校長室より「おこらいえ」
天気予報とそのしくみ
167日目
梅雨入り間近
157日目に予告した
天気予報のしくみです
地上に目に見えない
でっかいルービックキューブがあると
想像してみてください
1ピースごとのキューブそれぞれについて
その中の温度・気圧・水蒸気量
を測定します
そうして
まず同じ高度での
隣同士の気圧を比較します
気圧の高い方から低い方へ
風が吹くので
一定時間内での横方向の
水蒸気の移動を予測できます
と同時に上下のキューブでの
温度差を比較すると
暖かい空気は上へ行くので
縦方向の水蒸気の移動も
予測できます
このように一定時間後の
空気の状態を計算させることで
天気を予測するのです
キューブを小さく
そして時間の刻みを短く
設定することにより
より正確な予報が可能となります
気象衛星からの
可視画像や赤外画像を
解析することで
本来人間が
近づけないようなところからでも
計算の元になる
データを集めることができます
可視画像とは
文字通り人の目に見えるままの画像
雲の厚いところは白く
雲のないところは黒く映ります
水蒸気量の測定ができます
赤外画像とは
赤外線の多いところを黒く
少ないところを白くなるよう
コンピュータ処理した画像です
温度の高いものからは
より多くの赤外線が放出されます
地表に近いほど温度が高いので
低い雲ほど多くの赤外線を放出します
このことにより
どのくらいの高度に
雲があるかを分析できます
このような作業を経て
予想天気図を作ります
そして過去のよく似た天気図を集めて
そのうち何%雨が降っていたかで
降水確率を計算します
決して予報官が
下駄を投げているわけではありません
地表だけではなく
上空の天気図も作ります
高層天気図といいます
台風は強烈な渦の
上昇気流を作ります
この渦は上空の空気の薄いところへ
向かって進みます
台風の進路予想の
手がかりのひとつとなります
「台風はいいな
進路が決まっていて」
と進路に悩む3年生が
昔つぶやいていたのを思い出しました