講座NOW

いしかわ師範塾

NEW 浅野大介副知事がいしかわ師範塾を視察訪問

 7月に石川県副知事に着任された浅野大介副知事が、8月31日の学生クラス標準コース第2日目を視察されました。職員との挨拶の中で、児童生徒のための個別最適化した教育と、教員がなすべきことに集中できる環境を実現し、子どもに寄り添い励まし子どもの望みに応える教員の育成に期待を寄せられました。
 視察では、講義「相手に伝わる聞き方・話し方」「授業のつくり方」をご覧になられたあと、いしかわ師範塾研修事業の概要や教育の方向性について、才鴈塾頭、新村顧問、杉中県教員総合研修センター所長と懇談されました。その中、いしかわ師範塾の役割、指導体制、研修実績についてご理解を示されるとともに、DXの活用も含め師範塾の進むべき方向について貴重なご助言をいただきました。視察の後半は、模擬授業を参観され、指導員からのきめ細かな助言のもと授業方法について真摯に学ぶ学生に、将来に向けた期待の言葉をかけられました。
 いしかわ師範塾は、今後も県の支援のもと石川の教育を担う未来の教員の育成に力を注いで参ります。

才鴈塾頭、新村顧問、杉中県教員総合研修センター所長と懇談
講義と模擬授業視察
模擬授業視察と塾生への言葉かけ


 

NEW 第12期学生クラス短期コース(A日程)仲間たちと切磋琢磨し合った6日間!

◇開講式・講座Ⅰ
 第12期学生クラス短期コース(A日程)は、8月23日(金)、24日(土)、25日(日)、26日(月)、28日(水)、29日(木)までの6日間、残暑厳しい中での開催となりました。

 開講式では、才鴈一博塾頭が挨拶の冒頭で令和の日本型教育に触れた後、「能登半島地震の被災から8か月近くたった今も多くの県民が苦境に立つ。こういった時こそ子どもたちの未来を支え、どんな時でも、何があっても子どもたちに寄り添い、一人一人の可能性を伸ばすのが、教師の使命だ。皆さんにはぜひ教師となって教育の力を大いに発揮し、子どもたちとともに、石川県の明るい未来を築いていってもらいたい。師範塾で仲間と切磋琢磨しながら、自らの目標に向かって学び続け、教える喜びや教職の素晴らしさが感じられるよう、有意義で充実した6日間を過ごしてほしい。」と激励しました。 

「開講式で挨拶する才鴈塾頭」  「めざせ石川の教師」

  講座Ⅰでは、石川県教育委員会 教育DX・教員確保指導力向上推進室の島村勝彦室次長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川の教育の現状や求める人材、教師としてのやりがい等について話されました。講義の中では、キャリアステージに応じた研修があること、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることにも触れ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。最後に、学校現場で活躍している先輩の動画を紹介され、「先輩の後に続き、仲間とともに学び、教師をめざすよう期待している。」と締めくくられました。

◇講義・模擬授業
短期コースの主な講義内容は以下の通りです。

「授業のつくり方」(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)
 「相手に伝わる聞き方・話し方」

 3日目の「ベテラン教員に学ぼう」では、金沢市立米丸小学校の中山あかね教諭を講師にお迎えし、示範授業を通して、学級づくりや授業づくりで大切にしていること等についてご講話いただきました。
 はじめに行った構成的エンカウンターの「みんなでドボン」というゲームを通して、協力することの楽しさ、クラス全体が明るくひとつになることを体感しました。中山先生は、学級づくりを自転車に例え、前輪は「授業で勝負」、後輪は「児童理解→寄り添う」とわかりやすく伝えて下さいました。授業づくりでは、児童が自分のペースで自分の学びを進められるよう見通しを持たせること、つけたい力を明確にしてしっかりと教材研究をすることが、児童の「わかった」「できた」「もっと学びたい」につながることを話されました。6年国語の短歌の単元を例として、「たのしみは~~する時」の形で児童や塾生が作った短歌を紹介し、笑顔あふれる楽しい授業を体感させていただきました。最後に現場の先生方の声として「先生のおかげで~~ができるようになった」と言われる喜びや、子どもとともに成長できること、人だけでなく教材も含めてたくさんの出会いがあること等、教師になってよかったという思いをたくさん伝えて下さり、とても学びの多い有意義な時間となりました。 

「示範授業」 講師:中山あかね 教諭(金沢市立米丸小学校)
「できる わかる 理科実験!」(小) 「できる わかる ICT活用!」(中高)
「先生ときまり」  「学級づくりのポイント 子どものほめ方・叱り方」
「個に応じた支援(発達障害の理解)」 「教師としての心構え」
「模擬授業の様子」

 全6回の模擬授業では、指導員の助言に基づき、改善しようとする姿が見られ、短期間ながら日を追うごとにステップアップできることに塾生は達成感を得たようです。

◇閉講式

 6日間の日程を終えた塾生に対し、才鴈一博塾頭は、「この6日間、大変熱心に受講され、自分自身の向上、進歩を実感できたことと思う。これからも常に学ぶ気持ちを持ち続け、向上心をもって日々自分磨きに努めてもらいたい。震災後、未だに困難な学校生活が続いている中でも、子どもたちのより良い学びのために献身的にがんばる教員の姿がある。これから教員をめざす皆さんにも、困難があってもそれを乗り越え、粘り強く積極的に立ち向かっていけるよう、優れた指導力とたくましい人間力を備えた教員となり、子どもたちの成長を支えていくよう期待している。石川の子どもたちが皆さんを待っている。」と、エールを送りました。

「閉講式で挨拶する才鴈塾頭」

  なお、次回の短期コースB日程は令和7年2月13日(木)~19日(水)、C日程は2月27日(木)~3月5日(水)の期間に各6日間の開催を予定しています。受付期間は令和6年12月2日(月)~令和7年1月24日(金)です。

NEW 第12期学生クラス標準コース スタート!

◇開 講 式
 8月3日(土)に、第12期学生クラス標準コースが、スタートしました。午前の部と午後の部の2部制で実施し、それぞれで開講式を行いました。
 式では、まず才鴈塾頭が、「能登半島地震で多くの県民が苦境に立つ、こういった時こそ教育の力が必要だ。なぜなら、これからの復興への希望の光を灯せるのは子どもたちであり、子どもたちに未来への希望を持てるように支え、育てる営みが教育だからだ。そして、どんな時でも、何があっても子どもたちに寄り添い、一人一人の可能性を信じ、教育を全うする。それが教師の使命だ。皆さんにはぜひ教師となって教育の力を大いに発揮してほしい。子どもたちとともに、石川県の明るい未来を築いていってほしい。この師範塾で仲間と大いに切磋琢磨しながら、自らの目標に向かって学び続け、教える喜び や教職の素晴らしさを実感してほしい。近い将来、本県の若き教師として大活躍されることを心から期待している。皆さん、今日からともに頑張りましょう。」と、塾生に熱いエールを送りました。

 
挨拶する才鴈塾頭

 午前の部の開講式では、馳 浩石川県知事にご臨席をいただきました。「全国にも教師を目指す学生を支える塾はあるが、石川県が唯一違うのは、師範塾という名称を使っているところ。ぜひ、なぜ先人が教師塾ではなくて師範塾という理念でこの講座を開設したのかということをご理解いただきたい。(中略)子どもたちに対する愛情を大切にしながら取り組んでいっていただきたい。」と話されました。知事からのメッセージを真剣に聞く学生たちのまなざしに、教職をめざそうという強い思いが感じられました。

塾生を激励する馳知事

 午後の部の開講式には、石川県教育委員会の北野教育長から、「子どもたちの学びを支え、成長を支える教師という仕事は、とてもやりがいのある素晴らしい仕事だ。皆さんの先輩方、学生クラスで学んだ先輩は3000人を超え、その多くが教員として学校現場で活躍している。師範塾の特徴は、やっぱり少人数、きめ細かく、そして学校で実際にやっていること、やらなければいけないことを実践に即して学ぶというところにある。恵まれた環境だということをしっかり意識をし、石川の教育を支える一員になっていただきたい。皆さん、しっかり頑張ってください。」と、激励していただきました。

 
塾生を激励する北野教育長

 塾生を代表して、2名が挨拶を行いました。
 「児童を否定することなく、一人一人を受け入れ、愛情をもって児童と向き合うことができる先生になりたい。児童に寄り添うことで、その良さや可能性を引き出し、さらに、それを児童にしっかりと伝えることで、自分に自信や誇りを持つことができる児童を育てたい。また、児童が学校には自分を受け入れてくれる先生がいる、安心して学校に来られることを目指す。いしかわ師範塾では、大学の垣根を越えて共に教員を目指す仲間たちと互いの良さを吸収し合ったり、改善方法を考えたりしながら、互いにスキルを高めていきたい。」
 「小学校の時に出会った先生は、どんなに小さな成功でも認め、励ましてくれた。この経験から、私も未来に向かって羽ばたく子どもたちをサポートしたいと思い、教師を志望している。支援をしてくださった先生方のように、子どもたち一人一人の個性を尊重することができること、子どもたち自身が自分で考え、成長できるようきっかけを作っていける先生になりたい。そのために、このいしかわ師範塾では、講義や演習などに加え、模擬授業や教育体験などの実践的な教育方法を学び、実際の教育現場で役立つスキルを身につけるとともに、子どもたちが楽しいと実感し、学びの面白さを存分に感じることができる授業づくりや指導を学んでいきたい。」
 このように、「教員になる」という夢の実現に向けて、仲間とともに切磋琢磨しながら自分を磨いていきたいという意気込みを述べ、これからの1年間の頑張りを誓っていました。

塾生代表の挨拶(午前) 塾生代表の挨拶(午後)

◇講 義・模擬授業
 講座Ⅰでは、石川県教育委員会の教育DX・教員確保指導力向上推進室  島村 勝彦室次長が、「めざせ 石川の教師」と題して、石川県の教育の現状について説明されました。研修体制や働き方についての説明では、キャリアステージに応じた研修があり、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることに触れられ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。終わりに、学校現場で活躍している先輩の動画も紹介されました。そして、「これから1年間頑張って、ぜひ先生になり、将来の石川県の学校を背負って立つ、そういう人になってほしい。継続は力なり。最後まで諦めずに頑張り切れたら必ず道が開ける。」と、期待を込めて励ましの言葉を述べられました。

 
講座Ⅰ「めざせ石川の教師」で講義をする島村室次長

 講義では指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明がありました。その後、塾生は小グループに分かれ、授業プランを作成し、はじめての模擬授業に臨みました。塾生が互いに模擬授業を見合い、学んだことや改善点を交流し、切磋琢磨する姿が見られ、意欲的に研修に取り組んでいました。

 
講義を聴講する塾生

<塾生の感想より>

  • 石川県には新卒の教員にとって心強い若プロがあることや今の石川の教育現場や児童の実態を知ることができました。改めて教員の責任の重大さを感じました。
  • 石川県が目指す理想の教師像について知ることができた。教師という同じ将来を目指す仲間たちがいることを知ったことで、より自分に対してのモチベーションが上がった。
  • 授業を組み立てる上で大切にしなければならないことが明確にわかる講義・演習内容だったと思う。ただ、模擬授業を今回ほぼ初めてやってみて、それを取り入れて授業をすることはとても大変だということがわかった。
  • 授業づくりの構成として、ねらい、学習課題、まとめの整合性の重要性を再認識することができた。3つに共通する核となる言葉から、児童目線、教師目線でねらい、課題、まとめ方を工夫したいと思う。教材分析では、自分の授業観を踏まえながら児童の意欲と授業の見通しを持てる工夫を施したい。
  • 自分には子どもの意見を拾って自己肯定感が上がる褒め方ができるという良さに気づくことができ、自信を持つことができた。交流を通して導入だけでもその人その人の個性を出せる場面がたくさんあることに気づいた。わかりやすいだけでなく子ども主体に重きをおいた授業ができるようになりたいと強く思えた。
  • 模擬授業の授業プランを短い間で考え実践するということは今回初めて行ったのだが、思ったよりも時間が早く感じたし、緊張した。しかし、今日だけで先生からアドバイスをいただくことができ、他の受講生の授業も客観的に見て分析することができて、刺激を受けた。他の大学に所属する学生の模擬授業は普段見る機会がないので、勉強になった。

 

第1回指導員全体研修会を開催しました

 第12期学生クラスの開講にむけ、第1回指導員全体研修会が招聘指導員を含む約40名が参加して、7月12日(金)午後、石川県教員総合研修センターにおいて開催しました。
 冒頭、才鴈塾頭からは、即戦力として学校現場で活躍できる若き優秀な教員人材の育成という当塾の果たすべき使命や今後の方向性について挨拶があり、石倉師範からは第12期学生クラス講座計画の要点について説明がありました。
 全体会では、石川県教員総合研修センター基本研修課 早川実宝 担当課長をお迎えして「初任者研修について」と題して、初任者研修講座の現況の理解を深めるとともに、当塾指導員が模擬授業指導にあたる上で心得ておくべき事項等について、様々な視点からわかりやすくお話ししていただきました。
 参加者からは「初任研と師範塾での指導が繋がっているという視点で大変参考になった。」「質疑応答では初任者の様子についても知ることができ、師範塾の指導の参考にしたい。」等の感想が多くありました。
 分科会は、小学校部会、中高・養護・栄養部会に分かれて研究協議を行いました。
 小学校部会では教員総合研修センター リーダー養成研修課 橋村由希子 担当課長より「算数指導の今」と題して講義をいただき、その後「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図るための授業改善について研修を深めました。
 中高・養護・栄養部会では、教員総合研修センター教育相談課 高野真一 担当課長より「生徒指導の今」と題して講義をいただいたのち、各教科ごとに、生徒指導の視点を生かした模擬授業の進め方等を中心に情報共有を図ることができました。
 全体会、分科会をとおして指導員一同、第12期学生クラスの開講に備えて若き教員人材の育成に意欲を新たにしました。

挨拶 才鴈 塾頭 全体会  講師 早川 担当課長
小学校部会 講師 橋村 担当課長 中高・養護・栄養部会 講師 高野 担当課長

 

第11期学生クラス標準コース 閉講式

 第11期学生クラス標準コースは、6月29日(土)に最終回を迎えました。
 閉講式では、才鴈塾頭から「能登半島地震で多くの県民が苦境に立つ、こんな時だからこそ皆さんに教師になってほしいと思っている。これからの社会をリードする皆さんに、石川の子どもたちの健やかな成長をしっかりと支え、創造的な復興をめざすいしかわの未来を一層明るいものにしてほしい。近い 将来、本県教育の若き担い手としてご活躍されることを心から期待し、応援している。」との励ましの言葉がありました。
 また、来賓としてご臨席いただいた県教員委員会の塩田教育次長からは、「“教育は人なり”といわれる。個別最適化や協働的な学びの実現に向けて、今まさに教育改革が進んでおり、皆さんには、この師範塾での学びを糧に教育的愛情を備え、高い指導力・実践力を有する石川の教師をめざし、本県教育の担い手として活躍してくれることを期待している。」との激励をいただきました。

 塾生の代表挨拶では、この1年を振り返るとともに、次のような感謝の言葉がありました。

「いしかわ師範塾では、豊富な経験を積んだ先生方から、教師としての心構えや実践的な指導技術を学ぶことができた。講義では、他者と意見を交流させることで、自分の考えを深めたり、新しい視点を発見したりすることができたし、毎回の模擬授業では、先生方の丁寧なご指導のおかげで、自分の得意な部分を伸ばし、苦手な部分を克服することができた。いしかわ師範塾での多くの学びを踏まえ、将来は子ども一人ひとりの気持ちに寄り添うこと、常に向上心を持って授業を改善し続けることを心がけ、子どもと共に成長していくことができる教員を目指したい。」(小学校グループ代表)
 「学校実習では、多くの収穫を得ることができた。先生方が試行錯誤を重ねながら、生徒にわかりやすく伝えようとする姿を見て、人に教えることの難しさや理解してもらえた時の喜びを知るきっかけになったし、先生とお話しする中で、実体験を交えて説明すること、生徒の思考力を高めることの重要性を学ぶことができた。この一年間、師範塾の先生方のサポートや共に学ぶ学生との関わり合いを通じて、大きく成長することができた。いしかわ師範塾で学んだことを生かして、教員採用試験に臨み、その先は、現場で働く教員として励んでいきたい。」(中高校グループ代表)

<塾生の感想より>

  • 自分の色が出せるように理想の教師像や学級のイメージをふくらませたい。
  • 授業を楽しくする工夫をたくさん考えていきたい。子どもと向き合う姿勢を大切にしたい。
  • 12回を通して、授業のむずかしさをたくさん感じることがあったが、それ以上に授業の深さ、魅力を感じることができた。
  • この一年間で、「子どもはどう考えるのかな」と一歩引いた目線で考えることができ、成長を感じた。
  • いしかわ師範塾を受講して実践的指導力や知識を得ることができた。学びのある充実した一年だった。

挨拶する才鴈塾頭             塾生を激励する塩田教育次長

閉講式 塾生代表挨拶

小学校グループ代表           中高校グループ代表

塾生を激励する指導員

   

 

今年度もオープンスクールを開催!

 梅雨入りが間近に感じられる中、今年度の大学生対象のオープンスクールは、第11期学生クラス標準コース11日目に合わせて、6月8日に開催しました。
 当日は、県内外から41名の大学生の参加があり、まずは、小学校、中高等学校と校種別に分かれ、それぞれ「理科実験」と「ICT活用」の講座を参観しました。どちらの講座も実践的な内容で、高い関心をもって参観する姿が多く見られました。
 開講式では、才鴈塾頭が「毎年、多くのいしかわ師範塾出身者が、新卒・新規採用者として教壇に立ち活躍している。今日のオープンスクールの参加が、皆さんにとって、教員志望について真剣に考えるよい機会になることをお祈りするとともに、一人でも多くの方がここ師範塾に入塾されることを心から期待する。」と挨拶しました。
 その後、指導員による「児童・生徒とのコミュニケーションづくりの基礎・基本」の講義では、ロールプレイ形式の演習をとおして、「児童生徒とのコミュニケーションには、傾聴することがいかに大切であるか」について体験しました。
 続いて、各班に分かれ第11期生の模擬授業を参観しました。塾生の授業の様子や、指導員が助言する内容を、熱心に参観する姿が見られました。最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学びました。
 その後の質疑応答では「塾生の模擬授業のレベルが非常に高いと思ったが、授業プランの作成にどれくらいの時間をかけているのか?」「学校実習が60時間となっているが、どのような研修なのか?」「石川県の教員採用試験を受けるかどうか迷っているが、標準コースに申込みはできるのか?」(石川県の教員採用試験を受ける可能性のある人は、是非お申し込みください)などの質問が相次ぎ、参加者の関心の高さを窺うことができました。
 また、参加者のアンケートからは、「模擬授業や講座は、どれも実践を通しての学びであり、実際に教員になった時に役立つ内容だと感じた。」「少人数制の模擬授業であるため、指導員の先生からたくさんのアドバイスをもらい、自分の授業に自信をもてるようになると思った。」「先輩の模擬授業の完成度が高いのに驚いた。自分も入塾し、授業レベルを上げたいと強く思った。」「明るく楽しそうな雰囲気で、学生同士が共に学ぶ姿勢が印象的だった。是非入塾しようと思った。」などの声が寄せられました。

講座参観の様子 開講の挨拶(才鴈塾頭)
講座体験「児童・生徒との
コミュニケーションづくりの
基礎・基本」

 

模擬授業参観の様子

 

教育実践課題への理解5「Let’s try“考え深め合う探究活動”」

 学生クラス標準コース第10日目は、石川県立金沢二水高等学校副校長の石尾和彦先生を講師としてお招きし、中高・栄養・養護教諭志望者向けに、教育実践課題への理解5「Let’s try“考え深め合う探究活動”」を行いました。

 石尾先生はご自身の豊富な指導経験に基づき、探究活動をとおして生徒が身につけるべき力、探究活動の実践による生徒の変容、活動のプロセスの中で行う評価の方法、そして指導にあたる教員の役割や立ち位置について、グループ協議や受講生との対話をとおして、わかりやすくお話になりました。教育現場に立ち探究活動を指導するときに十分に活用できる内容であったと、受講生からも大変好評でした。

 将来塾生が、石尾先生の言われる「正解のない問いに向き合い、多様な他者と協働しながら“納得解”“最適解”を導く力」を生徒の中に育んでいけるよう、探究活動の指導力を身につけていくことを期待しています。



令和6年度講師セミナー開講!

 令和6年度講師セミナーが4月24日(水)に開講しました。今年度は土曜午前の部、土曜午後の部、平日夜間の部の3部に分かれて、いずれも県教員総合研修センターを会場に、7月6日(土)まで行われる予定です。
開講式では、才鴈塾頭から講師の方々の日々の教育活動への感謝とともに、講師セミナーでさらに指導力を磨いてほしいと激励の挨拶がありました。
 続いて「授業のつくり方」の講義では、主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業の工夫・改善について理解を深め、その後、校種、教科別にグループに分かれ、それぞれ「模擬授業」に取り組みました。
1月1日の能登半島地震を受け、今年度は能登会場(穴水高校)での講師セミナーの開催は見送ることとなりました。しかし、能登地区から20名を超える参加があり、学びへの熱い思いを感じました。今回から4回にわたるセミナーを通して、なお一層の指導力を身につけられるよう期待しています。

    開講式での塾頭挨拶

 

小学校で「選択教科別模擬授業―国語・英語・道徳―」に挑戦!

  3月9日、今年度最後となる11期学生クラス標準コース(第8日)が開催されました。
 令和4年度から、英語、算数、理科、体育の一部で教科担任制が導入されることになり、専門性を有した教員の育成と授業の質の向上が求められるようになりました。
 そこで、昨年度より、算数以外に、国語、英語、道徳の3教科から受講生の希望を反映した「選択教科別模擬授業」を実施しています。今年度は2年目となります。

 状況を報告します。

「国語」の模擬授業を行う
受講生

 受講生は、初めての国語の模擬授業ということで、難しさを感じる一方、面白さも感じていました。教科が違ってもこれまでの模擬授業と同様、教師と児童との関わりを大切にしようと一生懸命に授業を進めていました。
[受講生の感想]
 児童から出た意見を受け止めたり、広げたりするためには、教材研究はとても重要だと思った。国語ならではの言葉を大切にすることや教科書をもとに考えるということが大切だと分かってよかった。 
「英語」の模擬授業を行う
受講生
 5年生初めの単元に挑戦しました。どの受講生も、「言語活動を通して」を意識し、コミュニケーションの楽しさを味わいつつ、ジェスチャーと笑顔の体当たりの模擬授業をしていました。
[受講生の感想]
英語を話すのは苦手だが、英語の明るく楽しい雰囲気が好きで選択した。とても緊張したが、途中からは、自分の波に乗り自分らしく、そして楽しんで授業を行うことができた。

「道徳」の模擬授業を行う
受講生

 受講生は、受容的な授業となるよう雰囲気づくりを意識していました。また、2年生の児童が対象ということもあり、より柔らかい語り口調や豊かな表情で授業を行おうとしている様子が見られました。
[受講生の感想]
 道徳の授業を初めてやってみたが、児童とのやりとりをする中で発問を工夫したり、視覚的に分かりやすい板書を工夫したりすることの大切さなどを学ぶことができた。

 

第11期学生クラス標準コース8日目 SDGsの視点を取り入れた授業を学ぶ!

 3月の風とは思えない厳しさで桜のつぼみも身を固くする中、第11期学生クラス標準コース8日目を3月9日(土)に開催しました。この日は、金沢市立兼六小学校の田中哲也先生を講師としてお招きし、「Let’s Try未来につなげようSDGs!」の講座を実施しました。
 はじめに、いしかわ師範塾指導員から
 ・ 持続可能な開発目標(SDGs)採択に至る経緯
 ・ ユネスコスクールとESD、SDGs
 ・ 全国及び本県学校教育におけるSDGs達成に向けた取組
についての講義がありました。
 引き続き、田中先生からは、6年生が金沢の魅力を調査し、修学旅行で金沢を訪れた愛知県の荒子小学校の皆さんに金沢の魅力を紹介する中で児童たちは観光客増加に伴うデメリットに気づき、4つのプロジェクト(ゴミを減らそう、マナーを学ぼう、交通改善、金沢の魅力発信)を立ち上げ、学習を深めてきた実践が紹介されました。
 塾生は児童生徒役として授業を受けながら田中先生の卓越した指導方法を体験し、総合的な学習の時間の授業づくりの参考になるポイントをつかむことができたようです。さらに、子どもたちの実態に応じた対応や工夫などを通して、教師としての情熱に触れることができ、思いを強くしました。

田中 哲也 教諭 金沢市立兼六小学校

<塾生の感想より>

  • 子どもたち自らが思考ツールを用いて考察分析をしており実践的な取組であることが印象に残った。
  • 子どもたちの学びを深めるために、授業の流れや発問を考えながら実践することを楽しそうにお話をされている田中先生を見ていて、教員という職業のやりがいを感じた。
  • 総合的な学習の時間はテーマ設定が難しそうに思っていたので、今回の実践のように、地域の特性を活かした授業は取組やすいように思った。
  • SDGsと地域の課題を結びつけることで、子どもたちが当事者意識を持つことができると分かった。大人でも答えが出せないことに取り組むことで、子どもたちが本気で学べるという言葉が印象に残った。
  • SDGsを教育に結び付けて子どもにどのように活動させるか予想もつかなかったので、とても参考になった。児童と地域の関わりを通して子どもの提案が実現する点にやりがいが感じられると思った。
  • 子どもたちの学びを深めるために授業の流れや発問を考えて実践される田中先生に、教員という職業のやりがいをとても感じることができた。
  • 「子どもに新しい提案をどのようにするか」という塾生の質問に対して、「子どもが過去の経験をもとにどのように考えるのかを予想し、予め段取りをしておく」という回答に教師の周到な準備の必要性を感じ取った。