SGHの活動を紹介します

国内フィールドワーク(加賀里山コース)

 8月10日~11日、国内フィールドワーク「加賀里山コース」を白山市白峰地区で行い、2年SGコース生徒11名が参加しました。

 初日は共通プログラムとして、まずKOMATSU粟津工場の見学をさせていただき、企業理念を学びました。また、白山しらみね薪の会や白峰区長さんから白峰地区の現状と課題についてお聞きしました。2日目は各班の研究テーマに沿った聞きとりや見学などの調査活動を行い、白山手取川ジオパーク推進協議会、白峰まちづくり協議会など、関係各所のご協力をいただきました。

 白山の登山口のある山間の地区で発達した独自の文化、過疎化や市町村合併によって起こったまちづくりの課題など、生徒の視野を広め問題意識を深める良い機会となりました。 

 次回の国内フィールドワーク「能登里海コース」は8月18日~19日に、珠洲市を中心に行います。



【生徒の感想】
・KOMATSU粟津工場では、未来のことを考えてグローバルな活動をしてきたという点、品質向上に向けて確信を持てるところまで確認をする点、環境や地域コミュニティへの貢献だけでなく、社員にも具体的な支援が行われている点が魅力的だと思いました。
・少子高齢化、過疎化が進む中でもシラミネ大学や孫心隊など、若者が中心となり、地域活性化を実現しようとしている場所が白峰の良さだと思いました。
・空家について、放ったままにしていれば建物が腐ってしまいますが、誰かが住むだけで、建物が壊され更地になる連鎖が止まって、その地がすたれていくのを最低限に抑えていくことができるということを学びました。
・白山市のジオパーク・エコパークについてお話を聞いた。白山市の生物多様性を守るために、白山ではジオパークの活動としてその地形や土壌を保護し、観光に役立てているとわかった。


PII交流

 7月12日、PII国際交流プログラムを行い、2年SGコース生徒がPII学生との交流を行いました。PIIとは、プリンストン大学を中心とするアメリカの大学で日本語及び日本文化を学んでいる学生が、石川県で2か月にわたる研修を行うプログラムです。

 アイスブレイキングの後、前半は日本語での活動として、PIIの学生が写真やプレゼンテーションソフトを用いて、石川県や金沢の魅力や、彼らの文化との相違点を発表し、本校生徒と課題研究のテーマである「豊かさとコミュニティー」について意見交換しました。

 後半は英語での活動として、課題研究で行っているテーマについて英語で説明し、グローバルな視点から意見を求める活動を行いました。

 積極的にコミュニケーションをとり、意見交換する姿が多く見られました。今回の活動で得た成果を、今後の課題研究や10月に行う米国フィールドワークに生かしたいと思います。


【生徒の感想】
・アメリカ合衆国の成り立ちなどを聞いた。私が質問したりするとすぐに答えが返ってきて、なぜそんなに詳しいのか尋ねたところ、「アメリカ人だから」と言われた。私は日本人だけれど、日本のことをそんなに詳しく知らないから、ちゃんと勉強しようと思えた。
・人前で1分程度の短いプレゼンをするという経験をして、こういうことを当たり前にできるプリンストンの大学生たちに対して尊敬の気持ちでいっぱいになりました。また、自分たちの考えがしっかりしていて石川について調べていたり、私たちの疑問にも答えてくださったりと親切にしてくださり、貴重な時間を過ごすことができました。
・英語で自分たちのプロジェクトを説明して、日本にしかないものの説明をするのはとても難しかったです。でも、大学生のみなさんはとても真剣に考えてくださって、アメリカやそれぞれの出身国での体験談などを話してくださったので、自分たちの調査に大変活用できると思います。

京都大学大学院思修館訪問

 6月18日(土)、2年生SGコース生徒が京都大学大学院思修館を訪問しました。

 「SG探究」の授業で実施している課題研究は、現在グループごとに課題を設定し、研究計画を立てているところです。今回の思修館訪問では、河合江理子教授から文理融合による研究のあり方についてのお話と、細野七月さんからコンピュータシュミレーションを使用した天文学についての研究内容の紹介をしていただきました。また、大学院生2名の方から研究内容や研究の過程について紹介していただきました。

 その後、各グループに大学院生1名にアドバイザーとしてついていただき、自分たちの課題設定や研究計画について説明して助言を求めました。

 大学院生にはそれぞれの専門分野やこれまでの研究活動の経験から、適切な助言や親切な励ましをしていただきました。

 今後はいただいたアドバイスをもとに課題研究に着手していきます。



[生徒の感想]
・自分たちが気付かなかった問題点をたくさん指摘してもらえて、より良い問いかけとそれに対する仮説、そして調査方法が明確に決まってきました。時間が短くて質問をしきれなかったのが残念でした。
・今日の研修で、実際に文理融合の中で研究を進めている大学院生の方の話を聞いて、とても強い刺激を受け取った。特に山脇さんの話の中で、「明確な問題意識」と「論理的な仮説設定」が重要だという話が印象に残ったので、今後の研究に活かしていきたい。
・この研修を通して、今僕たちがしている課題設定の大切さを改めて感じ、いただいたアドバイスから更に問いや仮説を深めていきたいと思った。また、大学院生の方の姿を見て、格好良いと思ったし、目指していきたいと感じた。

JICA講演会&青年海外協力隊員特別講義

 6月6日(月)に3年生に向け、「世にもユニークな国・ブータン~幸せの国に学ぶ~」と題した特別講演会を行いました。講師の仁田知樹さんは2009年からJICAブータン事務所の所長として、約3年半ブータンで活動しておられました。その時の経験を踏まえた魅力溢れるお話で興味関心を引きつけ、生徒達は素敵な50分間を過ごすことができたようです。今回のお話を受けて、感じたこと考えたこと等を基に、3年生は今後「JICAエッセイコンテスト」に向けたエッセイを書き始めます。




 また、この日の放課後には1,2年生の希望者対象に、青年海外協力隊を経験されたJICA職員の方に特別講義をしていただきました。ウガンダでの音楽教育活動を行った小堀香奈さん、ルワンダで村落開発活動に携わった七條孝司さんにお話していただきました。実体験をもとにした講義は、リアリティに溢れ、参加者は真剣な眼差しで講義を聞いていました。



[生徒の感想]
・今までは、「助けてあげたい」「救いたい」というように思っていました。しかし、この講座を受けて、それは違うということを学びました。日本の全てを批判するわけではないけれど、何か道を間違えていないかな、と思いました。逆にアフリカに行くことによって、日本を助けることができたらと思います。「本当の幸せ」とは何なのかを、一生かけて見つけたいです。
・何が、その人やその土地のためになるのかを考えたりすることによって、他人のことを思いやることができたり、気付く力を身につけることができるのだとわかった。そういった点で海外へ行くことは、言語を身につけるためだけではないのだと改めて気付くことができた。

ワシントン・アンド・リー大学生との交流会

 5月7日(土)、2年生のSGコース対象の「SGプロジェクト」は、日本に滞在中のワシントン・アンド・リー大学の学生8人と、引率の先生1名との交流会を行いました。

 はじめに大学生から大学の紹介やアメリカの大学生の生活などの内容のプレゼンテーションが行われました。その後「Human Bingo」などのアイスブレイキングを行った後、グループにわかれてピクチャーカードを用いて、日本文化を紹介する会話などの交流を行いました。

 生徒たちは、英語を用いてコミュニケーションをとることの難しさを感じながらも、積極的に会話を楽しんでいました。今後SGコースでは、プリンストン大学生との交流、10月のアメリカでの海外研修、連携大学の留学生から課題研究についてのアドバイスをもらうなど、英語でのより高度なコミュニケーションが求められる活動を進めていきます。


[生徒の感想]
・英語で自分の伝えたいことを伝えることの難しさを感じた。
・自分の英語力を試すことができた。以前よりも会話が豊かになった。
・アメリカの大学生のプレゼン力に感心した。
・アメリカの大学事情を聞くことができた。飛び級はあるが、浪人はほとんどないなど、日本との違いに驚いた。


国連大学訪問

 3月28日(月)~29日(火)に国連大学を訪問し、グローバルな課題研究テーマを設定するためのヒントを探して来ました。2日目の東京外大とJICAの各コースには本校OB・OGが講師やガイドを務めており、未来の自分たちの姿のモデルとして、あこがれを抱いたことと思います。今まで勉強してきたことが目の前で活かされる楽しさを知った2日間でした。

【生徒の感想】
・英語での会話だったが、自分の言いたいことが伝わらない部分、相手の言いたいことが聞き取ることができない部分が多くあった。英語力を上げれば、もっと膨らんだ会話ができ、もっと興味深い話が聴けるであろうから、英語力を高めたいと思った。(東京外大コース)

・貧困で教育が受けられないということは負のスパイラルを生んでしまうものであり、それを改善する重要性が分かった。また、協力隊として現地へ向かったら、現地の方々と彼らの母語で交流しなければならないので、やはり言語の壁を乗り越える必要性を感じた。(JICAコース)

・ユニセフは「子供を支援する機関」というイメージしかなかったけれど、実際は村人と一緒に井戸や給水所、トイレを作ったり、保健センターで様々なことを教えたりと、発展途上国の子供達の生活を向上させるための様々な活動を行っていることがわかりました。(ユニセフコース)

模擬国連チャレンジプロジェクト

 12月12日(土)より土曜エクステンション講座の午後を利用して「模擬国連チャレンジプロジェクト」(今年度全5 回)を行っており、3月5日(土)に 5 回目(今年度最終回)を迎えました。このプログラムでは、本校 OB で京都大学法学部の山城さんを中心に日本模擬国連関西事務局の大学生が毎回、準備と指導を行って下さいました。

 第 1 回(12/12)は「核実験」、第 2 回(1/23)は「安
全保障理事国の追加」、第 3 回(2/6)・4 回(2/13)は「京都議定書」を議題として少しずつ、実際の模擬国連の形式を習得していきました。第5回ではこれまでの活動を振り返りながら、理想的な国際社会のあり方について議論を深めました。
それぞれが各国大使として、国益を代表しながら交渉の中で合意形成を目指す模擬国連で、多様な立場からものごとを捉える力、自分達の考えを説明しながら合意形成にもっていくためのコミュニケーション力などを身につけました。参加者達が、毎回とても熱い議論と交渉を重ねながら、どんどん成長していく姿が見られました。



<生徒の感想より>
 応募時の私は、人の考えを納得させる力があると過信していました。しかし、この企画を通じて、私の力は全く通じないと考えさせられました。模擬国連企画を通じて、自分の意見を主張するタイミングを計る力を得て、サポートでなく自分の意見を周りに納得させられるリーダーに成長したいと思いました。

 応募する前から、国際社会とか国連などに興味をもっていて、今回参加していく中で、国際社会の複雑さや国連の仕組みがわかってよかったです。これからの本格的な模擬国連で、説得力があり、論理的な意見を出して、上手く駆け引きしたいです。また、今の世界の状況、時事的問題、課題などを理解して、自分の夢を叶えるために生かし、視野を広げていきたいと思います。

SG探究基礎 1年校内プレゼンテーション大会

 3月1日に、1年生「SG 探究基礎」の校内プレゼンテーション大会を行いました。これまで1年生各クラスでは、4~5 人のグループで地域に根ざしたローカル課題を一つ設定し、秋以降研究を続けてきました。統計の講義でデータを活用させる方法を学んだ上で、新書・インターネット等から情報を収集し、考察をしました。また、地域の方々へのアンケートや聞き取り調査を行ったグループもありました。

 2月9日に行われたクラス内予選により代表に選出された各クラス1チームが、この日の発表に臨みました。代表選出後に修正や練習を重ね、学年生徒の前で堂々とした態度で発表しました。その後の質疑応答でも活発に意見を述べる姿が見られました。

 今回のプレゼンテーション活動で学んだ知識や技術を、2年生での課題研究に生かしてほしいと思います。



 最優秀賞 「外国人増加への対応」11H
  優秀賞 「難民~ホテルでの悲劇~」16H
  特別賞 「静寂と孤独の白山~白山市の若者流出を防ぐには~」14H

難関大学生と語る会

 11月3日(火・祝)に本校を卒業し、難関大学へと進学した先輩方に講師としてお越しいただき、難関大学で学ぶ魅力や大学生活についてプレゼンをしていただきました。先輩の皆さんには大学生活のことや、今高校生に伝えたいことをきらきらした眼差しで語っていただき、同時に、人を引きつけるプレゼンのモデルを見せていただきました。

 1年生の皆さんにとって文理選択に役立ったと共に、もっと先の大学入学後の姿を描くことに繋がったのではないでしょうか。放課後には、卒業生を囲んで座談会が行われました。アットホームな雰囲気の中、参加者が絶えず熱心に質問をしている姿が大変印象的でした。ここでも「質問をすることで議論を深める」というスキルを磨く機会となっていたようです。




<生徒の感想より>
 文理選択が徐々に近づいてきて、勉強の意味が分からなくなって不安になることもあるけど、プレゼンの中で「勉強は将来への道を開く鍵」という言葉を聞いて、「学びたい」とまた思うことができました。私の将来の夢は、一生懸命努力しないとなれないものなので、これからも自分の知らないことを学んでいきたいと思いました。

 大学生活をどこでどう楽しむかは、今、どれだけ勉強できるかによると思った。医学部の先輩の話も聞けたので、今日の語る会は良い経験になったし、励みにもなった。

 人生の選択肢を増やすため、道を開く鍵をつかめるよう、もっと頑張らなければいけないなと思いました。「知識を得るだけ、ものを覚えるだけの勉強」ではなく、自ら意欲的、積極的に勉強に取り組めるようになりたいです。

 今回の先輩方のプレゼンを経て、まず分かったのは、進路や大学というものが自分の思っていたより遥かに広く、多彩だということです。適当に大学や学部を選んでしまえばそれだけに自分の目標とは全く違う世界に放り込まれることも考えられます。今の時期から将来を見ることは別に早まったことでもないと再認識しました。

 大学生が、心の底から大学生活や学ぶことを楽しんでいる姿をプレゼンを通して知り、憧れを抱きました。「何となく」ではなく、しっかり自分のこととして受け止め、早いうちから向かい合っていくべきだと実感しました。

京都大学大学院河合教授による講義

1023()に、京都大学大学院総合生存学館思修館の河合江里子教授と佐伯 直樹氏にお越しいただきました。河合教授は「グローバル社会で活躍するためには~鳥かごから飛び立ちなさい~」と題して、自らの海外経験や今高校生に必要な英語のトレーニング、授業での姿勢等についてお話しいただきました。そして、講義全体を通して「全てにおいて積極的に取り組むことが大切」という熱のこもったメッセージをいただきました。
 また、佐伯さんには大学院生という立場から、海を越えて自国を見直す事の大切さをお話いただきました。将来海外へ出てみたいと思っていた生徒もそうでない生徒も、広い世界へ飛び込むことに興味がわいたのではないのでしょうか。