工業系列(機械・電気)日誌

2020年3月の記事一覧

【工業系列外で授業受けてなくても自学可】第二種電気工事士の学習方法について(約2400文字)

全校生徒の皆さんへ休校期間中の有意義な時間の使い方としてご案内します。

昨日発行された文集「あゆみ」の中に、卒業生からの言葉でいくつか「多くの資格を取得し」「辛かったけどがんばれた」等の記載がありました。在校生の皆さんもがんばってください。

さて、第二種電気工事士の国家資格の筆記試験の一部は独学でやろうと思えばできます(通常なら補習という形で進捗のみ確認していますが・・・やろうと思えば)。挑戦して学科試験に受かってそうなら実技試験に向けての指導を実施できます。

この国家資格のオイシイところは実技試験に向けての練習を、個人ではできにくく、受験者数が限られてしまうところです。本校在籍の強みを活かし、特殊なキャリアアップのきっかけになるかもしれません。たとえば加工や組立の現場の仕事の希望者以外の、総務や販売の仕事の希望者の方も、図面が読めて設備屋さんとのやりとりもスムーズになるので、設備や店舗の増改築の際に、業者さんとの取引などで活躍できる可能性があります。また、資格を持っていることより、専門用語や法令や検査方法が会話の端に出てくるようになるので、業者さんから無下に「できません」などと言われないように話を進められるようになります。

難易度について、学科試験に向けて独学できるかは、危険物取扱者乙種第4類が受かる直前(おしい!レベルでも可)くらいまで独学で行ける方なら可能だと思います。時間は人によってですが、50時間〜100時間必要となります。

実技試験は学科試験の自己採点の後、実習室で試験時間40分間の課題13種類を2回〜3回行えば通常は受かります。これは学科試験の自己採点直後の6月から実技試験の7月下旬まで毎日放課後平均1時間残って備えればよいと思います。学科が受かっている人だけ実技試験が受けられることに留意ください。また、実技試験をこの7月の上期に落としても、12月の下期試験の学科は免除になりますので、今受かっておくとおトクです。

 

↓↓試験日程、費用、テキストについて詳しく知りたい方はこちら↓↓

 【試験日程、費用、テキストについて】

 

試験日程は↑こちら。

費用はおよそで受検に10000円くらい、練習に15000円くらい、登録で5000円くらいかかります。

上記のように学校経由もできますが、時期が時期なので各自でWeb申込しても問題ありません。

 

独学するときの本は、出版社にはこだわりませんが、「10年分くらいの過去問題集」と「参考書」各一冊を購入すればよいです。自己採点で学科試験が受かってそうだと判明したら実技試験の問題集も買ってください。こんな時期なのでこれらはネットで買うのも良いかもしれません。

 

↓↓学習の進め方について知りたい方はこちら↓↓

【学習の進め方】

学科試験は1〜50までありますが、以下のように進めてください。

また、通常の補習で使用している、いわゆる「ポートフォリオ(?)」も個人用に編集して用意しましたので、印刷してご活用ください(印刷できなければ手書きで作ってください)。

ポートフォリオ(第二種電気工事士).pdf

①1〜10 問の学習は最後の最後まで禁止します。このことを知らない人のほとんどがここで挫折します。というのは中学校の電気の計算+高校大学の電気の計算でフリーズするからです。最後の最後まで、具体的にいうと後述の②③で33問/40問中くらいコンスタントに正解するようになってから(合格がおよそ30問/50問中です)、もうすることがなくなって、気になったら取り組んでもかまいません。

②11〜30問の学習をまず最初に実施ください。最初は参考書を読まず(ピントが合っていないから)、いきなりある年度の問題に取りかかってください。わからないと思うのですぐに答えと解説を見てください(解答後の見直しは必ず解説を読み、参考書のどこにその関連したことが書かれているかを探し、見つけたら一読し、解答の解説のところに「参考書のp〇〇参照」とメモを残してください)。この20問中15問以上取れるようになるまで同じ年度の前期後期の解き直しを繰り返し、クリアしない限り別の年度に進まないでください。最初の年度をクリアするまではしんどいです。これでこのセクションの到達は50%、次の年度をクリアする頃には70%くらいの到達になります。5年度分くらい20問中15問解けるようになったら③へ進みましょう。ここが一番辛いところです。

③②が完了した旨を学校に連絡してください。ノウハウの詰まったプリント2枚を何らかの方法でお渡しします。いつもはこれを写してもらっていますので同様に写すことをおすすめします。その後、いくつか例題を解けば31〜50問の学習を自力で②と同様の方法でできるようになります。ここまで来ればあとはルーティンです。

④通し練習です。どの年度でもわからない問題を空欄にしつつ、11〜50問中(1〜10は除く)で33問を最低とれるように練習してください。当日は保険として1〜10も最後に解答してください。

 (この段階になると、1〜10問の昔できなかった中学程度の計算問題も、解説を読んでできるようになっています、高校大学レベルも実は・・・できてしまいます)

(我々はこの1〜10を教えなければならなくなったときは、超速で進めます。ゆっくり丁寧に教えても苦手意識を持っている場合、聞き手は後ろ向きなので入っていきませんので。苦手意識を興味が超えた時は‥もう参考書を読んでできるようになっているので教える必要もほとんどありません。質問対応程度です。)

また、風呂に入りながら練習したというツワモノも過去にいます。「俺の電工2」という携帯アプリをインストールし練習するそうです。

 

↓↓最後に↓↓

【最後に】

「技術」と「技能」について、

・技術:国や会社や学校などの組織などが持っているもので、モノやドキュメント等で蓄積できるもの

・技能:個人に備わるもの、組織などの技術があっても、技能がなければ使えないものもあります。

    また、「ドキュメントを読み、実現する力」自体も技能と捉えることができます。

    「楽譜を読んで演奏できる」「レシピを読んで調理できる」と同様で、この技能が得られれば、あなたができることが爆発的に増加します。

 

 今日、卒業式を迎えた生徒の何人かもこの力を身につけて卒業していったものと認識しています。

 

後輩の皆さんも続いてください。

以上です。  

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