いしかわ師範塾
第13期 学生クラス標準コース4日目 講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」(中高)
講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」では、午前の部は金沢市立港中学校の吉岡恵梨先生、午後の部は金沢市立高岡中学校の小島さやか先生を講師にお迎えし、示範授業を通して、授業づくりや教職の魅力等についてご講話いただきました。
吉岡先生の示範授業は、英語の授業でテーマとなっている題材を通してより深く学びつつ英語を身につけるもので、実際の授業の流れを体験しながら、意図、目的とそれを実現する方法や、状況に応じた対応などについて、楽しく、わかりやすく教えていただきました。
その後の講義では、授業づくりで大切にしていることをお話ししていただきました。そこでは、「教科書を」ではなく「教科書で」教えること、見通しを持たせること、集中力の続かない生徒への対処、自分が生徒の一番のモデルとなること、手段と目的をはき違えないようにすることなど、経験に基づいた明快な内容で、聞きながら深く頷く受講生の姿が印象的でした。そして、「まずやってみる」ことが重要であり、失敗も含めて様々な経験をしてほしいとエールを送ってくださいました。
受講生からは、「教師は教えるプロであれということをしみじみと感じた。生徒が積極的に参加でき必要な能力を身につけられそうなすばらしい授業だった」「生徒が眠くならない、集中できる授業を作るために必要なことを今回の示範授業で学べてよかった」「子どもは集中力が続かないことを前提に授業するべきだというのが新たな考えだった」「若いうちに色々経験しておきたいし、授業を積極的に見る、見せることを意識したい」といった感想がありました。
小島先生の示範授業では、「解の公式」を使う達人になることを目指す授業を実際に体験し、共同で学びあい、できた、わかったを実感できる授業を体験しました。
その後の講義では、つまずきを予想した授業づくりの大切さとその実際の方法、授業の中での人間関係づくりや信頼関係づくりの大切さ、それらの基礎となるわかりやすく魅力的な授業づくりについてお話しいただきました。できるようになったことを見つけほめる、チャンスと期待は平等に、失敗しても嫌な思いをさせないといった取り組みで、生徒の挑戦する心と柔軟さ、学ぶ姿勢を大切にしていること、そして受講生にも、「やってみたい」に是非挑戦して授業づくりを楽しんでほしいとのお言葉をいただきました。
受講生からは、「授業においてつまずきを予想し、そのつまずきをどう突破していくかを例の工夫や形態を工夫し、感覚を言語化したり教科書から引っ張ってくることが最も印象に残りました」「全ての生徒を平等に、また、一人一人理解度や学ぶペースも違ってくるので、そこを意識して授業を構成することが重要だと学んだ」「やはり生徒と良い関係を築くことがやる気を引き出すために重要であるということを再認識した」といった感想がありました。
お二人の先生の、実践に裏付けられた言葉の一つ一つが、受講生の心に伝わっていると感じられました。
第13期学生クラス標準コース3日目 「授業のつくり方 基礎3」(小学校)
10月4日(土)第13期 学生クラス標準コース3日目の小学校の講座では、加賀市立作見小学校 橋村 由希子 教頭先生を講師としてお招きし、「算数の授業づくり」の講座を実施しました。
講義では、3年生「分数」の教材を使った模擬授業を通して「算数の授業づくり」について学びました。
導入では、算数的活動を通して意欲を喚起し、本時のねらいに迫る「問い」が生まれる工夫があり、考えさせる場面では、主体的な学びにつながる「発問」や「学習形態」などの工夫がありました。また、さらにまとめの場面では、自己の学びを評価し、自然に次の学びにつながる「まとめ方」になるような流れでした。
塾生は、授業の構成を考える時には、教師自身が自分の授業観を持ち、教材研究を行い、1時間毎のねらいを明確にして構成することの大切さを実感していました。教師の意図が細部に感じられた様々な工夫に、大いに刺激を受けたようです。
|
◆1mを4等分したテープを |
◆学習課題の設定 〈1mより大きい分数の表し方は〉 |
◆まとめ |
〈塾生のアンケートから〉
- 授業の45分間の見通しを持つことだけでなく、単元や学年を通しての見通しを持つことが大切だと感じた
- 子どもたちの目の前にある学びが今後にもつながっているため、今後の学習も踏まえた教材研究の大切さを学んだ
- 1時間の学びが上の学年にどのようにつながっていくか、縦で見た時の学習のつながりの大切さを学んだ。実際の授業を見ることでイメージしやすかった。子どもたちの考える過程を褒めることを大切にしたい
- 楽しみながらもその単元の核となる数学的な力を子どもたち全員に身につけさせる授業づくりを学ぶことができた
- 導入で算数的なゲームを取り入れて、楽しく盛り上げて授業をスタートさせる方法を学んだ。一つ一つ の発問や、板書が統一されていて、児童の理解を促していることがすごく分かった。私も真似したいと思った
- 算数は個人差の出やすい教科だと思うが、同じものを学習する時でも言い方を変えたり、時間の流れが分かる板書をしたりすることで、子どもたちの考えを促すことができるとことを体験した。また、上下の学年のつながりを意識することで学ばせたいことも変わってくると分かった
- 教材のねらいを把握し、考えさせる場をどこで設けるかを考えておくことが大切だと学んだ
第13期学生クラス短期コースA日程! 主体的・対話的 に学び抜いた6日間!
第13期学生クラス短期コース(A日程)は、8月21日(木)、22日(金)、23日(土)、25日(月)、26日(火)、27日(水)までの6日間、残暑厳しい中で開催されました。
◇第1日目 開講式・講座Ⅰ「めざせ石川の教師」・講座Ⅱ「授業のつくり方1」
開講式では、冒頭の挨拶で才鴈一博塾頭が「6日間、主体的に向上心をもって切磋琢磨し、教える喜びや教職の素晴らしさを実感して、教師を志す思いをさらに高めてほしい。短期集中、少数精鋭で粘り強く、元気に頑張ってほしい。」と激励しました。
講座Ⅰ「めざせ石川の教師」では、石川県教育委員会教育振興推進室 島村勝彦 室次長より、石川の教育の現状や求める人材、教師としてのやりがい等について講義していただきました。若手教員が計画的な研修制度の中で育っていることや、業務改善が図られていることなども理解しました。
講座Ⅱ「授業のつくり方1」では、講義1「授業づくりの視点」において、自分の授業観を明確にした上で、授業の基本構成とポイント等について学びました。その後、講義2「模擬授業について」では教科別に分かれ、より専門的な授業ポイント等を学び、初めての模擬授業に臨みました。
[受講生の声]
- 石川県の教員の現状について深く理解できた。また、授業の組み立て方について新たな知識を得ることができた。導入、展開、まとめのそれぞれのポイントについて学ぶことができた為、今後その内容を活かせるよう努力していきたい。
- 大学ではなかなか機会のない模擬授業を行うことができ、さらに講師の方に評価、指導していただける貴重な機会であり、とても有意義であった。
| 開講式「塾頭挨拶」 | 講座Ⅰ「めざせ石川の教師」 | 講座Ⅱ「授業のつくり方」 |
◇第2日目 講座Ⅰ「相手に伝わる聞き方・話し方」・講座Ⅱ「授業のつくり方2」
講座Ⅰ「相手に伝わる聞き方・話し方」では、相手の思いや立場を尊重して傾聴することや、Iメッセージやアサーティブな表現で自他を尊重することの大切さを、事例を通じて体験的に理解しました。ペアワークでは、早速講座で学んだ聞き方・話し方を活用し、笑顔で対話が弾んでいました。
講座Ⅱ「授業のつくり方2」では、教師の基本姿勢として「顔(表情)・目(視線)・耳(聞き方)・口(話し方)・手(板書)」は生徒一人一人を大切にし伝えたいことを伝える重要な手段であることや、導入から展開ではゴールを明確にし、主体的に思考を深める工夫が大事であることを学びました。
[受講生の声]
- 話しやすい人というのは、受容、共感的理解、自己一致といった傾聴やIメッセージ、アサーションといった話し方を組み合わせて話をする人だと学びました。私の経験からしても、確かにそのような技法を組み合わせている先生方を信頼しやすかったです。また、展開部分では導入で出した情報に対して解決策を提示するように展開していくことを学びました。
- 前回は、緊張していて逆に何も考えずただひたすら喋るという感じだったが、今回は上手くやらなきゃ!!と力んでしまい逆に何を言えばいいのか分からなくなって無言になってしまった。次回はしっかりと話し続けられるようにしたいと思った。今回は、授業の構成が上手くいったのでそこは続けていきたいと思う。
| 講座Ⅰ「相手に伝わる聞き方・話し方」 | 講座Ⅱ「授業のつくり方2」 | 弾む会話、ペアトーク! |
◇第3日目 講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」・講座Ⅱ「授業のつくり方3」
講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」では、石川県立金沢泉丘高等学校の宮城島雅代教諭を講師にお迎えし、示範授業を通して、授業づくりや教職の魅力等についてご講話いただきました。師範授業では、枕草子「ありがたきもの」を教材として、言葉の解釈や文法等について基本を押さえた上で、その学びを活かして自分なりにエッセイを書く活動に取り組みました。出来上がったエッセイをペアで紹介する活動では、笑顔があふれ、あっという間に授業時間が終了しました。その後、教科指導・生徒指導・学級づくりについてアドバイスもいただきました。「目標を絞る」「軸を決める」「一人一人を見る、全体を見る」など、自律した生徒を育てる大事なポイントを学びました。最後に、教員の魅力について「美しいものを見ていられる。その子なりの学びや成長があり、その瞬間を見る事ができる仕事である。」とのメッセージをいただき、受講生の心に響くエールになったと実感しました。
講座Ⅱ「授業のつくり方3」では、学習指導案の書き方について学びました。学習指導案は「授業の設計図」「授業の進行表」「授業の記録」になるものであり、目標から本時の学習に至るまで「一貫性」「具体性」「整合性」が重要であることを、具体的な教材を例にして学びました。
| 講座Ⅰ「ベテラン教員に学ぼう」 | 自分のエッセイをペアで紹介! | 講座Ⅱ「授業のつくり方3」 |
[受講生の声]
- わたしが一番印象に残ったのは、ペアワークについてです。今まで、個人で考えてペアやグループで考えて、全体で共有というようにしていたのですが、最後に個人でまとめるようにしているというお話を聞いて、確かに、共有した後にまとめる時間があった方がいいなと感じました。
- 今日の講義では実際の先生の授業を体験して、授業の進め方やグループワークの振り方を身をもって学ぶことができました。他にも教員の仕事としての質問もお聞きすることができ、とても勉強になりました。また、指導案の書き方についても学ぶことができたので今後参考にしていきたいです。
- 指導案の書き方について、今まで学んできたことを踏まえてどう書けばいいのかを学びました。大学で二度書きましたが、今回の師範塾を通して学んだことをどう指導案に反映させるか学べたので、このことを活かして指導案をより良いものにしていきたいです。
◇第4日目 講座Ⅰ「Let’s try できるわかるICT活用!」・講座Ⅱ「授業のつくり方4」
講座Ⅰ「Let’s try できるわかるICT活用!」では、冒頭にSociety 5.0について取り上げ、仮想と現実の空間を融合する中で、ICTがその道具として活用されることを把握しました。次に、実際に考えを書き込む機能を用いて、全員の考えを可視化し、比較・共有する体験も行いました。後半には、県教委が作成したICT活用動画も視聴し、実際の授業でどのように活用されているのか実感できました。
講座Ⅱ「授業のつくり方4」では、これまでの講座で学んだ教師の基本姿勢や授業構成のポイント等を活かし、すぐに模擬授業プランの作成に取りかかり、授業を行う流れとなりました。受講生は、前半3日間の学びを踏まえ、集中してプラン作成に取り組み、模擬授業に挑戦していました。
[受講生の声]
- 情報の免許を取得しようと考えているので勉強になりました。ICTが発達している中で自分たちが正しく活用することができるようになりたいと思いました。
- 自分は高校生の頃に端末を多少授業で使っていたが、現在の教育現場では、上手く活用されていて驚いた。自分の時は調べものをする時にしか使用していなかったイメージだったので、その頃よりもさらに進んでいるのだと感じた。
- 前回の模擬授業で褒められた点として板書が綺麗に書けていることや声が通っていることに関しては、今回もできていたのでこれからも継続していきたい。改善することとして挙げていた導入と展開のつながりや、声の強弱に関しては、今回もできていなかったので次回できるように意識したい。
| 講座Ⅰ「Let’s try できるわかるICT活用!」 | 体験しながら学ぶ! | 模擬授業 後半戦開始! |
◇第5日目 講座Ⅰ「先生ときまり」・講座Ⅱ「学級経営に向けて」
講座Ⅰ「先生ときまり」では、具体的な法令を取り上げながら、教員は教育公務員、地方公務員であり、全体の奉仕者としての使命と責任を自覚し、研修に励みながら職務を遂行することを学びました。そして、公教育が法令に支えられ、守られていることも実感できました。
講座Ⅱ「学級経営に向けて」では、講義1「学級づくりのポイント」において、目標づくり・ルールづくり・信頼関係づくりの3点が重要であること、講義2「子どものほめ方・叱り方」において、ほめる・叱るのどちらも基準を明確にした上で行動を価値づけていくことが大切であることを学びました。
[受講生の声]
- 今回の講義では、まず初めに教員に関係する法規について改めて学習することができました。各法律の詳しい内容などについても、自主的に学習して教員としての正しい働き方などを理解していきたいです。また、褒め方、叱り方についての講義では、普段あまり考えない褒め方を学ぶことができ、とても学びになりました。また、叱り方についても、怒るのではなく根拠を持って叱るということを意識しないといけないと学ぶことができました。今後においても、褒めと叱りのバランスをしっかりと意識していきたいと考えました。
- 導入の中に今日の内容について伏線を仕込んでおくことや、話の中で使う例においても内容に一貫性を持たせておくことを学んだ。子どもたちの色に対する反応について教えてもらい、色使いに注意しなければいけないと感じた。
| 講座Ⅰ「先生ときまり」 | 講座Ⅱ「学級経営に向けて」 | 模擬授業5日目 切磋琢磨! |
◇第6日目 閉講式・講座Ⅰ「個に応じた支援」・講座Ⅱ「授業のつくり方6」・講座Ⅲ「教師としての心構え」
閉講式では、才鴈塾頭より「皆さんにとって、短期集中の6日間が自分自身の成長や授業づくりの手応えを感じる期間であったならばうれしい。教師は、子どもと共に成長し喜びを感じることができる、やりがいのある仕事であり、困難があっても乗り越えるたくましさをもち、石川の未来を一層明るくしてほしい。」との挨拶があり、6日間の日程を乗り越えた受講生を労い、今後の活躍を祈念してエールが送られました。
講座Ⅰ「個に応じた支援」では、特別支援教育のねらいや発達障害の種類・具体的な支援などについて確認しました。さらに事例を通じて、個が抱える困難さと支援の在り方を考え、ペアワークで学びを深めました。その後、インクルーシブ教育や授業のユニバーサルデザインについても、ポイントを学びました。
講座Ⅱ「授業のつくり方6」では、最後の模擬授業に臨みました。この6日間、成果と課題及び改善点を明確にして授業を展開してきたこともあり、どの受講生も初日とは違って自信をもって指導する姿が見受けられました。
講座Ⅲ「教師としての心構え」では、なぜ教師をめざすのか、どんな教師になりたいのかなど、教職を志す根幹の部分について思いを確かめると共に、学習指導や生徒指導、学級経営などについて自分の思いや考えを語りました。今後、教師としての心構えがさらに磨かれるといいです。
[受講生の声]
- 私が特に印象に残ったのは、最初の個に応じた授業のインクルーシブ教育についての話です。中でも、合理的配慮ということで野球観戦の例が出されていたのがとてもわかりやすかったです。また、授業のユニバーサルデザインも今後当たり前にできるようになりたいなと思いました。
- 発達障害を持っている子に対して、個々に応じた支援を行う合理的配慮が大切だと学びました。教員になった際にはまず支援が必要な生徒の把握を教員同士で行い、情報共有しながら対応していきたいです。
- 師範塾での模擬授業は今回で終了ですが、この6回の模擬授業で得ることができた知識や技能を大学での模擬授業や教員採用試験にも活かせるように復習を繰り返して、より良い模擬授業を行えるよう精一杯努力していきたいです。また、必ず教員になる為にも、より沢山勉強に励みたいです。
- 今回が最終でしたが、まだまだ上手くいかない所もありました。そのため、残りの11ヶ月の間に技術を磨いて教採本番の模擬授業の際には実力を最大限発揮できるようにしたいです。
| 閉講式「塾頭挨拶」 | 講座Ⅰ「個に応じた支援」 | 講座Ⅱ「授業のつくり方6」 |
| 講座Ⅲ「教師としての心構え」 | 思いを語り、心構えを磨く! |
なお、次回の短期コースB日程は令和8年2月12日(木)~18日(水)、C日程は2月26日(木)~3月4日(水)の期間に各6日間の開催を予定しています。受付期間は令和7年12月1日(月)~令和8年1月23日(金)です。石川の教師をめざす大学3年生と大学院1年生の皆さん、是非ご参加ください。
第13期学生クラス標準コース 開講式
第13期学生クラス標準コースが、8月2日(土)にスタートしました。
開講式では、才鴈塾頭から 「子どもたちにとって学校は、夢や希望が持てるように成長できる大切な場所。みなさんには仲間同士、大いに切磋琢磨し、自己研鑽に努め、教師となって子どもたちとともに石川の明るい未来を築いていってほしい。」 との励ましの言葉がありました。
ご臨席いただいた石川県知事 馳 浩様からは、「師範塾では技術だけでなくお子さん方や保護者の方との向き合い方、学級経営、職員室、地域の皆さんとの在り方等を含め、総合的に学んでほしい。なぜ教師になろうと思ったのか、改めて確認し、ここに来られることを楽しみにしてがんばってほしい。」と、県教育委員会教育長 酒井 雅洋様からは、「教育は人を育て地域を創り社会の未来を切り開く原動力。3500名を超える先輩方に続き、本県の教員となって子どもたちの成長を導いていただきたい。夢に向かってがんばってください。」との激励をいただきました。
また、塾生の代表挨拶では、次のように意気込みを語ってくれました。
「私は、子どもたちが自分に合った学び方で自身の可能性や学ぶ楽しさを見いだし、自分で考え、選び、挑戦する背中を支える伴走者でありたいです。この場で出会う仲間や指導員の皆さんとの交流を通
して、自分自身の教育観を深め、より実践的な力へとつなげていきたいです」 (午前の部)
「高校時代の先生の『青春を通じて成長していく君たちを見ていたいから全力でやれるんだよ。』という言葉から、私も誰かの青春を支えて、その成長を見守りたいと思い、教員を志すようになりました。
教員に求められる資質・能力を伸ばし、ここ石川県で暮らす子どもたちの未来を創っていける教員になれるよう精一杯努力していきます。」(午後の部)
◇講 義・模擬授業
講座Ⅰでは、石川県教育委員会の教育振興推進室次長 島村 勝彦様が、「めざせ 石川の教師」と題して、石川県の教育の現状について説明した後、「石川はいい環境が整っており、安心して教員として勤めることができる。毎回の師範塾での学びが充実したものになるようにみなさんの努力を期待している。」と、励ましの言葉を述べられました。
講座Ⅱでは指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明があり、その後、塾生は小グループに分かれ、はじめての模擬授業に臨みました。塾生が互いに学んだことや改善点を交流し、切磋琢磨する姿が見られました。
<塾生アンケートより>
- 石川県の教員になりたいと思った動機について自分の中で明確にすることが大切であり、石川県は面接や模擬授業を重視するため、そう言った人間性について改めて考えようと思いました。
- 授業を作るための構成などは何回も大学の授業で行っていたけれど、ここまで詳しく段階を踏んで教えていただけたのはとても貴重なものだと思いました。参加できてよかったと思います。
- 石川県の教員はさまざまなプログラムによって、育成されていくことがわかりました。学生クラスで教員としての資質能力を磨いていきたいです。
- これからは若い先生が増えていくため、即戦力が求められることを学んだ。また、石川県は教員のための研修が手厚く、働き方改革も行っているため、石川県で教員になりたい気持ちが高まった。
- 初めて模擬授業をして、黒板に書く感覚を体験でき、人それぞれ違う面も見られ面白かった。意見交換ができ、他の人から学べることもたくさんあり、自分の強みも見つけることができた。
- 学んだことをすぐ実践してみることで、自分の弱点がよく分かった。今回ご指摘いただいたことを次回の模擬授業ではクリアできるようにしたい。
- 褒めることの大切さや、板書、目線などたくさん課題があり、その課題に気づくことができてよかったです。初めての模擬授業で緊張したけれど、先生にとても褒めていただき嬉しかったです。このように生徒も褒めればいいのだと勉強になりました。
| 挨拶する才鴈塾頭 | 塾生を激励する馳知事 | 塾生を激励する酒井教育長 |
| 塾生代表挨拶(午前の部) | 塾生代表挨拶(午後の部) | 講義をする島村室次長 |
| 講義を聴講する塾生 | ||
第1回指導員全体研修会を開催しました
7月16日(水)に第1回指導員全体研修会を開催しました。40名余りの指導員が参加し、研鑽を深めるとともに指導についての共通理解を図りました。
冒頭、才鴈一博塾頭からは、教員採用の現状と当塾の果たすべき使命や今後の方向性についての話がありました。続いて正村泉一師範からは、第13期の講座計画の要点について説明があり、その後、全体研修及び分科会ごとの研修を行いました。
全体研修では、石川県教員総合研修センター基本研修課 専門研修グループ荒島幸恵担当課長をお迎えして「『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けた授業改善の推進」と題してご講義をいただきました。参加者からは、「現状や用語の意味、実現のための方法等、具体的で分かりやすかった」「個別最適な学びと協働的な学びの一体的実現が大切であることを再確認することができた」という感想が多くありました。
分科会は、小学校部会、中高・養護・栄養部会に分かれて研究協議を行いました。
小学校部会では教員総合研修センター 総務・広報課 広報グループ 長谷川麻紀子担当課長より「算数教育の今」と題してご講義をいただきました。全体研修の内容とつなげ、具体例を挙げながら分かりやすくお話ししてくださいました。その後、第13期の模擬授業年間指導計画及び教材や指導についての基本的な考えについて協議しました。師範塾として統一感と見通しのある指導を行うことによって、塾生が教職への意欲を高めるられるよう共通理解を図ることができました。
中高・養護・栄養部会では、教員総合研修センター 教育相談課 高野真一担当課長より「教科指導におけるコミュニケーションスキル~保健体育の視点から~」と題してご講義をいただきました。すぐに模擬授業に活かせる内容のお話でした。その後、各教科ごとに、模擬授業の進め方等を中心に情報共有を図ることができました。
全体会、分科会をとおして、指導員一同、第13期における若き教員人材の育成に向けて気持ちを新たにしました。
| 挨拶 才鴈 塾頭 | 全体会 講師 荒島 担当課長 |
|
小学校部会 講師 長谷川 担当課長 |
中高・養護・栄養部会 講師 高野 担当課長 |
第12期学生クラス標準コース 閉講式
第12期学生クラス標準コース最終回となる講座が、6月21日(土)に行われました。
閉講式では、才鴈塾頭から 「皆さんは、この師範塾での経験を生かし、大いなる夢と希望をもって理想の教師をめざして、これからも学び続け、自分磨きに努めて頂きたい。そして、どんなに大きな課題や困難があっても粘り強く立ち向かい、乗り越えていける逞しい人間力を身に付けて欲しい。」 との励ましの言葉がありました。
また、ご臨席いただいた県教育委員会の塩田教育参事、村本教育次長からは、「この1年間この師範塾で身につけたことは、教師としての土台となっている。ここでの学びを糧に教育的愛情を備え、高い指導力と実践力を有する石川の教師をめざし、本県教育の担い手として活躍していただけることを期待している。」 との激励をいただきました。
塾生の代表挨拶では、この1年を振り返るとともに次のような感謝の言葉を残してくれました。
『この師範塾を通じて、ただ知識や技能を得ただけでなく、教師としての在り方についても深く考える機会をいただいた。毎回行う模擬授業では、「どのような指導をすれば誰一人取り残されない授業といえるのか」と悩む場面もたくさんあった。その中で、師範塾の先生方のアドバイス、また、仲間との対話を通じて、子どもに寄り添う姿勢の大切さを再確認することができた。この学びを糧に、子どもたちと真剣に向き合い、信頼される教師になれるよう努力していく。』 (小学校グループ代表)
『受講を通して最も大変だった模擬授業では、隣で同じように奮闘している仲間の姿が励みになり、先生方からの温かく的確なアドバイスにも支えられ、なんとか今日を迎えることができた。今では、少しずつ自分らしい授業ができるようになってきたのではないかと感じている。そのうえ、現場の先生方のお話を聞いたり、実際に学校実習に行ったりすることもでき、より詳しく教育現場について知ることができた。この師範塾での経験を生かし、今度は私自身が誰かに必要とされ、憧れとなれるような、そんな教師を目指してこれからも努力していく。』(中高校グループ代表)
<塾生アンケートより>
- 最後の模擬授業では、授業では結局何が大事なのか?というところで、主語が「子どもが」であることには変わりないと気づきました。子どもを軸にして授業づくりをすることを忘れず、本番に挑みます。
- これまでご指導していだいたことを生かし、自分なりの授業を形にできるようになった。本番でも、課題の立て方、発問の仕方、まとめへの繋げ方という骨太の流れを踏まえて授業をしていきたい。
- 最後の講座「教師としての心構え」を受けて、改めて、教師の責任の重さを感じました。
- 「教師としての心構え」の講座では、試験が近く緊張してきている中で貴重なお話を聞けてよかったです。今回聞いたこと、学んだことを活かして試験でも自分の実力を発揮出来るよう頑張りたいです。
- 閉講式では、激励の言葉や拍手をいただき、体調に気をつけて自分の力を発揮できるようあと3週間ほど準備していきたいと強く思いました。
| 挨拶する才鴈塾頭 | 塾生を激励する塩田参事 | 塾生を激励する村本次長 |
| 塾生代表挨拶 | ||
| 小学校グループ代表 | 中高校グループ代表 | 塾生を激励する指導員 |
「標準コース第11日目大学生オープンスクール開催」
学生クラス標準コース第11日目に合わせて大学生対象のオープンスクールを開催しました。
当日は、13名の参加者が、まず校種別に分かれ、小学校は「理科実験」、中・高等学校は 「ICT活用」の講座を参観しました。どちらの講座も実践的な内容で、高い関心をもって参観する姿が見られました。
続いて行われた開講式では、才鴈塾頭が「教員という職は児童・生徒の成長に大きく関わり、ともに成長していく仕事。このオープンスクール参加が、皆さんにとって、教員志望について真剣に考えるよい機会となり、一人でも多くの方が師範塾に入塾されることを心から期待します。」と挨拶しました。
その後、指導員による「授業づくりの基礎・基本」の講義では、ロールプレイ形式の演習をとおして、受容の姿勢で傾聴することがいかに大切であるかについて体験しました。
続いて第12期生の模擬授業を参観しました。塾生が授業をする様子や、指導員が助言する内容を、熱心に参観する姿が見られました。最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学びました。参加された皆さんの入塾をお待ちしています。
<参加者アンケートより>
- 先生方が寄り添って熱心に指導してくださっているのを見て、私も師範塾で学びたいという気持ちが更に高まりました。
- 先輩たちの模擬授業を実際に見て、子どもたちにむけての話し方や目線、どのように導いていくのか等、とても良い刺激となりました。本当に勉強になりました。
- 実践的に模擬授業をされている姿を見て、参考にさせていただきたいことが沢山あった。まずは、本日の講座で習ったメラビアンの法則の3Vを意識したいと思う。
- より教職を目指したいという気持ちが強くなりました。子どもたちにたくさんのことを教えられるような素晴らしい教師になりたいです。
| 開講の挨拶(才鴈塾頭) | 講座参観の様子 | |
令和7年度講師セミナー開講!
令和7年度講師セミナーが4月23日(水)に開講しました。今年度は金沢会場(県教員総合研修センター)で実施する「土曜午前の部」、「土曜午後の部」、「平日夜間の部」に加え、昨年度能登半島地震の影響により開催を見送った「能登夜間の部」(穴水高校)が復活し、99名の受講者に対して4部で開催しています。
開講式において、才鴈塾頭から講師の方々の日々の教育活動への感謝とともに、講師セミナーでさらに指導力を磨いてほしいと激励の挨拶がありました。
セミナーを通して、なお一層の指導力を身につけられるとともに、能登の復旧・復興の一役を担うことを期待しています。
震災により、穴水高校では新校舎を使用させていただき実施しています。穴水高校の皆さまには、まだまだ大変なときにいろいろなお世話をしていただくことに心より感謝申し上げます。
| 開講式での塾頭挨拶(能登会場) | 講義「授業のつくり方Ⅰ」 |
教育実践課題への理解5「Let’s try“できる わかるICT活用!」
学生クラス標準コース第10日目、小学校教諭志望者向けに、羽咋市立羽咋小学校の安井由芽先生を講師としてお招きし、教育実践課題への理解5「Let’s try“できる わかるICT活用!”」の講座を行いました。
安井先生は、国語科「やまなし」の授業実践動画(スマートスクールネット「R3 ICT活用授業動画」)や児童の実態に応じた様々なICTの活用法などについて、分かりやすく紹介してくださいました。先生からの「ICT活用は、対話と思考を深める効果的な手段。楽しんで挑戦を!」「先生は、楽しいです。頑張ってください!」というメッセージを生かし、更なる成長が図られることを期待しています。
<塾生アンケートより>
- ICT活用についての講義を受けて、目的ではなく手段として使うことや、児童に考えの変容や深まりを実感させるツールとして活用することなどを学んだ。最先端で難しいと思っていたけれど、それよりも楽しそうやってみたいという気持ちが強まった。教育実習でぜひ活用したい。
- ICTは目的ではなく手段として活用し、学年関係なく活用できることや、様々なアプリがあり活動に応じて色々な使い分けが可能なことを学びました。また、あいづちや児童の発言の様子などが活発で、ICT以外の工夫もたくさん学ぶことができました。
教育実践課題への理解5「Let’s try“考え深め合う探究的学習”!」
5月10日(土)、学生クラス標準コース10日目に、石川県立小松高等学校の前田学先生を講師としてお迎えし、中高・養護教諭志望者向けに、「Let’s try“考え深め合う探究的学習”」の講座を実施しました。
前田先生は、学習活動の目標として、1 考え抜く力、2 チームで働く力、3 前に踏み出す力を掲げ、講義と演習をとおして、塾生に実際の授業づくりを体験させてくださいました。塾生はグループワークの意義を理解して積極的に取り組み、メモをとったり図を書いたりしながら熱心に話し合いを進めていました。一人一人の「気づき」を大切に、考えを広げてイノベーションを起こせるアイディアを具体化していく道筋の中で、教師がどのような役割を担い生徒をどう動かしていくのか、塾生は指導法の一端を確かに学べたようです。
<塾生アンケートより>
- 楽しい授業とはどんなものかが少しだけわかったような気がした。生徒がもっと考えたい、もっと伝えたいと思える授業づくりを私もできるようになりたい。
- 新しいアイディアを活発に出していくために、あえて合意させずに、否定することなく多様な意見交流をさせると興味深い活動になると分かりました。前田先生の、違いの面白さ、学ぶ面白さを体験させるという考えがとても素晴らしいと思いました。私もそんな授業ができるよう頑張ろうと思います。
令和7年度 再任用教員研修開催
4月18日(金)、令和7年度再任用教員研修を開催しました。今年度は150名の参加者があり、午前・午後の2部に分けて実施しました。本研修は、人生の新しいステージに立った再任用教員の方々が、これまでの経験や知識を十分に生かし、自らの役割を再認識し仕事への意識を高めることを目的としています。
開講式では、それぞれの日程において、塩田教育参事、村本教育次長が挨拶し、「皆さんの力がこれからの石川県の教育の充実には欠かせない。更なる尽力をお願いしたい。」との言葉がありました。
講師のジョブカフェ石川 キャリア教育支援グループ コーディネーター兼チーフインストラクター 森田 浩氏から、働く環境の変化を前向きにとらえ、自分にとっての働きがいを再確認するとともに、職場での良好な人間関係づくりの心得について、個人ワーク、ペアワークをふんだんに取り入れながら、講義をしていただきました。
| 塩田教育参事 | 村本教育次長 |
| 講師 森田 浩氏 | ペアワーク |
◇受講者の感想より◇
- 新しい環境での生活がスタートし、改めて自己理解をし、新しい職場での関わり方を考えるよい機会となりました。楽しく、やりがいを持って、生き生きと働く姿が後輩への何よりのお手本になると信じて、明日からもがんばっていきます。
- 講義だけでなく、隣の方との演習や情報交換もでき、発言する機会も頂いて、大変充実した内容の研修会でした。隣の方とは校種が別だったので、様々な情報交換ができたことが大きな成果でした。
- 再任用教諭としての役割とキャリアアンカー自己診断を通して、自分の強み弱みを確認することができました。職場での良好な人間関係づくりにも、研修会を通して学んだことを活かしたいと思いました。
第12期学生クラス標準コース9日目 子どもの人権を守るために
4月12日(土)、第12期学生クラス標準コース9日目に、川北町立川北中学校の竹園宗紘先生を講師としてお招きし、「子どもの人権を守るために」の講座を実施しました。
教育活動における人権教育に関して、川北中学校の具体的な取組等の講義から、塾生は教員として大切にすべき人権尊重の視点に立った学校づくりや授業づくりを学ぶとともに、児童・生徒の前に立つことへの意欲を大きく膨らませることができたようでした。
<塾生のアンケートから>
- 人権教育について、実際の現場で実施されている具体的な指導を知ることが出来、より人権教育に関する一貫した理解が深まりました。
- 人権教育は、「人権」について子どもたちに理解してもらうだけでなく、自分や他の人を大切に思うきっかけとなることがわかりました。また、生徒自身で授業を考えたり、生徒が主体となる授業を考案したりすることで、生徒の自己肯定感が上がる傾向にあるのだとわかりました。
- 人権というイメージしにくい言葉を学校の取り組みによって意識させ、理解につなげていることがわかりました。生徒が主体的に行動できるような取り組みが多く、よりよい学校づくりにするためによりたくさんの人が行動できる環境を作っているのだなと感じました。職員もカリキュラムを共有することで、たくさんの人が目標に向かって活動できていることがわかりました。
小学校で「選択教科別模擬授業―国語・外国語(英語)・道徳―」に挑戦!
3月8日、学生クラス標準コース(第8日)が開催されました。
学校現場では教科担任制が導入され、専門性を有した教員の育成と授業の質の向上が求められています。
いしかわ師範塾では一昨年より、国語、外国語(英語)、道徳の3教科から受講生の希望を反映した「選択教科別模擬授業」を実施しています。3年目となる今年度の模擬授業の様子を報告します。
|
「国語」の模擬授業を行う受講生 |
4年生「ごんぎつね」の物語教材に挑戦しました。受講生は、国語の難しさを感じる一方、教科が違ってもこれまでの模擬授業と同様に教師と児童との関わりを大切にしようと一生懸命に授業を進めていました。 [受講生の感想] |
|
「英語」の模擬授業を行う受講生 |
5年生初めの単元に挑戦しました。受講生は、スマイル・アイコンタクト・クリアボイス・ジェスチャー等学習者のモデルとなるよう意識し、模擬授業をしていました。 [受講生の感想] |
|
「道徳」の模擬授業を行う受講生 |
受講生は、柔和で明るい表情で、肯定的に受け入れる聞き方を意識していました。教材文の範読前にその内容について写真やキーワードで示すことで、ねらいとする道徳的価値へと焦点化しようとしている様子が見られました。 [受講生の感想] |
第12期学生クラス標準コース8日目 SDGsの視点を取り入れた授業を学ぶ!
第12期学生クラス標準コース8日目を3月8日(土)に開催しました。この日は、津幡町立津幡小学校の山村 祐也先生を講師としてお招きし、「Let’s Try“未来につなげようSDGs!”」の講座を実施
しました。
はじめに、いしかわ師範塾指導員から
- 持続可能な開発目標(SDGs)採択に至る経緯
- ユネスコスクールと持続可能な開発のための教育(ESD)、SDGs
- 全国及び本県学校教育におけるSDGs達成に向けた取組
についての講義がありました。
引き続き、山村先生から、5年生の社会科での実践についてご講義をいただきました。津幡町の製本機械メーカーを調査し、地球にやさしい製品を開発するため十年以上にわたって研究が続けられたことを題材として、学習を深めてきた指導実践が紹介されました。
参加者を児童生徒役として進める授業形式による講義の中、塾生は、企業から提供を受けた製品を手に、SDGsを教育に組み入れる方法だけでなく、社会科の授業の進め方も学ぶことができました。さらに、山村先生の「目の前にあるものに気づけるか、気づこうとする意識があるか」「先生も子どもも多面的・多角的に考えられるか」という視点を大切にしているとのお話を伺い、教師としての情熱に触れることができました。
山村 祐也 教諭 (津幡町立津幡小学校)
<塾生の感想より>
- SDGsの授業では、教師のみならず子どもたちが目の前にあるものに気づけるか、気づこうとする意識があるかを学ぶことが重要だとわかりました。そうするための発問や活動内容を考えていきたいと思います。
- 子どもと教師が共に多角的・多面的に考えられるかどうかの大切さについて学びました。地元の企業の理念や業務内容について知り、考えることで地域理解に繋がると共に子どもの探究的な学びにも繋がると感じました。
- 今の世の中を生きるには持続可能な開発目標に向けた行動をしていかなければならないため、授業の一環で触れることは大切だと思った。教師の視点に立って示範授業を受けると、どれくらい前から準備していかなければならないのかなど、授業内容以外にも考えることがあると気づくことができた。
- SDGsという大きいテーマを考える上で、地元企業が開発した1商品に視点を当てて考えるという展開が斬新で、中学高校においても応用できそうな所があると感じた。
- SDGsについての講義であったが、それだけでなく、授業を作る上で大切なことを学べた。最も印象に残ったのが、授業の教材を探す際に目の前にあるものに気づく、または気づこうとする意識があるかが重要であるという先生のお話である。教科書や資料集だけでなく、身近なものを授業に繋げることができるよう、アンテナを高く張っていきたいと思った。
- 児童が主体的に考える時間にする授業の流れを実践的に見ることができました。また、社会に開かれた教育課程にするために、教師も目の前にあるものに気づく力を育んでいく必要があるということが分かりました。
第12期学生クラス 短期コース(B・C日程)終了 短期集中で大きく成長!
第12期学生クラス短期コースB日程は2月13日(木)から19日(水)(16日を除く)の6日間、C日程は2月27日(木)から3月5日(水)(2日を除く)の6日間で開催しました。
開講式では、才鴈塾頭が、昨年の能登半島地震や大洪水により今なお県民の多くが苦境に立つ状況に 触れ、「こういった時こそ、子どもたちが未来へ夢や希望が持てるように支え育てる、学校という存在がより大きな意味を持ち、そこで働く教師や教育の力がとても重要になる。皆さんには、ここ師範塾をきっかけに、これまで以上に教職に関心を持っていただき、教師を志す思いをより強いものにしていた だきたい。」と、激励の言葉を送りました。
短期コースでは、「めざせ石川の教師」、「授業のつくり方(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)」、「相手に伝わる聞き方・話し方」、「ベテラン教員による示範授業」、「できる わかる 理科実験!(小)」、「できる わかる ICT活用!(中高)」、「子どものほめ方・叱り方」、「個に応じた支 援」などの講義を行うとともに、6回の模擬授業を行いました。
| ◇ 開講式 | ◇ 講義「めざせ石川の教師」 |
| 挨拶する才鴈一博塾頭 | 島村 勝彦 室次長 (石川県教育委員会教育DX・教員確保指導力向上推進室) |
◇ 示範授業(B日程)
|
矢代 貴之 教諭【社会】 (金沢市立泉野小学校) |
宮川 真弓 教諭【国語】 (能美市立浜小学校) |
|
藤井 岳人 教諭【英語】 (石川県立鹿西高等学校) |
髙橋 玄季 教諭【数学】 (石川県立七尾高等学校) |
◇ 示範授業(C日程)
|
前田 知美 指導教諭【道徳】 (野々市市立野々市小学校) |
八島 友志 教諭【算数】 (宝達志水町立志雄小学校) |
|
吉田 愛 主幹教諭【英語】 (能美市立辰口中学校) |
鶴山 達也 教諭【理科】 (津幡町立津幡中学校) |
短期コースでは、模擬授業を連続して行うため、塾生は自分の成長を実感することができたようです。それが自信につながり、教師になりたいという思いを一層高めたようです。
<塾生の感想より>
- 現場の先生の生の声を聞くことができ、今現場で求められている力について知ることができた。教員採用試験に受かることはもちろん大切であるが、「なりたい教師像」に向かって、今の時代に必要な力を磨いていきたいと思った。
- 中高の教員として、自分の専門性を高め続けるために、生涯を通してずっと学び続けていく姿勢が大切であるということを学んだ。学ぶ対象は同僚の先生方のみならず、子ども達から自分の姿を顧みて学ぶことがなにより重要であることを再認識できた。自分も、生涯学び続ける教師になりたいと思う。
- 授業作りは改善を続けていくことなのだと思いました。また、生徒の立場に立って授業作りをすることがどれだけ大切なのかを学ぶことができました。教科書を教えるのではなく、教科書で教えることが大切であるということを聞き、より一層専門知識を深めながら、生徒に大切なことを教えていけるように頑張りたいと思いました。
- 個別最適な学びやアクティブラーニングは、実際にやるのは難しいのかなと思っていました。しかし、自分が子ども役になると新しいことを発見していく感覚で学びを楽しむことができました。もちろん授業計画は難しいと思いますが、自分が教員になったらやっていきたいと思うことができました。
- 示範授業から、教師がまず1番に分野へ興味を持ち楽しみながら授業を行うことが重要であると分かった。また、3つの評価の観点から1時間の中でどの力を狙うのかということを決めて、授業を構成する方が大切であると知った。その後の講義では、学習指導案の作成における重要な点について学びを深めることができた。授業を行うことはもちろん、その事前準備が非常に大切であると再確認することができた。
- 6日間も連続で模擬授業をする経験は今までないので非常にいい体験となりました。他大学の学生とも交流があり新しい発見や気付きがありました。ありがとうございました。
◇ 閉講式
閉講式では6日間の日程を終えた塾生に対し、才鴈塾頭は、「教職をめざす皆さんには、優れた指導力とともに、たとえどんな課題や困難があっても粘り強く、積極的に立ち向い、それを乗り越えていく、たくましい人間力を備えた教師になっていただきたい。皆さんのことを石川の子どもたちが待っている。ぜひ、先輩方に続き、本県教育の若き担い手として活躍されるよう、心から期待している。」との言葉を贈りました。
教員採用内定者採用前研修「ウォームアップセミナー」!
令和7年度石川県公立学校教員採用内定者に対して、教育公務員としての使命を自覚し、情熱をもって教育活動に取り組むことができるよう、採用前研修「ウォームアップセミナー」を実施しました。
| 若手教員との懇談 |
第1日目「学校参観」は、昨年11月29日(金)~12月6日(金)にわたり、25校の協力のもと行われました。合計150名の参加があり、授業参観や若手教員との懇談で研修が深まりました。
参加者からは、「私も子供達と信頼関係を持ち、楽しい授業ができる教員になりたいと強く思った。」「採用前だからこそ抱えている様々な不安を年齢が近い教員の方々に質問することで、取り除くことができた。」などの感想がありました。
また、第2日目「講座」には、1月18日(土)・25日(土)及び2月1日(土)の3日間に分かれて294名の参加があり、三つの内容で研修を実施しました。「著作権と情報モラル」では、法令に基づいた留意点や最新の知識等について具体的な事例を交えながら、「職場に生きるコミュニケーション力」では、児童生徒・保護者・同僚との良好な関係づくりについてロールプレイ等も行いながら研修を行いました。そして、「赴任にそなえて」では外部講師も招聘し、校種に応じた心構え等を研修しました。
参加者からは、「著作権や情報モラルについて、特に大切な条文やキーワードなどを中心に研修でき学びにつながった。」「信頼関係は、共感・受容・傾聴する姿勢から築かれると実感した。」「赴任が近づいていく中で、自分の教師としての思いを整理し、教育に向かう態度や理念を考える機会となった。」などの感想がありました。
4月から教壇に立つ内定者にとって、本研修が教員としての自覚と使命感を再確認し、新たな第一歩を踏み出す原動力の一助になることを願っています。
| 「著作権と情報モラル」 | 「職場に生きる コミュニケーション力」 |
「赴任にそなえて」 |
第12期学生クラス標準コース6日目 教育実践課題への理解(国語科)
降雪が心配された予報に反して暖かな日差しがのぞく中、1月11日(土)に第12期学生クラス標準コース6日目を開催しました。この日は、「教育実践課題への理解3」の講座を実施しました。
小学校では、「Let's try ”考え伝え合う国語!”」、中・高等学校では「子どもの心と体の健康」と「学校における安全教育」の講義を行いました。
小学校では国語科の講座を受講した塾生から、「国語の授業の進め方についてよく分かった」「言葉による・見方考え方について、『ごんぎつね』の教材で具体的に示してもらったので理解が深まった」「9月に教育実習で国語の研究授業を行った際は、単元計画や本時の授業の進め方が難しかった。今回の講義を聞いて、『言語活動を通すとはどういうことか』『適切な物語の進め方は何か』がよく理解できた。」「物語の内容を分かっただけではいけないことが分かった。」等、国語科の目標を踏まえた授業づくりについて理解を深めることができました。
中・高等学校では、「生徒がストレスや病気でいつもと様子が違う事に気づいてあげられるのは教師の役目であり、大切なことだと学びました」「子供たちは自分の気持ちを上手く言語化できなかったり、そもそも自分の気持ちに気づいていない場合が多かったりするため、健康観察においては単に口頭で聞くだけではなく、アンケートへの記述などを通して表現してもらう手段を用意しておくことが重要だと学んだ。」「生徒の安全を守るために、日々の小さな変化に気づいて、あわてず対応し、未然に防げるような予防を心がけることが大切であると学んだ。」等の感想がみられ、心と体の健康や安全教育の大切さを理解していた。
|
「小学校・国語」
|
目下、学生クラス短期B・C日程の受講申し込みを受け付けています。募集締め切りは、令和7年1月24日(金)です。詳細はホームページをご覧ください。
「高校生のためのオープンスクール」を開催!
「高校生のためのオープンスクール」を、第12期学生クラス標準コース5日目の実施に合わせて、開催しました。
県内公立・私立高校17校から109名の申込みがあり、開講式では、才鴈塾頭が「教員という職業に、こんなに多くの高校生が関心を持ってくれているのだと大変感激している。皆さんには、体験を通して、この師範塾についてより知っていただき、教員という素晴らしい職業への関心を今まで以上に高め、教員志望について考えるよい機会にしていただきたい。今日をきっかけに、一人でも多くの皆さんが教員を目指されることを大いに期待する。」と挨拶しました。
その後、指導員による「仲間づくり活動」、講座「学校の先生になろう」を体験しました。「仲間づくり活動」では、アイスブレイクを通して、授業づくりと仲間づくりは表裏一体であるということを体感しました。講座「学校の先生になろう」では、「傾聴」の大切さについて知り、ロールプレイ形式の 演習を行いました。表情や目線、話し方、受容の姿勢など、授業をする上で特に気を付けるべきことについて学びました。
続いて、各班に分かれ第12期生の模擬授業を参観しました。授業をした塾生に対して指導員が助言する様子を熱心に参観する姿が見られました。
最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学ぶとともに卒塾生の活躍の様子を知りました。質疑応答では「大学の教員養成課程と師範塾の違いは?」「教えるのが得意でなくてもなれるか?」などの質問が出され、参加者の関心の高さを窺うことができました。
参加者のアンケートより
- 『教師の言葉を一生の支えにして生きる教え子がいる』という言葉を聞いて、自分の発した言葉が教え子にとって良い支えとなるように、子どもと関わりあいたいと思いました。
- 模擬授業では、ほとんどの学生が、生徒の発言に共感したり反応を示して授業を始めたりしていたのですごいと思いました。話すスピードや声の抑揚、黒板の色使いなどの小さな事にも心がけていて、自分が教師になる時も気をつけたいと思いました。
- 「『なりたい』という情熱に勝る適性はない」という言葉がとても印象に残りました。私自身、話すことが苦手で、そんな私でもなれるのだろうかと不安を抱いていたので、この言葉を聞いてとても救われました。これからも情熱を持ち続けようと思います。
- 今までは漠然と自分の将来の職業として教師に興味を持っていたのですが、今回このオープンスクールを受講して、より教師のイメージを深めることができました。いしかわ師範塾の塾生さんが本気で自己課題解決に取り組んでいる姿が印象的でした。私もこのような情熱を持った、工夫があふれている授業をしてみたい、という気持ちが強くなりました!!
- 師範塾の先生方は、本当に教育に対し熱い思いを持っておられるのだと思いました。本当に良い経験になりました。ありがとうございました。
| 開講の挨拶(才鴈塾頭) |
アイスブレイク |
| 体験講座「学校の先生になろう」 | 模擬授業参観の様子 |
第12期学生クラス標準コース5日目 教育実践課題への理解(道徳科・英語科・指導と評価)
冬本番を思わせる天候の下、12月14日(土)に、第12期学生クラス標準コース5日目を開催しました。この日は、「教育実践課題への理解1・2」の講座を実施しました。
小学校では、「Let's try ”考え議論する道徳!”」と「Let's try ”Speaking English!”」、中・高等学校では「Let's try ”考え議論する道徳!”」と「子どもを育てる指導と評価」の講義を行いました。
小学校では道徳科と英語科の講座を受講した塾生から、「道徳性は学校生活の全ての場面で身につけることが出来ることを学ぶことが出来た。その中でも道徳の授業では、中心発問をしっかりと設定して子どもの意見がたくさん出るように仕掛けていきたい。」「外国語の授業では先生のパワフルさが大切だと感じた。目的を持って楽しく行うために教師が明るく盛り上げていくことが必要であると学んだ。」等の感想がみられ、道徳と英語の授業について理解を深めることができました。
中・高等学校では、「道徳の授業は、答えがひとつにならず人の数だけあること、話し合いの過程を大切にすることが必要なことを学んだ。」「道徳は高校志望なのであまり関係ないと思っていたが道徳教育と道徳科目は根本的に違うことがわかり、認識が間違っていたことを痛感した。」「『評価』の即時性:適切なタイミングに適切な方法で評価することへの理解度が深まった。『どこで 何を どのように』を意識した評価をしたい。」等の感想がみられ、教科化された道徳と、指導と評価についての理解を深めることができました。
| 「小学校・道徳」 講師 小松市立串小学校 柴田 和美 校長 |
「小学校・英語」 講師 津幡町立萩野台小学校 濵中 美咲 校長 |
「中高・道徳」 講師 穴水町立穴水中学校 中越 令 教頭 |
目下、学生クラス短期B・C日程の受講申し込みを受け付けています。募集締め切りは、令和7年1月24日(金)です。詳細はホームページをご覧ください。
第12期学生クラス標準コース4日目 こんな先生になりたい!~ベテラン教員に学ぼう~
11月9日(土)、第12期学生クラス標準コース4日目に6名の令和5年度マスター教員の先生方を講師としてお招きし、「ベテラン教員に学ぼう」の講座を実施しました。
示範授業では、深い教材研究と豊かな経験によって展開される素晴らしい授業から、塾生は教師として目指す姿を具体的に学ぶことができました。また、その後の講義では、それぞれの先生方が日々一人ひとりを大切にし、熱い思いで教育に取り組まれていることをひしひしと感じ、「こんな先生になりたい」と教職への思いを新たにしたようでした。
|
山内 一良教諭 (理科 金沢市立十一屋小学校) |
西田 泰子教諭 (社会 七尾市立山王小学校) |
亀倉 由紀子教諭 (理科 石川県立小松高等学校) |
|
比良 俊晴教諭 (社会 金沢市立押野小学校) |
前田 敬子教諭 (算数 内灘町立白帆台小学校) |
下口 恭平教諭 (社会 加賀市立東和中学校) |
<塾生のアンケートから>
- 資料の文字の大きさや、発表する班の順番など、工夫している点をたくさん感じました。細部にまでこだわっているからこそ、あの生徒主体の授業が成り立っているのだと思います。
- 知識を与えるのではなく子供たちが自ら調べる授業づくりが参考になった。自ら調べるのも、「これについて調べてね」というのではなく、賛成反対に分けて相手を納得させられるようにしようという授業展開にすることで、調べる動機を持たせることができると思った。
- 授業のスキル面や声掛け、単元全体のデザインを構想することの大切さを学べた。また、生徒指導と学習指導の両輪で柔軟に対応することの大切さも学べた。
- 今回の講義で生徒の意見を積極的に拾い、その際に教師がする表情や身振り手振りがいかに重要かについて再確認できました。
- 先生のお話を聞いて、教科の中で生徒指導を行うということがとても印象に残りました。また、児童の興味・関心をひく声かけや教材を用いて、児童自身に「なんでだろう?どうしたらできるんだろう?」と考えさせ、教師は裏方にまわることが児童主体の授業を作る上で大切なのだと実感しました。
- 1日講義をしていただきたいと思うほど、惹き込まれるお話で、学びになりました。より教員という職業の良さに気づいた講座でした。
- 全員参加の授業を目指し、間違えてもいい、チャレンジすることがステキだとお互いに尊重し合える、授業を通した学級経営もやっていきたいと思いました。
- 研究に終わりがないことも教職の一つの魅力だと感じました。
浅野大介副知事がいしかわ師範塾を視察訪問
7月に石川県副知事に着任された浅野大介副知事が、8月31日の学生クラス標準コース第2日目を視察されました。職員との挨拶の中で、児童生徒のための個別最適化した教育と、教員がなすべきことに集中できる環境を実現し、子どもに寄り添い励まし子どもの望みに応える教員の育成に期待を寄せられました。
視察では、講義「相手に伝わる聞き方・話し方」「授業のつくり方」をご覧になられたあと、いしかわ師範塾研修事業の概要や教育の方向性について、才鴈塾頭、新村顧問、杉中県教員総合研修センター所長と懇談されました。その中、いしかわ師範塾の役割、指導体制、研修実績についてご理解を示されるとともに、DXの活用も含め師範塾の進むべき方向について貴重なご助言をいただきました。視察の後半は、模擬授業を参観され、指導員からのきめ細かな助言のもと授業方法について真摯に学ぶ学生に、将来に向けた期待の言葉をかけられました。
いしかわ師範塾は、今後も県の支援のもと石川の教育を担う未来の教員の育成に力を注いで参ります。
| 才鴈塾頭、新村顧問、杉中県教員総合研修センター所長と懇談 | |
| 講義と模擬授業視察 | |
| 模擬授業視察と塾生への言葉かけ | |
第12期学生クラス短期コース(A日程)仲間たちと切磋琢磨し合った6日間!
◇開講式・講座Ⅰ
第12期学生クラス短期コース(A日程)は、8月23日(金)、24日(土)、25日(日)、26日(月)、28日(水)、29日(木)までの6日間、残暑厳しい中での開催となりました。
開講式では、才鴈一博塾頭が挨拶の冒頭で令和の日本型教育に触れた後、「能登半島地震の被災から8か月近くたった今も多くの県民が苦境に立つ。こういった時こそ子どもたちの未来を支え、どんな時でも、何があっても子どもたちに寄り添い、一人一人の可能性を伸ばすのが、教師の使命だ。皆さんにはぜひ教師となって教育の力を大いに発揮し、子どもたちとともに、石川県の明るい未来を築いていってもらいたい。師範塾で仲間と切磋琢磨しながら、自らの目標に向かって学び続け、教える喜びや教職の素晴らしさが感じられるよう、有意義で充実した6日間を過ごしてほしい。」と激励しました。
| 「開講式で挨拶する才鴈塾頭」 | 「めざせ石川の教師」 |
講座Ⅰでは、石川県教育委員会 教育DX・教員確保指導力向上推進室の島村勝彦室次長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川の教育の現状や求める人材、教師としてのやりがい等について話されました。講義の中では、キャリアステージに応じた研修があること、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることにも触れ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。最後に、学校現場で活躍している先輩の動画を紹介され、「先輩の後に続き、仲間とともに学び、教師をめざすよう期待している。」と締めくくられました。
◇講義・模擬授業
短期コースの主な講義内容は以下の通りです。
| 「授業のつくり方」(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など) | |
| 「相手に伝わる聞き方・話し方」 | |
3日目の「ベテラン教員に学ぼう」では、金沢市立米丸小学校の中山あかね教諭を講師にお迎えし、示範授業を通して、学級づくりや授業づくりで大切にしていること等についてご講話いただきました。
はじめに行った構成的エンカウンターの「みんなでドボン」というゲームを通して、協力することの楽しさ、クラス全体が明るくひとつになることを体感しました。中山先生は、学級づくりを自転車に例え、前輪は「授業で勝負」、後輪は「児童理解→寄り添う」とわかりやすく伝えて下さいました。授業づくりでは、児童が自分のペースで自分の学びを進められるよう見通しを持たせること、つけたい力を明確にしてしっかりと教材研究をすることが、児童の「わかった」「できた」「もっと学びたい」につながることを話されました。6年国語の短歌の単元を例として、「たのしみは~~する時」の形で児童や塾生が作った短歌を紹介し、笑顔あふれる楽しい授業を体感させていただきました。最後に現場の先生方の声として「先生のおかげで~~ができるようになった」と言われる喜びや、子どもとともに成長できること、人だけでなく教材も含めてたくさんの出会いがあること等、教師になってよかったという思いをたくさん伝えて下さり、とても学びの多い有意義な時間となりました。
| 「示範授業」 講師:中山あかね 教諭(金沢市立米丸小学校) | |
| 「できる わかる 理科実験!」(小) | 「できる わかる ICT活用!」(中高) |
| 「先生ときまり」 | 「学級づくりのポイント 子どものほめ方・叱り方」 |
| 「個に応じた支援(発達障害の理解)」 | 「教師としての心構え」 |
| 「模擬授業の様子」 | |
全6回の模擬授業では、指導員の助言に基づき、改善しようとする姿が見られ、短期間ながら日を追うごとにステップアップできることに塾生は達成感を得たようです。
◇閉講式
6日間の日程を終えた塾生に対し、才鴈一博塾頭は、「この6日間、大変熱心に受講され、自分自身の向上、進歩を実感できたことと思う。これからも常に学ぶ気持ちを持ち続け、向上心をもって日々自分磨きに努めてもらいたい。震災後、未だに困難な学校生活が続いている中でも、子どもたちのより良い学びのために献身的にがんばる教員の姿がある。これから教員をめざす皆さんにも、困難があってもそれを乗り越え、粘り強く積極的に立ち向かっていけるよう、優れた指導力とたくましい人間力を備えた教員となり、子どもたちの成長を支えていくよう期待している。石川の子どもたちが皆さんを待っている。」と、エールを送りました。
| 「閉講式で挨拶する才鴈塾頭」 | |
なお、次回の短期コースB日程は令和7年2月13日(木)~19日(水)、C日程は2月27日(木)~3月5日(水)の期間に各6日間の開催を予定しています。受付期間は令和6年12月2日(月)~令和7年1月24日(金)です。
第12期学生クラス標準コース スタート!
◇開 講 式
8月3日(土)に、第12期学生クラス標準コースが、スタートしました。午前の部と午後の部の2部制で実施し、それぞれで開講式を行いました。
式では、まず才鴈塾頭が、「能登半島地震で多くの県民が苦境に立つ、こういった時こそ教育の力が必要だ。なぜなら、これからの復興への希望の光を灯せるのは子どもたちであり、子どもたちに未来への希望を持てるように支え、育てる営みが教育だからだ。そして、どんな時でも、何があっても子どもたちに寄り添い、一人一人の可能性を信じ、教育を全うする。それが教師の使命だ。皆さんにはぜひ教師となって教育の力を大いに発揮してほしい。子どもたちとともに、石川県の明るい未来を築いていってほしい。この師範塾で仲間と大いに切磋琢磨しながら、自らの目標に向かって学び続け、教える喜び や教職の素晴らしさを実感してほしい。近い将来、本県の若き教師として大活躍されることを心から期待している。皆さん、今日からともに頑張りましょう。」と、塾生に熱いエールを送りました。
| 挨拶する才鴈塾頭 | |
午前の部の開講式では、馳 浩石川県知事にご臨席をいただきました。「全国にも教師を目指す学生を支える塾はあるが、石川県が唯一違うのは、師範塾という名称を使っているところ。ぜひ、なぜ先人が教師塾ではなくて師範塾という理念でこの講座を開設したのかということをご理解いただきたい。(中略)子どもたちに対する愛情を大切にしながら取り組んでいっていただきたい。」と話されました。知事からのメッセージを真剣に聞く学生たちのまなざしに、教職をめざそうという強い思いが感じられました。
| 塾生を激励する馳知事 | |
午後の部の開講式には、石川県教育委員会の北野教育長から、「子どもたちの学びを支え、成長を支える教師という仕事は、とてもやりがいのある素晴らしい仕事だ。皆さんの先輩方、学生クラスで学んだ先輩は3000人を超え、その多くが教員として学校現場で活躍している。師範塾の特徴は、やっぱり少人数、きめ細かく、そして学校で実際にやっていること、やらなければいけないことを実践に即して学ぶというところにある。恵まれた環境だということをしっかり意識をし、石川の教育を支える一員になっていただきたい。皆さん、しっかり頑張ってください。」と、激励していただきました。
| 塾生を激励する北野教育長 | |
塾生を代表して、2名が挨拶を行いました。
「児童を否定することなく、一人一人を受け入れ、愛情をもって児童と向き合うことができる先生になりたい。児童に寄り添うことで、その良さや可能性を引き出し、さらに、それを児童にしっかりと伝えることで、自分に自信や誇りを持つことができる児童を育てたい。また、児童が学校には自分を受け入れてくれる先生がいる、安心して学校に来られることを目指す。いしかわ師範塾では、大学の垣根を越えて共に教員を目指す仲間たちと互いの良さを吸収し合ったり、改善方法を考えたりしながら、互いにスキルを高めていきたい。」
「小学校の時に出会った先生は、どんなに小さな成功でも認め、励ましてくれた。この経験から、私も未来に向かって羽ばたく子どもたちをサポートしたいと思い、教師を志望している。支援をしてくださった先生方のように、子どもたち一人一人の個性を尊重することができること、子どもたち自身が自分で考え、成長できるようきっかけを作っていける先生になりたい。そのために、このいしかわ師範塾では、講義や演習などに加え、模擬授業や教育体験などの実践的な教育方法を学び、実際の教育現場で役立つスキルを身につけるとともに、子どもたちが楽しいと実感し、学びの面白さを存分に感じることができる授業づくりや指導を学んでいきたい。」
このように、「教員になる」という夢の実現に向けて、仲間とともに切磋琢磨しながら自分を磨いていきたいという意気込みを述べ、これからの1年間の頑張りを誓っていました。
| 塾生代表の挨拶(午前) | 塾生代表の挨拶(午後) |
◇講 義・模擬授業
講座Ⅰでは、石川県教育委員会の教育DX・教員確保指導力向上推進室 島村 勝彦室次長が、「めざせ 石川の教師」と題して、石川県の教育の現状について説明されました。研修体制や働き方についての説明では、キャリアステージに応じた研修があり、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることに触れられ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。終わりに、学校現場で活躍している先輩の動画も紹介されました。そして、「これから1年間頑張って、ぜひ先生になり、将来の石川県の学校を背負って立つ、そういう人になってほしい。継続は力なり。最後まで諦めずに頑張り切れたら必ず道が開ける。」と、期待を込めて励ましの言葉を述べられました。
| 講座Ⅰ「めざせ石川の教師」で講義をする島村室次長 | |
講義では指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明がありました。その後、塾生は小グループに分かれ、授業プランを作成し、はじめての模擬授業に臨みました。塾生が互いに模擬授業を見合い、学んだことや改善点を交流し、切磋琢磨する姿が見られ、意欲的に研修に取り組んでいました。
| 講義を聴講する塾生 | |
<塾生の感想より>
- 石川県には新卒の教員にとって心強い若プロがあることや今の石川の教育現場や児童の実態を知ることができました。改めて教員の責任の重大さを感じました。
- 石川県が目指す理想の教師像について知ることができた。教師という同じ将来を目指す仲間たちがいることを知ったことで、より自分に対してのモチベーションが上がった。
- 授業を組み立てる上で大切にしなければならないことが明確にわかる講義・演習内容だったと思う。ただ、模擬授業を今回ほぼ初めてやってみて、それを取り入れて授業をすることはとても大変だということがわかった。
- 授業づくりの構成として、ねらい、学習課題、まとめの整合性の重要性を再認識することができた。3つに共通する核となる言葉から、児童目線、教師目線でねらい、課題、まとめ方を工夫したいと思う。教材分析では、自分の授業観を踏まえながら児童の意欲と授業の見通しを持てる工夫を施したい。
- 自分には子どもの意見を拾って自己肯定感が上がる褒め方ができるという良さに気づくことができ、自信を持つことができた。交流を通して導入だけでもその人その人の個性を出せる場面がたくさんあることに気づいた。わかりやすいだけでなく子ども主体に重きをおいた授業ができるようになりたいと強く思えた。
- 模擬授業の授業プランを短い間で考え実践するということは今回初めて行ったのだが、思ったよりも時間が早く感じたし、緊張した。しかし、今日だけで先生からアドバイスをいただくことができ、他の受講生の授業も客観的に見て分析することができて、刺激を受けた。他の大学に所属する学生の模擬授業は普段見る機会がないので、勉強になった。
第1回指導員全体研修会を開催しました
第12期学生クラスの開講にむけ、第1回指導員全体研修会が招聘指導員を含む約40名が参加して、7月12日(金)午後、石川県教員総合研修センターにおいて開催しました。
冒頭、才鴈塾頭からは、即戦力として学校現場で活躍できる若き優秀な教員人材の育成という当塾の果たすべき使命や今後の方向性について挨拶があり、石倉師範からは第12期学生クラス講座計画の要点について説明がありました。
全体会では、石川県教員総合研修センター基本研修課 早川実宝 担当課長をお迎えして「初任者研修について」と題して、初任者研修講座の現況の理解を深めるとともに、当塾指導員が模擬授業指導にあたる上で心得ておくべき事項等について、様々な視点からわかりやすくお話ししていただきました。
参加者からは「初任研と師範塾での指導が繋がっているという視点で大変参考になった。」「質疑応答では初任者の様子についても知ることができ、師範塾の指導の参考にしたい。」等の感想が多くありました。
分科会は、小学校部会、中高・養護・栄養部会に分かれて研究協議を行いました。
小学校部会では教員総合研修センター リーダー養成研修課 橋村由希子 担当課長より「算数指導の今」と題して講義をいただき、その後「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図るための授業改善について研修を深めました。
中高・養護・栄養部会では、教員総合研修センター教育相談課 高野真一 担当課長より「生徒指導の今」と題して講義をいただいたのち、各教科ごとに、生徒指導の視点を生かした模擬授業の進め方等を中心に情報共有を図ることができました。
全体会、分科会をとおして指導員一同、第12期学生クラスの開講に備えて若き教員人材の育成に意欲を新たにしました。
| 挨拶 才鴈 塾頭 | 全体会 講師 早川 担当課長 |
| 小学校部会 講師 橋村 担当課長 | 中高・養護・栄養部会 講師 高野 担当課長 |
第11期学生クラス標準コース 閉講式
第11期学生クラス標準コースは、6月29日(土)に最終回を迎えました。
閉講式では、才鴈塾頭から「能登半島地震で多くの県民が苦境に立つ、こんな時だからこそ皆さんに教師になってほしいと思っている。これからの社会をリードする皆さんに、石川の子どもたちの健やかな成長をしっかりと支え、創造的な復興をめざすいしかわの未来を一層明るいものにしてほしい。近い 将来、本県教育の若き担い手としてご活躍されることを心から期待し、応援している。」との励ましの言葉がありました。
また、来賓としてご臨席いただいた県教員委員会の塩田教育次長からは、「“教育は人なり”といわれる。個別最適化や協働的な学びの実現に向けて、今まさに教育改革が進んでおり、皆さんには、この師範塾での学びを糧に教育的愛情を備え、高い指導力・実践力を有する石川の教師をめざし、本県教育の担い手として活躍してくれることを期待している。」との激励をいただきました。
塾生の代表挨拶では、この1年を振り返るとともに、次のような感謝の言葉がありました。
「いしかわ師範塾では、豊富な経験を積んだ先生方から、教師としての心構えや実践的な指導技術を学ぶことができた。講義では、他者と意見を交流させることで、自分の考えを深めたり、新しい視点を発見したりすることができたし、毎回の模擬授業では、先生方の丁寧なご指導のおかげで、自分の得意な部分を伸ばし、苦手な部分を克服することができた。いしかわ師範塾での多くの学びを踏まえ、将来は子ども一人ひとりの気持ちに寄り添うこと、常に向上心を持って授業を改善し続けることを心がけ、子どもと共に成長していくことができる教員を目指したい。」(小学校グループ代表)
「学校実習では、多くの収穫を得ることができた。先生方が試行錯誤を重ねながら、生徒にわかりやすく伝えようとする姿を見て、人に教えることの難しさや理解してもらえた時の喜びを知るきっかけになったし、先生とお話しする中で、実体験を交えて説明すること、生徒の思考力を高めることの重要性を学ぶことができた。この一年間、師範塾の先生方のサポートや共に学ぶ学生との関わり合いを通じて、大きく成長することができた。いしかわ師範塾で学んだことを生かして、教員採用試験に臨み、その先は、現場で働く教員として励んでいきたい。」(中高校グループ代表)
<塾生の感想より>
- 自分の色が出せるように理想の教師像や学級のイメージをふくらませたい。
- 授業を楽しくする工夫をたくさん考えていきたい。子どもと向き合う姿勢を大切にしたい。
- 12回を通して、授業のむずかしさをたくさん感じることがあったが、それ以上に授業の深さ、魅力を感じることができた。
- この一年間で、「子どもはどう考えるのかな」と一歩引いた目線で考えることができ、成長を感じた。
- いしかわ師範塾を受講して実践的指導力や知識を得ることができた。学びのある充実した一年だった。
挨拶する才鴈塾頭 塾生を激励する塩田教育次長
閉講式 塾生代表挨拶
小学校グループ代表 中高校グループ代表
塾生を激励する指導員
| |
今年度もオープンスクールを開催!
梅雨入りが間近に感じられる中、今年度の大学生対象のオープンスクールは、第11期学生クラス標準コース11日目に合わせて、6月8日に開催しました。
当日は、県内外から41名の大学生の参加があり、まずは、小学校、中高等学校と校種別に分かれ、それぞれ「理科実験」と「ICT活用」の講座を参観しました。どちらの講座も実践的な内容で、高い関心をもって参観する姿が多く見られました。
開講式では、才鴈塾頭が「毎年、多くのいしかわ師範塾出身者が、新卒・新規採用者として教壇に立ち活躍している。今日のオープンスクールの参加が、皆さんにとって、教員志望について真剣に考えるよい機会になることをお祈りするとともに、一人でも多くの方がここ師範塾に入塾されることを心から期待する。」と挨拶しました。
その後、指導員による「児童・生徒とのコミュニケーションづくりの基礎・基本」の講義では、ロールプレイ形式の演習をとおして、「児童生徒とのコミュニケーションには、傾聴することがいかに大切であるか」について体験しました。
続いて、各班に分かれ第11期生の模擬授業を参観しました。塾生の授業の様子や、指導員が助言する内容を、熱心に参観する姿が見られました。最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学びました。
その後の質疑応答では「塾生の模擬授業のレベルが非常に高いと思ったが、授業プランの作成にどれくらいの時間をかけているのか?」「学校実習が60時間となっているが、どのような研修なのか?」「石川県の教員採用試験を受けるかどうか迷っているが、標準コースに申込みはできるのか?」(石川県の教員採用試験を受ける可能性のある人は、是非お申し込みください)などの質問が相次ぎ、参加者の関心の高さを窺うことができました。
また、参加者のアンケートからは、「模擬授業や講座は、どれも実践を通しての学びであり、実際に教員になった時に役立つ内容だと感じた。」「少人数制の模擬授業であるため、指導員の先生からたくさんのアドバイスをもらい、自分の授業に自信をもてるようになると思った。」「先輩の模擬授業の完成度が高いのに驚いた。自分も入塾し、授業レベルを上げたいと強く思った。」「明るく楽しそうな雰囲気で、学生同士が共に学ぶ姿勢が印象的だった。是非入塾しようと思った。」などの声が寄せられました。
| 講座参観の様子 | 開講の挨拶(才鴈塾頭) | |
講座体験「児童・生徒とのコミュニケーションづくりの基礎・基本」 |
模擬授業参観の様子 |
|
教育実践課題への理解5「Let’s try“考え深め合う探究活動”」
学生クラス標準コース第10日目は、石川県立金沢二水高等学校副校長の石尾和彦先生を講師としてお招きし、中高・栄養・養護教諭志望者向けに、教育実践課題への理解5「Let’s try“考え深め合う探究活動”」を行いました。
石尾先生はご自身の豊富な指導経験に基づき、探究活動をとおして生徒が身につけるべき力、探究活動の実践による生徒の変容、活動のプロセスの中で行う評価の方法、そして指導にあたる教員の役割や立ち位置について、グループ協議や受講生との対話をとおして、わかりやすくお話になりました。教育現場に立ち探究活動を指導するときに十分に活用できる内容であったと、受講生からも大変好評でした。
将来塾生が、石尾先生の言われる「正解のない問いに向き合い、多様な他者と協働しながら“納得解”“最適解”を導く力」を生徒の中に育んでいけるよう、探究活動の指導力を身につけていくことを期待しています。
令和6年度講師セミナー開講!
令和6年度講師セミナーが4月24日(水)に開講しました。今年度は土曜午前の部、土曜午後の部、平日夜間の部の3部に分かれて、いずれも県教員総合研修センターを会場に、7月6日(土)まで行われる予定です。
開講式では、才鴈塾頭から講師の方々の日々の教育活動への感謝とともに、講師セミナーでさらに指導力を磨いてほしいと激励の挨拶がありました。
続いて「授業のつくり方」の講義では、主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業の工夫・改善について理解を深め、その後、校種、教科別にグループに分かれ、それぞれ「模擬授業」に取り組みました。
1月1日の能登半島地震を受け、今年度は能登会場(穴水高校)での講師セミナーの開催は見送ることとなりました。しかし、能登地区から20名を超える参加があり、学びへの熱い思いを感じました。今回から4回にわたるセミナーを通して、なお一層の指導力を身につけられるよう期待しています。
| 開講式での塾頭挨拶 |
小学校で「選択教科別模擬授業―国語・英語・道徳―」に挑戦!
3月9日、今年度最後となる11期学生クラス標準コース(第8日)が開催されました。
令和4年度から、英語、算数、理科、体育の一部で教科担任制が導入されることになり、専門性を有した教員の育成と授業の質の向上が求められるようになりました。
そこで、昨年度より、算数以外に、国語、英語、道徳の3教科から受講生の希望を反映した「選択教科別模擬授業」を実施しています。今年度は2年目となります。
状況を報告します。
|
「国語」の模擬授業を行う |
受講生は、初めての国語の模擬授業ということで、難しさを感じる一方、面白さも感じていました。教科が違ってもこれまでの模擬授業と同様、教師と児童との関わりを大切にしようと一生懸命に授業を進めていました。 [受講生の感想] 児童から出た意見を受け止めたり、広げたりするためには、教材研究はとても重要だと思った。国語ならではの言葉を大切にすることや教科書をもとに考えるということが大切だと分かってよかった。 |
受講生 |
5年生初めの単元に挑戦しました。どの受講生も、「言語活動を通して」を意識し、コミュニケーションの楽しさを味わいつつ、ジェスチャーと笑顔の体当たりの模擬授業をしていました。 [受講生の感想] 英語を話すのは苦手だが、英語の明るく楽しい雰囲気が好きで選択した。とても緊張したが、途中からは、自分の波に乗り自分らしく、そして楽しんで授業を行うことができた。 |
|
「道徳」の模擬授業を行う |
受講生は、受容的な授業となるよう雰囲気づくりを意識していました。また、2年生の児童が対象ということもあり、より柔らかい語り口調や豊かな表情で授業を行おうとしている様子が見られました。 [受講生の感想] 道徳の授業を初めてやってみたが、児童とのやりとりをする中で発問を工夫したり、視覚的に分かりやすい板書を工夫したりすることの大切さなどを学ぶことができた。 |
第11期学生クラス標準コース8日目 SDGsの視点を取り入れた授業を学ぶ!
3月の風とは思えない厳しさで桜のつぼみも身を固くする中、第11期学生クラス標準コース8日目を3月9日(土)に開催しました。この日は、金沢市立兼六小学校の田中哲也先生を講師としてお招きし、「Let’s Try未来につなげようSDGs!」の講座を実施しました。
はじめに、いしかわ師範塾指導員から
・ 持続可能な開発目標(SDGs)採択に至る経緯
・ ユネスコスクールとESD、SDGs
・ 全国及び本県学校教育におけるSDGs達成に向けた取組
についての講義がありました。
引き続き、田中先生からは、6年生が金沢の魅力を調査し、修学旅行で金沢を訪れた愛知県の荒子小学校の皆さんに金沢の魅力を紹介する中で児童たちは観光客増加に伴うデメリットに気づき、4つのプロジェクト(ゴミを減らそう、マナーを学ぼう、交通改善、金沢の魅力発信)を立ち上げ、学習を深めてきた実践が紹介されました。
塾生は児童生徒役として授業を受けながら田中先生の卓越した指導方法を体験し、総合的な学習の時間の授業づくりの参考になるポイントをつかむことができたようです。さらに、子どもたちの実態に応じた対応や工夫などを通して、教師としての情熱に触れることができ、思いを強くしました。
| 田中 哲也 教諭 金沢市立兼六小学校 | ||
<塾生の感想より>
- 子どもたち自らが思考ツールを用いて考察分析をしており実践的な取組であることが印象に残った。
- 子どもたちの学びを深めるために、授業の流れや発問を考えながら実践することを楽しそうにお話をされている田中先生を見ていて、教員という職業のやりがいを感じた。
- 総合的な学習の時間はテーマ設定が難しそうに思っていたので、今回の実践のように、地域の特性を活かした授業は取組やすいように思った。
- SDGsと地域の課題を結びつけることで、子どもたちが当事者意識を持つことができると分かった。大人でも答えが出せないことに取り組むことで、子どもたちが本気で学べるという言葉が印象に残った。
- SDGsを教育に結び付けて子どもにどのように活動させるか予想もつかなかったので、とても参考になった。児童と地域の関わりを通して子どもの提案が実現する点にやりがいが感じられると思った。
- 子どもたちの学びを深めるために授業の流れや発問を考えて実践される田中先生に、教員という職業のやりがいをとても感じることができた。
- 「子どもに新しい提案をどのようにするか」という塾生の質問に対して、「子どもが過去の経験をもとにどのように考えるのかを予想し、予め段取りをしておく」という回答に教師の周到な準備の必要性を感じ取った。
第11期学生クラス短期コース(B・C日程)修了 短期集中で大きく成長!
第11期学生クラス短期コースB日程は2月15日(木)から21日(水)(18日を除く)の半日6日間、C日程は2月29日(木)から3月2日(土)の全日3日間で開催しました。
開講式では、才鴈塾頭が、能登半島地震による甚大な被害状況や児童生徒の心の痛みに触れ、「こういう時こそ教育の力が必要だ。なぜなら、復興の希望の光を灯せるのは子どもたちであり、その子どもたちに、未来に希望がもてるように支え、育てるという営みが教育だからだ。ぜひ、皆さんには教師になっていただき、教育の力を発揮し子どもたちとともに石川の明るい未来を築いてほしい。」と、激励の言葉を送りました。
短期コースの主な講義内容は、「めざせ石川の教師」、「授業のつくり方(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)」、「相手に伝わる聞き方・話し方」、「ベテラン教員による示範授業」、「できる わかる 理科実験!(小)」、「できる わかる ICT活用!(中高)」、「子どものほめ方・叱り方」、「個に応じた支援」などです。
◇ 開講式
| (挨拶する才鴈塾頭) |
◇ 講義「めざせ石川の教師」
|
谷口 雅一 室次長 (石川県教育委員会教員確保・指導力向上推進室) |
◇ 示範授業(B日程)
|
角 亜紀子教諭【国語】 (小松市立月津小学校) |
天井 智美教諭【算数】 (津幡町立中条小学校) |
井川 健太教諭【理科】 (石川県立金沢泉丘高等学校) |
◇「示範授業」(C日程)
|
小倉 美佐教諭【社会】 (金沢市立米泉小学校) |
浅島 敏広主幹教諭【数学】 (金沢市立額中学校) |
安原 広樹教諭【国語】 (石川県立金沢錦丘中学校) |
短期コースでは、模擬授業を連続して行うため、塾生は短期間で自分の成長を実感することができたようです。それが自信につながり、教師になりたいという思いをより一層高めたようで、本県教育界に新しい風を吹き込んでくれるよう今後の健闘を期待しています。
<塾生の感想より>
- 模擬授業では、自分の特徴や今後改善していくポイントが見つけられて良かった。
- 模擬授業は、初日に比べ、より自信をもってできるようになった。同じグループの人たちがみんな温かく、模擬授業をしやすい雰囲気をつくってくれたことに感謝したい。
- 毎日いろいろな先生方、受講生と関わり、多くの刺激を受けた。教師という夢を実現するため、いしかわ師範塾で学んだことを忘れず、大いに生かしていきたい。
- 子どもの特性をよく理解し、気持ちに寄り添って日々関わることが大切だと感じた。教師の言動で子どもの様子が変わることに、責任をもって励んでいきたい。(「個に応じた支援」)
- 事例に基づいた対応を考える演習を今まで受けたことがなく、今回は良い刺激だった。(「個に応じた支援」)
第11期学生クラス標準コース5日目 教育実践課題への理解(道徳科・英語科・指導と評価)
冬本番を思わせる天候の下、12月2日(土)に、第11期学生クラス標準コース5日目を開催しました。この日は、「教育実践課題への理解1・2」の講座を実施しました。
小学校は、「Let's try ”考え議論する道徳!”」と「Let's try ”Speaking English!”」、中・高等学校は「Let's try ”考え議論する道徳!”」と「子どもを育てる指導と評価」の講義が行われました。
小学校では、塾生が国語、英語、道徳の3教科から1教科を選んで模擬授業を行う選択教科別模擬授業を、来年3月に実施する予定です。今回、道徳科と英語科の講座を受講した塾生からは、「道徳の授業では、『自分だったらどうするか』『これからどうしたいかな』というように、子供たちが自分事として捉えていくことができるような授業をしたいと思う。」「私は、道徳は読んで感想を書く、英語はゲームや劇をする時代だったので、今、道徳や英語がどんな目的でどんなことが重視されているのか、どのような意識をもって授業づくりに取り組むべきかを考えることができた。力をつけていきたい。」等ついての理解を深めることができましの感想がありました。
中・高等学校では、「道徳の指導方法をしっかり教わる機会があまりないので、とても新鮮だった。道徳は、特別な教科だけでなく、行事や自分の教科でも教育していくものであると学んだ。」「単元の目標がしっかりしたものであると、評価も行いやすく、客観的なものになり、評価と目標は一体化させて授業づくりを行うべきであると分かった。」等の感想がみられ、教科化された道徳と、指導と評価についての理解を深めることができました。
|
「小学校・道徳」 |
「小学校・英語」 |
「中高・道徳」 |
||||||
|
また、この日は、県内3大学から8名の教職指導担当の皆さまをお迎えして、教育懇談会と学生クラスの講座公開を行いました。
|
||||||||
6年ぶりに「高校生のためのオープンスクール」を開催!
「高校生のためのオープンスクール」が、第11期学生クラス標準コース4日目(11月4日)の実施に合わせて、6年ぶりに開催されました。
県内公立・私立高校23校から116名の申込みがあり、開講式では、才鴈塾頭が「毎年、数多くのいしかわ師範塾出身者が、新規採用者として教壇に立ち活躍している。ここ師範塾で身に付けた力は、教員になるためはもちろん、教員になってからも大いに生かされていると感じている。近い将来、石川県の教員をめざすなら、ぜひここ「いしかわ師範塾」で学んでいただきたいと思うし、何より、今日をきっかけに、一人でも多くの皆さんが教員をめざされることを期待する。」と挨拶しました。
その後、指導員による「仲間づくり活動(アイスブレイク)」、「講座『学校の先生になろう』」を体験しました。講座「学校の先生になろう」では、ロールプレイ形式の演習をとおして表情や目線、話し方、受容の姿勢など、授業をする上で特に気を付けるべきことについて学びました。また、教師という仕事のやりがいと魅力、学生時代になすべきことについて話を聞き、職業としての教師について改めて深く考える機会となりました。続いて、各班に分かれ第11期生の模擬授業を参観しました。塾生の授業や、指導員が助言する様子を熱心に参観する姿が見られました。
最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学びました。質疑応答では「教員になるために、どのような準備をすればよいか?」「生徒理解に必要な心構えとは?」などの質問が出され、参加者の関心の高さを窺うことができました。
参加者のアンケートからは、「なんとなく教師になりたいとしか思っていなかったが、話を聞いたり、実際に見たりしたことでイメージが深くなり、教師になりたいと、より一層思った。」「模擬授業で、指導員の先生が大学生にアドバイスしていたことが、分かりやすかった。」「今までなぜ教員になりたいか、よく分かっていなかった。今日参加して、生徒の成長を感じ、仕事をしていく上で感動することがある、その瞬間がやりがいを感じる一つの場面であると思い、教師という仕事がさらに好きになった。」などの声が寄せられました。
| 開講の挨拶(才鴈塾頭) | 体験講座「学校の先生になろう」 | 模擬授業参観の様子 |
第11期学生クラス標準コース4日目 ベテラン教員の技に学ぶ!
第11期学生クラス標準コース4日目を11月4日(土)に開催しました。この日は、令和3・4年度マスター教員の先生方6名を講師としてお招きし、「ベテラン教員に学ぼう」の講座を実施しました。小学校は理科と算数と社会、中学校、高等学校は国語と数学の示範授業が行われました。
塾生は児童生徒役として授業を受けながら、ベテラン教員の卓越した指導方法を体験し、自身の授業づくりの参考になるポイントをつかむことができたようです。その後の講義では、子どもたちの実態に応じた指導方法や学級づくりの工夫などを通して、教師としての使命感や情熱に触れることができ、更なるレベルアップを図ろうという思いを強くしていました。
|
山本 純太 主幹教諭 理科 白山市立東明小学校 |
野間 佐和子 教諭 算数 金沢市立小坂小学校 |
小原 由希子 教諭 社会 加賀市立錦城東小学校 |
|
河元 友子 教諭 理科 能登町立松波小学校 |
平田 直子 教諭 国語 金沢市立港中学校 |
横山 教史 教諭 数学 七尾市立七尾中学校 |
<塾生の感想より>
- 実際に理科の授業を受けながら、実験までの道筋のつけ方、危険の予測と回避の方法などを子どもたちの目線で学ぶことができ、有意義な時間になった。
- 社会の授業を子どもの立場で受けてみて、とても集中してあっという間に時間が過ぎた。新しいことを次々と取り入れ、しかし押さえるべきところはしっかり押さえる素晴らしい授業を体験できた。
- 考え方の習得を重視するという姿勢が印象に残った。「計算できる=理解している」と思っていた自分のとらえ方の浅さを痛感した。
- 生徒の発言に対して「私もそう考えます。」「そのような考えも良いですね。」など肯定的な声かけをしていて素敵だと感じた。生徒役で授業を受けてみて、自信をもって発言できて参加しやすいと思ったので、私も心掛けたい。
- 特に印象に残っているのは「時間を守る」ということ。授業時間できちんと終わり、生徒の時間を確保することで生まれる信頼もあると思った。
- ゴールから逆算して伝えるべきところを明確にするなど、自分の知らない教材研究を知ることができた。
第11期学生クラス短期コース(A日程)仲間たちと切磋琢磨し合った6日間!
◇開講式・講座Ⅰ
第11期学生クラス短期コース(A日程)は、8月25日(金)から27日(日)まで、29日(火)から31日(木)までの計6日間、残暑厳しい中での開催となりました。
開講式では、才鴈塾頭から「教師の仕事は、子供一人一人の成長に直接関わるとともに、その生き方や人間形成にも大きな影響を与える。苦労や責任を伴うが、子供の成長とともに自らも成長できる、 日々感動に満ちあふれているやりがいのある仕事である。ぜひ、入塾された仲間の皆さんと切磋琢磨し、教師としての自らの将来の姿や理想の教師像をイメージして、主体的、計画的に向上心をもって学んでほしい。」と激励の言葉がありました。
講座Ⅰでは、石川県教育委員会教員確保・指導力向上推進室の谷口雅一室次長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川の教育の現状や求める人材、教師としてのやりがい等について話されました。学校教育法の「教諭は、児童の教育をつかさどる」という規定から、「『つかさどる』には、自分の裁量と責任で職務を担うという意味合いがあることに触れ、その裁量の結果が、子供の成長となって教員としての充実感につながる。こういう営みこそが教師の醍醐味である。」と話され、教師とは、崇高でやりがいのある仕事であるということを、熱く、学生に伝えていました。
| ◇開講式 | ◇講座Ⅰ |
| 挨拶する才鴈塾頭 | 講義する谷口室次長 |
◇講義・模擬授業
短期コースの主な講義内容は以下の通りです。
「授業のつくり方」(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)
「相手に伝わる聞き方・話し方」
「示範授業」 講師:松本 幸枝教諭(羽咋市立瑞穂小学校)
「できる わかる 理科実験!」(小)「できる わかる ICT活用!」(中高養)
「子どものほめ方・叱り方」
「学級づくりのポイント」
「先生ときまり」
「個に応じた支援(発達障害の理解)」
3日目の「ベテラン教員に学ぼう」では、羽咋市立瑞穂小学校の松本幸枝教諭を講師にお迎えし、示範授業を通して、クラス作りと授業作りについてご講話いただきました。
クラス作りでは、アイスブレイクとして「言うこと一緒、やること逆」「バースデーチェーン」「ネームパス」等を体験し、体を動かすことで自然に心が打ち解け合うことを実感しました。遊びで緊張を取り払うことが心の安全を確保することになり、そのことが授業づくりにも大いに関わるという松本先生のお話は、受講生にとって、実感をともなった学びとなっていました。授業作りについては、6年生の「比『割合の表し方を調べよう』」の単元で、導入部分の示範授業を通して、「児童に思考させる場面」までの流れを教えていただきました。まず、活動から入り、次に、全員が見通しをもてるように支援し、そこから、児童に思考させる場面へと進む一連の流れに、なるほどとうなずく受講生の姿が多く見られ、とても良い学びとなりました。ICTを使った「ロイロノート」による実践例も、今後の実践に役立つ内容でした。
| 示範授業(松本教諭) | |
各講義の後に行われた6回の模擬授業では、指導員や塾生が指摘した改善点について翌日の模擬授業で改善しようと努力する姿が見られ、短期間ながら日を追うごとにステップアップできることに塾生は達成感を得たようです。
◇閉講式
6日間の日程を終えた塾生に対し、才鴈塾頭は閉講式で、「これから教員をめざす皆さんには、困難があってもそれを乗り越え、粘り強く積極的に立ち向かっていけるように、優れた指導力とともにたくましい人間力を備えた教員になってほしい。そのためにも、常に学び続けるという姿勢を忘れずに、向上心をもって日々研鑽に励み、自分磨きに努めてほしい。」との言葉を贈りました。
なお、次回の短期コースB日程は来年2月15日(木)~21日(水)、C日程は2月29日(木)~3月6日(水)の開催を予定しています。(受付期間は12月1日(金)~1月26日(金))
第11期学生クラス標準コース スタート!
◇開 講 式
7月29日(土)に、第11期学生クラス標準コースが、スタートしました。第11期は、午前の部と午後の部の2部制が本格実施となり、それぞれで開講式を行いました。
式では、才鴈塾頭が、幕末の名士、吉田松陰の”夢なき者に理想なし 理想なき者に計画なし 計画なき者に実行なし 実行なき者に成功なし 故に夢なき者に成功なし“という言葉から、「『絶対に教師に なるんだ!』という強い思いをもって、主体的、計画的に、向上心をもって学んでほしい」と、学生にエールを送りました。
午前の部の開講式では、来賓としてご臨席いただいた石川県教育委員会の北野教育長から、「これまで学生クラスで学んだ塾生は3千人を超え、その多くが教員として学校現場で活躍している。皆さんも先輩方に続き、師範塾での学びを生かして本県の教員をめざして欲しい。」と、期待を込めた激励をいただきました。
午後の部の開講式には、馳 浩石川県知事にご臨席をいただき、「151名の皆さんには、この師範塾で、互いに声かけをして友達同士となり『何で先生になりたいのか。どんな先生になりたいか。』など夢を語り合ってほしい。」「皆さんには、なぜ教職の道に進むのか、なぜ子供たちのためにがんばろうと思っているのか、それぞれにモチベーションがあると思う。その原点のモチベーションを大切に頑張ってほしい。」と話されました。知事からの熱いメッセージを頷きながら聞く学生たちの姿に、教職をめざそうという強い思いが感じられました。
受講生を代表して、2名が挨拶を行いました。「教員になる」という夢の実現に向けて、仲間とともに切磋琢磨し自分を磨いていきたいという意気込みを述べ、これからの1年間の頑張りを誓っていました。
| 塾生を激励する北野教育長 | 挨拶する才鴈塾頭 |
| 塾生を激励する馳知事 | 開講式挨拶 |
◇講 義・模擬授業
講座Ⅰでは、石川県教員総合研修センターの杉中達夫所長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川県の教育の現状について説明されました。研修体制や働き方についての説明では、キャリアステージに応じた研修があり、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることに触れられ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。終わりに、「教員はやりがいのある仕事であるからこそ、うまくいかない時の悩みもある。しかし、教員になることが夢である人も、まだ、自分が教員に向いているかどうか分からないという人も、まずは向上心をもって進んでほしい」と、期待を込めて励ましの言葉を述べられました。
講義では指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明があり、その後、塾生は小グループに分かれ、授業プランを作成し、はじめての模擬授業に臨みました。なかなか授業プランがまとまらず苦戦する塾生も見られましたが、塾生が互いに模擬授業を評価し合うなど切磋琢磨する姿が見られ、意欲的に研修に取り組んでいました。
開講式にお越しいただいた馳知事は、式が始まるまでの間、各研修室で行われている模擬授業を視察されました。塾生の成長を期待されるご様子で、知事自ら、塾生に直接声かけをされる場面もありました。
<塾生の感想より>
・教育や教員養成に力を入れ、工夫・改善も行っている様子を数値で見て、石川県のすごさを感じた。
・模擬授業では、先生からのフィードバックがもらえ、客観的に自分を見つめ直すことができた。
・わずか半日でしたが、講義を受けて授業のつくり方が分かったし、模擬授業を指導していただけて、 とても学びのある充実した時間だった。
・教員になりたいという気持ちを、再確認できた。自分が教員をめざそうと思った原点を大切にして頑張りたい。
・馳知事がおっしゃっていたように、「教育とは何か」ということを考えつつ、教師になるモチベーションを大切にしながら、これからの講義に取り組んでいきたい。
| 講座Ⅰ「めざせ石川の教師」で講義をする杉中所長 | |
| 模擬授業を視察する馳知事 | |
第1回指導員全体研修会を開催しました
7月19日(水)午後、石川県教員総合研修センターにおいて、第1回指導員全体研修会を招聘指導員を含む約50名が参加して開催しました。
冒頭、才鴈塾頭から次世代を担う教員人材の育成という当塾の果たすべき使命や今後の方向性について挨拶があり、山口師範からは第11期学生クラス・標準コースの講座計画の概要について説明がありました。
全体会では、金沢星稜大学 人間科学部スポーツ学科講師 柳川公三子先生をお迎えして「通常学級における『特別』ではない支援 ~学びのユニバーサルデザイン~」と題して、ご講話をいただきました。すべての子どもたちが主体的に学ぶようになる環境の充実に向け、子ども達一人一人をしっかりと見取ることの大切さについて、具体的な指導事例を交えて、わかりやすくお話していただきました。参加者からは「『特別』ではない支援はすべての子どものためになる指導、支援であるという点が大変納得できた」「教科指導においても参考にできる内容が多く、授業づくりの場面で受講生の指導に活かしていきたい」等の感想が多くありました。
| 挨拶 才鴈塾頭 | 全体会 | 講師 柳川氏 |
分科会では、小学校・特別支援部会、中・高・養護教諭・栄養教諭部会に分かれて研究協議を行いました。
小学校・特別支援部会では、教員総合研修センター リーダー養成研修課 橋村由希子 担当課長より、「算数指導の今」と題してご講義をいただき、子ども自身が問題を発見し自分で解決していくこと、算数を創る楽しさを実感することの大切さを、参加者全員で再認識することができました。
中・高・養・栄部会では、教科ごとに実施される「模擬授業オリエンテーション」の概要について各教科から順次説明が行われました。実際に模擬授業を行う際の留意点や指導の進め方等に関して、各教科の特徴を生かした指導について情報を共有し、指導のさらなる充実を図ることができました。
| 小学校・特別支援部会 講師 橋村担当課長 | |
| |
|
| 中・高・養・栄部会 | |
|
|
|
全体会、分科会をとおして、第11期の開講に備え、指導員一同、学びを深めることができました。
(報告:村上、北村)
大いなる夢と希望をもち、理想の教師をめざせ!10期生のみなさん
第10期学生クラス標準コースは、6月24日(土)、最終回となる講座が行われました。
閉講式では、才鴈塾頭から「皆さんはこの師範塾で教職経験の豊富な指導員からの情熱的な指導助言やひたむきな姿勢を通じて、教えるということの面白さや喜びを感じることができたのではないかと思っている。大いなる夢と希望もち、理想の教師をめざして欲しい。」との励ましの言葉がありました。
また、来賓としてご臨席いただいた県教員委員会の塩田教育次長からは、「師範塾の学びを糧に教育的愛情を備え、高い指導力・実践力を有する石川の教師をめざし、本県教育の担い手として活躍してくれることを期待している。」との激励をいただきました。
- 塾生の代表挨拶では、この1年を振り返るとともに次のような感謝の言葉を残してくれました。
コロナ禍で大変な時期が長く続いたが、そのような状況の中でも多くの学びの機会をつくっていただいた。教職を志す、すばらしい仲間とともに切磋琢磨しながらこの日を迎えることができ感謝している。模擬授業では、自分では気づかなかった視点や価値を学び、「引き出し」を増やすことができた。この師範塾で積み上げてきた経験を生かし、石川の未来を拓く心豊かな子どもたちを育て上げられるように全力を尽くしたい。」(小学校グループ代表)」
- 「師範塾の良さは、多くの人と共に学び合うことができるところにあると思っている。他大学の塾生や指導員の先生方から多くの意見をいただき、自分をブラッシュアップすることができた。生徒が私から多くのことを学ぶように、私自身も生徒から学んでいけるような互いに高め合う教員をめざしたい。自分の目ざす教師像に少しでも近づけるよう、師範塾での学びを胸に努力を続けていきたい。」(中高校グループ代表)
<塾生の感想より>
- 閉講式で塾頭の挨拶を聞き、1年間を振り返るとともに、身が引き締まるような気持ちになれた。1年を通して様々な学び、出会いを得ることができ本当に師範塾に参加できてよかったと思う。
- 師範塾は来るたびに新しい発見や視点があるので、常に勉強させていただいた。様々な講座、ご指導を受け、1年前に比べ、少しは成長できたと思う。手厚く指導してくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいになった。
- 「自信をもっていけば大丈夫」など様々な温かい言葉をいただき、ここまで頑張ることができた。最後まで頑張れたことを誇りにこれからも頑張りたい。
- 全く分からなかった模擬授業のやり方を一から丁寧に教えてくださり、学校実習でも貴重な経験をさせていただき、教師への憧れを強くすることができた。
| 挨拶する才鴈塾頭 | 塾生を激励する塩田教育次長 |
| 小学校グループ代表 | 中高校グループ代表 |
塾生を激励する指導員 |
| 塾生代表による感謝のことば | ||
昨年に引き続きオープンスクールを開催!
梅雨入りが間近に感じられる中、今年度のオープンスクール(大学生対象)は第10期学生クラス標準コース11日目の実施(6月10日)に合わせて開催されました。
当日は、県内外から35名の大学生の参加があり、開講式では、才鴈塾頭が「いしかわ師範塾出身者は、新卒・新規採用者として教壇に立ち活躍している。これは、師範塾で身に付けた力が採用試験はもとより、教員になってからも大いに生かされているからだと思っている。今日のセミナーを通してきめ細かで丁寧に模擬授業や教育実践課題の指導が行われていることなど、いしかわ師範塾の取組を理解 し、多くの方が入塾されることを期待する。」と挨拶しました。
その後、指導員による「授業づくりの基礎・基本」の講義を体験しました。この講義では、ロールプレイ形式の演習をとおして表情や目線、話し方、受容の姿勢など授業をする上で特に気を付けるべきことについて学びました。
続いて、各班に分かれ第10期生の模擬授業を参観しました。参加者は塾生の授業の様子や、指導員が助言する内容を熱心に参観する姿が見られました。最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学びました。
その後の質疑応答では「標準コースと短期コースの違いは?」、「大学での模擬授業とは違っているように見えたが、どのような工夫をされているのか?」、「学校実習の期間はどのように決めているのか?」、「石川県を受験するか他県を受験するか迷っているが、入塾を受け入れてもらえるのか?」などの質問が相次ぎ、参加者の関心の高さを窺うことができました。
また、参加者のアンケートからは、「一つ一つの講義が心にグッとくるものばかりだった。」、「模擬授業での塾生どうしの意見交換が印象に残った。その後、指導員から詳しく指導してもらえることがためになると思った。」、「先輩の授業力に圧倒された。自分も先輩のように、キラキラ姿になりたい、なれるんだ!という気持ちが湧いた。」、「教職は教育の専門家であることを改めて実感し、尊敬できる職業だと思った。」 などの声が寄せられました。
|
|
||
| 開講の挨拶(才鴈塾頭) | 体験講座 「授業づくりの基礎・基本」 |
模擬授業参観の様子 |
なお、この日は、山内隆之氏(金沢学院大学教育学部教育学科教職センター副センター長)、森慶惠氏(金沢大学人間社会学域学校教育系准教授)、島倉晴信氏(金沢星稜大学就職支援センター特任准教授)が訪問されるなど、視察が相次ぐ一日となりました。
高校生対象のオープンスクールは「いしかわ教育ウイーク」中の11月4日(土)に開催する予定です。
令和5年度の講師セミナーが始まりました!
令和5年度講師セミナーは、4月25日(火)の金沢会場(県教員総合研修センター)を皮切りに、7月1日(土)まで行われる予定です。今年度は全体で128名の受講申し込みがありました。
第1回の最初となった4月25日(火)の金沢会場では、18時から23名の受講生が参加して開催されました。開講式では、才鴈塾頭から講師の方々の日々の教育活動への感謝とともに、講師セミナーでさらに指導力を磨いてほしいと激励の挨拶がありました。
続いて「授業のつくり方」の講義では、主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業の工夫・改善について理解を深め、その後、校種、教科別に9グループに分かれ、それぞれ「模擬授業」に取り組みました。
翌26日(水)には能登会場(穴水高校)で18時から26名が参加して行われ、奥能登教育事務所の板東智管理課長も激励に来場されました。さらに29日(土)には、金沢会場で午前と午後にそれぞれ54名、25名が参加して行われました。
今後4回にわたるセミナーを通して、なお一層の指導力を身につけられるよう期待しています。
| 塾頭挨拶 | 講義の様子 | 受講生の様子 |
令和5年度 再任用教員研修開催!
4月20日(木)、4月21日(金)の2日間にわたり、令和5年度再任用教員研修を開催しました。今年度は170名を超える参加者があり、昨年同様3日程に分けて実施しました。本研修は、人生の新しいステージに立った再任用教員の方々が、これまでの経験や知識を十分に生かし、自らの役割を再認識し仕事への意識を高めることを目的としています。
開講式では、それぞれの日程において、金子教育次長、塩田教育次長が挨拶し、「皆さんの力がこれからの石川県の教育の充実には欠かせない。更なる尽力をお願いしたい。」との言葉がありました。
講師のジョブカフェ石川 キャリア教育支援グループリーダー 森田 浩氏から、「期待される役割」を果たすために、「手慣れた仕事を新たな目で見直す」ことや「職場での良好な人間関係」づくりについて、個人ワーク、ペアワークをふんだんに取り入れながら、お話をしていただきました。
| |
|
| 金子 教育次長 | 塩田 教育次長 |
◇受講者からの感想より◇
・再任用教員として、4月のこの時期に大変役立つ研修だった。学校や役職、立場が変わり戸惑うことが多かったが、これからの指針となった。自分にとっての働きがいを再確認していきたい。
・キャリアアンカー自己診断により、自分の特性について客観的に見ることができた。自分の強みを生かすとともに、弱みを修正しながら今の学校現場で何ができるか改めて考えることができた。
・同じ再任用の方と意見交換し、今の様子を伺うことができ、エネルギーをもらえた。皆さんが多くのご苦労をなさりながら、教員としての経験を生かし、第一線で活躍していることがわかった。明日からももう少しがんばってみたい。
| 講師 森田 浩 氏 | ペアワーク |
10年先の教育界を見据え、新年度がスタート!
年度末の人事異動により新たに才鴈塾頭をはじめ5名の師範代・指導員を迎え、令和5年度がスタートしました。新任者を含む21名に辞令が交付され、才鴈塾頭より、「師範塾に託されたミッションを達成するため、指導員全員が互いに協力するとともに関係機関との連携を密にし、これまでの経験を生かし情熱と誇りをもって元気に楽しく職務に当たって欲しい。」と訓示がありました。
いしかわ師範塾は、関係各位の温かいご指導とご支援、ご協力をいただき、昨年設立10周年を迎えることができました。これからも人間力と実践的指導力を備えた人材の育成に邁進してまいります。
小学校で「選択教科別模擬授業-国語・英語・道徳-」に挑戦!
|
3月11日、春本番を思わせる陽気の中、今年度最後となる学生クラス標準コース(第8日)が開催されました。 平成29年告示の新学習指導要領(小学校)において、「外国語科」が新設され、道徳の時間が「特別の教科 道徳」として位置付き、令和4年度から、英語、算数、理科、体育の一部で教科担任制が導入されることになりました。このことを踏まえ、学校現場で必要となる実践的指導力を養成するため、今回新たに、国語、英語、道徳の3教科から受講生の希望を反映した「選択教科別模擬授業」を実施いたしました。 状況を報告します。 |
|
|
受講生は、示範授業の先生のやわらかで受容的な姿を参考に、表情豊かに楽しそうに国語の模擬授業をしていました。縦書きの板書に苦労しながらも、国語のキーワードの「言語活動を通して」を意識し、児童が考えを伝え合う場面を工夫しながらつくっていました。 〔受講生の感想〕 はじめて国語の模擬授業をしてみて、算数とは違う進め方や話し方、動きなどが新鮮で楽しかった。国語は毎日ある教科なので、もっと力をつけていきたい。 |
|
|
「国語」の模擬授業を行う受講生
|
|
| |
英語の模擬授業では、思い切って体当たりで取り組む受講生の姿が多く見られました。児童に英語やジェスチャーで伝えようとする一生懸命さがひしひしと伝わってきました。英語の模擬授業を行い、もっと英語にチャレンジしていきたいという思いを持ったようです。 〔受講生の感想〕 私は苦手であった英語を選択して、他の教科と同じように、児童を見たりコミュニケーションをとったりすることの大事さを感じることができた。 |
| 「英語」の模擬授業を行う受講生 | |
| |
受講生は、はじめての道徳の模擬授業に戸惑いながらも、一生懸命に取り組んでいました。資料を提示して児童に興味・関心を持たせる工夫や、自分がチャレンジしていることを伝えることで、児童の意見を引き出す工夫などが見られました。 〔受講生の感想〕 大学の教育実習で、道徳の奥深さ、大切さ、そして難しさを学び、道徳を選んだ。今日の道徳の模擬授業で、児童に何を考えさせ、何について学ばせたいのか、そのことを教師がしっかり押さえることが大切だと学んだ。 |
| 「道徳」の模擬授業を行う受講生 | |
第10期学生クラス短期コース(B・C日程)修了 成長を実感した6日間!
第10期学生クラス短期コースB日程は2月18日(土)から24日(金)(23日を除く)、C日程は3月2日(木)から8日(水)(5日を除く)のそれぞれ6日間開催しました。両コースとも新型コロナウイルスの感染防止対策のため半日開催としました。また、講座内容の充実と受講者からのニーズを踏まえ、今年度より開催日を1日増やし(小学校では理科実験講座、中・高・養教ではICT活用講座)、6日間の開催としました。
開講式では、新村塾頭からヤンキースで活躍した松井秀喜選手は7割の失敗から学ぼうと心がけていたことを紹介し、「模擬授業が上手くいかないことは誰もが経験することで、恥ずかしいことではない。失敗から学ぶという思いで積極的に取り組んで欲しい。」と激励の言葉がありました。
短期コースの主な講義内容は、「授業のつくり方(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)」、「相手に伝わる聞き方・話し方」、「マスター教員による示範授業」、「できる わかる 理科実験!(小)」、「できる わかる ICT活用!(中高養)」、「子どものほめ方・叱り方」などです。
|
|
|
|
|
|
開講式 |
できる わかる 理科実験! |
できる わかるICT活用! |
模擬授業 |
|
|
|
|
|
|
小平万里子教諭【英語】 |
大橋亜紀子教諭【理科】 |
熊谷真利主幹教諭【社会】 |
小原一顕教諭【数学】 |
|
「示範授業」(B日程) |
|||
|
|
|
|
|
|
縄 八江教諭【英語】 |
瀬川智永子教諭【国語】 |
安江靖子教諭【英語】 |
村田真理子教諭【福祉】 |
| 「示範授業」(C日程) | |||
短期コースは標準コースに比べ、模擬授業の回数が少ないものの連続して行うため、塾生は短期間で自分の成長を実感することができたようです。それが自信につながり、教師になりたいという思いをより一層高めたようで、本県教育界に新しい風を吹き込んでくれるよう今後の健闘を期待しています。
<塾生の感想より>
○ 模擬授業では同じ志を持つ他の大学の仲間と意見交流をしながら共に成長していくことができ、とても嬉しかった。
○ 模擬授業で前回できなかったことが次にできるようになった喜びや新たな課題に直面するという大変さがあったが、毎日が充実した6日間であった。
○ リアルタイムで意見を共有することができ、授業をスムーズに進めることができることが分かった。(ICT活用)
○ 発言することが苦手な子どもにとっても発信しやすいという利点があるが、情報がどんどん流れていくため記憶に残らないこともあるので気をつけたい。(ICT活用)
令和5年度教員採用内定者採用前研修(第2日)に291名が参加!
令和5年度の県公立学校教員採用内定者を対象とした「ウォームアップセミナー」第2日は、3グループに分かれ、1月21日(土)28日(土)29日(日)の3日間にわたって行われました。
この研修は、内定者の方々が、4月から石川県の教員として円滑にスタートできることをねらいとして実施したもので、「著作権と情報モラル」「職場に生きるコミュニケーション力」「赴任にそなえて」の三つの講義・演習を行いました。
「著作権と情報モラル」では、法令に基づいた知識と留意点、児童生徒を取り巻くICTの状況と問題解決について、具体的な事例を交えながら研修を行いました。
また、「赴任にそなえて」においては、小学校、中高等学校、特別支援学校、養護教諭、栄養教諭に分かれて、職種に応じた指導のあり方、子どもたちとの接し方、社会人としての心得等について研修しました。
参加者からは、「赴任してからうまくやっていけるか不安だったが、明るく素直に学ぶ姿勢を大切にして頑張ってみようと思った。」「様々な事例を挙げながら解説してもらい、曖昧だった部分の知識を深めることができた。」などの感想が寄せられました。
なお、第1日は、12月1日(木)~9日(金)の7日間(土日を除く)にわたって、県内公立学校25校にて学校参観を実施しました。ご協力いただいた関係の学校の皆様に感謝申し上げます。
4月から教壇に立つ内定者にとって、この研修が学校現場での実践に役立つとともに、教員としての心構えを自覚する上で、実り多いものとなったと思われます。
| |
|
|
| 「著作権と情報モラル」 | 「職場に生きるコミュニケーション力」 | 「赴任にそなえて」 |
第10期学生クラス標準コース5日目 選択教科別模擬授業の実施に向けて(小学校コース)
久しぶりの青空がのぞいた12月3日(土)、第10期学生クラス標準コース5日目を開催しました。この日は、「教育実践課題1・2」の講座を実施しました。
小学校は、「Let's try ”考え議論する道徳!”」と「Let's try ”Speaking English!”」、中高等学校は「Let's try ”考え議論する道徳!”」と「子どもを育てる指導と評価」の講義が行われました。
小学校では、今年度初めて、塾生が国語、英語、道徳の3教科から1教科を選んで模擬授業を行う選択教科別模擬授業を計画しています。選択教科別模擬授業は来年3月に実施予定です。
小学校の塾生からは、「道徳科の目標や目的、授業での大切なポイント等をわかりやすく教えていただき、これからの授業づくりに活かしていけそうだと思った。また、ビデオを通して模擬授業のやり方を実際に体験することができ、良かった。」「Small talk で、どのように言語活動を広げ、深めていくのかが明確にわかった。児童側として受けてみたことで、こんなふうにすると児童にとって楽しい授業になるということを学ぶことができた。」等の感想がありました。
中高等学校では、「授業や行事、日々の学校生活の中にたくさん道徳性を養う機会があること、大切なのは生徒に身に付けさせたい道徳性は何かをよく考え、指導の中に組み込んでいくことだということを学び、納得した。」「授業をつくっていく過程でねらいや評価規準をしっかりと確認していくべきだと思った。目的をもった指導と適切な評価が大切であることが理解できた。」等の感想が多くみられ、教科化された道徳と指導と評価についての理解が深まりました。
|
「小学校・道徳」講師 野々市市立御園小学校教頭 大塚 なぎさ |
「小学校・英語」講師 内灘町立白帆台小学校教頭 濵中 美咲 県教員総合研修センター ALT イアン・ローレンス |
|
「中高・道徳」講師 小松市立東陵小学校校長 柴田 和美 |
「中高・指導と評価」 野川 徹 指導員 (報告 松浦) |
第10期学生クラス標準コース4日目 ベテラン教員の技に学ぶ!
爽やかな秋風が心地よく感じられる中、第10期学生クラス標準コース4日目を11月5日(土)に開催しました。この日は、令和3年度マスター教員の先生方6名を講師としてお招きし、「ベテラン教員に学ぼう」の講座を実施しました。小学校は理科と社会、中高等学校は理科と英語の示範授業が行われました。
塾生は児童生徒役として授業を受けながら、ベテラン教員の卓越した指導方法を体験し、自身の授業づくりの参考になるポイントをつかむことができたようです。その後の講義では、子どもたちの実態に応じた対応や学級づくりの工夫などを通して、教師としての使命感や情熱に触れることができ、更なるレベルアップを図ろうという思いを強くしました。
北野 靜江 主幹教諭 社会 |
東山 麻由美 教諭 社会 |
別宗 美幸 教諭 理科 |
村田 祐美子 教諭 社会 |
熊切 道人 教諭 理科(地学) |
西 佳織 教諭 英語 |
<塾生の感想より>
○ 流れがつかみやすく、集中力の続く、素晴らしい授業だと思った。生徒の実態を把握することの大切さ、ねらいの設定など学ぶことがたくさんあった。
○ 勤務されている学校の生徒を想定し、簡潔かつ丁寧に手順を示しながら授業を進められており、生徒の実態に沿った授業計画の必要を強く感じた。
○ 板書の見やすさに驚かされた。また、授業を構成していく中で、既習に使った資料が本時で使う資料に関係を持たせるという工夫が素晴らしいと思った。
○ 自分の専門教科の指導力を上げていくことに加えて、自分の専門外のことにも興味を持つことが深い授業を進める上で大切だとわかった。
○ ペアワークや「ロイロノート」を通して考えを共有し、生徒自らが考えをまとめ深めていくことの大切さを知った。
○ 自己肯定感や完璧主義が学習の妨げになっている生徒に対し、成功体験を積ませるとか、失敗しても良いという安心感を与えることの大切さを知ることができた。
(報告 中本)
いしかわ師範塾 設立10周年記念事業 無事終える!
いしかわ師範塾は、平成25年4月設立以来、本年度で10周年を迎えたことを機に、7月10日、ホテル金沢にて記念式典・教育実践発表を開催したほか、8月3日には塾の講義概要や特徴をまとめた広報用DVDを作成・公開しました。また、9月30日にはこれまでの足跡をまとめた成果報告書を発刊しました。
これら3つの記念事業を滞りなく終えることができましたことに対し、関係各位の皆様に深く感謝いたします。今後とも教員をめざして仲間と切磋琢磨し合える環境を大切にしながら、人間力と実践的指導力を備えた人材の育成に邁進してまいります。
○ いしかわ師範塾 設立10周年記念式典・教育実践発表
|
新村塾頭による挨拶、来賓としてお招きした馳知事、石田 県議会議長からお祝いの言葉をいただき、長年にわたり師範塾の指導員として本県の教育に尽力された47名の代表者に感謝状が授与されました。なお、式典後、卒塾生2名が教育実践発表を行いました。 |
○ いしかわ師範塾 広報用DVD作成
学生クラスの講義・演習や模擬授業、学校現場で活躍する卒塾生や馳知事の視察等の様子を撮影し、いしかわ師範塾の特長をまとめた紹介動画として編集しました。作成したDVDは、県内外の大学、および、県内の全ての公立学校等に配付するとともに、短縮版をYou tubeで配信しています。
いしかわ師範塾の指導員や卒塾生のインタビューを多く取り入れることにより、教師をめざす若い人たちに学んでいただき、教員となって活躍してもらいたいという想いや願いが伝われば幸いです。
○ いしかわ師範塾 設立10周年記念成果報告書
成果報告書の内容は、当塾の研修事業10年間の変遷、講義録(抄)、大学関係者との教育懇談会、指導員全体研修会の概要、11名の新旧指導員による座談会の記録などを115ページにわたって掲載しています。
なお、成果報告書の中から、「いしかわ師範塾『学生クラス』のあゆみ」をホームページ上に転載しています。
第10期学生クラス短期コース(A日程)熱く学んだ6日間!
第10期学生クラス短期コース(A日程)は、8月26日(土)から31日(水)までの6日間、秋の気配が感じられる中での開催となりました。新型コロナウイルスの感染が高止まりであることから、半日開催としました。
|
開講式では、新村塾頭から「GIGAスクール構想や主体的・対話的で深い学びの実現といった教育界の動き対応するために、新しい知見や技能を積極的に身につけられることを期待する。」と激励の言葉がありました。 なお、当日は、教員総合研修センターが現職の教員を対象とした基本研修(3年目研修)を行っており、若い先生方が真剣に受講する様子を見ることで、大いに刺激を受ける機会になりました。 短期コースの主な講義内容は以下の通りです。 |
開講式の様子 ( 挨拶する新村塾頭)
(教員総合研修センター) |
| できる わかる 理科実験!(小) | できる わかる ICT活用!(中高養) | 「示範授業」(谷内上教諭) |
また、各講義の後に行われた6回の模擬授業では、指導員や塾生が指摘した改善点について翌日の模擬授業で改善しようと努力する姿が見られ、短期間で日を追うごとにステップアップすることで塾生は達成感を得たようです。
6日間の日程を終えた塾生に対し、新村塾頭は閉講式で「教員に求められる資質や指導力は一朝一夕で身につくものではなく、たゆまぬ修養と経験などを積む中で身につくものであり、今後も学び続けるという思いや姿勢を忘れず、向上心を持って研鑽に努めて欲しい。」との言葉を贈りました。
なお、次回の短期コースB日程は来年2月18日(土)~24日(金)、C日程は3月2日(木)~8日(水)の開催を予定しています。(受付期間は12月5日(月)~1月20日(金))
過去最多!163名の塾生を迎え第10期学生クラス標準コースがスタート
第10期学生クラス標準コースは、7月30日(土)、第1回目を開催しました。
新型コロナウイルスの感染が全国的に急拡大し、石川県の感染者も1千人を越える日が続いていることから、第9期と同様、午前、午後に分け半日開催したことに加え、今期は開講式を午前、午後とも3会場に分散したほか塾生代表の挨拶を省略するなど、感染防止策を強化しての開催となりました。
開講式では、新村塾頭から「研修での模擬授業が上手くいかず、不安に思うことがあるかもしれないが、それは誰もが経験することであり、『失敗に学ぶ』という思いで積極的に研修に臨んで欲しい。」と挨拶しました。
また、来賓としてご臨席いただいた石川県教育委員会の北野教育長からは、「これまで学生標準コースで学んだ塾生は1千人を超え、その多くが教員として学校現場で活躍している。皆さんも先輩方に続き、師範塾での学びを生かして本県の教員をめざして欲しい。」と、期待を込めた激励をいただきました。
| 塾生を激励する北野教育長 | 挨拶する新村塾頭 | |
| 開 講 式 | ||
講義では指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明があり、その後、塾生は小グループに分かれ、授業プランを作成しはじめての模擬授業に臨みました。なかなか授業プランがまとまらず苦戦する塾生も見られましたが、塾生が互いに模擬授業を評価し合うなど切磋琢磨する姿が見られ、意欲的に研修に取り組んでいました。
なお、10期生より金沢学院大学より栄養教諭をめざす塾生3名が加わり、同大学栄養学部の川村美笑子学部長が激励を兼ねて模擬授業の様子などを視察されました。
| 講義「授業づくりの視点」 | 模擬授業の様子 | |
<塾生の感想より>
- 授業技術を身に付けていくと同時に、自分自身の教育観をしっかりと構築し、磨きをかけていきたい。
- 実際に模擬授業を行ってみると、できないことばかりで少し落ち込んだが、今後につながるアドバイスを頂いたので、次回までに練習したいと思いました。
- 模擬授業では伝えたいことを整理できず、色々詰め込みすぎたため一方的な授業になった。次回はまず、この点について改善したい。