校長室より「おこらいえ」

「地歴」と「地学」のメガネ

地震から 574 日目

豪雨から 310 日目

 

「一部の私立大学で

 四則演算など

 義務教育のような授業をしている」

先日財務省が指摘しました

 

それに対して

長年大学生に基礎数学を教えてこられた

桜美林大学の芳沢光雄 名誉教授は

彼らは「教育の犠牲者」である

彼らのレベルが低いのではなく

大学に入るまでの教育レベルが低いのである

と異を唱えていらっしゃいます

 

算数や数学を暗記で乗り切るには限界があります

本来一つひとつ理解して次に進めるべきものを

公式の暗記中心に進めてしまった結果

応用力が育まれず

全部やり方を覚えてそれをまねる

テストが済んだらそれを忘れる

という悪循環になっています

 

氏は高校の授業のやり方も

もっと柔軟にするといい

何年生だからこれをやる

といったことに縛られず

高校生で算数をやったっていいと

提言されています

 

実際次回の学習指導要領改定では

そういったことも論点になっていると

お聞きしています

 

 


【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

 

今日は野々市明倫高校さんの事例を紹介します

 

野々市明倫高校さんは

〜探究文化の根付く学校を目指して〜

「教科横断型授業」を推進されています

先日金沢工業大学で行われた発表を聞き

素晴らしい実践だなと感銘し

ここに勝手にご紹介するものです

 

「とりあえず一回やってみよう」

本校も目指しているコンセプトです

1年生の担任と副担任でコラボして

やってみたそうです

 

今日は「地歴」と「地学」のメガネです

「日本・世界の鉱石・資源と権力」

なかなか興味深いタイトルです

 

まずは鉱物と鉱石の違いについて

鉱石とは鉱物の中でも

①特別な価値があり

②採算があうもの

を指します

 

例えば

ア)金鉱石は1t に2g の金が含まれ

  採算がとれるので鉱石

イ)海水は1t に1mg の金を含むが

  水や不純物を除去する費用が嵩み

  採算が取れないため鉱石ではない

 

では当時の人はどうやって採掘したのか?

人や技術や資金はどうしたのか?

 

ふたつの班に分かれて調べます

①鉱石・資源について調べる

 特徴や採れる場所そして方法など

②採掘の歴史について調べる

 採掘による歴史の変化はなど

 

「地学」の知識により

「地歴」を単なる暗記科目ではなく

思考力を要する科目として捉えることができる

素晴らしい授業実践です

 

さらには銅の精製の歴史を学べば

足尾銅山鉱毒事件についてまで話が拡がり

『政治・経済』を深く学びたくなる動機づけになるし

銅の電解精錬を学べば

『化学』の力でその環境問題を克服できたこと

も知ることができ

地域をあげてその問題に

どう取り組んできたのかを知ることができる

さらに幅広い教科横断型の教材となる

大きな可能性のある題材です

 

これから全6回で

野々市明倫高校さんの実践を

紹介します

天からの思いがつまった贈り物

地震から 573 日目

豪雨から 309 日目

 

昨年秋

東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し

東京科学大学が誕生しました

 

学院や学部の垣根を越えて

共に学び合うスタイルの授業が

展開されています

 

もともと医学の分野には

インターディシプリナリーアプローチが

取り入れられていて

そういった意味では学際的な学びに

親和性が高いと思われます

 

インターディシプリナリー

あるいは

マルチディシプリナリーとも言いますが

多くの専門家がチームを作り

それぞれの視点から議論しながら

課題の解決に向かうアプローチです

 

具体的には

医師 看護師 薬剤師 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士

などが連携し

患者の病状や状態に合わせた

治療やリハビリテーションを提供します

 

こういったスタイルの授業は

高校でも求められていて

そのための教科横断型の授業を

本校でも推進しています

 

今年は必ず1人1時間は

他の教科の先生とコラボした授業を行うように

とお願いしています

 

1学期中に実践された事例は2件だけでしたが

今先生方はアイデアをしぼっていることと思います

 

東京科学大学の研究では

「社会は問題に名前がついて初めて動く」

ということに気づいたとする発表があったそうです

「発達障害や産後うつなど

 名前がつくまでは

 気のせいとか怠けと捉えられていた」

 

なるほど

クリームソーダの

アイスにソーダが染み込んで

緑色にシャリシャリになったあそこ

あれ大好きなんですけど

名前つければ売れるんじゃないでしょうか

 

うちの『晴れ女』は

「医者に不調を訴えると

 昔は全部ストレスで片付けられたんに

 最近は更年期って病名つけられる」

と憤慨しています

 

※最近このブログを読み始めてくださった方へ

『晴れ女』というのはうちの美しい妻です

  本人曰く特技が『晴れ女』なのだそうです

「アメリカ人って

 どんな個性的なスタイルや顔立ちであっても

 他人に妻を紹介するときは

 Beautiful Wife って言うのよ」

が口癖です

 

 


以前より本校野球部を応援してくださっている

富山県在住の 北島 嘉孝 様より

貴重なファイルの贈り物をいただきました

 

 

 

 

 

 

生徒玄関に置いてあるので

欲しい生徒は持って行ってください

 

北島様は先日の野球部の津幡高校戦にも

見にきてくださり

その時の様子を

こんなふうに綴ってくださいました 

 

「津幡も地震の爪痕が残る地

 両校とも頑張れと言う思いで観戦していました

 自身地元にて高校野球の指導をしていました

 その時生徒に『言い訳は成長を妨げる』

 を強く伝えていました

 輪島高校も

 グラウンドが一部しか使えないことを

 言い訳にせずできることをする

 内野守備の徹底をしていたことに感心しました

 指導において三振やミスをしたときに

 『下を向くな下を向けばまた同じ失敗を繰り返す』

 を伝えていました

 津幡戦の輪島の選手

 ミスやアウトになっても元気よく前を向いていました

 そして9回裏

 追い詰められた雰囲気の中のホームラン

 一番声を出してチームを牽引していた坂口選手に

 こういう物語が用意されていたのかと思いました

 9回三振した選手

 次の打者にハイタッチをして思いを伝えていた

 その思いがつながったレフトへの飛球

 それは応援に来れなかった方々や

 震災などで亡くなった方の青い空

 天からの思いが詰まった

 輪島高校への贈り物かと思いました

 その贈り物を

 坂口選手が代表として受け取ったのだと

 

 いろいろな指導方法を試行錯誤してきて

 成功する方法は十人十色

 失敗する人は十人三色の傾向があると思いました

 勉強において

 成績が良い人は各自分に合ったやり方でしているが

 成績が悪いと授業の後で覚えると思ったり

 とりあえずノートを書くだけで

 見直さないノート

 見直せないノートを書いていたりと共通点があり

 野球においても失敗した人には共通点があり

 その共通点を徹底的に削除した結果が「下を向くな」でした

 恥ずかしくて下を向きたくなる気持ちはわかる

 そこを耐えたら次の結果が変わるかもしれない

 どうしても下を向きたかったら上を向け

 そうしたら前を向ける

 と伝えていました

 そのような野球の技術以外も

 徹底されていた輪島高校の選手には

 敗戦とはいえ応援して気持ち良い感覚が残りました

 試合後選手のように涙を流した監督

 生徒たちと一緒になれる大人が近くにいる輪島高校生徒さんは

 改めて幸せなひとときを過ごしているのだなと思いました

 いつもにこやかに対応してくださる事務員さんも含め

 輪島高校に携わるすべての人に

 今後の健康と幸あること祈願いたします」

ようこそ!輪高へ

地震から 572 日目

豪雨から 308 日目

 

暖かい日が続きます

 

本日

中三生を招いての『体験入学』が

開催されました

 

近隣の6中学から79名の参加がありました

昨年に比べ20名以上増えています

道路状況がよくなり

周辺の中学校からの参加が増えました

 

中学生たちは『体験授業』を受けました

 

【国語】濵田先生

「歌物語の世界」

 

 

 

 

 

 

歌物語は短編集そして

クライマックスに必ず歌が出てきます

最初に歌を詠ませて

その前段の物語を連想させます

かなりレベルの高い内容です

 

【数学】宮下先生

「暗号とその解読」

 

 

 

 

 

 

何やら怪しいハンターが現れて

暗号のようなものを中三生に手渡しました

どうやら暗号を解くミッションが

与えられたようです

さあどう解いていくのでしょうか?

  

【英語】加藤先生と櫻庭先生

「English dungeon ~英語の迷宮から抜けだそう~」

 

 

 

 

 

 

英語の謎を解きながら

迷宮を進んでいきます

 

 

 

 

 

 

ラスボスから最後のミッション

 

 

 

 

 

 

見事ラスボスを倒しました!

 

【理科】伊奈岡先生

「ミクロの世界へようこそ」

 

 

 

 

 

 

 顕微鏡観察です

 観察対象は

 地震で隆起した袖ケ浜海岸の海水

 「おしゃぶり昆布発見!」

 大盛り上がりです

 ケイソウがたくさん見つかりました

 能登半島は

 崩れた見附島(軍艦島)や

 輪島市の鴨ケ浦海岸など

 多くが珪藻土でできています

 ケイソウが堆積してできた岩石です

 とても柔らかく爪で削れるほどです

  

【社会】奥野先生と竹田先生と寺田先生

「高校の歴史を学ぼう」

 

 

 

 

 

 

 世界四大文明がなぜ起こったか?

 大きな川がある他に何があった?

 中三生からは

 「苛酷な環境だからこそ工夫した!」

 大きな拍手が沸き起こりました

 そう!

 だからこそみんなの心をひとつにしないと!

 それには何が必要?

 「言葉!」

 今年の中三生も考える力があるぞ!

 素晴らしい!

 クイズで楽しく学びました

 

【商業】木村先生

「電卓のスピード対決」

 

 

 

 

 

 

高校で初めて学ぶ商業の授業について

レクチャーを受けたあと

電卓の検定問題にチャレンジ

ペアになって競いました

 

そのあとグループに分かれて

先輩達と座談会が行われました

 

 

 

 

 

 

高校生活についてたくさんお話ししました

 

例年、部活動体験なども実施していたのですが

さすがにこの暖かさでは・・・

 

 


成田空港国際警察署生活安全課遺失物センター

からとても親切な電話がありました

私名義の遺失物が届いているので

ダイヤル「1」を押して

すぐ手続きするようにとのことでした

誰がだまされるか!

みなさんもお気をつけください

「養護」と「保健」と「化学」のメガネ

地震から 571 日目

豪雨から 307 日目

  

【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

 

今日は養護と保健体育と化学をつなぎます

担当は栃木麻希先生(養護)と

山下友子先生(保健体育)と

伊奈岡克俊先生(理科)

対象は文化祭の模擬店責任者

 

 

 

 

 

 

 

本校では8月29日(金)~30日(土)

の日程で文化祭が催されます

その際模擬店を出店するクラスの責任者に

例年行っている衛生指導

 

今年は

「保健」や「化学」の内容もからめて

より論理的に手洗いの大切さを

学んでもらおうという実践です

 

まずは「養護」の栃木先生の目

正しい手洗いのしかたに関する指導です

ポリ手袋をはめた上から

絵の具を1滴手につけて

目をつむったまま

いつものように手洗いをしてもらいます 

 

 

 

 

 

 

洗えている部分が染色されている一方で

洗い残しの部分が一目でわかります

指の間や手の甲そして手首などが

盲点になっています

 

続いて「化学」の目

『界面活性剤』の性質とはたらきについて実験です

ラー油を浸した布を

『界面活性剤』を溶かした水と

何も加えていない水にそれぞれ浸します

 

 

 

 

 

 

するとラー油が『界面活性剤』に包まれて

水面にみるみる浮き上がってきました

食中毒の大きな原因のひとつ 

『黄色ブドウ球菌』は親油性の菌

つまり皮膚の油分が大好きなのです

油分ごと洗い流すのが効果的です

 

続いて「保健体育」の目

『黄色ブドウ球菌』は私たちの体

鼻やのどのほか傷口等に生息しています

顕微鏡で見ると

ぶどうの房のように見えます

増殖するときに産生する毒素(エンテロトキシン)

が食中毒の原因となります

エンテロトキシンは熱に強く

通常の加熱では分解されません

 

また『黄色ブドウ球菌』は

比較的高い食塩濃度でも増殖するので

塩にぎりや漬物などでも注意が必要です

 

したがって『界面活性剤』入りの洗剤で

しっかりと手洗いすることが求められます

 

またノロウイルスはアルコールに強いので

アルコール消毒だけでは効きません

手洗いとアルコール消毒の併用がおすすめです

トコトコ

地震から 570 日目

豪雨から 306 日目

 

すっかり夏の朝

中庭には心地よい空気が

 

 

 

 

 

 

でも蝉の声がしないんです

全国的に見てそうなんでしょうか?

あまり暑くて「トコトコ」が

出てこないのでしょうか 

 

輪島弁でセミの幼虫を「トコトコ」といいます

全国的に見ると「ノコノコ」と呼ぶ地方もあり

金沢では「アナゼミ」と呼ぶそうです

 

毎年中庭の木々には

「トコトコ」 の抜け殻がこの時期

たくさん見られるのですが

今年はほとんど見られないのです

ようやくふたつだけ見つけました

 

 

 

 

 

 

こちらはアブラゼミ

羽根が脂ぎっているから

ついた名前かと思いきや

鳴き声が油の揚げ物の音みたい

ということだそうです

 

 

 

 

 

 

 

こちらはたぶんニイニイゼミ

ニイニイ鳴くからということでしょう

 

それにしてもツクツクボウシといい

鳴き声を勝手に名前にしたり

オオアリクイのように

主食を名前にしたり

人間ってかなり失礼な生き物ですね

他の生き物から

「おい!コメクイ」

とか言われて嫌な気持ちしないか

「人が何食おうがほっとけや」

って思いませんか?

 

さて今年なかなか姿を見せない「トコトコ」

もしかして今回の地震で

土中に何か異変があったのでは?

いらぬ心配をしています

 

ところで脱ぎっぱなしの服のことも

「トコトコ」と呼びますが

 

 

 

 

 

 

もしかしたらこれは

我が家だけに伝わる「平野家弁」かもしれません

 

 


さて学校の方では本日

PISA2025 学力調査が行われ

1年生が受検しました 

 

 

 

 

 

 

PISA(ピサ)とは

「生徒の学習到達度調査」

(Programme for International Student Assessment)

の略称で

『経済協力開発機構(OECD)』

(Organisation for Economic Cooperation and Development)

によって推進されている

教育分野における世界最大の国際調査です

 

PISA調査は2000年から概ね3年おきに実施され

今年で9回目となります

 

世界中で90カ国以上が参加する国際比較調査です

目的は

義務教育終了段階の15歳の生徒が

これまで身に付けてきた知識や技能を

実生活のさまざまな場面で直面する課題に

どの程度活用できるかを

測ることにあります

 

本校は日本を代表する調査校に選ばれた

というわけです

実は震災前から内定しており

特殊な環境におけるケースではあるので

「もしかして外されるかも…

 外されたら

 被災地は日本じゃないんかい!

 と暴れたろ」

と息巻いていたのではありますが

予定通り調査校を

務めさせていただくことになりました

 

この自然災害が多い日本という国の中で

どう教育を組み立てているのか

そしてこれからどう組み立てて行くべきか

有意義なデータとなると思います

 

自然災害だけでなく

人的災害に苦しむ

ウクライナやイスラエルなども参加しています

石川県名物 通知簿渡し

地震から 569 日目

豪雨から 305 日目

 

今日から3日間の日程で

「通知簿渡し」

保護者目線でいうと

「通知簿もらい」

が行われています

 

石川県在住の方以外は

「何それ?」

って感じではないでしょうか?

 

実は石川県では

各学期の終わりに

保護者が通知簿を受け取りに

学校へ出向くしきたりがあるのです

 

全国的なものかとずっと思ってきたのですが

他県から転住されてきた方が

不思議がっているのを聞いて

これが石川県独自の文化であることを

知った次第です

 

他県では生徒に直接渡すのが主流で

学校がどうやって成績を家庭に知らせるかは

法的には全く根拠がなく

各学校に任されているようです

 

 

 

 

 

 

廊下で待たれていたお母さまに

そのことをお伝えすると

「そうなんですよ

 私九州出身なんですけど驚きました」

とのこと

とはいえ普段お話しできない担任の先生と

ゆっくりお話ができるのは

いい機会だともおっしゃっていました

 

もうひとつ不思議な風習

「家庭訪問」

こちらはどうなんでしょう?

輪島高校では実施してはいませんが

小学校とかではどうなんでしょう?

 

核家族化しかも共働きが増えているので

そのためにどちらかが

休みを取らなければいけないとなると

大きな負担です

 

昭和の時代なら

お掃除して

障子張り替えて

座布団新調して

お茶用意して

お寿司を注文して

並がいいか上がいいか悩んで

来るのが遅いとか言って

曲がり角まで迎えに行ったり

なんか娘の彼氏が初めて家にくる日か!

と突っ込みたくなるほどのテンションで

先生も先生で

行く家行く家でお寿司をたらふく食べて

 

なんてことは令和の世には

全くそぐいませんね

 

「家庭訪問に行きます」なんて言おうもんなら

「うちふたりとも帰りが遅いんで

 夜8時以降にしてくれませんか?」

なんて家が続出で

全ての家を周り終わる頃には

もう日を跨いでいた

てなことになりかねないので

縮小傾向にあるのでは?

と勝手に想像しています

 

じゃあ家庭訪問のメリットは?

って考えると

担任が生徒の家を把握しておくと

災害時の安否確認に役立つかもしれませんね

とはいえ今回のように

ほとんどの人が家にいない元日に起こった時には

ほとんど役に立たないわけで

 

担任が生徒の家を一度見ておくと

登校時における危険をある程度

予測できるという利点もあるかもしれません

とはいえ起こる可能性が限りなく低い危険のために

担任が全ての家庭を訪ねる必要があるのかと言われると

限りなくコスパの低い作業になるのです

 

家庭訪問したら

身上調書では把握しようのない

内縁の夫が家にいて

生徒のその後の生活指導の役に立った

という経験も実はあります

 

ですので

「通知簿渡し」も「家庭訪問」も

必要ないから即廃止とはせずに

あえてグレーのまま残しておくべき

そんな行事であるというのが

私の中での結論です 

ほんとにここ地球?

地震から 568 日目

豪雨から 304 日目

 

石川県吹奏楽コンクールに

吹奏楽部が出場し

「故郷」と

「東北地方の民謡によるコラージュ」

を演奏しました

現3年生がひとりも入部せず

一体どうなるかと心配された吹奏楽部でしたが

2年生と1年生だけで

素敵なハーモニーを奏でました

 

 

 

 

 

 

それにしても入場料が結構いいお値段で

アンパンマンショーより高かったです

 


能登半島の外浦を巡る

国道249号線が開通しました

 

 

 

 

 

 

隆起した海岸を利用して造った

新しい道路が続きます

 

 

 

 

 

 

 空の青と海の青

その狭間をひたすら走ります

 

 

 

 

 

 

途中崩れた山肌が地震の激しさを

というよりむしろ

太古からの地球の営みを

感じさせてくれます

 

 

 

 

 

 

今回の地殻変動は

2000年に1回と言われる4m の隆起

 

この隆起を2212回繰り返す

すなわち442万4000年経てば

8848mに達するので

エベレストの頂上が昔海だった

と言われることにも納得です

 

 

 

 

 

 

絶対お目にかかることができなかった

昔海の底だった地形に出会える場所

 

 

 

 

 

 

本当にここ地球って感じの場所もあるので

宇宙映画のロケ地に使えるかもしれません

 

ぜひみなさん一度ご覧になってください

コロラドの夏

地震から 567 日目

豪雨から 303 日目

 

夏休みで思い出すのが

初任の夏に行ったアメリカ研修旅行です

コロラドを中心に3週間ほど

アメリカ各地の学校を視察してきました

 

教育委員会企画の英語科の研修でした

私は担当は理科なのですが

知らん顔して紛れ込みました

 

当時から教科横断を実践していました

そしてその時の経験は

その後の私の教員生活にとって

大きな影響を与えてくれました

 

その時ご一緒したふたりの英語の先生と

およそ40年の時を超え

お逢いする機会に恵まれました

 

おふたりには英語だけでなく

教師としての矜持など

多くのことを学ばせていただきました

 

ただ3人の行動は

同行した他の先生方には

予測不能 理解不能だったらしく

3dollers(スリーダラーズ)

と呼ばれていました

 

『ダラ』というのは

石川県の方言で『ばかタレ』の意味です

 

この語源については

「知恵タラズ(足らず)」が

地方に伝わる過程で変化したという説が有力です

鳥取・島根の「ダラズ、ダラ」や

新潟の「タラズ」がその証拠とされているそうですが

私は『阿呆陀羅経』説を支持します

小さな二個の木魚をたたき

または扇子で拍子を取りながら街頭で演じて

銭を乞うた乞食坊主が謳ったお経です

1750年頃大坂で始まったそうです

 

さて

1ダラー目の中先生は

渡米後のウェルカムパーティーで

女性の田中先生に続き

「I'm not Miss Tanaka but Mr.Naka 」

と洒落たIntroduceをかますような

センスあふれる方です

現在も複数の肩書をお持ちで

クリエイターの 栗 瑛太 氏

有言不実行家の 口田 圭 氏として

各方面において

その才能を余すことなく発揮されています

 

2ダラーズ目の向先生は

そんな才気煥発な1ダラーを

大きく包み込み

あるいは手のひらの上で転がすように

才能を開花させる術をお持ちの方で

校長先生を経てご退職なさいました

 

そしてそこに運良く加えていただいた

3ダラーズ目の私は 

その時の経験を現在

被災地の子供達の目を

世界と未来へ向けさせるため

生かしていますので

何が幸いするかわかりません

 

当時の教員にとっての夏休みは

かように自己研鑽をするための

極めて重要な時間でした

 

しかしながら

先日の小学校の盗撮グループのような

一部のふしだらな教員のせいで

教師に対する信頼が大きく揺らぎ

世間の目が厳しくなるとともに

大多数の真面目で誠実な教員から

貴重な研修の時間を奪ったのです

 

私が教員を志した大きな理由のひとつが

「夏休みがあるから」でした

 

教員のなり手不足対策の大きなひとつが

自己研鑽のための時間の保障です

教員に夏休みを取り戻せ!

OECDを通して

教員のウェルビーイングを提案していきます

 

さて

昨年度のフランス研修

今年のGWのポルトガル研修に続き

今年の夏休みにはアメリカ研修を実施します

 

医療関係志望の生徒3人を

災害医療を専門に学ぶアメリカの大学へ

10日間ほど派遣します

引率は養護教員の栃木麻紀先生

災害時のトリアージなども学ぶ

教員にとっても貴重な研修です

夏の訪れ

地震から 566 日目

豪雨から 302 日目

 

夏休みの入りとともに

北陸地方でも梅雨が明けました

梅雨明け特有の初夏の雲が広がります

 

 

 

 

 

 

左下のは肋骨雲

魚の骨に見えます

飛行機雲が横風に吹かれてできます

 

右下のは毛状雲

鳥の羽根に見えます

上空の風の様子がわかりますね

 

上空8000mから12000m付近に発生する

『巻雲』の一種です

 

『巻雲』は一時期『絹雲』と表記していました

いずれも『けんうん』と読みます

 

横に薄く拡がる雲を『①層雲』

縦にもこもこ伸びる雲を『②積雲』

といい

標高2000m〜5000m付近に見られ

それぞれ「きりぐも」「わたぐも」

と呼ばれます

両方の特徴を持つ『③層積雲』

いわゆる「うねぐも」もあります

 

それよりもやや高いところに発生するものには

名前に「高」がつき

『④高層雲』いわゆる「おぼろぐも」

『⑤高積雲』いわゆる「ひつじぐも」

と呼びます

 

さらに高いところにある筋状の雲が

『⑥巻雲』いわゆる「すじぐも」で

同じ標高に

『⑦巻積雲』いわゆる「うろこぐも」

『⑧巻層雲』いわゆる「うすぐも」

ができます

 

雨を降らせるネズミ色の雲には

『乱』の文字がつき

『⑨乱層雲』いわゆる「あまぐも」

『⑩積乱雲』いわゆる「にゅうどうぐも」
 

雲はこのように高さや形によって

十種類に分類されています

暑いといえば涼しくなるんか!

地震から 565 日目

豪雨から 301 日目

 

ダルビッシュ選手は

20歳のとき

惨めな試合のあとで

40歳になってホームレスになって

全てを失った自分を想像してみたそうです

 

お金もない

ご飯も食べられない

そんなとき神様が現れてこういいました

「20歳の頃に戻りたいか?

 もう一度チャンスをやろう

 その代わりやるべきことをやらなかったら

 またここに戻すぞ!」 

 

それから神様のおかげで20歳に戻った自分を

懸命に生きたそうです

 

    *   *   *

 

目を閉じて

想像してみてください

 

今日は夏休み最後の日です

明日から2学期が始まります

 

テストもあるのに課題すら終わっていません

「明日からやろう!」

40回口にしたらあっという間に夏休みが終わった

なんで毎年同じこと繰り返しているんだろう

明日から夏休み始まるといいのにな

夏休みはじめの日に戻りたいな

 

神様

「夏休みの最初の日に戻りたいか?

 一度だけチャンスをやろう

 その代わりやるべきことをやらなかったら

 またここに戻すぞ!」

 

さあ 目を開けて

今日は何月何日?

 

今日は1学期最後の日

終業式の校長挨拶で

こんな話をするつもりでした

 

しかし急遽予定変更

 

体育館へ入ってくる生徒が口々に

「暑っつぇ!」

 

暑いといえば涼しくなるんか

いやいやあなたに教えていただかなくても

暑いことぐらいわかりますから

それとも暑いと感じることは

何かあなたの自慢ですか?

申し訳ないですが

それは周りを不快にするだけの呪いの言葉です

 

「よい夏休みを!」

挨拶は一言でやめました

 

そのあとの

教務主任の矢田先生からの素敵な挨拶

「夏休みはおうちの方と

 いっぱいお話をしましょう

 『宿題やったか?』

 と尋ねられたら

 『今からやろうと思っとったんに!

  やる気失くした』と

 ふてくされるのではなく

 『今から数学のこんな問題を

  やろうと思うよ』と

 きちんと会話をしましょう」

 

さらには生徒指導の冨水先生からは

1年3組と3年2組は

1学期中ひとりも遅刻をしなかったという

素晴らしいお褒めの言葉が

 

何はともあれ

明日から夏休み

 

素敵な時間になるといいね