2024年11月の記事一覧
卒業
地震から326 日目
豪雨から62 日目
この絵を見てください
昔SNSで拾った画像です
どのようにお感じになりますか?
下の方から伸びている
無数の階段やはしご
それらを使って
必死になって登ってきた
登り詰めた先で目にした風景は…
この絵のタイトルは「卒業」
高校や塾が用意した無数の課題
それらをこなして
必死になって登ってきた
合格した志望校
だけどそこで何をすればいいのか
そんな気持ちを表しています
そんな思いをされた方
お母さんお父さんの世代でも
結構いらっしゃるのではないでしょうか?
大学入学後のミスマッチを防ぐために
今様々な教育改革が行われています
生徒の意識も確実に変わってきており
このようなミスマッチは以前と比べて
少なくなってきているように思います
それでも
「僕はいい大学へ行きたいです」
「どんな大学がいい大学なの?」
「偏差値の高い大学です」
「そこへ行って何をしたいの?」
「別にありません」
「じゃあ、どうしてそこへ行きたいの?」
「親がそのほうがいいって言うからです」
今でもこのような光景が見られたりします
こんな子はかなりの高確率で
「卒業」の絵のようになってしまいます
保護者の方にぜひご理解いただきたいのは
偏差値の高い大学へ入りさえすれば
何とかなったのは
遠い昔の話であるということです
輪島の子たちは
階段を登り詰めた後の光景を
無理矢理見せつけられました
土地が4m隆起した
そのおかげで
階段の先にある景色を
ちら見できた感じです
明日の事すら見えない
そんな状況に置かれ
それぞれが自分の将来を
真剣に考え始めました
「街プロ」の活動を通して
自分がすべきことを見つけたり
「自分はみんなの役に立っている」
自己有用感が高まったり
OECDとの共創を通して
世界との距離が縮まったりしています
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『懐中電灯で懐中電灯探すなよ』
【意味】
無駄なことはすな
発災以来ボランティアの方のお世話になっています
いろんな方がおいでます
「今度ボランティアに行きますから
その手伝いに生徒何人か貸してください」
なんで被災民がボランティアのボランティアせなあかんねん
江戸の粋
地震から325 日目
豪雨から61 日目
なぜか昔から
「最後のひとつが思い出せない」
という悩みを持っています
「牛乳 たまご 豚肉 白菜 ちくわ 買ってきて」
と頼まれると4つまでは覚えているのですが
最後のひとつがどうしても思い出せず
自分の海馬のスペックが4つまでなのだろう
と思っていると
「玉ねぎ 鶏肉 チーズ」
と3つ頼まれたときに
今度は2つまでしか思い出せません
1つ忘れてもいいように
もうひとつ全然関係のないものを
勝手に付け加えればよかろうと
「玉ねぎ 鶏肉 チーズ 洗剤」
と記憶してみると
「玉ねぎ 鶏肉 洗剤」
を買ってきてしまうありさまです
忘年会の季節が近づいてきました
酒の席で上司がやってはいけない話題が5つあって
「仕事の話」
「昔の自慢話」
「説教」
「プライベートを根掘り葉掘りきく」
あと1つがどうしても思い出せません
吉原遊廓の客を分類した資料があります
稀代の遊び人 藤本箕山が著した「色道大鏡」
野暮な客から粋な客まで順に28
無性 恥恐 改粧 宿慢 悔事 瓦智
暫偽 顕名 誇威 去迷 謙退
説諺 振勇 催興 頓行 普属 非常 大偽
背世 等賤 示道 顕徳 抜粋
大秀 玄妙 極尽 明了 大極
漢字から大体想像できて面白いです
箸にも棒にもかからない非モテ男「無性」から
恥知らずの「恥恐」と続き
「誇威」はおそらく自慢話をするタイプ
「説諺」は説教をするタイプでしょうか
「催興」はきっとみんなを楽しませるタイプですね
私は酔っ払うと気が大きくなって
大法螺を吹くタイプなので
「大偽」あたりかもしれません
最高位の「大極」は
別の客と遊女の痴話喧嘩があれば割って入り
双方の言い分をよく聞いた上で
楽しい話で場を盛り上げ
ふたりが前より仲良くなるように
仕向けてくれる客だそうです
うーん
私はまだまだその域には達しません
全く遊びが足りないようです
モテ男と非モテ男の差は
江戸時代から歴然と存在していたようで
もっといえばこの「色道大鏡」は
宴の席だけでなく
人としての魅力あり方を
説いたもののような気がします
学校の高さを測ろう!
地震から324 日目
豪雨から60 日目
数学の宮下琢磨先生の
初任研の研究授業が行われました
冒頭から生徒が活発に発言します
普段から生徒との対話を重視して
授業実践している賜物です
三角関数の授業でした
tan(タンジェント)を用いて
校舎の高さを計算します
校舎から観測者までの距離に
仰角(見上げた角度)のtan をかけて
観測者の目の高さを加えると
なんと直接測ることのできない
校舎の高さを求めることができるのです
とまあ実はここまでは
多くの先生方が授業で実践されている内容です
今日はなんと
今の輪島高校でしかできない授業でした
地震で傾いた校舎の元の高さを
余弦定理を用いて求めるというものです
a^2=b^2+c^2-2bccosA
です
「正弦定理使えば校舎の傾きも計算できるよ」
と気づく生徒も
「宮下先生の数学楽しい!」
「宮下先生の授業最高!」
と授業後に生徒が叫んでいたこと
これが全てを物語っています
午後からは
羽咋高校のSTEAM 教育の研究授業に
お邪魔しました
羽咋高校さんも
トイレがまだ使えなかったり
体育館が使えなかったり
地震の被害が大きいです
そんな中生徒も先生も
生き生きと活動されていました
STEAM教育とは
Science(科学)
Technology(技術)
Engineering(工学)
Arts(芸術・リベラルアーツ)
Mathematics(数学)
の5つの領域を対象とした
理数教育に創造性教育を加えた教育理念です
羽咋高校さんではSTEAM教育に加え
DX構想など探究学習に
積極的に取り組んでおられます
1年生は
地域活性化に取り組む「交流創出コース」
高齢者対策に取り組む「幸福観想コース」
などの8つのコースに分かれ
トライアルキャンプを実践しています
研究授業では
「家庭×英語」
「地理×数学」
「理科×情報」
などの教科横断型の授業を行っていました
既存の知識同士を結びつけ
新たな価値観を創出する力の育成を目指す
令和型の学力の育成に
最も求められるカリキュラムであると思います
私が最も興味を持ったのが
「国語&音楽」でした
メラビアンの法則に関する授業でした
人と人がコミュニケーションを図る際
言語情報が7%
聴覚情報が38%
視覚情報が55%の割合で
相手に影響を与えるという心理学の法則です
「7-38-55のルール」や「3Vの法則」とも呼ばれます
日常生活の多くの場面で役立つスキルで
ぜひ輪島高校の生徒たちにも
聞かせたい内容でした
輪島高校も羽咋高校も
素晴らしい授業を作り出す
若い先生方のポテンシャルは相当高いです
石川県の教育レベルの高さを物語っています
文部科学省が
学力テスト結果の都道府県別公表を
廃止する方向で動いているようですね
とてもいいことだと思います
私は小学生の頃
県の読書感想文コンクールで
最優秀賞を貰いました
何度も何度も書き直しをして
最終的に提出したものは
最初に書いたものとは
全く似ても似つかぬものになっていました
これって先生の指導力コンテストだな
もっといえば先生の指導に素直に従う子コンテストだなと
全然嬉しくなかったのを思い出しました
テストの得点だけで教員の指導力を測ることはナンセンス
そのテストの点を上げるために対策をさせるなんて問題外
このことをテスト結果の悪い県の教員が言っても
単なる負け犬の遠吠えだけど
今年全国一位になった石川県の教員が言うと
説得力あると思いませんか?
全国一位といってもそれで測れるのはある側面だけで
他県の優れた実践に学ぶべきところがたくさんあります
テストの点を競うのではなく
お互いの良いところを認め合い参考にして
高めあうためのテストになればいいなと思います
指導に盲目的に従う子ども育成コンテストでは
自分の力で未来を切り拓こうとする力強さが
育ってはきません
においの記憶
地震から323 日目
豪雨から59 日目
人の記憶の中で
最もさやかだけど
最も長く残るのは
匂いの記憶だそうです
昔の彼女と同じ香水をつけている人と
ふとすれ違った時
なんともいえない
せつない気持ちになったりします
先日奥野先生にいただいたカニを茹でた汁で
鍋をしました
今は隆起してしまって
二度と泳げない海
その匂いがしました
子供の頃の思い出が溢れてきて
鍋で泣けるなんて
地震と豪雨の被害
復旧がなかなか進まないこと
先の見通しが不明瞭な
不安の中で暮らし続けること
誰にとっても大きな負担です
スクールカウンセラーの
平野美香先生に入っていただき
生徒に寄り添っていただいています
メッセージをいただきましたので
ご紹介します
「しんどいと感じた時に
短時間でも過ごすことのできる
ホッとする居場所をつくること
これに関しては
ひとつの校舎が使用できない状況で
ますます手狭になり
物理的に場所を確保することが難しく
またやるべきことが多い日の中で
時間を取ること自体難しいことです
でも今すでに
保健室と栃木先生が
みんなをひととき休ませることのできる
場所になっています
飛び続けて疲れてしまったとき
ちょっとだけ羽を休め
また飛び続ける力を得られる場所があることは
小さなことのようでも
大きな安心につながると思います
心理職の仕事としては
「危ない状態か判断すること」
「必要な支援につなぐ」
とともに
そのホッとできる場・休める時間を提供して
エンパワーすることも大切だと考えています
お話を聴くことも
その延長線上にある行為だと思っています
(本当は先生方にあてていただいたメッセージだったので
生徒向けに一部言い回しを変えて掲載しました)
苦しいときこそ笑わなあかん!
今日の「大阪人の格言」
『無理はせなあかん
でも無茶はしたらあかん』
【意味】
頑張りすぎてはいけない
ちっちゃい「ぁ」?
地震から322 日目
豪雨から58 日目
最近ずっと気になることがあって
「ふくちぁん餃子」
なんて読むの問題に直面しています
「ふくちぁん餃子」は大阪の餃子専門店で
最近石川県にも急激に店舗数を増やしています
「ちゃん」ではなくて
ちっちゃい「ぁ」なんですよね
きっとなにかこだわりがおありのことと思います
なんて読むのかもっぱらの悩みのタネです
そういえば昔
「バャリース」の
ちっちゃい「ャ」にも
悩まされた時期があります
きっとBireley's を
それっぽく読ませるための
工夫なんだろうな
と自分なりに結論を出しました
気になって検索してみると
今は「バヤリース」
大きい「ヤ」なんですね
知らなかった
しかも「オレンヂ」ではなく「オレンジ」!
文字づかいってこうして新しく
なっていくんですね
ベルトをバンド
ベストをチョッキ
特急サンダーバードを特急雷鳥と
ついつい言ってしまう私にとって
ついていくのに精一杯です
昔使われていた文字で
現在使わないものに
「ぱ」のように
「さ」にまるをつけた
「さ゜」という文字があります
多くは江戸時代に使われていました
さてなんて読むでしょう
不思議発見!
ヒント
「お父さ゜ん」
答えは
「いつもすまないねえ」
「それは言いっこなしだよ
おとっつぁん」の
「つぁ」でした