校長のつぶやき

2020年12月の記事一覧

校長からの冬休み宿題

今年の10月末、野口聡一さんら4人が乗り込んだ宇宙船が、国際宇宙ステーションに向けて旅立ちました。そして、彼らはこの宇宙船に名前をつけました。その名は、「resilience(レジリエンス)」。日本語訳すると、「回復力」「復元する力」。彼らは、なぜこんな名前をつけたのか?

コロナで大変なことになった世界に、困難な状況に陥っても心が折れることなく、しなやかに立ち直れるように願いを込めたメッセージなのかなと、私は想像しています。

 2学期を終え、冬休みに入る北陵生の皆さんに望みたいのは、この「レジリエンス」、つまり、簡単には折れない、しなやかな心を持つことです。皆さんの中にも、自分の生き様を振り返って、順風満帆だったと言い切れる人はほとんどいないはず。何かしら、挫折したり、苦しんだりしてきたはず。我が身に辛いことが起きた時、まともに風(批判)を受けて「ポキッ!」と折れるのではなく、「しなやか」にかわして、少しずつ幹を太くしていく。この「しなやか」に生きる力が、今の時代、特に必要なんだなと感じます。でも、ボーッとしていては身に付きません。

そこで、冬休みにやってほしいこと。12月上旬に言ったことの繰り返しになります。

1つ目。周りの人のお手伝いをして下さい。些細なことでいいです。誰かが見てくれています。感謝してくれる人はいます。こんな自分でも役に立っているんだという気持ちを持つことです。

2つ目。本(特に紙の本)を読みましょう。みんなの、想像力、共感力(相手を推し量る力)を高めたいからです。

私からの冬休み課題は、「お手伝い」と「読書」。そこから身に付く自己有用感と共感力を鍛えることが、しなやなに生きる力、レジリエンスをつける近道と考えます。なお課題提出は、Google Classroomを使って行います。

 ちなみに、今回飛び立った宇宙船は、アメリカの民間企業が、我々一般人も乗せられるように開発した宇宙船で今回が本格デビュー。半年後には、野口さんたちを地球に連れて帰り、その後も繰り返して使われるそうです。まさに「レジリエンス」、回復力ですね。

12月はお手伝いと読書

今週で期末考査が終了しますが、この後から冬休みを通して、生活上のお願い。

コロナ感染拡大が収まらない中、生徒の皆さんには、お手伝いと読書を求めます。

手伝いは、自分以外の人や思いやる心を付けてほしいからです。掃除、洗濯、ご家族のお世話、何でもいい。自分の身の周りでやれることをやりましょう。

読書は、小説なら作中人物に、随筆なら筆者に、自分の心を投影する力、共感力を身に付けて欲しいからです。現在、本校の先生方に「おすすめ本アンケート」を書いてもらっています。紹介された本は出来るだけ校内に提示しますので参考にして下さい。

12月のテーマは「お手伝い」と「読書」。