校長室より「おこらいえ」

何度でも何度でも何度でも

267日目

 

大雨もおさまり

寸断されていた道路も

片側交互通行ながら繋がり

金沢から輪島にようやく入れました

 

地震で崩れた岩肌を

何本もの滝が

音を立てて流れて落ちています

天然のダムとしての

山の保水機能が完全に失われています

地震がなければおそらく

今回の雨で

これほどの被害にはならなかったでしょう

自然破壊への警鐘です

 

街のあちこちで

流れ込んだ土砂のため

道路が通行止めになっています

 

頭の上を捜索や報道のヘリが飛び交い

消防車や救急車の音が鳴り止みません

まるで1月に戻ったようです

 

ようやく入れた仮設住宅が

ダメになった生徒もいます

 

営業を再開したばかりの

多くの飲食店が振り出しに戻ってしまいました

 

孤立した集落には支援物資が届かず

「あるものでしのいでくれ」

と言われているそうです

 

でも輪島のみんな

失うものを無くした人間には

怖いものなど何もない!

やったろうぜ!

絶対に負けるな

 

生徒のみんな

未来への希望を捨てるな

 

今朝からずっと

ドリカムの曲が

頭の中をリフレインしてます

 

何度でも何度でも何度でも立ち上がり呼ぶよ

きみの名前 声が涸れるまで

悔しくて苦しくてがんばってもどうしようもない時も

きみを思い出すよ

10000回だめで へとへとになっても

10001回目は 何か 変わるかもしれない

落ち込んでやる気ももう底ついて

がんばれない時も きみを思い出すよ

前を向いてしがみついて

胸掻きむしってあきらめないで叫べ

明日がその10001回目かもしれない… 

あれこれ速報

帰路の安全が確認できましたので

金沢で宿泊していた陸上部は

午後1時に金沢を出発しました

 

男子バレー部は

3名が保護者に迎えに来ていただきましたが

残りの6名は

マイクロバスでの移動となるため

念のためもう1泊し

さらに道路状況が良くなってから帰ります

さまざま速報

266日目

 

大雨特別警報継続中です

本日予定されていた商業検定は中止

部活動等も全て中止

生徒のみなさんは登校しないでください

 

ご近所の方で自主避難したい方

輪島高校は避難所にはなっていませんので

輪島中学校の方へお願いします

 

熊野トンネル付近

片側交互通行で通れるようになったようです

現在金沢で宿泊している

陸上部と男子バレー部は現在ホテルで待機中です

午前中の雨が収まってから

道路の安全を確認後帰校します

状況によってはもう一泊する可能性もあります

安全第一で動きます

 

お迎えに来られたい方は

顧問に連絡の上宿舎の方までお願いします

いろいろ速報

 

265日目

 

野球部秋の大会3回戦

同じく震災で被害の大きかった

日本航空石川との対戦です

 

先発は宮下くん

 

 

 

 

 

 

その宮下くんが3回裏

レフトスタンドに突き刺さるホームランで先制です

今日は終始レフトからホームへ

強い風が吹き付けていますが

打った瞬間その風が止まりました

 

6回に1点

8回に2点を奪われ逆転されますが

 

その裏宮下くんが四球を選び

代打志田くんが左中間のツーベース

 

 

 

 

 

 

応援にも力が入ります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

徳野くんがスクイズを決め

1点差に詰め取ります

 

 

 

 

 

 

最後は惜しくも敗れてしまいました

 

日本航空石川さんは

この間ずっと練習にグラウンドを

お貸してくださっていました

ありがとうございました

 

 

 

 

 

 

最後は感謝を込めて互いに挨拶です

この後の試合頑張って甲子園決めてください


陸上部も新人大会で戦っています

紺谷優衣菜さんは

7種競技の最終種目800mで3位に入り

総合で5位入賞を果たしました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


とかなんとか言っている間に

輪島の方が洪水で大変になっています

帰路がいずれも土砂崩れで帰れません

野球部はとりあえず球場で解散

応援にいらっしゃっている保護者に

お預けします

 

同じく遠征に来ている

陸上部はそのまま宿舎に宿泊します

お迎えに来れる方にはお預けします

 

練習試合に来ている男子バレー部は

石川県青少年総合研修センターに

宿泊することになりました

夕食は金沢錦丘高校さんが

作ってくださることになりました

お世話をしてくださったのが

以前にもお世話になった錦丘の中野先生

本校の野球部責任教師の

中野先生のお母様です

 

いずれにしても明日以降

道路の安全を確認してからの帰宅となります

明日も引き続き警戒が必要なようですので

最悪もう1泊も考えられます

 

みなさんにお願いです

道路状況おわかりになった時点で

明日の朝以降学校の方に情報を

提供していただけないでしょうか

よろしくお願いします

 

今回の延泊にかかる費用については

震災の際に

全国のみなさまからいただいた支援金を

使わせていただきます

ありがとうございます

ご家庭からの追加徴収はいたしません


学校の方では

学校前の道路が冠水

登校していた生徒は無事帰宅しましたが

帰宅できなくなった教員が数名

学校に泊まります

水道が断水で使えません

 

トイレはラップポンを使います

これは震災の際に

業者の方が設置してくださった簡易トイレです

用を足したあと

スイッチ一つでクルクルとラップして

自動的にポンと捨ててくれる優れものです

「トイレが使えるようになったら回収するので

 ご連絡ください」

と言われてもいたのですが

いやいや待てよ

必要な時が来るかもしれないと

連絡せずに置きっぱなしにしていました

ラップポンの会社の方ごめんなさい

宣伝するので許してください

ラップポンぜひご家庭に1台!


生徒のみなさんで安否確認未回答の人は

すぐ回答してください

失言回避の6つの「た」

264日目

 

北信越高校校長会の2日目

今日はパネラーとして

パネルディスカッションに参加しました

 

失言しがちなシチュエーションというのがあって

(1)立場をわきまえず話す時

(2)正しいと思っていることを話すとき

(3)多人数の場で話すとき

(4)旅先で話すとき

(5)他人の批判をするとき

(6)例え話をするとき

全て「た」で始まる「6つのた」です

うーん

今回全て当てはまっているぞと

嫌な予感を抑えつつ

絶対ウケだけは狙うまいと

言葉を選びながら話すものだから

まあ歯切れの悪いこと

 

歯切れで思い出した面白い話

その昔

反抗的な態度で母親に口ごたえする娘にキレた晴れ女が

「親に向かって歯ごたえするな!!!」

歯ごたえって…

叱られている娘ともども

笑いを堪えるのに必死でした

 

その他のパネラーは

飯田高校の角秀明校長先生

飯田高校では前回も大地震に見舞われ

パソコン室のパソコンすべてが落下したので

そのときパソコンを全て机に固定したそうです

で今回の地震では机ごとひっくり返ったそうです

チャップリンの映画か?

思わず笑ってしまいました

今だから笑えますね

 

田鶴浜高校の赤島あけみ校長先生

県内で唯一看護科を持つ高校で

校長先生ご自身も看護の免許をお持ちだとか

その経験を活かして

避難所開設の際には

各部の部室に仮設トイレを設置したそう

 

やはりそれぞれの学校で工夫を凝らして

乗り越えてきたんですね


それから今日は東京の大成建設さんが

再び学校にお見えになり

今度は1年生全員とビジネスコースの3年生に

転生プロジェクトのワークショップを

実施してくださいました

 

転生プロジェクトとは

被災地の崩れた瓦やコンクリート塊などを

生まれ変わらせるプロジェクトです

 

前回2年生で提案されたのは

例えば被災地の瓦で作った風鈴

想いを音に込めて残すというアイデアです

 

今回はどんなアイデアが生まれるのでしょう

特に3年生に関しては

卒業制作にしようと考えています


それから桐章会の総会がありました

桐章会は卒業生の同窓会組織です

多くの方が出席くださいました

昨年度百周年記念式典の際に提案のあった

輪島実業高校同窓会組織も加わる案

正式に採択されました

 

輪島高校卒業生

輪島実業高校卒業生

双方から反対するご意見も聞いています

過去に何があったかも

ある程度聞いております

でもこれからの子供たちのことを

そして未来の輪島市のことを考え

ご理解ご協力お願いします

 

桐章会は

「輪島高校」の卒業生の組織ではなく

「輪島の高校」の卒業生の組織です

本の木とバウムクーヘンの街

263日目

 

石川県立図書館は

「百万石ビブリオバウム」の愛称で親しまれています

「百万石」は100万冊を超える蔵書の規模感を

「ビブリオ」は図書を表します

そして「バウム」は木

「バウムクーヘン」の「バウム」です

「クーヘン」がケーキなので

「バウムクーヘン」は「切り株ケーキ」

みたいな意味でしょうか

 

命名当時は「覚えにくい」などの声も聞かれましたが

とても素敵なネーミングだと思います

 

 

 

 

本の木「ビブリオバウム」は

まるで本のページをめくるような外観です

360°展示された本の間を

中空に浮かぶ「ブリッジ」が繋ぎます

館内にはカフェも併設され

飲食も可能な「文化交流エリア」では

知識を深めるイベントや音楽会なども多数開催

「思いもよらない本との出会いや体験によって

 自分の人生の1ページをめくることができる場所」として

学都金沢にふさわしい学びの場です

 

10月11日

OECD(経済協力開発機構)を中心に

世界各国から教育関係者を招くことになっていて

この誇るべき学びの場を

世界に発信したいと考えています

 

震災直前には

輪島市にもこのような

新しい図書館を建てる計画があったのですが

今どうなっているのでしょう

新しい街の学びの中心としての図書館が

求められています


今日は北信越地区の高校の校長会に出席しました

各校の優れた実践例に学び

自校の教育活動に活かしていきます

 

全体会で発表されたのは

本校にもゆかりのあるおふたかたでした

 

まずは

先日本校の視察にも来てくださった

福井県立高志高校の山内悟校長先生

学校の最上位目標を達成するための5つの促し

 ①夢・希望を持つことへの促し

 ②自ら考えることへの促し

 ③自ら目標を達成することへの促し

 ④自ら学ぶことへの促し

 ⑤果敢にチャレンジすることへの促し

優れた授業実践のための3つの問い

 ①事実発問

 ②評価発問

 ③創造発問

を校長先生のリーダーシップのもと

先生方が徹底して取り組んでいらっしゃる様子が

伝わってきました

 

ふたりめは

昨日このコラムで校歌を紹介させていただいた

金沢辰巳丘高校の河岸美穂校長先生

先生は昨年度本校の百周年記念式典にお越しになり

そのとき植松電機の植松努社長の講演に感銘を受け

今年の修学旅行で実際に北海道を訪れ

社長の講演とロケットづくりを実現されたそうです

驚くべき行動力と実行力です

 

そのほかにも

このブログを読んでくださっているという

長野県下諏訪向陽高校の三輪元子校長先生が

お声かけをしてくださいました

 

人と繋がることの大切さ

 

輪島の子は

どうしても限られた人間関係の中でしか

これまで生きることができませんでした

 

この震災を機に

世界中のたくさんの人が繋がろうと

してくださっています

 

この機会を逃す手はありません

 

「半島の先端から目指せ世界の最先端」

ずっと言い続けていたことが

今現実のものになりそうな気配です


金沢市教育う長の野口弘様からのお話です

金沢市長の公用車のナンバーは1583

これは前田利家公が

金沢に入城した年だそうです

ナンバー1583 の黒のアルファードを見かけた時に

「ラッキー」と叫んで手を振ると願いが叶います!

というのは今自分が思いついたレビューです

 

それから金沢は

バウムクーヘンのような都市とも

言われているそうです

金沢城を中心として

武家屋敷 商人の街と

年輪のように広がっているからです 

校歌について考える

262日目

 

今日

懐かしい顔にお会いしました

石川テレビの久保田アナが

学校を訪ねてきてくださいました

思えば

震災後初めて校内にテレビカメラが入ったのが

石川テレビで

その時インタビューしてくださったのが

久保田アナでした

さすがプロは話がうまいなと

感動してからはや9ヶ月

この校舎はどんなふうに見えたでしょう

 

私は震災前は髪が黒々とし

天然パーマで湿気が多い日なんかは

ボワっと膨れ上がり

「石川さん」のようなヘアスタイルでした

「石川さん」は

石川テレビのイメージキャラクターです

石川県以外の皆さん

ローカルネタで申し訳ございません

 

番組の企画で校歌を披露する機会をくださり

今日はその準備の取材にいらっしゃいました

番組の制作上

どこまで明らかにしていいかわからないので

詳しくは10月30日の紹介の放送をご覧ください

 

私は若い頃

高校野球の仕事に携わっており

勝利校の校歌を流す仕事もしていました

ですので

夏の大会で勝利のない高校を除き

県内全ての高校の校歌を聞いたことがあります

 

その中で特徴的な校歌をふたつ紹介します

 

まずは金沢辰巳丘高校 

辰巳丘高校は石川県で唯一

芸術コースを有する高校です

校歌もおしゃれです

マイナー(短調)の曲なんです

悲しげで儚げな校歌です

 

そしてもう一つが輪島高校の校歌です

ふたつ特徴があって

ひとつめは変拍子(ポリリズム)

4拍子の中に

ところどころ2拍子や3拍子が混じるのです

ふたつめが男女交互に歌うパートがあること

ただしこれについては

昨年度100周年を機に廃止しました

生まれた時に割り当てられた性別で

歌わされることに抵抗を感じる生徒に

配慮してのものです

 

私が卒業した学校の校歌は

どれもこれも言い回しが難しくて

 

松陵中学校

「のとのなぎさにゆあみして

 うみとたわむれそだちしこ」

ゆあ見して???

そ立ちしこ???

 

河井小学校

「へぐらのうみもさちあまた

 ゆたけきさとにまなぶみの

 よろこびともにうたわずや」

さち海女た???

うたわずや?歌うの?歌わないの?どっちやー

 

こんな感じで意味もわからず歌ってたものが

半世紀を経ても頭に残っているなんて

やはり校歌には大きな力があるものですね

 

さて全国的に見ると上には上があって

驚きのぶっ飛び校歌は

和歌山南陵高校のレゲエ校歌です

「イエイ!イエイ!イエーイ!」

と松下サービスセンターのCM

(これもおそらくローカルネタ)

のように始まります

めっちゃ令和な校歌です 

誰かが誰も誰かが誰もが

261日目

 

「目指せ〇〇時間!」の表彰式を行いました

これは夏休み中自分の学習目標を立てて

自分自身を律することを目的に行われます

目標を達成できた生徒の表彰式を行いました

 

顔ぶれを見ると

家を失いずっと仮設住宅生活を送っている生徒や

内灘高校でひとりオンライン授業に取り組んでいた生徒

そんな生徒ばかりでした

自分自身が置かれた環境に不平不満を漏らすことなく

今の自分にできることを精一杯果たしてきた生徒たちは

本当に輝いていました


それから生徒会認証式を行いました

「誰もやりたくないけど

 誰かがやらなければいけないこと

 誰かがやらなければ

 誰もが困ること

 そんなことを

 誰かにほめられることを期待せず

 誰にも知られずやるのが

 生徒会の仕事」

いつもこの言葉を贈っていますが

今年は

「しょーもないことでいい

 本気でバカを演じきろ!」

とだけ伝えました


1学期の終わりに保護者懇談会をした際に

いくつかご意見をいただきました

それに対してお答えします

 

(1)マスコミの取材を嫌がっている

  →学校としましても

   現在マスコミを通じて多くを知ってもらう段階から

   少しでも落ち着いた日常を取り戻す

   次の段階に入っていると考えます

   取材の申込に対しては慎重にお受けし

   生徒の負担が大きいと考えるものについては

   お断りしていきます

 

(2)仮設住宅にWiFi環境が整っておらずすぐGIGAがなくなるので

   オンラインを使った宿題は出さないでほしい

  →大量のデータを使う宿題は出していません

   連絡に用いているclassroomもほとんどデータは使いません

   GIGAがなくなるのはおそらく学校の課題以外の

   動画視聴などの原因が考えられます

   ご家庭でもご指導いただければありがたいです

 

(3)態度が悪い一部の生徒への怒りをクラス全体にぶつけるのをやめてほしい

  →自分は悪いことをしていないのに

   他の生徒への注意により

   自分たちの貴重な時間が奪われるのは

   我慢しがたいものがあると思います

   一人ひとりの良いところを見つめ

   個別の指導を徹底してまいります

 

(4)進路に関する情報がほしい

  →これまで手が回っていなかった部分ではあります

   特に初めてのお子さんが1年生の保護者は

   不安に感じられていたことと思います

   今後進路情報を適切に提供します

   また

   昨年度このブログで定期的にアップしていた

   「親子で考える進路あれこれ」のコラムを

   再掲してまいりますので

   1年生の保護者の方はぜひご参考になさってください


「親子で考える進路あれこれ」vol.1

これは一昨年度から本ブログで掲載していた

進路情報に関するブログの再掲です

 

第1回は受験制度が多様化してきたその背景についてです

 

  初めて高校入学したのお子さんをお持ちの方はもちろん 

  お兄さんお姉さんがいらっしゃった方も

  その頃の受験システムとは大きく変わっていますので

  いっしょに学んでいただければと思います

 

  幼稚園から高校まで

  その教育の基本を定めるのが「学習指導要領」です

  これは約十年に一度 政府により改定されています

  高校では2022年度に最新の改定が行われ

  「主体的・対話的で深い学び」をキーワードに

  新しい科目を学んでいます

 

  今回の教育改革は

  戦後最大のものになるといわれていました

  大学入試制度までをも巻き込んだものであるためです

 

  前評判のとおり、大学入試制度はすでに大きく変わってきています

  従来の筆記・記述型の入試に加えて

  より主体的で対話的な深い学びの成果を評価する選抜方法が

  既に多くの大学で取り入れられています

 

  ではどのような準備が必要になっていくのか

  次回から少しずつ掲載していきます   

21世紀枠の四半世紀

260日目

 

なんだか日差しはまだまだ夏の大会ですが

高校野球秋の大会の2回戦です

 

この大会は春の選抜に繋がる大事な大会です

春の選抜に「21世紀枠」が導入されて

次回で25回目になります

野球の実力だけではなく

文武両道や地域貢献に力を入れていたり

災害や練習環境のハンデを乗り越えていたりと

いくつかの選考ポイントをクリアした学校が選ばれます

 

世紀の変わる2000年11月

新聞記事を持つ手が震えました

「春の選抜に新たな選抜基準を設ける

 過疎や災害のハンデを乗り越えて

 地域の模範となる学校

 全国から2校

 その基準は県大会ベスト8」

私が当時部長を務めていた

過疎地にある

部員わずか10数名の町野高校は

秋の大会でベスト8の成績を収めていたのです

 

まさに自分たちに用意された制度

そう勘違いするには充分すぎる知らせでした

 

石川県の候補から北信越の代表へ

そして全国9校から2校への最終選考に残りました

 

当時

震災からの復興のシンボルとしての境港工業

そして過疎にあえぐ能登半島の町野高校

この2校が最有力候補と

スポーツ新聞各紙にこぞって書き立てられたものでした

 

結局2月1日に

選抜報告の電話が鳴ることはありませんでした

それから四半世紀

今となっては懐かしい思い出です

 

輪島高校も石川県の候補に選ばれたことはあります


試合の方はというと

3回

二木くんの中越三塁打

坂口くんの二塁強襲安打で3点先取です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 4回には森高くんの適時打で田屋くんが生還

 

 

 

 

 

 

続く徳野くんは2ストライクから

きっちりスクイズを決め2点を追加です

 

 

 

 

 

 

徳野くんは以前

山野前金沢市長から

君は将来きっとみんなを引っ張る人になる!

とお褒めいただいた生徒です

さすが追い詰められた場面で

責任を果たします

 

4回の一二塁のピンチには

捕手の田屋くんが難しいワンバウンドの投球を

身体を張って前に落とします

隠れた名プレイです

 

 

 

 

 

 

5点の大量リードで迎えた5回には

坂口くんが送りバント

四番であってもその場その場で

自分の役割を果たします

 

 

 

 

 

 

その後着実に加点し

7回コールドで

ベスト16進出を果たしました 


2013年より21世紀枠の推薦基準が

129校以上の都道府県ではベスト32以上

それ以外の県ではベスト16以上が

最低ラインとなったそうなので

まずはその権利を得たことになります 

能登元気プロジェクト

259日目

 

関西大学高等部のみなさんに

文化祭に招待していただきました

 

 

 

 

 

 

「日常を取り戻す 能登笑顔プロジェクト」

と銘打ったイベントで

ビジネスコースの3年生4名が

北陸の物産展を開きました

 

 

 

 

 

 

 

先日輪島高校に来てくださった生徒さんにも

お会いすることができました

「被災地の現状を多くの方に伝えてください」

の言葉をしっかり覚えていてくださり

その時のレポートも掲示されていました

 

 

 

 

 

 

物産展は多くのお客様で賑わい

他の3校の高校生と協力し

しっかりとPRしていました

 

 

 

 

 

 

 

楽しい授業とよい授業

258日目

 

輪島高校では

生徒による授業評価が行われていて

授業改善に努めています

 

「意欲をかき立ててくれる授業になっていますか」

「授業が終わった後の満足感は高いですか」

など10項目にわたって評価しています

 

自由記述もあります

いくつか紹介します

「松本先生はいつも生徒のことを思って

 授業をしてくれるのでありがたいです」

「通先生は個人的に質問をしても

 とても熱心に応じてくれてわかりやすいです」

「福光先生は実物を見せてくれたり触れさせてくれたり

 とても楽しく教科に対する興味が湧きます」

「寺田先生の授業ではテストに出る知識だけでなく

 関連した役立つ知識を得ることができます」

「丹保先生は基礎から徹底して教えてくれます

 レベルにあっていて素晴らしいと思います」

「高森先生の授業は少し自分で考えたあとで

 適切なヒントをくれるので思考力が身につきます」

「伊奈岡先生はいつも楽しそうに授業をします

 教員のあるべき姿だといつも思います」

「坂下先生はペアで話し合う時間が多くて

 一つひとつ頭の中で整理でき本当にわかりやすい」

「国語表現では社会で役立つ敬語が学べる」

「観光では地域のことを知れてうれしい」

「総合実践ではビジネスマナーを学べる」

などなど

「〇〇先生の授業では表限力が飛躍的にアップする!」

というコメントも…

ぜひ漢字力もアップさせてくださいとお願いしました

 

もちろんプラス評価だけではありません

「グループ活動を増やして欲しい」

「違ったメンバーとグループワークしたい」

「授業の進度を上げてほしい」

「教え方に工夫が足りない 自分でYouTubeで勉強している」

などの厳しい指摘については

しっかりと受け止めて

授業改善に努めていきます

 

今「授業改善」と入力しようとして

「授業改ざん」と変換されてしまいました

これはいけませんね

 

先生方一人ひとりに評価シートを渡しました

 

新採の木村先生から

本質をつくような質問が

「わかりやすい授業イコール

 本当によい授業なのでしょうか?

 今はわからなくても

 社会に出ていつか伏線回収できる

 自分はそんな授業を目指しています」

 

「池上彰先生の話は本当にわかりやすい!

 素晴らしいと思うわ」と

のたまう晴れ女(8月12日 225日目参照)に

「何がわかったの?」と聞くと

「そこまでは覚えてないけど

 とにかくわかりやすくて素晴らしいわ」

とコメントしてくれます

 

「わかりやすい話ほど忘れやすい」

授業はテレビのコメントとは違って

わざとわかりにくくすることも必要です

そういった点で言えば

木村先生の指摘は

非常に的を射たものであると思います

 

「解決しないまま終わる授業があって

 とてもモヤモヤします」

という指摘もありました

生徒のみなさんに伝えたいです

モヤモヤが大事なんだよ

そのモヤモヤを考え続けるんだよ

 

 さて自分はトンがっていた若い頃

「授業評価なんて所詮教員の人気調査だろ」

実験してみたことがあります

 

同じコースのふたつのクラスに

片方はにこりともせず楽しくもない厳しい授業を

もう片方はとにかく楽しくわかりやすい授業を

 

やはり結果は仮説通り

その評価には大きな差がありました

 

しかし成績は厳しい方が高かったのです

しかも同僚の先生は厳しい授業なのに生徒の評価が常に高い

 

これらのことからわかったことは

「評価が高い授業が必ずしもよい授業とは限らない

 しかし本当によい授業はすべからく評価が高い」

本当に良い授業は

生徒に媚びなくても

生徒は正当に評価するのです

そして生徒の人気によって評価が変わるのは

たいしたことない授業なのです

 

若い先生方に伝えたいのは

今は生徒と年齢が近いだけで

アドバンテージになっている

でもこのあと授業力を高める努力をし続けないと

悲しく寂しい未来が待っていますよ

ということ です 


先日

本校の文化祭に来てくださった

関西大学高等部のみなさんが

今度は文化祭に招待してくださいました

 

 

 

 

 

 

明日

輪島、飯田、七尾、志賀高校からの15人で

北陸物産展での販売を行います

今日はダックツアーを始め

大阪市内の見学を行いました

多くのインバウンドで賑わっています

大いに参考にすべき点があります

 

 

 

 

 

 

 

ダックツアーでは水陸両用バスへの乗車体験です

桜の宮でドライバーが船長に早替わり

スロープから「スプラッシュイン!」し

スクリューが回り出し

橋の下を潜る船に大変身です

輪島でもこんな楽しいツアー

いつかできるといいね

 

今回日本旅行さんのお力添えで

実現することができました

13日の金曜日

257日目

 

昔13日の金曜日に

ちょうど検尿の提出が重なったことがあって

「今日は13日の検尿日!」

と言ったら

生徒に白い目で見られました


図書室の前に定時制の生徒が作った俳句が・・・

どれも素晴らしいできです

 

 

 

 

 

 

校長賞は

「仮住まい 氷菓の入らぬ 冷蔵庫」

 

そう

仮設住宅はスペースに限りがあって

小さな冷蔵庫しか置けないんですよね

そんな中

家族が肩寄せ合って暮らし

本当はアイス買って冷やしときたいんだけど

お互いに我慢しながら

仲むつまじく暮らしている姿が

目に見えるようです

 

直しは要りません! 

いずこも同じ秋の夕暮れ

256日目

 

寂しさに 宿を立ち出でて 眺むれば
いづこも同じ 秋の夕暮れ

こんな歌にぴったりの写真を

MROのアナウンサーの原田幸子さんから

送っていただきました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とはいえまだまだ暖かい日が続きますね

It's warm for September

 

今度またMROラジオに

出演させていただけることになっているので

この半年の生徒の頑張りを

お話しようと思っています


さてさて

生徒の皆さんと

保護者のみなさんに

お知らせです

 

2学期になってから

日課を震災前のものに戻していましたが

道路事情が悪く

路線バスが定刻通りに走れないことから

来週火曜日より

全日程を10分遅らせることとしました

混乱させて申し訳ありません


また自家用車での送迎時に学校近辺が混雑するため

離れた安全な場所での下車をお願いしたところ

翌日から全ての保護者が徹底してくださいました

まことにありがとうございます!


今週末は和太鼓部が

岩手県の宮古市から招待を受け

「みやこ秋まつり」にて

ばちさばきを披露してきます

和太鼓部は引く手あまたで大活躍です

今回もいい経験ができますね

宮古の復興のようすも

しっかり見てきて欲しいと思います


また14日(土)~15日(日)の日程で

ビジネスコースの3年生4名が

大阪での「能登笑顔プロジェクト」に参加します

関西大学高等部の文化祭で

北陸物産展のお手伝いをしてきます

本場の笑いを持って帰ってきます


今日は木曜日

「街プロ」のある日でした

私は別のオンライン会議で

見に行くことができませんでしたが

どんな様子だったのでしょうか?

 

 国立教育政策研究所の小松郁夫氏は

「学習者の興味関心から立ち上がった

 トピック(話題や言語活動)の題材に

 多面的・多角的名学習活動が有機的につながる

 トピック学習的な活動が保障される

 時間と方法が確保されることが重要である」

とおっしゃっています

 

まさに「街プロ」が目指すものだ!

と思いました

 

先生方は生徒の取り組みをただ眺めるのではなく

ご自分の教科の視点からぜひともアドバイスして

導いてあげてください

  

1988年イギリスにおいて教育改革法で

全国共通教育課程が制定されました

このときモデルとしたのが

日本のカリキュラムだったそうです

 

先日このコラムで書きましたが

フィンランドの教育課程も

日本のカリキュラムが元となっています

 

このように日本の優れた教育システムは

各国の参考とするところです

 

今回この被災地で行われている教育を

OECD(経済協力開発機構)の力を借りて

世界に発信していこうという試みに

今取り組んでいます

まさに半島の最先端から

めざせ世界の教育の最先端!

 

とはいえ実は

「街プロ」のような取り組みをしている学校は

全国にあって

優れた実践例もたくさんあります

今こそ日本が胸を張って

教育を世界にPRする時期が来ていると感じます

エレベータートーク再開

 254日目

 

Save the Children さんが

「2024年能登半島地震子どもアンケート

 〜震災から半年 いま伝えたい子どもたちの声〜」

7月に実施されたアンケートの結果を

送ってくださいました

 

2000人を超える子どもたちが

どんなことを思い

どんなことを考えているのか

未来を語る時に

絶対に子どもたちを抜きにしてはいけません

 

ぜひとも多くの人たちに見てもらいたいと

主催者に許可を得てリンクを張らせていただきました

 

https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=4535

 

https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/report-notochildrenvoice2024.pdf

 

回答者の内訳は小4から高4

輪島高校には定時制もあるため

高校4年生がいます

 

性別は

その他 無回答が2%

性別違和を感じる人は10%

左利きの人やAB型の人の割合と同じ

と言われているので

言えずに悩んでいる子もいるのでしょう

 

「大人に伝えたいことは何ですか?」

の問いかけに

最も多く41%の子どもたちが答えたのは

なんだと思いますか?

 

「感謝の気持ち」なんです

 

次に「自分たちのまちの復興のこと」

しっかりと未来を見つめています

 

誰に伝えたいですか?

の問いに最も多かったのは総理大臣!

自民党総裁選に出馬の先生方

ぜひ被災地の子どもたちの声に耳を傾けてください

 

「地震が起きても人が傷つかない世の中にしてください」

「この思いと心の傷は一生なくなりません 悲しい思いを知ってほしいです」

「これが東京や大阪でおこったのなら こんなに復興が遅いわけないでしょう」

「輪島市は見捨てられたんですか?帰る場所がないのは嫌です」


学校では去年まで普通にやっていたこと

でも今年はできていないこと

たくさんあります

そんなこと

ひとつずつ戻していきますね

 

まずは

校長面談「エレベータートーク」

去年の3年生には4月からやってたんですが

今年は昨日からスタートです

 

「エレベータートーク」とは

あるベンチャー企業の若手起業家が

投資家を待ち伏せて

偶然乗り合わせたふりをしたエレベーターの中での

わずか15秒間の間にプレゼンして

見事資金調達に成功した

シリコンバレーでのサクセスストーリーが

元になっています

 

校長室でプレゼンしてみろと

順番にひとりずつ呼んで

全員の気持ちを聞きます

 

そんな今日の一コマ

「校長!教室にポット置いてください」

「なんで?」

「学校でカップヌードル食いたいッス」

「家で食べたら?」

「他にも食いたい友達います」

「ポットぐらい自分で持って来たら?人に頼るな」

「いいんっスか?」

「逆に聞くけどなんでダメなの?」

「担任が怒ります」

「そうかな?なんでダメって言うと思う?」

「危ないから?火傷するから?」

「もし仮に誰かが火傷しても

 その事故を予見できるかどうかが裁判の争点になる

 高校生にもなったらポットのお湯は熱いことくらい

 判断できるはずだから

 もし誰かが火傷してもその責任は高校にはないと

 司法判断されると思うよ

 だからそれは担任が反対する理由にはなり得ないと思うな」

「自分がやったら他のみんなもやり始めて収集つかなくなるから?」

「それはあるね

 全ての教室で一斉にポットを使うと

 電気容量オーバーでブレーカーが落ちるよ」

「じゃあルールを決めて順番に使うとかしたら…」

「そう!他にもいくつか問題があるよ

 それらを全部洗い出して

 その解決策も全部考えついたらまたおいで」

「わかりました!話してよかったっス!」

目を輝かせて帰って行きました

どんな答えを持ってくるか楽しみです

今日は二百二十日

震災から数えて253日目

立春から数えて220日目

 

立春は年によって変わるけど

だいたい2月4日頃

そこから数えて210日目を二百十日

その10日後を二百二十日といいます

昔の農家の人々が

この頃に台風が襲ってくるのを

経験的に知っていたのです

こうして合い言葉のように

台風の被害を戒め

言い伝えてきたのです

残念ながら地震がいつ来るかということは

台風のように予測がつきませんが

だからこそしっかりと備える必要があります

今学校では

固定すべき棚の調査と固定作業を進めています

1月の地震で終わったとは言い切れませんから


 

 

 

 

見て下さい

この素晴らしい景色

職員仮設住宅からの眺めです

毎朝こんな気持ちのいい場所からの出勤です

おそらく条件が合えば

遠く立山連峰を望むことができるはず

立山からの良い気を

全て吸い込むような

パワースポットです


今日の夕方18:09より

文化祭の模様が石川テレビで

放送されます

今日もいろいろ

253日目

 

株式会社 楽ドラさんの代表取締役

山田 元子(かれん)様が

能登被災地5高校で

速読の講話とレッスンを

してくださいます

本校へは

10月23日(水)の午後に来てくださいます

書籍「らく速読」を生徒全員に

プレゼントしてくださるそうです

皆様からのご支援をお願いしています

よろしければご協力下さい

https://rakudora.sukumane.biz/sukumane/form/detail/1686

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2年生「文学国語」の授業では

読者の興味関心を惹きつける

創作活動を行いました

指導されたのは川端葵先生

図書室に生徒たちの作品が

展示されています

豊かな創造力と表現力に驚かされます

 

 

 

 

 

 


金沢大学のボランティアチーム

「ボラさぽ」のみなさんが

来てくださいました

グラウンドの石拾いと整備

瓦礫や壊れたブロックの撤去

枝の剪定や草刈りなど

一日かけて学校を綺麗にしてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回は9月14日(土)に来てくださいます

どうもありがとうございます


今朝出勤途中で見た驚くべき光景

 

 

 

 

 

 

写真真ん中のパワーショベルを見てください

これおそらく60度以上ある断崖絶壁ですよ

こんなんあり?

命がけの作業です

尊敬します 

はたらきアリの法則

252日目

 

はたらきアリの法則というのがあって

アリは働き者に見えるけど

実際に働いているのは

全体のおよそ3割程度だ

というものです

 

全く働こうともしないのが1割

残りの6割は

とりあえず働いているふりをしています

 

3割の働き者だけを集めて

新しい優秀な集団を作っても

やがてその割合は

3:6:1に行き着くのだそうです

 

実は何にもしない1割にも

それなりに大きな役割があって

仮に群れ全員が同じ方向を向いて

働いていたら

不測の事態が起こった時に

群れが全滅してしまう

そうなった時に生き残った1割が

新しい群れを作っていくのです

 

人間社会も何だかよく似ている気がします

私は若い頃は

なんやかんやといろんなところに

いちゃもんつけては

なんとかサボることばっかり考えていた1割でしたが

今こうして生き残って

自分でも信じられないほど

3割の仲間入りをしています


さて

先日行われた文化祭の振り返りを

若手の先生方で行いました

 

石川県教育委員会の

教員養成プログラムは

全国に自慢できるほどのシステムです

若手教員養成プロジェクト

通称「若プロ」の大きな柱として

各学校が主体的に研修を推進しています

今回の振り返りは

その研修の一環としてのものです

 

 

 

 

 

 

 

文化祭の振り返り

多忙な先生方なので

最も効率良いのは

オンラインを使ってのアンケート集約ですが

これまでの経験から

この手法の問題点は

1割の先生が提出してくれないこと

きちんと回答してくださる先生が3割

残りの6割はとりあえず提出だけしておこう

と分かれることです

 

6割の先生にはさらに2つのタイプがあって

「よかった 最高 問題なし」

と無批判に誉めてくれるタイプ

 

もうひとつのタイプは

ほとんどどうでもいいような細かいことに

ネチネチ小さな文字でびっちり

問題点の指摘だけをしてくるタイプ

係としては

「あなた気づいていたんですよね

 そこで何かしてくださったんですか?」

と言いたくなり

係の精神衛生上非常に良くないタイプです


そこで今回はあえて対面での振り返り

 

でも

「あそこがダメ

 ここもダメ」

というありがちな反省会では

次やるのがイヤになってしまいます

次に繋がるような

「大好き反省会」を

OECDから教えていただいたので

それを実践してみました

 

次の事柄について

1分間自分だけで考え

1分間グループでシェア

それをKJ法で繰り返します

KJ法というのは

付箋を用いてお互いの考えを深め合う

話し合いの手法です

 

Drop:次回簡略化できること

Add:今回足りなくてプラスすればいいこと

Improve:次回発展できそうなこと

Self care:今回自分が頑張ったこと 思いっきり自画自賛

Ubuntu:他の人の頑張りを見つける

Keep:次回もぜひ継続すればいいこと

Identity:今回の文化祭を通して自分が一番変わったこと

 

これらの頭文字をとって

「DAISUKI(大好き)ふりかえり」です

 

今回の研修にはもうひとつ狙いがあって

それは私が目指していた

授業スタイルの伝承です

 

239日目に登場したフィンランドの校長先生

「フィンランドでは

 1時間の授業中に

 7分以上しゃべる教師は

 無能と評価されます」

できるだけコンパクトに

説明をまとめ上げ

生徒の活動時間を

充分に確保することが

求められているのです

 

今回講師を務めた私がやったことは

最初のルール説明とタイムキープのみ

一方受講者は休む間もなく

頭をフル回転させていたはずです

「授業中いかに教員が楽をして

 生徒の頭を疲れさせるか」

これが私が授業を組み立てるときの

大きなテーマでした

 

ただしこのタイプの授業には

入念な準備の時間が必要となります

それでも一度作ってしまえば

それは生涯使える財産となるので

若い先生方には

自分だけの授業を

一つひとつ作っていって欲しいと思います

春の選抜に向けて

251日目

 

まだまだ残暑厳しい中ですが

高校野球秋の大会が始まりました

 

 

 

 

 

 

 

1回戦は小松弁慶スタジアムで

飯田高校と対戦です

初回四球を選んだ先頭の池くんが敵失で生還

その後も田屋くんのタイムリーで

3点先取です

 

 

 

 

 

 

 

先発の宮下くんも快調に飛ばし

三振の山を築きます

 

3回には濱田くんの適時二塁打で1点追加

 

 

 

 

 

 

 

4回満塁のピンチには

センター坂口くんが

球場全体を見渡せる位置から

大きな声で一球ずつ指示を出しています

きっちり守り切ったのは

こうした見えないファインプレイがあるからです

 

 

 

 

 

 


见えないファインプレイといえば

ラジオで福山雅治さんが

こんなことおっしゃっていました

 

映画やドラマの撮影で

目に見えない細部へのこだわりで

役者の演技が

そして作品の出来が

大きく変わるのだそう

 

たとえばデスクワークのシーンで

引き出しの中に

その役柄の人が使いそうな小物を

忍ばせてあるか

それとも空っぽか

 

もちろん引き出しの中なんて

画面には映りません

しかしそうした小物を

美術さんが準備しておくことで

作り手側の役に対する想いが伝わり

役者側の解釈との間で

素晴らしい融合が起こるのだそうです


野球も同じです

実際ボールに触れているプレイヤーはひとりでも

この坂口くんのように

みんなでひとつのプレイを

作り出すのです

 

そう言った意味で

ひとつだけ小言を言うぞ

ファーストフライで

ファーストベースカバーに入らなかったピッチャー

あれはダメだ!

落としたらどうする?

全てのプレイに

全員がやるべきことをきっちりやれ!

それが次の勝利に繋がる!


5回には濱田くんが再び2点タイムリー

 

 

 

 

 

 

 

さらに6回には二木くんが

左翼線を破る二塁打で差を広げます

 

最後は濱田くんがきっちり抑えました

 

 

 

 

 

 

 

相手の飯田高校も震災で

多くの生徒が転校してしまい

他の部から助っ人を借りての出場でした

うちと同じで練習場所もままならない中での

それでも最後までひたむきなプレイ

途中痙攣して足をひきずりながらも

最後まで戦い抜きました

心から拍手を送ります

 

お互い災害になんか負けずに

戦いましょう

さかなクンさん

250 日目

 

長かった学校での泊まり込み生活も終わり

教育委員会が準備してくださった

仮設教員住宅での生活が始まっています

 

仮設があるのは

能登半島の静かな内海

穴水湾のほとりにある

廃校となった小さな小さな中学校の跡地

 

朝日が水面に輝き

夜は満天の星空を見上げる

 

都会の喧騒に疲れた方なら

きっと何十万円払っても

泊まりたくなるような

最高のロケーションです

 

 

 

 

 

 

 

これはすぐ近くにあるボラ待ちやぐら

海の上にやぐらを組み

その上で一日中ボラの群を見張り

網で手繰り寄せるという

能登半島ならではの漁法を

行うためのものです

月明かりに照らされて

幻想的な姿を見せています

天文学者パーシバル・ローエルが

この地を訪れたとき

怪鳥ロックの巣のようだと例えました

 

穴水湾に注ぐ川には

いさざ漁も盛んでした

いさざとは白魚のこと?

川に住む小さな透明な

春告魚です

この辺では踊り食いで

食べたりしますが

私は挑戦したことはありません

料亭で出されても

こっそり近くの川に逃してあげていました

どうしても食べれないもののひとつです

踊り食いファンの方

申し訳ありません

 

もうひとつどうしても食べられないのが

金箔がかかった◯◯

何がうまいんだか

金は非常に安定な金属で

化学反応起こさないから

味なんてしないんですよ

って美味しんぼの山岡士郎も

そう言っていました

金箔ソフト屋さん

申し訳ありません

金箔ソフトの金箔抜きを注文して

怪訝な顔されたのは私です

 

穴水湾で忘れてはならないのは牡蠣貝です

私が子供の頃

穴水からの行商の方が

当時の国鉄七尾線に乗って

定期的に輪島まで売りにきていました

「かきーがいー むきたて〜えい」

最後の「えい」で声が裏返って

ヨーデルみたいな調べで…

ヨーレイヒー

この話わかる地元の方います?

 

かくのごとく

能登半島の内海には

美味しい牡蠣が育ちます

 

問題です

日本全国美味しい貝が育つところ

にみられる共通点とは何でしょう?

 

それは

近くに白鳥が飛来する湖や池がある

ということです

 

能登半島にも

珠洲や邑知潟などに

毎年白鳥が飛来します

 

一見全く関係ないように見えるこのふたつ

実は…

 

美味しい貝が取れる海に注ぐ川の上流には

必ずと言っていいほど鉄鉱山があります

広島の牡蠣しかり

宍道湖のシジミしかり

川の水に含まれる鉄分が

プランクトンを育み

貝を育てるのです

 

かつて海水汚染で

魚など全くいなかった大阪湾に

クジラが見られるようになって久しいです

これは関空の建設により

海水に鉄筋の鉄分が溶け出し

それによってプランクトンが育ち

それを求めて魚たちが集まり

それを求めてクジラが…

という循環が生まれたからだと

言われています

 

では鉄鉱山と白鳥の関係は?

 

白鳥に限らず渡り鳥は

自分の体内にある磁石で

飛ぶ方向を決めています

だから鉄鉱山の近くにある

湖や池には帰って来やすいのです

 

だから白鳥が飛来する地の近くには

美味しい貝が育つというわけです

 

宍道湖のシジミ漁師に習った

美味しいシジミの食べ方

 

一度冷凍します

 

それだけ

 

化学の視点で説明すると

温度が下がると浸透圧が下がります

下がった浸透圧を上げるため

分子数を増やそうとします

さらには体液中の溶質の分子数が増えると

凝固点降下がおこり

凍りにくくなるという利点もあるため

分子量の大きいタンパク質を分解して

分子量の小さいーアミノ酸に変えます

アミノ酸の一種で旨味の素である

グルタミン酸が増えます

つまりおいしくなるのです

 

実際に試してみてください

シジミの味噌汁など

旨みが格段にアップします

 

今日は海の生き物の話に終始しましたが

「さかなクン」さんが

とてもいいお話をされています

 

「さかなクン」は

「さかな」という名前に

クンをつけている訳じゃなくて

「さかなクン」という名前なので

ちゃんとさん付けして

「さかなクンさん」と言わないと

呼び捨てにしていて

失礼な気がしますが

 

でも例えば

「太宰さん」とか「芥川さん」

と呼ぶと

お前は知り合いか?

と突っ込まれそうで…

それなら

「太宰」とか「芥川」と呼ぶ方が

敬意を払っているようで…

「さかなクン」に

さんをつけるべきか否か

ずっと昔から悩んでいます

 

「さかなクンさん」がされていたいい話

 

「魚は海の中にいるとみんなで助け合うのに

 小さい水槽に移すと途端にいじめが始まります

 いじめをする人は狭い世界に住んでいる人なんです」 

日本人が死よりも恐れるもの

249日目

 

9月5日

今日はQUEENのボーカリスト

フレディ・マーキュリーの誕生日です

ご存命なら78歳だとか

 

私が始めてQUEENを聞いたのは

フレディの死後に発表されたアルバム

「Made in Heaven」でした

 

「天国から」と名づけられた

このアルバムは

生前フレディが残した歌声に

残されたメンバー

ブライアン・メイ

ロジャー・テイラー

ジョン・ディーコンにより

楽器がオーバーダビングされ

つくられました

 

アルバムのジャケットには

レマン湖のほとりに立つ

フレディのシルエット

 

そしてその裏には

湖の対岸から彼を見つめる

残された3人の後ろ姿があります

 

「彼岸」という言葉を連想させる

このCDのデザインも含めて

「Made in Heaven」という芸術になっています

 

そしてそれが形として

時を越えて今手元にある

被災した我が家から拾い出してきました

 

傷だらけになったけど宝物です

これが配信音楽にはない

レコードやCDの魅力です

 

死の直前まで

病棟を抜けて振り絞って歌った声には

神々しささえ感じます

「Mother Love」は

フレディが最後まで歌いきることができなかったため

最終コーラスはブライアンが歌っています

 

歌詞カードには11曲までしか書かれていませんが

隠しトラック?

12曲目にはたぶんフレディの肉声

そして「13」曲目には22分にも及ぶ

なんとも不思議な音が流れ続けます

私はこれは天国をイメージし

そしてリボーンを暗示しているもの

と勝手に解釈しています

1曲目「It's a beautiful day」の

イントロにつながっているような

感じがしてならないからです

実際どうなんでしょう?


さて文化放送の「今朝の三枚おろし」で

武田鉄矢さんが

興味深いことをおっしゃっていました

「日本人は死よりも遅れることを恐れている」

というものです

 

なるほど

そういえば死ぬ夢で

うなされたことは一回もないけれど

学校に遅れる夢や

電車に遅れる夢や

〆切に遅れる夢で

目を覚ますことがよくありました

確かに遅れることを異常に恐れていました

 

過去形なのは

発災以来みていないから

 

夢占いを見てみると

遅刻の夢は

諦め

後ろ向き

面倒

の象徴だそうです 

 

寝坊による遅刻の夢は

準備不足による心の焦り

 

乗り物に乗り遅れる夢は

過去のチャンスをつかめなかった事への後悔

 

学校への遅刻は

規則や束縛からの逃避

 

なんだそうです

 

たしかに

諦め 後ろ向き 面倒

の気持ちを今棄てきっているから

だから遅刻の夢を見なくなったんですね

地震がくれた

いい心の変化です


5日(木)22:00~

NHK「SONGS」総集編で

ゆずさんが輪島高校にきてくださったときの様子が

放送されます