2025年5月の記事一覧

MOTTAINAI

地震から 507 日目

豪雨から 243 日目

 

ポルトガル研修旅行のオンライン振り返り会

今日はさといちゃんの気づきです

 

「もったいない文化」が全くない

 

ホームステイ先のお宅では

大量に料理を作って

大量に廃棄することに

全く躊躇しないのだそう

 

レストランでも次の料理が運ばれてくると

前の料理が残っていようがいまいが

容赦なく皿が下げられます

「まだ食べてるんですけど」

と言う暇すら与えてくれません

 

 

 

 

 

 

乗り込んでくる客がいようがいまいが

容赦なく閉まってくる地下鉄の扉と一緒です

 

さて「もったいない」について調べてみました

 

「勿体(もったい)」という仏教用語があります

今では重々しいとか風格や品位という意味ですが

本来「物のあるべき姿や本来持つ価値」

というような意味でした

この本質的な価値が失われてしまうことを

「もったいない」というのです

つまり本来尊い食べ物であるはずなのに

その価値を無くし

ゴミとなってしまうのが

「勿体ない」です

 

唯一日本人だけが持っていた

「もったいない」の心

 

ケニアのノーベル平和賞受賞者

ワンガリ・マータイさんは

2005年に初来日した際に

インタビューの中で出会った

「もったいない」という言葉に感銘し

この美しい日本語を

世界共通語「MOTTAINAI」として

広めることを提唱しました

 

Reduce(ゴミ削減)

Reuse(再利用)

Recycle(再資源化)という3Rに

かけがえのない地球資源に対する

Respect(尊敬の心)を込めて

「もったいない」

 

あの頃は

お米一粒

水1滴にも

「MOTTAINAI 」

この気持ちをもっていたことを

思い出しました

 

ぜひ全世界に広めたいですね


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月6日「ひさびさの調理実習」を読んで

 

「調理室は地震からずっと水が出ていない

 と聞いていました

 私たち2年生も

 まだ一度も調理実習をしたことがなく悲しいです

 3年生が授業で調理室を使っても水が出ないから

 玄関先でお皿を洗ったり

 そこから調理用の水を運んだりしていました

 今では当たり前のように水が使えるようになったことに

 感謝したいと思います

 水だけじゃなく

 電気が通っていること

 電波がしっかりあること

 道がまっすぐなことなど

 日に日に良くなっていっている輪島で

 毎日頑張ろうと思います

 調理室の水が出るようになったということで

 全校のみんなで調理室を

 きれいに使おうと思いました」

       《匿名希望》

企業が求める人材とは?

地震から 505 日目

豪雨から 241 日目

 

ポルトガル研修ツアーの振り返り会が

オンラインで昨日行われました

 

まずはあきらくんの学び

パリの交通事情に驚きました

渋滞の中

車線と車線の間を

バイクがスピードを緩めることなく

超高速で走り抜けていきます

車が車線変更する際も

おそらく動きを察しられないように

いきなりウインカーを出すと同時に

ギュンって割り込みます

 

 

 

 

 

 

いずれも日本でやったら

いきなりドアが開いて

「こらおまえ!なんぼのもんじゃ!」

とケンカになるような運転です

 

 

 

 

 

 

凱旋門の周りにまん丸い道があります

信号のないロータリー式の交差点です

日本でも最近増えてきました

先日名古屋に行った時

駅前に造っていました

 

パリでは

エッフェル塔の周りのロータリーを

走れるようになると

一人前のドライバーとして認めてもらえるそう


石川県産業教育振興会の総会に参加し

企業が求める高校生像について

お話を聞くことができました

 

 

 

 

 

 

カナカン(株) の芝田様からは

「部活動をしている生徒

 挨拶のできる生徒」

 

株式会社繊維リソースいしかわの飴谷様からは

「みんな金沢に出たがって

 地元に残る生徒がいないという悩みを

 能登地区の企業からは聞く」

との情報をいただくとともに

求める人材については

「コミニュケーション能力の高い生徒」

 

澁谷工業株式会社の澁谷様からは

「ものづくりに興味を持つ生徒」

 

ホクショー(株) の北村様からは

「製造業に魅力を感じている生徒」

 

(株)タガミ・イーエクスの吉田様からは

「自分を出せる生徒」

 

北菱電興株式会社の小倉様からは

「新しい価値観を持ち新しいものを生み出す生徒」

 

橘建設株式会社の橘様からは

「はたらく厳しさを知っている生徒

 人生の楽しみ方を知っている生徒」

  

なんか「街プロ」で育てている力と

一致していますね


【被災地に電気が灯るまで】第36回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

これまでに

ボルタ電堆

ダニエル電池と

電池の原型について学び

人類がさらなる電池のパワーアップ

そして充電ができないかと

夢が広がってきたことを学びました

 

今日は充電式電池の発明までの歴史を

学びましょう

 

科学者たちは

電気を溜める方法がないか

探究を深めて行きます

そんな中

オランダのミュッセンブルークは

水を入れたガラス瓶に真鍮の棒を入れると

電気を貯められることを発見しました

1746年

世界初の蓄電地となる「ライデン瓶」を発明しました

電気を貯めたあと

棒の先に触れると強烈な静電気が流れました

ミュッセンブルーク自身

誤って実験中に触ってしまい

意識を失うほどの衝撃を感じて

丸2日間痛みが残ったと記録が残っているくらいです

 

電気は怖いですよ

私も昔やらかしたことがあります

「写るんです」使い捨てカメラ

一時期そのレトロさが受けて

再発売されていたようですが

 

私はなぜフラッシュが光るか不思議に思い

分解して調べてみました

 

フラッシュのボタンを押すと

内部のある端子が別の端子に一定時間触れて

電気を貯めているようでした

ちょっと触ってやれと思って触れた瞬間

「ドカン!」と耳をつんざくような爆発音

「今何か爆発したよな!?」

とそばにいた友人に聞いたらポカン?

「なんのこと?」

どうやらその爆発音は

私の耳にしか聞こえなかったようです

しかも

「おまえ今一瞬浮いたぞ!」

と友人が

 

強烈な電気が体内を流れると

聴覚が勘違いするほどの電気信号となり

飛び上がるほどの筋肉の収縮が起こることが

わかりました

 

よいこのみなさんは

決してマネしないでください


ミュッセンブルークのライデン瓶は

今でも静電気の実験で使われています

その後摩擦起電機とライデン瓶を組み込んだ

箱型の装置「エレキテル」が

オランダから江戸幕府に献上され

「べらぼう」で先日壮絶な死を遂げた平賀源内が

その修復に成功しました 

読むラジオ読んでね

地震から 505 日目

豪雨から 241 日目

 

大谷翔平選手のユニフォームが

学校に届きました

 

 

 

 

 

 

以前これをいただいたといいう

金沢市で銀杏塾という学習塾を経営されている

川岸達 塾長様がくださいました

川岸先生は輪島のご出身で

週末などを利用して

実家の片付けにいらっしゃっています

 

このユニフォームについては

ご自分で所有しているよりも

若者たちの目につく場所に飾った方が

はるかにみんなに元気を届けられる

そう判断なさって

こころよく輪島高校にくださいました

 

玄関先の賞典ケースに飾ってあります


今日の授業のようすをどうぞ

 

 

 

 

 

 

ビジネスコースの1年生

とにかく元気です

加藤先生の「英語コミニュケーション」

大きな声で復唱しています

 

勉強の中身を教えるよりも

勉強のしかたに主眼を置いた

普通コース1年生の「数学Ⅰ」

 

 

 

 

 

 

今田先生は「見直しノート」のつくりかた

「見直しノート」はつまづきを集めた

いわば「宝の山」です

 

 

 

 

 

 

通先生は

「エビングハウスの忘却曲線」を用いて

復習の大切さを説きます

 

普通科2年生は中野先生の「保健」

 

 

 

 

 

 

今日から教育実習生が来て

みんなで自己紹介をしました

にしても

みんな自己PR力の低いこと

このへんが輪高生の弱さです

打たれんくらい出る杭になれ!

 

ビジネスコースの2年生は

「ソフトウエア」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは部屋がなくて

急遽図書室の中にこしらえた

共用パソコンスペースです


先日出演させていただきました

MROラジオの

「Tad Mitani's Innovation Now」

読むラジオとしてアップしていただきました

どうぞご覧ください

https://tadmitani.net/


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は2月22日「尊い仕事に就くみなさんへ」を読んで

 

「自衛隊の方々へのお話でした

 私もたくさん助けられていたなと

 記憶がよみがえってきました

 私の家は地震が起きてから水が出るのに

 半年ぐらいかかったと思います

 もちろん家で入浴もシャワーもできないので

 結構精神的にきていました

 周りで避難している人もみんな体を洗えず

 ウェットシートで体を拭いている人もいました

 そんな中

 『自衛隊の人がお風呂を作ってくれた』

 という母の言葉を聞いて

 私は母についていきました

 中に入ると

 受付で自衛隊の方々が優しく迎えてくれたのを

 今でもはっきりと覚えています

 ストーブもあり

 お風呂に入るまでの待ち時間を暖かく過ごせました

 お風呂も広々としていて

 中でおばあちゃんたちがたくさんお話をしていたりと

 ひとつのコミュニティーだったと思います

 そしてみんなが自衛隊の方々に感謝していました

 私と同じように

 まだ家に水が出ていない友達もたくさんいて

 その子たちと会うこともありました

 友達と一緒に温まったり

 他の人たちと会話したり

 気分も癒されました

 それから

 自衛隊の方々がお風呂を閉めるまで通い続けましたが

 いつも温かくみんな優しくて楽しかったです

 感想ノート的なものが置いてあって

 私も書かせてもらいました

 中には自衛隊の方々への感謝が

 たくさん書いてありました

 本当に良い思い出です」

   《匿名希望》

ウルトラマンAの最後の言葉

地震から 504 日目

豪雨から 240 日目

 

輪島市を国道249号線沿いに

半島の先端に向かって走ると

御陣乗太鼓の里

南志見があります

「なじみ」とよみます

 

 

 

 

 

 

石碑の左後ろ

折れた鳥居に象徴されるように

地震に引き続き洪水でも

大きな被害を受けた地です

 

 

 

 

 

 

こちらは隆起してできた新しい海岸線

これが全て海の底だったなんて

信じられますか?

 

 

 

 

 

 

洪水で流されてきた木がうずたかく

洪水の凄まじさを物語っています

 

 

 

 

 

 

御陣乗太鼓を奉納していた神社も

なすすべもなくそのままの状態です

 

 

 

 

 

 

それでもそこには

復興に向けて力強く歩き出している

人々の営みが確実にありました

 

 

 

 

 

 

ここは南志見市場

今日はここでフェスティバルを

行っていました

 

 

 

 

 

 

本校からもダンス部の生徒達が

ステージで盛り上げました

 

 

 

 

 

 

「街プロ」のカフェグループが

コーヒーを振る舞っていました

 

 

 

 

 

 

能登高校さんの

書道パフォーマンスの作品も

展示されていました

 

 

 

 

 

 

こちらは「リラク&カイロ眠明」の

山下明美さま

 

 

 

 

 

 

被災民はもとより

支援の方にも

ここちよい安らぎを提供されています

 

 

 

 

 

 

そしてなんと

ウルトラマンA(エース)の北斗星司隊員

高峰圭二氏のトークショーがありました

私の子供時代ドンピシャの

ウルトラマンシリーズです

諸星弾がウルトラセブンに

郷秀樹が帰ってきたウルトラマンに

変身するのとはちょっと異なり

ウルトラマンAは

北斗星司と南夕子の男女ふたりが

リングを併せることによって変身するという

子供ごころになんとも

照れくさいような嬉しいような設定でした

 

ウルトラマンAは

地球での任務を終え

M78星雲に帰っていくとき

「やさしさを失わないでくれ

 弱い者をいたわり

 互いに助け合い

 どこの国の人達とも

 友達になろうとする気持ちを 

 失わないでくれ 

 例えその気持ちが何百回裏切られようと

 それが私の最後の願いだ」

と言い残します

 

そのことを髙橋氏の言葉で

今日は直接聞きました

もしかして

知らず知らずのうちに

こころのどこかに

すりこまれていたのかもしれない

そんな思いになりました


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月5日「怖い話」を読んで

「地震からもう430日も経っていることがわかり

 月日が過ぎるのはとても早いと思いました

 『〇〇万円を全生徒にお配りしたい

 我々は指定された金融機関に直接振り込む』

 と申し出があったことが書かれていました

 お金をもらえるのだったら自分も即申し込むし

 すぐ騙されると思います

 地震があって

 空き巣に入られてるところもあったし

 家まで来て

 『鉄など売って欲しい』

 などと言われたこともあります

 少し怖いと思いました

 『人生に対する感謝』という言葉が

 私はすごくいいと思いました

 これまで当たり前と思っていた

 授業や友達と遊ぶこと

 地震が起きてはじめて気づきました

 それは当たり前じゃないことがわかりました」

            《匿名希望》

生徒とAIと先生とAIと

地震から 503 日目

豪雨から 239 日目

 

 高坂 健彦 様はじめ

一般社団法人社会応援ネットワーク

のみなさんが取材してくださった模様が

ようつべにあっぷされました

ぜひごらんあそばせ

https://youtu.be/CVJNrFS0zZY


AIは正解を知るためのツールではなく

それっぽい文章を作るツール

先日そのことを学んだ生徒が

AIの有意義な活用について

試行錯誤を繰り返しています

 

課題の提出がありました

どう見ても前半と後半の書き振りが異なる

そのことに気づいた担任が確認したところ

やはり後半はAIに作ってもらったとのことでした

 

書き直して提出された課題

何か違和感がある

担任が国語の先生に確認したところ

「この部分とこの部分はAIっぽいね」

との指摘

 

担任は考えました

「AIに見てもらおう!」

生徒が使用しているものとは別のAIに

「この文章は高校生が書いたものですか?

 それともAIが書いたものですか?」

AIの回答は

「AIが書いたものを

 高校生が手直ししたと考えられます

 手直しした部分はこことここです」

国語の先生の指摘とピタリ一致するのでした

 

AIと人間のコラボをめぐる

生徒と先生の知恵の出し合いは

ますます面白くなってきています


【被災地に電気が灯るまで】第35回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

これまでにダニエル電池の仕組みを説明して

この電池をどう改良したいか?

生徒のみなさんに答えを募集しました

 

集まった答えは

(1)溶液がこぼれるのが嫌だ

 そう

 当時の人たちも同じことを考えました

 液漏れしないように改良されたのが

 乾電池です

 その仕組みについては

 ここでは触れませんので

 各自で調べてみてください

 

(2)繰り返し使えるようにしたい

 そう

 当時の人たちも同じことを考えました

 充電できるように考えられたのが

 鉛蓄電池

 車のバッテリーに使われています

 この仕組みについて

 次回から学んでいきましょう

世界平和

地震から 502 日目

豪雨から 238 日目

 
輪島高校には中間テストがありません

一回のテストよりも

日々の単元テストを重視して

できないポイントを早く見つけ

その改善に繋げて行きます

 

今日はビジネスコース1年生で

簿記の単元テストが行われました

これは朝の風景です

 

 

 

 

 

 

全員朝早く登校し

しっかりと準備に取り組んでいます

 

中間テストや期末テストなど

定期考査を廃止する動きは

全国的にも少しずつ増えています

 

岐阜県美濃市では

小学校1・2年生の通知表を廃止するそうです

「低学年の子にはもっとのびのび育ってほしい」

とのことです

 

私自身振り返ってみると

小学校の頃の思い出の中に

通知書は出てきません

動物や植物を育てたり

自然の中で飛び回っていたことばかり

あるいはアホなことしたり言ったり

先生に叱られたことばかり

走馬灯のように駆け巡ります

クラス内の順序を伝えることに

なんの意味があるのかなと思っていますので

美濃市のご英断に拍手を送ります

 

子どもの序列を知りたい

とお考えの保護者も

いらっしゃるかもしれませんが

できないことを責める社会から

できることを褒める社会へ変わるため

ご理解いただきたいと思います


トルコのエルドアン大統領が

「地域や世界的な危機を解決するため

 トルコは支援や仲介を求められている」

と述べ

仲介外交において

世界的に存在感を高めています

 

これまでも

ウクライナとロシアの交渉の舞台を

イスタンブールなどで

何度となく提供したり

 

アサド政権崩壊後のシリアにおいて

米国から制裁解除を引き出すなど

 

「和平外交の中心」としての

役割を果たし続けています

 

輪島高校では現在

トルコの学校あるいは教育機関との共創を

OECDの協力のもと推進しております

 

大地震で被災した同じ経験を持つ高校生たちと

災害対策や世界平和のため

協力して行きたいと考えています


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は10月29日

「高石高校さんいらっしゃい」を読んで

 

「昔の人が次の世代の住宅対策として

 植林を進めスギを植えましたが

 今となっては

 花粉によって多くの人が苦しめられています

 子孫のためを思って行動を起こしたとしても

 かえって苦しめるだけなのかもしれません

 でも大事なのは結果ではなく

 その行動に込められた先祖の思いだと思います

 僕自身も花粉は辛いし

 昔の人何やってくれたのと思ったりもしますが

 それは自分たちの時代を

 少しでも良いものしたいと思ってのことならば

 嬉しいことだし心が温まります

 僕も将来の日本のためにやれる事はしたいし

 その行動が良い結果になるか

 悪い結果になるかはわからないけど

 少しでも良くしたいと思う気持ちが

 伝わってくれれば嬉しいです」

      《田中琉碧》

 

私も今

能登地区の将来の高校の在り方について

いろいろ行動を起こしています

それが本当に最適な選択肢なのか

かえってこの地区の教育を

グチャグチャにしてしまうのかわかりません

それでも前を向いて進んでいます

 

とても力づけられる感想でした

ありがとう!

強いぞ!ビーバーですぞ!

地震から 501 日目

豪雨から 237 日目

 

5月15日

輪島高校の創立記念日です

大正12年設立以来102年の時が流れました

 

設立当時の学校はどんな様子だったのか

調べてみました

 

当時の新聞は

「同郡ハ県下ノ第三位ヲ占メル大郡デアルガ

 ソノ低位ニアル自治ノ振興

 殖産興業ノ発展ヲ図ルニハ

 中等教育機関ヲ完備セネバナラズ

 シカルニ実情ハ郡民ノ一部

 資産階級者ハ子女教育ノタメ

 郷里ヲ捨テテ

 金沢市へ移住スルモノサヘアリ」と

高校がないから

お金持ちはどんどん金沢に引っ越していくと

高等学校設立の必要性を伝えています

 

住民の熱烈な要望に応える形で

輪島高校が産声をあげました

 

当時の時間割を見てみましょう

 

[修身][公民]

 [修身]は現在の「道徳」に相当します

 身を正しくし立派な行いをすることを教えます

 戦前の日本においては

 教育勅語を基に

 忠君愛国や家族愛などを教える教育として

 特に重視されました

 

[国語][漢文]

 [国語]では「講読 」「書取」「作文」「文法」「習字」

 の五科目を学びます

 

[歴史][地理]

 

[英語]

 「読方」「解釈」「聴方」「話方」「発音」「綴字」

 「書取」「習字」「作文」「文法」「暗唱」

 かなりたくさんの科目があります

 戦時中は敵国語として学ばないもの

 と思っていましたが

 敵国の情報を入手するために

 特に力を入れて教育されていたようです

 

[数学][代数][幾何][三角法]

 

[一般理科][博物][物理][化学]

 博物は生物と地学を合わせたような科目です

 こうしてみると理科は今と変わりません

 

[図画][作業][音楽]

 作業は園芸や工作を学びます

 

[体操][教練][武道]

 [教練]とは軍事教育で

 射撃や手旗信号のほか戦史などを学びます

 

[農業][商業][簿記]

 

先生方の指導方針も示されていました

「予習復習ヲ奨励シ以テ

 自学自習ノ習慣ヲ養成ス」

「教材ハ『分量ヨリハ徹底』ヲ期シ

 之ヲ精製シテ

 基礎的知識ノ徹底ヲ期ス」

「教師間ノ打合会ヲ徹底シ

 教材研究教授方式ノ統一ヲ図リ

 以テ教授効果ヲ最大ナラシム」

教える内容は変わっても

教師の教える姿勢については

普遍のようです

 

「他教科トノ連絡ヲ

 常ニ密接ニ保ツ」

と現在の教科横断につながる記述もありました

 

[生徒心得]をみると

当時の風俗が見えて面白いです

 

「金銭ノ募集ヲスルコトヲ禁ズ」

 学校でそんなことする生徒がいたんですね

 

「劇場及ビ寄席ニ立チ入ルコトヲ禁ズ」

 劇場や寄席が

 不良の溜まり場だったのでしょうか

 それにしても寄席なんかあったのか?

 調べてみたらなんと

 震災で公費解体した我が家の敷地に

 寄席がありました

 

「眼鏡ヲ使用セントスルトキハ

 予メ許可ヲ受クベシ」

 眼鏡が許可制って???

 目が悪くないのに

 おしゃれでする生徒がいたのでしょうか?

 

現在の

バイク禁止とか

スカート折り曲げて穿いたりとか

きっと未来の高校生からは

「変なの」って思われるんでしょうね

 

そもそも高校生そのものも

なくなっているかもしれません

 

現在の学年制が廃止されて

それぞれの子が

それぞれ最も最適な時期に学ぶことのできる

個別最適な学校の時代が

すぐそこまで来ているような気がします


商業教育研究会が行われ

北越製菓株式会社代表取締役

髙﨑憲親氏のご講演を

聴かせていただきました

 

髙﨑氏は

北越製菓が数年連続業績悪化している時に

26歳で代表取締役社長に就かれ

経営を建て直した方です

 

「新しいことにチャレンジするとき

 何をするにも社内に3%は仲間がいる

 残りの97%は決して敵でも反対派でもない

 『無関心』や『重い一歩を踏み出せない』だけ

 だからまずは3%の仲間で実績を叩き出す

 それが97%の興味を引き彼らの背中をそっとおす

 これが仲間づくり

 経営者にとって最も大切なことは

 自分の心と直感を信じる勇気を持ち続けること」

 

私も先日神戸での講演会の際に

お土産にビーバーを持って行ったら

大喜びされました

 

さすがの知名度でした

鳳凰の舞う里から

地震から 500 日目

豪雨から 236 日目

 

今日は地震からちょうど500日目

 

今年創立102年目を迎える輪島高校

その設立当時

輪島市はまだなく

鳳至郡輪島町に

次の世代を担う若者が集いました

 

伝説の鳥

鳳が降り立つ地

風至

 

麒麟・竜・亀とともに

霊獣視された瑞鳥(ずいちょう)

雄を鳳

雌を凰とよびます

 

首は蛇

尾は魚

あごは燕

くちばしは鶏

背は亀に似て

五色の模様の羽根をもちます

 

鯤(こん)という大魚が化身した幻の大鳥

「鵬」とは別物のようです

 

鳳凰は好んで桐の木にとまるといわれます

本校の中庭には大きな青桐の樹が植えられており

校章にも桐があしらわれています

 

鳳凰の雛をあらわす「鳳雛」という言葉には

輝く希望に溢れた子どもたちという意味があります

 

「鳳雛」が集う本校に

合唱曲「フェニックス」が届けられました

 https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/269496cc8199d35901ee1b0963cfe40d?frame_id=210

「フェニックス」はエジプト神話の霊鳥

500年に一度自ら焼かれ

そのたびに幼鳥となってよみがえる

不死の鳥です

 

各テレビ局でその模様が放送されます

18:00 北陸朝日放送「ふむふむ」

18:09 石川テレビ「石川さんパレット」

18:15 北陸放送「Atta」

18:30 テレビ金沢「テレ金ちゃん」

NHKは未定

ぜひご覧ください

 

つくば市立みどりの学園義務教育学校

のみなさんとオンラインでつなぎ

一緒に歌いました

 

 

 

 

 

 

輪島市の小学生も集まってくれました

 

 

 

 

 

 

生徒会長の田中さんと

副会長の波座さんがメッセージを

送ってくれました

 

 

 

 

 

 

 最後は輪になって大合唱です

 

 

 

 

 

 


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月14日「地震から一年」を読んで

(ただしこの記事は諸事情により削除してあります)

 

「この日のブログには

 あっという間に月日が過ぎたことに対する心情や

 たくさんの人に支えられた感謝が綴ってありました

 そして紅白歌合戦のステージについても詳しく書かれていて

 坂本冬美さんの能登に対しての思いや

 歌の裏側などについてたくさん書かれていました

 一人ひとりに感謝の気持ちを綴ってあるのが

 素晴らしいと思いました

 自分も一人ひとりに対して感謝の気持ちを

 伝えていこうとと思いました

 最後に質問です

 ネタがつきないんですか?」

                 《匿名希望》

 

ネタがつきかけたら

こうして生徒のみんなからの感想をもらえるので

助けられています

これからは校長個人のブログではなくて

先生方や生徒のみんなから湧き上がった声も

どんどん伝えたいと思いますので

言いたいことがあったら

校長室まで訴えにきてくださいね

 

みんなで「おこらいえ!」という気持ちを

発信していきましょう!

明日のフェニックス

地震から 499 日目

豪雨から 235 日目

 

3つある建物のうち

現在2つが危険判定を受けていて

残りの1つの建物に

3学年が集まって授業をしています

 

図書室を利用したり

パソコン室を普通教室に転用したり

工夫を凝らしてやっています

 

 

 

 

 

 

こちらは

1つの教室を2つに区切って

利用しています

狭いですが

生徒たちは集中して頑張っています

 

震災後

生徒たちの授業に取り組む姿勢は

驚くほどに変わってきています

 

居眠りしたり

ボーッとしていたり

そんな生徒はまずいません

 

数年前は

授業中じっと座っていることができず

廊下に飛び出す生徒が相当数いたのですが

全く見ぬ光景となりました

 

特に1年生は受験の時期の集団避難により

落ち着いて学習できなかった経験がありますが

その分伸び代は未知数です

乾いたスポンジほど水をよく吸います

どんどん知識を吸収していきましょう


合唱作曲家

弓削田健介さんが

被災地の子どもたちの声を紡いで

つくってくださった合唱曲「フェニックス」

いよいよ明日

お披露目会を行います

 

輪島の小学生たちも一緒に

全国のお友達ともオンラインで繋いで

 

今日はその最終リハーサルがありました

 

 

 

 

 

 

昨年の音楽堂での卒業式で

歌のプレゼントをしてくださった

ソプラノ歌手の仲谷響子さん

炊き出しで牛丼を振る舞ってくださった

保護者の崖ご夫妻にもご指導いただき

感動的な歌声となりました

 

明日は13;15より始まります

ぜひお越しください!


【被災地に電気が灯るまで】第34回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

前回はダニエル電池の仕組みを学びました

 

 

 

 

 

 

 

 

中央を仕切った容器の

片方には

硫酸亜鉛水溶液に金属亜鉛を浸し

もう一方には

硫酸銅水溶液に金属銅を浸し

亜鉛と銅を導線でつなぐ

すると

金属亜鉛 Zn が溶け出し

その時生じた電子が導線を伝って銅へ

溶液中の銅イオンがそれを受け取って

銅に変わる

 

ではこの電池をパワーアップするには

どうしたらいいか?

というのが宿題でした

 

(1)硫酸銅水溶液についてはどうでしょう?

  溶液中の銅イオンが無くなった時点で

  電池は寿命ですから

  答えは濃い方が良い

 

(2)硫酸亜鉛水溶液についてはどうでしょう?

  金属亜鉛が溶け出すので

  初めから亜鉛イオンがたくさんあったのでは

  溶ける勢いが弱まるので

  答えは薄い方が良い

 

(3)電極の種類については

  ふたつの金属の

  イオン化傾向の差が大きいほど

  反応が起こりやすいです

  イオン化傾向は

  Li > K > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Cu > Ag

  なので

  例えば亜鉛 Zn を アルミニウム Al に変える

  銅 Cu を銀 Ag に変えるなどです

 

さて今日の宿題です

この電池の弱点は?

改良を加えるにはどうする?

 

今日の宿題は化学の知識は必要ありません

例えばこの電池がケータイの電池だとしたら

困ることは何?

という日常生活レベルの宿題です 

 

ぜひチャレンジを

 

このブログを読んで

考える力を養って欲しいので

解けた人にポルトガルのお土産をあげましょう

答えを紙に書いて

校長室前の封筒に入れておいてください

締切は明日の午後4時です

ポルトガルの思い出

地震から 498 日目

豪雨から 234 日目

 

石川県の高等学校の校長会が行われ

その席で

今回のポルトガルツアーの報告をしました

 

「輪島高校は震災を機にOECDと共創しています

 OECD(経済協力開発機構)は

 ヨーロッパ諸国を中心に

 日・米を含め38ヶ国の先進国が加盟

 国際経済や貿易そして開発援助など

 加盟国間の分析・検討を行い

 さまざまな提言を行っている

 パリに本部を置く国際機関です

 

 

 

 

 

 

 PISAという学力テストの結果を踏まえ

 日本の子供は数的リテラシーは高いが

 読解力が低いとか

 各国の子どもたちの学力をもとに

 教育施策についての提言も行なっています 

 

 今被災地では

 多くの教育課題が浮き彫りになっています

 しかしこれらは地震によって起こったものではなく

 地震の前から潜在していたもので

 奥能登に限らず日本全国で

 さらには今後世界中に広がってくる

 大きな課題です

 

 例えば少子化

 今の小学校1年生は奥能登全区域で200名弱

 4クラスから5クラス分の子どもしかいません

 馳浩石川県知事は

 奥能登5公立高校を全て残す方針を

 打ち出されていますので

 何らかの方策が必要です

 

 それから教員不足の問題

 能登地区の教員の中には

 住むところを失い

 金沢加賀地区へ異動を余儀なくされた方が

 多くいらっしゃいます

 代わりに転勤してくる教員を確保することも難しく

 新規採用の先生方が

 その役目を担ってくださっています

 

 そういった課題をOECDに相談したところ

 ポルトガルの小さな街にそのヒントがある

 そういう助言をいただき

 今回の研修旅行に繋がったわけです

 

 

 

 

 

 

 ポルトガルのモメンタ・ダ・ベイラ

 首都リスボンから車で4時間以上揺られる

 地方の小さな街

 そこでは幼小中高特支が一体となり

 地域のHUBとして機能していました

 

 

 

 

 

 

(1)シチズンシップ教育

 単なる主権者教育といった枠組みでなく

 教科横断型の学習で地域課題の解決を目指します

 日本の次期教育課程に盛り込まれることになりそうです

 

 

 

 

 

 

(2)スクールクラスター

 幼小中高支の垣根がありません

 小学生が中学校で学んだり

 高校の先生が中学校で教えたり

 さらには高校生が小学生に教えたり

 校長室はひとつの部屋に

 全校種の校長先生が在室し

 情報の共有と

 迅速な意思決定を図ります

 

 

 

 

 

 

(3)ウエルビーイング

 職員室は教員の休憩の場として徹底しています

 バーカウンターとエスプレッソマシン

 そしてソファーが設置されていて

 授業から帰ってきた先生が一堂に会し

 雑談しながら情報共有する場として

 機能しています

 考えてみるとそうですよね

 教員の仕事場は本来

 教室でありグラウンドであるはずで

 職員室にこもってパソコンに向かうことが

 教師の本務ではないはずです


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は8月23日「綿密用意周到派と行き当たりばったり派」を読んで

 

「地震や洪水などのつらかった記憶や

 学校行事やイベントなどの楽しい思い出を

 思い出しました

 人生史上最も強烈な一年でした

 本当に苦しい思いをした一年だったけど

 一番楽しい一年でもありました

 日常生活のありがたさや

 友達の大切さを見に沁みて実感しました

 僕たちは「街プロ」で花火を打ち上げました

 この日のブログを読むと

 とても懐かしく感じたり

 昨日のことのように感じたりします

 あの時は

 花火を打ち上げるためにお金を集めたり

 広報することに必死でした

 当日を迎えて

 打ち上がった花火を見て

 頑張ってきてよかったという達成感と

 成功してよかったという安堵の気持ちが

 こみあげてきてとても感動しました

 去年を振り返ってぼくは

 最高の一年にすることができたと感じます」

        《匿名希望》