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2016年1月の記事一覧

保護者のための歯科保健講演会

1月27日に、平成27年度文部科学省の委託事業で
歯の健康に関する講演を聞きに行ってきました。
今年度三度目の地場産センターです(笑)

講演「噛むことはあいなのだ~子供の歯・・・・・・~」
講師:眞木吉信教授 (東京歯科大社会歯科学講座)

冒頭で、石川県の子供たちの虫歯についての説明がありました。
小学生、高校生の虫歯率は全国平均だが、中学生は全国平均より多いとのこと。

本題の「噛むことはあいなのだ」ですが、何が「あいなのだ」と思っていましたが、
あいなのだ」はアイウエオ作文でした。
・・・アゴと体全体の働き
・・・胃腸での消化吸収を高める
・・・なんでも食べて生活習慣病予防
・・・脳に刺激を与える
・・・唾液でガン予防・ダイエット効果

」は、よく噛むことによって、アゴがよく動きます。
例として挙げていたのはプロスポーツ選手の事でした。
「芸能人は歯が命」というフレーズを聞いた事が有るかと思いますが、
「スポーツ選手も歯が命」だそうで、強く噛みしめる事によって、
より能力を引き出せるそうです。
噛みしめるという事はアゴの力も必要ですし、
それに耐える強靭な歯も必要です。
よく噛みましょう。

」は、主食でもある炭水化物を例に挙げていました。
よく噛むことによって唾液がでます。
その唾液の中にアミラーゼという消化酵素が有るのですが、
炭水化物を効率よく吸収する為に必要なものです。
よく噛んで食べましょう。

」は、会社の社長さんがよく読む雑誌
「プレジデント」の読者アンケートで(約2,000名の回答)
Q.健康の為に若いうちにやっておけばよかった事は何?
の問いに対して一番多かった回答が
A.歯の定期検診を若いうちからやっておけばよかった。
とのことです。
さすがは社長さん。
きっと不規則な生活で生活習慣病に悩まされている方も多いのでしょう。
そして、「若いうちに」という事は、
今現在、歯の定期検診はよく行っているのだろうと想像します。
80歳になっても自分の歯が20本残っている方と、
総入れ歯の方の違いも話されていました。
自分の歯が沢山残っている方は、自分で何でもできる方が多いそうです。
老後楽しく暮らすためにはお金の事だけではなく歯の事も考えましょう。

」は、マウスの実験結果。
固いエサのみ与え続けたマウスの集団と
柔らかいエサのみ与え続けたマウスの集団を用意し、
迷路に入れて脱出するまでにかかった時間を調べたそうです。
その結果、
固いエサのみを与えたマウスの集団の方が短い時間で脱出できたそうです。
よく噛むことによって、、脳の働きが活性化されたのですね。
固い食べ物を食べましょう。

」は、唾液が発がん性物質に対する毒消し効果があるとのこと。
よく、「焦げは食べてはいけない」と言われました。
確かに焦げには多少の発がん性物質が入っているそうですが、
よく噛むことによって唾液が出てガンの素をだいぶ少なくしてくれるそうです。
そもそも気にする量でもないようですが、
より安心して食べる事が出来るという事でしょう。
そして、よく噛むことによって満腹中枢を刺激し、
少量の食事でも満腹感が得られることによるダイエット効果もあるそうです。

眞木教授は「あいなのだ」以外に「フッ素」の事もよく言っていました。
フッ素の入った歯磨き粉で歯を磨き、うがいは少量の水で1回でOKだそうです。
歯磨き粉は歯に残っていても問題ない。多少残る方が好ましい。
ぐらいの感じで話されていました。
歯磨き粉の量は
小・中学生は1㎝程、高校生以上は2㎝程使用すればよいとの事でした。

歯の話を聞きに行ったのですが、一番心に残った言葉は
「人のやっている事をやっていてはダメだ」でした(笑)
学生時代に温い生活をしていたそうで、このままではいけない。
と、意識を変えたそうです。
卒論を書くにあたり、他人の真似事では埋もれてしまう。
自分の色を出したかったのだ思います。
この部分は何気ない話でしたので詳しくは語っていませんし、
私の想像でもありますが、心に響きました。

講演資料
よくかむことは「あ・い・な・の・だ」
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