SGHの活動を紹介します
令和5年度 石川県SSH/NSH合同生徒研究発表会を開催しました
本校と石川県教育委員会の主催で「石川県スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会・いしかわニュースーパーハイスクール課題研究発表会」を、1月23日㈫、県地場産業振興センターにて開催しました。
発表会には本校の生徒約150人のほか、七尾、小松、金沢二水、金沢桜丘、能登高校も参加し、合計約650人の生徒が集まりました。発表は口頭発表とポスターセッションの形式で行われ、これまでの探究活動にて積み上げてきた研究の成果をお互いに発表しました。発表や質疑応答を通じて、生徒たちは他校の生徒から多くの刺激を受けていたようです。また、これからの探究活動や将来の大学での研究について見つめ直す生徒もいたようです。
以下、生徒の感想です。
「自分の想像より多くの高校生が探究活動に取り組んでいることを知った。もし私たち全員が『世界は自分たちの力で変えられる、少しでもよりよくしていきたい』という思いをもって卒業し、その後社会に出ていくのだと考えると、日本の未来も明るいなと感じた。各分野に多くのエキスパートが存在するのだと感じた。生きることにワクワクした!!」
「他校の発表内容は規模が大きく、統計などを用いて結果を考察していて、非常に参考になった。自分たちの発表に対しても泉丘の生徒とは違って目線でコメントしていただけてこれからの展望に大きく繋がったように思う。」
「普段はふれることのない他校の生徒との交流を通して、こんな発想あったんだ!この実験方法、斬新だな!と感じた。」
「自分たちのような文系的、SDGs要素を持った探究だけでなく、数学的な理論を展開している探究、ありふれた自然現象への焦点の当て方が多様な探究など、多種多様な発表を聞くことができたのは本当に貴重だった。探究に対する捉え方が広がったと思う。」
令和5年度SGコース課題研究発表会を開催しました!
1月19日(金)に2年SGコースの研究発表会を実施しました。生徒たちにとっては、4月から8グループに分かれて取り組んできた課題研究の1つの成果を披露する場となりました。論理的思考力や表現力を磨くとともに、質疑応答を通した対話によるコミュニケーション力を高めあいました。また、今回ご招待した8名のアドバイザーの方々からは、様々な視点に立ったアドバイスをいただき、今後の研究の参考になりました。
<発表タイトル一覧>
A班:参る!スマイル!食べる世界〔食品ロスの軽減に関する研究〕
B班:「アレ」の楽しい活用〔規格外野菜の有効活用に関する研究〕
C班:酪農だけど楽じゃない!〔県内酪農家の応援に関する研究〕
D班:Easyでい~じぃ〔フェアトレード&TFTの促進に関する研究〕
E班:Manna Be I Wanna Be〔在日外国人の教育援助に関する研究〕
F班:自分の影の踏まれ方〔高齢者との交流促進に関する研究〕
G班:+αで”えぇ”地球〔環境配慮と消費者利益に関する研究〕
H班:Izumigaoka Rainbow Pride Ⅲ〔ジェンダー多様性の理解促進に関する研究〕
5~6限の発表会の後、放課後にさらに「アフターセッション」として8名のアドバイザーのみなさんとさらに深い議論を行い、多くのヒントを得ることができました。
今後は、来週の「石川県SSH/NSH合同生徒研究発表会」でのポスター発表、3月に金沢大学で予定されている「ミライシコウ金沢」での発表、そして半年後の3年7月に行われる英語による最終発表会に向けてバージョンアップを目指します。
未来を読むプログラム⑥「大連達揮さんと一緒に考える“人と地域”、そして“自分の未来”」
本校では生徒たちにより広い視野を獲得してもらうために、外部から講師をお招きし「未来を読むプログラム」を開催しています。今冬は「How Else Should We See into the Future?」と題した3回シリーズの講座を開催しました。12月20日(水)、株式会社 akeru 代表の大連達揮さんをお迎えし、3つめのプログラムを実施しました。
生徒の感想:実際に起業した人の実体験を聞けて良かったです。社会では、自分が思っていた以上に人との繋がりや関わりが多いことが話からよく分かりました。「点を打つ」という表現が自分の中でとてもしっくり来ました。今のうちから少しでも多く点を打って、これからの可能性の幅を広げていきたいです。
生徒の感想:「人生のサンプルを増やす」ということを学べたのがすごく良かった。今日のこの企画に参加したこと自体が意味のあることだなと思ったし、大連さんという人に出会えたことが、自分の1つの“点”になるのかなと思う。
生徒の感想:自分でお金を払ってラジオをするとか、普通思いついてもやらないことをされていて行動力がすごいと思った。未来を読むプログラムの他の講師も、行動力がすごくてチャンスを無駄にしないんだなと思った。歩む道の何処かで点と点がつながると信じて行動するという言葉が印象に残って、自分はなにかするとき優柔不断なことがあるけど、悩むくらいならとにかく行動をして点を打てるようにしていきたいなと思いました。
キーワード:起業家、起業までの道のり、人とのつながり、地域づくり
未来を読むプログラム⑤「若き環境活動家 露木しいなさん が見つめる未来」
本校では生徒たちにより広い視野を獲得してもらうために、外部から講師をお招きし「未来を読むプログラム」を開催しています。今冬は「How Else Should We See into the Future?」と題した3回シリーズの講座を開催しました。2回目となる12月19日(火)には、環境活動家の露木しいなさんをお迎えし、現在進行中の活動について話をうかがいました。
露木さんは、高校3年間をインドネシアのバリ島にあるグリーンスクールで過ごしました。このグリーンスクールは、「持続可能な学校」を標榜する世界的に有名な私立学校です。木材だけでできた校舎、電気を使わない照明環境、節水に配慮したトイレなど、徹底的に環境のことを考慮されて運営されています。 教育面でも、「リーダー教育」を重視しており、子ども達の主体性を尊重した活動を行っています。露木さんは、このグリーンスクールの日本人女性初の卒業生とのことです。
1年生の感想:環境問題に対して活動していると聞くと自分たちの利便性を捨てる等価交換のような気がしていたが、実際にお話を聞くと自分たちの幸福や優先順位について考えるきっかけになり、未来においてのそれらについて考えることができた。
1年生の感想:高校生の今、できることが限られている感覚があって、もどかしい気持ちだったけど、高校生でも活動を始めることはできると感じられました。バリ島の高校に通ってみたかったなと思い、もっと中学のときに環境に興味をもったときから情報を収集したら良かったと感じました。だから、これから進路を決めるとき、世界にも視野を広げて情報収集をしようと思います。探究活動を進めるうえで参考になる話もたくさんあって良かったです。
2年生の感想:印象に残ったことは「一人じゃ何も変わらない、けど、一人からしか何も変わらない」ということだ。グレタさんも露木さんもはじめは一人から始めた活動だが、クラウドファンディングなどそれぞれの方法で支援者を見つけて、目的の達成に向かっていた。情報の格差は行動の格差だということにも共感した。情報は得ようと思えば得ることができるが、受動的にしていても全くではないが、有益な情報はあまり入ってこないように思う。テレビでも、ゴシップやエンタメなどもいいが、そういう情報は少ない。そういう観点から見て、このような特別授業の機会はありがたかったし、環境問題を知るいい機会になると考える。バリ島での高校生活にも興味を惹かれた。泉丘高校でも探究活動を行っているが、グリーンスクールではより実践的・具体的に取組をしていることが印象的だった。私達の探究活動は7月まで続くが、その活動でも消費者に呼びかけて、まずは情報を与えることを大事にして、実践的な活動をしていきたいと思った。
キーワード:環境、Green School Bali(バリ島のグリーンスクール)、化粧品開発、大学生
未来を読むプログラム④「ウフフドーナチュ代表・志賀嘉子さん」
本校では生徒たちにより広い視野を獲得してもらうために、外部から講師をお招きし「未来を読むプログラム」を開催しています。今冬は「How Else Should We See into the Future?」と題して3回シリーズの講座を開催しました。その1回目を12月15日(金)の放課後に実施しました。講師には、ウフフドーナチュ代表の志賀嘉子さんをお招きしました。
志賀さんは、これまでも本校の探究活動にご協力いただいていましたが、今回は「フードロス」「女性の働き方」「起業」「働きやすい環境づくり」などについて講演をしていただきました。参加した31名の1年生、2年生たちは、あるべき1つの働き方について貴重な視点をいただくことができました。
1年生の感想:とても貴重な経験をさせていただきました。働くということに対するイメージがガラッと変わりました。そんなに重くうけとめずに楽しんでやるのが一番なんだなと感じました。また、人を信じて任せるというのがすごく心に深く刺さりました。探究の活動で、つい自分が全部を背負いがちになるのでもっとまわりに任せる必要があるんだなと思いました。まわりは自分が思ってるより沢山の能力をもっていて、自分達がやりたいことの可能性がもっと広がることに気づけたので今後にいかしていきたいなと思いました。生き生きと楽しんで仕事をされている志賀さんにこれからの希望を沢山いただきました。チャレンジを重ねていきたいと思います。すてきなお話本当にありがとうございました。
2年生の感想:「努力は夢中に勝てない」この言葉に心打たれました。苦手なことでも努力することでできるようになるとは思うけれど、夢中でやっていることは実感としてどれだけでも続けられるし、努力を努力と思わないと気づきました。私も色んな経験をして夢中になれることを見つけたいです。また「スキルを見出す」というお話も興味深かったです。やっぱり歳を重ねるにつれて自分の事をわかった気になって自分の限界を決めてしまうと思います。しかし、「そうでは無いよ」と会社が言ってくれるだけでも働きやすくなると思うしそんな会社に勤めたいなと思いました。同じ女性として、こんな会社が県内にあるというのはとても心強いです。今日話を聞きに来て良かったなと思いました。
キーワード:フードロス(捨てるのは卵の殻だけ)、女性の働き方、女性起業家、働きやすい環境づくり
※本校SGH推進室は「未来を読むプログラム」と題した特別授業を開催しています。各方面で活躍する講師の方をお招きし、それぞれの立場から、5年後、10年後、20年後の未来が、どんな世界になっているのか、どんな社会課題が生まれているのか、そのために今何を感じ、何に取り組んでいるのかを語ってもらいます。普段の授業ではなかなか考える機会のない「未来」について生徒が考え、視野を広げ、社会課題の解決を目指す志の種を手に入れてほしいと考えて、企画・実施しています。