講座NOW

いしかわ師範塾

第11期学生クラス短期コース(A日程)仲間たちと切磋琢磨し合った6日間!

◇開講式・講座Ⅰ

 第11期学生クラス短期コース(A日程)は、8月25日(金)から27日(日)まで、29日(火)から31日(木)までの計6日間、残暑厳しい中での開催となりました。

 開講式では、才鴈塾頭から「教師の仕事は、子供一人一人の成長に直接関わるとともに、その生き方や人間形成にも大きな影響を与える。苦労や責任を伴うが、子供の成長とともに自らも成長できる、 日々感動に満ちあふれているやりがいのある仕事である。ぜひ、入塾された仲間の皆さんと切磋琢磨し、教師としての自らの将来の姿や理想の教師像をイメージして、主体的、計画的に向上心をもって学んでほしい。」と激励の言葉がありました。

 講座Ⅰでは、石川県教育委員会教員確保・指導力向上推進室の谷口雅一室次長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川の教育の現状や求める人材、教師としてのやりがい等について話されました。学校教育法の「教諭は、児童の教育をつかさどる」という規定から、「『つかさどる』には、自分の裁量と責任で職務を担うという意味合いがあることに触れ、その裁量の結果が、子供の成長となって教員としての充実感につながる。こういう営みこそが教師の醍醐味である。」と話され、教師とは、崇高でやりがいのある仕事であるということを、熱く、学生に伝えていました。

◇開講式 ◇講座Ⅰ
挨拶する才鴈塾頭 講義する谷口室次長

◇講義・模擬授業

短期コースの主な講義内容は以下の通りです。

「授業のつくり方」(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)

「相手に伝わる聞き方・話し方」

「示範授業」 講師:松本 幸枝教諭(羽咋市立瑞穂小学校)

「できる わかる 理科実験!」(小)「できる わかる ICT活用!」(中高養)

「子どものほめ方・叱り方」

「学級づくりのポイント」 

「先生ときまり」

「個に応じた支援(発達障害の理解)」 

  3日目の「ベテラン教員に学ぼう」では、羽咋市立瑞穂小学校の松本幸枝教諭を講師にお迎えし、示範授業を通して、クラス作りと授業作りについてご講話いただきました。

 クラス作りでは、アイスブレイクとして「言うこと一緒、やること逆」「バースデーチェーン」「ネームパス」等を体験し、体を動かすことで自然に心が打ち解け合うことを実感しました。遊びで緊張を取り払うことが心の安全を確保することになり、そのことが授業づくりにも大いに関わるという松本先生のお話は、受講生にとって、実感をともなった学びとなっていました。授業作りについては、6年生の「比『割合の表し方を調べよう』」の単元で、導入部分の示範授業を通して、「児童に思考させる場面」までの流れを教えていただきました。まず、活動から入り、次に、全員が見通しをもてるように支援し、そこから、児童に思考させる場面へと進む一連の流れに、なるほどとうなずく受講生の姿が多く見られ、とても良い学びとなりました。ICTを使った「ロイロノート」による実践例も、今後の実践に役立つ内容でした。

示範授業(松本教諭)

 各講義の後に行われた6回の模擬授業では、指導員や塾生が指摘した改善点について翌日の模擬授業で改善しようと努力する姿が見られ、短期間ながら日を追うごとにステップアップできることに塾生は達成感を得たようです。

◇閉講式

 6日間の日程を終えた塾生に対し、才鴈塾頭は閉講式で、「これから教員をめざす皆さんには、困難があってもそれを乗り越え、粘り強く積極的に立ち向かっていけるように、優れた指導力とともにたくましい人間力を備えた教員になってほしい。そのためにも、常に学び続けるという姿勢を忘れずに、向上心をもって日々研鑽に励み、自分磨きに努めてほしい。」との言葉を贈りました。

 なお、次回の短期コースB日程は来年2月15日(木)~21日(水)、C日程は2月29日(木)~3月6日(水)の開催を予定しています。(受付期間は12月1日(金)~1月26日(金))

第11期学生クラス標準コース スタート!

◇開 講 式
 7月29日(土)に、第11期学生クラス標準コースが、スタートしました。第11期は、午前の部と午後の部の2部制が本格実施となり、それぞれで開講式を行いました。
 式では、才鴈塾頭が、幕末の名士、吉田松陰の”夢なき者に理想なし 理想なき者に計画なし 計画なき者に実行なし 実行なき者に成功なし 故に夢なき者に成功なし“という言葉から、「『絶対に教師に なるんだ!』という強い思いをもって、主体的、計画的に、向上心をもって学んでほしい」と、学生にエールを送りました。
 午前の部の開講式では、来賓としてご臨席いただいた石川県教育委員会の北野教育長から、「これまで学生クラスで学んだ塾生は3千人を超え、その多くが教員として学校現場で活躍している。皆さんも先輩方に続き、師範塾での学びを生かして本県の教員をめざして欲しい。」と、期待を込めた激励をいただきました。
 午後の部の開講式には、馳 浩石川県知事にご臨席をいただき、「151名の皆さんには、この師範塾で、互いに声かけをして友達同士となり『何で先生になりたいのか。どんな先生になりたいか。』など夢を語り合ってほしい。」「皆さんには、なぜ教職の道に進むのか、なぜ子供たちのためにがんばろうと思っているのか、それぞれにモチベーションがあると思う。その原点のモチベーションを大切に頑張ってほしい。」と話されました。知事からの熱いメッセージを頷きながら聞く学生たちの姿に、教職をめざそうという強い思いが感じられました。
 受講生を代表して、2名が挨拶を行いました。「教員になる」という夢の実現に向けて、仲間とともに切磋琢磨し自分を磨いていきたいという意気込みを述べ、これからの1年間の頑張りを誓っていました。

塾生を激励する北野教育長 挨拶する才鴈塾頭
塾生を激励する馳知事 開講式挨拶

 

◇講 義・模擬授業
 講座Ⅰでは、石川県教員総合研修センターの杉中達夫所長が、「めざせ石川の教師」と題して、石川県の教育の現状について説明されました。研修体制や働き方についての説明では、キャリアステージに応じた研修があり、働き方改革が進んでいることや休暇制度が充実していることに触れられ、若手教員も安心して働けることを塾生に伝えていました。終わりに、「教員はやりがいのある仕事であるからこそ、うまくいかない時の悩みもある。しかし、教員になることが夢である人も、まだ、自分が教員に向いているかどうか分からないという人も、まずは向上心をもって進んでほしい」と、期待を込めて励ましの言葉を述べられました。
 講義では指導員から、授業の流れや授業プラン作成の手順、模擬授業のポイントについて説明があり、その後、塾生は小グループに分かれ、授業プランを作成し、はじめての模擬授業に臨みました。なかなか授業プランがまとまらず苦戦する塾生も見られましたが、塾生が互いに模擬授業を評価し合うなど切磋琢磨する姿が見られ、意欲的に研修に取り組んでいました。
 開講式にお越しいただいた馳知事は、式が始まるまでの間、各研修室で行われている模擬授業を視察されました。塾生の成長を期待されるご様子で、知事自ら、塾生に直接声かけをされる場面もありました。

<塾生の感想より>
・教育や教員養成に力を入れ、工夫・改善も行っている様子を数値で見て、石川県のすごさを感じた。
・模擬授業では、先生からのフィードバックがもらえ、客観的に自分を見つめ直すことができた。
・わずか半日でしたが、講義を受けて授業のつくり方が分かったし、模擬授業を指導していただけて、 とても学びのある充実した時間だった。
・教員になりたいという気持ちを、再確認できた。自分が教員をめざそうと思った原点を大切にして頑張りたい。
・馳知事がおっしゃっていたように、「教育とは何か」ということを考えつつ、教師になるモチベーションを大切にしながら、これからの講義に取り組んでいきたい。

 
講座Ⅰ「めざせ石川の教師」で講義をする杉中所長  
 
 模擬授業を視察する馳知事

 

第1回指導員全体研修会を開催しました

 7月19日(水)午後、石川県教員総合研修センターにおいて、第1回指導員全体研修会を招聘指導員を含む約50名が参加して開催しました。
 冒頭、才鴈塾頭から次世代を担う教員人材の育成という当塾の果たすべき使命や今後の方向性について挨拶があり、山口師範からは第11期学生クラス・標準コースの講座計画の概要について説明がありました。

 全体会では、金沢星稜大学 人間科学部スポーツ学科講師 柳川公三子先生をお迎えして「通常学級における『特別』ではない支援 ~学びのユニバーサルデザイン~」と題して、ご講話をいただきました。すべての子どもたちが主体的に学ぶようになる環境の充実に向け、子ども達一人一人をしっかりと見取ることの大切さについて、具体的な指導事例を交えて、わかりやすくお話していただきました。参加者からは「『特別』ではない支援はすべての子どものためになる指導、支援であるという点が大変納得できた」「教科指導においても参考にできる内容が多く、授業づくりの場面で受講生の指導に活かしていきたい」等の感想が多くありました。

挨拶 才鴈塾頭 全体会 講師 柳川氏

 分科会では、小学校・特別支援部会、中・高・養護教諭・栄養教諭部会に分かれて研究協議を行いました。
 小学校・特別支援部会では、教員総合研修センター リーダー養成研修課 橋村由希子 担当課長より、「算数指導の今」と題してご講義をいただき、子ども自身が問題を発見し自分で解決していくこと、算数を創る楽しさを実感することの大切さを、参加者全員で再認識することができました。
 中・高・養・栄部会では、教科ごとに実施される「模擬授業オリエンテーション」の概要について各教科から順次説明が行われました。実際に模擬授業を行う際の留意点や指導の進め方等に関して、各教科の特徴を生かした指導について情報を共有し、指導のさらなる充実を図ることができました。

小学校・特別支援部会  講師 橋村担当課長
 
中・高・養・栄部会

 

 全体会、分科会をとおして、第11期の開講に備え、指導員一同、学びを深めることができました。

(報告:村上、北村)      

 

大いなる夢と希望をもち、理想の教師をめざせ!10期生のみなさん

 第10期学生クラス標準コースは、6月24日(土)、最終回となる講座が行われました。

 閉講式では、才鴈塾頭から「皆さんはこの師範塾で教職経験の豊富な指導員からの情熱的な指導助言やひたむきな姿勢を通じて、教えるということの面白さや喜びを感じることができたのではないかと思っている。大いなる夢と希望もち、理想の教師をめざして欲しい。」との励ましの言葉がありました。

 また、来賓としてご臨席いただいた県教員委員会の塩田教育次長からは、「師範塾の学びを糧に教育的愛情を備え、高い指導力・実践力を有する石川の教師をめざし、本県教育の担い手として活躍してくれることを期待している。」との激励をいただきました。

  •  塾生の代表挨拶では、この1年を振り返るとともに次のような感謝の言葉を残してくれました。
    コロナ禍で大変な時期が長く続いたが、そのような状況の中でも多くの学びの機会をつくっていただいた。教職を志す、すばらしい仲間とともに切磋琢磨しながらこの日を迎えることができ感謝している。模擬授業では、自分では気づかなかった視点や価値を学び、「引き出し」を増やすことができた。この師範塾で積み上げてきた経験を生かし、石川の未来を拓く心豊かな子どもたちを育て上げられるように全力を尽くしたい。」(小学校グループ代表)」
  • 「師範塾の良さは、多くの人と共に学び合うことができるところにあると思っている。他大学の塾生や指導員の先生方から多くの意見をいただき、自分をブラッシュアップすることができた。生徒が私から多くのことを学ぶように、私自身も生徒から学んでいけるような互いに高め合う教員をめざしたい。自分の目ざす教師像に少しでも近づけるよう、師範塾での学びを胸に努力を続けていきたい。」(中高校グループ代表)

<塾生の感想より>

  • 閉講式で塾頭の挨拶を聞き、1年間を振り返るとともに、身が引き締まるような気持ちになれた。1年を通して様々な学び、出会いを得ることができ本当に師範塾に参加できてよかったと思う。
  • 師範塾は来るたびに新しい発見や視点があるので、常に勉強させていただいた。様々な講座、ご指導を受け、1年前に比べ、少しは成長できたと思う。手厚く指導してくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいになった。
  • 「自信をもっていけば大丈夫」など様々な温かい言葉をいただき、ここまで頑張ることができた。最後まで頑張れたことを誇りにこれからも頑張りたい。
  • 全く分からなかった模擬授業のやり方を一から丁寧に教えてくださり、学校実習でも貴重な経験をさせていただき、教師への憧れを強くすることができた。
挨拶する才鴈塾頭 塾生を激励する塩田教育次長
小学校グループ代表 中高校グループ代表

塾生を激励する指導員

塾生代表による感謝のことば

昨年に引き続きオープンスクールを開催!

 梅雨入りが間近に感じられる中、今年度のオープンスクール(大学生対象)は第10期学生クラス標準コース11日目の実施(6月10日)に合わせて開催されました。
 当日は、県内外から35名の大学生の参加があり、開講式では、才鴈塾頭が「いしかわ師範塾出身者は、新卒・新規採用者として教壇に立ち活躍している。これは、師範塾で身に付けた力が採用試験はもとより、教員になってからも大いに生かされているからだと思っている。今日のセミナーを通してきめ細かで丁寧に模擬授業や教育実践課題の指導が行われていることなど、いしかわ師範塾の取組を理解 し、多くの方が入塾されることを期待する。」と挨拶しました。
 その後、指導員による「授業づくりの基礎・基本」の講義を体験しました。この講義では、ロールプレイ形式の演習をとおして表情や目線、話し方、受容の姿勢など授業をする上で特に気を付けるべきことについて学びました。
 続いて、各班に分かれ第10期生の模擬授業を参観しました。参加者は塾生の授業の様子や、指導員が助言する内容を熱心に参観する姿が見られました。最後に「いしかわ師範塾DVD」を視聴し、師範塾の取組について学びました。
 その後の質疑応答では「標準コースと短期コースの違いは?」、「大学での模擬授業とは違っているように見えたが、どのような工夫をされているのか?」、「学校実習の期間はどのように決めているのか?」、「石川県を受験するか他県を受験するか迷っているが、入塾を受け入れてもらえるのか?」などの質問が相次ぎ、参加者の関心の高さを窺うことができました。
また、参加者のアンケートからは、「一つ一つの講義が心にグッとくるものばかりだった。」、「模擬授業での塾生どうしの意見交換が印象に残った。その後、指導員から詳しく指導してもらえることがためになると思った。」、「先輩の授業力に圧倒された。自分も先輩のように、キラキラ姿になりたい、なれるんだ!という気持ちが湧いた。」、「教職は教育の専門家であることを改めて実感し、尊敬できる職業だと思った。」 などの声が寄せられました。

開講の挨拶(才鴈塾頭) 体験講座
「授業づくりの基礎・基本」
模擬授業参観の様子

 なお、この日は、山内隆之氏(金沢学院大学教育学部教育学科教職センター副センター長)、森慶惠氏(金沢大学人間社会学域学校教育系准教授)、島倉晴信氏(金沢星稜大学就職支援センター特任准教授)が訪問されるなど、視察が相次ぐ一日となりました。
 高校生対象のオープンスクールは「いしかわ教育ウイーク」中の11月4日(土)に開催する予定です。

令和5年度の講師セミナーが始まりました!

 令和5年度講師セミナーは、4月25日(火)の金沢会場(県教員総合研修センター)を皮切りに、7月1日(土)まで行われる予定です。今年度は全体で128名の受講申し込みがありました。
 第1回の最初となった4月25日(火)の金沢会場では、18時から23名の受講生が参加して開催されました。開講式では、才鴈塾頭から講師の方々の日々の教育活動への感謝とともに、講師セミナーでさらに指導力を磨いてほしいと激励の挨拶がありました。
 続いて「授業のつくり方」の講義では、主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業の工夫・改善について理解を深め、その後、校種、教科別に9グループに分かれ、それぞれ「模擬授業」に取り組みました。
 翌26日(水)には能登会場(穴水高校)で18時から26名が参加して行われ、奥能登教育事務所の板東智管理課長も激励に来場されました。さらに29日(土)には、金沢会場で午前と午後にそれぞれ54名、25名が参加して行われました。
 今後4回にわたるセミナーを通して、なお一層の指導力を身につけられるよう期待しています。

 

塾頭挨拶 講義の様子 受講生の様子

令和5年度 再任用教員研修開催!

 4月20日(木)、4月21日(金)の2日間にわたり、令和5年度再任用教員研修を開催しました。今年度は170名を超える参加者があり、昨年同様3日程に分けて実施しました。本研修は、人生の新しいステージに立った再任用教員の方々が、これまでの経験や知識を十分に生かし、自らの役割を再認識し仕事への意識を高めることを目的としています。
 開講式では、それぞれの日程において、金子教育次長、塩田教育次長が挨拶し、「皆さんの力がこれからの石川県の教育の充実には欠かせない。更なる尽力をお願いしたい。」との言葉がありました。
 講師のジョブカフェ石川 キャリア教育支援グループリーダー 森田 浩氏から、「期待される役割」を果たすために、「手慣れた仕事を新たな目で見直す」ことや「職場での良好な人間関係」づくりについて、個人ワーク、ペアワークをふんだんに取り入れながら、お話をしていただきました。

   
 金子 教育次長  塩田 教育次長

◇受講者からの感想より◇
・再任用教員として、4月のこの時期に大変役立つ研修だった。学校や役職、立場が変わり戸惑うことが多かったが、これからの指針となった。自分にとっての働きがいを再確認していきたい。
・キャリアアンカー自己診断により、自分の特性について客観的に見ることができた。自分の強みを生かすとともに、弱みを修正しながら今の学校現場で何ができるか改めて考えることができた。
・同じ再任用の方と意見交換し、今の様子を伺うことができ、エネルギーをもらえた。皆さんが多くのご苦労をなさりながら、教員としての経験を生かし、第一線で活躍していることがわかった。明日からももう少しがんばってみたい。

講師 森田 浩 氏 ペアワーク

10年先の教育界を見据え、新年度がスタート!

 年度末の人事異動により新たに才鴈塾頭をはじめ5名の師範代・指導員を迎え、令和5年度がスタートしました。新任者を含む21名に辞令が交付され、才鴈塾頭より、「師範塾に託されたミッションを達成するため、指導員全員が互いに協力するとともに関係機関との連携を密にし、これまでの経験を生かし情熱と誇りをもって元気に楽しく職務に当たって欲しい。」と訓示がありました。
 いしかわ師範塾は、関係各位の温かいご指導とご支援、ご協力をいただき、昨年設立10周年を迎えることができました。これからも人間力と実践的指導力を備えた人材の育成に邁進してまいります。

 

小学校で「選択教科別模擬授業-国語・英語・道徳-」に挑戦!

 3月11日、春本番を思わせる陽気の中、今年度最後となる学生クラス標準コース(第8日)が開催されました。

 平成29年告示の新学習指導要領(小学校)において、「外国語科」が新設され、道徳の時間が「特別の教科 道徳」として位置付き、令和4年度から、英語、算数、理科、体育の一部で教科担任制が導入されることになりました。このことを踏まえ、学校現場で必要となる実践的指導力を養成するため、今回新たに、国語、英語、道徳の3教科から受講生の希望を反映した「選択教科別模擬授業」を実施いたしました。

 状況を報告します。

 受講生は、示範授業の先生のやわらかで受容的な姿を参考に、表情豊かに楽しそうに国語の模擬授業をしていました。縦書きの板書に苦労しながらも、国語のキーワードの「言語活動を通して」を意識し、児童が考えを伝え合う場面を工夫しながらつくっていました。

〔受講生の感想〕

 はじめて国語の模擬授業をしてみて、算数とは違う進め方や話し方、動きなどが新鮮で楽しかった。国語は毎日ある教科なので、もっと力をつけていきたい。

「国語」の模擬授業を行う受講生

          

 

 英語の模擬授業では、思い切って体当たりで取り組む受講生の姿が多く見られました。児童に英語やジェスチャーで伝えようとする一生懸命さがひしひしと伝わってきました。英語の模擬授業を行い、もっと英語にチャレンジしていきたいという思いを持ったようです。

〔受講生の感想〕

 私は苦手であった英語を選択して、他の教科と同じように、児童を見たりコミュニケーションをとったりすることの大事さを感じることができた。 

 「英語」の模擬授業を行う受講生
 

  受講生は、はじめての道徳の模擬授業に戸惑いながらも、一生懸命に取り組んでいました。資料を提示して児童に興味・関心を持たせる工夫や、自分がチャレンジしていることを伝えることで、児童の意見を引き出す工夫などが見られました。

〔受講生の感想〕

 大学の教育実習で、道徳の奥深さ、大切さ、そして難しさを学び、道徳を選んだ。今日の道徳の模擬授業で、児童に何を考えさせ、何について学ばせたいのか、そのことを教師がしっかり押さえることが大切だと学んだ。  

 「道徳」の模擬授業を行う受講生

第10期学生クラス短期コース(B・C日程)修了 成長を実感した6日間!

 第10期学生クラス短期コースB日程は2月18日(土)から24日(金)(23日を除く)、C日程は3月2日(木)から8日(水)(5日を除く)のそれぞれ6日間開催しました。両コースとも新型コロナウイルスの感染防止対策のため半日開催としました。また、講座内容の充実と受講者からのニーズを踏まえ、今年度より開催日を1日増やし(小学校では理科実験講座、中・高・養教ではICT活用講座)、6日間の開催としました。
 開講式では、新村塾頭からヤンキースで活躍した松井秀喜選手は7割の失敗から学ぼうと心がけていたことを紹介し、「模擬授業が上手くいかないことは誰もが経験することで、恥ずかしいことではない。失敗から学ぶという思いで積極的に取り組んで欲しい。」と激励の言葉がありました。
 短期コースの主な講義内容は、「授業のつくり方(授業づくりの視点、教師の基本姿勢など)」、「相手に伝わる聞き方・話し方」、「マスター教員による示範授業」、「できる わかる 理科実験!(小)」、「できる わかる ICT活用!(中高養)」、「子どものほめ方・叱り方」などです。

開講式
(挨拶する新村塾頭)

できる わかる 理科実験!
(小)

できる わかるICT活用!
(中高養) 

 模擬授業

小平万里子教諭【英語】
(加賀市立河南小学校)

大橋亜紀子教諭【理科】
(七尾市立朝日小学校) 

熊谷真利主幹教諭【社会】
(金沢市立西南部中学校)

 小原一顕教諭【数学】
(金沢錦丘高等学校)

     「示範授業」(B日程)

 

縄 八江教諭【英語】
(能美市立浜小学校)

瀬川智永子教諭【国語】
(金沢市立小立野小学校)

安江靖子教諭【英語】
(金沢市立泉中学校)

 村田真理子教諭【福祉】
(志賀高等学校)

     「示範授業」(C日程)

 短期コースは標準コースに比べ、模擬授業の回数が少ないものの連続して行うため、塾生は短期間で自分の成長を実感することができたようです。それが自信につながり、教師になりたいという思いをより一層高めたようで、本県教育界に新しい風を吹き込んでくれるよう今後の健闘を期待しています。
<塾生の感想より>
○ 模擬授業では同じ志を持つ他の大学の仲間と意見交流をしながら共に成長していくことができ、とても嬉しかった。
○ 模擬授業で前回できなかったことが次にできるようになった喜びや新たな課題に直面するという大変さがあったが、毎日が充実した6日間であった。
○ リアルタイムで意見を共有することができ、授業をスムーズに進めることができることが分かった。(ICT活用)
○ 発言することが苦手な子どもにとっても発信しやすいという利点があるが、情報がどんどん流れていくため記憶に残らないこともあるので気をつけたい。(ICT活用)