校長室より「おこらいえ」
釣りバカ日誌の撮影秘話
地震から293 日目
豪雨から29 日目
輪島高校では
生徒の家庭学習時間を調査しています
昨年度までは学年ごとに目標値を設定し
達成できたかどうかを調査していました
しかしそれでは
数値を達成することに意識がいってしまい
本来の目的を見失っている状態であったため
今年度より方法を変えました
生徒自身で毎週目標時間を設定し
それを達成できたかどうかを
自己評価し
次のモチベーションにつなげる
という方法にしました
先週の調査によると達成率は
1年生で54%
2年生で36%
3年生で26%
個人個人の目標値が異なるため
客観的なデータとはいえませんし
これをもって多い少ないも論じることもできません
ただ実際の平均学習時間を見てみると
3年生は1年生よりも3時間多いので
学年が進むにつれ
より高い目標値を設定している
ということは言えそうです
美川スポーツセンターで
科学グランプリが開催されました
本校からは
泉豪さん 宇羅央渉さん 大畑瞬星さん
大向莉奈さん 坂口紋彩さん
舩本亮雅さん 前名拓実さん 邑田達紀さん
でチームを作って参戦しました
午前中は数学や理科 情報などの筆記競技
午後は実技競技がありました
昨日話題にした「釣りバカ日誌17』について
撮影秘話を
夏祭りのシーンでしたが
撮影が行われたのは真冬でした
短パン・半被で
寒空の下2時間ほど待って撮影開始
よくよく見ると出演者にはさぶいぼが
西田さんは
急性心筋梗塞で倒れられてから
復帰直後の撮影でしたので
スタッフに支えられながら
撮影現場に入られました
拝見していて痛々しいほどでした
ところがカメラが回り始めた途端
別人のように背筋がピンと伸び
天に突き刺さるごとく張りのあるお声で
鬼気迫る演技をなさりました
本物の役者魂を見ました
その衝撃は今でも忘れられません
能登の祭りでは
神輿の先導役を務める大きな灯籠
「キリコ」が乱舞します
「キリコ」のシーンでは
役者さんのセリフを綺麗に録るため
一切音無しで行われます
祭りの音は編集で重ねます
笛や太鼓・鉦も掛け声も一切なし
「キリコ」の屋根に吊るした風鈴も
ガムテープで固定します
シンと静まった通りを
遠くから「キリコ」が勇壮にやってくる姿は
それはそれで見応えのあるものでした
「釣りバカ日誌17」には
地震で壊れる前の輪島の街並みが
美しく残っています
まだ直視できそうもないので
いつの日かもう一度観たいと思います
明日は
吹奏楽部が輪島吹奏楽団と合同で
イオンかほくでステージ演奏します
2回公演で
11:00からと15:00からです
15:00からの方には
私も一緒に出させてもらおうと思っています
ぜひお越しください
雲ひとつしかない秋晴れのもと
地震から292 日目
豪雨から28 日目
今日は体育祭
グラウンドに改修工事が入り
本来なら実施できないところでしたが
日本航空学園さんのご好意により
サッカーフィールドを
貸していただけることとなりました
ありがとうございます
福岡第一高校の「世界一の体育祭」でも
手渡された輪島塗のカップ
果たして今年はどの団の手に?
航空高校の3年生も
参加してくれることになりました
みんなで準備体操
障害物競走
四人五脚
借人競争
大綱引きには
航空高校の野球部3年生も出場
圧倒的な強さを見せつけました
スムーズに進んでいるので
以降の予定を繰り上げます
お昼休みです
おそろいのタオルです
小綱奪い
男子優勝チームと
航空高校エキシビジョン
ここでも航空チームが圧倒的強さを見せます
力強さだけでなくスピードもあります
クラス対抗リレー
部活動対抗リレー
これは私が高校生の頃から続く競技です
当時は剣道部は面・胴・小手フル装備で出場
当然毎年最下位なのですが
伝統へのこだわりが垣間見えて尊敬していました
これにも航空高校が参戦
圧倒的速さです
さすが上を目指して引退後も
鍛え続けている肉体です
俳優の西田敏行さんが亡くなりました
実は私と西田さんは何を隠そう
「釣りバカ日誌17」で共演した仲です
その年の初め
「今年の抱負は?」
と晴れ女に聞かれたとき
「歌だけじゃなく
お芝居にも挑戦してみようと思う」
と答えておいたので
ある意味実現したといえます
石田ゆり子さんと大泉洋さんが
祭りの街をそぞろ歩くシーンの
後ろでたたずむという
非常に難しい役どころでした
わずか1秒ほどですが
私でないとこなせないいい演技ができたと
自負しています
助演男優賞をいただけなかったのが存外でした
しかも
石田ゆり子さんのあまりの美しさに
ぼーっと見とれていると
「カット!カット!!
エキストラさん
女優さん見ちゃダメだよ!」
とNGまで出すという
大俳優を完全に凌駕する域まで達しました
ご冥福をお祈りします
明日の体育祭について
地震から291 日目
豪雨から27 日目
学校の復旧工事が始まっています
こちらは傾いた2号棟の基礎検査
2号棟は現在大きく傾いており
もともとあった職員室等は使用できず
安全な棟で緊急的に先生方が執務しています
棟の4隅を掘削して
地下の基礎の部分を点検し
異常がなければ
棟をジャッキアップして
まっすぐにするのだそうです
恐るべき技術力です
3年生国語表現の授業(担当丹保亜矢子先生)では
ディベートを行いました
①日本は小売店の深夜営業を禁止すべきである
是か非か?
②日本は中学生以下のスマートフォンなどの
使用を禁止すべきである
是か非か?
③日本は救急車の利用を有料化すべきである
是か非か?
それぞれのテーマに分かれて
肯定派と否定派に分かれて
議論を戦わせます
③に関して事例をひとつ
保護者の迎えが遅れがちで
保母さんの勤務時間が終わっても
迎えに来ないのが
日常化していた保育所が
その対策のため
時間外の預かりを有料化したそうです
すると
「お金払っているんだからいいでしょ」
の乗りで
平気で遅れてくる母親が増えたそうです
いろいろ難しいですね
ディベートの授業が取り入れられた当時は
日本の高校生は議論の経験が乏しかったので
相手を論破することが目的化してしまい
議論ではなく喧嘩になってしまうことも
見受けられたのですが
今ではかなり上手になりました
国際的な場面でも
堂々と意見を言える若者は
着実に増えてきていると思います
時代はかなり様変わりしてきました
保護者の皆様にご連絡がふたつあります
(1)コロナ等に関すること
病院でもらった薬剤指示書などの書類は
処分しないで保管しておいてください
各種申請に必要となることがあります
(2)体育祭に関すること
日本航空高校石川さんのサッカー場をお借りして
明日18日に開催します
送迎等でお手数をおかけします
なお駐車場はコート手前の駐車場をご利用になり
ゲートをくぐってすぐ左です
奥には入らないようにしてください
みつばちの力
地震から290 日目
豪雨から26 日目
学校にスズメバチの巣を見つけました
早速駆除です
蜂の巣ジェットの威力は
すさまじいですね
スズメバチ撃退の技で
もっと強烈なのものに
「蜂球」があります
日本ミツバチが持つ必殺技です
ミツバチにとってスズメバチは
幼虫や卵を根こそぎ食べられてしまう天敵です
そこで巣に寄ってきたスズメバチを見つけると
総攻撃をしかけます
数百匹のミツバチがスズメバチを覆い包んで
押しくらまんじゅうを始めます
お互いの羽根をこすり合わせ
摩擦熱を発生させます
やがてまんじゅうの中の温度が上がり
スズメバチは死んでしまいます
ミツバチは50℃まで耐えられるので
へっちゃらです
小さなミツバチでもみんなで力を合わせて
大きな天敵をやっつけます
本校生徒が取り組んでいる
街再生プロジェクト「街プロ」の中に
「みつばちプロジェクト」があります
小さな力でも
少しずつでも
あきらめずに前に進めるといいね
きっと大きな課題でもやっつけることができるよ
明倫のみんな!ありがとう!
地震から289 日目
豪雨から25 日目
金木犀の甘い香りが
学校を包んでいます
あんなに酷い目にあったのに
季節がめぐるとちゃんと花を咲かせる
植物の生命力に感動です
野々市明倫高校のみなさんが来校しました
詳しくはこちら
初任で本校に勤務されていた
池田真彬先生が引率されていました
最後に本校生徒に向けてのご挨拶
「かつて自分が住んでいたこの街
壊れた姿を見て愕然としたけど
みんなの元気を見て確信した
この街は生きている!」
この言葉に
また立ち上がる元気をもらいました
ありがとうございました
もう公費解体され
あとかたもなくなった我が家にあった
娘が弾いていたピアノ
家と一緒に壊される運命だったのですが
家が解体する前に何とか運び出し
学校の中でストリートピアノとして
第二の人生?ピアノ生?を送っています
生き物を数えるとき
なくなったあとに残る物で数えるのだそうです
ゾウは1頭
にわとりは1羽
サンマは1尾
ピアノは1台なので
きっと壊されたあとは
台しか残らなかったのかもしれません
では人は?
1名です
そう
人は亡くなったあと名を残すのです
この話はある特攻隊員が遺した言葉です
今日も生徒がピアノを弾きにきてくれました
彼女は幼稚園の先生を目指していて
今度大学入試でピアノの試験があるそうです
これは災害にも負けなかったピアノ
きっと見守っていてくれるよ
がんばれ!
輪島市学習センターが再開しました
輪島市が高校魅力化プロジェクトのひとつとして
学習する場所を提供してくださっているものです
魅力化スタッフが質問にも対応してくださいます
場所は「ふらっとホーム」の二階
「ふらっとホーム」は
旧国鉄七尾線の輪島駅の跡地
駅の数え方は1軒
なくなった駅のあとに
今ではバスのターミナルやお食事処が
軒を連ねています
そこの二階を活用して
落ち着いて学習出来る場所が
戻ってきました
いろいろ頑張りました
地震から288 日目
豪雨から24 日目
東北復興研修や
グローバルフォーラムを終えて
生徒のがんばる様子が
HABのYouTubeチャンネルで
紹介されています
【未成年の主張】
https://www.youtube.com/watch?v=marcCbh78S4&list=PLifVGdqsTJWi9DF7nQZHYVtEiB7thUI6b&index=6
【東北復興研修(前編)】
https://www.youtube.com/watch?v=0Yh_ZCEE1vo
【東北復興研修(後編)】
https://www.youtube.com/watch?v=Qf1xrxwcxy8&t=1s
参加した生徒からのレポートを掲載します
2年 前名拓実さん
今回、東北大にてOECDの方々や色んな方と交流させてもらって感じたことがあります。一言でまとめると、「教育」ってすごく難しいことなんだなって思いました。
どこの学校も様々な面での問題に悩まされているということが分かりました。しかし、他の学校の教育改革の成功例が自分の学校にも当てはめられるとは限らないのも「教育」の難しさを実感しました。例えば学校の統合ですね。地域によって実現可能性は全く違うし、なにより統合前の学校の伝統、校風を完全に変えてしまう可能性が出てくることはある意味すごく怖いことでもあると思うんです。校風が良いと思って入学された生徒、OB、それからOGの方の反対が出るのも当然だと思いました。そうするしかなくなってしまう日本の地方教育の在り方は問題であり、これから議論をもっと重ねる必要があると実感しました。
しかし、海外の学校の教育改革のアイデアは日本と違った見方も多く、大変興味深かったです。
せっかくこうして関われたのですから、これからもご一緒にお話しできる機会が増えれば良いと思いました。生徒として、教育について深く考える機会を設けていただけたことを大変嬉しく思います。
2年 三中そらさん
今回のOECDグローバルフォーラムに参加し、私自身にとって大きな変化がありました。それは世界が思っていたよりもずっと近い存在だと感じたことです。これまでは「世界」と聞くと、どこか遠い存在のように思い、少し距離を感じていました。しかし、たくさんの外国の方々と交流し、自分なりに英語を使って積極的にコミュニケーションを取ったことでその距離感が一気に縮まりました。世界は決して遠いものではないと実感しました。
特に印象に残ったのは、発表前に緊張していた私に対して多くの方々が優しく声をかけてくれたことです。みほさんや交流会で仲良くなった外国の方々がハグをしてくれたり励ましの言葉をかけてくださったおかげで、少しずつ緊張を和らげることができました。また発表後にも多くの方が褒めてくださり、ハグしてくれたことが嬉しかったです。その瞬間、国境や言葉の壁を越えて人と人が繋がる力を強く感じました。
さらに、「Future of Education and Skills 2030」という場では、さまざまな立場の人々の意見に触れ、自身の視野が広がりました。教育の在り方についての議論は難しいテーマでしたが、他国の教師や教育関係者の意見を聞くことで、教育の役割や未来について深く考えさせられました。このような場に参加し、教育の未来を共に考える一員としての意識を持つことができたことは大きな収穫でした。
貴重な経験を通じて私の視野は広がり、世界は想像以上に近いものであると感じるようになりました。今回のフォーラムで得た学びは私にとって大きな変化となり、これからも積極的に世界との繋がりを深めていきたいと思います。
旅の終わりに
地震から287 日目
豪雨から23 日目
グローバルフォーラム最終日
多くの方が13年前に辛い思いをされた
東北の地での最後の一日です
能登半島の現状をお話しする機会が
幾度となくありました
思い出しながら話そうとしても
言葉に詰まります
涙を堪えていると
ほとんどの方が
泣いてくださいました
13年の年月が経っても
深い心の傷は決して癒えることはないのだと
いたたまれない気持ちになると同時に
我々の気持ちを痛いほどわかってくださる
その想いに励まされる思いです
生徒は本当に多くのことを学んでいます
戸田市教育長の戸ケ﨑 勤 様からは
夏に輪島高校を舞台に行われた
能登スクールの中で実践された
「おさんぽワークショップ」を
世界に紹介いただきました
参加者に被災地を散歩してもらい
その風景をもとに
それぞれの教科の視点から
どのような気づきがあるか
探しながら歩き回るアクティビティでした
教科書からではなく目の前の現実から
教科と日常生活を結びつける試みでした
また
「教師の自己犠牲が当たり前ではない教師像」
とそれに伴う
「新しい教師像への社会的理解」
が提言されました
教師という職業が
「子供たちの未来」や
「社会の未来」を担う
重要な職業であるにも関わらず
その知的刺激や挑戦の機会が減少し
信頼や尊敬が揺らいでいる状況を
危惧してのものです
さらに文部科学省から
「D-EST」
Disaster Education Support Team
の仕組みをつくることが発表されました
これは現在すでに活躍していらっしゃって
今回の地震で珠洲に支援に入られた
兵庫県教育委員会の震災学校支援チーム
EARTHさんのような活動を
全国的に展開しようとするものです
4日間最後のプログラム
パネルディスカッションに生徒が参加しました
「あなたにとって教師のエージェンシーとは?」
との問いに対して
三中さんは
「一人ひとりに合ったやり方で教え導くこと」
前名さんは
「自身の考えを促すことで自主性を育むこと」
と答えました
次の質問
「未来に残すべき教育と変えるべき教育は?」
三中さんは
「部活動などで得られる協力・団結・協調性を残し
間違いを許容しない土壌をなくしたい」
前名さんは
「考えを共有しながら進める授業を残し
もっと世界とつながるように変えたい」と
最後の質問
「ティーチングコンパスに採択したいキーワードは?」
三中さんは
「柔軟性」
多様な生徒への個々に応じた教育が求められるから
前名さんは
「支え合い」
生徒と先生が支え合えるようになるといいから
そして
「笑顔」だそうです
少し時間を作って
先日「復興研修」で生徒が訪れ
お世話になった場所を訪ねて
お礼を申し上げてきました
まずは多賀城高等学校さん
先日生徒が訪れたとき
帰りに吹奏楽部のみなさんが
演奏で送り出してくださいました
ちょうど吹奏楽部が練習してたので
輪島高校の生徒が
「一生思い出に残る風景になった」
と話していたことを伝えました
次に閖上(ゆりあげ)朝市へ行きました
先日マスコミの取材を通して
生徒たちに励ましのメッセージを
届けていただいていました
この地区では全てを津波に流されたあと
まず朝市が立ち上がったのだそうです
そしてそれに導かれるように
街が甦ってきたのです
慰霊碑の前では今でも
ひたすら祈りを捧げる方が
いらっしゃいました
慰霊碑の高さは
この地を襲った大津波の高さ
8.3mです
令和遣欧使節団
地震から286 日目
豪雨から22 日目
グローバルフォーラム3日目
今日は舞台を東北大学へ移して
2年生の前名さんと三中さんが参加しました
前名さんは
前日の「未成年の主張」の様子を
三中さんは
2日間のアクティビティを通して
世界が身近に感じられるようになったことを
それぞれ発表しました
郡山高校のみなさんとお友達になりました
映像・音響を担当するのは
メディアアトリエさん
なんとあの小惑星探査機「はやぶさ」の
帰還の際にも担当されたそうです
昼休みには大学近くの青葉城を訪ね
仙台市博物館を見学してきました
慶長遣欧使節について学びました
今から約400年前
仙台藩主伊達政宗が
スペイン国王およびローマ教皇のもとに
外交使節を派遣しました
その際使節長を務めたのが支倉常長です
東日本大震災からちょうど400年前1611年に
東日本大震災の大津波と同規模の「慶長大津波」が
仙台藩を襲った記録が残されています
徳川家の記録である『駿府記』には
この震災により
仙台領だけで5,000人を超える死者を出した
という記録が残っていますし
仙台藩の正史とされる『貞山公治家記録』にも
その様子が残されているそうです
この慶長大津波からわずか2週間後
政宗は慶長使節派遣の構想を明らかにし
船を作りはじめ
2年後に使節を出帆させたわけです
このような事実を考えると
慶長使節派遣には
大きな災害から立ち直るという意味がある
という気がします
使節を派遣した伊達政宗は
未来を作る若者を世界に派遣して
たくさんのことを吸収させて
震災によって大きく傷ついた仙台藩を
より良い国に発展させようとしたのではないか
そう思えてなりません
今回グローバルフォーラムに参加した生徒8名は
12月にパリで開催されるサミットに
派遣される予定です
まさに令和の遣欧使節団
輪島をより良い国に発展させるためのヒントを
たくさん学んできてもらいたいと思います
スクールカウンセラーにつなぐには
地震から285日目
豪雨から21日目
OECDグローバルフォーラム2日目
「百万石ビブリオバウム」
石川県立図書館で行われました
世界各国における
災害下の取り組みや創造的復興について
プレゼンテーションと
パネルディスカッションを行いました
輪島高校からは
前名さんが
AI英会話サービスを活用した
子供が主張しやすい社会を実現する提案を
三中さんが
SNSを利用した被災地の現実の発信
について発表しました
また北野教育長より
震災以降の石川県教育委員会による
学びの継続に向けての支援について
世界の教育関係者に向けて発信しました
さらにデンマークからは
創造的復興における
学びを最適化するための
学校施設のデザインについて
シンガポールからは心のケアについて
アメリカとイスラエルからは
創造的復興に向けての
先端技術の教育への活用について
提言がありました
明日は会場を東北に変えて開催されます
洪水による心の傷をケアするため
女性スクールカウンセラー(以下SC)に
学校に入っていただけることとなりました
いただいたメッセージをお伝えします
『その子のそばにいて
信頼関係のある人が相談を勧めると
SCにいちばん繋がりやすいです
相談につながらなくても
自分を見ていて心を配ってくれる人がいると
わかること
いざとなれば
相談できる場所があるんだとわかることが
その子を間接的に支えることになります
苦しい人 つらい人ほど
相談につながらない現状があります
他の人に迷惑をかけたくない
向き合いたくない
他人にはどうせ分かってもらえない
人を信じられない
独りぼっちと感じる
罪悪感(自分には相談する価値がない)など
トラウマを受けた時に生じてくる
当然の感情です
出来事の強度や
支えてくれる人を含むその人を取り巻く環境
もともとの性格や
これまでにあった出来事などによって
助けが必要な生徒がいます
何らかの支援を受けるかどうかは
その人の思いや環境によるタイミングがあり
それを尊重するのは当然です
すぐに支援につながらずとも
期待した反応がなくても
「あなたを大切に思っている」
「見ているよ」
のサインを送り続けることが大事です
子どもにとっては
そばにいる大人がその子どもを理解し
支えてくれることが一番の資源になります
ですが今回の災害では
支える側の大人も深く傷ついています
子どもは想像以上に
大人に気を遣い思いやるので
親子の役割が逆転するなども起きがちです
子どもの支援で大切なのは
周りにいる大人を支えることだと思います』
どうかお子様をしっかり見守っていただき
また保護者の皆様ご自身も
気になることがありましたら
躊躇なくご相談いただければと思います
叫べ!
地震から284日目
豪雨から20日目
第二次大戦後
米国のマーシャル国務長官は
経済的に混乱状態にあった
欧州各国を救済すべきとの提案を行い
「マーシャルプラン」を発表しました
これを契機として1948年4月
ヨーロッパ16か国で
OEEC(欧州経済協力機構)が発足しました
1961年9月にはアメリカとカナダが加わり
新たにOECD(経済協力開発機構)が発足
我が国は1964年に加盟国となりました
ちょうど私が生まれた年なので
加盟60周年ですね
OECD主催のグローバルフォーラムが
全国4ヶ所を会場に開幕しました
会場のひとつである輪島高校に
世界各国から教育関係者が来られました
このフォーラムでは
これからの時代に求められる
教師のエージェンシー
教師のウエルビーイング
教師のコンピテンシーなどの理解を深め
国際的な指標としての「ティーチングコンパス」
の作成に向けた議論が交わされます
うーん日本語で聞いてもよくわからん?
エージェンシーとは
「自ら考え主体的に行動して
責任を持って社会変革を実現していく力」
今回のイベントに際して先生方には
「もしご不明な点があれば
遠慮せず何なりと
ご自分で考えて動いてください」
と最低限の情報と指示しか与えていません
被災地ではそうしないと進んでいかないから
街プロの発表原稿を印刷して
掲示してくださったり
スリッパや下足置き場を準備してくださったり
放送設備の準備や後片付け
全て先生方が主体的に動いてくださいました
ウェルビーイングとは
「幸福で幸せな人生を送るために必要な
心理的・認知的・社会的な潜在能力」
今回のイベントに際して
詳細なマニュアルの作り込みなどは
一切指示していません
無駄な事務作業を省いて
真に必要な業務にだけ集中できるよう
先生方の精神的負担を減らしたいから
マニュアルがないと動けないような
教員にはなってほしくないし
被災地ではそうしないと教員自身が
壊れてしまうから
コンピテンシーとは
「複雑な社会生活において問題解決し
成果を上げるために必要な力」
これも毎日被災地で日常的にやってること
これなら輪島高校から発信できること
いっぱいありそう!
って感じで第一日目のセッションです
We gonna stand up again and again
Because if we give up, the game is over there
文法的に正しいかどうかもわからず
へたくそでもとにかく伝えようとしている
姿勢だけは生徒に見せたい
と通訳を使わずご挨拶
そしてアイスブレイク
アイスブレイクとは
カチンコチンに固まった氷を崩すように
初対面の人同士のカチンコチンの心を
少しずつ崩していくためのものです
「トークフォークダンス」をしました
オクラホマミキサーのように二重の円になり
内側の人と外側の人が
お題に沿ってパートナー同士でお話しします
「自分を色に例えると何色?どうして?」
トークが終わると輪が回転し
新しいパートナーと別の話題でおしゃべり
「今までの失敗談を教えて」
「未成年の主張」です
校庭に集まったオーディエンスに向かって
自分の夢を
自分の未来を
大きな声で屋上から叫びます!
県の教育長さんが来られていることを
当日知った生徒が
「被災地に本屋が欲しい!
教育長さん
なんとかしてください!」
と台本にないことを叫び出す始末
「気持ちはわかった!」
と教育長さんもレスポンスしてくださいました
デンマークのレーネ・ランゲさんも飛び入り参加
デンマークの「ヒュッゲ」について
叫んでくださいました
「ヒュッゲ」とは
世界幸福度ランキング2位のデンマークの言葉
もともとは「暖炉」を表す言葉で
転じて暖炉を家族で囲むような
「居心地がいい空間」
「楽しい時間」
のことをさす言葉です
日本でいうと「kotatsu」ですね
明日は会場をビブリオバウム
石川県立図書館に移して行われます
北海道小平高等養護学校のみなさんが
応援メッセージを送ってくださいました
心を込めて歌ってくださった「群青」
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