SGHの活動を紹介します

SGH・SSH研究発表会

 2月6日、本校SGH・SSH合同の研究発表会を行い、県内外から約100名の教育関係者の皆様と保護者の皆様にご参加いただきました。


【学校設定科目 プラクティカル・イングリッシュ(2年SGコース)】
 グローバルな社会課題に関してTEDを視聴し、自分の考えや意見を英語で論理的に説明し、書く活動を行いました。ユニークなアイディアが飛び出し、英語を使って楽しみながら自分の言葉で表現していました。





【学校設定科目 SG思考基礎(1年普通科)】
 国連の専門機関・関係機関について、その目的を調べ、関連する時事的な問題を考察するとともに、そのフィールドについて科学技術が貢献できる可能性も提案し、ポスター発表を行いました。1年生にとって初めてのポスター発表でしたが、積極的な質疑応答が行われました。




【SGH×SSH口頭発表会(2年SGコース×理数科)】
 SSH生徒とSGH生徒のコラボレーション企画として、それぞれ代表2チームが課題研究の口頭発表を行い、互いに質疑応答を行いました。これまでも相互発表や海外研修の情報交換など、互いに刺激をしあいながら活動をしてきました。今回も互いの研究分野について、積極的な意見交換がみられました。




【SG探究課題研究ポスター発表会(2年SGコース)】
 2年SGコース生が今年度初めから取り組んできた課題研究についてポスター発表を行いました。10グループに分かれ、調査活動や国内・海外のフィールドワークを行い研究を深めてきました。ご参観いただいた多くの先生方、保護者の皆さんからの貴重なアドバイスをいただきました。




【研究協議会(参観の先生方対象)】
 本校のこれまでのSGHの取り組みや、成果と課題についてお話ししました。また、海外研修での映像をご覧いただき、成長した生徒の姿をお伝えしました。いただいたご質問やご助言を、今後のSGH活動に生かしていきます。

「SSH・SGH研究発表会」のご案内

 この度、第4期1年目のSSH研究開発、ならびに2年目のSGH研究開発の実践について、研究発表会を開催することといたしました。多くの先生方からご意見等をいただくとともに、相互に情報交換ができる場にしたいと考えております。
 つきましては、御多忙のところ誠に恐縮ですが、多数御参加いただき、御指導、御助言を賜りますようお願い申し上げます。

1 目 的
  石川県立金沢泉丘高等学校におけるSSH・SGH研究開発の実践報告及び生徒課題研究発表等を行うことにより、その成果を広く校内外で共有するとともに科学教育、グローバル教育の充実、推進に資する。

2 期 日
  平成29年2月6日(月) 9:25~15:50

3 会 場
  石川県立金沢泉丘高等学校
   〒921-8517 金沢市泉野出町3-10-10
    TEL (076)241-6117 FAX (076)245-5253

4 対 象
 石川県内の中学校、高等学校の教職員、ALT及び県外のSSH・SGH指定校の教職員、大学教員、大学院留学生等

5 日 程
 9:00~ 9:25  (受 付)
 9:25~10:15 公開授業
         学校設定科目「CS学際科学」 (理数科1年生)
         学校設定科目「プラクティカル・イングリッシュ」(SGコース2年生)
 10:25~11:15 公開授業
         学校設定科目「CS学際科学」 (理数科1年生)
         学校設定科目「SG思考基礎」 (普通科1年生)
 11:25~12:05  SSH×SGH 口頭発表会(理数科2年生、SGコース2年生)
 12:05~13:00  昼食
 13:00~15:00 公開授業
         「AIプロジェクト(課題研究)ポスター発表」(理数科1・2年生)
         「SG探究(課題研究)ポスター発表」 (SGコース2年生)
 15:20~15:50 協議会
         研究開発の概要説明、質疑応答等

 詳細は金沢泉丘高校SSH,SGH研究発表会.pdfをご覧ください。

第1回グローバルリーダー養成講座

 9月16日(金)に、1・2年生の希望者30人を対象とした「第1回グローバルリーダー養成講座」を行いました。今回は京都大学高大連携事業「学びコーディネーター」制度を活用した大学院生の出前講義として行い、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士後期課程の原将也氏をお迎えし、「アフリカ農村で援助について考えてみよう」と題した講義とグループディスカッションを実施しました。

 ザンビア共和国を中心に、人々の生活・文化や価値観を知り、現地で本当に必要とされる援助の在り方について考えました。グループディスカッションも活発に行われ、講座終了後も質問の列が続くなど、積極的に参加しました。これを機に視野が広がり、将来国際社会で活躍する生徒が増えてほしいと願っています。


【生徒の感想】
 アフリカのザンビアでの日常生活や行われている援助について知ることができました。「現金を直接あげる」という援助は、村の人たちが怠ける原因になってしまうので、あまり良い援助ではないと思っていたけれど、村に出回る貨幣の量が多くなり、経済が活性化するということがわかり、1つの良い援助方法だとわかりました。ただ「貧しい」と決め付けるのではなく、本当に貧しいのかどうかを考える必要があると感じました。使っているお金の量が少ないだけで、幸福度は低くないのかもしれないと思いました。ディスカッションでもいろいろな意見が出て、考えを深められて良かったです。

 「アフリカ」=「未開」=「貧困」という固定観念を取り払う必要性を感じました。メディアなどに教えられるがままの受身的な態度ではなく、積極的に、多角的な視点をもつことが、答えのない課題への適切なアプローチであるのと同時に、それが、いわゆる先進国の国民や世論に浸透していくことが必要であると思います。いろいろな支援の形をこれから自分で見つけられるようになりたいです。JICAや青年海外協力隊にもとても興味を持ちました。講義に参加して良かったです。


SG探究基礎特別講義

 9月10日(土)、1年生対象としたSG探究基礎特別講義を行いました。慶應義塾大学大学院教授の渡辺美智子先生をお招きし、「グローバル時代に必要な統計思考力 ~モノゴトを科学的に探究しマネジメントする力~」という演題で講演をいただきました。

 私たちの生活の中で統計学がどのように生かされているか、今後のグローバル社会でどのように活用されうるかについてお話しいただきました。

 1年生がこれから課題研究を始めるに当たり、統計学の手法を生かした調査・研究を進めていきます。


【生徒の感想】
 グローバル化が進み、社会においてデータからものごとの変化を読み取ったり、さらに未来を予想したりすることが大切なのだと分かりました。僕は、こういう数学より純粋数学のほうが大切なのかなと思っていましたが、これからは、データを使うことがとても重要なのだと思いました。しかし、すべてを情報化することは、倫理的な問題や、人間がもともと持っていた能力を退化させることになるかもしれないので、兼ね合いが難しいと思いました。

 抽象的なものであったとしても、対象を定めさえすれば、たくさんのデータから分析できるということが分かった。全国の高校生のたくさんの例を見る中で、データを分析することで、目標を設定し、実現させることに対して、とても興味を持った。私は、テニス部に所属しているのですが、勝敗の原因に何が大きく関連しているのか、調べてみたいと思いました。最近、将来は食品や何かを研究し、開発する仕事につきたいと思っているので、その時に、データを利用して売り上げを上げたいと思った。

おもてなし講座

 9月8日(木)、2年生対象に「おもてなし講座」を行い、国際マナー指導家の藤井寛子氏をお迎えし、「グローバル社会で発揮する日本人らしさ~”おもてなし”から学ぶ異文化理解~」という演題でご講演をいただきました。

 おもてなし講座は、石川県教育委員会が全県立学校の生徒を対象にスタートしたものです。相手のことを気遣って行動する「おもてなし」の大切さを理解し、これからの社会に他と協調しながら主体的に関わる力を育成することを目的としています。本校では、おもてなしを異文化理解の一環として捉え、日本人らしさを大切にし、その良さをグローバル社会で発揮することを目的に実施しました。
 2年生は10月に普通コース・理数科は台湾修学旅行、SGコースは米国海外研修に行きます。今回の学びを生かして、おもてなしの精神を発揮した国際交流をはかってほしいと思います。


【生徒の感想】
 外国を理解することがグローバル化についながると思っていましたが、今回の講義を受けて確かに日本という自国を知ることの大切さを知りました。また、日本語の「お」の概念として紹介された言葉で普段何気なく口に出しているものが外国にないものであったり、特別な意味を含んでいたりすることに驚きました。アメリカに行った時に現地の人とおもてなし、ホスピタリティについて会話してみたいと思いました。

 異文化理解というテーマは、自分たちの課題研究ともつながりがあり、興味深いものであった。当たり前の反対は、ありがたさという話を聞いて、そうかもしれないと納得すると共に、当たり前のことがありがたいことだとわかった。日本人は「和」である「他人を思いやる」文化を基調とする稀な民俗であり、そういった自分だけではなく、他人に対しても考えられるような民族の1人で良かったと切に思う。2020年の東京オリンピックでも日本の「和」の精神が外国の人に理解され、評価され、国際的な結びつきを強めていけたらいいと思う。



国内フィールドワーク(能登里海コース)

 8月18日~19日、国内フィールドワーク「能登里海コース」を珠洲市で行い、2年SGコース生徒29名が参加しました。

 初日は珠洲市の泉谷市長様が直々に珠洲市の現状と課題について説明してくださいました。人口減少への対策をはじめ、健康増進事業や小中一貫教育、奥能登国際芸術祭などの先進的な取り組みについてお話をいただき、生徒からの質問にも丁寧に返答いただきました。ありがとうございました。2日目は各班のテーマに応じて、各地で見学や聞き取り調査を実施しました。

 珠洲市役所、金沢大学地域連携推進センター、飯田高校、青年団協議会、遺族会、スズ交通など関係各所をはじめ、街頭インタビューに親切にお答えいただいた多くの市民の皆様のおかげで、充実した研修となりました。 

 今後は、これまでの国内フィールドワークの結果をもとに研究を進めるとともに、10月に行う米国フィールドワークに向けての準備を進めていきます。


【生徒の感想】
・この1日で珠洲市に対するイメージががらりと変わった。泉谷珠洲市市長さんの話を聞いて、珠洲市がたくさんの取り組みを行っていること、私達が予想していたよりもたくさんの取り組みがあって、珠洲市が住みやすい市であることがわかった。
・飯田高校の生徒たちと交流をして、最初は緊張したけれど、皆うなずきながら話を聞いてくれたので、とても嬉しかったです。地元だからか、飯田高校の生徒たちの話は現実味がありました。
・スズ交通の人には本当にいい話を聞けたと思っている。自分達が聞きたかったこと以上のことをさまざまな視点から述べてくれましたし、市長に昨日お話しいただいた地域コミュニティーと地域交通のつながりの詳細は本当に勉強になった。
・能登学舎では課題研究についても提言いただいたけれど、データの活用方法もなるほどと思う面がたくさんあった。自分たちも同じ資料を使っていたけれど、気がつかなかった所まで読み取っていたので、私達もデータから考えられることを深めていくことが必要だと感じた。
・平和教育について考える上で、遺族会のお二人のお話では、心に刺さるものがたくさんありました。映像や本で見るのと直接話を聞くのでは違いがあるように感じました。
・珠洲市のバイオマスセンターに行って、バイオマスについてや下水道について学んだ。講師の方は、とても分かり易く話してくださいました。他の県や市でも利用して、財政を安定させ、人口増加にもつなげられればよいと思った。

国内フィールドワーク(加賀里山コース)

 8月10日~11日、国内フィールドワーク「加賀里山コース」を白山市白峰地区で行い、2年SGコース生徒11名が参加しました。

 初日は共通プログラムとして、まずKOMATSU粟津工場の見学をさせていただき、企業理念を学びました。また、白山しらみね薪の会や白峰区長さんから白峰地区の現状と課題についてお聞きしました。2日目は各班の研究テーマに沿った聞きとりや見学などの調査活動を行い、白山手取川ジオパーク推進協議会、白峰まちづくり協議会など、関係各所のご協力をいただきました。

 白山の登山口のある山間の地区で発達した独自の文化、過疎化や市町村合併によって起こったまちづくりの課題など、生徒の視野を広め問題意識を深める良い機会となりました。 

 次回の国内フィールドワーク「能登里海コース」は8月18日~19日に、珠洲市を中心に行います。



【生徒の感想】
・KOMATSU粟津工場では、未来のことを考えてグローバルな活動をしてきたという点、品質向上に向けて確信を持てるところまで確認をする点、環境や地域コミュニティへの貢献だけでなく、社員にも具体的な支援が行われている点が魅力的だと思いました。
・少子高齢化、過疎化が進む中でもシラミネ大学や孫心隊など、若者が中心となり、地域活性化を実現しようとしている場所が白峰の良さだと思いました。
・空家について、放ったままにしていれば建物が腐ってしまいますが、誰かが住むだけで、建物が壊され更地になる連鎖が止まって、その地がすたれていくのを最低限に抑えていくことができるということを学びました。
・白山市のジオパーク・エコパークについてお話を聞いた。白山市の生物多様性を守るために、白山ではジオパークの活動としてその地形や土壌を保護し、観光に役立てているとわかった。


PII交流

 7月12日、PII国際交流プログラムを行い、2年SGコース生徒がPII学生との交流を行いました。PIIとは、プリンストン大学を中心とするアメリカの大学で日本語及び日本文化を学んでいる学生が、石川県で2か月にわたる研修を行うプログラムです。

 アイスブレイキングの後、前半は日本語での活動として、PIIの学生が写真やプレゼンテーションソフトを用いて、石川県や金沢の魅力や、彼らの文化との相違点を発表し、本校生徒と課題研究のテーマである「豊かさとコミュニティー」について意見交換しました。

 後半は英語での活動として、課題研究で行っているテーマについて英語で説明し、グローバルな視点から意見を求める活動を行いました。

 積極的にコミュニケーションをとり、意見交換する姿が多く見られました。今回の活動で得た成果を、今後の課題研究や10月に行う米国フィールドワークに生かしたいと思います。


【生徒の感想】
・アメリカ合衆国の成り立ちなどを聞いた。私が質問したりするとすぐに答えが返ってきて、なぜそんなに詳しいのか尋ねたところ、「アメリカ人だから」と言われた。私は日本人だけれど、日本のことをそんなに詳しく知らないから、ちゃんと勉強しようと思えた。
・人前で1分程度の短いプレゼンをするという経験をして、こういうことを当たり前にできるプリンストンの大学生たちに対して尊敬の気持ちでいっぱいになりました。また、自分たちの考えがしっかりしていて石川について調べていたり、私たちの疑問にも答えてくださったりと親切にしてくださり、貴重な時間を過ごすことができました。
・英語で自分たちのプロジェクトを説明して、日本にしかないものの説明をするのはとても難しかったです。でも、大学生のみなさんはとても真剣に考えてくださって、アメリカやそれぞれの出身国での体験談などを話してくださったので、自分たちの調査に大変活用できると思います。

京都大学大学院思修館訪問

 6月18日(土)、2年生SGコース生徒が京都大学大学院思修館を訪問しました。

 「SG探究」の授業で実施している課題研究は、現在グループごとに課題を設定し、研究計画を立てているところです。今回の思修館訪問では、河合江理子教授から文理融合による研究のあり方についてのお話と、細野七月さんからコンピュータシュミレーションを使用した天文学についての研究内容の紹介をしていただきました。また、大学院生2名の方から研究内容や研究の過程について紹介していただきました。

 その後、各グループに大学院生1名にアドバイザーとしてついていただき、自分たちの課題設定や研究計画について説明して助言を求めました。

 大学院生にはそれぞれの専門分野やこれまでの研究活動の経験から、適切な助言や親切な励ましをしていただきました。

 今後はいただいたアドバイスをもとに課題研究に着手していきます。



[生徒の感想]
・自分たちが気付かなかった問題点をたくさん指摘してもらえて、より良い問いかけとそれに対する仮説、そして調査方法が明確に決まってきました。時間が短くて質問をしきれなかったのが残念でした。
・今日の研修で、実際に文理融合の中で研究を進めている大学院生の方の話を聞いて、とても強い刺激を受け取った。特に山脇さんの話の中で、「明確な問題意識」と「論理的な仮説設定」が重要だという話が印象に残ったので、今後の研究に活かしていきたい。
・この研修を通して、今僕たちがしている課題設定の大切さを改めて感じ、いただいたアドバイスから更に問いや仮説を深めていきたいと思った。また、大学院生の方の姿を見て、格好良いと思ったし、目指していきたいと感じた。

JICA講演会&青年海外協力隊員特別講義

 6月6日(月)に3年生に向け、「世にもユニークな国・ブータン~幸せの国に学ぶ~」と題した特別講演会を行いました。講師の仁田知樹さんは2009年からJICAブータン事務所の所長として、約3年半ブータンで活動しておられました。その時の経験を踏まえた魅力溢れるお話で興味関心を引きつけ、生徒達は素敵な50分間を過ごすことができたようです。今回のお話を受けて、感じたこと考えたこと等を基に、3年生は今後「JICAエッセイコンテスト」に向けたエッセイを書き始めます。




 また、この日の放課後には1,2年生の希望者対象に、青年海外協力隊を経験されたJICA職員の方に特別講義をしていただきました。ウガンダでの音楽教育活動を行った小堀香奈さん、ルワンダで村落開発活動に携わった七條孝司さんにお話していただきました。実体験をもとにした講義は、リアリティに溢れ、参加者は真剣な眼差しで講義を聞いていました。



[生徒の感想]
・今までは、「助けてあげたい」「救いたい」というように思っていました。しかし、この講座を受けて、それは違うということを学びました。日本の全てを批判するわけではないけれど、何か道を間違えていないかな、と思いました。逆にアフリカに行くことによって、日本を助けることができたらと思います。「本当の幸せ」とは何なのかを、一生かけて見つけたいです。
・何が、その人やその土地のためになるのかを考えたりすることによって、他人のことを思いやることができたり、気付く力を身につけることができるのだとわかった。そういった点で海外へ行くことは、言語を身につけるためだけではないのだと改めて気付くことができた。