日誌

2016年3月の記事一覧

祝辞の解説

私が卒業生に向けて読んだ祝辞に、
アブラムシの事を書きました。
その元になった観察記録があります。
以前紹介しましたが、再度、一文と共に紹介します。

~~~~祝辞の一部~~~~ 
ある日、百匹ほどのアブラムシの群れを見つけました。
しばらくすると、その群れの前に敵が現れました。
敵は、無抵抗のアブラムシを食べ、成長していきました。
群れの全滅も時間の問題かと思われたその時、
一匹の若いアブラムシが抵抗したのです。
敵がその若者に襲いかかろうとした時、
若者は甘露という液体を出し、敵に向けました。
すると、敵は怯みました。
その数分後、甘露の匂いに誘われてか、
何処からともなく小さなハチが飛んできて、
そのハチが敵を退治したのです。
~~~~~~
~~~~~~~



敵は誰か?
クロヒラタアブという小さなアブの幼虫です。
ヒラタアブの幼虫は、テントウムシと共に、
生き物農薬として使われる、
アブラムシ駆除のスペシャリストです。

甘露とは?
アブラムシのオシッコです(笑)
美味しいらしく、アリがよく舐めに来ます。
その代わりアリがアブラムシを天敵から守ってくれます。
アブラムシの天敵の天敵が好む味になっているようです。
通常は、甘露を出すと後足で直ぐに弾いてしまうのですが、
アリが舐めに来た時や、今回のように防御態勢を取る時には
お尻に付けたままにしているのでしょう。

ハチの正体は?
分かりません。
私は、ヒメコバチの一種だと思っています。

祝辞内で説明できなかったので、
こちらで説明させていただきました(笑)

それを見た私の感想です。

~~~~祝辞の一部~~~~
私は驚きました。それと同時に教えられました。
「困難には立ち向かわないといけない。」という事を。
あの若いアブラムシが無抵抗のまま食べられていたら、
群れは全滅していたかもしれません。
諦めずに、「匂い」で協力者を呼び、そして全滅をまぬがれたのです。
~~~~~~~~~~~~~

そして卒業生に送りたい想いを書きました。

~~~~祝辞の一部~~~~ 
皆さんも、困難に立ち向かえる強い心を持ってください。
困難にぶつかった時には、本気で立ち向かってください。
ですが、自分一人ではどうにもならない事も多々あるでしょう。
アブラムシは匂いを使ってハチを呼びましたが、
人には言葉があります。
まずは、身近に居る人に相談する事です。
そして、困難を乗り切ると、きっと素敵な未来が待っています。

 
青春の真っ赤な血を燃やし、中学生活を、思いっきり楽しんでください。
~~~~~~~~~~~~~

名言が生まれました(笑)
「人には言葉がある!」
悩み事が有れば一人で抱え込まないでください。
抱え込んでも良い事はございません。
身近な人に、小さなことでもいいから相談する事で、
何かが始まります。少しでも前に進めます。

私自身、今年度会長をさせていただき、
多くの方に支えていただきました。
雑談から始まる相談。
たわいのない話。
執行部の仲間で、面白おかしくも
行事等について色々と話し合いました。
教頭先生や校長先生とも話し合いました。
各部会では、それぞれの担当の先生方と
相談を重ねていったことでしょう。

今回祝辞を考える時も、一人では全く思い浮かばず、
卒業式間近になり、どうしようと思いました。
親睦会を兼ねた来年度への引継ぎ会が一つの起点になり、
数名に相談しました。
相談した方々からは一様に「生き物ネタで」
という答えが返ってきました。
そこから筆は進み、卒業式に間に合いました。

そして、名言と言えば、以前紹介した
「青春の真っ赤な血を燃やせ!」
30年経った今でも、色あせる事はありません。
私が6年生の頃に聞いたこのフレーズを最後に入れました。
来賓席にて、大変喜んでいただいた方が居りました。

私は、心の中でガッツポーズをしました(笑)


 

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