ 生徒が学んだ
【福島県立郡山高校の事例】
「既存の教科でプラスする
データサイエンスコース構想」
今のカリキュラムの弱点は
(1)知識を使う場がない
(2)教科がばらばらで繋がりを学ぶ機会が無い
(3)クリティカルシンキングの鍛え方が弱い
これらの課題を解決するために
新教科を作ると教員の負担が大きくなるので
既存の教科を活かしたクロスカリキュラムを
考えました
(1)新しいコンテンツを作る系
(2)一部を別教科で深掘り系
(3)1年間を通じた連携系
ウクライナからの中学生が
数学の中点を求める問題で
「なぜ中点を求めるの?」
と日本の先生に尋ねたところ
言葉につまりました
この中学生は
数学コンテストで優勝するほどの生徒です
なぜ学ぶのかを理解して学ぶので
深い学びにつながるのです
しかしながら
協力的ではない教員もいらっしゃいます
原因は
① 変化を拒む免疫システム
② 専門外のことを教える不安
③ 教科書を終わらせないといけない不安
④ そもそも効果あるの?問題
⑤ 新しいことしたくない問題
大事なのは
松下幸之助さんの
「やってみなはれ!」
次回の学習要領改訂では
教科横断が大きなテーマとなりそうです
キーワードは「おさんぽメガネ」
教員には
日常生活のあらゆるものを
教科に結びつける力が
求められることになりそうです
先生方は
机に座って仕事ばかりしていないで
外にでていろんなものを見てきましょう
遊べ!
このブログも
机の上だけで書いているものよりも
出張先から書いているものの方が
おもしろいでしょ
さてさて
3時間にもおよぶ
長時間ミーティング
そろそろ終わりです
自分でアウトプットしながらだと
なんとか
もつもんですね
今日は本校から
山上先生(家庭)
山下先生(保健体育)
栃木先生(養護)
も参加してくださいました
熱心な先生方です
お疲れ様でした
仮校舎はどうなる?
地震から 416 日目
豪雨から 152 日目
現在3棟ある建物のうち
危険判定のため2棟が使用できず
1棟の建物に無理矢理詰め込んで
授業をしている状況です
この状況を早期に打破するため
仮設校舎の建築計画が進められています
本日は保護者説明会を開催し
現時点でお伝えできること
現時点で要望していること
について理解を求めました
仮校舎は同じ敷地内
グラウンドに建設の予定です
春に竣工
早ければ秋より運用可能です
現在全学年で使用している旧校舎3号棟は
そのまま3年生が3階を
定時制が1階を使用します
仮校舎は2階建てで
真ん中に廊下を設置し
両側に教室を配置するコンパクトなつくりとし
グラウンドを使用する面積を
最小にする配慮がなされています
このことは
北野喜樹石川県教育長が
「生徒が運動する場所をできるだけ奪うな」
との指示を出してくださっているとのことです
コロナの時に健康福祉部長を務められていた方で
毎日のようにテレビで説明されていたので
ご存じの方も多いかと思います
さすが緊急時の対応に力を発揮くださっています
仮設校舎には
1・2年生が入ることになり
実験室や実習室も設置されています
ただしパソコン室はふたつとも旧校舎3号棟にあるので
もしかすると
旧校舎3号棟をビジネスコースが
仮設校舎を普通コースが使うことになるかもしれません
これについては時間割など諸条件を鑑み
最も最適な使い方を考えていきます
グラウンドを使用せずに
グラウンド脇のアスファルト部分への建設を
要望したのですが
まず寸法が足りませんでした
部室やブルペンを壊してもいいからと要望しましたが
建設に関する法律があって
仮設校舎は現存の校舎から
10m 離して建てなければならないそうです
以上の理由より図に示された
グラウンドの校舎側に建てることとなりました
第一体育館と第二体育館はそのまま使用し
接続する仮設廊下を設置します
旧校舎3号棟への接続も同様です
以下
質疑応答の様子です
Q1:工事の間の部活動は?
A1:工事は必要最低限のスペースでやってもらいます
並行してグラウンドでの部活動はできます
Q2:本校舎の復旧見通しは?
A2:損壊した基礎の横に新たに基礎を打ち
ジャッキアップする計画ですが
工期など詳細については未定です
Q3:もう決定か?変更は無理か?
A3:できないことはないかもしれませんが
再調査などで工期が大幅に遅れます
得策ではありません
Q4:稲舟校舎(旧輪実)を使用することはできないか?
A4:校舎は使い物にはなりませんが
危険立入禁止区域指定が外れたと聞きます
グラウンド使用要望の余地はあるかもしれません
Q5:体育館の使用は?
A5:今のところ使用禁止命令は出ていません
多少床の歪み等はありますが
なんとか使用できる状態です
Q6:学ぶ場を確保するため子どもたちの意見を聞いてほしい
A6:同様のご意見を
小学校の運動場に仮設校舎を建てた後で聞きました
「あなたたちは一度でも子どもたちの意見を聞いてくれましたか!」
もう決まってしまって仕方ないことであったとしても
子どもたちに説明する義務は大人にあると考えます
そうすることにより
自分の力で社会は変えられると考える若者が
世界一低いという現実を変える
第一歩になると思います
このブログを読んで
言いたいことを校長室まで言いにくるよう
明日の朝生徒に伝えます
Q7:学校以外での部活動への移動費の負担が大きいが?
A7:今年度は県より補助をいただいています
引き続き要望してまいります
Q8:習熟度別授業はどうなる?
A8:問題ありません
これまで通りの習熟度をかけることのできる
教室数を確保できます
これまで通りきめ細かな指導ができそうです
Q9:工事の際の騒音は?
A9:時間をずらすなどの要望はしますが
ある程度の騒音はやむを得ません
逆にどんな悪環境でも集中力を発揮できる
生徒の育成を目指します
最後に
「現在輪島市内で唯一使用できる
屋外体育施設が輪島高校グラウンドである
だから自校の体育や部活動のことだけでなく
輪島市民みんなが使用できる手立てを
県と市の枠組みを超えて進めていくべきである」
とのご意見をいただきました
このことについては
まず手始めに
テニスコートを全面人工芝にして
部活動以外の時間帯に
ゲートボール場として
高齢者に提供できないか
市に申入れをしてみようと思います